JP2016007791A - 流体噴射装置 - Google Patents

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潮田 尚之
Naoyuki Shioda
尚之 潮田
紀幸 小柳
Noriyuki Koyanagi
紀幸 小柳
善行 岡澤
Yoshiyuki Okazawa
善行 岡澤
小林 淳
Atsushi Kobayashi
淳 小林
忠弘 水谷
Tadahiro Mizutani
忠弘 水谷
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Abstract

【課題】流体噴射装置の電気的接続部の異物に対する保護性を高める技術を提供する。
【解決手段】印刷装置10は、キャリッジ27を備える。キャリッジ27はカートリッジ100を装着可能なホルダー部200を備えている。ホルダー部200は、レバー部230と、コネクターユニット250と、配線基板280と、を備える。レバー部230は、カートリッジ100の主係合部120に係合する。コネクターユニット250はカートリッジ100の回路基板130に電気的に接続する。配線基板280はコネクターユニット250に電気的に接続する。レバー部230は矢印Zの方向においてコネクターユニット250の端子部裏面252側の各端子271〜279を覆っている。また、レバー部230の矢印Xの方向における幅は、コネクターユニット250の矢印Xの方向における幅よりも大きい。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体噴射装置に関する。
流体を噴射する流体噴射装置の一態様としては、例えば、インクジェットプリンター(以下、単に「プリンター」とも呼ぶ。)が知られている。プリンターは、印刷面に対してインク滴を吐出することによって画像を形成する。プリンターは、流体供給ユニットの一態様であるインクカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」とも呼ぶ)を介してインクの供給を受ける。プリンターとカートリッジとはそれぞれ、互いに電気信号のやりとりをするための端子部などの電気的接続部を備えている(例えば、特許文献1,2等)。
特開2014−028500号公報 特開2008−993号公報
プリンターにおいては、カートリッジとの電気的接続性の低下を抑制するために、プリンターとカートリッジとの間の電気的接続部における異物に対する保護性を高めることが望まれている。
本発明は、プリンターに限らず、少なくとも流体噴射装置における上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の一形態によれば、流体噴射装置が提供される。この流体噴射装置は、キャリッジユニットを備えて良い。前記キャリッジユニットは、被係合部と端子部とを有する流体供給ユニットを配置可能であって良い。前記キャリッジユニットは、流体供給ユニット配置領域と、係合部と、コネクターユニットと、配線基板と、を備えて良い。流体供給ユニット配置領域は、前記流体供給ユニットを配置可能な領域であって良い。前記係合部は、前記流体供給ユニットの前記被係合部に対して係合可能であって良い。前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接続可能であって良い。前記配線基板は、前記コネクターユニットに電気的に接続可能な電極部を有して良い。前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接触する第1接点と、前記配線基板の前記電極部に電気的に接触する第2接点と、を含む導電部を有して良い。前記係合部が前記被係合部に対して係合する方向を第1の方向とし、前記第1の方向と、前記コネクターユニットから前記流体供給ユニット配置領域に向かう方向と、に交差する方向を第2の方向としたときに、前記係合部は、前記第1の方向において、少なくとも前記導電部の前記第2接点を覆っていて良い。前記係合部の前記第2の方向における幅は、前記コネクターユニットの前記第2の方向における幅よりも大きくて良い。この形態の流体噴射装置によれば、流体噴射装置と流体供給ユニットとの間の電気的接続部に対する異物の付着が係合部によって抑制される。なお、本明細書において、異物には、少なくとも、流体供給ユニットから漏洩した流体や、流体噴射装置の外部から侵入する液体、水蒸気、粉塵、油脂分、種々の化学物質などが含まれる。
[2]本発明の他の形態によれば、上記形態の流体噴射装置とは異なる態様の流体噴射装置が提供される。この形態の流体噴射装置は、流体供給ユニットと、キャリッジユニットと、を備えて良い。前記流体供給ユニットは、被係合部と、端子部と、を有して良い。前記キャリッジユニットは、前記流体供給ユニットを配置可能であって良い。前記キャリッジユニットは、流体供給ユニット配置領域と、係合部と、コネクターユニットと、配線基板と、を備えて良い。流体供給ユニット配置領域は、前記流体供給ユニットを配置可能な領域であって良い。前記係合部は、前記流体供給ユニットの前記被係合部に対して係合可能であって良い。前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接続可能であって良い。前記配線基板は、前記コネクターユニットに電気的に接続可能な電極部を有して良い。前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接触する第1接点と、前記配線基板の前記電極部に電気的に接触する第2接点と、を含む導電部を有して良い。前記係合部が前記被係合部に対して係合する方向を第1の方向とし、前記第1の方向と、前記コネクターユニットから前記流体供給ユニット配置領域に向かう方向と、に交差する方向を第2の方向としたときに、前記係合部は、前記第1の方向において、少なくとも前記導電部の前記第2接点を覆っていて良い。前記係合部の前記第2の方向における幅は、前記コネクターユニットの前記第2の方向における幅よりも大きくて良い。この形態の流体噴射装置によれば、流体噴射装置と流体供給ユニットとの間の電気的接続部に対する異物の付着が係合部によって抑制される。
[3]上記形態の流体噴射装置において、前記配線基板は、前記第1の方向において、前記係合部に近い位置に配置される第1端部と、前記係合部から離れた位置に配置される第2端部と、を有し、前記電極部は、前記配線基板において、前記第2端部よりも前記第1端部に近い位置に設けられて良い。この形態の流体噴射装置によれば、係合部から離れている第2端部側からの第2接点への異物の侵入が抑制されるため、第2接点の保護性がさらに高められる。
[4]上記形態の流体噴射装置において、前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニット配置領域側を向く第1の面と、前記配線基板側を向く第2の面と、を有しており、前記第1接点は前記第1の面に位置しており、前記第2接点は前記第2の面に位置しており、前記第2の面は、前記第1の方向側を向くとともに前記第1の方向に対して傾斜していて良い。この形態の流体噴射装置によれば、コネクターユニットの第2の面が係合部とは反対側を向くとともに傾斜していることによって、係合部側から第2接点へと異物が侵入しにくくなる。従って、流体噴射装置と流体供給ユニットとの間の電気的接続部に対する保護性がさらに高められる。
[5]上記形態の流体噴射装置において、前記導電部は、前記第1接点と前記第2接点との間に、前記第1接点と前記第2接点とを弾性変位可能に連結する弾性変形部を有しており、前記第2接点は前記第1の方向において前記弾性変形部より前記係合部に近い位置に形成されていて良い。この形態の流体噴射装置によれば、弾性変形部によって第1接点と第2接点の電気的接続性を高められる。また、第2接点が弾性変形部より係合部に近い位置にあるため、第1の方向における係合部の反対側から第2接点へと侵入してくる異物に対する保護性が高められる。
[6]上記形態の流体噴射装置において、前記キャリッジユニットは、前記流体供給ユニット配置領域と前記配線基板との間に、前記キャリッジユニットの底壁から前記第1の方向に沿って突出している隔壁が設けられていて良い。この形態の流体噴射装置によれば、流体供給ユニット配置領域の流体が配線基板の方へと移動してしまうことが隔壁によって抑制される。従って、流体供給ユニット配置領域に不用意に発生してしまった流体などによってコネクターユニットと配線基板との間の接続性が低下してしまうことが抑制される。
[7]上記形態の流体噴射装置において、前記係合部は、前記第2の方向における前記コネクターユニットの両側において、前記第1の方向に延びている第1と第2の脚部と、前記第1と第2の脚部の間に架設されている架橋部と、を有して良い。この形態の流体噴射装置によれば、コネクターユニットが係合部と第1と第2の脚部によって囲まれるため、コネクターユニットに対する保護性が高められる。
[8]上記形態の流体噴射装置において、前記流体供給ユニット配置領域に配置されている前記流体供給ユニットの前記被係合部は、前記第1の方向において前記配線基板の少なくとも一部を覆って良い。この形態の流体噴射装置によれば、係合部と被係合部によって、配線基板に対する保護性がさらに高められる。
[9]上記形態の流体噴射装置において、前記流体供給ユニットは、前記流体供給ユニット配置領域に配置される筐体と、前記筐体に連通して、前記筐体内に流体を導入する流体導入管と、を含んで良い。この形態の流体噴射装置によれば、流体導入管によって筐体に流体が供給されるため、キャリッジユニットに対する流体供給ユニットの着脱回数を低減することができる。従って、流体供給ユニットの着脱に伴って、流体が不用意にコネクターユニットや配線基板などの電気的接続部に付着してしまうことが抑制される。
[10]上記形態の流体噴射装置において、前記流体供給ユニットは、さらに、前記流体導入管に連通する流体収容容器を含んで良い。この形態の流体噴射装置によれば、流体収容容器から流体導入管を介してキャリッジユニットに流体を供給することができる。従って、キャリッジユニットに対する流体供給ユニットの着脱回数を低減することができ、流体供給ユニットの着脱に伴うコネクターユニットや配線基板などの電気的接続部への流体の付着が抑制される。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、流体噴射装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、流体噴射装置が備えるキャリッジユニットや、流体供給ユニットを保持するホルダー部等の形態で実現することができる。また、本発明は、流体供給ユニットや、流体噴射装置と流体供給ユニットとの接続構造および接続方法、流体噴射装置と流体供給ユニットとの間の電気的接続部の保護構造および保護方法等の形態で実現することもできる。
印刷装置の外観構成を示す概略斜視図。 印刷装置が備える印刷機構部の外観構成を示す概略斜視図。 第1と第2のインクカートリッジが装着されている状態のキャリッジを示す概略斜視図。 ホルダー部を正面側から見たときの上方斜視図。 ホルダー部を背面側から見たときの上方斜視図。 ホルダー部の下方斜視図。 ホルダー部の分解斜視図。 ホルダー部の正面壁部に取り付けられている状態のレバー部とコネクターユニットと配線基板を背面側から見たときの上方斜視図。 レバー部の構成を説明するための概略図。 コネクターユニットの後方側の面を示す概略斜視図。 コネクターユニットの前方側の面を示す概略斜視図。 コネクターユニットの概略断面図。 配線基板の後方側の面を示す概略図。 第1のカートリッジの上方斜視図。 第1のカートリッジの下方斜視図。 第1のカートリッジの概略断面図。 回路基板における複数の端子の配列構成を示す概略図。 第2のカートリッジの上方斜視図。 第2のカートリッジの下方斜視図。 レバー部による電気的接合部の保護を説明するための概略図。 第1のカートリッジが装着されているときのホルダー部の正面壁部の近傍の部位における概略断面図。 第2実施形態としての印刷装置の構成を示す概略図。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態としての印刷装置10の外観構成を示す概略斜視図である。図1には互いに直交する三方向を示す矢印X,Y,Zが図示されている。矢印Xは、印刷装置10の横方向(幅方向)に平行な左右方向を示しており、ユーザーが印刷装置10に正対したときの左側から右側に向かう方向を示している。本実施形態では矢印Xの方向は印刷装置10におけるキャリッジ27の主走査方向と平行である(後述)。矢印Yは、印刷装置10の前後方向に平行な方向を示しており、ユーザーが印刷装置10に正対したときの後方側(背面側)から前方側(正面側)に向かう方向を示している。本実施形態では矢印Yの方向は副走査方向に一致する(後述)。矢印Zは、印刷装置10の高さ方向を示しており、印刷装置10が載置される載置面に対して垂直上方を示している。なお、本明細書の説明に用いられる他の各図においても、矢印X,Y,Zが、適宜、図1と対応するように図示されている。また、本明細書において、「左」あるいは「右」と呼ぶときは、矢印Xの方向を基準とする方向を意味している。同様に、「前」あるいは「後」と呼ぶときは、印刷装置10の矢印Yの方向を基準とする方向を意味しており、「上」あるいは「下」と呼ぶときは、印刷装置10の矢印Zの方向を基準とする方向を意味している。
印刷装置10は、流体噴射装置の一態様であるインクジェットプリンターである。印刷装置10は、外部から供給される印刷データに応じて印刷用紙にインク滴を吐出することによって画像を形成する。印刷装置10は、筐体11と、給紙口12と、上面カバー13と、排紙口14と、操作部16と、を備える。筐体11は印刷装置10の印刷機構部(後述)を収容する外装部材である。給紙口12は筐体11の後方において上方に向かって開口するように設けられた開口部である。印刷媒体である印刷用紙は、給紙口12を介して筐体11の内部の本体部に供給される。
上面カバー13は給紙口12近傍において筐体11に回動可能に取り付けられた板状部材である。上面カバー13は開いた状態(図示されている状態)のときには、給紙口12に印刷用紙を送り込むときのガイド板として機能し、閉じた状態のときには筐体11の上面中央を被覆して保護する蓋部として機能する。排紙口14は筐体11の前面に設けられた開口部である。給紙口12を介して筐体11内部に送り込まれた印刷用紙は排紙口14を介して外部に排出される。操作部16は、ユーザーの操作を受け付けるボタンや、ユーザーに対して情報を表示する表示部を備える。操作部16は、筐体11の上面に設けられており、ユーザーは上面カバー13が開いた状態のときに操作部16にアクセスすることができる。
図2は印刷装置10の筐体11内から取り出された印刷機構部20の外観構成を示す概略斜視図である。図2にはキャリッジ27の移動軌跡が破線によって模式的に図示されている。印刷機構部20は、制御部21と、搬送部22と、印刷部23と、を備える。制御部21は中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピューターによって構成されている。制御部21は、操作部16を介したユーザーの操作や外部のコンピューターからの指令に応じて印刷装置10の各構成部を制御して印刷処理を実行する。
搬送部22は、給紙口12(図1)から導入された印刷用紙を、搬送ローラー25の回動駆動によって、印刷機構部20の内部において矢印Yの方向に向かって延びている搬送路(図示は省略)を介して排紙口14まで搬送する。印刷装置10のキャリッジ27の下方では、紙送り方向である副走査方向は矢印Yの方向に一致する。
印刷部23は、印刷用紙の搬送路上に配置されており、搬送部22によって搬送されている印刷用紙に対する印刷を実行する。印刷部23は、キャリッジ27と、ガイドレール28と、を備える。キャリッジ27は、キャリッジユニットに相当する。本実施形態の印刷装置10は、いわゆるオンキャリッジタイプであり、キャリッジ27には、ホルダー部200を介して2つのカートリッジ100a,100bが着脱可能に装着されている。
キャリッジ27の下側にはインク滴を吐出する印刷ヘッド(図示は省略)が設けられている。印刷ヘッドは、インク流路と、インクを吐出するノズルと、インク吐出の駆動力を発生させる機構(例えばピエゾ方式の場合にはピエゾ素子、サーマル方式の場合にはヒーターなど)と、を有している。キャリッジ27は、制御部21の制御下において、矢印Xの方向に架設されているガイドレール28に沿って往復移動しつつ、搬送部22によって副走査方向に搬送されていく印刷用紙の紙面に向かってインク滴を吐出する。キャリッジ27が往復移動する主走査方向は矢印Xの方向と平行である。
図3は、第1と第2のカートリッジ100a,100bが装着されている状態のキャリッジ27を示す概略斜視図である。キャリッジ27のホルダー部200は、上方が開口している略直方体形状の箱体として構成されている。ホルダー部200の内部には、第1と第2のカートリッジ100a,100bのそれぞれが、上面全体が上方に露出している状態で並列に収容されている。印刷ヘッドはホルダー部200の下面に設けられている。印刷ヘッドはホルダー部200の説明において参照される図6に図示されている。
第1と第2のカートリッジ100a,100bはそれぞれ略直方体形状を有している。第1とカートリッジ100aの長さ(矢印Yの方向の長さ)と高さ(矢印Zの方向の長さ)は第2のカートリッジ100bとほぼ同じである。第1と第2のカートリッジ100a,100bは、長さと高さとがほぼ揃った状態でホルダー部200に並列に収容される。詳細は後述するが、第1と第2のカートリッジ100a,100bの構成はほぼ共通している。以下の説明では、第1と第2のカートリッジ100a,100bを特に区別する必要がない場合には、「カートリッジ100」と総称する。
カートリッジ100は流体供給ユニットに相当し、印刷ヘッドに供給するためのインクを収容している。第1のカートリッジ100aは1種類の色インクを収容し、第2のカートリッジ100bは種類が異なる複数の色インクを収容する。本実施形態では、第1のカートリッジ100aにはブラックの色インクが収容されており、第2のカートリッジ100bにはシアンとイエローとマゼンタの色インクが収容されている。
ここで、カートリッジ100は、印刷装置10との間で電気信号のやりとりを実行する回路基板(後述)を有しており、ホルダー部200とカートリッジ100との間には、その電気的な接続のための電気的接続部が設けられている。本実施形態のホルダー部200は、当該電気的接続部の保護性を高めるための構成を有している。以下では、ホルダー部200の構成と、第1と第2のカートリッジ100a,100bのそれぞれの構成と、を順に説明し、その後にホルダー部200とカートリッジ100との間の電気的接続部を保護するための構成を説明する。
[ホルダー部の構成]
(i)ホルダー部全体の構成
図4〜図7を参照してホルダー部200の概略構成を説明する。図4はホルダー部200を正面側の上方からみたときの上方斜視図である。図5はホルダー部200を背面側からみたときの上方斜視図である。図6はホルダー部200の下方斜視図である。図7はホルダー部200の分解斜視図である。ホルダー部200は、第1と第2のカートリッジ100a,100bが収容されるカートリッジ収容室210を有している(図4,図5)。カートリッジ収容室210は、流体供給ユニット配置領域に相当し、5つの壁部201〜205によって囲まれている(図4〜図6)。
底面壁部201は、第1と第2のカートリッジ100a,100bが載置されるカートリッジ収容室210の底面を構成している。正面壁部202および背面壁部203はそれぞれ、底面壁部201の正面側の端部および背面側の端部からほぼ垂直上方に延びており、カートリッジ収容室210の正面および背面を構成している。第1側面壁部204および第2側面壁部205はそれぞれ、底面壁部201の左側端部および右側端部からほぼ垂直上方に延びており、カートリッジ収容室210の左側面および右側面を構成している。
本実施形態では、正面壁部202と背面壁部203と第1側面壁部204と第2側面壁部205とは一体成形によって形成された略四角筒形状を有する外周壁部材206の各側壁によって構成されている(図7)。また、底面壁部201は、外周壁部材206とは別体として形成され、外周壁部材206の底面側開口部に配置されるプレート部材207によって構成されている。外周壁部材206の正面壁部202には、2つのレバー部230と、2つのコネクターユニット250と、配線基板280と、カバー部材300とが、一体的に組み合わされて取り付けられる。
2つのレバー部230はそれぞれ同じ構成を有しており、矢印Xの方向に一列に配設されている(図4〜図6)。レバー部230は第1と第2のカートリッジ100a,100bのそれぞれに1つずつ対応するように設けられている。各レバー部230は、正面壁部202に対して、矢印Yの方向に回動移動可能に取り付けられている。レバー部230は回動移動によってカートリッジ100の被係合部に係合する(詳細は後述)。なお、本明細書において「係合する」とは、対象物の移動方向が制限されるように当該対象物の所定の部位に係り合うことを意味する。
2つのコネクターユニット250はそれぞれ同じ構成を有しており、2つのレバー部230のそれぞれの下方に1つずつ配設されている。コネクターユニット250は、カートリッジ100の回路基板(後述)と電気的に接続可能な端子部である。配線基板280は、各コネクターユニット250と印刷装置10の電気系統とを電気的に接続する。カバー部材300は、配線基板280と正面壁部202との間に配置されており、正面壁部202側からレバー部230とコネクターユニット250と配線基板280を一体的にまとめる。レバー部230と、コネクターユニット250と、配線基板280の構成および機能の詳細については後述する。
底面壁部201の下面には、上述した印刷ヘッド190が取り付けられている(図6)。底面壁部201の上面には、インク受入部211〜214が設けられている(図4,図5)。インク受入部211〜214には、各カートリッジ100a,100bのインク供給口(後述)が接続される。各カートリッジ100a,100bのインクは、インク受入部211〜214を介して印刷ヘッドのインク流路に導入される。各インク受入部211〜214の外周には、シール部215が設けられている。シール部215は、インクの経路に対する外気の侵入を抑制するとともに、インクの外部への漏洩を抑制する。
底面壁部201には、付勢機構217が設けられている。付勢機構217は、底面壁部201に載置されている各カートリッジ100a,100bをホルダー部200から離間する方向(上方)に付勢する。本実施形態では、付勢機構217は、弦巻バネによって構成されている。付勢機構217によって、ホルダー部200における各カートリッジ100a,100bの固定性が高められるとともに、その取り外しの際の操作性が高められている。
底面壁部201には、第1側面壁部204および第2側面壁部205に対して平行であり、底面壁部201からの高さが低い第1副壁部221および第2副壁部224が設けられている。第1副壁部221は、第1側面壁部204と第2側面壁部205とに隣り合う位置と、第1と第2のカートリッジ100a,100bのそれぞれが配置される領域の境界位置と、に設けられている。第2副壁部224は、第2のカートリッジ100bが配置される領域において、第2と第3のインク室(後述)の境界位置に設けられている。第1副壁部221は、第1と第2のカートリッジ100a,100bの位置決め部として機能する。また、第1副壁部221と第2副壁部224とは、第1と第2のカートリッジ100a,100bの角部がインク受入部211〜214に衝突してしまうことを防止する衝突防止部として機能する。
底面壁部201には、背面壁部203に隣接する位置に背面壁部203に対して平行に延びる第3副壁部225が設けられている。第3副壁部225の下端には、複数の嵌合穴227が矢印X方向に配列されている。第1と第2のカートリッジ100a,100bが装着される際には、各嵌合穴227に各カートリッジ100a,100bの下端に設けられている複数の突起部(後述)が挿通される。
この他に、底面壁部201には、カートリッジ収容室210と配線基板280の配置領域との間に、コネクターユニット250の下端に向かって突出している隔壁228が設けられている(図5)。また、底面壁部201には、配線基板280の下方に貫通孔229が設けられている(図6)。貫通孔229は印刷装置10のガイドレール28の上に配置される。隔壁228および貫通孔229の機能については後述する。
以下では、図8〜図13のいずれかを参照して、レバー部230と、コネクターユニット250と、配線基板280の構成を順に説明する。
(ii)レバー部の構成
図8,図9を参照して、レバー部230の構成を説明する。図8は、ホルダー部200の正面壁部202に取り付けられている状態のレバー部230とコネクターユニット250と配線基板280とを背面側から見たときの上方斜視図である。図9は矢印Xの方向に沿って見たときのレバー部230の側面図である。図8,図9にはそれぞれ、レバー部230の回動軸RXが図示されている。図9には、ホルダー部200におけるコネクターユニット250の配置領域と、ホルダー部200に第1と第2のカートリッジ100a,100bが装着されたときの各カートリッジ100a,100bの主係合部120の配置領域と、が破線で図示されている。また、図9には、吹き出し内に、レバー部230の第2の脚部231bの端部における取付構造が抜き出して図示されている。
レバー部230は、下方に向かって開いている矩形枠形状を有しており、第1と第2の脚部231a,231bと、架橋部232と、を有する。第1と第2の脚部231a,231bは、ホルダー部200において底面壁部201から矢印Zの方向に延伸している。第1と第2の脚部231a,231bはほぼ同一の形状を有しており、矢印Xの方向に並列に配列されている。架橋部232は、矢印Xの方向に延伸している部位であり、第1と第2の脚部231a,231bの上端に架橋されている。本実施形態の架橋部232は係合部に相当し、電気的接続部の保護性を高める機能を有しているが、その詳細は後述する。
レバー部230の各脚部231a,231bの下端には矢印Xの方向においてそれぞれ外側に向かって突起する第1凸部235aと、内側に向かって突起している第2凸部235bとが設けられている。レバー部230は、各脚部231a,231bの各第1凸部235aが正面壁部202の下端に設けられている嵌合穴290に嵌合することによって取り付けられている(図9の吹き出し内)。これによって、レバー部230は、各第1凸部235aの中心軸を回動軸RXとして前後方向に回動移動可能である。
各脚部231a,231bの下端には付勢機構239が設けられている。本実施形態では、付勢機構239はトーションばねによって構成されており、各脚部231a,231bの第2凸部235bに取り付けられている。レバー部230は、付勢機構239によって、カートリッジ収容室210に向かって付勢された状態で所定の回動角度で静止するように係止されている。レバー部230は、カートリッジ収容室210から離れる方向の外力によって回動移動した後、当該外力が解除されたときには、付勢機構239の付勢力によって、前記の初期位置に戻る。
架橋部232は、当接部236と、操作部238と、を有する。当接部236は、架橋部232において、矢印Yの逆方向側(カートリッジ収容室210側)の端部に位置している。当接部236は、カートリッジ収容室210側の端部の下側の少なくとも一部が、カートリッジ100の主係合部120(後述)の少なくとも一部に当接する。当接部236の当接によって、カートリッジ100の主係合部120は、矢印Zの方向に係合され、カートリッジ100の主係合部120は、ホルダー部200から離れる方向への移動が制限される。
本実施形態では、矢印Zの方向は、レバー部230の架橋部232がカートリッジ100の主係合部120に係合する方向に一致し、第1の方向に相当する。本明細書において「係合する方向」とは、係合する対象に対して係り合う方向であり、当該対象物に対する係合によって移動が制限される方向を意味し、係合する対象に対して係合力を発生させる方向であるとも解釈できる。
操作部238は、架橋部232において、矢印Yの方向側(前方側)の端部に位置しており、当接部236から上方に向かって曲折している部位である。ユーザーは、操作部238に指先を掛けて引くことによってレバー部230を前方に向かって容易に回動移動させることができる。
各脚部231a,231bは、ほぼ平板状に構成されており、矢印Y,Zの方向によって規定される平面と平行に配置されている。各脚部231a,231bは、回動軸となる下端部より上側において矢印Yの方向における幅が上方に向かって拡大している。各脚部231a,231bは、架橋部232に近い上方の部位に、外周端部がカートリッジ収容室210(図5)に近づくように延出している延出部234が形成されている。
ここで、コネクターユニット250は第1と第2の脚部231a,231bの間に配置されている(図9)。コネクターユニット250はカートリッジ100の回路基板(後述)と対応する傾斜角(例えば矢印Z方向に対して10°〜45°)を有する状態で、レバー部230とは独立して、ホルダー部200の正面壁部202に固定されている。
レバー部230の延出部234は、ホルダー部200にカートリッジ100が装着されていない初期状態においては、その外周端部がコネクターユニット250の上段端子部253(後述)よりもカートリッジ収容室210に近い位置にある。また、延出部234は、カートリッジ100の装着方向である上方(矢印Zの方向)に延出している。延出部234によって、ユーザーの指先が上段端子部253に接触して脂分などの異物が付着しまうことが抑制される。
(iii)コネクターユニットの構成
図10〜図12を参照して、コネクターユニット250の構成を説明する。図10はコネクターユニット250の後方側の面を示す概略斜視図である。図11はコネクターユニット250の前方側の面を示す概略斜視図である。図12は、図10に示すA−A切断におけるコネクターユニット250の概略断面図である。コネクターユニット250は、略平板状の形状を有しており、後方側の面251と、前方側の面252と、を有している。以下では、後方側の面251を「端子部表面251」と呼び、前方側の面252を「端子部裏面252」と呼ぶ。
端子部表面251(図10)はカートリッジ収容室210側に向いている面である。端子部表面251には、上段端子部253と下段端子部254が設けられている。上段端子部253は、矢印Xの方向に配列された複数の端子261〜264を有している。下段端子部254は、上段端子部253より下方に位置しており、矢印Xの方向に配列された複数の端子265〜269を有している。端子部表面251の各端子261〜269は、カートリッジ100がホルダー部200に装着されたときに、カートリッジ100が有する回路基板(後述)の対応する各端子と直接的に接触する。端子部表面251の各端子261〜269は、第1接点に相当する。
第1と第2の端子261,262はそれぞれ、上段端子部253において矢印Xの方向の両端に配置されている。第3と第4の端子263,264は第1と第2の端子261,262の間において矢印Xの方向に順に配置されている。第5と第6の端子265,266はそれぞれ下段端子部254において矢印Xの方向の両端に配置されている。第7と第8と第9の端子267,268,269は、第5と第6の端子265,266の間において、矢印Xの方向に順に配置されている。
本実施形態では各端子261〜269は端子部表面251において矢印Zの方向に平行に延びている複数のスリット257から突出している略三角形状の金属板によって構成されている。各端子261〜269は、その厚み方向が矢印Xの方向と一致するように並列に配列されている。各端子261〜269は、その頂点においてカートリッジ100の回路基板の各端子(後述)に接触する。これによって、各端子261〜269がカートリッジ100の回路基板の各端子に付与する押圧力が高められるため、電気的接続性が向上する。
第1と第2の端子261,262は印刷装置10がカートリッジ100のホルダー部200に対する装着を検出するために用いられる(詳細は後述)。第1と第2の端子261,262は隣り合う端子の数が少ない矢印Xの方向における両端に配置されているため、他の端子との短絡の発生が抑制されている。また、第1と第2の端子261,262は、レバー部230の第1と第2の脚部231a,231bが有する延出部234によって保護されており、カートリッジ100側の端子との接触不良の発生が抑制されている。
第3の端子263は、接地電極であり、カートリッジ100の記憶装置(後述)に低電位の基準電位を供給可能な低電位端子に相当する。第4の端子264は、電源端子であり、カートリッジ100の記憶装置に高電位の電源電位を供給可能な高電位端子に相当する。第5と第6の端子265,266は、第1と第2の端子261,262と同様に、印刷装置10がホルダー部200に対するカートリッジ100の装着を検出するために用いられる。
第7の端子267は、カートリッジ100の記憶装置にリセット信号を供給するためのリセット端子である。第8の端子268は、カートリッジ100の記憶装置に印刷装置10からクロック信号を供給するためのクロック端子である。第9の端子269は、カートリッジ100の記憶装置との間でデータ信号のやりとりを行うためのデータ端子である。印刷装置10は、第8の端子268を介して供給するクロック信号に基づいて、第9の端子259を介したシリアル転送によって、カートリッジ100の記憶装置との間でデータをやりとりする。なお、第3の端子263、第4の端子264、第7の端子267、第8の端子268、第9の端子269の配置構成は上述の構成例に限られず、適宜変更可能である。
端子部裏面252(図11)には、端子部表面251と同様に、上段端子部255と下段端子部256が設けられている。上段端子部255は、矢印Xの方向に配列された複数の端子271〜274を有している。下段端子部256は、上段端子部255より下方に位置しており、矢印Xの方向に配列された複数の端子275〜279を有している。端子部裏面252の各端子271〜279は、端子部表面251の各端子261〜269と同様に、端子部裏面252のスリット257から突出している略三角形状の金属板によって構成されている。端子部裏面252の各端子271〜279は配線基板280の電極部(後述)に接触して電気的に接続される。端子部裏面252の各端子271〜279は第2接点に相当する。
第1と第2の端子271,272はそれぞれ、上段端子部255において矢印Xの方向の両端に配置されている。第3と第4の端子273,274は第1と第2の端子261,262の間において矢印Xの方向に順に配置されている。第5と第6の端子275,276はそれぞれ下段端子部256において矢印Xの方向の両端に配置されている。第7と第8と第9の端子277,278,279は、第5と第6の端子265,266の間において、矢印Xの方向に順に配置されている。
端子部表面251の各端子261〜269(図10)と端子部裏面252の各端子271〜279(図11)とは、各面251,252において対応する配置位置にあるもの同士が板状導電部258(図12)を介して接続されている。板状導電部258は弾性変形部に相当し、板状の金属部材によって構成されている。板状導電部258は、2つの延伸部位258a,258bと、折返部位258tと、を有している。2つの延伸部位258a,258bはそれぞれ、端子部表面251と端子部裏面252のそれぞれにおいて、各端子261〜269,271〜279から下端に向かって延伸している部位である。折返部位258tは、コネクターユニット250の下端において各延伸部位258a,258bが折り返して連結している部位である。各端子261〜269,271〜279と板状導電部258とがコネクターユニット250の導電部に相当する。
板状導電部258は、下端の折返部位258tにおいてコネクターユニット250に固定されており、端子部表面251および端子部裏面252のそれぞれにおける延伸部位258a,258bの間には空間SPが形成されている。板状導電部258は、この構成によって、コネクターユニット250の厚み方向に弾性力を有する板バネとして機能し、各端子261〜269,271〜279は、板状導電部258によってそれぞれの突出方向(コネクターユニット250の厚み方向)に沿って付勢されている。この付勢によって、コネクターユニット250の各端子261〜269,271〜279は対応する端子に対する接触性が高められており、電気的接続性が高められている。
(iv)配線基板の構成
図13は、配線基板280の後方側の面を示す概略図である。図13では、各電極291〜299における接触部CPaを破線で図示してある。配線基板280は長方形に近い形状を有しており、矢印Xの方向の幅が矢印Zの方向の幅よりも長い。配線基板280は、ホルダー部200において、第1と第2のカートリッジ100a,100bの両方の第4壁部104にコネクターユニット250を挟んで対向するように配置される(図7,図8)。
配線基板280の第1の面281は、コネクターユニット250の端子部裏面252と対向する。その反対側の第2の面282は正面壁部202と対向する。配線基板280の下端288はレバー部230の下端およびコネクターユニット250の下端とほぼ同じ位置にある。また、配線基板280は、コネクターユニット250の端子部裏面252に対してほぼ平行になるように、矢印Zの方向に対して傾斜角を有して配置される。
配線基板280は、第1の面281側に、第1と第2の電極部283a,283bと、ケーブル接続部285と、を有する。第1と第2の電極部283a,283bは、矢印Zの方向において配線基板280の第2端部に相当する下端288よりも第1端部に相当する上端289に寄った位置に設けられている。第1と第2の電極部283a,283bは、矢印Xの方向に配列されている。第1の電極部283aは、第1のカートリッジ100aに対応しているコネクターユニット250と電気的に接続する。第2の電極部283bは、第2のカートリッジ100bに対応しているコネクターユニット250と電気的に接続する。
第1と第2の電極部283a,283bは互いに同じ構成を有しており、それぞれ、上段電極列286と、下段電極列287と、を有する。上段電極列286は、矢印Xの方向に配列された複数の電極291〜294を有している。上段電極列286の各電極291〜294は、コネクターユニット250の端子部裏面252(図11)に設けられている上段端子部255の各端子271〜274のうちの対応する1つと接触部CPaにおいて接触する。
下段電極列287は、上段電極列286より下方に位置しており、矢印Xの方向に配列された複数の電極295〜299を有している。下段電極列287の各電極295〜299は、コネクターユニット250の端子部裏面252に設けられている下段端子部256の各端子271〜274のうちの対応する1つと接触部CPaにおいて接触する。なお、配線基板280の各電極291〜299と、コネクターユニット250の各端子271〜279とは、末尾の符号の数字が同じもの同士が対応して接触し合う。
ケーブル接続部285は第2の電極部283b側の端部に設けられている。第1と第2の電極部283a,283bの各電極291〜299は、第2の面282側に設けられている配線層(図示は省略)を介して、ケーブル接続部285に電気的に接続されている。ケーブル接続部285は、例えばフレキシブルフラットケーブルコネクタ(FFCケーブル)を介して印刷装置10の電気系統(図示は省略)に接続される。以上のように、カートリッジ100はホルダー部200に装着されたときに、コネクターユニット250および配線基板280を介して印刷装置10と電気的に接続される。
[第1のカートリッジの構成]
図14〜図16を参照して第1のカートリッジ100aの構成の詳細を説明する。図14は第1のカートリッジ100aの上方斜視図である。図14は第1のカートリッジ100aの下方斜視図である。図16は、図14に示すB−B切断における第1のカートリッジ100aの概略断面図である。なお、図16では、インク室108内の詳細な構成の図示は省略されている。
第1のカートリッジ100aは、インクを収容するためのインク室108(図16)を囲む外装部を構成する6個の壁部101〜106を有している。第1壁部101(図15)は、ホルダー部200に装着されたときに、ホルダー部200の底面壁部201と対向する底面を構成する。第1壁部101の中央には、インク室108に連通するインク供給口110が設けられている。インク供給口110は、第1のカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときに、ホルダー部200のインク受入部211に接続される。
第2壁部102(図14)は、第1壁部101と対向する壁部であり、第1のカートリッジ100aの上面を構成する。第2壁部102は、第1のカートリッジ100aの本体から分離可能な蓋体102c(図16)によって構成されている。第2壁部102は、インク室108にインクを充填するための貫通孔であるインク受入口115と、インク室108に外気を導入するための空気流路溝116と、それらを上方から封止するフィルム状のシール部材117と、を有している。第2壁部102は、第4壁部104と隣接する端部の中央に、矢印Yの方向に延びて延在し、主係合部120の一部を構成している延在部113を有している。本明細書において「延在」とは、切れ間なく連続して延びていることを意味する。
第3壁部103(図16)は第1のカートリッジ100aの背面を構成する壁部であり、第1のカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときにはホルダー部200の背面壁部203と対向する(図4)。第3壁部103の下端には、矢印Yに沿った方向に突起する複数の突起部114が設けられている。複数の突起部114はそれぞれ、矢印Xの方向における両端に配列されている。複数の突起部114は第1のカートリッジ100aがホルダー部200に装着されるときにホルダー部200の背面壁部203側の下端に設けられている嵌合穴227(図4,図7)に挿通されて係合する。
第4壁部104(図14)は、第1のカートリッジ100aの正面を構成する壁部であり、第1のカートリッジ100aがホルダー部200に装着されたときにはホルダー部200の正面壁部202(図5)と対向する。第4壁部104には、ホルダー部200のレバー部230に係合される主係合部120が設けられている。主係合部120は被係合部に相当する。主係合部120は、矢印Zの方向において上方に寄った位置(第1壁部101よりも第2壁部102に近い位置)であって、矢印X方向におけるほぼ中央の位置に設けられている。
主係合部120は、第2壁部102からわずかに下降しつつ前方に延出している舌片状の庇部として形成されている。主係合部120の前方端部は、中央において局所的に凹部122が設けられており、凹部122が形成する空間によって隔てられて2つに分離されている。すなわち、主係合部120の前方端部は、矢印Xの方向に順に、第1部分である第1庇部121と、凹部122と、第2部分である第2庇部123と、が配列された構成を有している。第1庇部121と第2庇部123とはそれぞれ、ホルダー部200のレバー部230と係合するときには、その上面がレバー部230の当接部236(図9)の下側と当接する。なお、主係合部120は凹部122を設けない構成であっても良い。
主係合部120の下方には、印刷装置10との間で電気的信号のやりとりを行うための回路基板130が配置されている。回路基板130は、端子部131を有する表面が下方に向くように、例えば矢印Z方向に対して10°〜45°の傾斜角を有して第4壁部104に固定されている。主係合部120の第1庇部121と第2庇部123の下面にはそれぞれ、下方に並列に垂下している第1側壁部125と第2側壁部126とが設けられている。第1側壁部125と第2側壁部126とはそれぞれ、回路基板130の両側において回路基板130の表面より前方に突出しており、ユーザーが回路基板130の端子部131に誤って触れてしまうことなどを抑制する。なお、回路基板130は矢印Zの方向に対して上記の傾斜角を有するように固定されていなくても良いし、その形状も平板な形状に限定されることはない。
回路基板130は、端子部131と、記憶装置132と、を備えている(図16)。端子部131は、ホルダー部200のコネクターユニット250の各端子261〜269(図10)と接触して電気的に導通する複数の端子を有している。回路基板130の端子部131が有する複数の端子の配列構成の詳細は後述する。記憶装置132は、例えば、フラッシュROMなどのリライト可能な不揮発性メモリによって構成される。記憶装置132は、第1のカートリッジ100aに収容されているインクの色や残量など、インクに関する情報を不揮発的に記憶している。
第5壁部105と第6壁部106(図14,図15)とは、第1のカートリッジ100aの側面を構成する壁部である。第5壁部105と第6壁部106の表面には、矢印Zの方向に延びるリブ141,142,143が設けられている。各リブ141,142,143は、第1のカートリッジ100aがホルダー部200に装着されるときに、その下端がホルダー部200の第1副壁部221と当接する。これによって、第1のカートリッジ100aは、ホルダー部200に対する装着時にその移動方向が規定されるとともに、ホルダー部200における配置位置が固定される。
図17は、回路基板130における複数の端子151〜159の配列構成を示す概略図である。図17では、各端子151〜159における接触部CPbの位置が破線で図示されている。各端子151〜159は、ホルダー部200のコネクターユニット250の端子部表面251における複数の端子261〜269(図10)のうちの対応するひとつに接続可能なように上段と下段の2列に分けられて、矢印Xの方向に平行な配列方向に配列されている。
第1と第2の端子151,152はそれぞれ上段の列の両端に配置されている。第3と第4の端子153,154は第1と第2の端子151,152の間において矢印Xの方向に順に配置されている。第5と第6の端子155,156はそれぞれ下段の列の両端に配置されている。第7と第8と第9の端子157,158,159は、第5と第6の端子155,156の間において、矢印Xの方向に順に配置されている。各端子151〜159は、それぞれの接触部CPbにおいて、コネクターユニット250の端子261〜269のうちの対応するひとつと接触して電気的に導通する。回路基板130における各接触部CPbの配列構成は、前記の各端子151〜159の配列構成と同様になる。
第1と第2の端子151,152は、第1のカートリッジ100aがホルダー部200に正しく装着されてコネクターユニット250の第1と第2の端子261,262に接触したときに所定の電圧変化を生じるように構成されている。具体的には、第1と第2の端子151,152は、回路基板130の内部において互いに短絡されている。印刷装置10は、コネクターユニット250の第1の端子261を介して回路基板130の第1の端子151に所定の電圧を印加し、コネクターユニット250の第2の端子262を介して、回路基板130の第2の端子152の電圧の変化を検出する。他の端子153〜159の機能は、上述した対応するコネクターユニット250の各端子263〜269と同様である。なお、各端子151〜159は上記の構成に限定されることはない。各端子151〜159は、例えば、上段と下段の二列に配列された構成でなくても良く、それぞれの形状も平板状に構成されていなくても良い。各端子151〜159は、それぞれの接触部CPbがコネクターユニット250の対応する少なくとも1つの端子263〜269と電気的に接続可能な構成であれば良い。
[第2のカートリッジの構成]
図18,図19を参照して第2のカートリッジ100bの構成を説明する。図18は第2のカートリッジ100bの上方斜視図である。図18では、便宜上、第2のカートリッジ100bの内部に形成されているインク室108a〜108cが破線で図示されている。図19は第2のカートリッジ100bの下方斜視図である。図18〜図19では、図14〜図16において説明した第1のカートリッジ100aの構成部と共通する構成部には同じ符号を付してある。第2のカートリッジ100bは、以下に説明する点以外は、第1のカートリッジ100aとほぼ同じ構成を有しており、第1のカートリッジ100aの各壁部101〜106に対応する6つの壁部101〜106を有している。
第2のカートリッジ100bは3色のインクを収容するために、矢印Xの方向における幅が第1のカートリッジ100aよりも大きく、その内部が3つのインク室108a〜108cに仕切られている。第1のインク室108aは、第4壁部104に面する前方の領域に形成されている。第2と第3のインク室108b,108cはそれぞれ、第1のインク室108aより後方側の領域を、矢印Xの方向に二分することによって形成されている。第2のインク室108bは第5壁部105に面する側に形成されており、第3のインク室108cは第6壁部106に面する側に形成されている。3つのインク室108a〜108cにはそれぞれ対応するインク受入口115a〜115cが1つずつ設けられている。
第1壁部101(図19)には、各インク室108a〜108cに対応する3つのインク供給口110a〜110cが設けられている。各インク供給口110a〜110cは、第2のカートリッジ100bがホルダー部200に装着されたときにインク受入部212〜214(図4)のうちの対応する1つと接続される。第2と第3のインク室108b,108cの境界位置に相当する位置には、矢印Yの方向に直線状に延びる溝部118が形成されている。溝部118は、第2のカートリッジ100bがホルダー部200に装着されるときにホルダー部200の第2副壁部224(図5)が係合する。
第2のカートリッジ100bでは、主係合部120が、第2壁部102と隣接する端部の中央より矢印Xの逆方向に寄った位置に形成されている。これによって、第1と第2のカートリッジ100a,100bがホルダー部200に装着されたときに、それぞれの主係合部120が近接した位置に隣り合って配列される(図3)。
[電気的接続部の保護のための構成]
以下では、図20〜図21を参照して、ホルダー部200とカートリッジ100との間の電気的接続部を保護するための構成を説明する。「電気的接続部」とは、電気的接続を実現するための構成要素であるコネクターユニット250と配線基板280と回路基板130のそれぞれあるいは全部を意味するばかりではなく、それらの構成要素間における接触部も意味する。
図20は、レバー部230による電気的接合部の保護を説明するための概略図である。図20には、図5と同様な斜め上方から見たときのホルダー部200の全体が図示されており、吹き出し内に、矢印Zの逆方向に沿って見たホルダー部200の正面壁部202の近傍部位が抜き出して図示されている。なお、吹き出し内では、レバー部230とコネクターユニット250についてはその概略的な輪郭線のみが破線で図示されることによって、配線基板280の第1の面281が露出した状態で図示されている。
上述したように、本実施形態のホルダー部200では、レバー部230の架橋部232は、コネクターユニット250の上方において架設されている。矢印Zの逆方向に沿って見たときに、2つのレバー部230の架橋部232はそれぞれ、配線基板280の第1と第2の電極部283a,283bのうちの対応する1つを覆っている(図20)。すなわち、2つのレバー部230の架橋部232はそれぞれ、2つのコネクターユニット250のうちの対応する1つが有する端子部裏面252側の各端子271〜279を覆っている。
また、本実施形態のホルダー部200では、矢印Xの方向におけるレバー部230の幅が、矢印Xの方向におけるコネクターユニット250の幅よりも大きい。本実施形態において、矢印Xの方向は、第1の方向である矢印Zの方向と、コネクターユニット250からカートリッジ収容室210に向かう方向とに交差する第2の方向に相当する。本実施形態においては、第2の方向は、コネクターユニット250における複数の端子261〜269,271〜279の配列方向でもあり、配線基板280における複数の端子291〜269の配列方向でもある。また、第2の方向は、主走査方向に平行な方向でもあり、レバー部230の架橋部232が延伸している方向でもある。
このように、2つのレバー部230の架橋部232はそれぞれ、コネクターユニット250と配線基板280の接触部が存在している領域の上方を覆うように配置されている。従って、液滴などの異物が当該領域の上方から落下してきた場合であっても、当該異物はレバー部230の架橋部232によって当該領域の近傍への侵入が遮られる。よって、そうした異物がコネクターユニット250と配線基板280との接触部に付着してしまうことが抑制される。
図21は、第1のカートリッジ100aが装着されているときのホルダー部200の正面壁部202の近傍の部位(図20のC−C切断に相当する部位)における概略断面図である。図21では、第1のカートリッジ100aの電気的接続部についてのみ図示されているが、以下の説明は、第2のカートリッジ100bの電気的接続部についても当てはまる。
本実施形態のホルダー部200では、コネクターユニット250と配線基板280とが矢印Zの方向に対して傾斜角を有して配置されている。従って、矢印Zの方向に沿って落下してくる液滴などの異物が、そのままコネクターユニット250と配線基板280との間の端子同士の接触部に到達してしまうことが抑制されている。特に、本実施形態のホルダー部200では、レバー部230の架橋部232がコネクターユニット250と配線基板280との境界の上端部の上方に位置している。従って、レバー部230の架橋部232によって、コネクターユニット250と配線基板280との間に異物が侵入してしまうことがさらに抑制されている。
本実施形態のホルダー部200では、カートリッジ収容室210に対して露出しているコネクターユニット250の端子部表面251における各端子261〜269が、板状導電部258よりも上側に配置されている。従って、コネクターユニット250の端子部表面251のいずれかの端子261〜269に液滴が付着してしまった場合であっても、当該液滴は、重力に従って板状導電部258を伝って下方へと移動する。そのため、コネクターユニット250の端子部表面251に付着した液滴が、スリット257を介して端子部裏面252側に移動し、コネクターユニット250と配線基板280との間に侵入してしまうことが抑制されている。
本実施形態のコネクターユニット250では、板状導電部258の折返部位258tが下端に配置されていることによって、端子部裏面252の各端子271〜279がコネクターユニット250の上端に近い位置に配置されている。これに伴って、配線基板280における第1と第2の電極部283a,283bにおける各電極291〜299は配線基板280の上端289に寄った位置に配置されている。このように、本実施形態のホルダー部200では、コネクターユニット250と配線基板280との間の接触点がコネクターユニット250および配線基板280の下端から離れた位置に配置されている。従って、ホルダー部200の正面壁部202の下端部近傍に伝ってきた液体や堆積している粉塵などがコネクターユニット250と配線基板280との間の接触点にまで到達してしまうことが抑制される。
本実施形態のホルダー部200では、カートリッジ収容室210と配線基板280の配置領域との境界に隔壁228が設けられている。そのため、カートリッジ100のインクがカートリッジ収容室210において漏洩してしまった場合であっても、隔壁228によって、当該インクが配線基板280の配置領域へと侵入してしまうことが抑制される。
本実施形態のホルダー部200では、装着されているカートリッジ100の主係合部120は、矢印Zの方向において、配線基板280の少なくとも一部を覆う。また、レバー部230の架橋部232とカートリッジ100の主係合部120とは互いに係合しあって、回路基板130とコネクターユニット250と配線基板280とを矢印Zの方向において覆う。従って、カートリッジ100が装着されている状態において、ホルダー部200とカートリッジ100aとの間の電気的接続部に上方から異物が侵入してしまうことが抑制されている。
本実施形態のホルダー部200の底面壁部201には、配線基板280の下方に貫通孔229が設けられている(図6)。従って、カートリッジ収容室210側から配線基板280側に底面壁部201を伝って液体などの異物が移動してきた場合であっても、当該異物は貫通孔229を介してホルダー部200の外部へと排出され、配線基板280に付着してしまうことが抑制される。また、本実施形態の印刷装置10では、ホルダー部200の前記の貫通孔229は、印刷用紙の搬送路上に架設されているガイドレール28(図2)の上方に配置されている。そのため、貫通孔229から排出された異物はガイドレール28によって受け止められることになり、搬送中の印刷用紙が異物の付着によって汚損してしまうことが抑制される。
以上のように、本実施形態の印刷装置10が備えるキャリッジ27のホルダー部200には、カートリッジ100との間の電気的接続部への異物の侵入・付着を抑制するための構成が設けられている。従って、そうした異物に起因する電気的接続部における端子間の短絡や、異常電圧・誤信号の発生、接触抵抗の増大などが抑制され、印刷装置10とカートリッジ100との間の電気的接続性の低下が抑制される。
B.第2実施形態:
図22は、本発明の第2実施形態としての印刷装置10Aの構成を示す概略図である。図22では、キャリッジ27とインク供給部400およびインク導入管401以外の構成部の図示は便宜上省略されている。第2実施形態の印刷装置10Aは第1実施形態で説明したのと同じキャリッジ27を備えており、第1実施形態で説明したのと同じカートリッジ100が装着される。第2実施形態の印刷装置10Aは、カートリッジ100に対してインクの連続供給が可能に構成されている点以外は、第1実施形態の印刷装置10の構成とほぼ同じである。
第2実施形態の印刷装置10Aは、インク供給部400と、複数のインク導入管401と、を備えている。インク供給部400は、流体収容容器に相当し、インクを色ごとに貯留するインク容器を有している。複数のインク導入管401は、インクの各色に対応しており、インク供給部400のインク容器と、カートリッジ100の各色のインク受入口115,115a〜115cと、を接続している。複数のインク導入管401は、例えば、可撓性を有する樹脂性のチューブによって構成される。
第2実施形態の印刷装置10Aであれば、第1実施形態の印刷装置10と同様に、キャリッジ27が備えるホルダー部200とカートリッジ100との間の電気的接続部に対する異物の侵入や付着が抑制される。また、第1実施形態で説明したその他の効果を同様に得ることができる。これに加えて、第2実施形態の印刷装置10Aであれば、インク供給部400からカートリッジ100にインクが供給されるため、カートリッジ100の着脱回数を低減することができる。従って、カートリッジ100の着脱に起因して、ホルダー部200とカートリッジ100との間の電気的接続部に、インクなどの異物が侵入・付着することが第1実施形態の印刷装置10よりも抑制される。
C.変形例:
C1.変形例1:
上記各実施形態の印刷装置10,10Aのキャリッジ27は、2つのカートリッジ100a,100bを同時に装着可能に構成されている。これに対して、キャリッジ27は、1つのカートリッジのみを装着可能であるとしても良いし、3つ以上のカートリッジを装着可能に構成されていても良い。
C2.変形例2:
上記各実施形態の印刷装置10,10Aは、流体供給ユニットであるカートリッジ100がキャリッジ27のホルダー部200に対して着脱可能に構成されている。印刷装置10,10Aは、カートリッジ100がキャリッジ27のホルダー部200に着脱可能に構成されていなくても良く、固定されていても良い。
C3.変形例3:
上記の各実施形態の印刷装置10,10Aのキャリッジ27では、電気的接続部を構成するレバー部230とコネクターユニット250と配線基板280とがホルダー部200の正面壁部202側に配置されている。これに対して、レバー部230とコネクターユニット250と配線基板280とは、ホルダー部200の第1側面壁部204側や第2側面壁部205側に配置されていても良い。この場合には、矢印Yの方向が第2の方向に相当する。また、レバー部230とコネクターユニット250と配線基板280とは、背面壁部203側に配置されていても良い。
C4.変形例4:
上記各実施形態の印刷装置10,10Aのホルダー部200は、第1と第2の脚部231a,231bと、架橋部232と、を有する略矩形枠形状を有するレバー部230を係合部として備えている。これに対して、レバー部230は、略門形の形状に構成されていなくても良い。例えば、レバー部230は、第1の脚部231aまたは第2の脚部231bが省略された逆L字状の形状を有していても良い。また、架橋部232が中央において2つに分離していることによって、第1の脚部231a側の部位と第2の脚部231b側の部位とがそれぞれ独立に回動してカートリッジ100の主係合部120に係合するように構成されていても良い。なお、この構成の場合には、矢印Yの方向における位置が揃っている状態における第1の脚部231aの上端部と第2の脚部231bの上端部との間の矢印Xの方向における距離が、係合部の第2の方向における幅に相当する。
C5.変形例5:
上記各実施形態の印刷装置10,10Aにおいて、レバー部230は矢印Yの方向に回動可能に構成されている。これに対して、レバー部230は回動可能に構成されていなくても良い。レバー部230はカートリッジ収容室210に向かって直線状にスライド移動して、カートリッジ100の主係合部120に係合する構成を有していても良い。また、レバー部230は固定されていても良い。この場合には、カートリッジ100の主係合部120をレバー部230の架橋部232の下側に滑り込ませて、レバー部230と主係合部120とを係合させても良い。
C6.変形例6:
上記の各実施形態のコネクターユニット250は、略平板上の形状を有している。これに対して、コネクターユニット250は略平板上以外の形状を有していても良い。コネクターユニット250は、矢印Yの方向に平行な断面の形状が略台形形状になっており、端子部表面251と端子部裏面252の矢印Zの方向に対する角度がそれぞれ異なっていても良い。コネクターユニット250は、カートリッジ収容室210や配線基板280と対向する側が曲面によって構成されていても良い。
C7.変形例7:
上記の各実施形態のコネクターユニット250は、導電部として、略三角形状の各端子261〜269,271〜279と、2つの延伸部位258a,258bと、折返部位258tと、を有している板状導電部258と、を備えている。これに対して、コネクターユニット250の導電部は、他の構成を有していても良い。例えば、各端子261〜269,271〜279は略三角形状を有していなくても良い。また、例えば、半球状の凸部として構成されていても良く、平板状の電極として構成されていても良い。また、板状導電部258は弾性変形部として構成されていなくても良く、各端子261〜269,271〜279は板状導電部258の代わりに導電線や印刷された配線パターンによって電気的に接続されていても良い。
C8.変形例8:
上記の各実施形態の配線基板280は、長方形に近い形状を有する平板な基板によって構成されている。これに対して、配線基板280は長方形に近い形状を有していなくても良く、正方形に近い形状や台形に近い形状、円形に近い形状などを有していても良い。また、配線基板280は可撓性を有する部材によって構成されていても良く、湾曲した状態でホルダー部200に配置されていても良い。配線基板280の第1と第2の電極部283a,283bは上端289に寄った位置に形成されていなくても良く、矢印Zの方向における中央の位置や下端288に寄った位置に形成されていても良い。配線基板280は、第1の電極部283aを有する第1の配線基板と第2の電極部283bを有する第2の配線基板とに分離されて構成されても良い。
C9.変形例9:
上記の各実施形態のホルダー部200では、コネクターユニット250および配線基板280は端子を有する面が矢印Zの方向に対して傾斜角を有して配置されている。これに対して、コネクターユニット250および配線基板280は端子を有する面が矢印Zの方向にほぼ平行になるように配置されても良いし、矢印Zの方向に対してほぼ直交するように配置されても良い。
C10.変形例10:
上記の各実施形態のコネクターユニット250および配線基板280はそれぞれ、9種類の端子を備え、9カ所の接触点を有している。これに対して、コネクターユニット250および配線基板280が有する端子の種類は9種類よりも少なくても良く、例えば、1種類でも良い。あるいは、コネクターユニット250および配線基板280が有する端子の種類は9種類よりも多くても良く、例えば、10種類であっても良い。コネクターユニット250と配線基板280との間の接触点の数は、端子の種類の数に応じて増減しても良い。また、上記の各実施形態のコネクターユニット250および配線基板280では複数の端子が上下2列に配列されており、接触部CPaが上下2列に配列されている。これに対して、コネクターユニット250および配線基板280では複数の端子および接触部CPaが1列のみ配列されていても良いし、上下に3列以上配列されていても良い。また、複数の端子および接触部CPaは列をなしていなくても良く、コネクターユニット250および配線基板280の面上においてランダムに配置されていても良い。
C11.変形例11:
上記の各実施形態のカートリッジ100は、ホルダー部200のレバー部230が係合する被係合部として主係合部120を備えている。これに対して、カートリッジ100は、主係合部120とは異なる構成の被係合部を備えていても良い。カートリッジ100の被係合部は、例えばカートリッジ100の筐体表面の段差部や溝部、凹部、穴部として構成されていても良い。この場合に、カートリッジ100がホルダー部200に装着されているときに、主係合部120は、矢印Zの方向において、コネクターユニット250や配線基板280の上方に位置していなくても良い。
C12.変形例12:
上記の各実施形態のカートリッジ100は、6つの壁部101〜106を有する略直方体形状の筐体を備えている。これに対して、カートリッジ100は、6つの壁部101〜106を有する略直方体形状の筐体を備えていなくても良い。カートリッジ100は、フレームで構成された枠内にインクが収容された可撓性の袋状部材が保持されている構成であっても良い。
C13.変形例13:
上記の各実施形態では、コネクターユニット250の端子部表面251における各端子261〜269はカートリッジ100の回路基板130における各電極151〜159に直接的に接触している。また、コネクターユニット250の端子部裏面252における各端子271〜279は配線基板280における各電極291〜299に直接的に接触している。これに対して、コネクターユニット250の端子部表面251における各端子261〜269はカートリッジ100の回路基板130における各電極151〜159に対して、電気的に接触可能であれば良く、他の導電部材を介して接触しても良い。同様に、コネクターユニット250の端子部裏面252における各端子271〜279は、配線基板280における各電極291〜299に対して、他の導電部材を介して接触しても良い。
C14.変形例14:
本発明の流体噴射装置は、上記各実施形態および変形例で説明したインクジェットプリンターである印刷装置10,10A以外の態様においても実現可能である。本発明の流体噴射装置は、例えば、洗浄液などの液体を洗浄対象に噴射して洗浄する高圧洗浄装置として構成されても良い。本発明の流体噴射装置は、例えば、流体として粉体や気体を噴射する粉体噴射装置、気体噴射装置として構成されていても良い。また、本発明の流体噴射装置は、流体を霧状にして噴射する噴霧装置として構成されていても良い。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10,10A…印刷装置
11…筐体
12…給紙口
13…上面カバー
14…排紙口
16…操作部
20…本体部
21…制御部
22…搬送部
23…印刷部
25…搬送ローラー
27…キャリッジ
28…ガイドレール
100a,100b…インクカートリッジ
101〜106…壁部
102c…蓋体
108,108a〜108c…インク室
110,110a〜110c…インク供給口
113…延在部
114…突起部
115,115a〜115c…インク受入口
116…空気流路溝
117…シール部材
118…溝部
120…主係合部
121…第1庇部
122…凹部
123…第2庇部
125…第1側壁部
126…第2側壁部
127…端面
130…回路基板
131…端子部
132…記憶装置
151〜159…端子
190…印刷ヘッド
200…ホルダー部
201〜205…壁部
206…外周壁部材
207…プレート部材
210…カートリッジ収容室
211〜214…インク受入部
215…シール部
217…付勢機構
221…第1副壁部
224…第2副壁部
225…第3副壁部
227…嵌合穴
228…隔壁
229…貫通孔
230…レバー部
231a,231b…脚部
232…架橋部
234…延出部
235a,235b…凸部
236…当接部
238…操作部
239…付勢機構
250…コネクターユニット
251…端子部表面
252…端子部裏面
253…上段端子部
254…下段端子部
255…上段端子部
256…下段端子部
257…スリット
258…板状導電部
258a,258b…延伸部位
258t…折返部位
261〜269,271〜279…端子
280…配線基板
281…第1の面
282…第2の面
283a,283b…第1と第2の電極部
285…ケーブル接続部
286…上段電極列
287…下段電極列
288…下端
289…上端
290…嵌合穴
291〜299…電極
300…カバー部材
400…インク供給部
401…インク導入管
CPa,CPb…接触部

Claims (10)

  1. 流体噴射装置であって、
    被係合部と、端子部と、を有する流体供給ユニットを配置可能なキャリッジユニットを備え、
    前記キャリッジユニットは、
    前記流体供給ユニットを配置可能な流体供給ユニット配置領域と、
    前記流体供給ユニットの前記被係合部に対して係合可能な係合部と、
    前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接続可能なコネクターユニットと、
    前記コネクターユニットに電気的に接続可能な電極部を有する配線基板と、
    を備え、
    前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接触する第1接点と、前記配線基板の前記電極部に電気的に接触する第2接点と、を含む導電部を有し、
    前記係合部が前記被係合部に対して係合する方向を第1の方向とし、前記第1の方向と、前記コネクターユニットから前記流体供給ユニット配置領域に向かう方向と、に交差する方向を第2の方向としたときに、
    前記係合部は、前記第1の方向において、少なくとも前記導電部の前記第2接点を覆っており、
    前記係合部の前記第2の方向における幅は、前記コネクターユニットの前記第2の方向における幅よりも大きい、流体噴射装置。
  2. 流体噴射装置であって、
    被係合部と、端子部と、を有する流体供給ユニットと、
    前記流体供給ユニットを配置可能なキャリッジユニットと、
    を備え、
    前記キャリッジユニットは、
    前記流体供給ユニットを配置可能な流体供給ユニット配置領域と、
    前記流体供給ユニットの前記被係合部に対して係合可能な係合部と、
    前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接続可能なコネクターユニットと、
    前記コネクターユニットに電気的に接続可能な電極部を有する配線基板と、
    を備え、
    前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニットの前記端子部に電気的に接触する第1接点と、前記配線基板の前記電極部に電気的に接触する第2接点と、を含む導電部を有し、
    前記係合部が前記被係合部に対して係合する方向を第1の方向とし、前記第1の方向と、前記コネクターユニットから前記流体供給ユニット配置領域に向かう方向と、に交差する方向を第2の方向としたときに、
    前記係合部は、前記第1の方向において、少なくとも前記導電部の前記第2接点を覆っており、
    前記係合部の前記第2の方向における幅は、前記コネクターユニットの前記第2の方向における幅よりも大きい、流体噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の流体噴射装置であって、
    前記配線基板は、前記第1の方向において、前記係合部に近い位置に配置される第1端部と、前記係合部から離れた位置に配置される第2端部と、を有し、
    前記電極部は、前記配線基板において、前記第2端部よりも前記第1端部に近い位置に設けられている、流体噴射装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記コネクターユニットは、前記流体供給ユニット配置領域側を向く第1の面と、前記配線基板側を向く第2の面と、を有しており、
    前記第1接点は前記第1の面に位置しており、前記第2接点は前記第2の面に位置しており、
    前記第2の面は、前記第1の方向側を向くとともに前記第1の方向に対して傾斜している、流体噴射装置。
  5. 請求項4記載の流体噴射装置であって、
    前記導電部は、前記第1接点と前記第2接点との間に、前記第1接点と前記第2接点とを弾性変位可能に連結する弾性変形部を有しており、
    前記第2接点は前記第1の方向において前記弾性変形部より前記係合部に近い位置に形成されている、流体噴射装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記キャリッジユニットは、前記流体供給ユニット配置領域と前記配線基板との間に、前記キャリッジユニットの底壁から前記第1の方向に沿って突出している隔壁が設けられている、流体噴射装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記係合部は、前記第2の方向における前記コネクターユニットの両側において、前記第1の方向に延びている第1と第2の脚部と、前記第1と第2の脚部の間に架設されている架橋部と、を有する、流体噴射装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記流体供給ユニット配置領域に配置されている前記流体供給ユニットの前記被係合部は、前記第1の方向において前記配線基板の少なくとも一部を覆う、流体噴射装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記流体供給ユニットは、
    前記流体供給ユニット配置領域に配置される筐体と、
    前記筐体に連通して、前記筐体内に流体を導入する流体導入管と、
    を含む、流体噴射装置。
  10. 請求項9記載の流体噴射装置であって、
    前記流体供給ユニットは、さらに、
    前記流体導入管に連通する流体収容容器を含む、流体噴射装置。
JP2014130099A 2014-06-25 2014-06-25 流体噴射装置 Pending JP2016007791A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11225078B2 (en) 2019-03-20 2022-01-18 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting unit and liquid ejecting apparatus

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