JP2015174015A - 粉体の撹拌方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粉体を撹拌する加工において、撹拌羽根とポッドのクリアランス量の変更を容易にし、高品質な粉体を得るとともに、撹拌作業に要する時間の短縮を実現する。【解決手段】円筒形状のポッド10と、ポッド10の円筒軸X上で回転する回転軸20と、回転軸20の周囲に植設された複数の撹拌羽根30・30・・・と、を有する撹拌装置1を用いて、ポッド10内に投入した粉体2を、軸X回りに回転する撹拌羽根30・30・・・で撹拌するものであって、ポッド10と撹拌羽根30のクリアランス量Dを変更しつつ、粉体2を撹拌する。【選択図】図5
Description
本発明は、粉体の撹拌方法の技術に関する。
従来、複数種類の粉体を円筒形の容器であるポッドの内部に入れるとともに、ポッド内で複数の羽根を有するシャフトを、ポッドの円筒軸回りに回転させることで、ポッドと羽根とのクリアランスに粉体を通過させて、複数種類の粉体を均一に撹拌したり、混練したり、破砕したり、あるいはコーティングを施したりする技術が知られており、例えば、以下に示す特許文献1に開示された技術がある。
特許文献1に開示された従来技術は、複数の粉体を撹拌して粉体の表面に他の材料をコーティングする撹拌装置に係る技術である。
特許文献1に開示された撹拌装置では、粉体を投入する円筒状のポッドを備えており、円筒軸方向におけるポッドの一端側から粉体を投入し、ポッドの他端側から粉体を排出する構成としている。
このような撹拌装置では、ポッド内で回転するシャフトの周囲に撹拌羽根を植設しており、撹拌羽根で粉体を一側および他側に移送しつつ、撹拌羽根とポッドのクリアランスを通過させて、粉体を均等に拡散させる構成としている。
尚、同撹拌装置では、ポッドの軸方向に対する撹拌羽根の傾斜角度を変更することができるように構成され、粉体の排出時に撹拌羽根の傾斜角度を変更し、シャフトを逆回転させることで、完成した粉体を効率よく排出することができるように構成している。
特許文献1に開示された撹拌装置では、粉体を投入する円筒状のポッドを備えており、円筒軸方向におけるポッドの一端側から粉体を投入し、ポッドの他端側から粉体を排出する構成としている。
このような撹拌装置では、ポッド内で回転するシャフトの周囲に撹拌羽根を植設しており、撹拌羽根で粉体を一側および他側に移送しつつ、撹拌羽根とポッドのクリアランスを通過させて、粉体を均等に拡散させる構成としている。
尚、同撹拌装置では、ポッドの軸方向に対する撹拌羽根の傾斜角度を変更することができるように構成され、粉体の排出時に撹拌羽根の傾斜角度を変更し、シャフトを逆回転させることで、完成した粉体を効率よく排出することができるように構成している。
特許文献1に係る撹拌装置を用いた粉体の撹拌方法では、粉体を撹拌している途中で撹拌羽根の角度を変更することはできず、撹拌途中における撹拌羽根とポッドのクリアランス量は常に一定に保たれている。
撹拌羽根とポッドのクリアランス量は、加工条件を決定づける要素の一つであり、クリアランス量の変化に応じて、撹拌された後の粉体の性状が変わってくる。
このため、粉体を撹拌する場合、温度・湿度等の条件や工程の段階(荒加工〜仕上げ加工)に応じて、撹拌羽根とポッドのクリアランス量を変化させる必要がある。
このため、粉体を撹拌する場合、温度・湿度等の条件や工程の段階(荒加工〜仕上げ加工)に応じて、撹拌羽根とポッドのクリアランス量を変化させる必要がある。
従来、撹拌羽根とポッドのクリアランス量を変更するためには、撹拌羽根を交換することで対応しており、加工条件を変更するための段取り替えの作業に多大な労力を要していた。
また従来の撹拌羽根を交換する対応では、加工条件の微調整が困難であり、加工条件の最適化を図る余地が残されていた。
また従来の撹拌羽根を交換する対応では、加工条件の微調整が困難であり、加工条件の最適化を図る余地が残されていた。
本発明は、斯かる現状の課題を鑑みてなされたものであり、粉体を撹拌する加工において、撹拌羽根とポッドのクリアランス量の変更を容易にし、高品質な粉体を得るとともに、撹拌作業に要する時間の短縮を実現する粉体の撹拌方法を提供することを目的としている。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、円筒形状のポッドと、前記ポッドの円筒軸上で回転する回転軸と、前記回転軸の周囲に植設された複数の撹拌羽根と、を有する撹拌装置を用いて、前記ポッド内に投入した粉体を、前記円筒軸回りに回転する前記撹拌羽根で撹拌する粉体の撹拌方法であって、前記ポッドと前記撹拌羽根のクリアランス量を変更しつつ、前記粉体を撹拌するものである。
請求項2においては、前記撹拌羽根の回転軸心と前記円筒軸の軸心を通る面に対する前記撹拌羽根の傾斜角度を変更して、前記ポッドと前記撹拌羽根のクリアランス量を変更するものである。
請求項3においては、前記複数の撹拌羽根は、前記ポッドの円筒軸方向における一側に前記粉体を移送する第一の撹拌羽根と、前記ポッドの円筒軸方向における他側に前記粉体を移送する第二の撹拌羽根と、からなり、前記第一の撹拌羽根または前記第二の撹拌羽根の傾斜角度を変更するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1〜請求項3に係る発明によれば、粉体を撹拌するときの加工条件を、容易に微調整することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法について、図1および図2を用いて説明をする。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法は、図1に示すようなポッド10、回転軸20、撹拌羽根30等を備えた撹拌装置によって粉体を撹拌する場合の撹拌方法である。
ポッド10は、図1および図2に示すように、回転軸20および撹拌羽根30を被装する略円筒状の部材であり、ポッド10の円筒軸を軸Xと規定している。
ポッド10には、軸X方向の一端部における上部に、粉体2を投入する投入口11が形成されており、また、軸X方向の他端部における下部に、粉体2を排出する排出口12が形成されている。
ポッド10の他端部には、粉体2をポッド10から排出するための開口部(図示せず)が形成されており、当該開口部を、撹拌中は排出口12に連通させない向き(上向き)に向けておき、撹拌が完了したときは排出口12に連通する向き(下向き)に向けることで、粉体2をポッド10内から排出することを可能にする構成としている。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法について、図1および図2を用いて説明をする。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法は、図1に示すようなポッド10、回転軸20、撹拌羽根30等を備えた撹拌装置によって粉体を撹拌する場合の撹拌方法である。
ポッド10は、図1および図2に示すように、回転軸20および撹拌羽根30を被装する略円筒状の部材であり、ポッド10の円筒軸を軸Xと規定している。
ポッド10には、軸X方向の一端部における上部に、粉体2を投入する投入口11が形成されており、また、軸X方向の他端部における下部に、粉体2を排出する排出口12が形成されている。
ポッド10の他端部には、粉体2をポッド10から排出するための開口部(図示せず)が形成されており、当該開口部を、撹拌中は排出口12に連通させない向き(上向き)に向けておき、撹拌が完了したときは排出口12に連通する向き(下向き)に向けることで、粉体2をポッド10内から排出することを可能にする構成としている。
回転軸20は、ポッド10の軸Xに軸心を一致させた状態で回転可能に支持された軸部材であり、モータ等の駆動源によって回転駆動される。
回転軸20は、図1および図2に示すように、略正八角柱状の形状を有しており、軸Xに平行な8個の側面21・21・・・を有している。そして、回転軸20には、各側面21・21・・・において、軸Xを中心とした放射状に、かつ、それぞれの側面21に対して垂直な向きに、撹拌羽根30・30・・・を突設する構成としている。
回転軸20は、図1および図2に示すように、略正八角柱状の形状を有しており、軸Xに平行な8個の側面21・21・・・を有している。そして、回転軸20には、各側面21・21・・・において、軸Xを中心とした放射状に、かつ、それぞれの側面21に対して垂直な向きに、撹拌羽根30・30・・・を突設する構成としている。
撹拌羽根30は、略板状のパドル部31と略円柱状の軸部32を備えており、側面21において、軸部32が回転可能に支持される構成としている。
撹拌羽根30は、図1および図2に示すように、粉体2を軸Xの方向における一端側(矢印αの向き)に移送する役割を果たす第一の撹拌羽根30(以下、羽根30aと呼ぶ)と、粉体2を軸Xの方向における他端側(矢印βの向き)に移送する役割を果たす第二の撹拌羽根30(以下、羽根30bと呼ぶ)からなり、各羽根30a・30bは、傾斜方向が相違している。
撹拌羽根30は、図1および図2に示すように、粉体2を軸Xの方向における一端側(矢印αの向き)に移送する役割を果たす第一の撹拌羽根30(以下、羽根30aと呼ぶ)と、粉体2を軸Xの方向における他端側(矢印βの向き)に移送する役割を果たす第二の撹拌羽根30(以下、羽根30bと呼ぶ)からなり、各羽根30a・30bは、傾斜方向が相違している。
羽根30aは、図1における矢印γの向きに回転軸20が回転するときに、ポッド10内の粉体2が矢印αの方向に移送されるように、傾斜方向が矢印αの向きに先下がりとなっている。一方、羽根30bは、図1における矢印γの向きに回転軸20が回転するときに、ポッド10内の粉体2を矢印βの方向に移送されるように、傾斜方向が矢印βの向きに先下がりとなっている。
撹拌羽根30の配置は、隣り合う側面21・21において、羽根の種類(羽根30aか羽根30bか)を異ならせており、ポッド10内の粉体2が、矢印αおよび矢印βの各方向に往復しながら変位することで、粉体2が撹拌されるように構成している。
また、図2に示すように、ポッド10の内周面と撹拌羽根30の間には、距離Dのクリアランス(以下、クリアランス量Dと記載する)を設けている。
また、図2に示すように、ポッド10の内周面と撹拌羽根30の間には、距離Dのクリアランス(以下、クリアランス量Dと記載する)を設けている。
次に、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法におけるポッド10と撹拌羽根30の関係について、図3〜図6を用いて説明をする。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法では、ポッド10と撹拌羽根30のクリアランス量Dを、撹拌途中に変更しながら、粉体2を撹拌する構成としている。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法では、ポッド10と撹拌羽根30のクリアランス量Dを、撹拌途中に変更しながら、粉体2を撹拌する構成としている。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法では、図3(a)に示すように、パドル部31の半径方向外側の端面31aを軸部32の軸心からオフセットさせるのが好ましい。
パドル部31の端面31aの長さAは、ポッド10の内径Cの1/5〜1/3の長さとするのが好ましく、端面31aの軸部32の軸心に対するオフセット量Bは、ポッド10の内径Cの1/8未満の長さとするのが好ましい。尚、端面31aを軸部32の軸心からオフセットさせる際には、端面31aの長手方向における両端部が、軸部32の軸心に対して同じ側に位置するようにオフセットさせることが好ましく、この場合のオフセット量Bは、軸部32の軸心と、端面31aの長手方向における軸部32に近い側の端部との間の寸法である。
パドル部31の端面31aの長さAは、ポッド10の内径Cの1/5〜1/3の長さとするのが好ましく、端面31aの軸部32の軸心に対するオフセット量Bは、ポッド10の内径Cの1/8未満の長さとするのが好ましい。尚、端面31aを軸部32の軸心からオフセットさせる際には、端面31aの長手方向における両端部が、軸部32の軸心に対して同じ側に位置するようにオフセットさせることが好ましく、この場合のオフセット量Bは、軸部32の軸心と、端面31aの長手方向における軸部32に近い側の端部との間の寸法である。
ポッド10と撹拌羽根30のクリアランス量Dは、ポッド10の内面と撹拌羽根30の半径方向外側の端面との隙間の距離であり(図2参照)、粉体2がこの隙間を通過する際に圧縮力やせん断力等が付与されることで、粉体2の撹拌が進展される。尚、クリアランス量Dは、5mm以下とすることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法では、撹拌羽根30のパドル部31を軸部32回りに回転させることで、クリアランス量Dを調整する構成としている。
図3(a)に示す如く、例えば、撹拌羽根30のパドル部31を軸Xと平行(傾斜角度が「0」)にした場合、ポッド10の内面とパドル部31の半径方向外側の端面31aとの隙間の形状は図3(b)に示すようなものとなり、このときのクリアランス量DはD1となっている。
尚、このときの撹拌羽根30・30・・・の傾斜状態を図4に示している。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法で用いている撹拌装置では、各羽根30a・30bのパドル部31・31・・・を、全て同時に軸Xと平行(傾斜角度が「0」)な状態に調整することができるように構成している。
図3(a)に示す如く、例えば、撹拌羽根30のパドル部31を軸Xと平行(傾斜角度が「0」)にした場合、ポッド10の内面とパドル部31の半径方向外側の端面31aとの隙間の形状は図3(b)に示すようなものとなり、このときのクリアランス量DはD1となっている。
尚、このときの撹拌羽根30・30・・・の傾斜状態を図4に示している。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法で用いている撹拌装置では、各羽根30a・30bのパドル部31・31・・・を、全て同時に軸Xと平行(傾斜角度が「0」)な状態に調整することができるように構成している。
一方、図5(a)に示す如く、例えば、パドル部31を軸Xに対して角度Eで傾斜させた場合、ポッド10の内面とパドル部31の半径方向外側の端面31aとの隙間の形状は、図5(b)に示すようなものとなり、クリアランス量D2となる。
パドル部31を軸Xに対して傾斜させると、パドル部31の端面31aが、ポッド10内面の周方向に対して傾斜した状態で対面し、隙間が小さくなるため、クリアランス量D2<D1となる。
パドル部31の傾斜角度Eは、軸Xに平行な角度を基準(角度0)として、±30度程度とすることが好ましい。傾斜角度Eは、撹拌羽根30の軸部32の軸心と回転軸20の軸Xを通る面に対してパドル部31がなす角度として規定している。
尚、このときの撹拌羽根30・30・・・の傾斜状態を図6に示している。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法で用いている撹拌装置では、隣り合う側面21・21同士に配置した各羽根30a・30bのパドル部31・31・・・の傾斜方向が、異なる傾斜方向となるように調整可能な構成としている。
パドル部31を軸Xに対して傾斜させると、パドル部31の端面31aが、ポッド10内面の周方向に対して傾斜した状態で対面し、隙間が小さくなるため、クリアランス量D2<D1となる。
パドル部31の傾斜角度Eは、軸Xに平行な角度を基準(角度0)として、±30度程度とすることが好ましい。傾斜角度Eは、撹拌羽根30の軸部32の軸心と回転軸20の軸Xを通る面に対してパドル部31がなす角度として規定している。
尚、このときの撹拌羽根30・30・・・の傾斜状態を図6に示している。
本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法で用いている撹拌装置では、隣り合う側面21・21同士に配置した各羽根30a・30bのパドル部31・31・・・の傾斜方向が、異なる傾斜方向となるように調整可能な構成としている。
また、図7に示すように、パドル部31の端面31aは、曲面で構成してもよい。端面31aを曲面で構成することによって、ポッド10の内径Cが比較的小さいような場合であっても、パドル部31の回転によるクリアランス量Dの変化幅を確保することができる。
このように本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法に用いている撹拌装置では、撹拌羽根30のパドル部31の傾斜角度Eを変更することによって、クリアランス量Dを調整し、これにより、撹拌時における加工条件を調整することを可能にしている。
また、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法で用いている撹拌装置では、パドル部31の傾斜角度Eを、回転軸20が回転している状態で変更可能な構成としており、回転軸20が回転している状態で傾斜角度Eを変更し、撹拌羽根30・30・・・に状態を、図4に示す状態や、あるいは、図6に示す状態等にすることができる。
また、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法で用いている撹拌装置では、パドル部31の傾斜角度Eを、回転軸20が回転している状態で変更可能な構成としており、回転軸20が回転している状態で傾斜角度Eを変更し、撹拌羽根30・30・・・に状態を、図4に示す状態や、あるいは、図6に示す状態等にすることができる。
即ち、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法は、円筒形状のポッド10と、ポッド10の円筒軸X上で回転する回転軸20と、回転軸20の周囲に植設された複数の撹拌羽根30・30・・・と、を有する撹拌装置1を用いて、ポッド10内に投入した粉体2を、軸X回りに回転する撹拌羽根30・30・・・で撹拌するものであって、ポッド10と撹拌羽根30のクリアランス量Dを変更しつつ、粉体2を撹拌するものである。
また、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法は、撹拌羽根30の回転軸心(軸部32の軸心)と回転軸20の軸Xを通る面に対する撹拌羽根30(パドル部31)の傾斜角度を変更して、ポッド10と撹拌羽根30のクリアランス量Dを変更するものである。
このような構成によって、粉体2を撹拌するときにおける加工条件を、容易に微調整することができるようになる。
このような構成によって、粉体2を撹拌するときにおける加工条件を、容易に微調整することができるようになる。
尚、撹拌羽根30のパドル部31の角度を変更する方法は、種々の方法を採用することができる。例えば、軸部32にリンク機構を介してアクチュエータを接続し、アクチュエータの直線運動を軸部32の回転運動に変換する構成が採用できる。あるいは、各軸部32・32・・・を個別のモータで支持し、モータを駆動して回転させる構成等も採用できる。
尚、撹拌羽根30のパドル部31の角度を変更するための機構は、撹拌羽根30が粉体2に接すること等を考慮して、回転軸20内に収容する構成とするのが好ましい。
尚、撹拌羽根30のパドル部31の角度を変更するための機構は、撹拌羽根30が粉体2に接すること等を考慮して、回転軸20内に収容する構成とするのが好ましい。
また、本実施形態では、撹拌羽根30のパドル部31を軸部32回りに回転させることで、クリアランス量Dを調整する構成を例示しているが、ポッド10とパドル部31のクリアランス量Dを調整する機構の構成はこれに限定されず、例えば、軸部32を軸方向に変位させることで、クリアランス量Dを調整する構成としてもよい。
次に、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法を実現する撹拌装置について、図8〜図12を用いて説明をする。
図8に示す如く、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法を実現する撹拌装置1は、リチウムイオン電池用の電極体を製造するための複数種類の粉体2・2・・・を撹拌し、均等に混合するための装置であり、ポッド10、回転軸20、撹拌羽根30、モータ40等を備えている。撹拌装置1に投入する粉体2は、例えば、リチウムイオン電池用電極に用いられる活物質であり、黒鉛、炭素材料等である。
図8に示す如く、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法を実現する撹拌装置1は、リチウムイオン電池用の電極体を製造するための複数種類の粉体2・2・・・を撹拌し、均等に混合するための装置であり、ポッド10、回転軸20、撹拌羽根30、モータ40等を備えている。撹拌装置1に投入する粉体2は、例えば、リチウムイオン電池用電極に用いられる活物質であり、黒鉛、炭素材料等である。
モータ40は、シャフト41を介して回転軸20に接続される。
回転軸20は、モータ40を駆動源として、ポッド10内において回転可能に構成される。
回転軸20は、モータ40を駆動源として、ポッド10内において回転可能に構成される。
図8に示す如く、撹拌装置1は、撹拌羽根30・30・・・の角度を調整するための機構である、羽根角度調整機構50を備えている。
撹拌装置1が備える羽根角度調整機構50は、アクチュエータ51、駆動シャフト52等からなる簡易な構成である。
撹拌装置1が備える羽根角度調整機構50は、アクチュエータ51、駆動シャフト52等からなる簡易な構成である。
アクチュエータ51は、駆動シャフト52をX軸方向に変位させるための装置であり、駆動シャフト52は、アクチュエータ51で生じさせた駆動力を、撹拌羽根30・30・・・に伝達するための部位である。
駆動シャフト52は、回転軸20を構成する骨材22・22・・・の軸心位置に形成された孔部に挿通されることで、軸Xの方向に変位可能な状態で、駆動シャフト52の軸心を軸Xに一致させつつ支持されている。
駆動シャフト52の中腹部には、軸部32と係合する係合部53・53・・・が形成されている。本実施形態では、駆動シャフト52に3箇所の係合部53・53・53を形成しており、各係合部53・53・53で、それぞれ軸部32・32・32を係合しつつ、駆動シャフト52を変位させることで、3つの軸部32・32・32に対して同時に駆動力を伝達する構成としている。
駆動シャフト52の中腹部には、軸部32と係合する係合部53・53・・・が形成されている。本実施形態では、駆動シャフト52に3箇所の係合部53・53・53を形成しており、各係合部53・53・53で、それぞれ軸部32・32・32を係合しつつ、駆動シャフト52を変位させることで、3つの軸部32・32・32に対して同時に駆動力を伝達する構成としている。
撹拌装置1では、図9および図10に示すように、撹拌羽根30の軸部32に突起部33を形成している。
突起部33は、軸部32の周側面から軸部32の軸心に対して平行に突出させて形成される部位であり、軸部32の軸心から離れた位置において、軸部32に回転駆動力を付与するための部位を構成している。
軸部32は、回転軸20の側面21に対して、図示しないベアリング等を介して回転可能に支持されており、突起部33を軸部32の周側面における周方向に押圧することで、軸部32が回動されるように構成している。
突起部33は、軸部32の周側面から軸部32の軸心に対して平行に突出させて形成される部位であり、軸部32の軸心から離れた位置において、軸部32に回転駆動力を付与するための部位を構成している。
軸部32は、回転軸20の側面21に対して、図示しないベアリング等を介して回転可能に支持されており、突起部33を軸部32の周側面における周方向に押圧することで、軸部32が回動されるように構成している。
そして、撹拌装置1では、回転軸20の内部で、突起部33と係合部53を係合させる構成としている。
このような構成では、撹拌羽根30の傾斜角度を変更するための機構が、粉体2と接触することがなく、粉体2に異物が混入することが防止できる。
またこのような構成では、撹拌羽根30の角度を変更するための機構が、ポッド10内における粉体2の変位を妨げることもないため、作業効率の改善にも寄与する。
このような構成では、撹拌羽根30の傾斜角度を変更するための機構が、粉体2と接触することがなく、粉体2に異物が混入することが防止できる。
またこのような構成では、撹拌羽根30の角度を変更するための機構が、ポッド10内における粉体2の変位を妨げることもないため、作業効率の改善にも寄与する。
撹拌装置1では、図9(a)、図10(a)、図11(a)に示す如く、アクチュエータ51(ここでは図示せず)によって、駆動シャフト52を矢印Pの方向に変位させると、羽根30a・30a・・・が回動し、パドル部31の傾斜角度が変更されるように構成している。
また、撹拌装置1では、図9(b)、図10(b)、図11(b)に示す如く、アクチュエータ51によって、駆動シャフト52を矢印Qの方向に変位させると、先程とは逆方向に羽根30a・30a・・・が回動し、パドル部31の傾斜角度が変更されるように構成している。
このように撹拌装置1では、アクチュエータ51と駆動シャフト52等を用いた簡易な構成で羽根角度調整機構50を構成しており、駆動シャフト52の変位位置に応じて、羽根30aの傾斜角度を調整することができる。
また、撹拌装置1では、図9(b)、図10(b)、図11(b)に示す如く、アクチュエータ51によって、駆動シャフト52を矢印Qの方向に変位させると、先程とは逆方向に羽根30a・30a・・・が回動し、パドル部31の傾斜角度が変更されるように構成している。
このように撹拌装置1では、アクチュエータ51と駆動シャフト52等を用いた簡易な構成で羽根角度調整機構50を構成しており、駆動シャフト52の変位位置に応じて、羽根30aの傾斜角度を調整することができる。
さらに、撹拌装置1では、回転軸20が回転している状況であっても羽根角度調整機構50を作動させることが可能であり、撹拌工程の最中であっても、途中で採取したサンプルを確認したり、あるいは、気温や湿度等の条件を確認したりしながら、加工条件の微調整を、容易にすることが可能である。
尚、本実施形態では、羽根30aのみの傾斜角度を変更する構成を例示したが、羽根30aと羽根30bの両方について、傾斜角度の変更が可能な構成としてもよい。
この場合、例えば、図12(a)に示すように、羽根30aと羽根30bの両方を、同時に傾斜角度を変更することで、ポッド10内における粉体2の動きを細かく調整することができる。また、羽根30aと羽根30bの傾斜角度E1・E2を異ならせることで、ポッド10内における粉体2の動きをより細かく調整することができる。
この場合、例えば、図12(a)に示すように、羽根30aと羽根30bの両方を、同時に傾斜角度を変更することで、ポッド10内における粉体2の動きを細かく調整することができる。また、羽根30aと羽根30bの傾斜角度E1・E2を異ならせることで、ポッド10内における粉体2の動きをより細かく調整することができる。
また、羽根30aと羽根30bの両方について、傾斜角度の変更が可能な構成では、粉体2を排出するときには、図12(b)に示すように、例えば、羽根30aの傾斜させない状態として、羽根30bのみ傾斜角度Eで傾斜させることで、粉体2の排出を効率よく行うことが可能になる。
即ち、撹拌装置1は、羽根角度調整機構50によって、羽根30aの傾斜角度を調整することが可能である。例えば、羽根角度調整機構50によって、全ての羽根30a・30a・・・を、軸Xに平行な向き(即ち、傾斜角度「0」)に調整することで、粉体2に矢印α(図1参照)の方向へは応力が作用しなくなり、粉体2は速やかに矢印βの方向へと移送することで、効率良く粉体2の排出を行うことができる。
即ち、本発明の一実施形態に係る粉体の撹拌方法は、複数の撹拌羽根30・30・・・は、ポッド10の軸X方向における一側(矢印αの方向)に粉体2を移送する第一の撹拌羽根30たる羽根30aと、ポッド10の軸X方向における他側(矢印βの方向)に粉体2を移送する第二の撹拌羽根30たる羽根30bと、からなり、羽根30aまたは羽根30bの傾斜角度を変更するものである。
このような構成によれば、撹拌装置1を簡易な構成としながら、粉体2を撹拌するときの加工条件を、撹拌中に容易に微調整することができる。
このような構成によれば、撹拌装置1を簡易な構成としながら、粉体2を撹拌するときの加工条件を、撹拌中に容易に微調整することができる。
撹拌装置1は、ポッド10全体を傾斜させなくてもポッド10内に粉体2を投入することができ、かつ、ポッド10全体を傾斜させなくても、撹拌羽根30・30・・・の傾斜角度を変更するだけで粉体2を排出することができるため、回転機構等の大がかりな装置が不要であり、機器構成の簡素化を実現している。
即ち、撹拌装置1では、撹拌途中における加工条件の調整を可能にするだけでなく、撹拌完了後における粉体2の排出を容易にすることができる。
即ち、撹拌装置1では、撹拌途中における加工条件の調整を可能にするだけでなく、撹拌完了後における粉体2の排出を容易にすることができる。
1 撹拌装置
2 粉体
10 ポッド
20 回転軸
30 撹拌羽根
30a 羽根
30b 羽根
31 パドル部
32 軸部
2 粉体
10 ポッド
20 回転軸
30 撹拌羽根
30a 羽根
30b 羽根
31 パドル部
32 軸部
Claims (3)
- 円筒形状のポッドと、
前記ポッドの円筒軸上で回転する回転軸と、
前記回転軸の周囲に植設された複数の撹拌羽根と、
を有する撹拌装置を用いて、
前記ポッド内に投入した粉体を、前記円筒軸回りに回転する前記撹拌羽根で撹拌する粉体の撹拌方法であって、
前記ポッドと前記撹拌羽根のクリアランス量を変更しつつ、
前記粉体を撹拌する、
ことを特徴とする粉体の撹拌方法。 - 前記撹拌羽根の回転軸心と前記円筒軸の軸心を通る面に対する前記撹拌羽根の傾斜角度を変更して、
前記ポッドと前記撹拌羽根のクリアランス量を変更する、
ことを特徴とする請求項1に記載の粉体の撹拌方法。 - 前記複数の撹拌羽根は、
前記ポッドの円筒軸方向における一側に前記粉体を移送する第一の撹拌羽根と、
前記ポッドの円筒軸方向における他側に前記粉体を移送する第二の撹拌羽根と、
からなり、
前記第一の撹拌羽根または前記第二の撹拌羽根の傾斜角度を変更する、
ことを特徴とする請求項2に記載の粉体の撹拌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014050905A JP2015174015A (ja) | 2014-03-13 | 2014-03-13 | 粉体の撹拌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014050905A JP2015174015A (ja) | 2014-03-13 | 2014-03-13 | 粉体の撹拌方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015174015A true JP2015174015A (ja) | 2015-10-05 |
Family
ID=54253742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014050905A Pending JP2015174015A (ja) | 2014-03-13 | 2014-03-13 | 粉体の撹拌方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015174015A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2569941A (en) * | 2017-11-17 | 2019-07-10 | Xaar 3D Ltd | Apparatus for the manufacture of three-dimensional objects |
CN113003765A (zh) * | 2021-02-19 | 2021-06-22 | 顾艳东 | 一种油水分离净化装置 |
JP7563753B2 (ja) | 2021-06-02 | 2024-10-08 | 日本ソセー工業株式会社 | 攪拌部品及びこれを備える攪拌翼 |
-
2014
- 2014-03-13 JP JP2014050905A patent/JP2015174015A/ja active Pending
Cited By (3)
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CN113003765A (zh) * | 2021-02-19 | 2021-06-22 | 顾艳东 | 一种油水分离净化装置 |
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