JP2015174673A - シート状電子写真感光体の梱包方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート状電子写真感光体の輸送において、シート状電子写真感光体のシワやヨレといった変形を防止できる梱包方法を提供する。【解決手段】複数のシート状電子写真感光体を重ねて梱包するシート状電子写真感光体の梱包方法において、前記シート状電子写真感光体とシート状電子写真感光体の間に長尺辺と短尺辺を有する保護紙をはさみ、前記保護紙の長尺方向の湿度変動に対する伸縮率が、短尺方向の湿度変動に対する伸縮率よりも小さいことを特徴とする、シート状電子写真感光体の梱包方法。【選択図】図1

Description

本発明は、シート状電子写真感光体の梱包形態に関するものである。
シート状電子写真感光体は、広い感光面積を確保でき、感光体の交換時も軽量なシート形状であるために交換が容易であり、特に大判用の電子写真印刷機に好適である。特許文献1には、シート状電子写真感光体の構成が開示されている。図1に、従来のシート状電子写真感光体100を説明する図を示した。図1(a)はシート状電子写真感光体10の平面図、図1(b)は、図1(a)にIb−Ibで示し線に沿ったシート状電子写真感光体10の厚さ方向断面で層構成を模式的に表した図である。図1(a)、図1(b)からわかるように、シート状電子写真感光体10は、シート状の基体11の表面に導電層12、感光層13(下引層14、電荷発生層15、電荷輸送層16、及び保護層17)がこの順に積層されている。そして、このような構成で製造されたシート電子写真状感光体は、それぞれのシート状電子写真感光体の間に保護紙を挟んで層状に重ねて箱に梱包されて輸送される。保護紙を挟まない場合には、前記シート状電子写真感光体の構成からも明らかなように、例えば図1においては、シート状基体11の導電層12側とは反対側の面(底面と称する)と電荷輸送層16又は保護層17が直接接することとなり、基体底面と電荷輸送層16又は保護層17表面との平滑度の違いから輸送の際の振動等により、シート状電子写真感光体表面に傷がつきやすい。即ち、保護紙を挟む目的は、シートとシートの擦れによる感光体表面の擦り傷や汚染を防止するためである。
特開2012−14160号公報
しかしながら、上記の様な保護紙を挟む梱包方法によれば、輸送中の温湿度変動により、保護紙にシワやヨレが発生し、そのシワやヨレがシート状電子写真感光体を変形させてしまい、シート状電子写真感光体にもシワやヨレを発生させる原因となってしまう。本発明は、かかる実情に鑑みなされたものであり、その目的は、シート状電子写真感光体の輸送において、温湿度の環境変動があっても、シート状電子写真感光体のシワやヨレといった変形を防止できる梱包方法を提供することである。
上記の課題を解決すべく、種々の梱包方法について鋭意検討した結果、保護紙の長尺方向の湿度変動に対する伸縮率が、短尺方向の湿度変動に対する伸縮率よりも小さくすることにより、梱包されたシート状電子写真感光体を保管あるいは輸送する際に、温湿度の環境変動があっても、保護紙及びシート状電子写真感光体へのシワやヨレ等の発生を防止できることを知得し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の要旨は、以下<1>〜<10>に存する。
<1>複数のシート状電子写真感光体を重ねて梱包するシート状電子写真感光体の梱包方法において、前記シート状電子写真感光体とシート状電子写真感光体の間に長尺辺と短尺辺を有する保護紙をはさみ、前記保護紙の長尺方向の湿度変動に対する伸縮率が、短尺方向の湿度変動に対する伸縮率よりも小さいことを特徴とする、シート状電子写真感光体の梱包方法。
<2>前記シート状電子写真感光体及び前記保護紙の形状が四角形であり、前記保護紙の各辺が、前記シート状電子写真感光体の各辺よりも3〜40mm長いことを特徴とする、<1>に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<3>前記シート状電子写真感光体の少なくともいずれか1辺が1000mm以上であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<4>前記シート状電子写真感光体と前記保護紙とを交互に重ねて層状にした層状梱包体を、四角形の箱に梱包し、前記箱の各辺が、前記保護紙の各辺よりも3〜40mm長いことを特徴とする、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<5> 前記保護紙の相対湿度80%から15%に変化させた湿度変動に対する短尺方向の伸縮率が0.9%以下であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1つに記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<6> 該保護紙の相対湿度80%から15%に変化させた湿度変動に対する長尺方向の伸縮率が0.4%以下であることを特徴とする、<1>〜<5>のいずれか1つに記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<7> 前記保護紙の紙厚が、60um〜120umであり、前記保護紙の米坪が50g〜100g/mであることを特徴とする、<1>〜<6>のいずれか1つに記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<8> 前記保護紙の表面のうち、シート状電子写真感光体の表面層と接する面の表面電気抵抗が、1.0×10Ω以下であることを特徴とする、<1>〜<7>のいずれか1つに記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<9> 前記保護紙の表面のうち、シート状電子写真感光体の表面層と接する面の平滑度が、200sec以下であることを特徴とする、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
<10> 前記シート状電子写真感光体が、樹脂フィルム上にアルミ蒸着された導電層を有し、前記導電層の膜厚が50〜200umであり、前記導電層上に感光層が塗布されたものであることを特徴とする、<1>〜<9>のいずれか1つに記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
本発明によれば、温湿度の環境変動があっても、保護紙及びシート状電子写真感光体へのシワやヨレ等の発生を防止することができる。さらに、シート状電子写真感光体の面積が大きい場合にも、シワやヨレ等の発生を防止する。
図1(a)はシート状電子写真感光体10の平面図、図1(b)は図1(a)にIb−Ibで示した線に沿ったシート状電子写真感光体10の断面図である。
本発明に係るシート状電子写真感光体の梱包方法の実施形態について説明する。図1(a)、図1(b)において、シート状電子写真感光体10は、基体11、導電層12及び感光層13を有して構成されている。そして本形態では感光層13は、下引層14、電荷発生層15、電荷輸送層16、及び保護層17を備えている。
基体11は、導電層12及び感光層13を形成する際の基礎となるシート状の部材である。基体11は特に光学的な特徴を備えている必要はないが、可撓性、絶縁性、及びシート状電子写真感光体10がシート状を維持することができる程度に強度とコシを備えている二軸延伸フィルムが好ましい。従って基体11はこのような性質を有していれば特にその材質は限定されることはないが、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、フェノール樹脂、ポリカーボネート、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン、アクリル系、トリアセチルセ
ルロース等の各樹脂を挙げることができる。本形態は、入手性や取り扱い容易性、成形性、及び価格等の観点からポリエチレンテレフタレート(PET)を用いている。なお、フィルムの厚みは通常30μm以上200μm以下であり、好ましくは50μm以上150μm以下、更に好ましくは70μm以上100μm以下である。
導電層12は、シート状電子写真感光体10の感光層13と、シート状電子写真感光体10が巻かれるドラムとを電気的に導通させる層である。従って導電性を有する材料により形成されている。このような観点から例えばアルミニウム、ニッケル、黄銅、ステンレス鋼、ITO(インジウム−スズ酸化物)等の金属による層を用いることができる。本形態では導電層12はアルミニウムの蒸着層により形成されている。導電層の膜厚は、50nm以上200nm以下であることが好ましい。上記基体11への蒸着は、層を構成する金属を電熱加熱溶融蒸着法、イオンビーム蒸着法、イオンプレーティング法等の公知の蒸着法でなされる。また、導電層としては、アルミニウム箔、ニッケル箔等の金属箔や、これら金属を積層したラミネートフィルムを用いることもできる。この場合の金属箔は、5μm以下が好ましい。また、金属箔の上にさらに適切な抵抗値を有する導電性材料を積層することもできる。導電層表面は、平滑であっても良いし、樹脂製膜時に粒径の大きな粒子を混合すること等によって、粗面化されていても良い。
感光層13は、転写するべき像が形成される層であり、また次の新たな像を形成するために既に形成された像を消去する必要もある。従って像の形成および消去が繰り返し行われ、その際に電荷の発生や移動が行われる。感光層としては、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層に存在し、バインダー樹脂中に分散された単層構造、及び電荷発生物質がバインダー中に分散された電荷発生層と電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層とに機能が分離された積層構造があり、いずれであってもよい。本形態では感光層13は下引層14、電荷発生層15、及び電荷輸送層16を備えている。
下引層14は、導電層12と感光層13との密着性・ブロッキング性の向上、導電層12による光反射の防止、及び感光層13から導電層12への不要な電荷の移動を防止するための層であり、従来から下引層として用いられる材料を適用できる。バインダー樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。金属酸化物粒子としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子が挙げられる。電気特性の観点から、酸化チタンおよび酸化アルミニウムが好ましい。バインダー樹脂としては、フェノキシ、エポキシ、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等が単独あるいは硬化剤とともに硬化した形で使用できる。分散性、塗布性の観点から、共重合ポリアミドが好ましい。そして、下引層14の厚さは通常0.05μm以上2μm以下、好ましくは0.1μm以上1μm以下の範囲とされる。
電荷発生層15は公知のものと同様、受光時に電荷を発生する機能を有する層であり、その材料は公知の通りである。従ってここに含まれる電荷発生物質としては、スーダンレッド、ダイアンブルー、ジエナスグリーンB等のアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アルゴールイエロー、ピレンキノン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、インドフアーストオレンジトナー等のビスベンゾイミダゾール顔料、銅フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩、アズレニウム塩等を挙げることができる。この中でも、感度の高いX型、τ型無金属フタロシアニン、A型、B型、D型等のチタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン等が好ましい。バインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリアク
リル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテル等を挙げることができる。そして電荷発生層15の厚さは、通常0.1μm以上1μm以下の範囲とされる。
電荷輸送層16は公知のものと同様、電荷発生層で発生した電荷を輸送する機能を有する層であり、その材料は公知の通りである。従ってここに含まれる電荷輸送物質としては、主鎖または側鎖にアントラセン、ピレン、フエナントレン、コロネン等の多芳香族化合物またはインドール、カルバゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合物の骨格を有する化合物、その他、ヒドラゾン化合物など正孔輸送物質を挙げることができる。バインダー樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、およびその共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等が挙げられ、またこれらの部分的架橋硬化物も使用できる。この中でも、機械的特性の観点から、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂が特に好ましい。バインダー樹脂と電荷輸送物質の割合は、電気特性の観点から、通常、バインダー樹脂100質量部に対して20質量部以上、好ましくは35質量部以上、摩耗性の観点から、通常、150質量部以下、好ましくは100質量部以下の範囲で使用される。そして電荷輸送層16の厚さは通常10μm以上30μm以下の範囲、好ましくは15μm以上25μm以下程度である。
保護層17は公知のものと同様、感光体の最表面層には、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電物質等による感光層の劣化を防止、軽減等したりする機能を有する層である。保護層は、例えば導電性材料を適当なバインダー樹脂中に含有させて形成するか、特開平9−190004号公報の記載のようなトリフェニルアミン骨格等の電荷輸送能を有する化合物を用いた共重合体を用いることができる。電荷輸送物質やフィラーを含有していてもよい。導電性材料としては、TPD(N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス−(m−トリル)ベンジジン)等の芳香族アミノ化合物、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化錫、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物等を用いることが可能であるが、これに限定されるものではない。なお、これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いてもよい。保護層に用いるバインダ樹脂としては、例えばポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、シロキサン樹脂等の公知の樹脂を用いることができ、また、特開平9−190004号公報に記載のような、トリフェニルアミン骨格等の電荷輸送能を有する骨格と上記樹脂との共重合体を用いることもできる。なお、保護層に用いるバインダ樹脂も、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いてもよい。
シート状電子写真感光体10は以上のような各層が積層されて構成されている。図1(b)において、導通をとる観点から、シート状電子写真感光体10の四周のうちの1つで、シート状電子写真感光体10の一端には電極側端部10aが形成されていることが好ましい。電極側端部10aでは、導電層12上に感光層13が配置されていない。これにより導電層12のうち基体11に接していない側の面の一部が露出する。ドラムに巻きつけて使用する観点から、非電極側端部10bでは、基体11上にいずれの層も配置されておらず基体11の面の一部が露出する部位を備えていることが好ましい。
感光層13は感光体材料の塗布液によって形成される。かかる塗布液としては、上記感
光体材料と1種以上の溶媒から成る従来公知の各種のものを使用することができる。塗布液中の各成分の濃度は、公知の方法に従って適宜選択できる。固形分の濃度は、形成すべき層の膜厚に応じて決定されるが、例えば電荷輸送層17用の塗布液の場合には、10〜35重量%以下であることが好ましい。また、塗布液の粘度は、50〜300cpsであることが好ましい。
上記の各層を形成するための塗布操作は、従来公知の塗布方法、例えば、ダイコーター法などを採用して行うことができる。そして、得られたシート状電子写真感光体は、その両端部を超音波溶着などによって接合することにより、エンドレスベルト状の感光体ベルトに形成され使用される場合や円筒状の金属のドラムや樹脂のドラムの表面に巻きつけられて使用される場合がある。
シート状電子写真感光体10の形状は、略四角形であることが好ましく、略長方形であることがより好ましい。各辺の長さとしては、通常は、長尺が200mm〜2000mm、短尺が50mm〜1000mmの範囲で用いられる。いずれか1辺が、1000mm以上ある場合には、シワやヨレが発生しやすいため、本発明の効果が顕著になる。
本発明の梱包方法では、前記シート状電子写真感光体を重ねて梱包し、前記感光体と感光体の間に感光層保護用の長尺辺と短尺辺を有する保護紙をはさむ。保護紙は、感光層を保護及び遮光するために用いられる。保護紙の形状は製造の観点から、略四角形が好ましく、シート状電子写真感光体の形状に一致させる観点から略長方形がより好ましい。
<保護紙>
本願発明における前記保護紙の長尺方向の湿度変動に対する伸縮率は、短尺方向の湿度変動に対する伸縮率よりも小さい。紙である以上、湿度変動により長さが伸縮するが、その伸縮率が大きいと保管や輸送時の温湿度変動による紙の伸縮がおこり、保護紙にシワが入ったりヨレた状態になり、その影響がシート状電子写真感光体にも及び、シート状電子写真感光体もシワが入ったりやヨレた状態になる。そのようなシート状電子写真感光体は実使用が不可能になる等、多大なる影響を与える。また、紙の伸縮率は紙の方向によりに異なるが、保護紙の場合、その長尺方向の伸縮率が短尺方向よりも小さい方が、湿度変動により紙の伸縮が起きた場合のヨレの程度は、長尺方向の伸縮率が短尺方向より同じ又は大きい場合よりも小さくなる。特に、長尺方向の長さが1000mm以上の保護紙の場合、紙の伸縮が起きた時のヨレの程度が大きくなるため、本願発明の効果が顕著である。前記保護紙の相対湿度80%から15%に変化させた湿度変動に対する短尺方向の伸縮率は、0.9%以下が好ましく、より過酷な環境でもシワが入ったりヨレた状態になるのを防ぐためには0.7%以下がより好ましい。紙としての特性から、0.1%以上が好ましい。長尺方向の伸縮率は、0.4%以下が好ましく、より過酷な環境でもシワが入ったりヨレた状態になるのを防ぐためには0.3%以下がより好ましい。紙としての特性から、0.05%以上が好ましい。湿度変動に対する伸縮率は、 JAPAN TAPPI No.28に準じて測定できる。
保護紙の大きさは、シート状電子写真感光体を全て覆うことができる大きさであることが好ましい。具体的には、保護面積の観点から、保護紙の各辺が前記シート状電子写真感光体の各辺よりも3mm以上の範囲で大きいことが好ましく、5mm以上の範囲で大きいことがより好ましい。また、省スペース化の観点から、保護紙の各辺が、40mm以下の範囲で前記シート状電子写真感光体の各辺よりも大きいことが好ましく、30mm以下の範囲で前記シート状電子写真感光体の各辺よりも大きいことがより好ましい。
保護紙の厚さは、保護紙に折り目を入れることなく梱包できるためには、60μm以上が好ましく、70μm以上がより好ましい。シート状電子写真感光体の入数等の輸送効率
の観点から、120μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。また、米坪は、保護紙に折り目を入れることなく梱包できるためには、50g/m以上が好ましく、60g/m以上がより好ましい。シート状電子写真感光体の入数等の輸送効率の観点から、100g/m以下が好ましく、80g/m以下がより好ましい。
保護紙の表面のうち、シート状電子写真感光体の表面層と接する面の平滑度は、梱包並びに輸送時あるいは、シート状電子写真感光体を使用時に上に重ねられている保護紙を剥がす際に、保護紙とシート状電子写真感光体上の感光層がこすれて生じる傷が発生しないように、200sec以下が好ましく、160sec以下がより好ましい。平滑度は、JIS P8115 王研式に準じて測定できる。
前記保護紙の表面のうち、シート状電子写真感光体の表面層と接する面の表面抵抗は、導電性付与の観点から、1.0×10Ω/cm以下が好ましく、1.0×10Ω/cm以下がより好ましい。製紙の容易性及びコストの観点から、1.0×10Ω/cm以上が好ましく、1.0×10Ω/cm以上がより好ましい。表面抵抗は、三菱化学アナリテック社製ハイレスタ又はロレスタを用いて測定できる。表面抵抗の制御は、シートに混練される粒子によって決められることが多く、特に、混練されるカーボンブラックの量を変化させることによってコントロールすることができる。カーボンブラックは、パルプへの混練で投入されるが、製紙工程によってその大半が排出されてしまい、最終的含有量をコントロールすることは難しい。逆に、一定の条件を決定した後に、その黒紙の導電率を管理することで、カーボンブラックの見えない混入率を一定とする手法が一般的である。
保護紙は、静電気によるメモリー画像を防止するために導電性を、太陽光や蛍光灯による劣化を抑制するために遮光性を付与することが望ましい。保護紙の材料としては、カーボンをドープした紙やポリエチレン、あるいはカーボン層をラミネートした紙等が挙げられ、コスト及び取り扱い易さの観点からは、カーボンをドープした紙が好ましいが、表面粗さを小さくする観点からは、カーボンをドープしたポリエチレンシートが好まれる場合もある。また、平滑な保護シートをプラズマ処理やサンドブラスト処理等によって表面粗面化することも可能である。
前記シート状電子写真感光体と前記保護紙とを交互に重ねて層状にした層状梱包体を、略直方体又は立方体の箱に梱包することが好ましい。前記箱の中に交互に重ねて層状にして梱包もよいし、予め層状にしてから箱に梱包してもよい。前記箱の大きさは、前記層状梱包体を全て覆うことができる大きさであることが好ましい。具体的には、梱包を容易にするために、箱の各辺は、前記保護紙の各辺よりも3mm以上の範囲で大きいことが好ましく、5mm以上の範囲で大きいことがより好ましい。また、省スペース化の観点から、箱の各辺は、40mm以下の範囲で前記保護紙の各辺よりも大きいことが好ましく、30mm以下の範囲で前記保護紙の各辺よりも大きいことがより好ましい。前記箱は、強度が保たれる限り、どのような箱でも構わないが、取り扱い時や輸送時に軽量であること、箱のコストが高くないこと等から、プラスチック段ボールが好ましい。また、箱に入れるシート状電子写真感光体と保護紙の枚数は、特に制約はないが、輸送時の重量から、例えば、短尺方向の長さが300〜400mm、長尺方向の長さが1000〜1400mmのシート状電子写真感光体の場合は、シート状電子写真感光体と保護紙各300枚以下が好ましく、各150枚以下がより好ましい。また、例えば、短尺方向の長さが600〜1000mm、長尺方向の長さが1000〜1400mmのシート状電子写真感光体の場合は、シート状電子写真感光体と保護紙の枚数は、各200枚以下が好ましく、各100枚以下がより好ましい。
[実施例1]
内寸が縦1197mm、横377mm、深さ75mmのプラスチック段ボールを用意して、その箱の中にまず縦1192mm、横372mmの段ボール板を5枚を敷き、次に、シート状電子写真感光体と保護紙を交互に各150枚を層状にいれ、上部の隙間には縦1192mm、横372mmの段ボール板を5枚いれ、その箱をかぶせるようにプラスチック段ボールで上蓋して梱包した。
シート状電子写真感光体は、アルミ蒸着された縦1170mm、横357mmの厚さ75umのPETフィルム上に膜厚20um感光層が塗布されたものを使用し、保護紙は縦1192mm、横372mm、厚さ80umでその米坪が68g/mであり、また、相対湿度80%から15%に変化させた湿度変動に対する短尺方向の伸縮率が0.88%であり、長尺方向の伸縮率が0.33%であり、また、表面抵抗が5.6×10Ωであり、表面の平滑度が150secである紙を使用した。紙の伸縮率は JAPAN TAPPI No.28、 平滑度はJIS P8115 王研式に準じて測定した。
上記の様に梱包された箱を温度5℃湿度10%の環境下に24h置き、その後、温度35度湿度85%の環境下に24h置き、これを3回繰り返して、箱の中の保護紙とシート状電子写真感光体の状態を確認したところ、いずれにもシワやヨレは見られなかった。
[実施例2]
箱の内寸を縦1342mm、横819mm、深さ75mmのプラスチック段ボールを用い、シート状電子写真感光体には 縦1329mm、横799mmのものも用い、保護紙には、縦1336mm、横813mmのものを用いた以外は実施例1と同様にして箱の中の保護紙とシート状電子写真感光体の状態を確認したところ、いずれにもシワやヨレは見られなかった。
[比較例1]
実施例1の保護紙の短尺方向の伸縮率を0.33%、 長尺方向の伸縮率を0.88%のものを用いた以外は実施例1と同様にして、箱の中の保護紙とシート状電子写真感光体の状態を確認したところ、いずれも長尺方向にシワとヨレが見られた。

Claims (10)

  1. 複数のシート状電子写真感光体を重ねて梱包するシート状電子写真感光体の梱包方法において、前記シート状電子写真感光体とシート状電子写真感光体の間に長尺辺と短尺辺を有する保護紙をはさみ、前記保護紙の長尺方向の湿度変動に対する伸縮率が、短尺方向の湿度変動に対する伸縮率よりも小さいことを特徴とする、シート状電子写真感光体の梱包方法。
  2. 前記シート状電子写真感光体及び前記保護紙の形状が四角形であり、前記保護紙の各辺が、前記シート状電子写真感光体の各辺よりも3〜40mm長いことを特徴とする、請求項1に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  3. 前記シート状電子写真感光体の少なくともいずれか1辺が1000mm以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  4. 前記シート状電子写真感光体と前記保護紙とを交互に重ねて層状にした層状梱包体を、直方体又は立方体の箱に梱包し、前記箱の各辺が、前記保護紙の各辺よりも3〜40mm長いことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  5. 前記保護紙の相対湿度80%から15%に変化させた湿度変動に対する短尺方向の伸縮率が0.9%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  6. 該保護紙の相対湿度80%から15%に変化させた湿度変動に対する長尺方向の伸縮率が0.4%以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  7. 前記保護紙の紙厚が、60um〜120umであり、前記保護紙の米坪が50g〜100g/mであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  8. 前記保護紙の表面のうち、シート状電子写真感光体の表面層と接する面の表面電気抵抗が、1.0×10Ω以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  9. 前記保護紙の表面のうち、シート状電子写真感光体の表面層と接する面の平滑度が、200sec以下であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
  10. 前記シート状電子写真感光体が、樹脂フィルム上にアルミ蒸着された導電層を有し、前記導電層の膜厚が50〜200μmであり、前記導電層上に感光層が塗布されたものであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のシート状電子写真感光体の梱包方法。
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