JP2015167963A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図3は、本発明の鋼の連続鋳造方法を適用できる垂直曲げ型の連続鋳造機の構成を示す図である。取鍋に収容された溶鋼は、一旦中間容器であるタンディッシュに供給される。タンディッシュの底部には、溶鋼の流量を調整可能なスライディングゲートが設けられている。タンディッシュ内の溶鋼は、スライディングゲートを経て浸漬ノズルを介して鋳型1内に供給される。図3には、取鍋、タンディッシュ、スライディングゲートおよび浸漬ノズルは図示しない。鋳型1の周囲には、両方の長辺面に対向するように、溶鋼の流動を制御する電磁ブレーキ2が配置されている。溶鋼の流動を制御する装置として、電磁ブレーキ2に代えて、電磁攪拌装置を配置してもよい。
2−1.空気中温度計を用いた測定方法
図5は、空気柱温度計を用いて鋳片の表面温度を測定する様子の模式図である。空気柱温度計8は、測温ヘッドの先端から鋳片の表面に向けてパージ用のエアーを噴射することができる放射温度計である。空気柱温度計8は、測温ヘッド8aとノズル8bと光ファイバー8cを備える。ノズル8bは、測温ヘッド8aの先端に接続され、パージ用のエアーを噴射する。測温ヘッド8aの光軸8dは、ノズル8b内を通るように構成されている。空気柱温度計8の測温ヘッド8aには受光部が収納され、鋳片表面からの熱放射光を受光する。
図3に示す連続鋳造機は、鋳型1の下端から曲げ部6の鋳造方向上流側端部までの間に空気柱温度計8を備える。鋳片4は、鋳型1から引き抜かれた直後から冷却水の水滴等、二次冷却の影響を受ける。鋳型1の下端から曲げ部6の鋳造方向上流側端部までの間で鋳片4の表面温度を測定することにより、二次冷却の影響を低減し、鋳片の表面温度を精度良く測定することができる。
図7は、空気柱温度計で測定された鋳片の表面温度と計測時間との関係を示す図である。図5で示す空気柱温度計を用いて鋳片の表面温度を連続して測定したところ、図7が得られた。図7に示すように、鋳片の表面温度の測定値には多少の変動が生じている。これは、空気柱温度計を使用し、測温に際して蒸気や垂れ水による外乱の影響を最小化しても、その影響を完全になくすことが困難であることを意味する。
上述の構成の連続鋳造機を用いた、本発明の鋼の連続鋳造方法について説明する。本発明の鋼の連続鋳造方法では、冷却水の影響を排除して鋳片表面の温度測定が可能な温度測定計を用いて鋳片の表面温度を鋳片幅方向に複数箇所で測定し、複数箇所で測定した鋳片表面温度の最大値と最小値との差を算出し、鋳片表面温度の最大値と最小値との差の値に基づいて、電磁ブレーキまたは電磁攪拌装置の印加電流を制御する。すなわち、鋳片表面温度の最大値と最小値との差の値を電磁ブレーキの印加電流にフィードバックする制御を行う。印加電流を制御することにより、電磁ブレーキまたは電磁攪拌装置による溶鋼流動の制動力を制御することができる。「冷却水の影響を排除して鋳片表面の温度測定が可能な温度測定計」の一例として、上述の空気柱温度計が挙げられる。連続鋳造機は、上述の垂直曲げ型のものに限られず、湾曲型のものにも適用することができる。
連続鋳造機として、前記図3に示す垂直曲げ型の連続鋳造機を使用した。連続鋳造機は、垂直部の長さ2.5m、湾曲半径9.4m、機長28mであり、7点曲げ、6点矯正であった。また、鋳型の下端から曲げ部の鋳造方向上端までの長さは1.7mであった。鋳造される鋳片(スラブ)のサイズは厚さ300mm、幅2300mmとし、鋳造速度は0.70m/minとした。鋳型の周囲には、電磁ブレーキを鋳型の各長辺面に対向するように2対配置した。
2.第1試験の条件および結果
第1試験では、電磁ブレーキの印加電流の大きさを200Aおよび250Aとして連続鋳造を実施した。
R=P/Q×100 …(1)
ここで、R:表面縦割れの発生率(%)、P:表面縦割れが発生したスラブの枚数、Q:鋳造したスラブの全枚数である。
第2試験では、第1試験の結果を踏まえて試験を行った。本発明例では、連続鋳造中に、ΔTwの値が100℃を超えそうになった場合、電磁ブレーキの印加電流を下げて制動力を低下させ、溶鋼の流動の抑制を緩和した。一方、比較例では、ΔTwの値に関わらず、電磁ブレーキの印加電流は一定とした。すなわち、本発明例ではΔTwの値を電磁ブレーキの印加電流にフィードバックする制御を適用し、比較例では適用しなかった。
Claims (8)
- 鋳型に電磁ブレーキまたは電磁攪拌装置を備える垂直曲げ型または湾曲型の連続鋳造機を用いた鋼の連続鋳造方法であって、
鋳型の下端から曲げ部の鋳造方向上流側端部までの間において、冷却水の影響を排除して鋳片表面の温度測定が可能な温度測定計を用いて鋳片の表面温度を鋳片幅方向に複数箇所で測定し、
複数箇所で測定した鋳片表面温度の最大値と最小値との差を算出し、
前記鋳片表面温度の最大値と最小値との差の値に基づいて、前記電磁ブレーキまたは電磁攪拌装置の印加電流を制御することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。 - 前記鋳片表面温度の最大値と最小値との差が小さくなるように、前記電磁ブレーキまたは電磁攪拌装置の印加電流を制御することを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造方法。
- 前記鋳片表面温度の最大値と最小値との差が所定の値に達したとき、前記電磁ブレーキの印加電流を溶鋼の流動の抑制を緩和するように制御し、または前記電磁攪拌装置の印加電流を溶鋼の流動を促進するように制御することを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造方法。
- 前記鋳片表面温度の最大値と最小値の差の所定の値を100℃とすることを特徴とする請求項3に記載の鋼の連続鋳造方法。
- 前記温度測定計は、
前記鋳片の表面に向けてエアーを噴射することにより前記鋳片の表面と前記温度測定計との間にエアー柱を形成し、
前記エアー柱を介して前記鋳片の表面から放射された熱放射光を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法。 - 前記鋳片の表面温度の測定位置を、前記鋳片幅方向の中心に対して対称な1対以上の位置とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法。
- 前記鋳片の表面温度の測定位置を、前記鋳片の一端から幅方向に、鋳片の幅の1/4の位置、1/2の位置および3/4の位置とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法。
- 鋳片表面温度の測定値の一定時間における最大値を、その一定時間における鋳片表面温度として扱うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法。
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