本発明は、画像処理装置及びプログラムに関する。
紙の文書を電子化して、パーソナルコンピュータ等によって閲覧するシステムがある。例えば、紙の文書をスキャナ等の読み取り装置によって読み取ることにより、電子的な画像データを生成する。このように紙の文書を電子化することにより、共有性、可搬性及び検索性に優れたシステムが構築され、ユーザの利便性が向上する。
なお、特許文献1に記載された装置では、第1画像及び第2画像からそれぞれ部分画像を抽出し、部分画像を、それぞれの画像内における当該部分画像の位置に基づいて順序付けを行う。そして、部分画像の順序に基づいて、対応する部分画像間の比較を行い、第1画像と第2画像との差異を抽出している。
特許文献2に記載された装置では、時系列に沿って連続して撮影された画像群の中から、指定された条件に合致する画像を抽出し、抽出された画像を合成して表示している。
特許文献3に記載された方法では、時系列に沿って同一箇所を撮影して得られた画像データと、画像データから抽出された複数の情報を画像又はグラフとして、同一画面上に表示している。
特許文献4に記載されたシステムでは、帳票の画像を読み取るごとに、今回読み取られたイメージデータと前回読み取られたイメージデータとの差分を抽出し、その差分データを、その差分の帳票上における座標と共に管理している。
特開2009−258815号公報
特開2013−117908号公報
特開平9−98961号公報
特開2009−182870号公報
ところで、医療分野においては、距離の離れた施設間や関連業種内(例えば、病院、診療所、調剤薬局、訪問看護ステーション、介護福祉施設等)において情報を共有するために、電子カルテ等の電子データが用いられる場合がある。一方で、比較的小規模の病院や診療所では、電子カルテが採用されていないことがある。また、電子カルテが採用されている医療機関であっても、すべての情報が電子化されているわけではなく、診療に必要な重要な情報が紙の文書でやり取りされていることがある。さらに、紙のままのカルテ等を利用したいニーズもある。このように、紙の文書が用いられている場合、情報共有するためには、FAXやコピーで相手方に紙の文書を送る必要があり、手間がかかる。そのため、紙原本(例えば紙カルテ)を電子化し、電子化された画像データを共有サーバ等に格納することにより、情報共有を図ることがある。なお、紙カルテ以外の情報(例えば、検査記録用紙、看護記録用紙、介護メモ、処方箋等)についても、電子化して共有サーバ等に格納し、情報共有を図ることがある。
一方、紙カルテや看護記録用紙等の診療記録用紙は、追記して使用されるのが一般的である。つまり、診察や検査ごとに1枚の新しい診療記録用紙が使用されるものではなく、1枚の診療記録用紙に診察結果等が追記される。例えば、診療記録用紙に記入日を記入したり、追記した文章の末尾に日付印を押したりして、1枚の診療記録用紙を区分けして使用されるのが一般的である。このように、診療記録用紙は追記型文書に相当するといえる。
そして、追記が行われる度に診療記録用紙の画像を読み取る運用においては、追記が行われる度に新たな画像データが生成される。例えば、同じ診療記録用紙に対してN回の追記が行われた場合、N個の画像データが生成されることになる。N回目の画像データには、新たに追記されたN回目の追記部分のみならず、1〜(N−1)回目までの追記部分(過去の追記部分)も表されている。従って、過去の診療記録等を時系列に沿って閲覧するときに、1〜N回目の画像データを時系列順に並べて表示すると、2回目以降の画像データには、過去の追記部分が繰り返し出現することになる。そのため、閲覧者にとって、どの部分が新たに追記された部分(最新の記載部分)なのか分かり難いといった問題が生じ得る。
これに対して、記録(記載)単位で新たな診療記録用紙を使用することにより、上記の問題は解消される。しかしながら、一般的な運用では、診療記録用紙は追記して使用されるものであるため、そのような運用の変更は、紙を使った業務の運用方法を大幅に変えるものであり、医療関係者の負担増又は利便性の低下を招くおそれがある。また、追記量が少ない場合には、診療記録用紙の無駄が増大する。さらに、紙の枚数が増大するため、診療記録用紙の保管庫のコストが増大する問題も生じ得る。上記の問題は、診療記録用紙に対して追記が行われた場合のみならず、診療記録用紙の記載内容が削除された場合にも生じ得る。
本発明の目的は、診療記録用紙の記載内容を表す画像データを閲覧者の要望に応じて出力できるようにすることである。
請求項1に係る発明は、時系列に記載内容が更新される診療記録用紙の画像を読取り生成された診療記録用紙画像データ群を受け、前回の読取りで生成された前回診療記録用紙画像データと、新たな読取りで生成された今回診療記録用紙画像データと、の差分を抽出し、画像の読取りの度に差分を抽出し、前記診療記録用紙の更新記入部分を表す時系列の差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報に対応付けて前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記属性情報は、前記更新が行われた日時に関する時間情報を含み、前記画像選択条件は、日時に関する条件を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項3に係る発明は、前記出力処理手段は、前記診療記録用紙の記載内容を再現した状態で前記出力用画像データを表示する再現表示モード、又は、時系列に沿って前記出力用画像データを配列した状態で表示する配列表示モード、を実行する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記属性情報は、前記診療記録用紙における差分部分の位置を示す差分部分位置情報を含み、前記出力処理手段は、前記再現表示モードでは、前記差分部分位置情報に基づいて、前記診療記録用紙の記載内容を再現した状態で前記出力用画像データを表示する、ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置である。
請求項5に係る発明は、前記診療記録用紙は時系列に沿って記載内容が追記又は削除される用紙であり、前記差分画像生成手段は、前記診療記録用紙に対する新たな追記部分を表す追記差分画像データ、及び、前記診療記録用紙に対する新たな削除部分を表す削除差分画像データのうち少なくとも一方を、前記差分画像データとして生成する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
請求項6に係る発明は、前記診療記録用紙における各領域の文書種別を特定し、前記各診療記録用紙画像データから、個々の前記領域を表す領域画像データを抽出する領域抽出手段を更に有し、前記差分画像生成手段は、前記領域ごとの前記文書種別に応じた差分の抽出を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
請求項7に係る発明は、前記診療記録用紙は、前記文書種別として、診療記録が記入される診療記録部分、検査データが記入又は貼付される検査データ部分、及び、医用画像が貼付される医用画像部分を含み、前記差分画像生成手段は、前記診療記録部分、前記検査データ部分及び前記医用画像部分のうちの前記診療記録部分についての前記差分画像データ群を生成する、ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置である。
請求項8に係る発明は、前記記憶処理手段は、前記領域画像データに前記文書種別を示す文書種別情報を属性情報として対応付けて前記領域画像データを前記記憶手段に記憶させ、前記画像選択条件は、前記文書種別に関する条件を含み、前記出力処理手段は、前記画像選択条件及び前記属性情報に基づいて、前記差分画像データ群から前記出力用画像データを選択して出力するとともに、前記領域画像データを前記出力用画像データとして出力する、ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置である。
請求項9に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別が異なる複数の前記出力用画像データにおいて、相互に対応する指定部分を他の部分と識別して表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項10に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別が同じ複数の前記出力用画像データを重ねて表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項11に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別がそれぞれ異なる複数の前記出力用画像データにおいて、一の前記出力用画像データが閲覧者の操作によってスクロールされたときに、他の前記出力用画像データを連動してスクロールして表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項12に係る発明は、前記出力処理手段は、前記出力用画像データにおいて優先度が相対的に低い箇所に、優先度が相対的に高い他の前記出力用画像データを重ねて表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項13に係る発明は、前記出力処理手段は、閲覧者の閲覧権限に応じて前記出力用画像データの出力を制限する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項14に係る発明は、前記出力処理手段は、閲覧者の職種に応じて前記出力用画像データの表示形態を変える、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項15に係る発明は、コンピュータを、時系列に記載内容が更新される診療記録用紙の画像を読取り生成された診療記録用紙画像データ群を受け、前回の読取りで生成された前回診療記録用紙画像データと、新たな読取りで生成された今回診療記録用紙画像データと、の差分を抽出し、画像の読取りの度に差分を抽出し、前記診療記録用紙の更新記入部分を表す時系列の差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報に対応付けて前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、として機能させるプログラムである。
請求項1,15に係る発明によると、診療記録用紙の記載内容を表す画像データを閲覧者の要望に応じて出力することが可能となる。
請求項2に係る発明によると、記載内容の記入日時を基準にして画像データの出力が可能となる。
請求項3に係る発明によると、閲覧者の要望に応じて、診療記録用紙を再現した状態の出力用画像データ、又は、時系列に沿って配列された状態の出力用画像データが、表示される。
請求項4に係る発明によると、診療記録用紙を再現した状態で出力用画像データを表示することが可能となる。
請求項5に係る発明によると、追記部分を表す追記差分画像データと削除部分を表す削除差分画像データとを区別して出力することが可能となる。
請求項6に係る発明によると、差分抽出の対象に適した文書種別について差分画像データが生成され得る。
請求項7に係る発明によると、差分抽出の対象に適する診療記録部分についての差分画像データが生成される。
請求項8に係る発明によると、閲覧者の要望に応じて、文書種別ごとの画像データが出力され得る。
請求項9に係る発明によると、複数の出力用画像データ間において対応関係の把握が容易となる。
請求項10に係る発明によると、表示エリアが制限されている場合であっても、文書種別が同じ複数の出力用画像データが表示される。
請求項11に係る発明によると、文書種別がそれぞれ異なる複数の出力用画像データ間の対応関係の把握が容易となる。
請求項12に係る発明によると、表示エリアが制限されている場合であっても、優先度が相対的に高い画像データが優先的に表示される。
請求項13に係る発明によると、画像データのセキュリティの低下が抑制される。
請求項14に係る発明によると、職種に適した表示形態で画像データが表示される。
本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例を示すブロック図である。
診療記録用紙画像データの運用を説明するための図である。
差分処理の例1を説明するための模式図である。
差分処理の例2を説明するための模式図である。
差分処理の例3を説明するための模式図である。
看護記録用紙の一例を示す模式図である。
画像データの管理テーブルを示す図である。
表示処理の例1を説明するための模式図である。
表示処理の例1を説明するための模式図である。
表示処理の例2を説明するための模式図である。
表示処理の例3を説明するための模式図である。
表示処理の例4を説明するための模式図である。
表示処理の例5を説明するための模式図である。
表処処理の例6を説明するための模式図である。
表示処理の例7を説明するための模式図である。
表示処理の例8を説明するための模式図である。
変形例に係るシステムの一例を示すブロック図である。
図1に、本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例を示す。画像処理装置10は、例えばネットワーク等の通信経路Nを介してサーバ50に接続されている。画像処理装置10は、以下に詳述するように、診療記録用紙の画像を読み取ることにより診療記録用紙画像データを生成し、その診療記録用紙画像データを通信経路Nを介してサーバ50に送信する機能を備えている。また、通信経路Nには端末装置60が接続されていてもよい。
診療記録用紙は、病院等の医療機関にて使用される用紙であり、例えば、紙カルテ、検査記録用紙、看護記録用紙、介護メモ、処方箋等である。
診療記録用紙には、診療記録用紙画像データを管理するための管理情報が予め印刷されていてもよい。この管理情報は、診療基本情報が符号化された符号化情報(コード情報)である。診療基本情報には、診療記録用紙の種類(紙カルテ、検査記録用紙、看護記録用紙等の種類)を示す用紙種類情報、診療記録用紙のページ番号、患者を示す患者ID、患者名を示す患者名情報、診療科を示す診療科情報、イベント発生日時を示すイベント発生日時情報等が含まれる。イベントとは、例えば、診療行為、診療記録用紙への記入等である。イベント発生日時情報には、診療行為が行われた日時を示す診療日時情報、及び、診療記録用紙に対して記入が行われた日時(記入日時)を示す記入日時情報が含まれる。本実施形態では、「記入」には、診療記録用紙に対する新たな記入、追記(追加の記入)、及び、診療記録用紙の記載内容の修正(一部又は全部の削除を含む)が含まれる。従って、記入日時には、診療記録用紙に対して新たな記入が行われた日時、追記が行われた日時、及び、修正が行われた日時が含まれる。符号化情報は、予め設定された符号化条件に従って診療基本情報を符号化(エンコード)することにより生成された情報である。符号化情報は、一例として、二次元バーコードの形式に符号化されて診療記録用紙に印刷されている。診療記録用紙の画像が読み取られて診療記録用紙画像データが生成されると、符号化情報が復号(デコード)されて診療基本情報(デコード情報)が生成される。そして、復号された診療基本情報に従って診療記録用紙画像データの管理が行われる。以下、画像処理装置10の各部について説明する。
画像読取部12は、スキャナやデジタルカメラ等の画像読取装置である。画像読取部12は、用紙上の画像を読み取ることにより電子的な画像データを生成する。本実施形態では、時系列に沿って記載内容が変更される同じ診療記録用紙の画像が、画像読取部12によって繰り返し読み取られる。これにより、当該診療記録用紙を表す複数の診療記録用紙画像データが生成される。例えば、診療記録用紙の記載内容が追記される度に、画像読取部12によって診療記録用紙の画像が読み取られ、診療記録用紙画像データが生成される。複数の診療記録用紙画像データは画像記憶部14に記憶される。
画像処理部16は、復号処理部18、差分画像生成部20、領域抽出部22、フォーム情報記憶部24及び表示処理部26を含む。
二次元バーコード等の符号化情報が診療記録用紙に印刷されている場合、復号処理部18は、診療記録用紙画像データに表された符号化情報を、予め設定され復号条件に従って復号する。これにより診療基本情報が生成される。この場合、復号処理部18は、復号された診療基本情報を属性情報として診療記録用紙画像データに付帯させ(関連付け)、診療基本情報が付帯された診療記録用紙画像データを画像記憶部14に記憶させる。
なお、符号化情報が診療記録用紙に印刷されていない場合、作業者が操作部34を使用して診療基本情報を入力すればよい。この場合、作業者によって入力された診療基本情報が属性情報として診療記録用紙画像データに付帯される。
差分画像生成部20は、画像読取部12によって新たな診療用紙画像データが生成されると、前回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ(前回画像データ)と、新たな読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ(今回画像データ)と、を画像記憶部14から取得し、前回画像データと今回画像データとの差分を抽出する。これにより、差分画像データが生成される。例えば、差分画像生成部20は、診療記録用紙に対する新たな追記部分を表す追記差分画像データを生成する。すなわち、差分画像生成部20は、前回画像データには表されていない部分であって今回画像データには表されている部分(追記部分)を表す追記差分画像データを生成する。また、差分画像生成部20は、診療記録用紙に対する新たな削除部分を表す削除差分画像データを生成してもよい。すなわち、差分画像生成部20は、前回画像データには表されている部分であって今回画像データには表されていない部分(削除部分)を表す削除差分画像データを生成してもよい。
差分画像生成部20は、診療記録用紙における差分部分(追記部分、削除部分)の位置を示す差分部分位置情報、及び、復号された診療基本情報を、属性情報として差分画像データに付帯させ(関連付け)、属性情報が付帯された差分画像データを画像記憶部14に記憶させる。また、差分画像生成部20は、画像読取の作業者を識別する作業者識別情報(作業者ID等)、及び、画像読取が行われた日時を示すスキャン日時情報を属性情報に含めて差分画像データに付帯させてもよい。なお、作業者識別情報及びスキャン日時情報は、作業者が操作部34を使用して入力するようにすればよい。作業者が作業者識別情報を入力して画像処理装置10にログインしている場合、差分画像生成部20は、ログイン時に入力された作業者識別情報を属性情報として差分画像データに付帯させてもよい。また、差分画像生成部20は、ログイン時の日時を示す情報をスキャン日時情報として差分画像データに付帯させてもよい。また、作業者が操作部34を使用して、診療記録用紙に対する記入が行われた日時を示す記入日時情報を入力するようにしてもよい。この場合、差分画像生成部20は、作業者によって入力された記入日時情報を属性情報に含めて差分画像データに付帯させる。
領域抽出部22は、予め設定された用紙フォーム情報に基づいて、診療記録用紙画像データに表された診療記録用紙における各領域の文書種別を特定し、診療記録用紙画像データから個々の領域を表す領域画像データを抽出する。文書種別は、例えば、手書きで記入される診療記録(カルテの記載部分、看護記録の記載部分、処方箋等)、検査データ(血液検査データ等)、及び、医用画像(レントゲン写真やCT画像等)等である。診療記録用紙は、一例として、診療記録が手書きで記入される診療記録欄(メモ欄)、検査データが記入又は貼り付けられる検査データ欄、及び、写真等の医用画像が貼り付けられる医用画像欄等を含む場合がある。用紙フォーム情報は、診療記録用紙における診療記録欄の位置、検査データ欄の位置、及び、医用画像欄の位置を示す位置情報である。領域抽出部22は、その用紙フォーム情報に基づいて、診療記録用紙画像データにおける診療記録欄の位置、検査データ欄の位置、及び、医用画像欄の位置を特定し、診療記録用紙画像データを、診療記録欄の領域画像データ、検査データ欄の領域画像データ、及び、医用画像欄の領域画像データに分離し、診療記録画像データから各領域画像データを抽出する。領域抽出部22は、領域画像データに、元の診療記録用紙画像データに付帯されていた属性情報を付帯させ、さらに、その領域画像データに対応する文書種別を示す文書種別情報、及び、診療記録用紙における領域の位置を示す領域位置情報を、属性情報として領域画像データに付帯させる。領域画像データは画像記憶部14に記憶される。
領域抽出部22によって領域画像データが抽出された場合、差分画像生成部20は、各領域の文書種別に応じた差分処理を行う。例えば、差分画像生成部20は、検査データ及び医用画像については、前回画像データと今回画像データとの間の差分を抽出せず、診療記録部分(カルテの記載内容、看護記録の記載内容、処方箋等)について差分を抽出する。つまり、差分画像生成部20は、診療記録欄についての前回の領域画像データと今回の領域画像データとの差分を抽出する。これにより、診療記録欄についての差分を表す差分画像データが生成される。差分画像生成部20は、その差分画像データに、診療記録用紙における差分の位置を示す差分位置情報、及び、領域画像データに付帯されていた属性情報を付帯させる。差分画像データは画像記憶部14に記憶される。このように、本実施形態では、差分画像生成部20は、診療記録用紙におけるテキスト部分(診療記録部分)について差分抽出を行う。
フォーム情報記憶部24には、上記の用紙フォーム情報が予め記憶されている。例えば、用紙フォーム情報は、診療記録用紙の種類ごとに予め用意されている。具体的には、カルテ用の用紙フォーム情報、看護記録用紙用の用紙フォーム情報、検査記録用紙用の用紙フォーム情報等が、予め用意されてフォーム情報記憶部24に記憶されている。例えば、診療記録用紙の種類を示す用紙種類情報が用紙フォーム情報に対応付けられている。領域抽出部22は、診療記録用紙の種類に応じた用紙フォーム情報に基づいて、診療記録用紙画像データから個々の領域ごとの領域画像データを抽出する。なお、領域抽出部22は、復号された診療基本情報に含まれる用紙種類情報に基づいて用紙フォーム情報を特定してもよい。または、作業者が操作部34を使用して用紙種類情報を入力した場合、領域抽出部22は、作業者によって入力された用紙種類情報に基づいて用紙フォーム情報を特定してもよい。
なお、領域抽出部22及びフォーム情報記憶部24を、画像処理装置10に設置しなくてもよい。この場合、画像処理装置10においては、領域画像データは生成されない。
表示処理部26は、ユーザによって指定された画像選択条件に従って、画像記憶部14から画像データ(出力用画像データに相当する)を取得し、取得した画像データに基づいて表示用の処理を実行する。例えば、ユーザによって診療記録用紙への記入日時が指定された場合、表示処理部26は、その記入日時を示す記入日時情報が関連付けられた差分画像データを取得し、表示用の処理を実行する。表示処理部26によって取得された差分画像データは、ディスプレイ等の表示部32に出力されて表示される。
制御部28は、画像処理装置10の各部の動作を制御する。本実施形態では、制御部28は、診療記録用紙画像データの登録モード、差分処理モード及び表示処理モードを実行する。差分画像データの登録モードの実行時、又は、表示処理モードの実行時に、画像処理部16の各部の機能が実行される。
送受信部30はネットワークインターフェースであり、通信経路Nを介してデータの送受信を行う。本実施形態では、送受信部30は、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データをサーバ50に送信してもよい。これにより、サーバ50において、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データが予め設定された格納場所に格納される。
操作部34はキーボードやタッチパネル等を有する。例えば、ユーザが操作部34を使用することにより、診療基本情報、記入日時情報、作業者識別情報、スキャン日時情報、及び、用紙種類情報等の各種情報が入力される。
サーバ50は、送受信部52、制御部54及び画像記憶部56を含む。送受信部52はネットワークインターフェースであり、通信経路Nを介して診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データを画像処理装置10から受信する。制御部54は、その診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データを画像記憶部56に記憶させる。これにより、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データがサーバ50に格納される。本実施形態では、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データは、それぞれの画像データに付帯されている属性情報に従って管理される。例えば、サーバ50において、患者IDに基づいて患者ごとにフォルダが作成され、当該フォルダに診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データが格納される。また、イベント発生日(診察日や記入日)ごとや診療科ごとにフォルダが作成されて、当該フォルダに診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データが格納されてもよい。
端末装置60は、通信経路Nを介して、画像処理装置10及びサーバ50から診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データを取得して表示する機能を有する。
上述した画像処理装置10は、一例としてハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、画像処理装置10は、図示しないCPU等のプロセッサを備えている。当該プロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、画像処理部16及び制御部28の機能が実現される。上記プログラムは、CDやDVD等の記憶媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。
次に、図2を参照して、診療記録用紙画像データの登録モード実行時の処理について説明する。ここでは、一例として、診療記録用紙画像データをサーバ50に登録する処理について説明する。まず、医師によって診療が行われて紙カルテに診療内容が記入される(S01)。また、看護師によって看護記録用紙に看護記録が記入されることもある(S01)。そして、作業者が画像処理装置10にログインし(S02)、作業者の指示により、画像処理装置10によって診療記録用紙(紙カルテや看護記録用紙等)の画像が読み取られる(S03)。これにより、診療記録用紙画像データが生成される。この診療記録用紙画像データには、例えば、二次元バーコード等の符号化情報を復号することにより生成された診療基本情報が付帯される。または、作業者が画像処理装置10に診療基本情報を入力すると、入力された診療基本情報が診療記録用紙画像データに付帯される。そして、診療記録用紙画像データは、画像処理装置10からサーバ50に送信され(S04)、サーバ50の画像記憶部56に記憶される(S05)。サーバ50では、診療基本情報に従って、診療科ごと、患者ごと、及び、イベントごとにフォルダが作成され、そのフォルダに診療記録用紙画像データが格納される。一方、原本である診療記録用紙は、保管庫に保管される(S06)。
次に、図3を参照して、差分処理モード実行時における処理(差分処理の例1)について説明する。まず、未記入状態の診療記録用紙(例えば未記入状態の紙カルテ)の画像が画像読取部12によって読み取られると、未記入状態の診療記録用紙を表す診療記録用紙画像データ100が生成される。この診療記録用紙画像データ100には、復号処理部18によって復号された診療基本情報、又は、作業者が操作部34を使用して入力した診療基本情報が、付帯される。
そして、例えば11月1日に同じ診療記録用紙に対して記入が行われ、記入後の診療記録用紙の画像が画像読取部12によって読み取られると、記入後の診療記録用紙画像データ102が生成される。診療記録用紙画像データ102には、記入部分102aが表されている。この診療記録用紙画像データ102にも診療基本情報が付帯される。差分画像生成部20は、前回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ100(前回画像データ)と、今回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ102(今回画像データ)と、の差分を抽出する。これにより、差分に相当する記入部分102aを表す差分画像データ110が生成される。この差分画像データ110は追記差分画像データに相当する。例えば、差分画像生成部20は、記入部分102aを含む領域(例えば有意な差分画像に対する外接矩形を求めることによって特定した矩形状の領域)を表す差分画像データ110を生成する。差分画像データ110には、診療記録用紙における差分部分(記入部分102a)の位置を示す差分部分位置情報、記入部分102aが記入された日時を示す記入日時情報、スキャン日時情報、及び、復号された診療基本情報等を含む属性情報が付帯される。
さらに、例えば11月8日に同じ診療記録用紙に対して追記が行われ、追記後の診療記録用紙の画像が画像読取部12によって読み取られると、追記後の診療記録用紙画像データ104が生成される。診療記録用紙画像データ104には、追記部分104aが表されている。この診療記録用紙画像データ104にも診療基本情報が付帯される。差分画像生成部20は、前回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ102(前回画像データ)と、今回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ104(今回画像データ)と、の差分を抽出する。これにより、差分に相当する追記部分104aを表す差分画像データ112が生成される。この差分画像データ112は追記差分画像データに相当する。差分画像データ112には、診療記録用紙における差分部分(追記部分104a)の位置を示す差分部分位置情報、追記部分104aが追記された日時を示す記入日時情報、スキャン日時情報、及び、復号された診療基本情報等を含む属性情報が付帯される。
なお、前回画像データは、未記入状態の診療記録用紙画像データ100と差分画像データとに基づいて再構成されてもよい。この場合、再構成された前回画像データと今回画像データとの差分が抽出される。例えば、差分画像生成部20は、未記入状態の診療記録用紙画像データ100と差分画像データ110とに基づいて、診療記録用紙画像データ102(前回画像データ)を再構成し、診療記録用紙画像データ102(前回画像データ)と診療記録用紙画像データ(今回画像データ)との差分を抽出してもよい。
以上のようにして生成された差分画像データ110,112は、画像記憶部14に記憶される。なお、診療記録用紙画像データ100〜104も画像記憶部14に記憶されてもよい。画像記憶部14では、個々の画像データに付帯された属性情報に基づいて個々の画像データが管理される。また、差分画像データ110,112は、画像処理装置10からサーバ50に送信され、サーバ50の画像記憶部56に記憶されてもよい。サーバ50では、個々の画像データに付帯された属性情報に基づいて個々の画像データが管理される。なお、診療記録用紙画像データ100〜104も画像処理装置10からサーバ50に送信されて、サーバ50に格納されてもよい。
上記の差分処理の例1によると、診療記録用紙に対して追記された部分を表す差分画像データが生成される。診療記録用紙に対しては、時系列に沿って(日付順に)追記が行われるため、本実施形態によると、時系列に沿った複数の差分画像データが生成される。そして、差分画像データを表示することにより、追記部分が表示されることになる。例えば、時系列順に並べて複数の差分画像データを表示することにより、複数の追記部分が時系列順に並べて表示されることになる。
次に、図4を参照して、差分処理モード実行時の処理(差分処理の例2)について説明する。図3に示す例1と同様に、未記入状態の診療記録用紙の画像が画像読取部12によって読み取られ、未記入状態の診療記録用紙画像データ100が生成される。
そして、例えば11月1日に同じ診療記録用紙に対して記入が行われ、記入後の診療記録用紙の画像が画像読取部12によって読み取られると、記入後の診療記録用紙画像データ102が生成される。差分画像生成部20は、前回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ100(前回画像データ)と、今回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ102(今回画像データ)と、の差分を抽出する。このとき、差分画像生成部20は、差分に相当する記入部分102aのみが表された1ページ分の差分画像データ120を生成する。この差分画像データ120は追記差分画像データに相当する。差分画像データ120には、診療記録用紙のページ番号、記入部分102aが記入された日時を示す記入日時情報、スキャン日時情報、及び、復号された診療基本情報等を含む属性情報が付帯される。
さらに、例えば11月8日に同じ診療記録用紙に対して追記が行われ、追記後の診療記録用紙の画像が画像読取部12によって読み取られると、追記後の診療記録用紙画像データ104が生成される。差分画像生成部20は、前回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ102(前回画像データ)と、今回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ104(今回画像データ)と、の差分を抽出する。このとき、差分画像生成部20は、差分に相当する追記部分104aのみが表された1ページ分の差分画像データ122を生成する。この差分画像データ122は追記差分画像データに相当する。差分画像データ122には、診療記録用紙のページ番号、追記部分104aが追記された日時を示す記入日時情報、スキャン日時情報、及び、復号された診療基本情報等を含む属性情報が付帯される。
以上のようにして生成された差分画像データ120,122は、画像記憶部14に記憶される。また、差分画像データ120,122は、画像処理装置10からサーバ50に送信され、サーバ50の画像記憶部56に記憶されてもよい。画像記憶部14及びサーバ50では、個々の画像データに付帯された属性情報に基づいて個々の画像データが管理される。なお、診療記録用紙画像データ100〜104も、画像記憶部14及びサーバ50に記憶されてもよい。
上記の差分処理の例2によると、診療記録用紙に対して追記された部分を表す1ページ分の差分画像データが生成される。また、差分処理の例1と同様に、時系列に沿った複数の差分画像データが生成される。
次に、図5を参照して、差分処理モード実行時の処理(差分処理の例3)について説明する。ここでは、11月1日に診療記録用紙に対して記入が行われ、その記入後の診療記録用紙画像データ106が生成されている。そして、11月8日に診療記録用紙に対して追記及び修正が行われている。この修正により、一部の記載内容が書き換えられ、一部の記載内容が削除されている。すなわち、11月8日には、追記とともに、記載内容の削除が一緒に行われている。そして、追記及び修正後の診療記録用紙の画像が画像読取部12によって読み取られ、診療記録用紙画像データ108が生成されている。
差分画像生成部20は、前回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ106(前回画像データ)と、今回の読み取りにより生成された診療記録用紙画像データ108(今回画像データ)と、の差分を抽出する。これにより、前回画像データには表されていない部分であって今回画像データには表されている部分(追記部分)を表す追記差分画像データ130が生成される。また、前回画像データには表されている部分であって今回画像データには表されていない部分(削除部分)を表す削除差分画像データ132が生成される。追記差分画像データ130には、診療記録用紙における差分(追記部分)の位置を示す差分部分位置情報、追記が行われた日時を示す記入日時情報、スキャン日時情報、及び、復号された診療基本情報等を含む属性情報が付帯される。また、削除差分画像データ132には、診療記録用紙における差分(削除部分)の位置を示す差分部分位置情報、削除が行われた日時を示す記入日時情報、スキャン日時情報、及び、復号された診療基本情報等を含む属性情報が付帯される。なお、混在画像データ134は、追記差分画像データ130と削除差分画像データ132とが合成された画像データである。混在画像データ134には、追記部分と削除部分とが一緒に表されている。削除差分画像データ132を作成することにより、診療記録用紙から削除された部分を表す画像データが生成されるので、診療記録用紙に対する修正箇所が特定され、また、改ざん等を特定し得る。
以上のようにして生成された追記差分画像データ130及び削除差分画像データ132は、画像記憶部14に記憶される。また、追記差分画像データ130及び削除差分画像データ132は、画像処理装置10からサーバ50に送信され、サーバ50の画像記憶部56に記憶されてもよい。画像記憶部14及びサーバ50では、個々の画像データに付帯された属性情報に基づいて個々の画像データが管理される。
上記の差分処理の例3によると、診療記録用紙に対して追記された部分を表す追記差分画像データ、及び、診療記録用紙から削除された部分を表す削除差分画像データが生成される。また、差分処理の例1と同様に、時系列に沿った追記差分画像データ及び削除差分画像データが生成される。そして、追記差分画像データを表示することにより、追記部分が表示され、削除差分画像データを表示することにより、削除部分が表示されることになる。
次に、図6を参照して、差分処理モード実行時の処理(差分処理の例4)について説明する。差分処理の例4では、領域抽出部22による抽出処理が追加される。ここでは、診療記録用紙の一例として看護記録用紙を対象にした場合の処理について説明する。看護記録用紙以外の診療記録用紙(例えば紙カルテや検査記録用紙等)が対象の場合も、看護記録用紙に対する処理と同じ処理が施される。
例えば、看護記録用紙の画像が画像読取部12によって読み取られると、診療記録用紙画像データ140が生成される。この看護記録用紙は、看護記録が記入される診療記録欄142、グラフ等の検査データが記入又は貼り付けられる検査データ欄144、グラフ以外の表等の検査データが記入又は貼り付けられる検査データ欄146、及び、写真等の医用画像が貼り付けられる医用画像欄148を含む。
領域抽出部22は、看護記録用紙の用紙フォーム情報をフォーム情報記憶部24から取得し、その用紙フォーム情報に従って、診療記録用紙画像データ140における診療記録欄142の位置、検査データ欄144,146の位置、及び、医用画像欄148の位置を特定する。そして、領域抽出部22は、診療記録用紙画像データ140を、診療記録欄142の領域画像データ、検査データ欄144の領域画像データ、検査データ欄146の領域画像データ、及び、医用画像欄148の領域画像データに分離し、診療記録用紙画像データ140から個々の領域画像データを抽出する。各領域画像データには、診療記録用紙画像データ140に付帯されていた属性情報が付帯され、さらに、対応する文書種別を示す文書種別情報、及び、看護記録用紙における領域の位置を示す領域位置情報が、属性情報として付帯される。例えば、診療記録欄142の領域画像データには、診療記録用紙画像データ140に付帯されていた属性情報が付帯され、さらに、「診療記録」であることを示す文書種別情報、及び、看護記録用紙における「診療記録欄142」の位置を示す領域位置情報が、属性情報として付帯される。他の領域画像データについても同様に、属性情報が付帯される。
以上のようにして生成された各領域画像データは、画像記憶部14に記憶される。また、各領域画像データは、画像処理装置10からサーバ50に送信され、サーバ50の画像記憶部56に記憶されてもよい。画像記憶部14及びサーバ50では、個々の画像データに付帯された属性情報に基づいて個々の画像データが管理される。
また、差分画像生成部20は、各領域の文書種別に応じた差分処理を行う。例えば、差分画像生成部20は、診療記録欄142についての前回の領域画像データと今回の領域画像データとの差分を抽出する。これにより、診療記録欄142についての差分を表す差分画像データが生成される。診療記録欄142についての差分画像データには、看護記録用紙における差分部分の位置を示す差分部分位置情報、及び、領域画像データに付帯されていた属性情報が付帯される。一方、差分画像生成部20は、検査データ欄144,146及び医用画像欄148については差分処理を行わない。
診療記録欄142についての差分画像データは、画像記憶部14に記憶される。また、その差分画像データは、画像処理装置10からサーバ50に送信され、サーバ50の画像記憶部56に記憶されてもよい。画像記憶部14及びサーバ50では、その差分画像データに付帯された属性情報に基づいて差分画像データが管理される。
診療記録欄142については、追記や記載内容の削除が行われるため、差分処理の対象に適している。従って、本実施形態では、診療記録欄142についての差分画像データを生成する。一方、医用画像については、追記が行われることがないので、差分処理の対象に適していない。従って、本実施形態では、医用画像欄148に対する差分処理を実行しない。また、検査データについては、グラフや表等で表現されることがあり、差分処理の対象に適していない場合がある。従って、本実施形態では、検査データ欄144,146に対する差分処理を実行しない。なお、検査データとしてのグラフや表が時系列に沿って追記される場合があるため、差分画像生成部20は、検査データ欄144,146を対象にして差分処理を実行してもよい。
上記の差分処理の例4によると、文書種別ごとの領域画像データが生成される。そして、領域画像データを表示することにより、文書種別ごとの画像が表示されることになる。また、文書種別に応じた差分処理を行うことにより、差分処理に適した情報に対して差分処理が実行される。
図7に、差分画像データ及び領域画像データの管理テーブルを示す。この管理テーブルは、画像処理装置10の画像記憶部14に記憶されるテーブルである。また、差分画像データ及び領域画像データがサーバ50に格納される場合、管理テーブルはサーバ50の画像記憶部56に記憶される。管理テーブルは、差分画像データ及び領域画像データに付帯されている属性情報に従って、画像処理装置10又はサーバ50にて作成される。「ID」は、個々の差分画像データ又は領域画像データに付与される識別情報である。「患者ID」は、個々の患者を識別するための情報である。「文書番号」は、診療記録用紙の種類を示す用紙種類情報の一例である。例えば番号「101」は紙カルテを示し、番号「102」は看護記録用紙を示し、番号「103」は検査記録用紙を示す。「ページ番号」は、差分画像データ又は領域画像データが抽出された診療記録用紙のページ番号である。また、「領域番号」は、診療記録用紙における各領域を示す情報であり、「文書種別」に対応付けられている。例えば、領域番号「1−1」が看護記録用紙における「熱型表」(文書種別:2)に対応し、領域番号「1−2」が看護記録用紙における「検査データ」に対応し、領域番号「1−3」が看護記録用紙における「看護記録」(文書種別:3)に対応する。なお、文書種別「1」はカルテを示している。また、座標は、差分部分位置情報又は領域位置情報が示す位置に対応する。例えば、差分画像データについては、画像の「左上座標」及び「右下座標」が、診療記録用紙における差分部分(矩形領域)の「左上座標」及び「右下座標」を示す。領域画像データについては、抽出される領域が矩形状の場合、画像の「左上座標」及び「右下座標」が、診療記録用紙における領域(矩形領域)の「左上座標」及び「右下座標」を示す。なお、領域の始点と領域の大きさとによって、領域の位置を特定してもよい。「記録者」は、診療記録用紙に対して記入を行った者を示す情報である。「イベント発生日時」は、診療行為や診療記録用紙への記入等のイベントが発生した日時を示す情報である。「スキャン作業者」は、画像の読み取りを行った作業者を示す作業者識別情報の一例である。「スキャン日時」は、画像の読み取りが行われた日時を示す情報である。
次に、表示処理モード実行時における処理について説明する。一例として、差分画像データ及び領域画像データが画像処理装置10の画像記憶部14に記憶されているものとする。なお、差分画像データ及び領域画像データがサーバ50に格納されている実施例については後述する。
表示処理モード実行時では、表示処理部26の機能が実行される。表示処理部26は、複数の表示モードを実行する機能を有する。表示モードとしては、一例として、再現表示モード及び配列表示モードがある。再現表示モードでは、表示処理部26は、元の診療記録用紙の記載内容を再現するように、画像データを並べて表示部32に表示させる。配列表示モードでは、表示処理部26は、画像データを予め設定された配列規則に従って配列した状態で表示部32に表示させる。配列表示モードでは、例えば、表示処理部26は、時系列に沿って画像データを並べて表示部32に表示させる。
表示処理モード実行時では、ユーザが操作部34を使用して画像選択条件を入力する。この画像選択条件は、例えば、患者ID、患者名、イベント発生日時(診療行為日時、診療記録用紙への記入日時)、スキャン日時等である。これら以外にも、属性情報に含まれる情報が画像選択条件として入力されてもよい。画像選択条件が入力されると、表示処理部26は、その画像選択条件及び属性情報に基づいて、画像選択条件に合致する差分画像データ及び領域画像データを画像記憶部14から取得し、取得した画像データを表示部32に表示させる。また、ユーザが操作部34を使用して表示モードを指定した場合、表示処理部26は、ユーザによって指定された表示モードに従った表示処理を実行する。または、表示処理部26は、予め設定された表示モードに従った表示処理を実行してもよい。
以下に、表示処理の具体例を示す。表示処理の例1〜例4では、差分画像データを表示する。表示処理の例5〜8では、差分画像データ及び領域画像データを表示する。
図8を参照して、表示処理の例1について説明する。一例として、ユーザによって、患者ID及び診療記録用紙への記入日時が、画像選択条件として入力されたものとする。また、表示モードとして再現表示モードが指定されたものとする。この場合、表示処理部26は、入力された患者ID及び記入日時に対応する差分画像データを画像記憶部14から取得する。一例として、画像選択条件として記入日時「11月1日」及び「11月8日」が指定されると、表示処理部26は、11月1日付の記入部分を表す差分画像データ110、及び、11月8日付の追記部分を表す差分画像データ112を、画像記憶部14から取得する。また、表示処理部26は、未記入状態の診療記録用紙画像データ100を画像記憶部14から取得する。そして、表示処理部26は、差分画像データ110,112のそれぞれの属性情報に含まれる差分部分位置情報に従って、診療記録用紙画像データ100に差分画像データ110,112を重畳させて表示部32に表示させる。つまり、表示処理部26は、診療記録用紙画像データ100において、記入部分102aが記入されていた位置に差分画像データ110を配置し、追記部分104aが追記されていた位置に差分画像データ112を配置する。これにより、再現表示モードでは、診療記録用紙画像データ100及び差分画像データ110,112によって、図3に示す診療記録用紙画像データ104が再構成されることになる。なお、画像選択条件として、記入日時「11月15日」もユーザによって指定されると、表示処理部26は、11月15日付の追記部分を表す差分画像データ114も、診療記録用紙画像データ100に重畳させる。
また、特定の差分画像データを強調して表示してもよい。その例を図9に示す。図9に示す再現画像データ200は、再現表示モード実行時において、差分画像データ110,112が未記入状態の診療記録用紙画像データに重畳されたデータである。例えば、表示処理部26は、最新の差分画像データ112を過去の差分画像データ110よりも強調して表示する。具体的には、表示処理部26は、過去の差分画像データ110を薄くして表示したり、最新の差分画像データ112を枠で囲って表示したり、最新の差分画像データ112の部分に色をつけたりしてもよい。また、ユーザが操作部34を使用して特定の記入日時(例えば11月8日)を指定すると、表示処理部26は、11月8日付の追記部分を表す差分画像データ112を、他の差分画像データ110よりも強調して表示してもよい。
また、特定の期間に対応する差分画像データを強調して表示してもよい。例えば、図9に示す再現画像データ210は、再現表示モード実行時において、11月1日付、11月8日付、11月15日付、及び、11月22日付の差分画像データが、未記入状態の診療記録用紙画像データに重畳されたデータである。ユーザが操作部34を使用して強調表示の対象期間(例えば11月8日〜15日)を指定すると、表示処理部26は、その対象期間に対応する差分画像データ112,114を強調して表示する。
また、診療記録用紙画像データを用いずに差分画像データを表示してもよい。例えば画像データ220のように、表示処理部26は、ユーザによって指定された記入日時(例えば11月8日)に対応する差分画像データ112を、画面上部に表示してもよい。この場合、診療記録用紙画像データは表示されない。
また、逆の時間順で差分画像データを表示してもよい。例えば再現画像データ230のように、表示処理部26は、最新の差分画像データほど上部に表示する。この処理においては、表示処理部26は、差分画像データに付帯されている差分部分位置情報を用いずに、記入日付情報に基づいて、各差分画像データを配置して表示する。例えば、ユーザが操作部34を用いて「逆時間順の表示モード」を指定すると、表示処理部26は、最新の差分画像データほど上部に表示する。再現画像データ210と比較すると、再現画像データ210は、元の診療記録用紙を再現した状態を表しているため、画像の上部から下部にかけて新しい追記部分が表されている。一方、再現画像データ230では、最新の追記部分が上部に表され、上部から下部にかけてより過去の追記部分が表されている。診療記録用紙のように追記型文書においては、用紙の上部から下部にかけて追記されるのが一般的である。このような状態を再現して閲覧したい場合には、ユーザは、操作部34を使用して再現画像データ210の表示形態を指定すればよい。一方、最新の追記部分を優先的に閲覧したい場合には、ユーザは、操作部34を使用して再現画像データ230の表示形態を指定すればよい。表示処理部26は、ユーザによって指定された表示形態に従って差分画像データを表示する。なお、再現画像データ230においては、差分画像データ112,114の部分が強調表示されている。
次に、図10を参照して、表示処理の例2について説明する。この表示処理の例2は、上述した差分処理の例2によって生成された差分画像データを利用する。図10に示す差分画像データ120,122は、図4を参照して説明した差分処理の例2によって生成された差分画像データであり、差分に相当する部分のみが表された1ページ分の差分画像データである。ここでは、11月1日付の差分画像データ120と、11月8日付の差分画像データ122と、を表示する場合について説明する。表示処理部26は、未記入状態の診療記録用紙画像データ100に、差分画像データ120,122を重畳させる。このとき、表示処理部26は、差分画像データ120,122の背景(記入部分以外の領域)を透過させた状態で、診療記録用紙画像データ100に差分画像データ120,122を重畳させる。これにより、1ページ分の差分画像データを互いに重畳させた場合であっても、診療記録用紙の背景、記入部分及び追記部分が、差分画像データの背景によって覆われることなく表示される。また、表示処理の例2によると、差分部分位置情報は不要である。つまり、1ページ分の差分画像データを重ねているため、差分部分位置情報を用いずに、元の診療記録用紙の記載内容が再現される。
次に、図11を参照して、表示処理の例3について説明する。図11に示す例は、配列表示モード実行時の例である。この場合、表示処理部26は、記入日時に従って、時系列順に、差分画像データ110,112,114を並べて表示する。配列方向はユーザが操作部34を使用して指定するようにすればよい。例えば、表示処理部26は、縦方向(上下方向)に差分画像データ110,112,114を並べて表示してもよいし、横方向(左右方向)に差分画像データ110,112,114を並べて表示してもよい。
次に、図12を参照して、表示処理の例4について説明する。この表示処理の例4は、上述した差分処理の例3によって生成された差分画像データを利用する。図12(a)に示す追記差分画像データ130及び削除差分画像データ132は、図5を参照して説明した差分処理の例3によって生成された画像データである。追記差分画像データ130及び削除差分画像データ132を重畳して表示すると、混在画像データ134のように、追記部分と削除部分とが混在した状態で表示される。この混在画像データ134は、追記部分と削除部分とが混在しているため、ユーザにとって、追記部分及び削除部分の把握が困難になるという問題が生じ得る。そこで、表示処理の例4では、図12(b)に示すように、表示処理部26は、追記差分画像データ130のみを表示してもよいし、削除差分画像データ132の隣の領域(図では下部)に追記差分画像データ130を表示してもよい。すなわち、表示処理部26は、削除差分画像データ132と追記差分画像データ130とを並べて表示する。これにより、追記部分と削除部分とが区別して表示されるので、追記部分及び削除部分の把握が容易となる。なお、表示処理部26は、削除差分画像データ132のみを表示するようにしてもよい。
次に、図13を参照して、表示処理の例5について説明する。表示処理の例5では、表示処理部26は、差分画像データ及び領域画像データを表示する。例えば、表示処理の例1と同様に、ユーザによって患者ID及び記入日時が画像選択条件として入力されたものとする。この場合、表示処理部26は、入力された患者ID及び記入日時に対応する差分画像データを画像記憶部14から取得する。そして、表示処理部26は、表示処理の例1と同様に、未記入状態の診療記録用紙画像データに差分画像データを重畳させて表示部32に表示させる。図13に示す再現画像データ300は、未記入状態の診療記録用紙画像データに差分画像データが重畳された画像データであり、カルテの記入欄を表している。また、表示処理部26は、入力された患者IDに対応する領域画像データ310,320を画像記憶部14から取得する。領域画像データ310は、看護記録のグラフ(検査データ)を表す画像データである。領域画像データ320は、検査結果(例えば単票の検査結果)を表す画像データである。領域画像データ310,320は、診療記録用紙画像データから領域抽出部22によって抽出された画像データである。表示処理部26は、再現画像データ300及び領域画像データ310,320を表示部32に並べて表示させる。このとき、表示処理部26は、再現画像用の表示ウィンドウ内に再現画像データ300を表示し、領域画像用の表示ウィンドウ内に領域画像データ310を表示してもよい。この場合、ユーザが操作部34を使用して、表示ウィンドウ内の再現画像データ300をスクロールさせた場合、表示処理部26は、ユーザによるスクロール操作に応じて、領域画像データ310をスクロールさせてもよい。例えば、表示処理部26は、再現画像用の表示ウィンドウの上部と領域画像用の表示ウィンドウの右部とを対応付けておき、再現画像用の表示ウィンドウの下部と領域画像の表示ウィンドウの左部とを対応付けておく。この場合、表示処理部26は、再現画像データ300において、上部から下部にかけて時系列に沿って差分画像データを配置し、下部に最新の差分画像データを配置する。これにより、表示処理部26は、ユーザによるスクロール操作に応じて、再現画像データ300と領域画像データ310とを連動してスクロールさせて表示する。また、表示処理部26は、再現画像データ300及び領域画像データ310のスケールを連動させて拡大表示又は縮小表示してもよい。また、ユーザが操作部34を利用して特定の日付を指定した場合、表示処理部26は、再現画像データ300及び領域画像データ310において、ユーザによって指定された日付に対応する部分を強調表示してもよい。つまり、表示処理部26は、再現画像データ300及び領域画像データ310において、相互に対応する指定部分(指定された日付に対応する部分)を強調表示してもよい。例えば、日付として「11月15日」が指定されると、表示処理部26は、再現画像データ300において、その日付に対応する差分画像データの部分302を強調表示する。また、表示処理部26は、領域画像データ310において、その日付に対応する部分312を強調表示する。例えば、領域画像データ312がグラフを表している場合、表示処理部26は、そのグラフのスケールから、指定された日付に対応する部分312を推定し、その部分312を強調表示すればよい。また、複数の領域画像データ320が存在する場合、表示処理部26は、複数の領域画像データ320を重ねて表示するとともに、指定された日付に対応する領域画像データ320を最上部に表示する。このように、文書種別が異なる複数の画像データを相互に連携して表示してもよい。
次に、図14を参照して、表示処理の例6について説明する。表示処理の例6では、表示処理部26は、画像データにおいて優先度が相対的に低い箇所に、優先度が相対的に高い他の画像データを重ねて表示する。例えば、画像データにおいて優先度が相対的に高い箇所とは、画像データにおいて、閲覧者によって指定された日時(期間)に対応する部分である。それとは逆に、画像データにおいて優先度が相対的に低い箇所とは、画像データにおいて、閲覧者によって指定された日時(期間)に対応する部分以外の部分である。また、画像データの優先度は、文書種別によって予め決定されている。例えば、診療記録部分(カルテの記載部分、看護記録の記載部分、処方箋等)の優先度が最も高く(1番目の優先度)、検査結果の優先度が2番目に高く(2番目の優先度)、看護記録のグラフの優先度が3番目に高い(3番目の優先度)。
例えば、表示処理部26は、カルテの記載部分に相当する再現画像データ300と、看護記録のグラフに相当する領域画像データ310と、を表示部32に表示させる。そして、閲覧者が操作部34を使用して特定の日付を指定すると、表示処理部26は、再現画像データ300において、指定された日付に対応する差分画像データの部分302を強調表示し、領域画像データ310において、その日付に対応する部分312を強調表示する。そして、表示処理部26は、指定された日付に対応する検査結果に相当する領域画像データ320を画像記憶部14から取得して、再現画像データ300及び領域画像データ310に重畳して表示部32に表示させる。このとき、表示処理部26は、閲覧者によって指定された日時に対応する部分(部分302,312)を避けて、他の部分に、領域画像データ320を重畳する。
以上のように、画像データにおいて優先度が相対的に低い箇所に、優先度が相対的に高い画像データを重畳することにより、表示エリアが狭い場合であっても、閲覧者にとって有益な画像データが優先的に表示される。例えば、タブレットPC等を用いて画像データを表示する場合に、表示処理の例6は有効である。
次に、図15を参照して、表示処理の例7について説明する。表示処理の例7では、閲覧者の権限に応じて画像データの表示制限を行う。例えば、画像処理部16又はサーバ50において、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データに、ユーザの閲覧権限情報を予め付帯させておく。この閲覧権限は、例えば、閲覧者の職種(医師、看護師、検査技師、介護士等)に応じて設定される。表示処理モードの実行時に、閲覧者が操作部34を利用して閲覧権限情報を入力する。表示処理部26は、その閲覧権限情報に基づいて、画像選択条件に合致する画像データの中から閲覧が許可された画像データを選択して表示部32に表示させる。例えば図15に示すように、カルテの記載内容に対する閲覧権限がない場合、表示処理部26は、カルテの部分について代替画像304を表示する。同様に、検査結果に対する閲覧権限がない場合、表示処理部26は、検査結果について代替画像306を表示する。
また、表示処理部26は、患者の担当か否かによって、画像データの表示を制限してもよい。例えば、属性情報に担当者(例えば担当医師や担当看護師)を示すID(例えば医師IDや看護師ID)を予め含めておき、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データに付帯させておく。そして、表示処理部26は、操作部34を介して閲覧者によって入力されたID、及び、画像選択条件に合致する画像データの属性情報に含まれるIDに基づいて、当該閲覧者が患者の担当者か否かを判定する。閲覧者が患者の担当者であれば、表示処理部26は、画像選択条件に合致する画像データを表示部32に表示させる。一方、閲覧者が患者の担当者ではない場合、表示処理部26は、画像データの表示を制限する。なお、患者を示す患者IDと、当該患者の担当者(例えば担当医師や担当看護師)を示すID(例えば医師IDや看護師ID)と、が対応付けられた担当者管理テーブルを予め作成しておき、その担当者管理テーブルに基づいて、閲覧者が患者の担当者か否かを判定してもよい。
表示処理の例7によると、閲覧者の職種に応じて画像データの表示が制限されるので、職務上必須ではない画像データの表示が制限される。これにより、個人情報の流出が抑制又は防止される。同様に、担当していない患者に関する画像データの表示が制限されるので、職務上必須ではない画像データの表示が制限される。
次に、図16を参照して、表示処理の例8について説明する。表示処理の例8では、表示処理部26は、閲覧者の職種(閲覧権限)に応じて、画像データの表示形態を変える。例えば、閲覧者が医師であれば、カルテ等の診療録を最優先(1番目の優先度)とし、検査結果を2番目の優先度とし、看護記録を3番目の優先度とする。また、閲覧者が看護師であれば、看護記録を最優先(1番目の優先度)とし、診療録及び検査結果を2番目の優先度とする。例えば、画像処理部16又はサーバ50において、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データに、閲覧者の職種(閲覧権限情報)ごとの優先度を示す優先度情報を予め付帯させておく。表示モードの実行時に、閲覧者が操作部34を使用して閲覧権限情報を入力する。表示処理部26は、その閲覧権限情報に対応する優先度に応じた表示形態で、画像データを表示する。
例えば、閲覧者が医師の場合、表示処理部26は、医師用の画像データ400を表示部32に表示させる。表示処理部26は、カルテ等の診療録(1番目の優先度の情報)を表す再現画像データ402を拡大して画像データ400の上部に表示する。また、表示処理部26は、検査結果(2番目の優先度の情報)を表す領域画像データ406を拡大して表示する。表示スペースが足りない場合、表示処理部26は、看護記録(3番目の優先度の情報)を表す領域画像データ404の上に、優先度が2番目の領域画像データ406を重ねて表示してもよい。
一方、閲覧者が看護師の場合、表示処理部26は、看護師用の画像データ500を表示部32に表示させる。表示処理部26は、看護記録(1番目の優先度の情報)を表す領域画像データ404を拡大して画像データ500の上部に表示する。また、表示処理部26は、診療録を表す再現画像データ402及び検査結果を表す領域画像データ406を縮小して画像データ500の下部に表示する。
表示処理の例8によると、閲覧者の職務に応じた表示形態で画像データが表示される。これにより、閲覧者の業務効率が向上する。
以上のように、本実施形態によると、時系列に沿った差分画像データや、文書種別ごとの領域画像データを生成しておくことにより、紙文書を用いた業務の運用方法を大幅に変えることなく、閲覧者の要望に応じた表示形態で画像データが表示される。
次に、図17を参照して、変形例に係るシステムについて説明する。変形例に係るシステムは、画像処理装置10A及びサーバ50Aを含む。変形例では、差分処理及び領域抽出処理が画像処理装置10Aで実行され、表示処理がサーバ50Aで実行される。具体的には、画像処理装置10Aに表示処理部26が設けられておらず、サーバ50Aに表示処理部26が設けられている。そして、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データは、画像処理部16Aにて生成されてサーバ50Aに送信され、サーバ50Aの画像記憶部56に記憶される。サーバ50Aは、端末装置60からの要求に応じて、その要求に対応する画像データを端末装置60に送信する。これにより、端末装置60において画像データが表示される。
表示処理部26は、上述した実施形態と同じ処理(表示処理の例1〜8)を実行する。これにより、表示処理の例1〜8によって生成された画像データがサーバ50Aから端末装置60に送信され、端末装置60にて表示される。
例えば、閲覧者は端末装置60を利用してサーバ50Aにアクセスする。そして、閲覧者は端末装置60を利用して、閲覧対象の患者IDや記入日(追記日)等の画像選択条件を入力し、表示モードを指定する。その画像選択条件及び表示モードを示す情報は、端末装置60からサーバ50Aに送信される。サーバ50Aの表示処理部26は、その画像選択条件及び表示モードに従って、表示用画像データを生成する。その表示用画像データは、サーバ50Aから端末装置60に送信され、端末装置60において表示される。
例えば、図9に示す表示処理の例1では、サーバ50Aにて、再現画像データ200、再現画像データ210、画像データ220、又は、再現画像データ230が生成される。それらの画像データは、サーバ50Aから端末装置60に送信され、端末装置60において表示される。
図10に示す表示処理の例2では、サーバ50Aにて、未記入状態の診療記録用紙画像データ100に差分画像データ120,122が重畳された表示用画像データが生成される。この表示用画像データはサーバ50Aから端末装置60に送信され、端末装置60において表示される。
図11に示す表示処理の例3では、差分画像データ110,112,114がサーバ50Aから端末装置60に送信される。そして、端末装置60にて、差分画像データ110,112,114が、時系列順に配列されて表示される。
図12に示す表示処理の例4では、追記差分画像データ130と削除差分画像データ132とが、サーバ50Aから端末装置60に送信される。そして、端末装置60にて、図12(b)に示すように、追記差分画像データ130と削除差分画像データ132とが並べて表示される。
図13及び図14に示す表示処理の例5,6では、再現画像データ300及び領域画像データ310,320が、サーバ50Aから端末装置60に送信される。そして、端末装置60にて、再現画像データ300及び領域画像データ310,320が表示される。端末装置60では、例えば図13に示すように、再現画像データ300及び領域画像データ310,320が並べて表示され、閲覧者によって指定された日付に対応する部分が強調表示される。また、端末装置60では、例えば図14に示すように、再現画像データ300及び領域画像データ310,320が重畳されて表示される。このとき、上述した表示処理の例6と同様に、優先度に応じた表示処理が行われる。端末装置60が例えばタブレットPCであり、端末装置60の表示エリアが制限されている場合には、表示処理の例6は特に有効である。
図15に示す表示処理の例7では、端末装置60において、閲覧が許可された画像データが表示される。また、図16に示す表示処理の例8では、端末装置60において、閲覧者の職種に応じた表示形態で画像データが表示される。
以上のように、診療記録用紙画像データ、差分画像データ及び領域画像データをサーバ50Aに格納しておくことにより、それらの画像データが共有され得る状態となる。これにより、紙文書を用いた業務の運用方法を大幅に変えることなく、端末装置60において、閲覧者の要望に応じた表示形態で画像データが表示される。
10,10A 画像処理装置、12 画像読取部、14,56 画像記憶部、16,16A 画像処理部、18 復号処理部、20 差分画像生成部、22 領域抽出部、24 フォーム情報記憶部、26 表示処理部、28,54 制御部、30,52 送受信部、32 表示部、34 操作部、50,50A サーバ、60 端末装置。
本発明の目的は、記録用紙の記載内容を表す画像データを閲覧者の要望に応じて出力できるようにすることである。
請求項1に係る発明は、記録用紙の画像を読取り生成された画像データの差分を抽出し、更新が行われた部分を表す差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報を含む前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記記入は、前記記録用紙に対する新たな記入、追加の記入、記載内容の修正、及び、一部又は全部の削除、からなる群から選択される1つを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項3に係る発明は、前記属性情報は、前記更新が行われた日時に関する時間情報を含み、前記画像選択条件は、日時に関する条件を含む、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記出力処理手段は、前記記録用紙の記載内容を再現した状態で前記出力用画像データを表示する再現表示モード、又は、時系列に沿って前記出力用画像データを配列した状態で表示する配列表示モード、を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
請求項5に係る発明は、前記属性情報は、前記記録用紙における差分部分の位置を示す差分部分位置情報を含み、前記出力処理手段は、前記再現表示モードでは、前記差分部分位置情報に基づいて、前記記録用紙の記載内容を再現した状態で前記出力用画像データを表示する、ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置である。
請求項6に係る発明は、前記記録用紙は時系列に沿って記載内容が追記又は削除される用紙であり、前記差分画像生成手段は、前記記録用紙に対する新たな追記部分を表す追記差分画像データ、及び、前記記録用紙に対する新たな削除部分を表す削除差分画像データのうち少なくとも一方を、前記差分画像データとして生成する、ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
請求項7に係る発明は、前記記録用紙における各領域の文書種別を特定し、前記各記録用紙画像データから、個々の前記領域を表す領域画像データを抽出する領域抽出手段を更に有し、前記差分画像生成手段は、前記領域ごとの前記文書種別に応じた差分の抽出を実行する、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
請求項8に係る発明は、前記記録用紙は、前記文書種別として、診療記録が記入される診療記録部分、検査データが記入又は貼付される検査データ部分、及び、医用画像が貼付される医用画像部分を含み、前記差分画像生成手段は、前記診療記録部分、前記検査データ部分及び前記医用画像部分のうちの前記診療記録部分についての前記差分画像データ群を生成する、ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置である。
請求項9に係る発明は、前記記憶処理手段は、前記領域画像データに前記文書種別を示す文書種別情報を属性情報として対応付けて前記領域画像データを前記記憶手段に記憶させ、前記画像選択条件は、前記文書種別に関する条件を含み、前記出力処理手段は、前記画像選択条件及び前記属性情報に基づいて、前記差分画像データ群から前記出力用画像データを選択して出力するとともに、前記領域画像データを前記出力用画像データとして出力する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項10に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別が異なる複数の前記出力用画像データにおいて、相互に対応する指定部分を他の部分と識別して表示する、ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置である。
請求項11に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別が同じ複数の前記出力用画像データを重ねて表示する、ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置である。
請求項12に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別がそれぞれ異なる複数の前記出力用画像データにおいて、一の前記出力用画像データが閲覧者の操作によってスクロールされたときに、他の前記出力用画像データを連動してスクロールして表示する、ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置である。
請求項13に係る発明は、前記出力処理手段は、前記出力用画像データにおいて優先度が相対的に低い箇所に、優先度が相対的に高い他の前記出力用画像データを重ねて表示する、ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置である。
請求項14に係る発明は、前記出力処理手段は、閲覧者の閲覧権限に応じて前記出力用画像データの出力を制限する、ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置である。
請求項15に係る発明は、前記出力処理手段は、閲覧者の職種に応じて前記出力用画像データの表示形態を変える、ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置である。
請求項16に係る発明は、コンピュータを、記録用紙の画像を読取り生成された画像データの差分を抽出し、更新が行われた部分を表す差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報に対応付けて前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、として機能させるプログラムである。
請求項17に係る発明は、記録用紙の画像を読取り生成された画像データの差分を抽出し、更新が行われた部分を表す差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報に対応付けて前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、を有することを特徴とする画像処理システムである。
請求項1、2、16、17に係る発明によると、記録用紙の記載内容を表す画像データを閲覧者の要望に応じて出力することが可能となる。
請求項3に係る発明によると、記載内容の記入日時を基準にして画像データの出力が可能となる。
請求項4に係る発明によると、閲覧者の要望に応じて、記録用紙を再現した状態の出力用画像データ、又は、時系列に沿って配列された状態の出力用画像データが、表示される。
請求項5に係る発明によると、記録用紙を再現した状態で出力用画像データを表示することが可能となる。
請求項6に係る発明によると、追記部分を表す追記差分画像データと削除部分を表す削除差分画像データとを区別して出力することが可能となる。
請求項7に係る発明によると、差分抽出の対象に適した文書種別について差分画像データが生成され得る。
請求項8に係る発明によると、差分抽出の対象に適する診療記録部分についての差分画像データが生成される。
請求項9に係る発明によると、閲覧者の要望に応じて、文書種別ごとの画像データが出力され得る。
請求項10に係る発明によると、複数の出力用画像データ間において対応関係の把握が容易となる。
請求項11に係る発明によると、表示エリアが制限されている場合であっても、文書種別が同じ複数の出力用画像データが表示される。
請求項12に係る発明によると、文書種別がそれぞれ異なる複数の出力用画像データ間対応関係の把握が容易となる。
請求項13に係る発明によると、表示エリアが制限されている場合であっても、優先度が相対的に高い画像データが優先的に表示される。
請求項14に係る発明によると、画像データのセキュリティの低下が抑制される。
請求項15に係る発明によると、職種に適した表示形態で画像データが表示される。
請求項1に係る発明は、記録用紙の画像を読取り生成された画像データの差分を抽出し、更新が行われた部分を表す差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報を含む前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、前記記録用紙における各領域の文書種別を特定し、前記各記録用紙画像データから、個々の前記領域を表す領域画像データを抽出する領域抽出手段と、を有し、前記差分画像生成手段は、前記領域ごとの前記文書種別に応じた差分の抽出を実行する、画像処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記記入は、前記記録用紙に対する新たな記入、追加の記入、記載内容の修正、及び、一部又は全部の削除、からなる群から選択される1つを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
請求項7に係る発明は、前記記録用紙は、前記文書種別として、診療記録が記入される診療記録部分、検査データが記入又は貼付される検査データ部分、及び、医用画像が貼付される医用画像部分を含み、前記差分画像生成手段は、前記診療記録部分、前記検査データ部分及び前記医用画像部分のうちの前記診療記録部分についての前記差分画像データ群を生成する、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
請求項8に係る発明は、前記記憶処理手段は、前記領域画像データに前記文書種別を示す文書種別情報を属性情報として対応付けて前記領域画像データを前記記憶手段に記憶させ、前記画像選択条件は、前記文書種別に関する条件を含み、前記出力処理手段は、前記画像選択条件及び前記属性情報に基づいて、前記差分画像データ群から前記出力用画像データを選択して出力するとともに、前記領域画像データを前記出力用画像データとして出力する、ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置である。
請求項9に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別が異なる複数の前記出力用画像データにおいて、相互に対応する指定部分を他の部分と識別して表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項10に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別が同じ複数の前記出力用画像データを重ねて表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項11に係る発明は、前記出力処理手段は、前記文書種別がそれぞれ異なる複数の前記出力用画像データにおいて、一の前記出力用画像データが閲覧者の操作によってスクロールされたときに、他の前記出力用画像データを連動してスクロールして表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項12に係る発明は、前記出力処理手段は、前記出力用画像データにおいて優先度が相対的に低い箇所に、優先度が相対的に高い他の前記出力用画像データを重ねて表示する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項13に係る発明は、前記出力処理手段は、閲覧者の閲覧権限に応じて前記出力用画像データの出力を制限する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項14に係る発明は、前記出力処理手段は、閲覧者の職種に応じて前記出力用画像データの表示形態を変える、ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置である。
請求項15に係る発明は、コンピュータを、記録用紙の画像を読取り生成された画像データの差分を抽出し、更新が行われた部分を表す差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報に対応付けて前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、前記記録用紙における各領域の文書種別を特定し、前記各記録用紙画像データから、個々の前記領域を表す領域画像データを抽出する領域抽出手段と、として機能させ、前記差分画像生成手段は、前記領域ごとの前記文書種別に応じた差分の抽出を実行する、プログラムである。
請求項16に係る発明は、記録用紙の画像を読取り生成された画像データの差分を抽出し、更新が行われた部分を表す差分画像データ群を得る差分画像生成手段と、記入に関する属性情報に対応付けて前記各差分画像データを記憶手段に記憶させる記憶処理手段と、指定された画像選択条件及び前記属性情報に基づき、前記差分画像データ群から出力用画像データを選択して出力する出力処理手段と、前記記録用紙における各領域の文書種別を特定し、前記各記録用紙画像データから、個々の前記領域を表す領域画像データを抽出する領域抽出手段と、を有し、前記差分画像生成手段は、前記領域ごとの前記文書種別に応じた差分の抽出を実行する、ことを特徴とする画像処理システムである。
請求項1,2,15,16に係る発明によると、記録用紙の記載内容を表す画像データを閲覧者の要望に応じて出力することが可能となる。また、差分抽出の対象に適した文書種別についての差分画像データが生成され得る。
請求項7に係る発明によると、差分抽出の対象に適する診療記録部分についての差分画像データが生成される。
請求項8に係る発明によると、閲覧者の要望に応じて、文書種別ごとの画像データが出力され得る。
請求項9に係る発明によると、複数の出力用画像データ間において対応関係の把握が容易となる。
請求項10に係る発明によると、表示エリアが制限されている場合であっても、文書種別が同じ複数の出力用画像データが表示される。
請求項11に係る発明によると、文書種別がそれぞれ異なる複数の出力用画像データ間の対応関係の把握が容易となる。
請求項12に係る発明によると、表示エリアが制限されている場合であっても、優先度が相対的に高い画像データが優先的に表示される。
請求項13に係る発明によると、画像データのセキュリティの低下が抑制される。
請求項14に係る発明によると、職種に適した表示形態で画像データが表示される。