JP4765092B2 - コロイド溶液及びコロイド溶液の製造方法 - Google Patents

コロイド溶液及びコロイド溶液の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒製造等で使用されるコロイド溶液及びその製造方法に関する。
特に、1種又は2種以上の貴金属からなるコロイド粒子が、水又は水と有機溶媒との混合溶媒からなる溶媒中に懸濁するコロイド溶液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コロイドとは、溶媒に不溶な1〜100nmの金属、セラミクス等の微小粒子(コロイド粒子)が溶媒中に分散、懸濁した状態をいい、一般に溶媒が液体であるコロイド溶液としての適用が検討されている。そして、その通常の水溶液及びバルク材料とは異なる特性を利用して触媒、光学・電気・磁気材料といった種々の分野への応用が検討されている。
【0003】
コロイドの適用が今後有用であると考えられている分野の一つとして、燃料電池用触媒や自動車の排ガス処理用触媒といった触媒がある。これは、コロイドを用いることで、クラスター状の金属を触媒粒子として担体上に担持することができるという理由によるものである。ここでクラスターとは、単原子ではなく、2原子、3原子或いはそれ以上の原子からなる集団をいうが、クラスター金属を担持した触媒は、従来の原子状或いは分子状金属を担持させた触媒とは異なる反応挙動を示すものと考えられている。そして、コロイドを適用した触媒は、今後の検討によってはより優れた特性が見出されるものと期待されている。
【0004】
コロイド溶液が触媒の製造に対して有効であるもう一つの理由として、コロイド溶液中のコロイド粒子を複数種類の金属原子が凝集したクラスターとすることで、多元系金属触媒、特に、多元系金属が合金化された触媒を容易に製造することができる点にある。
【0005】
例えば、自動車等に用いられる排ガス処理触媒においては、近年、白金/ロジウム2元系触媒が使用されている。これは、触媒作用を有する白金粒子の近傍にロジウム粒子を配置させることで、排ガス処理触媒の使用過程で生じ得る白金粒子の移動、粒成長を抑制することができるからである。また、燃料電池用触媒においては白金/ルテニウム2元系触媒の使用が有望視されている。これは、白金粒子の近傍に親水性を有するルテニウムを配置させこれらを合金化することで、ルテニウムと結合するOHが白金上に吸着した一酸化炭素を酸化、除去させ、燃料ガス中の一酸化炭素による触媒被毒を防止することができるためである。
【0006】
このように、近年の触媒においては、触媒活性を有する金属が単独で担持されたものから、粒成長抑制、触媒被毒抑制といった付加的な機能を意図して複数の金属が複合的に担持されたものが開発されてきている。そして、これら多元系金属触媒の製造にコロイド溶液の適用が有用であるとされているのである。
【0007】
ところで、コロイド溶液には保護剤と呼ばれる化合物を添加するのが一般的となっている。この保護剤とは、コロイド溶液中でコロイド粒子の周辺に化学的又は物理的に結合、吸着する化合物であって、コロイド粒子同志の凝集を抑制し粒径分布を適性範囲に制御し安定化させるものをいう。即ち、保護剤を添加することで、細かな粒径のコロイド粒子が懸濁した状態を保持し、触媒製造においては触媒粒子の粒径を小さくして触媒の有効表面積を可能な限り大きくすることができるようになる。
【0008】
本発明者らは、既に、保護剤としてポリビニルピロリドン(以下、PVPという。)を添加した白金/ロジウムコロイドの安定性を検討し、このコロイド溶液が長期間安定であることを確認している。更に、担体としてアルミナ粉末を用いてこのコロイド溶液を吸着させて排ガス浄化触媒を製造したところ、この排ガス浄化触媒が高温酸化性雰囲気中においても粒成長が生じることなく安定であることを確認している。
【0009】
しかしながら、本発明者によるPVP含有コロイドについての詳細な検討から、PVPを保護剤としたコロイド溶液は、粉末を担体としたときは問題がないものの、ペレット状担体やのセラミックコーティングをしたハニカム担体に対しては吸着速度が著しく低いという問題があることが明らかとなっている。吸着速度の低いコロイド溶液を使用して触媒を製造する場合、活性が不十分な触媒が製造されるばかりか触媒の製造効率が低下することとなる。
【0010】
このように、保護剤を含有するコロイド溶液には担体の性状によっては取り扱い性、及び触媒を製造した際の触媒性能について優劣があるものと考えられるものの、保護剤についてどのような化合物が総合的観点から最適な化合物であるかについての検討例は少ない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような背景の下なされたものであり、保護剤が添加されたコロイド溶液について、触媒製造の際に速やかに担体に吸着することのできるコロイド溶液を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、保護剤として最適の化合物として、PVPに替えて4級アンモニウム塩を見出し、本発明を完成させるに至った。即ち、本願請求項1記載の発明は、1種又は2種以上の貴金属からなるコロイド粒子と、水又は水と有機溶媒との混合溶媒からなる溶媒と、前記コロイド粒子を保護する保護剤とを含むコロイド溶液であって、保護剤は、下記、化2の一般式で示される4級アンモニウム塩であるコロイド溶液である。
【0013】
【化2】
Figure 0004765092
(一般式中、Rは直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、Xは酸の陰イオン又は水酸化イオンを示す。)
【0014】
本発明者らはPVP含有コロイド溶液中のコロイド粒子の状態について検討した所、PVP含有コロイド溶液の吸着速度が低い原因として、PVPのような分子量の大きい物質が配位するコロイド粒子は全体の粒子径が過大であるためであるとの考察に達した。そして、コロイド溶液の担体に対する吸着速度を高めるためには、コロイド粒子の粒子径を小さくすれば良いと考えた。そこで、分子量が比較的小さくかつコロイド溶液中でコロイド粒子表面に配位し得る化合物の検討を行った結果、4級アンモニウム塩に想到した。4級アンモニウム塩は置換基の種類にもよるが、分子量はPVPに比して著しく小さいものであることから、請求項1記載のコロイド溶液は、担体の形態を問わず、担体に速やかに吸着することができる。
【0015】
また、4級アンモニウム塩はPVPと同様、保護剤として十分な機能を有し、コロイド溶液中でコロイド粒子表面に配位することでコロイド粒子の粗大化を抑制し、コロイド粒子を均一に分散させることができることから、請求項1記載のコロイド溶液により触媒を製造する場合、その触媒の活性も十分なものとすることができる。
【0016】
そして、本発明者らは保護剤として4級アンモニウム塩を用いる場合におけるコロイド溶液の性状について以下のように詳細に検討し、その取り扱い性及び特にこのコロイド溶液を用いて触媒を製造する場合の触媒性能の観点から4級アンモニウム塩の適当な範囲を明らかにした。
【0017】
図1は、4級アンモニウム塩を保護剤とした場合の、コロイド粒子の概念図を示す。本発明のコロイド溶液中においては、コロイド粒子表面に4級アンモニウム塩の窒素部分が配位し、その外周表面には保4級アンモニウムの置換基Rが現れた状態となっている。これは、通常コロイド溶液中においてコロイド粒子はマイナスにチャージされているためである。そして、このような状態であるが故に、コロイド粒子は数nmという小さい粒径であっても溶液中で凝集することなく安定に存在しているのである。一方、コロイド粒子外表面には保護剤である4級アンモニウムの置換基Rが現れている。従って、溶液中におけるコロイド溶液の挙動はその表面の置換基Rの種類に支配されるものと考えられる。
【0018】
そこで、請求項2記載の発明は、保護剤は、炭素数1〜4のアルキル基を少なくとも1つ有する4級アンモニウムである請求項1記載のコロイド溶液とするものである。つまり、4級アンモニウム塩の置換基Rを短鎖のアルキル基とするものである。このようにすることの理由としては、コロイド粒子の水に対する親水性及び分散性を高めるためである。即ち、コロイド粒子が水に難溶性である場合、溶媒として有機溶媒を用いなければならないが、有機溶媒は揮発性、引火性が高く、結果としてコロイド溶液の取り扱い性に乏しくなる。そこで、請求項2記載のように4級アンモニウム塩の少なくとも一つの置換基を短鎖のアルキル基とすることでコロイド粒子の水に対する親和力を高めて親水性とし、コロイド粒子を水中で安定的に溶解、分散させることができる。そして、これにより溶媒として水を適用することができることから、コロイド溶液の取り扱いも良好なものとすることができる。
【0019】
また、本発明のコロイド溶液の触媒への利用を考慮すれば、保護剤である4級アンモニウムとしては、請求項3記載のように、硫黄及び塩素を含有しない4級アンモニウム塩とするのが好ましい。硫黄が含有されているコロイド溶液により触媒を製造した場合、その硫黄は担体上の触媒層内に残留することとなるが、硫黄は一般に触媒被毒の要因となることから、触媒の活性が大幅に減少するからである。また、塩素の場合についても触媒層に残留した場合、この塩素に起因して触媒反応ガス中に塩化水素ガスが混入し装置腐食の要因となるからである。
【0020】
このような塩素及び硫黄を含有しないという条件を具備する4級アンモニウム塩としては、短鎖で塩素及び硫黄を含有しないアルキル基を有する4級アンモニウム塩として、請求項4に記載したテトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラ−n−プロピルアンモニウム塩、テトライソプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩があげられる。
【0021】
また、塩素及び硫黄を含有しない方が好ましいのは4級アンモニウム塩の陰イオン成分についても同様である。従って、本発明で使用される4級アンモニウム塩としては、陰イオン成分が硫酸イオン、塩素イオンである硫酸塩、塩化物では適当ではなく、請求項5記載のように、陰イオン成分が水酸化物イオン、酢酸イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオンである酸化物、酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩の少なくとも1種からなるものを用いるのが好ましい。
【0022】
尚、本発明のコロイド溶液において、コロイド粒子を構成する貴金属としては、白金、金、銀、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウムである。また、「1又は2以上の貴金属」とあることから、上記貴金属が1種類のみ含有されている場合のみならず、上記貴金属の2種類以上が含有されているものも含むものである。
【0023】
次に、本発明に係るコロイド溶液の製造方法に関して説明する。本発明に係るコロイド溶液は、請求項7記載のように、貴金属塩と水又は水と有機溶媒とからなる混合溶媒と4級アンモニウム塩とを混合し、この混合溶液に還元剤を添加することにより、この貴金属塩を還元しコロイド粒子とする方法が好ましい。
【0024】
ここで、溶液中の貴金属塩の還元については、溶液に電極を挿入し通電することで電気化学的に還元する方法も適用できるが、請求項7記載のように、還元剤を添加して、つまり湿式還元法を適用するのが好ましい。電気化学的還元による場合、溶液を還元するための電源、電極、及びその制御装置とコロイド溶液を製造するための装置構成が複雑になり、また、適切に還元を行うための電流・電圧条件等の設定も困難だからである。更に、電極を使用しない湿式還元法は均一系で合成が可能であるため、コロイド溶液の大量生産が可能となるからである。
【0025】
また、請求項7において、溶媒としては、水と有機溶媒との混合溶媒を用いるのが好ましい。これは、貴金属塩の還元時においては有機溶媒を混合させることで、コロイド粒子の粒子径を均一なものとすることができるからである。尚、この際の有機溶媒としては、請求項9のように、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリルを適用することができる。
【0026】
そして、溶媒として水と有機溶媒との混合溶媒を用いた場合、貴金属塩を還元した後には有機溶媒を除去するのが好ましい。有機溶媒を除去することで製造されるコロイド溶液を水溶性とし、その取り扱い性を確保するためである。
【0027】
尚、貴金属塩としては、白金コロイドを製造する場合の貴金属塩としては、ジニトロジアンミン白金、ジニトロジアンミン白金硝酸塩、シス−ジアンミンジアクア白金硝酸塩、トランス−ジアンミンジアクア白金硝酸塩、テトラニトロ白金酸、テトラ(オキサラト)白金酸、シスジニトロジアクア白金、テトラアンミン白金水酸化塩、ヘキサアンミン白金酸化塩を適用できる。
【0028】
金コロイドを製造する場合の貴金属塩としては、テトラアンミン金硝酸塩、テトラニトラト金アンモニウム塩、ジアクア(1,10−フェナントロリン)金硝酸塩を適用できる。
【0029】
銀コロイドを製造する場合の貴金属塩としては、硝酸銀、酢酸銀、乳酸銀を適用できる。
【0030】
ロジウムコロイドを製造する場合の貴金属塩としては、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、ペンタアンミンアクアロジウム硝酸塩、ペンタアンミンアクアロジウム硝酸塩、ペンタアンミンニトロロジウム、トリアクアロジウム硝酸塩、ヘキサアンミンアクアロジウム硝酸塩を適用できる。
【0031】
パラジウムコロイドを製造する場合の貴金属塩としては、テトラニトロバラジウム酸、硝酸バラジウム、テトラアンミンバラジウム硝酸塩、トランス−ジアクアジアンミンバラジウム硝酸塩、ジニトロジアンミンバラジウム、ビス(エチレンジアンミン)バラジウム硝酸塩、ジアクア(エチレンジアンミン)バラジウム硝酸塩を適用できる。
【0032】
ルテニウムコロイドを製造する場合の貴金属塩としては、テトラニトロシルジアクアルテニウム、酢酸ルテニウム、ヘキサアンミンルテニウム硝酸塩、ペンタアンミンアクアルテニウム硝酸塩、ニトロシルペンタアンミンルテニウム硝酸塩、ヒドロキソニトロシルテトラアンミンルテニウム硝酸塩を適用できる。
【0033】
イリジウムコロイドを製造する場合の貴金属塩としては、ヘキサニトロイリジウム酸、トリス(オキサラト)イリジウム酸、ペンタアンミンアクアイリジウム硝酸塩、ニトロペンタアンミンイリジウム亜硝酸塩、ヘキサアンミンイリジウム硝酸塩を適用できる。
【0034】
オスミウムコロイドを製造する場合の貴金属塩としては、酸化オスミウムを適用できる。
【0035】
尚、コロイド粒子を2種以上の貴金属により構成させる場合は、目的の貴金属に対応する上記貴金属塩を溶媒中に溶解させ、請求項7記載の方法に従い各々の貴金属塩を還元することで複数の貴金属粒子が凝集したコロイド粒子が分散するコロイド溶液を製造することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適と思われる実施の形態について説明する。
【0037】
第1実施形態: 2Lの水にジニトロジアンミン白金3.12g及びテトラヒドロフラン600mL、エタノール800mLを加え、更に保護剤として15wt%の水酸化テトラメチルアンモニウム((CHNOH)水溶液88.36gを添加し、これを12時間加熱還流した。還流後の溶液は茶褐色であった。
【0038】
この溶液を蒸発乾固した後、アセトン2500mL/水500mLの混合溶媒に再溶解させ、溶液を蒸留してアセトンを除去し、さらに白金濃度1wt%となるまで濃縮し、テトラメチルアンモニウム保護白金コロイド溶液を得た。
【0039】
この白金コロイド溶液を室温にて3ヶ月放置したが、白金粒子同志の凝集は見られず、このコロイド溶液は安定状態を維持していることが確認された。
【0040】
第2実施形態:本実施形態では、第1実施形態で保護剤として添加した水酸化テトラメチルアンモニウムに替えて、水酸化テトラエチルアンモニウム((CNOH)を添加し、テトラエチルアンモニウム保護白金コロイドを製造した。
【0041】
2Lの水にジニトロジアンミン白金3.12g及びテトラヒドロフラン600mL、エタノール600mLを加え、更に保護剤として20wt%の水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液107.06gを添加し、これを12時間加熱還流した。還流後の溶液は茶褐色であった。
【0042】
この溶液を蒸発乾固した後、アセトン2500mL/水500mLの混合溶媒に再溶解させ、溶液を蒸留してアセトンを除去し、さらに白金濃度1wt%となるまで濃縮し、テトラエチルアンモニウム保護白金コロイド溶液を得た。
【0043】
この白金コロイド溶液を室温にて3ヶ月放置したが、白金粒子同志の凝集は見られず、このコロイド溶液は安定状態を維持していることが確認された。
【0044】
第3実施形態:2Lの水に酢酸ルテニウム5.09gとエタノール800mLとを加え、この水溶液に保護剤として50wt%の水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム水溶液39.61gを添加し、これを28時間加熱還流した。還流後の溶液は黒緑色であった。
【0045】
この溶液を蒸留しルテニウム濃度1wt%となるまで濃縮し、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム保護ルテニウムコロイドを得た。
【0046】
このルテニウムコロイド溶液を室温にて3ヶ月放置したが、ルテニウム粒子同志の凝集は見られず、このコロイドは安定状態を維持していることが確認された。
【0047】
第4実施形態:本実施形態では、白金及びロジウムの2種の貴金属塩を用いることで、2元系貴金属コロイドを製造した。
【0048】
2Lの水にジニトロジアンミン白金3.12g及び硝酸ロジウム0.25gを溶解させ、これにテトラヒドロフラン600mLとエタノール800mLとを加え、更に保護剤として15wt%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液88.36gを添加し、これを10時間加熱還流した。還流後の溶液は茶褐色であった。
【0049】
この溶液を蒸発乾固した後、アセトン2500mL/水500mLの混合溶媒に再溶解させ、溶液を蒸留してアセトンを除去し、さらに白金濃度が1wt%となるまで濃縮し、テトラメチルアンモニウム保護白金/ロジウムバイメタリックコロイドを得た。
【0050】
この白金/ロジウムバイメタリックコロイドを室温にて3ヶ月放置したが、白金粒子同志の凝集は見られず、このコロイド溶液は安定状態を維持していることが確認された。
【0051】
第5実施形態:本実施形態では、第1実施形態において還元剤として添加したエタノール800mLに替えて、種々の還元剤を添加し、更に、テトラヒドロフランの添加量を変化させて、白金コロイドを製造した。そして、各コロイド溶液を3ヶ月間放置しその安定性を検討した所、表1の結果を得た。
【0052】
【表1】
Figure 0004765092
【0053】
比較例1:2Lの水にジニトロジアンミン白金3.12g及び硝酸ロジウム0.25gを溶解させ、これにエタノール500mLを加え、更に保護剤としてPVPを添加し、これを8時間加熱還流した。還流後の溶液は茶褐色であった。
【0054】
この溶液を蒸留して白金濃度が4wt%となるまで濃縮し、PVP保護白金/ロジウムバイメタリックコロイドを得た。
【0055】
この白金/ロジウムバイメタリックコロイドを室温にて3ヶ月放置したが、安定であった。
【0056】
第6実施形態(触媒調製):50mLの水にγ−アルミナ粉末6.00gを分散させ、これに第4実施形態で製造した白金/ロジウムコロイド10gを滴下した、30分間室温にて攪拌して白金/ロジウムコロイドをγ−アルミナ上に吸着担持させた。
【0057】
その後これを濾過し、110℃で2時間乾燥後、450℃で2時間焼成して、白金/ロジウム担持触媒を得た。尚、この触媒のアルミナ粉末1g当たりの白金担持量は0.0166g、ロジウム担持量は9.66×10−4gである。
【0058】
比較例2(触媒調製):50mLの水にγ−アルミナ粉末6.00gを分散させ、これに比較例1で製造した白金/ロジウムコロイド2.5gを滴下した、30分間室温にて攪拌して白金/ロジウムコロイドをγ−アルミナ上に吸着担持させた。
【0059】
そして、第6実施形態と同様の操作により白金/ロジウム担持触媒を得た。尚、この触媒のアルミナ粉末1g当たりの白金担持量は0.0166g、ロジウム担持量は9.66×10−4gである。
【0060】
比較例3(触媒調製):50mLの水にγ−アルミナ粉末6.00gを分散させ、これにジニトロジアンミン白金錯体を含む硝酸水溶液(含有白金量:0.1g)を滴下した、30分間室温にて攪拌してジニトロジアンミン白金をγ−アルミナ上に吸着担持させた。
【0061】
そして、第7実施形態と同様の操作により担持触媒を得た。尚、この触媒のアルミナ粉末1g当たりの白金担持量は0.0166gである。
【0062】
実験例1(耐熱試験):第6実施形態及び比較例1、2において製造した触媒について、空気中で800℃にて5時間加熱し、触媒上の貴金属粒子の径を測定し、各触媒の貴金属粒子の粗大化の状況を検討した。貴金属粒子径の測定はXRD(X線回折)により得られた回折像をデバイ−シェラー法にて求めている。このようにして測定された加熱前後の触媒の貴金属粒子の粒径の値を表1に示す。
【0063】
【表2】
Figure 0004765092
【0064】
表2より、第6実施形態において製造された触媒においては、加熱後の貴金属粒子の粒子径が、比較例2のPVPを保護剤としたコロイド溶液から製造した触媒のものとほぼ同じであった。そして、これらの値は、保護剤を使用せず貴金属塩溶液を直接担体に吸収させて製造した触媒の値と比して小さい。従って、本発明に係る4級アンモニウム塩を用いた触媒は、PVPと同様の貴金属粒子の粒成長を抑制効果を有することが確認された。
【0065】
実験例2(触媒性能の検討):実験例1により高温耐久性試験を行った後の第1実施形態、比較例1及び2の触媒について、その触媒性能(炭化水素浄化性能)を調査した。実験は、各種触媒を固定床流通型反応容器に充填し、下記の組成の反応ガスを流通させ、触媒層の温度を100〜300℃の範囲で変化させ、導入した反応ガス中のプロピレン濃度の50%が分解される温度(以下、50%浄化温度という。)を測定して比較した。触媒の性能の検討は、この50%浄化温度の工程で判断し、この温度が低い触媒ほど活性の高い優れた触媒ということができる。表3は各触媒を使用した場合における50%浄化温度をまとめたものである。
【0066】
Figure 0004765092
【0067】
【表3】
Figure 0004765092
【0068】
表3より、第6実施形態の触媒は、800℃で10時間加熱した後であっても、浄化触媒としての活性を有し、その50%浄化温度も151℃とPVPを使用した比較例1と同様である。一方、比較例3においては、50%浄化温度が192℃にまで上昇していることから、加熱により活性が低下したものといえる。この活性の低下は、加熱により貴金属粒子が粒成長したのが原因と考えられる。この結果からも、本発明のコロイド溶液によれば、粒成長することない触媒を製造することができることが確認された。
【0069】
実験例2(吸着速度の比較):第4実施形態及び比較例1で製造した白金/ロジウムコロイド、更に、ジニトロジアンミン白金錯体を含む硝酸水溶液の3つについて、担体(ハニカム上のセラミックコーティング層)に対する吸着速度を測定し。吸着試験は、白金濃度が200ppmになるまで水で希釈した各コロイド、水溶液を150mL採り、これにアルミナをコートしたメタルハニカム担体(アルミナ量:2.85g)を浸漬した。そして、溶液を攪拌しつつ、一定時間毎に溶液をサンプリングして白金濃度をICP(誘導結合プラズマ発光分光分析)にて測定した。
【0070】
図2は、担体を浸漬したときの各溶液の白金濃度の変化を示す。この図から、第4実施形態(保護剤:水酸化テトラメチルアンモニウム)を吸着させたときの白金濃度の減少速度(即ち、白金吸着速度)は比較例(保護剤:PVP)のそれより著しく低くなっており、約4時間程度で吸着が完了した。また、この速度は、ジニトロジアンミン白金錯体を含む硝酸水溶液のものとほぼ同等であった。従って、本発明のコロイド溶液は担体がハニカムのコーティング層であっても十分速やかに吸着させることができ、貴金属塩溶液を直接吸着させる場合と同程度の速度であることが確認された。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、溶媒中に分散するコロイド粒子を保護するための保護剤について、従来のPVPに替えて4級アンモニウム塩とするコロイド溶液である。本発明のコロイド溶液は、担体の形状(粉末状、ペレット状、ハニカム表面のコーティング層)を問わず速やかに吸着可能であり、触媒の製造効率を高め良好な活性を有する触媒を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4級アンモニウム塩を保護剤としたコロイド溶液中のコロイド粒子の状態を模式的に示す図。
【図2】第4実施形態及び比較例1で製造した白金/ロジウムコロイド溶液にハニカム担体を浸漬したときの溶液中の白金濃度の変化を示す図。

Claims (18)

  1. 1種又は2種以上の貴金属からなるコロイド粒子と、水又は水と有機溶媒との混合溶媒からなる溶媒と、前記コロイド粒子を保護する保護剤とを含むコロイド溶液であって、
    前記保護剤は、下記、化1の一般式で示される水酸化物の4級アンモニウム塩であるコロイド溶液。
    Figure 0004765092
    (一般式中、Rは直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、Xは水酸化物イオンを示す。)
  2. 保護剤は、炭素数1〜4のアルキル基を少なくとも1つ有する4級アンモニウム塩である請求項1記載のコロイド溶液。
  3. 保護剤は、硫黄及び塩素を含有しない4級アンモニウム塩である請求項1又は請求項2記載のコロイド溶液。
  4. 保護剤は、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラ−n−プロピルアンモニウム塩、テトライソプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコロイド溶液。
  5. コロイド粒子を構成する貴金属は、白金、金、銀、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、オスミウムである請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のコロイド溶液。
  6. 請求項1記載のコロイド溶液の製造方法であって、
    貴金属塩と水又は水と有機溶媒とからなる混合溶媒と化1の水酸化物の4級アンモニウム塩とを混合し、
    この混合溶液に還元剤を添加することにより、前記貴金属塩を還元しコロイド粒子とするコロイド溶液の製造方法。
  7. 溶媒として、水と有機溶媒との混合溶媒を用いる請求項6記載のコロイド溶液の製造方法。
  8. 有機溶媒として、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリルを用いる請求項7記載のコロイド溶液の製造方法。
  9. 貴金属塩を還元した後、有機溶媒を除去する請求項7又は請求項8記載のコロイド溶液の製造方法。
  10. 還元剤は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチルプロパノール、N,N−ジメチルアミノエタノール、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール、1,4−ジオキサン、ホルムアルデヒドである請求項6記載のコロイド溶液の製造方法。
  11. 貴金属塩として、ジニトロジアンミン白金、ジニトロジアンミン白金硝酸塩、シス−ジアンミンジアクア白金硝酸塩、トランス−ジアンミンジアクア白金硝酸塩、テトラニトロ白金酸、テトラ(オキサラト)白金酸、シスジニトロジアクア白金、テトラアンミン白金水酸化塩、ヘキサアンミン白金酸化塩を用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
  12. 貴金属塩として、テトラアンミン金硝酸塩、テトラニトラト金アンモニウム塩、ジアクア(1,10−フェナントロリン)金硝酸塩を用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
  13. 貴金属塩として、硝酸銀、酢酸銀、乳酸銀を用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
  14. 貴金属塩として、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、ペンタアンミンアクアロジウム硝酸塩、ペンタアンミンアクアロジウム硝酸塩、ペンタアンミンニトロロジウム、トリアクアロジウム硝酸塩、ヘキサアンミンアクアロジウム硝酸塩を用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
  15. 貴金属塩として、テトラニトロバラジウム酸、硝酸バラジウム、テトラアンミンバラジウム硝酸塩、トランス−ジアクアジアンミンバラジウム硝酸塩、ジニトロジアンミンバラジウム、ビス(エチレンジアンミン)バラジウム硝酸塩、ジアクア(エチレンジアンミン)バラジウム硝酸塩を用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
  16. 貴金属塩として、テトラニトロシルジアクアルテニウム、酢酸ルテニウム、ヘキサアンミンルテニウム硝酸塩、ペンタアンミンアクアルテニウム硝酸塩、ニトロシルペンタアンミンルテニウム硝酸塩、ヒドロキソニトロシルテトラアンミンルテニウム硝酸塩を用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
  17. 貴金属塩として、ヘキサニトロイリジウム酸、トリス(オキサラト)イリジウム酸、ペンタアンミンアクアイリジウム硝酸塩、ニトロペンタアンミンイリジウム亜硝酸塩、ヘキサアンミンイリジウム硝酸塩を用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
  18. 貴金属塩として、酸化オスミウムを用いる請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のコロイド溶液の製造方法。
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