JP2015182333A - 液体供給ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】液体供給ユニットの液体噴射装置に対する装着性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは、印刷装置10のキャリッジ27にホルダー部200を介して装着される。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bはそれぞれ、ホルダー部200に設けられている装置側端子部250に電気的に接続する複数の端子151〜159を有する回路基板130を備えている。また、回路基板130がホルダー部200から離れる動きを制限するようにホルダー部200のレバー部230を被係合部として係合する主係合部120を備える。回路基板130には、端子の配列方向の両端に位置する第1と第2の端子151,152が含まれている。主係合部120は、上記端子の配列方向において第1と第2の端子151,152の接触部CPの間隔よりも広い幅を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体噴射装置に液体を供給するための液体供給ユニットに関する。
液体供給ユニットとしては、例えば、いわゆるインクジェットプリンターにインクを供給するためのインクカートリッジが知られている。インクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)は、液体噴射装置の一態様であり、インク滴を印刷面に吐出して画像を形成する印刷装置である。インクカートリッジは、通常、プリンターが備えるキャリッジに対して着脱可能に装着される。特許文献1の技術では、レバーの回転動作によってキャリッジにインクカートリッジが装着される。
特開2013−141804号公報
インクカートリッジは、プリンターとの間で電気的な信号のやりとりをするための回路基板を有しているものがある。プリンターは、この回路基板を介した信号のやりとりによって、キャリッジに対するインクカートリッジの装着状態の検出や、インクカートリッジに収容されているインクに関する情報の取得を実行する。インクカートリッジに対しては、プリンターのキャリッジに装着されたときのプリンターとの間の電気的な接続性が確保されることが望まれている。
また、インクカートリッジに対しては、キャリッジに装着されたときの固定性や安定性が高められることが望まれているとともに、そのための装着機構の小型化・簡易化による空間利用の効率性が高められることが望まれている。加えて、インクカートリッジに対しては、プリンターに対する装着操作の容易化や誤装着の抑制など、装着操作における操作性が高められることが望まれている。
このように、従来から、インクカートリッジのキャリッジに対する装着性を高めることについては日々研究が積み重ねられている。この他に、インクカートリッジに対しては、その小型化や、低コスト化、製造の容易化、省資源化、使い勝手の向上等が望まれている。これらの課題は、プリンターに装着されるインクカートリッジに限らず、液体を噴射する液体噴射装置など、液体を消費する装置に装着・接続されて、当該装置に液体を供給する液体供給ユニットに共通する課題であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の一形態によれば、液体噴射装置に装着可能な液体供給ユニットが提供される。この液体供給ユニットは、複数の接触部と、係合部と、を備えて良い。前記複数の接触部は、前記液体噴射装置の電極部に電気的に接続可能に少なくとも1つの所定の配列方向に配列されて良い。前記係合部は、前記複数の接触部が前記液体噴射装置から離れる動きを制限するように前記液体噴射装置の被係合部に係合可能であって良い。また、前記複数の接触部は、前記配列方向において両端に位置する第1接触部と第2接触部とを含み、前記係合部は、前記配列方向において前記第1接触部と前記第2接触部との間隔よりも広い幅を有していて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、第1接触部と第2接触部の間隔よりも幅の広い係合部によって液体噴射装置に係止されるため、第1接触部と第2接触部の電気的な接続性が高められる。
[2]上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記係合部は前記被係合部に当接可能な第1当接部と第2当接部とを有し、前記配列方向における前記第1当接部と前記第2当接部との間隔は前記配列方向における前記第1接触部と前記第2接触部との間隔よりも広くて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、配置間隔が広い第1と第2の当接部の被係合部に対する係止によって、第1接触部と第2接触部の配列方向が傾いた状態で液体供給装置に装着されてしまうことが抑制される。
[3]上記形態の液体供給ユニットは、前記係合部において、前記第1当接部と前記第2当接部とが、前記配列方向において空間を隔てて配列されて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、第1と第2の当接部の間に空間があるため、主係合部の第1と第2の当接部が被係合部に対して傾いて当接してしまうことが抑制される。従って、液体供給ユニットの傾きに起因する第1接触部と第2接触部の接続性の低下が抑制される。
[4]上記形態の液体供給ユニットは、さらに、前記液体噴射装置が前記液体供給ユニットの装着を検出するための第1検出端子及び第2検出端子を備えて良く、前記第1検出端子は前記第1接触部を有し、前記第2検出端子は前記第2接触部を有していて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、液体供給装置に対する液体供給ユニットの装着状態の検出精度が高められる。
[5]上記形態の液体供給ユニットは、記憶装置と、前記液体噴射装置に電気的接続可能な第3接触部を有し、前記配列方向において前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に位置し、前記記憶装置にデータを供給可能なデータ端子と、前記液体噴射装置に電気的接続可能な第4接触部を有し、前記配列方向において前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に位置し、前記記憶装置に高電位を供給可能な高電位端子と、前記液体噴射装置に電気的接続可能な第5接触部を有し、前記配列方向において前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に位置し、前記記憶装置に低電位を供給可能な低電位端子と、を備えて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、各端子の接続性が高められるため、液体供給ユニットの記憶装置と液体供給装置との間の通信品質が高められる。
[6]上記形態の液体供給ユニットは、第1壁部と、前記第1壁部に対向する第2壁部と、前記第1壁部と前記第2壁部とに交差する第3壁部と、前記第1壁部と前記第2壁部とに交差し、前記第3壁部と対向する第4壁部と、を備えて良い。前記係合部と、前記第1接触部と、前記第2接触部と、は前記第4壁部に位置しており、前記係合部は、前記第2壁部から前記第1壁部に向かう方向に前記被係合部と当接し、前記第4壁部から前記第3壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したとき、前記第1接触部と前記第2接触部とは、前記係合部と前記第1壁部との間に位置して良い。この形態の液体供給ユニットによれば、第1と第2の接触部が、係合部によって押さえ込まれる位置にあるため、その電気的接続性が高められる。また、液体供給装置に対する液体供給ユニットの固定性が高められる。
[7]上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記係合部は、前記第3壁部から前記第4壁部に向かう方向に、前記第2壁部から延在している延在部を含んで良い。この形態の液体供給ユニットによれば、液体供給装置に対する液体供給ユニットの固定性が高められる。
[8]上記形態の液体供給ユニットは、前記第1壁部と前記第2壁部と前記第3壁部と前記第4壁部とに交差する第5壁部と、前記第1壁部と前記第2壁部と前記第3壁部と前記第4壁部とに交差し、前記第5壁部と対向する第6壁部と、を備えて良い。前記第4壁部から前記第3壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したときに、前記第5壁部から前記係合部までの距離は前記第5壁部から前記第1接触部までの距離より短く、前記第6壁部から前記係合部までの距離は前記第6壁部から前記第2接触部までの距離より短くて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、液体噴射装置に装着されたときの液体供給ユニットの配置角度が安定し、第1と第2の接触部の電気的接続性が高められる。
[9]上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記係合部は前記第5壁部から前記第6壁部に向かう方向に、第1部分と、切欠部と、第2部分と、を順に有し、前記係合部は前記液体噴射装置に対し前記第1部分と前記第2部分とで当接可能であって良い。この形態の液体供給ユニットによれば、係合部が切欠部を有することによって中央において被係合部と当接することが抑制され、液体供給ユニットの配置角度の傾きが抑制される。
[10]上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記係合部は、前記第2壁部から前記第1壁部に向かう方向に突出する第1凸部を有し、前記第1凸部は、前記液体供給ユニットを前記液体噴射装置に装着する過程において、前記液体噴射装置の前記被係合部を前記係合部から離れる方向に押圧可能な第1押圧面を有し、前記係合部は、前記液体供給ユニットを前記液体噴射装置に装着する過程において、前記第1押圧面が前記被係合部を押すことによって前記被係合部を前記係合部から離れる方向に移動させた後、前記被係合部が前記係合部に近づく方向に移動したときに、前記被係合部に係合可能に構成されて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、液体供給ユニットの装着操作における操作性が高められる。
[11]上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記係合部は、さらに、前記第2壁部から前記第1壁部に向かう方向に突出する第2凸部を有し、前記第2凸部は、前記液体供給ユニットを前記液体噴射装置に装着する過程において、前記液体噴射装置の前記被係合部を前記係合部から離れる方向に押圧可能な第2押圧面を有し、前記係合部は、前記第1押圧面と前記第2押圧面のうちの少なくとも一方が前記被係合部を押すことによって前記被係合部を前記係合部から離れる方向に移動させた後、前記被係合部が前記係合部に近づく方向に移動したときに、前記被係合部に係合可能に構成されており、前記第4壁部から前記第3壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したときに、前記第1接触部と前記第2接触部とは、前記第1凸部と前記第2凸部との間に位置して良い。この形態の液体供給ユニットによれば、液体供給ユニットの装着操作における操作性が高められるとともに、第1と第2の接触部の電気的接続性が高められる。
[12]上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記第1壁部は前記液体噴射装置に液体を供給可能な液体供給口を有し、前記第1壁部から前記第2壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したとき、前記液体供給口の中心から前記係合部までの距離が、前記液体供給口の中心から前記第1接触部までの距離より長くて良い。この形態の液体供給ユニットによれば、液体噴射装置に対する液体供給口の接続性を高めることができる。
[13]上記形態の液体供給ユニットにおいて、前記液体供給口は、前記第5壁部から前記第6壁部に向かう方向において、前記液体供給口の中心は、前記第1接触部と前記第2接触部の間に位置して良い。この形態の液体供給ユニットによれば、第1接触部と第2接触部の接続性とともに液体供給口の接続性が高められる。
[14]上記形態の液体供給ユニットは、前記第3壁部と前記液体噴射装置とが当接する箇所を支点として回転することによって装着可能に構成されて良い。この形態の液体供給ユニットであれば、液体噴射装置に対する装着性が高められる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、液体供給ユニット以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体供給ユニットが装着される装置やその装置を備えるシステム、液体供給ユニットの装着機構や装着構造、装着方法等の形態で実現することができる。
印刷装置の外観構成を示す概略斜視図。 印刷装置の本体部の構成の外観構成を示す概略斜視図。 ホルダー部に装着されている第1と第2のインクカートリッジを示す概略斜視図。 第1のインクカートリッジの外観構成を示す上方斜視図。 第1のインクカートリッジの外観構成を示す下方斜視図。 第1のインクカートリッジの外観構成を示す側面図。 第1のインクカートリッジの外観構成を示す正面図。 第1のインクカートリッジの概略断面図。 回路基板における複数の端子の配列構成を示す概略図。 第2のインクカートリッジの上方斜視図。 第2のインクカートリッジの下方斜視図。 第2のインクカートリッジの側面図。 第2のインクカートリッジの正面図。 ホルダー部を正面側の上方からみたときの上方斜視図。 ホルダー部を背面側の上方からみたときの上方斜視図。 ホルダー部の下方斜視図。 ホルダー部に取り付けられている状態のレバー部および装置側端子部の近傍を抜き出して示す概略斜視図。 レバー部の側面図。 ホルダー部に対する第1のインクカートリッジの装着過程を時系列で示す概略図。 ホルダー部に対する第1のインクカートリッジの装着過程を時系列で示す概略図。 主係合部とレバー部との係合状態と回路基板の接続性との関係を説明するための模式図。 レバー部による主係合部に対する係合機構を説明するための模式図。 主係合部とレバー部との間の係合状態とインク供給口の接続性との関係を説明するための模式図。 第2実施形態の第1と第2のインクカートリッジの構成を説明するための概略図。 第3実施形態のインクカートリッジの構成を示す概略図。 第4実施形態のインクカートリッジの構成を示す概略図。 第5実施形態のインク供給ユニットの構成を示す概略図。
A.第1実施形態:
[印刷装置の構成]
図1は、本発明の第1実施形態としてのインクカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」と呼ぶ。)が装着される印刷装置10の外観構成を示す概略斜視図である。図1には互いに直交する三方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。矢印Xは、印刷装置10の横方向(幅方向)に平行な左右方向を示しており、印刷装置10に正対したときに左側から右側に向かう方向を示している。矢印Yは、印刷装置10の前後方向に平行な方向を示しており、後方(背面側)から前方(正面側)に向かう方向を示している。矢印Zは、印刷装置10の高さ方向を示しており、印刷装置10が載置される載置面に対して垂直上方を示している。なお、本明細書の説明に用いられる他の各図においても、矢印X,Y,Zが、適宜、図1,図2と対応するように図示されている。また、本明細書において、「上」あるいは「下」と呼ぶときは、印刷装置10の矢印Zの方向を基準とする方向を意味している。同様に、「前」あるいは「後」と呼ぶときは、印刷装置10の矢印Yの方向を基準とする方向を意味しており、「左」あるいは「右」と呼ぶときはそれぞれ、矢印Xの方向を基準とする方向を意味している。
印刷装置10は、液体噴射装置の一態様であるインクジェットプリンターである。印刷装置10は、外部から供給される印刷データに応じて印刷用紙にインク滴を吐出することによって画像を形成する。印刷装置10は、筐体11と、給紙口12と、上面カバー13と、排紙口14と、操作部16と、を備える。筐体11は印刷装置10の印刷機構を備える本体部(後述)を収容する外装部材である。給紙口12は筐体11の後方において上方に向かって開口するように設けられた開口部である。印刷媒体である印刷用紙は、給紙口12を介して筐体11の内部の本体部に供給される。
上面カバー13は給紙口12近傍において筐体11に回動可能に取り付けられた板状部材である。上面カバー13は開いた状態(図示されている状態)のときには、給紙口12に印刷用紙を送り込むときのガイド板として機能し、閉じた状態のときには筐体11の上面中央を被覆して保護する蓋部として機能する。排紙口14は筐体11の前面に設けられた開口部である。給紙口12を介して筐体11内部に送り込まれた印刷用紙は排紙口14を介して外部に排出される。操作部16は、ユーザーの操作を受け付けるボタンや、ユーザーに対して情報を表示する表示部を備える。操作部16は、筐体11の上面に設けられており、ユーザーは上面カバー13が開いた状態のときに操作部16にアクセスすることができる。
図2は印刷装置10の筐体11内から取り出された本体部20の外観構成を示す概略斜視図である。図2にはキャリッジ27の移動軌跡が破線によって模式的に図示されている。本体部20は、制御部21と、搬送部22と、印刷部23と、を備える。制御部21は中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピューターによって構成されている。制御部21は、操作部16を介したユーザーの操作や外部のコンピューターからの指令に応じて印刷装置10の各構成部を制御して印刷処理を実行する。搬送部22は、給紙口12(図1)から導入された印刷用紙を、搬送ローラー25の回転駆動によって、本体部20の内部において矢印Yの方向(副走査方向)に向かって延びている搬送路(図示は省略)を介して排紙口14まで搬送する。
印刷部23は、印刷用紙の搬送路上に配置されており、搬送部22によって搬送されている印刷用紙に対する印刷を実行する。印刷部23は、キャリッジ27と、ガイドレール28と、を備える。キャリッジ27はインク滴を吐出する印刷ヘッド(図示は省略)を備えている。キャリッジ27は、制御部21の制御下において、主走査方向(矢印Xの方向)に架設されているガイドレール28に沿って往復移動しつつ、搬送部22によって副走査方向に搬送されていく印刷用紙の紙面に向かってインク滴を吐出する。本実施形態の印刷装置10は、いわゆるオンキャリッジタイプであり、キャリッジ27には、ホルダー部200を介して2つのインクカートリッジ100a,100bが着脱可能に装着されている。
図3は、印刷装置10においてホルダー部200に装着されている状態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bを示す概略斜視図である。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは液体供給ユニットに相当し、印刷装置10に供給するためのインクを収容している。第1のインクカートリッジ100aは1種類の色インクを収容し、第2のインクカートリッジ100bは種類が異なる複数の色インクを収容する。本実施形態では、第1のインクカートリッジ100aにはブラックの色インクが収容されており、第2のインクカートリッジ100bにはシアンとイエローとマゼンタの色インクが収容されている。
第1と第2のインクカートリッジ100a,100bはそれぞれ略直方体形状を有している。第1とインクカートリッジ100aの長さ(矢印Yの方向の長さ)と高さ(矢印Zの方向の長さ)は第2のインクカートリッジ100bとほぼ同じである。ホルダー部200は上方が開口している略直方体形状の箱体として構成されている。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは、長さと高さとがほぼ揃った状態でホルダー部200の内部空間に並列に収容される。ホルダー部200に装着されている状態において第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの側面および底面はほぼ被覆され、上面全体は上方に露出している。
第1と第2のインクカートリッジ100a,100bはそれぞれが独立にホルダー部200に対して固定されている。以下では、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bとホルダー部200の構成の詳細を説明し、ホルダー部200に対する第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着・固定の機構を説明する。なお、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bを示す図面に示されている矢印X,Y,Zの方向は、上述の印刷装置10に装着された状態での方向を示している。
[第1のインクカートリッジの構成]
図4〜図8を参照図として第1のインクカートリッジ100aの構成の詳細を説明する。図4は第1のインクカートリッジ100aの上方斜視図である。図5は第1のインクカートリッジ100aの下方斜視図である。図6は第1のインクカートリッジ100aの側面図である。図7は第1のインクカートリッジ100aの正面図である。図8は、図4に示すA−A切断における第1のインクカートリッジ100aの概略断面図である。なお、図8では、インク室108内の詳細な構成の図示は省略されている。
上述したように、第1のインクカートリッジ100aは略直方体形状を有しており、インクを収容するためのインク室108(図8)を囲む6個の壁部101〜106を有している。第1壁部101(図5)は、第1のインクカートリッジ100aの底面を構成している。底面とは、印刷装置10に装着されたときに矢印Zの逆方向に向く面である。第1壁部101の中央には、インク室108に連通するインク供給口110が設けられている。インク供給口110は、第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときに、ホルダー部200のインク受入部(後述)に接続される。
第2壁部102(図4)は、第1壁部101と対向しており、第1のインクカートリッジ100aの上面を構成している。上面とは、印刷装置10に装着されたときに矢印Zの方向に向く面である。第2壁部102は、第1のインクカートリッジ100aの本体から分離可能な蓋体102c(図8)によって構成されている。
第2壁部102は、第4壁部104と隣接する端部の中央に、矢印Yの方向に延びて延在している延在部113を有している。本明細書において「延在」とは、切れ間なく連続して延びていることを意味する。延在部113は、主係合部120の一部を構成している。第2壁部102は、インク室108にインクを充填するための貫通孔115と、インク室108に外気を導入するための空気流路溝116と、それらを上方から封止するフィルム状のシール部材117と、を有している(図8)。
第3壁部103(図6)は第1壁部101と第2壁部102とに交差している。第3壁部103は第1のインクカートリッジ100aの背面を構成し、第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときには印刷装置10の後方(矢印Yの逆方向)に向くように配置される。第3壁部103の下端には、矢印Yに沿った方向に突起する複数の突起部114が設けられている。複数の突起部114はそれぞれ、矢印Xの方向における両端に配列されている。複数の突起部114は第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に装着されるときにホルダー部200の嵌合穴(後述)に挿通されて係合する。
第4壁部104は、第1壁部101と第2壁部102とに交差し、第3壁部103と対向している(図4〜図8)。第4壁部104は、第1のインクカートリッジ100aの正面を構成し、第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときには印刷装置10の前方(矢印Yの方向)に向き、ユーザーと正対する。第4壁部104には、ホルダー部200のレバー部(後述)に対して係合する主係合部120が設けられている。本明細書において「係合する」とは、移動方向が制限されるように所定の部位に係り合うことを意味する。主係合部120は、第4壁部104の上端部に寄った位置において矢印X方向におけるほぼ中央に設けられている。
主係合部120は、第2壁部102からわずかに下降しつつ前方に延出している舌片状の庇部として形成されている。主係合部120の前方端部は、中央に局所的な凹部である切欠部122が設けられており、切欠部122の凹部空間によって隔てられて2つに分離されている。すなわち、主係合部120の前方端部は、矢印Xの方向に順に、第1部分である第1庇部121と、切欠部122と、第2部分である第2庇部123と、が配列された構成を有している。第1庇部121と第2庇部123とはそれぞれ、第1当接部と第2当接部に相当し、ホルダー部200のレバー部と係合するときに、その上面がホルダー部200のレバー部に対して面接触する。
第1庇部121と第2庇部123の下面にはそれぞれ、下方に並列に垂下するように突出している第1側壁部125と第2側壁部126とが設けられている。第1側壁部125と第2側壁部126とはそれぞれ、第1のインクカートリッジ100aをホルダー部200に装着する際に、ホルダー部200のレバー部を押して回動させる第1凸部と第2凸部として機能する(詳細は後述)。また、第1側壁部125と第2側壁部126とは、以下に説明するように回路基板130の保護部としても機能する。
第4壁部104における主係合部120の下方には、印刷装置10との間で電気的信号のやりとりを行うための回路基板130が配置されている(図5)。回路基板130は、その表面がわずかに下方に向くように、例えば矢印Z方向に対して10°〜45°の傾斜角を有して第4壁部104に固定されている。
回路基板130は、端子部131と、記憶装置132と、を備えている(図8)。端子部131は、回路基板130の表面に設けられており、所定の配列方向に配列されている複数の端子を有している。第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときに、端子部131の各端子は、ホルダー部200に設けられている複数の端子のうちの対応するひとつの端子(後述)と接触して電気的に導通する。回路基板130の端子部131が有する複数の端子の配列構成の詳細は後述する。記憶装置132は、例えば、フラッシュROMなどのリライト可能な不揮発性メモリによって構成される。記憶装置132は、第1のインクカートリッジ100aに収容されているインクの色や残量など、インクに関する情報を不揮発的に記憶している。
印刷装置10は、回路基板130の端子部131のいくつかの端子がそれぞれホルダー部200に設けられている複数の端子のうちの対応するひとつの端子(後述)と接触して電気的に導通することによって、第1のインクカートリッジ100aが装着されていることを検出する。また、印刷装置10は、回路基板130の記憶装置132からインクに関する情報を取得する。
本実施形態においては、回路基板130は、主係合部120の第1側壁部125と第2側壁部126とに挟まれる位置に配置されている(図5,図7)。第1側壁部125と第2側壁部126とは、回路基板130の表面の両側において前方に突出している。このように、回路基板130の両側から第1側壁部125と第2側壁部126が突出していることによって、ユーザーが回路基板130の端子に誤って触れてしまうことが抑制され、端子部131の端子が保護される。
第5壁部105と第6壁部106とは、第1壁部101と、第2壁部102と、第3壁部103と、第4壁部104と、に交差するとともに互いに対向している(図4〜図7)。第5壁部105と第6壁部106とは、第1のインクカートリッジ100aの側面を構成している。第5壁部105と第6壁部106の表面には、矢印Zの方向に延びるリブ141,142,143が設けられている。第1リブ141は後方端部に設けられており、第2リブ142は前後方向の中程の位置に設けられており、第3リブ143は前方端部に設けられている。
各リブ141,142,143は、第1のインクカートリッジ100aの側壁面の補強部として機能する。また、第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に装着されるときに、第1のインクカートリッジ100aの移動方向を規定するガイド部としても機能し、第1のインクカートリッジ100aの位置を固定する位置決め部としても機能する(詳細は後述)。
図9は、回路基板130における複数の端子151〜159の配列構成を示す概略図である。図9では、各端子151〜159の接触部CPを破線で図示してある。複数の端子151〜159はそれぞれ、接触部CPを有する。各端子151〜159における各接触部CPは、ホルダー部200に設けられている対応するひとつの端子(後述)と接触して電気的に導通する部位である。複数の端子151〜159の接触部CPは回路基板130において上段と下段の2列に分けられて、矢印Xの方向に平行な配列方向に配列されている。第1と第2の端子151,152の接触部CPはそれぞれ上段の列の両端に配置されている。第3と第4の端子153,154の接触部CPは第1と第2の端子151,152のそれぞれの接触部CPの間において矢印X方向に順に配置されている。第5と第6の端子155,156の接触部CPはそれぞれ下段の列の両端に配置されている。第7と第8と第9の端子157,158,159の接触部CPは、第5と第6の端子155,156のそれぞれの接触部CPの間において、矢印Xの方向に順に配置されている。
第1と第2の端子151,152はそれぞれ第1接触部を有する第1検出端子および第2接触部を有する第2検出端子に相当し、印刷装置10が第1のインクカートリッジ100aのホルダー部200に対する装着を検出するために用いられる。第1と第2の端子151,152は、第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に正しく装着されてホルダー部200の対応する端子に接触したときに所定の電圧変化を生じるように構成されている。具体的には、第1と第2の端子151,152が互いに短絡されており、第1のインクカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときに第1の端子151に印加される電圧に基づいて第2の端子152の電圧が変化するように構成されている。
本実施形態の回路基板130では、第1と第2の端子151,152の接触部CPは隣り合う端子の接触部CPの数が少ない配列方向の両端に配置されているため、他の端子の接触部CPとの短絡の発生が抑制されている。また、第1と第2の端子151,152の接触部CPは矢印Xの方向に離間して配置されているため、第1のインクカートリッジ100aが矢印Xの方向に傾いた状態で装着されている状態が正しい装着状態として検出されてしまうことが抑制される。このように、本実施形態の回路基板130によれば、ホルダー部200に対する第1のインクカートリッジ100aの装着状態の検出精度が高められる。
第3の端子153は、その接触部CPがホルダー部200側の対応する端子に接触したときに接地される接地端子であり、記憶装置132に低電位を供給可能な低電位端子に相当する。第4の端子154は、その接触部CPがホルダー部200側の対応する端子に接触したときに高電位が印加される電源端子であり、記憶装置132に高電位を供給可能な高電位端子に相当する。
第5と第6の端子155,156は、第1と第2の端子151,152と同様に、印刷装置10がホルダー部200に対する第1のインクカートリッジ100aの装着を検出するために用いられる。第7の端子157は、記憶装置132に印刷装置10からリセット信号を供給するためのリセット端子である。第8の端子158は、記憶装置132に印刷装置10からクロック信号を供給するためのクロック端子である。第9の端子159は、記憶装置132と印刷装置10との間でデータ信号のやりとりを行うためのデータ端子である。本実施形態では、印刷装置10は、第8の端子158を介して供給するクロック信号に基づく第9の端子159を介したシリアル転送によって記憶装置132との間でデータを送受信する。
[第2のインクカートリッジの構成]
図10〜図13を参照図として第2のインクカートリッジ100bの構成の詳細を説明する。図10は第2のインクカートリッジ100bの上方斜視図である。図10では、便宜上、第2のインクカートリッジ100bの内部に形成されているインク室108a〜108cを破線で図示してある。図11は第2のインクカートリッジ100bの下方斜視図である。図12は第2のインクカートリッジ100bの側面図である。図13は第2のインクカートリッジ100bの正面図である。図10〜図13では、図4〜図8において説明した第1のインクカートリッジ100aの構成部と共通する構成部には同じ符号を付してある。
上述したように、第2のインクカートリッジ100bは略直方体形状の外観を有しており、第1のインクカートリッジ100aの各壁部101〜106に対応する6つの壁部101〜106を有している。第2のインクカートリッジ100bの内部は3色のインクを色ごとに収容するための3つのインク室108a〜108cに仕切られている。
第1のインク室108aは、第4壁部104に面する前方の領域に形成されている。第2と第3のインク室108b,108cはそれぞれ、第1のインク室108aより後方側の領域を、矢印Xの方向に二分することによって形成されている。第2のインク室108bは、第5壁部105に面する側に形成されており、第3のインク室108cは、第6壁部106に面する側に形成されている。
第1壁部101(図11)には、各インク室108a〜108cに対応する3つのインク供給口110a〜110cが設けられている。第1のインク供給口110aは、その中心が第4壁部104に設けられている主係合部120の矢印X方向における中心とほぼ一致する位置に形成されている。第2と第3のインク供給口110b,110cはそれぞれ、第2と第3のインク室108b、108cの中央に設けられている。
第2と第3のインク供給口110b,110cの間の第2と第3のインク室108b,108cの境界位置に相当する位置には、矢印Yの方向に直線状に延びる溝部118が形成されている。溝部118は、第2のインクカートリッジ100bがホルダー部200に装着されるときにホルダー部200の第2副壁部(後述)が係合する被係合部として機能する。
第2壁部102(図10)は、矢印Xの方向における幅が異なる点と延在部113の形成位置が異なる点以外は第1のインクカートリッジ100aの第2壁部102とほぼ同じ構成を有している。延在部113は第4壁部104と隣接する端部の中央より矢印Xの逆方向に寄った位置に形成されている。第3壁部103(図11,図12)は、矢印Xの方向における幅が異なる点以外は第1のインクカートリッジ100aの第3壁部103とほぼ同じ構成を有している。
第4壁部104(図10,図11)は主係合部120の形成位置が異なっている点以外は、第1のインクカートリッジ100aの第2壁部102とほぼ同じ構成を有している。主係合部120は第2壁部102と隣接する端部の中央より矢印Xの方向とは反対側の方向に寄った位置に形成されている。これによって、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bがホルダー部200に装着されたときに、それぞれの主係合部120が近接した位置に隣り合って配列される(図3)。第5壁部105(図10,図11)と第6壁部106(図12)はそれぞれ、第1のインクカートリッジ100aの第5壁部105と第6壁部106とほぼ同じ構成を有している。
[ホルダー部の構成]
図14〜図16を参照図としてホルダー部200の概略構成を説明する。図14はホルダー部200を正面側の上方からみたときの上方斜視図である。図15はホルダー部200を背面側からみたときの上方斜視図である。図16はホルダー部200の下方斜視図である。ホルダー部200は、上述したように、上方が開口している略直方体形状の箱体として構成されている。ホルダー部200は、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが収容されるカートリッジ収容室210を囲む5つの壁部201〜205を有している。
底面壁部201はカートリッジ収容室210の底面を構成している。正面壁部202および背面壁部203はそれぞれ、底面壁部201の正面側の端部および背面側の端部からほぼ垂直上方に延びており、カートリッジ収容室210の正面および背面を構成している。第1側面壁部204および第2側面壁部205はそれぞれ、底面壁部201の左側端部および右側端部からほぼ垂直上方に延びており、カートリッジ収容室210の左側面および右側面を構成している。
底面壁部201(図14,図15)には、各インクカートリッジ100a,100bのインク供給口110,100a〜100cに接続されるインク受入部211〜214が設けられている。各インク受入部211〜214の外周には、インクの経路に対する外気の侵入を抑制するとともに、インクの外部への漏洩を抑制するためのシール部215が設けられている。
底面壁部201には、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bをそれぞれ上方に付勢するための付勢機構217が設けられている。本実施形態では、付勢機構217は、弦巻バネによって構成されている。付勢機構217は、レバー部230に隣り合う位置に配置されている。これによって、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが装着されたときに係合し合う主係合部120とレバー部230との間の係合力が高められ、ホルダー部200に対する第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着性が高められる。また、ホルダー部200からの第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの取り外しの際に第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが上方に付勢されるため、その取り外し操作の操作性が高められる。
底面壁部201には、第1側面壁部204および第2側面壁部205に対して平行であり、高さが低い第1副壁部221および第2副壁部224が設けられている。第1副壁部221は、第1側面壁部204と第2側面壁部205とに隣り合う位置と、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの境界位置に相当する位置と、に設けられている。第2副壁部224は、第2のインクカートリッジ100bが装着される領域において、第2と第3のインク室108b,108cの境界位置に相当する位置に設けられている。
第1副壁部221には、後方側の端部に後方に向かって高さが次第に低くなる傾斜部225が形成されている。また、第1副壁部221には、カートリッジ収容室210の矢印Yの方向における中程に切欠部226が形成されている。傾斜部225や切欠部226はそれぞれ、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bがホルダー部200に装着されるときに、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの移動をガイドするガイド部として機能する(詳細は後述)。
第2副壁部224には、後方側の端部に、第1副壁部221と同様な傾斜部225が形成されている。第2のインクカートリッジ100bがホルダー部200に装着されるときには、傾斜部225も第2のインクカートリッジ100bの移動をガイドするガイド部として機能する。また、第2副壁部224は、第2のインクカートリッジ100bの第1壁部101に設けられている溝部118(図11)に係合し、第2のインクカートリッジ100bを固定する機能も有する。
正面壁部202(図15)には、レバー部230が設けられている。正面壁部202にレバー部230が設けられていることによって、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの着脱の際にユーザーがレバー部230に容易にアクセスすることができる。レバー部230の下方には、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの回路基板130の端子部131と接触する装置側端子部250が配置されている。レバー部230および装置側端子部250の構成の詳細は後述する。
背面壁部203(図14)のカートリッジ収容室210側の壁面の下端には、複数の嵌合穴227が矢印X方向に配列されている。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが装着される際には、嵌合穴227に、各インクカートリッジ100a,100bの第3壁部103の下端に設けられている複数の突起部114(図5,図11)が挿通されて係合する。
図17,図18を参照図として、ホルダー部200のレバー部230および装置側端子部250の構成を説明する。図17は、ホルダー部200の正面壁部202に取り付けられている状態のレバー部230および装置側端子部250の近傍を示す上方斜視図である。図18はレバー部230の側面図である。図17,図18にはそれぞれ、レバー部230の回転軸RXが一点鎖線で図示されている。
レバー部230は、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの主係合部120が係合する被係合部として機能する。レバー部230は、矢印Zの方向に延伸している2本の脚部231と、2本の脚部231の上端に架橋されている架橋部232と、を有する。各脚部231の下端には矢印Xの方向においてそれぞれ外側に向かって突起する凸部235が設けられている。
レバー部230は、各凸部235が正面壁部202に設けられている凹部(図示は省略)に嵌合することによって、各凸部235の中心軸を回転軸RXとして前後方向に回転移動可能なように取り付けられている。ホルダー部200においては、レバー部230は、付勢機構(図示は省略)によって後方に付勢されつつ、所定の回転角度で静止するように係止されている。
レバー部230の架橋部232は、脚部231に連結されるとともに後方から前方に向かって延出している平板部236(図18)を有する。平板部236は、被係合部に相当する。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bがホルダー部200に装着されたときには、平板部236の下面は、各インクカートリッジ100a,100bの主係合部120(図5,図11)における各庇部121,123の上面と面接触する。また、後述するように、平板部236の後方側の端面237は、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着時に、主係合部120が有する第1側壁部125と第2側壁部126のそれぞれと接触する。
装置側端子部250(図17)は、板形状を有しており、後方側の面に第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの端子部131における各端子151〜159(図9)に対応する複数の端子251が配列されている。各端子251は、装置側端子部250の厚み方向に突出している。また、各端子251は、装置側端子部250内部の付勢機構(図示は省略)によって突出方向に付勢されている。装置側端子部250は、ホルダー部200の正面壁部202に、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの回路基板130と対応する傾斜角を有する状態で、レバー部230とは独立して固定されている。
[ホルダー部に対するインクカートリッジの装着機構]
図19,図20は、ホルダー部200に対する第1のインクカートリッジ100aの装着過程を時系列で示す概略図である。図19,図20の(a)〜(e)欄には、ホルダー部200に対して第1のインクカートリッジ100aが装着されるときの様子が段階的に示されている。なお、図19,図20では、便宜上、ホルダー部200の第1側面壁部204の図示が省略されている。また、図19,図20では、ホルダー部200と第1のインクカートリッジ100aとが接触している位置を示す矢印CPを適宜図示してある。なお、ホルダー部200に対する第2にインクカートリッジ100bの装着過程は、第1のインクカートリッジ100aとほぼ同じであるため、その図示および説明は省略する。
第1段階(図19の(a)欄)では、第1のインクカートリッジ100aは、第3壁部103側が下方になる傾斜した状態でホルダー部200に接近する。そして、第3壁部103の上端部と、ホルダー部200の背面壁部203の上端部とが接触するとともに、第5壁部105および第6壁部106の後方端部の第1リブ141の下端が第1副壁部221の上端部に接触する。
第2段階(図19の(b)欄)では、ホルダー部200の背面壁部203の上端部と第1のインクカートリッジ100aの第3壁部103の上端部との接触点を支点として、第1のインクカートリッジ100aが下方に向かって回転移動する(矢印RD)。このとき、第1リブ141の下端は第1副壁部221の傾斜部225の上面を摺擦しつつ移動し始め、第2リブ142の下端は第1副壁部221の切欠部226の上端に接触する。なお、本明細書において、「摺擦」とは、他の物体に接触した状態で摩擦が生じる方向に相対的に移動することを意味する。
第3段階(図20の(c)欄)では、第1のインクカートリッジ100aの主係合部120がホルダー部200のレバー部230と接触する。より具体的には、主係合部120の第1側壁部125と第2側壁部126の前方側の端面127がレバー部230の架橋部232における平板部236の端面237と面接触する。また、第1のカートリッジ100aの第3壁部103の下端に設けられている複数の突起部114がホルダー部200の対応する嵌合穴227へ挿通される。これ以降、第1のカートリッジ100aは突起部114と嵌合穴227との接触点を支点として回転移動する。
第4段階(図20の(d)欄)では、第1のインクカートリッジ100aの回転移動が継続されることによって、主係合部120は下方へと移動する。レバー部230は主係合部120の第1側壁部125と第2側壁部126とに押されて主係合部120から離れる方向である前方に移動する(矢印SD)。なお、本明細書において、「離れる方向へ移動する」と言うときは、対象物から実際に離間するように移動する場合だけでなく、当該対象物との距離を保持したまま当該対象物とは反対の方向へと移動する場合を含む。主係合部120の第1側壁部125と第2側壁部126の端面127はそれぞれ第1押圧面と第2押圧面とに相当する。このように、本実施形態の第1のインクカートリッジ100aでは、レバー部230が主係合部120によって回転移動されるため、ユーザーの指先によるレバー部230の回転移動操作を省略することができる。
また、第4段階では、第1のインクカートリッジ100aの回路基板130の端子部131における端子151〜159(図9)のそれぞれがホルダー部200の装置側端子部250の複数の端子251のうちの対応するひとつと接触する。第1のインクカートリッジ100aの下方への移動に伴って、第1のインクカートリッジ100aの各端子151〜159はそれぞれの接触部CPによってホルダー部200の対応する端子251における接触部CPの表面を摺擦する。「摺擦」とは摩擦が生じるように対象物に対して相対的に移動することを意味する。この摺擦によって、端子における接触部CPの表面の汚れなどの付着物が除去されるため、端子間の電気的接触性が高められる。
第5段階(図20の(e)欄)では、第1のインクカートリッジ100aの回転移動が完了し、第1壁部101はホルダー部200の底面壁部201に支持される。このとき、第2リブ142の下端は、第1副壁部221の切欠部226の下端まで到達してその位置が固定される。第1のインクカートリッジ100aの第3壁部103の下端に設けられている複数の突起部114はホルダー部200の対応する嵌合穴227に挿通された状態であり、第1のインクカートリッジ100aをホルダー部200に係止する係合部として機能する。
加えて、第5段階では、主係合部120が最も下方の位置に移動したことによって、主係合部120の第1側壁部125および第2側壁部126とレバー部230の架橋部232との間の係止が解除される。そのため、レバー部230はその下端部の付勢機構によって後方側の初期位置に戻り(矢印RVD)、その架橋部232が主係合部120の各庇部121,123の上方に移動する。これによって、各庇部121,123の上面がレバー部230の平板部236の下面と面接触し、主係合部120とレバー部230とが係合される。以上の段階を経て、第1のインクカートリッジ100aは、ホルダー部200に装着される。
図21は、主係合部120とレバー部230との係合状態と回路基板130の接続性との関係を説明するための模式図である。図21には、主係合部120とレバー部230とが互いに係合している状態と、その状態における回路基板130の配置位置とが模式的に図示されている。また、図21には、第1のインクカートリッジ100aの第4壁部104の概略的な外周輪郭線が一点鎖線によって図示されている。なお、図21を用いた第1のインクカートリッジ100aを対象としてする以下の説明は、第2のインクカートリッジ100bについても当てはまる。
本実施形態の主係合部120では、レバー部230に係合される部位である2つの庇部121,123の矢印Xの方向における両外側端部の距離WEは、回路基板130の両端にある第1と第2の端子151,152の接触部CPの矢印Xの方向における間隔WTよりも広い。第1と第2の端子151,152の接触部CPの矢印Xの方向における間隔WTとは、それぞれの接触部CPの中心線間の距離を意味する。このように、本実施形態の主係合部120は、被係合部に係合される部位の幅が十分に確保されており、ホルダー部200に対する係合性が高められている。従って、回路基板130の各端子151〜156の接続性も高められている。
特に、回路基板130が主係合部120の各庇部121,123の下側に配置されており、回路基板130は、主係合部120とレバー部230との係合によって装置側端子部250に向かって押さえ込まれる配置構成となっている。従って、装置側端子部250に対する高い接続性が確保されやすい。
加えて、本実施形態では、第5壁部105から第1の端子151の接触部CPまでの距離より第5壁部105から第1庇部121の外側の端部までの距離の方が短く、第6壁部106から第2の端子152の接触部CPまでの距離より第6壁部106から第2庇部123の外側の端部までの距離の方が短い。従って、回路基板130は、主係合部120とレバー部230との係合によって、その幅方向(矢印Xの方向)全体が装置側端子部250に向かって押さえ込まれる形になる。よって、回路基板130が装置側端子部250に対して、矢印Xの方向において傾いて接触してしまうことが抑制され、より高い接続性が確保される。
本実施形態では、主係合部120の各庇部121,123の間に切欠部122が設けられており、主係合部120は矢印Xの方向における中央においてはレバー部230の架橋部232と当接していない。これによって、主係合部120の両端以外の部位においてレバー部230の架橋部232に当接してしまい、主係合部120が矢印Xの方向において傾いてしまうことが抑制されている。従って、回路基板130が装置側端子部250に対して傾いて接触してしまうことが、さらに抑制されている。
本実施形態においては、ホルダー部200に対して第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが装着された状態において、主係合部120の矢印Xの方向における中心はレバー部230の矢印Xの方向における中心とほぼ同じ位置に位置している。また、第4壁部104を正面視したときに、主係合部120の庇部121,123がレバー部230に係合される部位の配列方向と、回路基板130における第1と第2の端子151,152の接触部CPの配列方向とが一致している。この構成によって、主係合部120とレバー部230との係合によって第1と第2の端子151,152の接触部CPに付与される力の偏りの発生が抑制される。
図22は、レバー部230による主係合部120に対する係合機構を説明するための模式図である。図22には、第1のインクカートリッジ100aの主係合部120とホルダー部200のレバー部230とが互いに係合している状態が側面視によって模式的に図示されている。なお、図22を用いた第1のインクカートリッジ100aを対象としてする以下の説明は、第2のインクカートリッジ100bについても当てはまる。
本実施形態の印刷装置10では、レバー部230の回転移動の中心となる凸部235が第1のインクカートリッジ100aの下端に寄った位置に設けられており、第1のインクカートリッジ100aの主係合部120および回路基板130より下方に位置している。このように、本実施形態の印刷装置10では、レバー部230の回転移動における半径が第1のインクカートリッジ100aの上端から下端の範囲CA内で可能な限り大きくなるように構成されている。
これによって、レバー部230を回転移動させるために必要な外力が低減されている(テコの原理)。そのため、第1のインクカートリッジ100aの装着時に、主係合部120の第1側壁部125および第2側壁部126がレバー部230を押すときに必要な外力が低減される。また、第1のインクカートリッジ100aの取り外しの際にレバー部230の架橋部232にユーザーが付与する力を低減することができる。よって、第1のインクカートリッジ100aの着脱時における操作性が高められる。
加えて、レバー部230が回転軸RXの近傍において付勢機構から付与されている力が係合部位においては増大されることになるため、付勢機構の小型化や、主係合部120とレバー部230との間の係合性の向上が可能である。その他に、レバー部230の架橋部232が第1のインクカートリッジ100aの上端近傍に位置しているため、第1のインクカートリッジ100aの取り外しの際にユーザーがレバー部230の架橋部232に対して容易にアクセスすることができる。よって、高い操作性が確保されている。
本実施形態の印刷装置10では、主係合部120とレバー部230とで構成されている係合機構が占める領域EAと、回路基板130と装置側端子部250の電気的接続機構が占める領域TAとが高さ方向(矢印Zの方向)においてほぼ重なっている。より具体的には、係合機構が占める領域EAに、電気的接続機構が占める領域TAが包含されている。このように、本実施形態の印刷装置10では、第1のインクカートリッジ100aとホルダー部200との間の係合機構および電気的接続機構が集約されて配置されており、印刷装置10内における高い空間効率が確保されている。
ところで、レバー部230において上述したテコの原理に基づく効果を得るためには、レバー部230の回転半径を確保するためにも、高さ方向における係合機構が占める領域EAの範囲を低減することは容易ではない。従って、上記の2つの領域EA,TAを高さ方向に分離させて構成する場合には、係合機構と電気的接続機構とによって占められる範囲が増大してしまい、空間効率が低下してしまう可能性がある。なお、「2つの領域EA,TAを高さ方向に分離させて構成する場合」には、2つの領域EA,TAが互いに重なり合う部位を有しつつ、高さ方向に分離されている場合を含む。このように、本実施形態の印刷装置10においては、第1のインクカートリッジ100aの装着性や着脱時における操作性が高められているとともに、装置内における空間効率が高められている。
図23は、主係合部120とレバー部230との間の係合状態とインク供給口110の接続性との関係を説明するための模式図である。図23の上段には、第4壁部104を矢印Yとは反対の方向に平面視したときの主係合部120と回路基板130とが図示されている。図23の下段には、第1壁部101を矢印Zの方向に平面視したときの概略図が上段の図に対応するように図示されている。図23を用いた第1のインクカートリッジ100aのインク供給口110を対象としてする以下の説明は、第2のインクカートリッジ100bの第1のインク供給口110aについても当てはまる。
第1インクカートリッジ100aでは、矢印Zの方向に平面視したときのインク供給口110の中心OCから第1の端子151の接触部CPまでの距離Daは、インク供給口110の中心OCから主係合部120の第5壁部105側の端部までの距離Dbより短い。従って、また、インク供給口110の中心OCから第2の端子152の接触部CPまでの距離Dcは、インク供給口110の中心OCから主係合部120の第6壁部106側の端部までの距離Ddより短い。
このように、本実施形態の第1のインクカートリッジ100aでは、インク供給口110の中心OCから主係合部120がホルダー部200のレバー部230に係合される部位の端部までの距離が十分に離れている。従って、主係合部120とレバー部230との係合によって第1のインクカートリッジ100aに働く力は、テコの原理によって、インク供給口110において十分に増大される。よって、インク供給口110の接続性が高められる。
特に、本実施形態の第1のインクカートリッジ100aは、上述したように、第3壁部103の上端部とホルダー部200の背面壁部203との接触点を支点とする回転移動によってホルダー部200に装着される(図19,図20)。この装着時においては、第4壁部104を下方に移動させるときに第1のインクカートリッジ100aに付与される外力が、テコの原理によって、インク供給口110をインク受入部211に押しつける方向の力として増大される。よって、インク供給口110の接続性が、さらに高められる。
加えて、本実施形態の第1のインクカートリッジ100aでは、インク供給口110の中心OCが、矢印Xの方向において、第1の端子151の接触部CPと第2の端子152の接触部CPとの間および主係合部120の庇部121,123の間に位置している。従って、主係合部120とレバー部230との係合によって、第1と第2の端子151,152の両方の接続が確保されている状態では、インク供給口110についてもインク受入部211に対する接続も確保される。第1のインクカートリッジ100aの装着時には、第1のインクカートリッジ100aの矢印X方向に対する傾きに起因するインク供給口110の位置変動が低減され、インク供給口110のインク受入部211に対する接続性が高められる。
以上のように、本実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bによれば、主係合部120を有していることによって、印刷装置10のホルダー部200に対する装着性が高められている。また、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bのホルダー部200に対する着脱の際の操作性が高められている。加えて、印刷装置10における第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着のための機構の空間効率を高めることができる。
B.第2実施形態:
図24は、本発明の第2実施形態としての第1と第2のインクカートリッジ100aA,100bAの構成を説明するための概略図である。図24には、第1と第2のインクカートリッジ100aA,100bAが備える主係合部120Aの正面図が模式的に図示されている。第2実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100aA,100bAは、主係合部120Aの構成が異なる点以外は、第1実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bとほぼ同じ構成を有している。第2実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは、第1実施形態で説明したのと同じホルダー部200(図14〜図16)を介して印刷装置10のキャリッジ27(図2)に着脱可能に装着される。
第2実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100aA,100bAが備えている主係合部120Aは、矢印Xの方向に連続して延在している単一の庇部124を有している。庇部124の上面の両端にはそれぞれ、上方に突起している2つ凸部124tが設けられている。主係合部120Aは、2つの凸部124tによってレバー部230の架橋部232の下面に当接している。本明細書において「当接」とは、物同士が互いの間に圧力が生じるように接触することを意味する。この「接触」には、平面同士の接触や平面と曲面との接触が含まれる。また、物同士の直接的な接触以外に、物同士の中間に何らかの媒体を介在させる間接的な接触も含まれる。なお、各凸部124tは半球状に構成されていても良く、略半円状の断面や略四角形の断面を有するリブとして形成されていても良い。
2つの凸部124tの矢印X方向における間隔は、回路基板130の第1と第2の端子151,152の間隔よりも広い。回路基板130の第1と第2の端子151,152の接触部CPはそれぞれ、矢印X方向において、2つの凸部124tの間に位置している。第2実施形態の主係合部120Aであっても、第1実施形態の主係合部120と同様に、ホルダー部200の装置側端子部250に対する回路基板130の接続性を高めることができる。また、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bのホルダー部200に対する装着性を高めることができる。このように、第2実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100aA,100bAであっても、第1実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bと同様な作用効果を奏する。
C.第3実施形態:
図25は本発明の第3実施形態としてのインクカートリッジ100Bの側面を示す概略図である。第3実施形態のインクカートリッジ100Bは、インク供給口110が第1壁部101に代えて第3壁部103に設けられている点以外は、第1実施形態の第1のインクカートリッジ100aとほぼ同じ構成を有している。第3実施形態のインクカートリッジ100Bは、インク受入部211の形成位置が背面壁部203に変更されているホルダー部200(図14〜図16)を介して印刷装置10のキャリッジ27(図2)に装着される。第3実施形態のインクカートリッジ100Bであっても、第4壁部104に主係合部120および回路基板130が第1実施形態の第1のインクカートリッジ100aと同様に設けられているため、印刷装置10に対する装着性が高められている。このように、第3実施形態の第1と第2のインクカートリッジBであっても、第1実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bと同様な作用効果を奏する。
D.第4実施形態:
図26は本発明の第4実施形態としてのインクカートリッジ100Cの構成を示す概略図である。図26では第1実施形態で説明した構成部と共通する構成部には同じ符号を付してある。第4実施形態のインクカートリッジ100Cは、第1実施形態で説明したホルダー部200(図14〜図16)を介して印刷装置10のキャリッジ27(図2)に着脱可能に装着される。第4実施形態のインクカートリッジ100Cは、インク収容部300と、アダプター部310と、を有する。インク収容部300は、内部にインクを収容するためのインク室を有する液体容器である。インク収容部300の下面には、アダプター部310のインク供給口110に接続するインク排出口301が設けられている。
アダプター部310は、インク収容部300を上方の開口部312から収容可能に構成されている外装容器である。アダプター部310は、第1実施形態の第1のインクカートリッジ100aの第1壁部101と第3壁部103と第4壁部104と第5壁部105と第6壁部106のそれぞれと同様な構成を有する壁部を有している。アダプター部310の底面の第1壁部101には第1実施形態の第1のインクカートリッジ100aと同様なインク供給口110が設けられている。正面壁部314には第1実施形態で説明したのと同様な主係合部120と回路基板130とが配置されている。
第4実施形態のインクカートリッジ100Cは、インク収容部300がアダプター部310を介してホルダー部200に装着されることによって、印刷装置10にインクを供給することが可能である。第4実施形態のインクカートリッジ100Cであっても、ホルダー部200のレバー部230に対応する主係合部120がアダプター部310に設けられているため、印刷装置10に対する装着性が高められている。このように、第4実施形態のインクカートリッジ100Cであっても、第1実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bと同様な作用効果を奏する。
E.第5実施形態:
図27は本発明の第5実施形態としての液体供給ユニット330の構成を示す概略図である。図27では第1実施形態で説明した構成部と共通する構成部には同じ符号を付してある。第4実施形態の液体供給ユニット330は、第1実施形態で説明した印刷装置10(図1,図2)に着脱可能に装着され、印刷装置10のキャリッジ27にインクを供給する。第4実施形態の液体供給ユニット330は、アダプター部310と、インク供給管331と、インク収容部332と、を備える。
アダプター部310は、第4実施形態で説明したアダプター部310と同じであり、正面の第4壁部104に主係合部120と回路基板130とが設けられ、底面の第1壁部101にインク供給口110が設けられている。インク収容部332は、内部にインクを収容するためのインク室を有する液体容器である。インク収容部332のインク室は、インク供給管331を介してアダプター部310のインク供給口110に接続されている。第4実施形態の液体供給ユニット330であっても、主係合部120によって、印刷装置10に対する装着性が高められている。このように、第5実施形態の液体供給ユニット330であっても、第1実施形態の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bと同様な作用効果を奏する。
F.変形例:
F1.変形例1:
上記第1実施形態における第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの回路基板130では、複数の端子151〜159のそれぞれの接触部CPが上段と下段の二列に分けられて矢印Xの方向に平行な配列方向に配列されている。これに対して、回路基板130では各端子151〜159の全ての接触部CPが所定の配列方向に配列されていなくても良い。回路基板130では、各端子151〜159の接触部CPのうちの少なくとも第1と第2の端子151,152の接触部CPが1つの所定の配列方向に配列されていれば良い。この場合において、所定の配列方向は、矢印Xの方向に平行な方向でなくても良く、矢印Xの方向に対して傾斜した方向であっても良い。上記第1実施形態では、各端子151〜159はそれぞれの接触部CPの配列構成と同様な配列構成を有している。これに対して、各端子151〜159はそれぞれの接触部CPの配列構成と同様な配列構成を有していなくても良い。例えば、各接触部CPが隣り合うもの同士が直線状に配列されている配列構成を有しているのに対して、各端子151〜159は隣り合うもの同士が上下にオフセットして配置されている配列構成を有していても良い。上記第1実施形態では各端子151〜159のそれぞれのほぼ中央の位置に接触部CPが設けられている。これに対して、各端子151〜159のそれぞれの接触部CPは各端子151〜159においてそれぞれ側端部に寄った位置や角部の近傍位置などの異なる位置に設けられても良い。各端子151〜159は略長方形形状に限らず、種々の形状を有していて良い。
F2.変形例2:
上記第1実施形態では、ホルダー部200に対して第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが装着された状態においては、主係合部120の矢印Xの方向における中心はレバー部230の矢印Xの方向における中心とほぼ同じ位置に位置している。これに対して、主係合部120の矢印Xの方向における中心はレバー部230の矢印Xの方向における中心からずれた位置に位置していても良い。また、上記の第1実施形態では、ホルダー部200に対して第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが装着された状態において、矢印Zの方向に見たときに、主係合部120の全体がレバー部230の架橋部232の下方に位置している。これに対して、矢印Zの方向に見たときに、主係合部120の一部または全部がレバー部230の架橋部232の下方からはずれた位置に位置していても良い。主係合部120が、第1と第2の端子151,152の配列方向において第1と第2の端子151,152の間隔より広い十分な幅を有していれば、ホルダー部200に対する第1と第2のカートリッジ100a,100bの装着性が高められる。
F3.変形例3:
上記第1実施形態では、主係合部120は、2つの庇部121,123においてレバー部230の架橋部232における平板部236に当接している。上記第2実施形態では、主係合部120Aは、2つの凸部124tにおいてレバー部230の架橋部232における平板部236に当接している。液体供給ユニットの主係合部は、主係合部120,120Aの構成に限定されることはなく、他の構成を有していても良い。例えば、第1実施形態の主係合部120において、切欠部122が省略されても良いし、第2実施形態の主係合部120Aにおいて、さらに複数の凸部124tが庇部124上に配置されても良い。主係合部120,120Aは、被係合部に当接する部位の両端が、第1と第2の端子151,152の配列方向において第1と第2の端子151,152の接触部CPの間隔より広い幅を有していれば良い。
F4.変形例4:
上記第1実施形態では、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは略直方体形状を有するインク容器として構成されており、6つの壁部101〜106を有している。これに対して、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは略直方体形状を有していなくても良く、6つの壁部101〜106の全てを有していなくても良い。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは例えば、矢印Xの方向に見たときに(側面視したときに)、略台形形状を有する6面体として構成されていても良いし、側面視したときに略楕円形状を有する略円板体として構成されても良い。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの外形を構成する各壁部101〜106は平坦な表面や平滑な表面を有していなくても良く、凹凸を有していても良い。また、略平面状に延在していなくても良く、切れ目や裂け目があっても良い。各壁部101〜106は略曲面状に曲がっていても良い。加えて、各壁部101〜106は可撓性を有していても良く、フレームで構成された枠内にインクが収容された袋状部材が保持されている構成であっても良い。
F5.変形例5:
上記第1実施形態では、第4壁部104の正面視(図7,図21)において、主係合部120の庇部121,123の配列方向は、回路基板130における第1と第2の端子151,152の接触部CPの配列方向と一致している。これに対して、主係合部120の庇部121,123の配列方向と、回路基板130における第1と第2の端子151,152の接触部CPの配列方向とは一致していなくても良い。
F6.変形例6:
上記第1実施形態では、主係合部120および回路基板130は印刷装置10に装着されたときにユーザーが正対する第4壁部104に設けられている。これに対して、主係合部120および回路基板130は第4壁部104以外の部位に設けられても良い。主係合部120および回路基板130は例えば第3壁部103に設けられても良い。
F7.変形例7:
上記第1実施形態では、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは主係合部120に対する被係合部としてのレバー部230を有するホルダー部200を介して印刷装置10に装着されている。これに対して、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bはレバー部230とは異なる構成の被係合部を有するホルダー部を介して印刷装置10に装着されても良い。例えば、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの主係合部120は、回転機構を有していない被係合部に係合されても良く、ホルダー部の内壁面に設けられた矢印Xの方向に延びる段差面に係合されても良い。
F8.変形例8:
上記第1実施形態では、第1と第2の端子151,152は、ホルダー部200に対する第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着状態の検出に用いられている。これに対して、第1と第2の端子151,152は、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着状態の検出以外の用途に用いられても良い。例えば、第1と第2の端子151,152は、電源端子や接地端子として用いられても良いし、データ信号の通信に用いられても良い。また、上記第1実施形態の回路基板130においては、第1と第2の端子151,152以外の端子153〜159が省略されても良い。この場合においても、第1と第2の端子151,152は、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着状態の検出以外の用途に用いられても良い。
F9.変形例9:
上記第1実施形態では、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは、ホルダー部200に対して、第3壁部103の上端部を支点とする回転移動の軌跡を描いて装着されている(図19,図20)。これに対して、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは、第3壁部103の上端部を支点とする回転移動の軌跡を描いて装着されるように構成されていなくても良い。第1と第2のインクカートリッジ100a,100bは、ホルダー部200の上方から直線的な軌道によってホルダー部200に装着されても良い。
F10.変形例10:
上記第1実施形態においては、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着時に、主係合部120の第1側壁部125および第2側壁部126がレバー部230に接触して、レバー部230が前方に向かって移動されている(図20の(c)欄)。これに対して、主係合部120の第1側壁部125および第2側壁部126は、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着時に、レバー部230に接触しないように構成されていても良い。第1側壁部125および第2側壁部126は、回路基板130の端子部131を保護するためにのみ設けられていても良い。また、主係合部120の第1側壁部125および第2側壁部126は、いずれか一方が、あるいは、いずれもが省略されても良い。
F11.変形例11:
上記第1実施形態では、第2壁部102を構成している蓋体から延在している延在部113が主係合部120の背面側まで延びて主係合部120の一部を構成している。これに対して、延在部113はさらに前方に延びて主係合部120の庇部121,123を構成しても良い。
F12.変形例12:
上記第1実施形態では、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bはホルダー部200に装着されたときにホルダー部200の付勢機構217によって上方に付勢されている。これに対して、ホルダー部200の付勢機構217は省略されても良く、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bはホルダー部200に装着されたときに上方に付勢されていなくても良い。
F13.変形例13:
上記第1実施形態では、ホルダー部200のレバー部230は付勢機構によって付勢されている。これに対して、レバー部230は付勢されていなくても良く、レバー部230の付勢機構は省略されても良い。この場合の第1と第2のインクカートリッジ100a,100bの装着時にはユーザーの指先の操作によってレバー部230が回転移動されても良い。
F14.変形例14:
上記第1実施形態では、印刷装置10には第1と第2のインクカートリッジ100a,100bが装着されている。これに対して、印刷装置10には第1と第2のインクカートリッジ100a,100bを合体させた単一のカートリッジが装着されても良い。印刷装置10には、第1のインクカートリッジ100aのような単一のインク室を有するインクカートリッジが複数装着されても良い。また、印刷装置10には、第2のインクカートリッジ100bのような複数のインク室を有するインクカートリッジが複数装着されても良い。
F15.変形例15:
上記各実施形態および変形例では、本発明の液体供給ユニットとして、インクを吐出する液体噴射機構を備える印刷装置10に装着される第1と第2のインクカートリッジ100a,100bなどのインクの供給ユニットが説明されている。これに対して、本発明の液体供給ユニットは、インクの供給ユニット以外のユニットとして構成されても良い。本発明の液体供給ユニットは、例えば、水などの液体を洗浄対象に噴射して洗浄する高圧洗浄機に装着されて水を供給する水の供給ユニットとして構成されても良い。
F16.変形例16:
上記第1実施形態において説明されているように第1と第2の端子151,152と、第5と第6の端子155,156とは同様な機能を有している。従って、上記各実施形態および変形例における第1と第2の端子151,152と、第1と第2のインクカートリッジ100a,100bやホルダー部200における他の構成要素と、の関係についての説明は、第1と第2の端子151,152を第5と第6の端子155,156に置き換えて解釈することも可能である。すなわち、第5と第6の端子155,156がそれぞれ第1接触部を有する第1検出端子および第2接触部を有する第2検出端子に相当すると読み替えて解釈することが可能である。このように置換した構成であっても、第1実施形態で説明したのと同様な作用効果を奏することが可能である。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…印刷装置
11…筐体
12…給紙口
13…上面カバー
14…排紙口
16…操作部
20…本体部
21…制御部
22…搬送部
23…印刷部
25…搬送ローラー
27…キャリッジ
28…ガイドレール
100a,100b,100aA,100bA,100B,100C…インクカートリッジ
101〜106…壁部
102c…蓋体
108,108a〜108c…インク室
110,110a〜110c…インク供給口
113…延在部
114…突起部
115…貫通孔
116…空気流路溝
117…シール部材
118…溝部
120,120A…主係合部
121…第1庇部
122…切欠部
123…第2庇部
125…第1側壁部
126…第2側壁部
127…端面
130…回路基板
131…端子部
132…記憶装置
151〜159…端子
200…ホルダー部
201〜205…壁部
210…カートリッジ収容室
211〜214…インク受入部
215…シール部
217…付勢機構
221…第1副壁部
224…第2副壁部
225…傾斜部
226…切欠部
227…嵌合穴
230…レバー部
231…脚部
232…架橋部
235…凸部
236…平板部
237…端面
250…装置側端子部
300…インク収容部
301…インク排出口
310…アダプター部
312…開口部
330…インク供給ユニット
331…インク供給管
332…インク収容室
CP…接触部

Claims (14)

  1. 液体噴射装置に装着可能な液体供給ユニットであって、
    前記液体噴射装置の電極部に電気的に接続可能に少なくとも1つの所定の配列方向に配列されている複数の接触部と、
    前記複数の接触部が前記液体噴射装置から離れる動きを制限するように前記液体噴射装置の被係合部に係合可能な係合部と、
    を備え、
    前記複数の接触部は、前記配列方向において両端に位置する第1接触部と第2接触部とを含み、
    前記係合部は、前記配列方向において前記第1接触部と前記第2接触部との間隔よりも広い幅を有している、液体供給ユニット。
  2. 請求項1に記載の液体供給ユニットであって、
    前記係合部は前記被係合部に当接可能な第1当接部と第2当接部とを有し、
    前記配列方向における前記第1当接部と前記第2当接部との間隔は前記配列方向における前記第1接触部と前記第2接触部との間隔よりも広い、液体供給ユニット。
  3. 請求項2記載の液体供給用ユニットであって、
    前記係合部において、前記第1当接部と前記第2当接部とは、前記配列方向において空間を隔てて配列されている、液体供給ユニット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、さらに、
    前記液体噴射装置が前記液体供給ユニットの装着を検出するための第1検出端子及び第2検出端子を備え、
    前記第1検出端子は、前記第1接触部を有し、
    前記第2検出端子は、前記第2接触部を有している、液体供給ユニット。
  5. 請求項4記載の液体供給ユニットであって、
    記憶装置と、
    前記液体噴射装置に電気的接続可能な第3接触部を有し、前記配列方向において前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に位置し、前記記憶装置にデータを供給可能なデータ端子と、
    前記液体噴射装置に電気的接続可能な第4接触部を有し、前記配列方向において前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に位置し、前記記憶装置に高電位を供給可能な高電位端子と、
    前記液体噴射装置に電気的接続可能な第5接触部を有し、前記配列方向において前記第1検出端子と前記第2検出端子との間に位置し、前記記憶装置に低電位を供給可能な低電位端子と、
    を備える、液体供給ユニット。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体供給ユニットにおいて、
    第1壁部と、
    前記第1壁部に対向する第2壁部と、
    前記第1壁部と前記第2壁部とに交差する第3壁部と、
    前記第1壁部と前記第2壁部とに交差し、前記第3壁部と対向する第4壁部と、
    を備え、
    前記係合部と、前記第1接触部と、前記第2接触部と、は前記第4壁部に位置しており、
    前記係合部は、前記第2壁部から前記第1壁部に向かう方向に前記被係合部と当接し、
    前記第4壁部から前記第3壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したとき、前記第1接触部と前記第2接触部とは、前記係合部と前記第1壁部との間に位置する、液体供給ユニット。
  7. 請求項6記載の液体供給ユニットであって、
    前記係合部は、前記第3壁部から前記第4壁部に向かう方向に、前記第2壁部から延在している延在部を含む、液体供給ユニット。
  8. 請求項6または請求項7に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1壁部と前記第2壁部と前記第3壁部と前記第4壁部とに交差する第5壁部と、
    前記第1壁部と前記第2壁部と前記第3壁部と前記第4壁部とに交差し、前記第5壁部と対向する第6壁部と、
    を備え、
    前記第4壁部から前記第3壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したとき、
    前記第5壁部から前記第1接触部までの距離より、前記第5壁部から前記係合部までの距離が短く、
    前記第6壁部から前記第2接触部までの距離より、前記第6壁部から前記係合部までの距離が短い、液体供給ユニット。
  9. 請求項8に記載の液体供給ユニットであって、
    前記係合部は前記第5壁部から前記第6壁部に向かう方向に、第1部分と、切欠部と、第2部分と、を順に有し、
    前記係合部は前記液体噴射装置に対し前記第1部分と前記第2部分とで当接可能である、液体供給ユニット。
  10. 請求項8または請求項9に記載の液体供給ユニットであって、
    前記係合部は、前記第2壁部から前記第1壁部に向かう方向に突出する第1凸部を有し、
    前記第1凸部は、前記液体供給ユニットを前記液体噴射装置に装着する過程において、前記液体噴射装置の前記被係合部を前記係合部から離れる方向に押圧可能な第1押圧面を有し、
    前記係合部は、前記液体供給ユニットを前記液体噴射装置に装着する過程において、前記第1押圧面が前記被係合部を押すことによって前記被係合部を前記係合部から離す方向に移動させた後、前記被係合部が前記係合部に近づく方向に移動したときに、前記被係合部に係合可能に構成されている、液体供給ユニット。
  11. 請求項10に記載の液体供給ユニットであって、
    前記係合部は、さらに、前記第2壁部から前記第1壁部に向かう方向に突出する第2凸部を有し、
    前記第2凸部は、前記液体供給ユニットを前記液体噴射装置に装着する過程において、前記液体噴射装置の前記被係合部を前記係合部から離れる方向に押圧可能な第2押圧面を有し、
    前記係合部は、前記第1押圧面と前記第2押圧面のうちの少なくとも一方が前記被係合部を押すことによって前記被係合部を前記係合部から離れる方向に移動させた後、前記被係合部が前記係合部に近づく方向に移動したときに、前記被係合部に係合可能に構成されており、
    前記第4壁部から前記第3壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したときに、前記第1接触部と前記第2接触部とは、前記第1凸部と前記第2凸部との間に位置している、液体供給ユニット。
  12. 請求項6から請求項11のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第1壁部は前記液体噴射装置に液体を供給可能な液体供給口を有し、
    前記第1壁部から前記第2壁部に向かう方向に前記液体供給ユニットを平面視したとき、
    前記液体供給口の中心から前記係合部までの距離が、前記液体供給口の中心から前記第1接触部までの距離より長い、液体供給ユニット。
  13. 請求項12に記載の液体供給ユニットであって、
    前記液体供給口は、前記第5壁部から前記第6壁部に向かう方向において、前記液体供給口の中心は、前記第1接触部と前記第2接触部との間に位置している、液体供給ユニット。
  14. 請求項6から請求項13のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
    前記第3壁部と前記液体噴射装置とが当接する箇所を支点として回転することによって装着可能に構成されている、液体供給ユニット。
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