JP2015183290A - Ni基合金およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐食性を引き出すことのできる不動態皮膜の状態を有するNi基合金を提供する。さらに、合金の耐食性を安定化するために、O、S、Cを低く制御する製造方法も提案する。【解決手段】合金の表面に形成される不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.2以上であり、ASTM G48 Method D試験において臨界隙間腐食発生温度(CCT)が40℃以上であるNi基合金。Ni基合金は、C:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、Cr:10〜25%、Mo:5〜20%、O:0.0001〜0.005%、Al:0.01〜0.5%、Fe:0.5〜10%、残部Niおよび不可避的不純物からなると好ましく、このNi基合金の製造方法は、原料を電気炉で溶解し、AODおよび/またはVODにて脱炭、Cr還元、脱硫を行い、溶融合金を、上記成分範囲内に調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、化学プラント、天然ガス配管及び容器に代表される各種用途に使用される耐食性に優れたNi基合金に関するものである。
Ni基合金は、優れた耐食性を有するため腐食性の強い過酷な環境で使用される。Ni基合金は、主成分であるNi、Cr、Mo、合金によってはNb、Wといった比較的高価な金属元素を含有し、その母材そのものの耐食性を高めている。
この合金の耐食性を十分に引き出すには、適切な表面処理を施す必要がある。ステンレス鋼では、各種表面処理方法により耐食性を維持する技術が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、Ni基合金においては、耐食性に及ぼす表面状態の影響が十分に解明されているとは言いがたかった。その理由は、Ni含有量が高くなるほど不動態皮膜は緻密になるが薄くなることに起因する。
このような事実から、Ni基合金の表面状態を均一かつ安定に制御することは困難であったといえる。さらに、その表面状態つまり不動態皮膜の厚みや組成を正確に測定する技術も完成しているとは言いがたかった。
また、合金に含有される非金属介在物や析出物の存在も、耐食性に影響を及ぼす事が知られている。その理由は、非金属介在物や析出物の上に皮膜が形成せずに、腐食の起点になるためである。代表的な非金属介在物としては、脱酸生成物、硫化物があり、代表的な析出物には炭化物あるいは金属間化合物がある。したがって、合金中の酸素(O)、硫黄(S)、炭素(C)濃度を安定して低下させる技術も望まれていた(以上、例えば、非特許文献参照)。
特開2012−170961号公報
杉本克久:"金属腐食工学"、内田老鶴圃、2009年P.113 原 信義:"鉄鋼材料の腐食科学に関する最近の進歩と今後の展望"、第211、212回西山記念技術講座、2012年P.137 杉本克久:鉄と鋼、70(1984)、P.637 和泉 修 監修:"非鉄材料"、日本金属学会編、丸善、(1987)、P.154
上記した従来技術に鑑み、まずNi基合金の表面状態を正しく測定する技術開発を推進した。その測定技術に基づいて、不動態皮膜の厚み並びに組成を把握することを第一の目的に置いた。すなわち、本発明は、優れた耐食性を引き出すことのできる不動態皮膜の状態を有するNi基合金を提供することを目的とする。さらに、本発明では、合金の耐食性を安定化するために、O、S、Cを低く制御する製造方法も提案することを目的とする。
本発明のNi基合金は、合金の表面に形成される不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.2以上であり、ASTM G48 Method D試験において臨界隙間腐食発生温度(CCT)が40℃以上であることを特徴とするものである。
本発明においては、不動態皮膜の母材側境界部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.1以上、かつ、不動態皮膜最表層部における酸素濃度が55(at.%)以上であることを好ましい態様としている。
本発明においては、前記Ni基合金は、C:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、Cr:10〜25%、Mo:5〜20%、O:0.0001〜0.005%、Al:0.01〜0.5%、Fe:0.5〜10%、残部Niおよび不可避的不純物からなることを好ましい態様としている。
本発明においては、Si:0.01〜1%、Mn:0.01〜1%、Ti:0.01〜1%、Nb:0.5〜5%、W:0.5〜10%のいずれか1種または2種以上を含有することを好ましい態様としている。
本発明のNi基合金の製造方法は、上記いずれかに記載のNi基合金を製造する方法であって、原料を電気炉で溶解し、AODおよび/またはVODにて脱炭、Cr還元、脱硫を行い、溶融合金を、C:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、O:0.0001〜0.005%、Al:0.01〜0.5%に調整することを特徴とするものである。
本発明においては、前記Ni基合金を所望の形状に成形した後、硝酸溶液に浸漬して不動態化処理を行うことを特徴とするものである。
本発明においては、前記不動態化処理は、X:硝酸濃度(%)、Y:浸漬時間(分)、Z:温度(℃)とした場合、下記式を満足するように行うことを特徴とするものである。
8000≦X×Y+Z (但し10≦X≦50、1≦Y≦100、40≦Z≦85)
本発明によれば、介在物を抑制し、良好な不動態皮膜を形成することにより、極めて耐食性に優れたNi基合金を製造することができる。
NCF625の不動態皮膜組成を示し、各元素濃度とスパッタ時間(表面からの深さ)の関係を示すグラフである。 Cr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)比とスパッタ時間(表面からの深さ)の関係を示すグラフである。 Mo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)比とスパッタ時間(表面からの深さ)の関係を示すグラフである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。まず、不動態皮膜の状態を精度よく測定する方法、つまり、耐食性を十分維持する皮膜とそうではない皮膜の差を見出す測定方法を、実験を通して開発することから始めた。具体的には、Niをベースに0.015%C、0.12%Si、0.11%Mn、0.0001%S、22%Cr、9.1%Mo、3.42%Nb、2.86%Fe、0.23%Ti、0.21%Alを含有するNCF625(UNS N06625)の試験片を用いて実験した。試験片サイズは厚み2mm、幅25mm、長さ50mmとした。
基本的に、ASTM G48 Method Dに定められた調整方法により試験片を仕上げた。この規格の中には、湿式研磨の詳細な実施方法や、研磨後の乾燥手順は定められていない。そこで、本発明者らは、様々な研磨方法や乾燥方法、具体的には熱風や冷風などを試した。
このようにして試料調整した後、各試験片に対して、不動態化処理(45%HNO、80℃、6分間)を行った。この試験片について、オージェ電子分光法(Auger Electron Spectroscopy;AES)を用いて、不動態皮膜の板厚方向の組成を測定した。AESは、日本電子製JAMP−9500F、測定条件は、加速電圧10kV、試料電流量0.01μAを用いて深さ方向に1kVの条件でスパッタしながら、測定した各元素のプロファイルからその原子比を求めた。
その結果、精度よく、かつ正しく皮膜を測定するために必要とされる手順として、次の事項を見出した。
(1)最終仕上げである#2000のエメリー研磨紙は、試験片毎に新しい研磨紙に交換して研磨すること。
(2)湿式研磨工程の後、キシレンおよびエタノールにて脱脂を行うが、その後の乾燥は冷風で行うこと。
このように試行錯誤を繰り返し行った末に、図1に示す不動態皮膜の組成プロファイルを得るに至った。なお、図1〜3の横軸に示すスパッタ時間は、金属の厚さと関連しており、本実施形態においては、スパッタ時間1分がほぼ厚さ3.5nmに相当する。
次に、十分な耐食性を示す不動態皮膜状態を把握するために、ASTM G48 Method Dに定められた臨界すきま腐食試験を実施した。すなわち、以下に示す方法により試験した。試験片のサイズは、厚み2mm、幅25mm、長さ50mmであり、平面中央に直径7mmの孔を空けた。#120のエメリー紙で研磨して仕上げた。ASTM G48 Type Bに規定されているセラミック製の冶具を、Ti製ボルトとナットを用いて、0.28N・mの締め付けトルクで固定した。この試験片を6%FeCl3と1%HClを混合した600mL以上の溶液に、5℃間隔で様々に温度を変えて、各温度あたり72時間浸漬した。浸漬後冶具を取り外し、腐食生成物を除去し洗浄後、すきま腐食の深さを測定し、0.025mm以上発生した場合をすきま腐食が発生したと見なした。試験は5℃間隔でそれぞれ2回ずつ試験し、すきま腐食が発生した最低温度を臨界すきま腐食発生温度(CCT)とした。
Figure 2015183290
表1に、試料調整後の表面処理と、対応するCCTの結果を示す。まず、表1に示す3種類の処理方法で比較を試みた。上記に説明した方法により、不動態皮膜組成のプロファイルを測定した。このグラフから、Cr濃度(at.%)とNi濃度(at.%)の比率を算出して、図2にCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)とスパッタ時間の関係として示す。図から、表面から見ていくと一旦極大値を示し、その後極小値を示す傾向が明らかである。この研究から、Cr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比率が、0.2以上あれば、要求されるCCT≧40℃を満足できることが明らかとなった。さらに、このグラフから分かることは、スパッタ時間1分にて、Cr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比率が、極小を取ることである。まだ、Ni基合金の不動態皮膜に関しては明確にされていない点が多いが、本発明ではこの極小値を取る深さまでを厚みと定義した。
同様に、Mo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比率をスパッタ時間に対してプロットしたものを図3に示す。スパッタ時間1分、つまり、皮膜の最深位置におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比率は、0.1以上あれば、強固な皮膜となることが分かった。さらに、この条件を満たす時、不動態皮膜の最表層部における酸素濃度も55(at.%)以上となり、耐食性に優れた皮膜となることも明らかとなった。
以上をまとめると、的確な不動態化処理を行うことにより、Cr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)≧0.2、Mo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)≧0.1、かつ、不動態皮膜の最表層部における酸素濃度も55(at.%)以上となり、要求する耐食性CCT≧40℃を確実に満足できることが明確となった。的確な不動態化処理については、硝酸濃度、温度、時間などの条件を、実施例にて明確に説明する。
さらに、本発明者らは合金の耐食性を安定化するために、O、S、Cを低く制御する製造方法も、鋭意研究を重ねた。具体的には20kgの高周波誘導炉を用いて、基本組成Ni−22%Cr−10%Mo−3.5Nb−3%Fe としたNCF625を溶解した。C濃度を無添加〜0.1の範囲で変化させた。OとSは、CaO−SiO−Al−MgO−F系スラグを添加し、かつAl濃度を変化させることで、脱酸、脱硫の度合いを変化させて、種々のOとS濃度を得た。このようにして鋼塊を製造し、鍛造して冷間圧延を行い、厚み2mm、幅25mm、長さ50mmの試験片を作製した。これを、上記した試験方法により耐食性を評価した。その結果、C:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、O:0.0001〜0.005%、Al:0.01〜0.5%が好ましいことが分かった。
なお、S:0.0001〜0.005%以下、O:0.0001〜0.005%以下に制御するには、Al濃度を0.01〜0.5%に制御すれば良いことも分かった。この制御を行うには、スラグ中SiO濃度は10%以下に制御すべきとの指針も得た。
すなわち、本発明は実験を繰り返すことにより完成したものであり、以下の通りである。まず、合金の表面に形成される不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.2以上であり、ASTM G48 Method D試験において臨界隙間腐食発生温度(CCT) が40℃以上であることを特徴とする耐食性に優れたNi基合金を提案する。
さらに、本Ni基合金の不動態皮膜の母材側境界部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.1以上、かつ不動態皮膜中の酸素濃度が55(at.%)以上であると、さらに耐食性が向上する。
さらに、本発明のNi基合金は、Ni基合金に含有するC:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、Cr:10〜25%、Mo:5〜20%、O:0.0001〜0.005%、Al:0.01〜0.5%、Fe:0.5〜10%以下、残部Niおよび不可避的不純物からなることが望ましい。
また、本Ni基合金は、Si:0.01〜1%、Mn:0.01〜1%、Ti:0.01〜1%、Nb:0.5〜5%、W:0.5〜10%のいずれか1種または2種以上を含有しても良い。
さらに本発明では、上記の化学成分を持つNi基合金の製造方法も提案する。つまり、原料を電気炉で溶解し、AODおよび/またはVODにて脱炭、Cr還元、脱硫を行い、溶融合金を、C:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、O:0.0001〜0.005%以下、Al:0.01〜0.5%に調整することを特徴とする耐食性に優れたNi基合金の製造方法である。
以下に本発明における各数値の限定理由を以下に述べる。
不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.2以上:
必要とされるCCT≧40℃以上の耐食性を有するためには、不動態皮膜中にNiに対するCrの濃度比は、0.2以上が必要である。そのため、不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比を0.2以上と規定した。好ましくは0.22以上、より好ましくは、0.25以上である。
不動態皮膜の母材側境界部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.1以上:
不動態皮膜中のMoは、特に皮膜の最深部に濃化して、耐食性を向上させる性質を持つ。上記のとおり、不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.2以上を満たし、不動態皮膜部と母材側境界部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.1以上を満たすことにより、さらに耐食性を向上させることが出来る。具体的には、後述する酸素濃度、Al濃度、硫黄濃度が本発明の範囲を外れても、必要とされるCCT≧40℃以上を満たすことができる。そのため、不動態皮膜の母材側境界部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比を0.1以上と定めた。好ましくは、0.13以上、より好ましくは0.15以上である。
不動態皮膜最表層部における酸素濃度が55(at.%)以上:
不動態皮膜最表層部における酸素濃度が55(at.%)以上となると、不動態皮膜部と母材側境界部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.1以上を満たし、より強固な不動態皮膜を構成することが出来る。そのため、不動態皮膜最表層部における酸素濃度は55(at.%)以上と規定した。より好ましくは、57(at.%)以上、さらに好ましくは、60(at.%)以上である。
不動態皮膜は上記の態様が望ましい。特に限定はしないが、この態様を得るためには、不動態化処理にて達成することが出来る。この皮膜を得るには、下記の条件を満足することが好ましい。
8000≦X×Y+Z
(X:硝酸濃度(%)、Y:浸漬時間(分)、Z:温度(℃)、ただし、硝酸濃度10〜50%、時間1〜100分、温度40〜85℃の範囲とする。)
続けて、本発明で定めた合金元素の限定理由を説明する。
C:0.002〜0.05%
Cは合金の強度を保つために有用な元素であるため、0.002%は必要である。しかしながら、熱処理過程や溶接時における熱影響部等において、CrやMoと結合し炭化物を析出する。Cr、Moは耐食性を維持するために有効な元素であり、析出物の周囲では欠乏層が生じてしまい、その部位の耐食性を低下させるとともに、析出物上には不動態皮膜が形成しにくくなるため、耐食性を損なう。そのため、Cは0.002〜0.05%以下と定めた。好ましくは、0.003〜0.03%以下、さらに好ましくは、0.004〜0.02%以下である。
S:0.0001〜0.005%
Sは構造材の溶接時に湯流れ性を向上させるために有用な元素であるため、最低0.0001%は必要である。硫化物を形成する元素でもある。特にMnと結合してMnSを形成する。硫化物上には不動態皮膜が形成しにくくなるため、耐食性を損なう。そのため、0.0001〜0.005%とした。好ましくは、0.0001〜0.002%、より好ましくは、0.0002〜0.001%である。なお、S濃度を0.0001〜0.005%に制御するためには、精錬工程でAlを本発明で定める範囲0.01〜0.5%に制御して、脱酸することによって、酸素濃度を0.0001〜0.005%に制御することで達成できる。つまり、下記の反応を、より右辺に進行することで脱硫する。
Al+3+3(CaO)=3(CaS)+(Al) …(1)
下線は溶鋼中成分、括弧はスラグ中の成分を示す。
Cr:10〜25%
Crは不動態皮膜を構成して耐食性を維持するために重要な元素である。母材のCr濃度は10%以上の含有、なおかつ、後述する本発明の表面処理を施すことで、不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.2以上を有することが可能である。したがって、10%以上含有する必要がある。しかし、過剰な含有は炭化物を析出し易くする。25%を超えるとこの傾向が顕著となり、耐食性を低下させるため10〜25%と規定した。好ましくは、14〜23%であり、より好ましくは、16〜23%である。
Mo:5〜20%
Moは不動態皮膜を構成して耐食性を維持するために重要な元素である。母材のMo濃度は5%以上の含有、なおかつ、後述する本発明の表面処理を施すことで、不動態皮膜の最深部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.1以上を有することが可能である。したがって、5%以上含有する必要がある。しかし、過剰な含有は炭化物を析出し易くなることに加え、強度が高くなり加工性が悪化するため5〜20%と規定した。好ましくは、7〜15%であり、より好ましくは、9〜12%である。
O:0.0001〜0.005%
Oは非金属介在物を形成する元素である。その非金属介在物が合金表面に存在すると、不動態皮膜が安定に形成されずに腐食の起点と成り得るために0.005%以下と定めた。しかし、低下させすぎると、介在物組成がMgO・Alとなり、連続鋳造機の浸漬ノズル内に堆積して、ノズルが閉塞してしまう。そのため、0.0001〜0.005%と定めた。好ましくは、0.0002〜0.002%以下、より好ましくは0.0002〜0.001%以下である。なお、酸素濃度を0.0001〜0.005%以下に制御するためには、精錬工程でAlを本発明で定める範囲0.01〜0.5%に制御すればよい。すなわち、下記の反応を、より右に進行することで酸素濃度を低下させる。
Al+3=(Al) …(2)
Al:0.01〜0.5%
Alは脱酸および脱硫のために重要な元素である。脱酸、脱硫を行い、本発明の範囲であるS:0.005%以下、O:0.005%以下を満足するためには0.01%は必要であるが、0.5%を超えての添加は、非金属介在物をMgO・Alに変化させてしまい、浸漬ノズルの閉塞を引き起こす危険性がある。そのため、0.01〜0.5%と規定した。好ましくは、0.02〜0.3、より好ましくは0.03〜0.25%である。なお、精錬工程時に、スラグ中のSiO濃度を10%以下に抑えることで、Alを本発明で定める範囲0.01〜0.5%に制御し易くなる。この理由は、スラグ中のSiO濃度が10%を超えて高いと、下記の反応が右側に進行して溶鋼中のAlを消費してしまうためである。
Al+3(SiO)=2(Al)+3Si …(3)
Fe:0.5〜10%
Feは製造コストを低減させるために添加されることがある。0.5%未満の添加ではコストが著しく上昇する。また、不動態皮膜中のFe濃度が高くなると耐食性を低下させるために、0.5〜10%と定めた。
基本的に本発明の合金はNi基合金である。その理由は、次の通りである。Niは貴金属であるから、Feより耐食性に優れている。不動態皮膜中においてはFeのように水酸化物Fe(OH)を生成しないため、不動態皮膜は緻密かつ保護作用も高い。また、Ni基合金はFe基合金に比べて固溶できる合金元素の含有量が高いため、CrやMo等の耐食性を高める元素をより多く含有できる。そのため優れた耐食性を有する保護皮膜を母材表面に形成させるためにはNi基合金である必要がある。また、本発明で言う不可避的不純物とは、P、Cu、Co、Ta、V、N、B、Hである。
なお、本発明の合金では、Si:0.01〜1%以下、Mn:0.01〜1%以下、Ti:0.01〜1%以下、Nb:0.5〜5%以下、W:0.5〜10%以下のいずれか1種または2種以上を含有しても構わない。
Si:0.01〜1%
Siは脱酸のために有効な元素であり、0.01〜1%の範囲で添加しても構わない。
Mn:0.01〜1%
Mnは脱酸のために有効な元素であり、0.01〜1%の範囲で添加しても構わない。
Ti:0.01〜1%以下
Tiは炭素と結合しTiCを形成するため、Crと炭素の結合を防ぐ。そのため、耐食性を高める性質を持つため、0.01〜1%の範囲で添加しても構わない。
Nb:0.5〜5%
Nbは強度を高める元素である。さらに、炭素と結合しNbCを形成するため、Crと炭素の結合を防ぐため、耐食性を高める役割もある。そのため、0.5〜5%の範囲で添加しても構わない。
W:0.5〜10%
Wは、Moと同様に不動態皮膜を構成して耐食性を維持するために重要な元素である。そのため、0.5〜10%の範囲で添加しても構わない。
本発明では、上記の化学成分を持つNi基合金の製造方法も提案する。
原料を電気炉で溶解し、AOD(Argon Oxygen Decarburization)および/またはVOD(Vacuum Oxygen Decarburization)にて脱炭を行い、C濃度を0.05%以下とする。AODおよびVODは、送酸速度が高く発生するCOガス分圧を低下できるため、Cr含有合金の精錬に適している。その後、スラグ中に移行したCr酸化物を還元するCr還元を行う。還元剤は、特に限定しないが、FeSi合金またはAlが好適である。同時に、石灰石および蛍石を添加するとともに、脱酸に必要なAlを添加する。
この操作により、溶融合金上に形成するスラグはCaO−SiO−Al−MgO−F系となる。スラグ中SiO濃度を10%以下に制御することで、Al濃度を安定して0.01〜0.5%に制御することが可能となる。スラグ中SiO濃度を10%以下に制御するのは、FeSi合金の投入量を調節すれば良い。この操作により、脱酸だけではなく、脱硫も進行し、S:0.005%以下、O:0.005%以下に調整することができる。
スクラップ、Ni、Cr、Moなどの原料を電気炉で溶解し、AODおよび/またはVODにて酸素吹精して脱炭を行った。その後、Alと石灰石を投入してCr還元を行い、さらに石灰石と蛍石を投入し、溶融合金上にCaO−SiO−Al−MgO−F系スラグを形成して脱酸、脱硫を行った。スラグ中SiO濃度は10%以下に制御した。このようにして精錬した溶融合金を、連続鋳造機にて鋳造しスラブを得た。その後、スラブを熱間圧延し、冷間圧延して板厚2mmの冷延板を製造した。
原料の配合比を様々に変更し、上記方法によって製造することで、表3に化学成分を示す発明例1〜8および比較例9〜13の冷延板を製造した。このようにして製造した各冷延板について、次の方法により耐食性および不動態皮膜の評価を実施した。
(1)CCT試験
耐食性の評価は、基本的にASTM G48 Method Dにしたがい行った。試験片は、上記の冷延板から、厚み2mm、幅25mm、長さ50mmのサイズを切り出して、平面中央に直径7mmの孔を空けた。その後、エメリー紙#120番まで湿式研磨を行い、アルコールによる脱脂後、冷風によってアルコールを除去し、表3に示すように各発明例・比較例毎に定めた硝酸溶液への浸漬による表面処理A〜Gを施した。なお、処理A〜Gの実施条件は下記表2に示した。
Figure 2015183290
表面処理後、ASTM G48 Type Bに規定されているセラミック製の冶具をTi製ボルトとナットを用いて、各冷延板に0.28N・mの締め付けトルクで固定した。この試験片を6%FeCl3と1%HClを混合した600mL以上の溶液に、5℃間隔で様々に温度を変えて、各温度あたり72時間浸漬した。浸漬後冶具を取り外し、腐食生成物を除去し洗浄後、すきま腐食の深さを測定し、0.025mm以上発生した場合をすきま腐食が発生したと見なした。試験は5℃間隔でそれぞれ2回ずつ試験し、すきま腐食が発生した最低温度を臨界すきま腐食発生温度(CCT)とした。判定方法は、表3において、CCT≧50℃のものを◎、CCT≧40℃を○とし、CCT<40℃のものを×とした。
(2)不動態皮膜の評価
耐食性試験と同様に、エメリー紙#2000番まで湿式研磨を行い、アルコールによる脱脂後、冷風によってアルコールを除去した。表3に示すように上記の表面処理A〜Gを施した後、AESを用いて不動態皮膜厚みと組成を測定した。AESは、日本電子製 JAMP−9500F、測定条件は、加速電圧10kV、試料電流量0.01μAを用いて深さ方向に1kVでスパッタしながら、測定した各元素のプロファイルからその原子比を求めた。求められた各元素の比から、Cr/Ni比、Mo/Ni比、不動態皮膜最表層部の酸素濃度を求め、表3に示した。その他の測定方法は、以下の通りとした。
(3)合金の化学成分
蛍光X線分析により行った。ただし、CとSは燃焼重量法、Oは不活性ガスインパルス融解赤外線吸収法によった。
(4)スラグ成分
蛍光X線分析により行った。
Figure 2015183290
表3に実施例を示して、本発明の効果を明確にする。発明例であるNo.1〜5は、全て本発明の好ましい範囲を満たすことから、CCTは全て50℃以上となり極めて良好(◎)な結果を得た。
No.6の合金は、Mo/Niの比率が0.1を下回って0.09であった。さらに、不動態皮膜最表層部の酸素濃度が54(at.%)と低く、CCTは概ね良好(○)ではあるものの少々低い45℃であった。
No.7の合金は、脱炭がうまく進行せず、C濃度が0.079%と高かったため、Cr炭化物を形成したのとMo/Niの比率が0.1を下回って0.08であった。さらに、不動態皮膜最表層部の酸素濃度は54(at.%)と低く、CCTは40℃であった。No.1〜7の合金を製造する際のスラグ組成は、いずれもスラグ中SiO濃度が10%を下回っており、問題ないことを確認している。
No.8の合金は、Al濃度が0.01%を下回って低く、そのために脱酸、脱硫が進まず、SとO濃度が高かった。しかし、Cr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)=0.28、Mo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)=0.14、かつ、不動態皮膜の最表層部における酸素濃度も57(at.%)と、これらの範囲は満たしたために、CCTは40℃を満足した。なお、Al濃度が0.01%を下回って低くなったのは、スラグ中のSiO濃度が11.2%と10%を超えて高かったためである。
一方、比較例No.9〜12はいずれかの範囲を外れたため、CCTは40℃未満と低くなってしまった。まず、No.9は表面処理がA処理、つまり、15%HNO中に60℃で6分浸漬という不十分な不動態化条件であったため、不動態皮膜が十分な組成を有さず、Cr/Niの比率、Mo/Niの比率、不動態皮膜の最表層部における酸素濃度、いずれも本発明の範囲を下回ってしまった。そのため、CCTは35℃となってしまった。
No.10は、表面処理がB処理、つまり、15%HNO中に60℃で30分浸漬という不十分な不動態化条件であったため、不動態皮膜が十分な組成を有さず、Cr/Niの比率、Mo/Niの比率、不動態皮膜の最表層部における酸素濃度、いずれも本発明の範囲を下回ってしまった。さらに脱炭がうまく行かず、0.092%と高濃度になったため、CCTは30℃となってしまった。
No.11は、表面処理がD処理、つまり、30%HNO中に60℃で1分浸漬という不十分な不動態化条件であったため、不動態皮膜が十分な組成を有さず、Cr/Niの比率、Mo/Niの比率、不動態皮膜の最表層部における酸素濃度、いずれも本発明の範囲を下回ってしまった。さらに脱炭がうまく行かず、0.061%と高濃度になった。さらにAl濃度が0.01%を下回って低く、そのために脱酸、脱硫が進まず、SとO濃度が高くなってしまった。なお、Al濃度が0.01%を下回って低くなったのは、スラグ中のSiO濃度が12.8%と10%を超えて高かったためである。このため、CCTは30℃となってしまった。
No.12は、表面処理がA処理、つまり、15%HNO中に60℃で6分浸漬という不十分な不動態化条件であったため、不動態皮膜が十分な組成を有さず、Cr/Niの比率、Mo/Niの比率、不動態皮膜の最表層部における酸素濃度、いずれも本発明の範囲を下回ってしまった。さらにAl濃度が0.01%を下回って低く、そのために脱酸、脱硫が進まず、SとO濃度が高くなってしまった。なお、Al濃度が0.01%を下回って低くなったのは、スラグ中のSiO濃度が10.9%と10%を超えて高かったためである。このため、CCTは30℃となってしまった。
No.13は、Alが高く介在物組成がMgO・Alとなってしまい、ノズル閉塞により鋳造中止のため、製品が製造できなかった。
また、不動態化処理の特性式8000≦X×Y+Z(X:硝酸濃度(%)、Y:浸漬時間(分)、Z:温度(℃)、ただし、硝酸濃度10〜50%、時間1〜100分、温度40〜85℃の範囲)を満たす表面処理C、E、F、G(表2の評価で○)は、全て良好な結果であったのに対して、特性式を満たさない処理A、B、D(表2の評価で×)は、CCTを満足しなかった。
腐食性の強い過酷な環境下で長期間に亘って使用することができる高耐食性のNi基合金を製造することができ、有望である。

Claims (7)

  1. 合金の表面に形成される不動態皮膜部におけるCr濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.2以上であり、ASTM G48 Method D試験において臨界隙間腐食発生温度(CCT)が40℃以上であることを特徴とするNi基合金。
  2. 不動態皮膜の母材側境界部におけるMo濃度(at.%)/Ni濃度(at.%)の比が0.1以上、かつ、不動態皮膜最表層部における酸素濃度が55(at.%)以上であることを特徴とする請求項1に記載のNi基合金。
  3. 前記Ni基合金は、C:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、Cr:10〜25%、Mo:5〜20%、O:0.0001〜0.005%、Al:0.01〜0.5%、Fe:0.5〜10%、残部Niおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1または2に記載のNi基合金。
  4. Si:0.01〜1%、Mn:0.01〜1%、Ti:0.01〜1%、Nb:0.5〜5%、W:0.5〜10%のいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のNi基合金。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のNi基合金を製造する方法であって、原料を電気炉で溶解し、AODおよび/またはVODにて脱炭、Cr還元、脱硫を行い、溶融合金を、C:0.002〜0.05%、S:0.0001〜0.005%、O:0.0001〜0.005%、Al:0.01〜0.5%に調整することを特徴とするNi基合金の製造方法。
  6. 前記Ni基合金を所望の形状に成形した後、硝酸溶液に浸漬して不動態化処理を行うことを特徴とする請求項5に記載のNi基合金の製造方法。
  7. 前記不動態化処理は、X:硝酸濃度(%)、Y:浸漬時間(分)、Z:温度(℃)とした場合、下記式を満足するように行うことを特徴とする請求項6に記載のNi基合金の製造方法。
    8000≦X×Y+Z
    (10≦X≦50、1≦Y≦100、40≦Z≦85)

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