JP2015174909A - 含フッ素樹脂塗料組成物および塗膜を有する塗装物品 - Google Patents

含フッ素樹脂塗料組成物および塗膜を有する塗装物品 Download PDF

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Abstract

【課題】耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性に優れた含フッ素樹脂塗料組成物、および、耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性に優れた塗膜を表面に有する建材用塗装物品を提供する。【解決手段】水酸基価0〜30mgKOH/g(固形分)、最低造膜温度40℃〜60℃の範囲にある含フッ素樹脂水分散体(a)と、比重が0.90〜1.03の範囲であり、沸点が230〜350℃の範囲であり、かつTg−DTA(昇温速度:10℃・分)で測定した5%減量温度が150〜250℃の範囲にあるエーテルエステル系化合物(b)と、水とを含む、含フッ素樹脂塗料組成物、及び、特定の含フッ素樹脂塗料から形成された塗膜を表面に有する建材用塗装物品。【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素樹脂塗料組成物、ならびに含フッ素樹脂塗料組成物を用いて形成された塗膜を有する塗装物品に関する。
従来、建材用のコンクリート製品、外壁材、建築用ガラス、ガードレールなどの土木用部材は、外部の環境に曝されて使用されるため、その表面に耐候性、耐薬品性(耐酸性雨性)、耐温水性に優れた含フッ素塗料が塗装されている。
含フッ素樹脂塗料組成物としては、下記のものが提案されている。
親水性部位を有するマクロモノマーに基づく重合単位を必須構成成分とする含フッ素系共重合体が水に分散されている水性分散液を塗料ベースとして含む塗料(特許文献1)
フルオロオレフィンに基づく重合単位、プロピレンに基づく重合単位、エチレンに基づく重合単位、ブチレンに基づく重合単位を含むフッ素系共重合体が水に分散されている水性分散液を塗料ベースとして含む塗料(特許文献2)
含フッ素樹脂エマルションとアクリル共重合体の水溶液または分散体からなる塗料(特許文献3)
しかし、(1)及び(2)の含フッ素樹脂塗料組成物は、充分に実用上使用可能であるが、塗膜の造膜性が完全とは言えず、塗膜を温水に浸漬し、さらに、低温下で保管すると塗膜が白化するという問題がある。特に、窯業建材用の基材を使用する場合には、その厚みにより塗膜乾燥時の温度が伝わりにくく、造膜性の悪さによる、塗膜が白化するという問題は顕著であった。
また、造膜性の悪さに起因して、塗膜のブロッキング性も完全とは言えなかった。
一方、(3)の含フッ素樹脂塗料組成物は、塗膜の造膜性の問題は解決できるものの、耐候性が悪く、高耐候性の含フッ素樹脂塗料とは言い難い。
特許平2−225550号公報 特開2001−164173号公報 特開2004−250637号公報
本発明は、塗膜の耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性に優れた含フッ素樹脂塗料組成物、および、耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性に優れた塗膜を表面に有する建材用塗装物品を提供する。
本発明の水性塗料用組成物は、水酸基価0〜30mgKOH/g(固形分)、最低造膜温度40℃〜60℃の範囲にある含フッ素樹脂(a)と比重が0.90〜1.03の範囲であり、沸点が230〜350℃の範囲であり、かつTg−DTA(昇温速度:10℃・分)で測定した5%減量温度が150〜250℃の範囲にあるエーテル化合物(b)、水とを含有することを特徴とする。
前記、エーテル化合物(b)は、下式(1)で表わされる化合物または下式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2015174909
ただし、Rは〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、まはた、炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは炭素数3〜15の、直鎖状、または、分岐状のアルキル基である。
Figure 2015174909
ただし、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは炭素数2〜8の直鎖状、または、分岐状のアルキル基である。n、mは1〜3の整数である。
前記エステル化合物(b)の含有量は、前記含フッ素樹脂(a)100質量部に対して、1.0〜30.0質量部であることが好ましく、2.0〜20.0質量部であることがより好ましく、3.0〜15.0質量部であることがさらに好ましい。
含フッ素樹脂(a)は、含フッ素樹脂水分散体であることが好ましい。
発明に用いる含フッ素樹脂(a)については、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、水酸基価0〜30mgKOH/g(固形分)、最低造膜温度40℃〜60℃の範囲にある含フッ素樹脂水分散体であることが好ましい。
含フッ素樹脂水分散体中の含フッ素樹脂は、下記単量体(m1)に基づく構成単位と、下記単量体(m2)に基づく構成単位と、下記単量体(m3)に基づく構成単位とを有する含フッ素共重合体(A1’)、または、下式(a1)で表される構成単位の40〜60モル%と、下式(a2)で表される構成単位の3〜50モル%と、下式(a3)で表される構成単位の4〜30モル%と、下式(a4)で表される構成単位の0.4〜7モル%(ただし、式(a1)で表される構成単位、式(a2)で表される構成単位、式(a3)で表される構成単位、式(a4)で表される構成単位の合計は80〜100モル%である。)を有する含フッ素共重合体(A2’)であることが好ましい。
単量体(m1):フルオロオレフィン。
単量体(m2):親水性部位を有するマクロモノマー。
単量体(m3):下式(m3)で表される水酸基含有単量体。
X’−Y’−Z’ ・・・(m3)
ただし、X’はラジカル重合性不飽和基を有する基であり、Y’はn−ノニレン基またはシクロヘキサン−1,4−ジメチレン基であり、Z’は水酸基である。
Figure 2015174909
ただし、XおよびXはそれぞれ独立に水素原子、塩素原子またはフッ素原子であり、Xは水素原子、塩素原子、フッ素原子または−CYであり、Y、Y、Yはそれぞれ独立に水素原子、塩素原子またはフッ素原子である。
Figure 2015174909
ただし、Rは水素原子またはメチル基であり、R11は炭素数1〜12のアルキル基または炭素数4〜10の1価の脂環式基であり、uは0〜8の整数であり、vは0または1である。
Figure 2015174909
ただし、Rは水素原子またはメチル基であり、R12は炭素数1〜10のアルキレン基または炭素数4〜10の2価の脂環式基であり、wは0〜8の整数であり、xは0または1である。
Figure 2015174909
ただし、Rは水素原子またはメチル基であり、R13は炭素数1〜10のアルキレン基または炭素数4〜10の2価の脂環式基であり、R14は炭素数2〜10のアルキレン基または炭素数4〜10の2価の脂環式基であり、R15は水素原子または−NHZであり、Z、Z、Zはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基であり、少なくとも一部のR15は−NHZであり、yは0〜8の整数であり、zは0または1である。
本発明の含フッ素樹脂塗料組成物は、アクリルシリコーン樹脂(c)の水分散体をさらに含有することが好ましい。
本発明の含フッ素樹脂塗料組成物によれば、耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性に優れた塗膜を形成できる。
本発明の塗装物品は、耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性に優れた塗膜を有するものとなる。
本明細書においては、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「構成単位」とは、単量体が重合することによって形成された該単量体に由来する単位を意味する。重合反応によって直接形成された単位であってもよく、重合体を処理することによって該単位の一部が別の構造に変換された単位であってもよい。
「単量体」とは、ラジカル重合性不飽和基を有する化合物を意味する。
「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または両方を意味する。
「水性媒体」とは、水を含み、有機溶媒の含有量が3質量%以下である液体を意味する。
「マクロモノマー」とは、片末端にラジカル重合性不飽和基を有する低分子量のポリマーまたはオリゴマーを意味する。
「親水性部位」とは、親水性基を有する部位、親水性の結合を有する部位、またはこれらの組み合わせからなる部位を意味する。
<含フッ素樹脂塗料組成物>
本発明の含フッ素樹脂塗料組成物は、水酸基価0〜30mgKOH/g(固形分)、最低造膜温度40℃〜60℃の範囲にある含フッ素樹脂(a)と、比重が0.90〜1.03の範囲であり、沸点が230〜350℃の範囲であり、かつTg−DTA(昇温速度:10℃・分)で測定した5%減量温度が150〜250℃の範囲にあるエーテル化合物(b)と、水とを含むものである。
本発明の含フッ素樹脂塗料組成物は、例えば、水酸基価0〜30mgKOH/g(固形分)、最低造膜温度40℃〜60℃の範囲にある含フッ素樹脂(a)と、比重が0.90〜1.03の範囲であり、沸点が230〜350℃の範囲であり、かつTg−DTA(昇温速度:10℃・分)で測定した5%減量温度が150〜250℃の範囲にあるエーテル化合物(b)と、水とを配合することによって得られる。
(エステル化合物)
エステル化合物(b)は、下式(1)で表わされる化合物または下式(2)で表される化合物である。
Figure 2015174909
ただし、Rは〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、まはた、炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは炭素数3〜15の、直鎖状、または、分岐状のアルキル基である。
Figure 2015174909
ただし、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは炭素数2〜8の直鎖状、または、分岐状のアルキル基である。n、mは1〜3の整数である。
前記式(1)、(2)で表される化合物の分子量は、100〜1000であることが好ましく、120〜800であることがより好ましく、150〜500であることがさらに好ましい。前記分子量が下限値以上であれば、塗膜の乾燥・硬化の際に、揮発することが少なく、塗膜の造膜性が良好となる。前記分子量が上限値以下であれば、塗膜のブロッキング性が良好となる。
前記式(b)で表される化合物の分子量は、NMR分析による化学構造式より算出できる。
前記式(1)の好ましい化合物としては、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、安息香酸2―エチルヘキシルが等好ましく挙げられ、例えば、市販品としては、SDX−3652(ADEKA社製商品名、安息香酸2−エチルヘキシル)が使用できる。
前記式(2)の好ましい化合物としては、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル等の2塩基酸のジエステル化合物が好ましく挙げられ、例えば、市販品としては、SDX−3789(ADEKA社製商品名、アジピン酸ジブトキシエチル)が使用できる。
前記エステル化合物(b)の含有量は、前記含フッ素樹脂(a)100質量部に対して、1.0〜30.0質量部であることが好ましく、2.0〜20.0質量部であることがより好ましく、3.0〜15.0質量部であることがさらに好ましい。
前記含有量が下限値以上であれば、塗膜の造膜性が良好となり、塗膜の白化を抑制することができる。前記含有量が上限値以下であれば、塗膜中の残存量が少なく、塗膜のブロッキング性が良好となる。
(含フッ素樹脂(a))
含フッ素樹脂(a)は、水性媒体に含フッ素重合体が分散または溶解したものである。
含フッ素重合体としては、含フッ素単量体に基づく構成単位を有する重合体、または、含フッ素単量体に基づく構成単位と、含フッ素単量体と共重合可能な他の単量体に基づく構成単位とを有する重合体が挙げられる。
含フッ素単量体としては、たとえば、フルオロオレフィン(フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等)、含フッ素(メタ)アクリレート(トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロビル(メタ)アクリレート、ペルフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート等)等が挙げられる。
含フッ素単量体としては、これらの中でもフルオロオレフィンが好ましく、フルオロオレフィンの中でも、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンがより好ましい。
含フッ素単量体と共重合可能な他の単量体としては、たとえば、アクリル系単量体、アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体等が挙げられる。
含フッ素樹脂(a)としては、後述する含フッ素樹脂水分散体(A1)、含フッ素樹脂水分散体(A2)または含フッ素樹脂水分散体(A3)が好ましく、塗膜にクラックが入りにくいという点から、含フッ素樹脂水分散体(A1)または含フッ素樹脂水分散体(A2)がより好ましい。
含フッ素樹脂水分散体の製造方法としては、たとえば、乳化重合によって含フッ素樹脂水分散体を得る方法、溶液重合によって含フッ素共重合体を得た後、含フッ素共重合体を水性媒体に分散させて含フッ素樹脂水分散体を得る方法等が挙げられる。
乳化重合は、バッチ重合で行ってもよく、モノマー滴下重合で行ってもよく、乳化モノマー滴下重合で行ってもよい。
乳化重合に用いる乳化剤としては、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、両性乳化剤、ノニオン−カチオン性乳化剤、ノニオン−アニオン性乳化剤等が挙げられる。耐水性の向上を目的として、反応性基を有する乳化剤を用いてもよい。乳化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
乳化重合に用いる重合開始剤としては、公知のラジカル開始剤が挙げられ、具体的には、過硫酸塩(過硫酸アンモニウム塩等)、レドックス開始剤(過酸化水素と亜硫酸水素ナトリウム等との組み合わせ等)、これらに無機系開始剤(第一鉄塩、硝酸銀等)を混合させた系、二塩基酸過酸化物(ジコハク酸ペルオキシド、ジグルタール酸ペルオキシド等)、有機系開始剤(アゾビスブチロニトリル等)等が挙げられる。
重合開始剤の量は、たとえば、単量体100質量部に対して0.01〜5質量部程度である。
乳化重合の際には、乳化物のpH調整のために、無機塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、チオ硫酸ナトリウム等)、有機塩基(トリエチルアミン、トリエタノールアミン等)を添加してもよい。
溶液重合によって得られた含フッ素共重合体を水に分散させて使用する場合には、残存する有機溶媒は、留去してもよい。水分散性を高めるために、溶液重合によって得られた含フッ素共重合体に親水性基を導入してもよく、溶液重合の際に乳化剤を用いたりしてもよい。
(含フッ素樹脂水分散体(A1))
含フッ素樹脂水分散体(A1)は、水性媒体に含フッ素共重合体(A1’)を含む合成樹脂が分散または溶解したものである。
含フッ素共重合体(A1’)は、単量体(m1)に基づく構成単位と、単量体(m2)に基づく構成単位と、単量体(m3)に基づく構成単位とを有する。
単量体(m1):
単量体(m1)は、フルオロオレフィンである。
フルオロオレフィンとしては、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン等が挙げられる。
フルオロオレフィンとしては、炭素数2〜4のフルオロオレフィンが好ましく、ペルハロオレフィンが特に好ましい。
単量体(m2):
単量体(m2)は、親水性部位を有するマクロモノマーである。
単量体(m2)としては、主鎖に2つ以上の構成単位を有し、片末端にラジカル重合性不飽和基を有し、残りの末端、ペンダント基または主鎖に親水性部位を有する化合物が挙げられる。構成単位の数は、構成単位の種類によって異なるが、重合性、耐水性等の点から、通常、100以下が好ましい。
含フッ素樹脂水分散体(A1)においては、含フッ素共重合体(A1’)が、単量体(m2)に基づく構成単位を有することが重要である。含フッ素樹脂水分散体(A1)が、単量体(m2)に基づく構成単位を有する含フッ素共重合体(A1’)を含むことによって、含フッ素樹脂水分散体(A1)の機械的、化学的安定性が改善されるばかりでなく、含フッ素樹脂水分散体(A1)の造膜性、塗膜の耐水性等も向上する。
親水性部位を構成する親水性基は、イオン性、ノニオン性、両性およびこれらの組み合わせのいずれであってもよい。含フッ素樹脂水分散体(A1)の化学的安定性の点からは、親水性部位がイオン性の親水性基を有する部位のみからよりも、イオン性の親水性基を有する部位とノニオン性または両性の親水性基を有する部位と組み合わせる、またはイオン性の親水性基を有する部位と親水性の結合を有する部位とを組み合わせることが好ましい。
単量体(m2)としては、たとえば、下記のマクロモノマーが挙げられる。
単量体(m21):主鎖にポリエーテル鎖またはポリエステル鎖を有し、片末端にラジカル重合性不飽和基を有するマクロモノマー。
単量体(m22):親水性のエチレン性不飽和モノマーがラジカル重合した鎖を有し、片末端にラジカル重合性不飽和基(ビニルオキシ基またはアリルオキシ基)を有するマクロモノマー。
単量体(m21)としては、たとえば、下記のものが挙げられる。
(1)CH=CHO−C2a−(OC2bOX”
ただし、aは1〜10の整数であり、bは1〜4の整数であり、cは2〜20の整数であり、X”は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基(以下、低級アルキル基と記す。)である。
(2)CH=CHCHO−C2d−(OC2eOX”
ただし、dは1〜10の整数であり、eは1〜4の整数であり、fは2〜20の整数であり、X”は水素原子または低級アルキル基である。
(3)CH=CHO−C2g−(OCHCH(OCHCH(CH))OX”
ただし、gは1〜10の整数であり、hは2〜20の整数であり、iは0〜20の整数であり、X”は水素原子または低級アルキル基であり、オキシエチレン単位およびオキシプロピレン単位はブロック、ランダムのいずれの型で配列されていてもよい。
(4)CH=CHCHO−C2j−(OCHCH(OCHCH(CH))OX”
ただし、jは1〜10の整数であり、kは2〜20の整数であり、lは0〜20の整数であり、X”は水素原子または低級アルキル基であり、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位はブロック、ランダムのいずれの型で配列されていてもよい。
(5)CH=CHO−C2p−O(CO−C2q−O)
ただし、pは1〜10の整数であり、qは1〜10の整数であり、rは1〜30の整数である。
(6)CH=CHOCH−cycloC10−CH(OC2sOX”
ただし、sは1〜4の整数であり、tは2〜20の整数であり、X”は水素原子または低級アルキル基である。
単量体(m21)としては、単量体(m1)との共重合性に優れている点から、片末端がビニルエーテル型の構造を有するものが好ましく、親水性に優れている点から、ポリエーテル鎖部分が、オキシエチレン単位からなるもの、またはオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とからなるものが特に好ましい。
単量体(m21)としては、安定性等の諸性質を十分に発揮させる点から、オキシエチレン単位を2つ以上有するものが好ましい。なお、オキシアルキレン単位の数が多すぎると、塗膜の耐水性、耐候性等が低下するおそれがある。
単量体(m21)は、水酸基を有するビニルエーテルもしくはアリルエーテルに、ホルムアルデヒドもしくはジオールを重合させる方法、またはアルキレンオキシドもしくはラクトン環を有する化合物を開環重合させる方法等により製造できる。
単量体(m22)は、たとえば、下記の方法により製造できる。
縮合可能な官能基を有する開始剤および連鎖移動剤の存在下に親水性基を有するエチレン性不飽和モノマーをラジカル重合させることにより、縮合可能な官能基を有する重合体を製造し、縮合可能な官能基にグリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル等を反応させ、末端にラジカル重合性不飽和基を導入する方法(山下ら,Polym.Bull.,5.335(1981))。
親水性基を有するエチレン性不飽和モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、多価アルコールのアクリレート、多価アルコールのメタクリレート、ビニルピロリドン等が挙げられる。
親水性基を有するエチレン性不飽和モノマーに共重合可能な他の単量体としては、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド誘導体、N−メチロールアクリルアミド誘導体、アクリル酸エチルカルビトール、ブトキシエチルアクリレート等が挙げられる。
縮合可能な官能基を有する開始剤としては、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル等が挙げられる。
単量体(m3):
単量体(m3)は、下式(m3)で表される水酸基含有単量体である。
X’−Y’−Z’ ・・・(m3)
ただし、X’はラジカル重合性不飽和基を有する基であり、Y’はn−ノニレン基またはシクロヘキサン−1,4−ジメチレン基であり、Z’は水酸基である。
含フッ素樹脂水分散体(A1)においては、含フッ素共重合体(A1’)が、単量体(m3)に基づく構成単位を有することが重要である。含フッ素共重合体(A1’)が単量体(m3)以外の水酸基含有単量体に基づく構成単位を有する場合、含フッ素共重合体(A1’)の製造時、貯蔵時または塗料化時に、含フッ素共重合体(A1’)が凝集してしまうことがある。
X’は、ラジカル重合性不飽和基と、必要に応じてラジカル重合性不飽和基とY’とを連結する連結基とを有する。ラジカル重合性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等が挙げられる。連結基としては、エーテル結合が好ましい。
単量体(m3)としては、たとえば、下記のものが挙げられる。
(1)CH=CHOCH−cycloC10−CHOH
(2)CH=CHCHOCH−cycloC10−CHOH
(3)CH=CHOC18OH
(4)CH=CHCHOC18OH
単量体(m3)としては、単量体(m1)との交互共重合性に優れ、塗膜の耐候性が良好となる点から、ビニルエーテル型の構造を有するものが好ましい。
単量体(m4):
含フッ素共重合体(A1’)は、単量体(m1)〜(m3)の他に、これらと共重合可能な他の単量体(単量体(m4))に基づく構成単位を有していてもよい。
単量体(m4)としては、オレフィン(エチレン、プロピレン等)、ビニルエーテル(エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等)、ビニルエステル(ブタン酸ビニルエステル、オクタン酸ビニルエステル等)、芳香族ビニル化合物(スチレン、ビニルトルエン等)、アリル化合物(エチルアリルエーテル等)、アクリロイル化合物(ブチルアクリレート等)、メタクリロイル化合物(エチルメタクリレート等)等が挙げられる。
単量体(m4)としては、オレフィン、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステルが好ましい。
オレフィンとしては、炭素数2〜10のオレフィンが好ましい。
ビニルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエーテル類、アリルエステル類としては、炭素数2〜15の直鎖状、分岐状または脂環状のアルキル基を有するものが好ましい。
単量体(m4)は、炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部がフッ素原子に置換されたものであってもよい。
構成単位の割合:
単量体(m1)に基づく構成単位の割合は、すべての構成単位のうち、20〜80モル%が好ましく、30〜70モル%がより好ましい。単量体(m1)に基づく構成単位が20モル%以上であれば、耐候性が充分に発揮される。単量体(m1)に基づく構成単位が80モル%以下であれば、含フッ素共重合体(A1’)の水分散性が良好となる。
単量体(m2)に基づく構成単位の割合は、すべての構成単位のうち、0.1〜25モル%が好ましく、0.3〜20モル%がより好ましい。単量体(m2)に基づく構成単位が0.1モル%以上であれば、含フッ素共重合体(A1’)の水分散性が良好となる。単量体(m2)に基づく構成単位が25モル%以下であれば、塗膜の耐候性、耐水性が良好となる。単量体(m2)に基づく構成単位の割合が前記範囲内であれば、造膜性に極めて優れる。
単量体(m3)に基づく構成単位の割合は、すべての構成単位のうち、1〜40モル%が好ましい。
単量体(m3)に基づく構成単位の割合は、含フッ素共重合体(A1’)の水酸基価が0〜30mgKOH/g(固形分)の範囲内となるような割合であることが好ましい。含フッ素共重合体(A1’)の水酸基価が0〜30mgKOH/g(固形分)の範囲内であれば、塗膜中への水の浸透は少なく耐水性が格段に向上する。
含フッ素樹脂水分散体(A1)の製造:
含フッ素樹脂水分散体(A1)は、乳化重合によって製造される。
乳化剤を用いなくても分散安定性が良好な含フッ素樹脂水分散体(A1)が得られるが、乳化剤を用いることが好ましい。ノニオン性乳化剤としては、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、高級アルコールエチレンオキシド付加物、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー等が挙げられる。アニオン性乳化剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等が挙げられる。
乳化重合の開始は、通常の乳化重合の開始と同様に重合開始剤の添加により行われる。
重合開始剤としては、公知のラジカル開始剤が挙げられ、水溶性開始剤が好ましい。具体的には、過硫酸塩(過硫酸アンモニウム塩等)、レドックス開始剤(過酸化水素と還元剤(亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等)との組み合わせ等)、これらに無機系開始剤(鉄、第一鉄塩、硫酸銀等)を共存させた系、二塩基酸過酸化物(ジコハク酸ペルオキシド、ジグルタル酸ペルオキシド等)、有機系開始剤(アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル等)等が挙げられる。
重合開始剤の量は、その種類、乳化重合条件等に応じて適宜変更でき、通常、単量体100質量部に対して0.005〜0.5質量部程度である。
重合開始剤は、一括添加してもよく、分割添加してもよい。
乳化物のpHを上昇させる目的で、pH調整剤を用いてもよい。pH調整剤としては、無機塩基(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、オルトリン酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、テトラホウ酸ナトリウム等)、有機塩基(トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等)等が挙げられる。
pH調整剤の量は、乳化重合に用いる水性媒体100質量部に対して、通常、0.05〜2質量部程度であり、0.1〜2質量部が好ましい。乳化物のpHが高い方が、重合速度が速くなる傾向にある。
乳化重合の開始温度は、重合開始剤の種類に応じて適宜最適値が選定され、通常、0〜100℃程度であり、10〜90℃が好ましい。
乳化重合の際の圧力は、適宜選定でき、通常、0.1〜10MPa程度であり、0.2〜5MPaが好ましい。
乳化重合の際には、単量体、水性媒体、乳化剤、重合開始剤等を一括で仕込んで重合してもよく、含フッ素共重合体(A1’)の粒子径を小さくして含フッ素樹脂水分散体(A1)の安定性、塗膜の光沢等の諸物性を向上させる目的で、重合開始剤を添加する以前にホモジナイザー等の撹拌機を用いて前乳化させ、その後に重合開始剤を添加して重合してもよい。単量体は、分割して添加しても、連続して添加してもよい。分割または連続で添加する場合、単量体組成を変化させてもよい。
(含フッ素樹脂水分散体(A2))
含フッ素樹脂水分散体(A2)は、水性媒体に含フッ素重合体(A2’)を含む樹脂が分散または溶解したものである。
含フッ素重合体(A2’)は、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の含フッ素単量体に基づく構成単位を有する。
含フッ素重合体(A2’)は、含フッ素単量体と共重合可能な他の単量体(たとえば、アクリル系単量体、アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体等)に基づく構成単位を有していてもよい。
含フッ素樹脂水分散体(A2)は、塗膜の造膜性や基材への密着性の点から、含フッ素重合体(A2’)以外の他の合成樹脂としてアクリル樹脂を含むことが好ましい。
アクリル樹脂は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸およびメタクリル酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のアクリルモノマーに基づく構成単位を有することが好ましい。
アクリル酸エステルとしては、透明性、造膜性に優れる塗膜が得られるという点で、アルキル基の炭素数が1〜10のアクリル酸アルキルエステルが好ましい。
メタクリル酸エステルとしては、透明性、造膜性に優れる塗膜が得られるという点で、アルキル基の炭素数が1〜10のメタクリル酸アルキルエステルが好ましい。
アクリル樹脂を含む含フッ素樹脂水分散体(A2)は、含フッ素重合体(A2’)の分散体と、アクリル樹脂の分散体とを混合することによって調製できる。
含フッ素重合体(A2’)とアクリル樹脂との質量比(含フッ素重合体(A2’)/アクリル樹脂)は、10/90〜90/10が好ましく、20/80〜80/20がより好ましい。含フッ素重合体(A3’)が多すぎると、塗膜の造膜性や基材への密着性が低下する。アクリル樹脂が多すぎると、塗膜の耐候性が低下する。
アクリル樹脂を含む含フッ素樹脂水分散体(A2)としては、Arkema社製、製品名「Kynar Aquatec FMA−12」(フッ化ビニリデン系重合体/アクリル樹脂=50/50(質量比)、アクリル樹脂=メタクリル酸メチル単位/メタクリル酸エチル単位/メタクリル酸ブチル単位=60/20/20(質量比))、Arkema社製、製品名「Kynar Aquatec ARC」(フッ化ビニリデン系重合体/アクリル樹脂=70/30(質量比)、アクリル樹脂=メタクリル酸メチル単位/メタクリル酸ブチル単位=75/20/5(質量比)が挙げられる。
(シリコーン樹脂(c))
シリコーン樹脂(c)は、水性媒体にシリコーン樹脂が分散または溶解したものである。シリコーン樹脂(c)としては、例えば、ジメチルポリシロキサン等のジアルキルポリシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等のポリアリールシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のポリアルキルアリールシロキサンからなるシリコーンオイルやシリコーン樹脂、あるいは、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等の変性シリコーンオイルや変性シリコーン樹脂等をエマルション化したものを使用することができる。
シリコーン樹脂(c)は、最低造膜温度が0℃〜60℃で、平均粒子径は、10〜200nmが好ましい。
最低造膜温度が0℃〜60℃で、かつ、平均粒子径が10nm〜200nmであることを特徴とするシリコーン樹脂(c)を配合することで、フッ素樹脂の融着時に、その粒子間に入り込み、造膜性を向上させる効果がある。
(他の成分)
本発明の含フッ素樹脂塗料組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内で、含フッ素樹脂と、比重が0.90〜1.03の範囲であり、沸点が230〜350℃の範囲であり、かつTg−DTA(昇温速度:10℃・分)で測定した5%減量温度が150〜250℃の範囲にあるエーテル化合物(b)と、水の他に、他の成分を配合してもよい。
他の成分としては、公知の塗料用添加剤が挙げられ、具体的には、イソシアネート系硬化剤、ブロック化イソシアネート系硬化剤、メラミン樹脂、合成樹脂エマルション(ただし、含フッ素樹脂(a)とシリコーン樹脂(c)は除く。)、無機系着色顔料、有機系着色顔料、体質顔料、硬化触媒、可塑剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。本発明の含フッ素樹脂塗料組成物には、他の成分を2種以上配合してもよい。
合成樹脂エマルションとしては、例えば、エチレン樹脂エマルション、酢酸ビニル
樹脂エマルション、ポリエステル樹脂エマルション、アルキッド樹脂エマルション、塩化ビニル樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション(ただし、含フッ素樹脂(a)とシリコーン樹脂(c)は除く。)等、あるいはこれらの複合系等が挙げられる。
上記の合成樹脂エマルションとしては、最低造膜温度は、−5〜80℃のアクリル樹脂エマルションであることが好ましい。最低造膜温度が0℃より低い場合は、塗膜の粘着性が強くなり、汚れが付着しやすくなる。60℃より高い場合は、常温で造膜させるために多量の造膜助剤が必要となる。
アクリル樹脂エマルションの平均粒子径は、100〜200nmが好ましい。
上記アクリル樹脂エマルションは、(メタ)アクリル酸エステルと、紫外線安定基および/または紫外線吸収基を有する不飽和単量体に基づく構成単位とを有するエマルションが好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、シクロヘキシル基、ターシャリーブチル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、紫外線安定基および/または紫外線吸収基を有する不飽和単量体としては、2,2,6,6−テトラ置換ピペリジル基を有する不飽和単量体が好ましい。
上記合成樹脂エマルションの製造方法は、特に、限定されないが、例えば乳化重合法として、バッチ重合、モノマー滴下重合、乳化モノマー滴下重合等の方法により製造することができる。重合に用いる乳化剤としては、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤から選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記合成樹脂エマルションを配合する場合、シリコーン樹脂(c)と上記合成樹脂エマルションとの固形分重量比率が、1.0:99.0〜50.0:50.0であり、好ましくは、2.0:98.0〜40.0:60.0であり、さらに好ましくは、3.0:97.0〜30.0:70.0である。
シリコーン樹脂(c)が、この比率より少ない場合は、吸放湿性が低下してしまう。また、塗膜の質感が損なわれるおそれがある。
シリコーン樹脂(c)が、この比率より多い場合は、造膜性が低下する。
(作用効果)
以上説明した本発明の含フッ素樹脂塗料組成物にあっては、塗膜の造膜性が良好となり、塗膜の耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性に優れる。
<塗膜を有する塗装物品>
本発明の塗装物品は、本発明の含フッ素樹脂塗料組成物を用いて形成された塗膜を有する。
本発明の塗装物品は、基材の表面に本発明の含フッ素樹脂塗料組成物を塗布し、乾燥させて、基材の表面に塗膜を形成することによって製造できる。
基材としては、金属材料基材、ガラス基材、磁器タイル基材、コンクリート基材、サイディングボード基材、窯業基材、押出成形板基材、合成樹脂基材、人工大理石基材、および木材基材等が挙げられ、建築物、土木構築物等の躯体が好適である。工場等において、躯体に組み立てる前の建材の表面にプレコートしてもよい。
本発明の含フッ素樹脂塗料組成物は、基材に直接塗布してもよく、基材に公知の表面処理(下地処理等)を施した上に塗布してもよい。塗布方法としては、ハケ塗り、スプレー、ローラー、ロールコーター、フローコーター等が挙げられる。
(作用効果)
以上説明した本発明の塗装物品にあっては、上述した効果を発揮できる本発明の含フッ素樹脂塗料組成物からなる塗膜を有するため、充分な、耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性を有する塗膜を有するものとなる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(耐ブロッキング性)
試験体片二枚の塗装面を重ねて、0.05MPaの荷重をかけ、50℃で1時間放置した後、試験片を引き離したときの塗膜の状態を、以下の基準に従い評価した。
○:塗膜面に変化がない
△:塗膜一部に損傷が認められた
×:塗膜の全面に損傷が認められた
(耐候性試験)
沖縄県那覇市の屋外に、得られた試験板を設置し、設置直前と2年後を比較して、塗膜の光沢保持率について評価した。
評価は、塗膜表面の光沢を光沢計(日本電色工業社製、PG−1M)を用いて測定し、以下の基準に従って耐候性を評価した。
「○」:光沢保持率が80%以上であった。
「×」:光沢保持率が80%未満であった。
(耐温水浸漬試験−1)
試験板を60℃の温水に14日間浸漬後、試験板を取り出し、以下の基準に従い評価した。
○:塗膜面に、白化やふくれの発生が認められなかった。
×:塗膜面に、白化やふくれの発生が認められた。
(耐温水浸漬試験−2)
試験板を60℃の温水に8時間浸漬後、試験板を取り出し、5℃の冷水へ浸漬させた。その後、5℃の冷水に14時間浸漬し、試験板を取り出した後、5℃の環境下で3時間放置し、塗膜の白化とふくれについて、以下の基準に従い評価した。
○:塗膜面に、白化やふくれの発生が認められなかった。
×:塗膜面に、白化やふくれの発生が認められた。
(耐吸水試験)
試験板を23℃の水に24時間浸漬後、試験板を取り出し、浸漬後1分以内に試験板の重量を測定し、浸漬前の試験板の重量との比較により、吸水率を測定した。
○:吸水率20%未満であった。
×:吸水率20%以上であった。
(単量体)
単量体(m1):
CTFE:クロロトリフルオロエチレン
単量体(m2):
CM−EOVE:CH=CHOCH−cycloC10−CH(OCHCHOH(数平均分子量830)
単量体(m3):
CHMVE:CH=CHOCH−cycloC10−CHOH
単量体(m4):
CHVE:シクロヘキシルビニルエーテル
2−EHVE:2−エチルヘキシルビニルエーテル
EVE:エチルビニルエーテル
単量体(b1):
CTFE:クロロトリフルオロエチレン
単量体(b2):
EVE:エチルビニルエーテル
CHVE:シクロヘキシルビニルエーテル
単量体(b3):
4−HBVE:4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
(調製例1)
含フッ素樹脂水分散体(A1−1)の調製:
内容積2500mLの撹拌機付きステンレス製オートクレーブ中に、水の1280g、EVEの237g、CHVEの301g、CM−EOVEの50g、CHMVEの40.7g、イオン交換水の1280g、炭酸カリウムの2.0g、過硫酸アンモニウムの1.3g、ノニオン性乳化剤(日本乳化剤社製、Newcol(登録商標)−2320)の33g、アニオン性乳化剤(ラウリル硫酸ナトリウム)の1.4gを仕込み、氷で冷却して、窒素ガスで0.4MPaGになるよう加圧し脱気した。この加圧脱気を2回繰り返した。0.095MPaGまで脱気して溶存空気を除去した後、CTFEの664gを仕込み、50℃で24時間反応を行った。24時間反応を行った後、オートクレーブを水冷して反応を停止した。この反応液を室温まで冷却した後、未反応単量体をパージし、固形分濃度50質量%の含フッ素樹脂水分散体(A1−1)を得た。これに含まれる含フッ素共重合体(A1’−1)の水酸基価は13mgKOH/gであった。含フッ素共重合体(A1’−1)の構成単位の比は、CTFE単位/CM−EOVE単位/CHMVE単位/EVE単位/CHVE単位=50/0.5/2/27.5/20(モル比)であった。
(調製例2)
含フッ素樹脂水分散体(A1−2)の調製:
内容積2500mLの撹拌機付きステンレス製オートクレーブ中に、水の1280g、EVEの185g、CHVEの244g、CM−EOVEの47g、CHMVEの194g、イオン交換水の1280g、炭酸カリウムの2.0g、過硫酸アンモニウムの1.3g、ノニオン性乳化剤(日本乳化剤社製、Newcol(登録商標)−2320)の33g、アニオン性乳化剤(ラウリル硫酸ナトリウム)の1.4gを仕込み、氷で冷却して、窒素ガスで0.4MPaGになるよう加圧し脱気した。この加圧脱気を2回繰り返した。0.095MPaGまで脱気して溶存空気を除去した後、CTFEの664gを仕込み、50℃で24時間反応を行った。24時間反応を行った後、オートクレーブを水冷して反応を停止した。この反応液を室温まで冷却した後、未反応単量体をパージし、固形分濃度50質量%の含フッ素樹脂水分散体(A1−2)を得た。これに含まれる含フッ素共重合体(A1’−2)の水酸基価は55mgKOH/gであった。含フッ素共重合体(A1’−2)の構成単位の比は、CTFE単位/CM−EOVE単位/CHMVE単位/EVE単位/CHVE単位=50/0.5/10/17/22.5(モル比)であった。
(調製例3含フッ素樹脂水分散体(A1−3))の調製:
内容積2500mLの撹拌機付きステンレス製オートクレーブ中に、水の1280g、CHVEの415g、2−EHVEの230g、CM−EOVEの21g、CHMVEの34g、イオン交換水の1280g、炭酸カリウムの3.0g、過硫酸アンモニウムの5.4g、ノニオン性乳化剤(日本乳化剤社製、Newcol(登録商標)−2320)の33g、アニオン性乳化剤(ラウリル硫酸ナトリウム)の1.4gを仕込み、氷で冷却して、窒素ガスで0.4MPaGになるよう加圧し脱気した。この加圧脱気を2回繰り返した。0.095MPaGまで脱気して溶存空気を除去した後、CTFEの580gを仕込み、50℃で24時間反応を行った。24時間反応を行った後、オートクレーブを水冷して反応を停止した。この反応液を室温まで冷却した後、未反応単量体をパージし、固形分濃度50質量%の含フッ素樹脂水分散体(A1−3)を得た。これに含まれる含フッ素共重合体(A1’−3)の水酸基価は10mgKOH/gであった。含フッ素共重合体(A1’−3)の構成単位の比は、CTFE単位/CM−EOVE単位/CHMVE単位/CHVE単位/2−EHVE単位=50/0.25/2/33/14.75(モル比)であった。
(実施例1)
調製例1で得た含フッ素樹脂水分散体(A1−1)の80g、造膜助剤としてSDX−3652(ADEKA製、商品名、安息香酸2−エチルヘキシル、比重:0.962、沸点:277℃、Tg−DTA(昇温速度:10℃/分)で測定した5%減量温度:162℃)の6g、増粘剤(ローム&ハース社製、プライマル(登録商標)TT−615)の0.4g、消泡剤(BASF社製、デヒドラン(登録商標)1620)の0.6g、イオン交換水の13gを
加えて混合し、含フッ素塗料組成物(1)を調整した。
(実施例2)
実施例1で使用した含フッ素樹脂水分散体(A1−1)を、含フッ素樹脂水分散体(Arkema社製、製品名「Kynar Aquatec FMA−12」)に変更した以外は、同様の方法で含フッ素塗料組成物(3)を調整した。
(実施例3)実施例1で使用した含フッ素樹脂水分散体(A1−1)を、含フッ素樹脂水分散体(Arkema社製、製品名「Kynar Aquatec ARC」)に変更した以外は、同様の方法で含フッ素塗料組成物(3)を調整した。
(実施例4)
実施例1で使用した造膜助剤としてSDX−3652(ADEKA製、商品名、安息香酸2−エチルヘキシル、比重:0.962、沸点:277℃、Tg−DTA(昇温速度:10℃/分)で測定した5%減量温度:162℃)を、SDX−3789(ADEKA社製商品名、アジピン酸ジブトキシエチル、比重:0.996、沸点:290℃、Tg−DTA(昇温速度:10℃/分)で測定した5%減量温度:215℃)に変更した以外は、同様の方法で含フッ素塗料組成物(5)を調整した。
(実施例5)
調製例1で得た含フッ素樹脂水分散体(A1−1)の55g、造膜助剤としてSDX−3652(ADEKA製、商品名、安息香酸2−エチルヘキシル)の6g、増粘剤(ローム&ハース社製、プライマル(登録商標)TT−615)の0.4g、消泡剤(BASF社製、デヒドラン(登録商標)1620)の0.6g、イオン交換水の13g、ユーダブル EF−010(日本触媒社製、商品名、シリコーン樹脂エマルション(平均粒子径:23nm)とアクリル樹脂エマルション(平均粒子径:164nm)の混合物)の25gを加えて混合し、含フッ素塗料組成物(6)を調整した。
(実施例6)
調製例1で得た含フッ素樹脂水分散体(A1−1)を30g、ユーダブル EF−050(日本触媒社製、商品名、シリコーン樹脂エマルション(平均粒子径:23nm)とアクリル樹脂エマルション(平均粒子径:164nm)の混合物)を40gに変更した以外は、実施例7と同様の方法で、含フッ素塗料組成物(7)を調整した。
(比較例1)
実施例1で使用した含フッ素樹脂水分散体(A1−1)を、含フッ素樹脂水分散体(A1−2)に変更した以外は、同様の方法で含フッ素塗料組成物(2)を調整した。
(比較例2)
実施例1で使用した含フッ素樹脂水分散体(A1−1)を、含フッ素樹脂水分散体(A1−3)に変更した以外は、同様の方法で含フッ素塗料組成物(2)を調整した。
(比較例3)
実施例1で使用した造膜助剤としてSDX−3652(ADEKA製、商品名、安息香酸2−エチルヘキシル、比重:0.962、沸点:277℃、Tg−DTA(昇温速度:10℃/分)で測定した5%減量温度:162℃)を、テキサノール(イーストマンケミカル社製商品名、比重:0.940、沸点:250℃、Tg−DTA(昇温速度:10℃/分)で測定した5%減量温度:139℃)に変更した以外は、同様の方法で含フッ素塗料組成物(8)を調整した。
(比較例4)
実施例5で使用した含フッ素樹脂水分散体(A1−1)を20g、ユーダブル F−010(日本触媒社製、商品名、シリコーン樹脂エマルション(平均粒子径:23nm)とアクリル樹脂エマルション(平均粒子径:164nm)の混合物)を60gに変更した以外は、同様の方法で含フッ素塗料組成物(8)を調整した。
(試験板の作成)
縦120mm、横60mm、厚さ15mmのスレート板の表面に、大日本塗料社製商品名Vセラン #700を、エアスプレーにて、乾燥膜厚が20μmになるように塗布し、100℃で210秒間、乾燥させた。
その後、実施例1〜7、比較例1のそれぞれで得られた含フッ素塗料組成物を、エアスプレーにて、乾燥膜厚が40μmになるように塗布し、100℃で210秒間乾燥させ、試験板を作成した。
得られた試験板の評価結果を表1に示す。
Figure 2015174909
表1の結果に示されるように、水酸基価0〜30mgKOH/g(固形分)、最低造膜温度40℃〜60℃の範囲にある含フッ素樹脂を使用し、更に比重0.09〜1.03、沸点230〜350℃、Tg−DTA(昇温速度:10℃/分)で測定した5%減量温度が、150〜250℃の範囲にあるエステル化合物を造膜助剤として使用した含フッ素塗料組成物は、塗膜を温水中に浸漬させた後、塗膜の白化が生じず、耐候性、耐ブロッキング性にも優れていた。
一方、比較例1、比較例2、比較例3、比較例4は、同様の試験で塗膜が白化し、耐候性、耐ブロッキング性に劣っていた。
このことから、実施例1〜6は、塗膜の耐候性、耐ブロッキング性、耐温水性が向上したことが分かる。
本発明の含フッ素塗料組成物は、雨風にさらされて、塗膜が白化しやすい建築物等の外装用の塗料等として有用である。

Claims (6)

  1. 水酸基価0〜30mgKOH/g(固形分)、最低造膜温度40℃〜60℃の範囲にある含フッ素樹脂水分散体(a)と、比重が0.90〜1.03の範囲であり、沸点が230〜350℃の範囲であり、かつ、Tg−DTA(昇温速度:10℃/分)で測定した5%減量温度が150〜250℃の範囲にあるエステル化合物(b)と、
    水とを含むことを特徴とする含フッ素樹脂塗料組成物。
  2. エステル化合物(b)が下式(1)で表わされる化合物、または、下式(2)で表わされる化合物から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の含フッ素樹脂塗料組成物。
    Figure 2015174909
    ただし、式1において、Rは〜Rは、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、Rは炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基である。
    Figure 2015174909
    ただし、式2において、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキレン基であり、Rは炭素数2〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基である。n、mは1〜3の整数である。
  3. 含フッ素樹脂(a)の100質量部に対して、エステル化合物(b)を1〜15質量部含有する請求項1に記載の含フッ素樹脂塗料組成物。
  4. さらに、シリコーン樹脂(c)を、含フッ素樹脂(a)の100重量部に対して、5〜150重量部含有する請求項1または2に記載の含フッ素樹脂塗料組成物。
  5. シリコーン樹脂(c)の最低造膜温度が0℃〜60℃で、かつ、平均粒子径が50nm〜200nmであることを特徴とする請求項4に記載のフッ素樹脂塗料組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の含フッ素樹脂塗料組成物を用いて形成された塗膜を有することを特徴とする塗装物品。
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