JP2015182040A - 排ガス浄化用触媒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な排ガス浄化用触媒の製造方法を提供すること。【解決手段】ロジウム塩と金塩と臭化物イオンとを含む混合溶液に、還元剤を添加することにより、ロジウムと金とを含む微粒子を生成させ、次に該微粒子を触媒担体に担持させることを含む、排ガス浄化用触媒の製造方法。【選択図】図4
Description
本発明は、排ガス浄化用触媒、特にはロジウムと金とを含む微粒子を担持する触媒の製造方法に関する。
近年、地球環境保護の観点から、排ガス規制が世界的に年々強化されている。この対応策として、内燃機関においては、排ガス浄化用触媒が用いられる。この排ガス浄化用触媒において、排ガス中のハイドロカーボン、COおよび窒素酸化物(以下、NOxと略記することもある。)を効率的に除去するために、触媒成分としてPt、Pd、Rh等の貴金属などが使用されている。
その中でも複数の金属元素からなる合金は、それを構成する金属元素の単体とは異なる性質を示すため、従来の金属では得られなかった特異的な性質を発現することが期待できる。一方金属微粒子はその表面積の大きさ、バルクの金属とは異なる性質などを示す場合があることから、その応用が期待されている。こうしたことから、排ガス浄化用触媒においても、合金微粒子を触媒成分として利用することが検討されている。
特許文献1は、ロジウム塩と金塩に保護剤を添加した混合溶液にアンモニアボランや水素化ホウ素ナトリウムなどのホウ素系還元剤を添加することによる、ロジウムと金を含む金属粒子の製造方法を記載する。
自動車用排気ガス触媒において、ロジウムはO2共存下でもNOx還元能に優れることが知られており、ガソリンエンジン用三元触媒として欠かせない元素である。しかし、ロジウムは、酸化されると活性が低下するため、ロジウムの酸化をさらに防ぐことが求められている。さらにNOx還元温度をより低温化することが求められている。
本発明の態様は、以下のようである。
(1)ロジウム塩と金塩と臭化物イオンとを含む混合溶液に、還元剤を添加することにより、ロジウムと金とを含む微粒子を生成させ、次に該微粒子を触媒担体に担持させることを含む、排ガス浄化用触媒の製造方法。
(1)ロジウム塩と金塩と臭化物イオンとを含む混合溶液に、還元剤を添加することにより、ロジウムと金とを含む微粒子を生成させ、次に該微粒子を触媒担体に担持させることを含む、排ガス浄化用触媒の製造方法。
本発明の態様によれば、金に臭化物イオンが配位することで、金の酸化還元電位が下がり、ロジウムの酸化還元電位に近づけることができる。これによって、金とロジウムの還元速度が近づくため、微粒子間でのロジウム/金比率の均一性が高くなり、ロジウムの酸化をさらに抑えることができる。そして排ガス浄化用触媒として用いた場合には、NOxの浄化活性がより高くなるものである。
本発明者らは、鋭意努力した結果、金イオンに予め臭化物イオンを配位させることにより、生成する金属微粒子中のロジウム(Rh)と金(Au)との組成比がより仕込み量の比に近くなり、それによってNOx還元能においてより優れた特性を示すことを見いだし本発明に至ったものである。
本発明に係る方法では、ロジウム塩と金塩と臭化物イオンとを含む混合溶液に、還元剤を添加することにより、ロジウムと金とを含む微粒子を生成させるものである。
図3に、本発明に係る微粒子の製造プロセスを模式的に示す。さらに理解を容易にするため、還元剤を用いた金属イオンの還元および触媒担体への担持についても併せて示している。なお、本明細書中において、「微粒子」とは、ナノメートルサイズの平均一次粒径を有する粒子をいう。
図3を参照すると、まず、ロジウム塩と金塩と臭化物イオン(Br−)1とが、1種又は複数の溶媒に溶解され、Rh3+イオンとAu3+イオンおよび/またはAu4+イオンなどの金イオンと臭化物イオン1とを含む混合溶液が調製される。そうすると、金イオンに臭化物イオン1が配位して金イオンの酸化還元電位が低下する。そして還元剤4を溶液中に加えると、混合溶液中に含まれるRh3+イオンとAu3+および/またはAu4+イオンなどの金イオンとが還元5されて、Rh−Au微粒子6を生成する。なお、還元剤4を溶液中に加える前に、下記で説明する任意選択的保護剤2を溶液中に加えて、これらの金イオンとロジウムイオンと保護剤2とによって錯体が形成3させてもよい。次にこのRh−Au微粒子を触媒担体8上に、担持/焼成7すると、Rh−Au微粒子を担持した触媒9を得ることができる。
本発明に係る混合溶液では、溶液が不均一とならなければ、溶媒の種類、ロジウム塩の種類、金塩の種類、溶媒の種類、臭化物イオンを生成する化合物の種類などに特に制限なく、ロジウム塩と金塩と臭化物イオンとを溶液中に含む。ロジウム塩、金塩、臭化物イオンを生成する化合物を溶液中に加える順番に制限はなく、任意の順番で加えることができる。またロジウム塩と金塩とのいずれか一方を先に加え、次にこれらの残りの一方を加えた後で、臭化物イオンを生成する化合物を加えることもできる。臭化物イオンを生成する化合物が臭化水素などのガス状態などであって、溶液中での滞留時間などが短い場合には、臭化水素を後から加えると、臭化水素の利用効率を高めることができ好ましい。
次に本発明に係る金イオンと臭化物イオンとの配位について説明する。
表1に示すように、25℃の水溶液中における標準電極電位は、塩化物系金塩中のイオンであるAu4+→Au(s)ではE°=+1.00(V)であり、塩化物系ロジウム塩中のRh3+→Rh(s)ではE°=+0.76(V)である。
本発明に係る方法では、金イオンおよびロジウムイオンを還元する前に、金に臭化物イオンを配位させることで、金の酸化還元電位をより卑の方向へシフトさせ、ロジウムと金との酸化還元電位差を狭めるものである。
この金の酸化還元電位をより卑の方向へシフトさせるとは、具体的には、金塩がAlCl4 −のE°=+1.00(V)(表1、左欄、5行)であるところ、臭化物イオンを配位させることで、例えば、より低い電位であるAuBr4 −のE°=+0.82(V)(表1、左欄、6行)とすることをいう。その結果、Rh3+のE°=+0.76(V)(表1、右欄、下から1行)との酸化還元電位差を+0.06(V)に狭めることができる。
酸化還元電位は還元速度に寄与するので、このように金イオンとロジウムイオンとの酸化還元電位差が狭まることで、ロジウムと金とが、より同時に還元されることができ、金イオンとロジウムイオンとを溶液に加えた量を意味する仕込み量の比により近い、ロジウム/金組成比の合金微粒子を合成することができるものである。
本発明に係る方法によれば、ロジウム塩及び金塩としては、特に限定されないが、例えば、塩化物、硝酸塩等を使用することができる。
また、上記のロジウム塩および金塩を含む混合溶液において用いられる溶媒としては、これらの金属塩を溶解させることができる任意の溶媒、例えば、水およびアルコールなどの有機溶媒を含む水性溶媒を使用することができる。なお、本発明に係る方法では、ロジウム塩と金塩とは、最終的に得られる微粒子中の所望のRh/Au比(モル比)に対応した量で溶媒中に適宜添加されればよい。特に限定されないが、一般的には、ロジウム塩と金塩とは、最終的に得られる微粒子中のロジウムと金との原子量比を任意の比率になるように上記の溶媒中に添加することができる。
本発明に係る方法では、具体的には、金とロジウムとの合計を基準として、ロジウムは、約30原子%以上、約40原子%以上、約50原子%以上、約60原子%以上、約70原子%以上、約80原子%以上、約90原子%以上、約95原子%以上、約96原子%以上、約97原子%以上であることができ、約99.99%原子以下、約99.5原子%以下、約99.0原子%以下、約98.5原子%以下、約98.0原子%以下、約97.5原子%以下、約97.2原子%以下であることができる。
金とロジウムとの合計に対するロジウムの比率が30原子%以上であると、金がロジウムの活性点数を被覆してしまうことがなく、そして99.9原子%以下であると、金によるロジウムの酸化防止点数が多くなり、触媒としての活性を保つことができ好ましい。
本発明に係る方法では、臭化物イオンを生成する化合物としては、良好に臭化物イオン(Br−)を生じさせることができ、この臭化物イオンを金イオン(Au3+、Au4+など)に配位させることができるのであれば、特に制限なく、臭化水素酸および/またはナトリウム塩、カリウム塩などの臭化物塩、臭化水素ガスなどを用いることができる。臭化物イオンを生成する化合物を溶液中に加える方法としては、臭化物イオンを生成する化合物の形態に合わせて、適宜選択でき、還元前に、例えば、臭化水素酸(HBr)を加える工程、臭化物塩を加える工程、または還元前の混合溶液に臭化水素(HBr)ガスをバブリングさせる工程など、およびこれらの工程の2種以上の組み合わせを用いることができる。
臭化物イオンの金イオンに対する比は、臭化物イオンが金イオンに充分配位できれば特に制限なく、例えば、モル比で、約0.80以上、約0.85以上、約0.90以上、約0.95以上、約0.98以上、約0.99以上、約1.00以上であることができ、約1.20以下、約1.15以下、約1.10以下、約1.05以下、約1.02以下、約1.01以下であることができる。
本発明に係る方法では、金イオンとロジウムイオンとの両方を還元できる還元剤を用いることにより、生成した金とロジウムとを含む微粒子内において、金とロジウムとが少なくとも一部において固溶している。
本発明に係る還元剤としては、特に制限なく、水溶液中25℃における標準電極電位E°が、pH7において、−0.5以下であるものを用いることができる。
還元剤としては、具体的には、例えば、ホウ素系還元剤を挙げることができる。ホウ素系還元剤としては、金イオンとロジウムイオンとを還元して、これらの少なくとも一部が固溶体である微粒子を得ることができれば、特に制限なく、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)などの水素化ホウ素塩、アンモニアボラン(NH3BH3)などを用いることができる。
さらに本発明に係る方法では、還元剤を使用した後で、溶液中に残留する還元剤を除去して生成した微粒子を精製する溶媒として、溶解度の低い貧溶媒を使用しなければ、生成した微粒子のさらなる二次凝集を避けることができ好ましい。具体的には、溶媒としてはエタノール、イソプロパノールなどが適する。
ここで、貧溶媒とは、金塩、ロジウム塩およびこれらの反応生成物が溶解および/または分散している水溶液中に、加えられた場合に、溶液中においてこれらの塩の加えられた溶媒への溶解度が低いことにより、目視上認識できる程度の二次凝集した粒子による、曇り、不透明さ、沈殿等を生じる溶媒をいう。
任意選択的に、本発明に係る方法では、当該方法により生成する微粒子の表面に配位又は吸着して微粒子同士の凝集や粒成長を抑制しかつ安定化させる目的で、ロジウム塩及び金塩を含む混合溶液に保護剤を任意選択で添加してもよい。このような保護剤としては、金属コロイドの保護剤として公知の任意のものを使用することができる。例えば、有機高分子や、低分子でも窒素、リン、酸素、硫黄等のヘテロ原子を含み配位力の強い有機化合物を保護剤として使用することができる。有機高分子の保護剤としては、ポリアミド、ポリペプチド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ヘテロ環ポリマー、及びポリエステル等の高分子化合物を使用することができる。特に好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド等を使用することができる。このような保護剤を上記の混合溶液に添加することで、得られる微粒子の大きさをより確実にナノメートルサイズに制御することが可能である。
さらに、本発明に係る微粒子は、非常に小さな一次粒径を有することができ、具体的には、約9.0m以下、約8.0nm以下、約7.0nm以下、約6.0nm以下、約5.0nm以下、約4.0nm以下、および約1.0nm以上、約2.0nm以上、約3.0nm以上の平均一次粒径を有することができる。ここで、本明細書中において「平均一次粒径」とは、特に断りのない限り、微粒子のSTEM画像において、100点の粒子について粒子の粒径を測定した値の平均値をいう。
本発明に係る微粒子を担持させる担体としては、ロジウムと金とからなる微粒子の機能を損なわなければ特に制限なく、例えば、アルミナ−セリア−ジルコニア固溶体、アルミナなどの一般的に知られた担体を使用できる。
何らかの理論に拘束されることを意図しないが、本発明に係る方法では、混合溶液中に、臭化水素酸を加える、臭化水素をバブリングするなどして臭化物イオンを発生させて、金イオンと臭化物イオンを配位させることにより、Auイオンの酸化還元電位が卑の方向にシフトして、Rhイオンの酸化還元電位との差が狭まり、同時還元され易くなっていると考えられる。
その結果、図5に示すように、仕込み量の比(Rh:Au=97atom%:3atom%)に対する標準偏差(σ)は、σ=2.36(比較例1(b))に対して、σ=1.62(実施例1(a))と、より仕込み量の比の近くに、微粒子の原子%比を近づけることができている。
そして本発明に係る方法では、このように仕込み量比の近くに微粒子の原子%比を近づけることにより、金によるロジウムの酸化防止を行え、その結果、本発明に係る方法で製造した触媒では、より低温でも高NOx浄化活性を示すことができた(図4)と考えられる。
なお、上記の例は、本発明に係る方法の単なる一応用例に過ぎない。したがって、本発明に係る方法は、排ガス浄化用触媒等の用途だけでなく、例えば、電子伝導体、光増感剤、酸化還元触媒など、幅広い分野の製造方法に適用することが可能である。
本発明が実施形態により、制約されることを意図しないが、より理解の助けとするために、以下に、例示的に実施例および比較例を記載する。
(合成例1:仕込み量の比に近い分布を有するロジウムと金とからなる微粒子(Rh:Au=97(原子%):3(原子%)の合成)
(工程1−1)500mLのセパラブルラスコに2.2g(20.0mmol)のポリビニルピロリドン(PVP) K−25(平均重量分子量35000、製造メーカー名:ナカライテスク(株))を入れ、蒸留水280mlを用いて室温下で完全に溶解させた。
(工程1−1)500mLのセパラブルラスコに2.2g(20.0mmol)のポリビニルピロリドン(PVP) K−25(平均重量分子量35000、製造メーカー名:ナカライテスク(株))を入れ、蒸留水280mlを用いて室温下で完全に溶解させた。
(工程1−2)0.015mmolの塩化金酸(HAuCl4)(製造メーカー名:田中貴金属工業(株))と0.458mmolの塩化ロジウム(RhCl3)(製造メーカー名:田中貴金属工業(株))を蒸留水20mLで溶解させ混合させ、次にAuと配位するのに充分な量である0.15mmolの臭化水素酸(HBr)を加えて攪拌した。
(工程1−3)次に(工程1−2)で得た溶液を(工程1−1)のセパラブルフラスコに加え、得られた混合溶液をオイルバスを用いて室温(30℃)に保持し、ロジウムと金とが還元されやすい条件にするために、窒素ガスでバブリングした。次にこの混合溶液にホウ素系還元剤として粉末状の1.5mmolの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を少しずつ加え、窒素ガスでバブリングしながら1時間攪拌してロジウムと金とを還元した。
(工程1−4)2Lのビーカーにアセトン1000mLを入れ、これに(工程1−3)で得た溶液を加えた。次に遠心分離器を用いて3000rpmで5分間この混合溶液を処理して生成物を沈殿させた。次に無色透明になった上澄み液を廃棄して、残留する水素かホウ素ナトリウムを除去した。最後に得られた沈殿物に200mLのエタノールを加え、超音波洗浄器を用いて15分間分散させることにより、Rh含有量が97atom%でAu含有量が3atom%のRh−Au微粒子を含む溶液を得た。
(参考合成例1:Au−Rh微粒子の合成)
(合成例1)の(工程1−2)において、臭化水素酸(HBr)を加えなかった点を除いて、(工程1−1)〜(工程1−4)を行って、Rh含有量が97atom%でAu含有量が3atom%のRh−Au微粒子を含む溶液を得た。
(合成例1)の(工程1−2)において、臭化水素酸(HBr)を加えなかった点を除いて、(工程1−1)〜(工程1−4)を行って、Rh含有量が97atom%でAu含有量が3atom%のRh−Au微粒子を含む溶液を得た。
(実施例1)
(微粒子担持触媒の合成)
(合成例1)で得られた微粒子分散液を300mlのビーカーに入れ、水を加えて約100mlに希釈した後、マグネチックスターラーで攪拌した。別のビーカーに(0.1wt%の場合)94.8gの担体粉末(アルミナ−セリア−ジルコニア固溶体、製造メーカー名:(株)キャタラー)を入れ、水を約50ml加えて分散させた。これを水で希釈した微粒子分散液に加えて、約150℃で加熱攪拌することにより分散媒を除去した。
(微粒子担持触媒の合成)
(合成例1)で得られた微粒子分散液を300mlのビーカーに入れ、水を加えて約100mlに希釈した後、マグネチックスターラーで攪拌した。別のビーカーに(0.1wt%の場合)94.8gの担体粉末(アルミナ−セリア−ジルコニア固溶体、製造メーカー名:(株)キャタラー)を入れ、水を約50ml加えて分散させた。これを水で希釈した微粒子分散液に加えて、約150℃で加熱攪拌することにより分散媒を除去した。
次に120℃で12時間乾燥させた後、乳鉢で粉砕し、空気中において30時間300℃で焼成することにより、担持触媒粉末を得た。この粉末を98MPaで高圧成型することにより直径約2〜約5mm、厚さ約2〜約5mmの粒状のペレット試料を作製した。
(比較例1)
実施例1において、(合成例1)でなく(参考合成例1)で得た微粒子分散液を用いた点を除いて、実施例1の手順に従って、ペレット試料を得た。
実施例1において、(合成例1)でなく(参考合成例1)で得た微粒子分散液を用いた点を除いて、実施例1の手順に従って、ペレット試料を得た。
分析
(微粒子のSTEM−EDX分析)
実施例1、比較例1の試料について、エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)(日立製HD−2000、加速電圧:200kV)による分析を行った。試料溶液をエタノールで希釈し、モリブデングリッドに滴下乾燥させたものを測定した。
(微粒子のSTEM−EDX分析)
実施例1、比較例1の試料について、エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)(日立製HD−2000、加速電圧:200kV)による分析を行った。試料溶液をエタノールで希釈し、モリブデングリッドに滴下乾燥させたものを測定した。
STEM像より得られた微粒子の平均一次粒径を粒子の100点測定により算出したところ、実施例1(図1(a)、図2(a))および比較例1(図1(b)、図2(b))の試料では共に約2.4nmであって、同程度の粒径であることを確認した。
次に、STEM−EDXを用いて実施例1および比較例1について、100点の微粒子の組成分析を行ったところ、図5のような分布となった。仕込み量の比(Rh:Au=97atom%:3atom%)に対して標準偏差(σ)を算出したところ、比較例1ではσ=2.36(図5(b))であったのに対して、実施例1ではσ=1.62(図5(a))であり、実施例1の試料では比較例1の試料に対して、より仕込み量の比に近い分布を有していたことを確認した。
触媒活性評価
上記の方法で担持・焼成し予め酸化前処理した触媒ペレット2gを用いて、ガス条件:;CO 0.65%、C3H6:3000ppmC、NO:1500ppm、O2:0.6%、CO2:10%、H2O:0.3%、残余N2、総流量10L/分のサンプルガスを流し、温度特性評価を行った。その結果、(NOxが50%浄化される温度(℃)をプロットしたグラフに示されように、実施例1の試料は約235℃(図4(a))と、比較例1の試料の約245℃(図4(b))に対し、より低温でも高活性を示した。
上記の方法で担持・焼成し予め酸化前処理した触媒ペレット2gを用いて、ガス条件:;CO 0.65%、C3H6:3000ppmC、NO:1500ppm、O2:0.6%、CO2:10%、H2O:0.3%、残余N2、総流量10L/分のサンプルガスを流し、温度特性評価を行った。その結果、(NOxが50%浄化される温度(℃)をプロットしたグラフに示されように、実施例1の試料は約235℃(図4(a))と、比較例1の試料の約245℃(図4(b))に対し、より低温でも高活性を示した。
本発明に係る排ガス用浄化触媒の製造方法によれば、RhとAuとの微粒子触媒において、より仕込み量の比に近い分布を有する微粒子を得ることができるため、得られた触媒においてNOx浄化活性を上げるための加熱温度を従来のように高い温度にする必要がなく、ストイキ雰囲気でもNOx浄化活性を有することから雰囲気を還元状態にするための燃料の使用が不必要になるか又は少なくとも大幅に低減することが可能となり、幅広い排ガス組成において高いNOx浄化性能を示す触媒を提供することができる。
1 臭化物イオン
2 保護剤
3 錯形成
4 還元剤
5 還元
6 Rh−Au微粒子
7 担持/焼成
8 担体
9 Rh−Au微粒子担持触媒
2 保護剤
3 錯形成
4 還元剤
5 還元
6 Rh−Au微粒子
7 担持/焼成
8 担体
9 Rh−Au微粒子担持触媒
Claims (1)
- ロジウム塩と金塩と臭化物イオンとを含む混合溶液に、還元剤を添加することにより、ロジウムと金とを含む微粒子を生成させ、次に該微粒子を触媒担体に担持させることを含む、排ガス浄化用触媒の製造方法。
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