JP2015183408A - コンクリート構造物用の仕上げシート、及びこれを使用したコンクリート構造物の仕上げ工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物の表面仕上げを、簡単な施工で、しかも安価なコストで行うことのできる仕上げシートを提供すること。【解決手段】仕上げシート10を、コンクリート構造物30表面に取り付けられる母材シート12と、この母材シート12のコンクリート構造物30とは反対側に設けた仕上げ材11とにより構成し、かつ、これらの仕上げ材11及び母材シート12を、当該仕上げシート10の丸め及び展開を可能にする材料によって形成したこと。【選択図】図2

Description

本発明は、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物の表面仕上げを行う仕上げシート、及びこれを使用した仕上げ工法に関するものである。
擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物の表面は、所謂「打ち放し」のままであっても十分美しいものであるが、それでも、その表面に関して、構築直後あるいは構築後暫らくしてから加工を行う必要のある場合がある。これらの加工を行う代表的理由として、耐震性を向上させることと、装飾性を向上させることとの二つがある。
擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物について、一つ目の耐震性を向上させることについては、特許文献1や特許文献2にて示されているような種々な技術によって確立されていると思われる。
特開2008−184886号公報、要約、代表図 特開2009−197493号公報、要約、代表図
特許文献1には、「既存木造住宅のコンクリート基礎部の補強する際に、土台からの応力が直接伝達される既存基礎自体の強度を確実に上げ、施工性にも優れた基礎補強方法を提供する」ことを目的とした「木造住宅のコンクリート基礎補強方法」が提案されており、この方法は、図9に示すように、「切り込み口にエポキシ系接着剤を塗布し、アラミド繊維ロッド14を入れる。また必要な場合においてはアラミド繊維シート19を表面にエポキシ系接着剤を用いて貼付け、コンクリート表面はモルタルで仕上げる。これを既存木造住宅の基礎部全周にわたり施工する」ものである。
特許文献2には、「基礎を補強するに際し、高い強度を発現させる」ことを目的とした「補強済基礎構造及び基礎補強工法」が提案されているが、この構造あるいは工法は、図10に示すように、「補強材10の一方側から他方側にわたって該補強材10をコンクリートに接着剤13によって接着固定した接着固定部Bを基礎Aの長手方向に複数形成する。外表面1aに沿って垂れ下げた補強材10を薄板11によって覆って接着固定する。立上部1の外表面1a全体を可撓性を有する第2の補強材15によって覆うと共に接着剤によって接着固定し、更に、樹脂モルタル16で仕上げする」ものである。
いずれの方法あるいは工法も、「耐震性を向上させる」上で、基礎を補強することはほぼ達成できたと考えられるが、「装飾性を向上させる」上では、例えば施工が困難であったり、コストが掛かり過ぎたりして、なお問題があると考えられる。
擁壁や基礎含むコンクリート構造物において、「装飾性を向上させる」ために、コンクリート構造物の表面に塗装を施したり、タイルを貼ったり、あるいは「賦形」を行ったりして、コンクリート構造物の表面を美しく仕上げることがなされている。特許文献1中で記載されている「アラミド繊維シート19を表面にエポキシ系接着剤を用いて貼付け」ることも、例えば住宅基礎の「表面仕上げ」と考えられなくも無いが、「アラミド繊維シート19」を使用することは、むしろ耐震性を確保するための「補強」の意味合いが強くて施工性に難があるだけでなく、コストの増大が大きく懸念される工法である。
一方、特許文献2中に見られる「立上部1の外表面1a全体を、可撓性を有する第2の補強材15によって覆うと共に接着剤によって接着固定し、更に、樹脂モルタル16で仕上げする」ことも「表面仕上げ」の一種であることは間違いないが、手間とコストが大きく掛かると考えられる。
そこで、本発明者は、近年の擁壁や基礎を含むコンクリート構造物では、ほぼ20年前から耐震性を確保する方策が法定されていて、コンクリート構造物の構築直後あるいは構築後暫らくしてから、「耐震性」を確保する加工を行う場合は殆どない、という点に着目して、施主の好みに合った「表面仕上げ」を、施工性がよくしかもコストもそれ程掛けないで行うにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきたのである。
その結果、本発明者は、コンクリート構造物の代表である擁壁や基礎は盛り土や家屋を支持するものであるため元々頑丈に構築されていて、何かを支持するものとしては十分なものであること、表面仕上げのための材料として、近年では良質で安価なものが種々開発されてきていること、何よりコンクリート構造物について「打ち放し」の美しさではない別の美しさが求められてきていること、等に気付き、本発明をするに至ったのである。
すなわち、本発明の第一目的とするところは、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物の表面仕上げを、簡単な施工で、しかも安価なコストで行うことのできる仕上げシートを提供することにある。
また、本発明の第二目的とするところは、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物の表面仕上げを、簡単にかつ安価に行うことのできる仕上げ工法を提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する実施形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物30の表面に取り付けられて、このコンクリート構造物30の表面仕上げを行う仕上げシート10であって、
この仕上げシート10を、コンクリート構造物30表面に取り付けられる母材シート12と、この母材シート12のコンクリート構造物30とは反対側に設けた仕上げ材11とにより構成し、
かつ、これらの仕上げ材11及び母材シート12を、当該仕上げシート10の丸め及び展開を可能にする材料によって形成したことを特徴とする仕上げシート10」
である。
この請求項1に係る仕上げシート10は、請求項16に係る仕上げ工法によって、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物30表面に一体化されて、このコンクリート構造物30の表面仕上げを行うものである。
すなわち、この請求項1に係る仕上げシート10は、請求項16に係る仕上げ工法、つまり、
「請求項1〜請求項14のいずれかに記載の仕上げシート10を使用して、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物30の表面仕上げを、次の工程を含んで行う仕上げ工法。
(1)コンクリート構造物30を構築する工程;
(2)コンクリート構造物30の外面に、仕上げ材11が外面側になるようにしながら仕上げシート10を一体化する工程;
(3)仕上げシート10の、コンクリート構造物30の表面仕上げに寄与しない部分を除去する工程。」
によって、構築されているコンクリート構造物30の表面仕上げを行うものである。
この仕上げシート10を構成している母材シート12は、コンクリート構造物30と一体化される部分になるものであり、ポリエチレンテレフタレート、プロプロピレン等からなる合成樹脂繊維を使用した布、不織布、網状物、あるいはシート状物としたり、ガラス繊維等の無機材繊維を使用した布、不織布、網状物、あるいはこの無機材繊維を合成樹脂でシート状物、つまり複合材にしたものであることが好ましい。
特に、この母材シート12を「シート状物」や「複合材」とした場合には、図1、図2あるいは図4に示すように、これを丸めたり展開したりすることが非常にし易くなるからコンクリート構造物30との一体化作業がし易くなるだけでなく、当該仕上げシート10の保管や搬送を丸めた状態で行えて有利となるのである。
この仕上げシート10を構成している仕上げ材11は、文字通り、コンクリート構造物の表面仕上げを直接的に行う模様や彩色等を施すものであり、上述した母材シート12の表面に一体化できるのであれば何であってもよい。その意味では、この仕上げ材11は、所定の着色を施した合成樹脂製の塗料単独であってもよいし、この塗料に砂や粉砕した石(骨材)を混ぜたものであってもよい。
また、この仕上げ材11としては、上述した母材シート12に「吹き付け」や「塗布」によって一体化できるものや、「貼り付け」によって母材シート12に一体化できる「シート状物」であるのが好ましい。この結果、この仕上げ材11は、一般的な仕上げ材である「タイル」のような厚さや重さを有さない、母材シート12の表面に薄い状態で存在するものであり、上述した施工時にも、保管あるいは運搬時にも、母材シート12と共に可撓性を有したものとなる。
要するに、この仕上げ材11は、コンクリート構造物の表面仕上げを直接的に行うものであり、コンクリート構造物の表面に一体化される母材シート12に対して一体化されて母材シート12と共に可撓性を有し、仕上げシート10全体の可撓性、つまり丸めたり展開したりできる自由度を確保するものである。
この仕上げ材11の母材シート12に対する一体化は、後述する実施形態でも例示するように種々な形態があり得るが、母材シート12に当該仕上げ材11が存在しない部分12dが形成できるように行うと有利である。何故なら、母材シート12の仕上げ材11が存在しない部分12dは、図1に示すように、当該仕上げシート10をコンクリート構造物30に一体化する際に仮止めするために使用され、その後は除去される部分であり、この部分12dには仕上げ材11を形成しておく必要がないからである。
この仕上げ材11が存在しない部分12dには、図2に示すように、目印13を形成しておくとよい。この目印13によって、当該仕上げシート10の型枠20に対する取り付け位置の良否判断が行えるだけでなく、この仕上げシート10に次の仕上げシート10を繋ぐ場合の目安とすることができるからである。
さらに、これらの母材シート12及び仕上げ材11からなる仕上げシート10は、その母材シート12または仕上げ材11の両方、または何れか一方に、防蟻剤または防虫剤の両方、または何れか一方を塗布または含浸させておくとよい。これらの防蟻剤または防虫剤は、当該仕上げシート10が施工されたコンクリート構造物の内側または上側に、シロアリ等の害虫が侵入するのを防止するものであるから、当該仕上げシート10自身がこのような防蟻剤または防虫剤を備えていれば、コンクリート構造物完成後にこれらの防蟻剤または防虫剤の散布を改めて行う必要はない。
そして、この仕上げシート10は、図2または図4にも示すように、所定幅の長尺なものとして裁断され、ロール状に巻いた状態で工場から出荷される。この場合の「所定幅」とは、例えばコンクリート構造物30が家屋の基礎である場合に、この基礎の高さに該当し、「長尺」とは、この基礎の長さ方向に長くなっていることを意味する。勿論、この仕上げシート10の長尺方向の長さが基礎の長さより短い場合には、他の仕上げシート10を繋いで使用されるが、その場合には、その繋ぎ作業を簡単にするために、当外仕上げシート10の端部に両面接着テープ15が取り付けておかれる。
また、この仕上げシート10の母材シート12または仕上げ材11に対しては、図2または図4に示すように、保護フィルム14を取り付けることにより、特に、その仕上げ材11の表面の保護がなされる。この保護フィルム14の仕上げシート10に対する取付は、この保護フィルム14が仕上げ材11を保護するためだけに使用されること、当該仕上げシート10の施工時には簡単に剥がされるものである必要があること、仕上げシート10のコストを増大させないこと等、を考慮して、図3に示すようにしてなされる。
図3の(a)には、保護フィルム14の取り付けを、仕上げシート10に対して保護フィルム14の一部を食い込ませることにより行う例が示してある。この保護フィルム14の一部を仕上げシート10に食い込ませる方法は、例えば当該保護フィルム14と仕上げシート10とを別々にロール巻きしておいて、押し込み刃を外周に多数有する歯車のような刃体の下側に同時に送り込むことにより、機械的かつ物理的に実施できるものであり、接着剤のようなものを必要としないものである。勿論、このように食い込ませた保護フィルム14は、食い込んでいない部分から引き剥がせば、その全体の引き剥がしが行えるものである。
図3の(b)には、保護フィルム14の取り付けを、保護フィルム14の一部と仕上げシート10との間の両面接着テープによって行うようにした例が示してある。この両面接着テープは、母材シート12の、仕上げ材11が存在しない部分12dに接着しておき、この母材シート12に保護フィルム14を貼るときに使用される。
図3の(c)には、保護フィルム14の取り付けを、接着材によって行う例が示してあるが、この場合の接着剤は、仕上げシート10上に順次送り込まれる保護フィルム14側に塗布されるものである。勿論、接着剤であるから、これを仕上げシート10側に塗布しておき、これに保護フィルム14を接着するようにしてもよいことは言うまでもない。
図3の(b)に示した両面接着テープや、図5の(c)に例示した接着剤は、仕上げシート10自体に傷を付けないという意味では有効である。勿論、これらの両面接着テープや接着剤は、仕上げシート10の一部に使用すれば十分であり、保護フィルム14の引き剥がしの際にその作業を邪魔するものではない。
以上のような母材シート12に仕上げ材11を一体化して構成した本発明に係る仕上げシート10は、図1に示すように、施工場所において必要量展開(広げられ)されて、コンクリート構造物30に取り付けられる。
また、この仕上げシート10は、通常は長尺のものであり、例えば図2や図4に示すようなロール状に巻いて用意され、施工現場に搬入されるが、それだと施工現場において一々切断しなければならないから、所定長さに切り揃えて複数用意するようにしてもよい。この場合、この仕上げシート10は、取付代を確保するために、コンクリート構造物30の高さよりも長く切断しておいたものであり、これを横方向に複数連結することにより、コンクリート構造物30の表面全体への設置及び一体化がなされる。
勿論、この仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する取付に際して、このコンクリート構造物30に対する位置決めのために、上述した目印13が利用されることは当然として、一巻きの仕上げシート10ではコンクリート構造物30の長さに適用できない場合、最初の仕上げシート10の端部に両面接着テープ15を取り付けておき、この両面接着テープ15を利用して次の仕上げシート10に繋げるようにされる。
なお、この仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する取付に際して、仕上げシート10が保護フィルム14によって保護されている場合は、この保護フィルム14が剥がされることは言うまでもない。また、仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する固定は、上述した両面接着テープ15のような両面接着テープや、種々な接着剤、モルタル、金具によってなされる。
そして、図1に示すように、仕上げシート10をコンクリート構造物30の表面に一体化すれば、仕上げシート10の仕上げ材11が外方に向けて露出し、コンクリート構造物30の表面仕上げがなされるのである。
この場合、図1に示すように、仕上げシート10がコンクリート構造物30の高さよりも長くて、部分12dがコンクリート構造物30の上端から突出しているが、この部分12dは、コンクリート構造物30の表面仕上げに寄与する部分ではないから、切り落とされる部分であることは言うまでもない。
そして、この仕上げシート10では、図4に示すように、その何れか一方の面に保護フィルム14を取り付けるようにしたものである。特に、この保護フィルム14は、当該仕上げシート10の表面側に取り付けた場合に、仕上げ材12の表面の保護を行う。この保護フィルム14の仕上げシート10に対する取付は、この保護フィルム14が仕上げシート10を保護するためだけに使用されること、簡単に剥がされるものである必要があること、仕上げシート10のコストを増大させないこと等、を考慮して、後述する実施例で示すように、種々な方法でなされる。
この仕上げシート10についての、保護フィルム14の取り付けは、図4に示すように、縫い付けによって行うとより効果的である。
保護フィルム14の仕上げシート10に対する取付は、上述したように、仕上げシート10を保護すること、当該仕上げシート10は簡単に剥がされるものである必要があること、仕上げシート10のコストを増大させないこと等、を考慮して種々な方法でなされるものであるが、保護フィルム14を仕上げシート10から剥がす時が、住宅の引渡し時のような最後であることもある。
つまり、本発明に係る仕上げシート10によって、擁壁や家屋の基礎であるコンクリート構造物30の表面仕上げが完了したとき、その上には未だ家屋は完成していない。家屋は、表面仕上げが完了した後のコンクリート構造物30上に構築されていくことになるが、それまでの間、仕上げシート10の表面は保護フィルム14によって保護したままの状態にしておかなければならないのである。
そこで、保護フィルム14の取り付けを縫い付けによって行い、この縫い付け時に使用した縫糸14aを、家屋の施主への引渡し時に取り外すようにして、保護フィルム14の取り外しが瞬時にかつ簡単に行えるようにしたのである。勿論、仕上げシート10に縫い付けられた保護フィルム14は、取り外されるまでは仕上げシート10にしっかりと取り付けられたままの状態が維持されることは言うまでもない。
従って、このようにした仕上げシート10では、保護フィルム14による仕上げシート10の保護を長い間維持するだけでなく、この保護フィルム14の瞬時かつ容易な取り外しが必要時に行えるものとなっている。
さて、請求項16の施工方法は、図1にも示すように、完成されているコンクリート構造物30に仕上げシート10を一体化するものであり、前述したような工程を含むものである。
この施工方法を採用すれば、例えば、既存のコンクリート構造物30の表面仕上げや補修を、本発明に係る仕上げシート10によって簡単に行えることになる。なお、コンクリート構造物30が「擁壁」であっても、「断熱材」を含む基礎であっても、それらに関係なく施工できるものである。
また、工程(2)において、コンクリート構造物30の外面に仕上げシート10を一体化するに際して、仕上げ材11が外面側になるようにしなければならないが、このようにしなければならないのは、仕上げシート10がコンクリート構造物30の表面仕上げを行うものだから、当然のことである。
さらに、工程(2)において、コンクリート構造物30の外面に仕上げシート10を一体化するに際しては、当然のことながら、接着剤を使用したり、あるいは、表面側から目立たない取付金具を使用したりすればよい。
そして、工程(3)において、仕上げシート10の、コンクリート構造物30の表面仕上げに寄与しない部分を除去する必要があるが、上述して来たように、本発明に係る仕上げシート10においては、図1に示すように、施工の際には必要であるが、表面仕上げはしない部分12dが存在しており、この部分12dは、仕上げシート10による表面仕上げ完成後に不要部分として除去しなければならないからである。
また、本発明に係る仕上げ工法によれば、完成後のコンクリート構造物30の表面に模様を付すことができて、そのための施工も非常に低コストで簡単に行えるのである。
以上説明した通り、本発明においては、
「擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物30の表面に取り付けられて、このコンクリート構造物30の表面仕上げを行う仕上げシート10であって、
この仕上げシート10を、コンクリート構造物30表面に取り付けられる母材シート12と、この母材シート12のコンクリート構造物30とは反対側に設けた仕上げ材11とにより構成し、
かつ、これらの仕上げ材11及び母材シート12を、当該仕上げシート10の丸め及び展開を可能にする材料によって形成したこと」
にその構成上の主たる特徴があり、これにより、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物30の表面仕上げを、簡単な施工で、しかも安価なコストで行うことのできる仕上げシート10を提供することができるのである。
また、本発明に係る仕上げ工法では、
「請求項1〜請求項14のいずれかに記載の仕上げシート10を使用して、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物30の表面仕上げを、次の工程を含んで行う仕上げ工法。
(1)コンクリート構造物30を構築する工程;
(2)コンクリート構造物30の外面に、仕上げ材11が外面側になるようにしながら仕上げシート10を一体化する工程;
(3)仕上げシート10の、コンクリート構造物30の表面仕上げに寄与しない部分を除去する工程。」
にその構成上の特徴があり、これにより、完成後あるいは既存のコンクリート構造物30の表面に仕上げ材11による模様を付すことができて、そのための施工が非常に簡単に行えるのである。
擁壁等のコンクリート構造物30の表面に仕上げシート10を一体化している様子を示す部分斜視図である。 ロール状に巻いてあった第一例の仕上げシート10を少し展開したときの斜視図である。 仕上げシート10の拡大部分断面図であり、(a)は保護フィルム14の一部を仕上げシート10に食い込ませたときの断面図、(b)は仕上げシート10と保護フィルム14とを両面接着テープ15によって接着したときの断面図、(c)は仕上げシート10と保護フィルム14とを接着剤によって接着したときの断面図である。 ロール状に巻いてあった第二例の仕上げシート10を少し展開したときの斜視図である。 同仕上げシート10の具体的構造を示すもので、(a)は当該仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する位置関係を示す部分拡大図、(b)は母材シート12に対して仕上げ材11を吹き付けることによって仕上げシート10を形成している状態の部分拡大断面図、(c)は母材シート12に対して仕上げ材11を塗布することによって仕上げシート10を形成している状態の部分拡大断面図、(d)は母材シート12に対してシート状の仕上げ材11を中間層12cを介して貼り付けることによって仕上げシート10を形成している状態の部分拡大断面図である。 同仕上げシート10について、母材シート12が裏打ちシート部12bを有する場合の具体的構造を示すもので、(a)は当該仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する位置関係を示す部分拡大図、(b)は母材シート12に対して仕上げ材11を吹き付けることによって仕上げシート10を形成している状態の部分拡大断面図、(c)は母材シート12に対して仕上げ材11を塗布することによって仕上げシート10を形成している状態の部分拡大断面図、(d)は母材シート12に対してシート状の仕上げ材11を中間層12cを介して貼り付けることによって仕上げシート10を形成している状態の部分拡大断面図である。 同仕上げシート10の仕上げ材11と母材シート12との位置関係を示すもので、(a)は母材シート12に仕上げ材11が存在しない部分12dを形成した場合の部分拡大断面図、(b)は仕上げ材11と母材シート12とが同じ位置関係にある場合の部分拡大断面図である。 同仕上げシート10の、ガラス繊維シート部12a及び裏打ちシート部12bを有する母材シート12と仕上げ材11との位置関係を示すもので、(a)〜(f)の6種類をそれぞれ示す部分拡大断面図である。 特許文献1に示された技術を示す縦断面図である。 特許文献2に示された技術を示す縦断面図である。
以上のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した実施の形態である仕上げシート10について説明すると、図1〜図8には、種々な実施形態に係る仕上げシート10が示してある。この実施形態に係る仕上げシート10は、上記各請求項に係る発明を実質的に含むものである。
本実施形態に係る仕上げシート10は、基本的には、仕上げ材11、及び母材シート12からなるものであり、必要に応じて、これらを保護する保護フィルム14を備え、工場において連続的に製造されるものである。また、この仕上げシート10は、図1及び図4に示したように、長尺方向に巻かれたものであり、施工現場において順次展開され、保護フィルム14を有している場合はこれが剥がされるものである。
本実施形態に係る仕上げシート10は、例えば図1に示したように、コンクリート構造物30の表面に施工、つまり取り付けられるものであり、図5または図6の(b)〜(d)に示した製造方法、あるいはこれらを組み合わせた方法によって、図2または図4に示したような状態にし得るように製造したものである。
本実施形態に係る仕上げシート10は、主として家屋用の一般的な基礎や擁壁としてのコンクリート構造物30用として開発したものであり、これらの基礎や擁壁は、高さが約1〜2mで長さ(周囲)が40〜50m程度であるから、これに応じて、幅が約1mの長尺材として製造したものである。以上のような長尺でシート状に製造した仕上げシート10は、図2または図4に示したように、ロール状に巻き取れる(丸められる)ものであるから、その保管や運搬に有利なだけでなく、施工現場で巻き戻せば(展開すれば)、施工現場に応じた仕上げ材料とすることができるものである。
本実施形態の仕上げシート10を構成する仕上げ材11としては、上記母材シート12に塗布または含浸できるものの場合、塗料として一般的に採用されている材料が適用され、シート状物とされるものの場合、上記母材シート12との接着性がよく柔軟性もある合成樹脂からなる接着剤が採用される。
この母材シート12については、代表的な材料として、ポリエチレンテレフタレート、プロプロピレン等からなる合成樹脂繊維を使用した布、不織布、網状物、あるいはシート状物とした場合(第一実施例)と、ガラス繊維等の無機材繊維を使用した布、不織布、網状物、あるいはこの無機材繊維を合成樹脂でシート状物、つまり複合材にした場合(第二実施例)とがあり、これらの場合に分けて母材シート12の実施例を説明する。
(母材シート12の第一実施例)
母材シート12を構成する材料としては、上述したポリエチレンテレフタレート、プロプロピレン等からなる合成樹脂繊維を使用した布、不織布、網状物、あるいはシート状物とした場合の他に、不織布の製造で一般的に用いられる合成繊維があり、例えばポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系繊維およびポリビニルアルコール系繊維などを挙げることができる。
この母材シート12については、コンクリート構造物30に対する取付余白や、以下に述べる保護フィルム14の取り付け箇所確保のための、次に述べる仕上げ材11が存在しない部分12dが確保される。また、当該仕上げシート10については横に繋げて連続させることがあるが、その場合の接続手段として、図2中に示したように、当該母材シート12側に両面接着テープ15が取り付けられる。
また、この母材シート12については、図2の上左側に示した折部分におけるように、当該仕上げシート10のグランドレベル等の基準位置からの高さ等を示す目印13が形成される。この目印13は、複数の水平線と、これらの水平線の位置を示す数字とからなっており、図1に示したような施工時に、各仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する位置決めに使用されるものである。
(母材シート12の第二実施例)
この第二実施例の母材シート12では、ガラス繊維等の無機材繊維を使用した布、不織布、網状物、あるいはこの無機材繊維を合成樹脂でシート状物、つまり複合材にしたのであるが、主として、ガラス繊維、またはこれを主材としたものである。つまり、この第二実施例における母材シート12は、ガラス繊維単独で構成されている場合も、ガラス繊維を主材としたもので構成された場合も含むものである。
ガラス繊維は、グラスファイバー、あるいはグラスウールとも呼ばれているものである。このようなガラス繊維は、廃ウインドガラスやビンガラス等の廃ガラスを材料として、スピンナー(スピナーとも呼ばれる)を使用した遠心法によって、丁度「綿菓子」のように、綿状のものとして製造されるものである。
このようなガラス繊維の単繊維は、引っ張り強度の非常に高いものであり、綿状のまま、あるいは板状に加工して耐熱断熱材として使われる他、不織布や織布にして薄くて強靭なシート状物としたり、このガラス繊維に合成樹脂を混合あるいは含浸させて、合成樹脂単体では得られない高強度で高い強靭性を有した「繊維強化プラスチック」(所謂、複合材)として使われるものである。
以上のことから、この母材シート12は、ガラス繊維を綿状のまま、あるいはこれを板状またはシート状にしたもの、さらにはガラス繊維を不織布や織布のシート状物に加工したものを使用して、ガラス繊維単独で構成される場合もある。この場合を図面で示せば、図5の(b)や(d)の場合がこれに当たる。
一方、母材シート12がガラス繊維を主材とした場合は、上記のガラス繊維に合成樹脂を混合あるいは含浸させて「繊維強化プラスチック」としたものが代表的なものであり、この場合を図面で示せば、図5の(c)である。
本実施形態に係る母材シート12は、例えば、ガラス繊維を含まない合成樹脂短繊維を「紙漉き」のようにしてシート状に形成した中間層12cと、この中間層12cの裏面にゴム系接着剤によって接着したガラス繊維シート部12aとにより母材シート12を形成しておき、この母材シート12の上記型枠20側となる面に、仕上げ材11を連続的に塗布したものである。
これにより、実施形態の仕上げシート10は、それぞれの厚さが、0.2mm、0.4mm、0.4mmのガラス繊維シート部12a、中間層12c、及び仕上げ材11からなり、合計厚さが1.0mmの3層構造のものとなり、薄いシート状のものとして連続形成し得るものとなるのである。なお、図6の(b)〜(d)に示したように、必要に応じて、ガラス繊維シート部12aの表面に裏打ちシート部12bを形成することもなされる。
仕上げシート10を構成している母材シート12のガラス繊維シート部12aは、後述する中間層12cに対してゴム接着剤を介して一体化されるガラス繊維で構成したものであり、本実施形態の場合、ガラス短繊維を採用して、中間層12cに連続的かつ均一な接着が行えるようにしたものである。勿論、この母材シート12またはこれを構成するガラス繊維シート部12aについては、本実施形態におけるガラス短繊維だけでなく、種々なものが採用できることは前述した通りであり、コンクリート構造物30を構築するための生コンクリート30aが硬化する際に、この生コンクリート30aと一体化され易いものとしたものである。
また、仕上げシート10を構成している母材シート12の中間層12cは、主として、ポリエチレンテレフタレート、プロプロピレン等からなる合成樹脂繊維を使用した布、不織布、網状物、あるいはシート状物であり、このような構造を有する材料としては、上述したものの他に、不織布の製造で一般的に用いられる合成繊維があり、例えばポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系繊維およびポリビニルアルコール系繊維などを挙げることができる。
ところで、母材シート12については、コンクリート構造物30に対する取付余白や、以下に述べる保護フィルム14の取り付け箇所確保のための、次に述べる仕上げ材11が存在しない部分12dが確保される。この仕上げ材11が存在しない部分12dは、図2に示したように、当該仕上げシート10をコンクリート構造物30に取り付けるために必要な部分であり、この部分12dには仕上げ材11を形成しておく必要がない。
この仕上げ材11が存在しない部分12dには、図2の上左側に示した折部分におけるように、当該仕上げシート10のグランドレベル等の基準位置からの高さ等を示す目印13が形成される。この目印13は、複数の水平線と、これらの水平線の位置を示す数字とからなっており、図1に示したような、各仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する位置決めに使用されるものである。また、この目印13によって、当該仕上げシート10のコンクリート構造物30に対する取り付け位置の良否判断が行えるだけでなく、この仕上げシート10に次の仕上げシート10を繋ぐ場合の目安とすることができる。
また、この仕上げシート10の母材シート12または仕上げ材11に対しては、図2にも示したように、保護フィルム14を取り付けることにより、特に、その仕上げ材11等の表面の保護がなされる。この保護フィルム14の仕上げシート10に対する取付は、この保護フィルム14が仕上げ材11を保護するためだけに使用されること、当該仕上げシート10の施工時には簡単に剥がされるものである必要があること、仕上げシート10のコストを増大させないこと等、を考慮してなされる。
図3の(a)には、保護フィルム14の取り付けを、仕上げシート10に対して保護フィルム14の一部を食い込ませることにより行う例が示してある。この保護フィルム14の一部を仕上げシート10に食い込ませる方法は、例えば当該保護フィルム14と仕上げシート10とを別々にロール巻きしておいて、押し込み刃を外周に多数有する歯車のような刃体の下側に同時に送り込むことにより、機械的かつ物理的に実施できるものであり、接着剤のようなものを必要としないものである。勿論、このように食い込ませた保護フィルム14は、食い込んでいない部分から引き剥がせば、その全体の引き剥がしが行えるものである。
図3の(b)には、保護フィルム14の取り付けを、保護フィルム14の一部と仕上げシート10との間の両面接着テープ15によって行うようにした例が示してある。この両面接着テープ15は、母材シート11の、仕上げ材12が存在しない部分12dに接着しておき、この母材シート11に保護フィルム14を貼るときに使用される。
図3の(c)には、保護フィルム14の取り付けを、接着材によって行う例が示してあるが、この場合の接着剤は、仕上げシート10上に順次送り込まれる保護フィルム14側に塗布されるものである。勿論、接着剤であるから、これを仕上げシート10側に塗布しておき、これに保護フィルム14を接着するようにしてもよいことは言うまでもない。
図3の(b)に示した両面接着テープ15や、図3の(c)に例示した接着剤は、仕上げシート10自体に傷を付けないという意味では有効である。勿論、これらの両面接着テープ15や接着剤は、仕上げシート10の一部に使用すれば十分であり、保護フィルム14の引き剥がしの際にその作業を邪魔するものではない。
両面接着テープ15や、例示した接着剤は、仕上げシート10自体に傷を付けないという意味では有効である。勿論、これらの両面接着テープ15や接着剤は、仕上げシート10の一部に使用すれば十分であり、保護フィルム14の引き剥がしの際にその作業を邪魔するものではない。
さらに、保護フィルム14としては、主として仕上げ材11表面を保護するものであるから、柔軟性があるポリエチレン等の合成樹脂が採用される。
また、当該仕上げシート10については横に繋げて連続させることがあるが、その場合の接続手段として、図2中に示したように、当該母材シート12側に両面接着テープ15が取り付けられる。
以上のように構成した仕上げシート10は、図1に示したように、コンクリート構造物30の表面に、接着剤やモルタル等を使用して一体化されるのであるが、例えば釘打ち等によっても行われる。
さらに、これらの母材シート12及び仕上げ材11からなる仕上げシート10は、その母材シート12または仕上げ材11の両方、または何れか一方に、防蟻剤または防虫剤の両方、または何れか一方を塗布または含浸させておくとよい。これらの防蟻剤または防虫剤は、当該仕上げシート10が施工されたコンクリート構造物30の内側または上側に、シロアリ等の害虫が侵入するのを防止するものであるから、当該仕上げシート10自身がこのような防蟻剤または防虫剤を備えていれば、コンクリート構造物30完成後にこれらの防蟻剤または防虫剤の散布を改めて行う必要はない。
そして、この仕上げシート10は、図2にも示したように、所定幅の長尺なものとして裁断され、ロール状に巻いた状態で工場から出荷される。この場合の「所定幅」とは、例えばコンクリート構造物30が家屋の基礎である場合に、この基礎の高さに該当し、「長尺」とは、この基礎の長さ方向に長くなっていることを意味する。勿論、この仕上げシート10の長尺方向の長さが基礎の長さより短い場合には、他の仕上げシート10を繋いで使用されるが、その場合には、その繋ぎ作業を簡単にするために、当外仕上げシート10の端部に両面接着テープ15が取り付けておかれる。
ところで、図4には、仕上げシート10に対する保護フィルム14の取付けを別の方法で行った場合の別例が示してあるが、この仕上げシート10では、保護フィルム14の取付けを、縫糸14aを使用した縫い付けと、それ以外の方法、例えば熱圧着(図4中では一点鎖線で示してある)によって行うようにしたものである。
保護フィルム14の仕上げシート10に対する取付けは、仕上げシート10を保護すること、当該仕上げシート10は簡単に剥がされるものである必要があること、仕上げシート10のコストを増大させないこと等、を考慮してなされなければならない。そして、保護フィルム14を仕上げシート10から剥がす時は、住宅の引渡し時であることもある。
つまり、本発明に係る仕上げシート10によって家屋の基礎であるコンクリート構造物30の表面仕上げが完了したとき、その上には未だ家屋は完成していない。家屋は、表面仕上げが完了した後のコンクリート構造物30上に構築されていくことになるが、それまでの間、仕上げシート10の表面は保護フィルム14によって保護したままの状態にしておかなければならない。
そこで、この図4に示した仕上げシート10では、保護フィルム14の取り付けを縫糸14aを使用した縫い付けによって行い、この縫い付け時に使用した縫糸14aを、家屋の施主への引渡し時に取り外せるようにして、保護フィルム14の取り外しが瞬時にかつ簡単に行えるようにしたものである。勿論、仕上げシート10に縫い付けられた保護フィルム14は、取り外されるまでは仕上げシート10にしっかりと取り付けられたままの状態が維持されることは言うまでもない。
一方、この仕上げシート10は、コンクリート構造物30への一体化後に、仕上げ材11の存在しない部分(図2中では部分12dとして示した部分等)を除去しなければならないが、その除去部分に縫糸14aが存在しないようにしなければ意味がないことは当然である。そこで、図4に示した実施例では、縫糸14aは、仕上げ材11の端部から僅かに内側となる位置で縫い付けられる。
10 仕上げシート
11 仕上げ材
12 母材シート
12a ガラス繊維シート部
12b 裏打ちシート部
12c 中間層
12d 部分
13 目印
14 保護フィルム
15 両面接着テープ
30 コンクリート構造物

Claims (16)

  1. 擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物の表面に取り付けられて、このコンクリート構造物の表面仕上げを行う仕上げシートであって、
    この仕上げシートを、前記コンクリート構造物表面に取り付けられる母材シートと、この母材シートの前記コンクリート構造物とは反対側に設けた仕上げ材とにより構成し、
    かつ、これらの仕上げ材及び母材シートを、当該仕上げシートの丸め及び展開を可能にする材料によって形成したことを特徴とする仕上げシート。
  2. 前記母材シートは、不織布、織布、あるいは複合材であることを特徴とする請求項1に記載の仕上げシート。
  3. 前記仕上げ材は、前記母材シートに塗布、吹き付けまたは貼り付けによって設けたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の仕上げシート。
  4. 前記仕上げ材は、シート状に形成したものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の仕上げシート。
  5. 前記母材シートには、前記仕上げ材が存在しない部分を形成したものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の仕上げシート。
  6. 前記母材シートの、前記仕上げ材が存在しない部分に目印を形成したことを特徴とする請求項5に記載の仕上げシート。
  7. 保護フィルムを前記母材シートに取り付けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の仕上げシート。
  8. 保護フィルムを前記仕上げ材に取り付けて、これを保護するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の仕上げシート。
  9. 前記保護フィルムの取り付けは、前記仕上げシートに対して保護フィルムの一部を食い込ませることにより行うようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の仕上げシート。
  10. 前記保護フィルムの取り付けは、この保護フィルムの一部と仕上げシートとの間の両面接着テープによって行うようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の仕上げシート。
  11. 前記保護フィルムの取り付けは、接着材によって行うようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の仕上げシート。
  12. 前記保護フィルムの取り付けは、縫い付けによって行うようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の仕上げシート。
  13. 前記母材シートまたは仕上げ材の両方、または何れか一方に、防蟻剤または防虫剤の両方、または何れか一方を塗布または含浸させたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の仕上げシート。
  14. 端部に両面接着テープ仕上げシートを取り付けて、他の仕上げシートに繋げるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の仕上げシート。
  15. ロール状に巻いたことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれに記載の仕上げシート。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれかに記載の仕上げシートを使用して、擁壁や家屋の基礎を含むコンクリート構造物の表面仕上げを、次の工程を含んで行う仕上げ工法。
    (1)前記コンクリート構造物を構築する工程;
    (2)前記コンクリート構造物の外面に、前記仕上げ材が外面側になるようにしながら前記仕上げシートを一体化する工程;
    (3)前記仕上げシートの、前記コンクリート構造物の表面仕上げに寄与しない部分を除去する工程。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018003335A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 株式会社Nsp Ks 防蟻シートおよび当該防蟻シートが接着されたコンクリート基礎
JP2021173045A (ja) * 2020-04-24 2021-11-01 福助工業株式会社 パネル部材および建物

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