JP2015165885A - キッチン用カウンター及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量且つ強度の高いキッチン用カウンター及びその製造方法を提供する。【解決手段】キッチン用カウンター1は、カウンター2を備える。キッチン用カウンター1は、カウンター2の下面に設けられた合成樹脂製のハニカム材3を備える。また、キッチン用カウンター1の製造方法は、カウンター2の下面に合成樹脂製のハニカム材3が設けられたキッチン用カウンター1の製造方法であって、ハニカム材3を挿入した成形型内に合成樹脂を注入してカウンター1を成形する。【選択図】図1
Description
本発明は、キッチン用カウンター及びその製造方法に関する。
特許文献1には、キッチン用カウンターが開示されている。このキッチン用カウンターは、カウンターを補強するため、桟木がカウンターの裏面に接着剤で接着されている。桟木は、ラワン合板で形成されている。
ところで、特許文献1に開示された桟木を構成するラワン合板は、比較的密度が大きいため、キッチン用カウンターが重く、施工時の運搬等において労力を要する。また、桟木を少なくすればキッチン用カウンターを軽量にできるが、この場合はキッチン用カウンターとしての十分な強度を確保することが困難になる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、軽量且つ高強度のキッチン用カウンター及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のキッチン用カウンターは、カウンターと、このカウンターの下面に設けられた合成樹脂製のハニカム材とを備えたことを特徴とする。
また、本発明のキッチン用カウンターの製造方法は、カウンターの下面に合成樹脂製のハニカム材が設けられたキッチン用カウンターの製造方法であって、前記ハニカム材を挿入した成形型内に合成樹脂を注入して前記カウンターを成形することを特徴とする。
本発明にあっては、軽量で剛性の高い合成樹脂製のハニカム材を用いて、カウンターを補強することができる。このため、軽量で且つ強度の高いキッチン用カウンターを提供できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。図1A及び図1Bに示す本実施形態のキッチン用カウンター1は、床に設置されるキャビネット(不図示)の上に設置されて、キャビネットとで調理台(厨房装置)を構成する。
まず、第1実施形態について説明する。図1A及び図1Bに示す本実施形態のキッチン用カウンター1は、床に設置されるキャビネット(不図示)の上に設置されて、キャビネットとで調理台(厨房装置)を構成する。
調理台(キッチンカウンター)の上端部を構成するキッチン用カウンター1は、キッチン用カウンター1の本体となるカウンター2の他、ハニカム材3及びシンク4を備えている。
調理台の上面を構成するカウンター2は、平面視矩形板状である。カウンター2は、人工大理石製の樹脂成形品であり、注型成形により形成されている。カウンター2の合成樹脂材料としては、例えばエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。
カウンター2には、上下に貫通するシンク用孔21及び焜炉用孔20が形成されている。シンク用孔21及び焜炉用孔20は、共に平面視矩形状であり、カウンター2において左右に離間して設けられている。
カウンター2のシンク用孔21の周縁部には、シンク4が接続されている。また、図示は省略するが、焜炉用孔20には、いわゆるビルトイン式の焜炉が落とし込まれて設置される。
ハニカム構造を有するハニカム材3は、カウンター2の下面(裏面)に沿って設けられ、カウンター2の補強材となる。ハニカム材3は、厚み方向を上下方向と平行にした板状に形成されている。なお、ハニカム材3は板状に限られず、棒状やブロック状等であってもよい。
ハニカム材3は、熱可塑性樹脂製、詳しくはポリプロピレン製である。なお、ハニカム材3は、ポリプロピレン以外の合成樹脂材料によって形成されても構わない。
ハニカム材3は、上下の表皮31と、両表皮31の間を仕切る隔壁で構成された多数のセル30とを備えている。両表皮31の間には、多数のセル30で構成されたハニカム構造が形成されている。
各セル30は、軸方向を上下方向とした筒状であって、例えば水平断面形状が六角形の筒状に形成されている。各セル30の大きさは異なっていてもよいが、ハニカム材3の強度のばらつきを抑えるためには、略同じ大きさにすることが好ましい。各セル30は、上下の表皮31によって覆われている。
なお、ハニカム材3のセル30の断面形状は六角形状に限られず、例えば三角形状や四角形状のような他の多角形状、あるいは円形状等であってもよい。また、ハニカム材3は、上下の表皮31を省略し、各セル30及び各セル30の内側に形成された空所が上面及び下面に露出したものであってもよい。なお、ハニカム材3の少なくとも一方に表皮3を有すると、ハニカム材3の内部に合成樹脂22が侵入しにくくなるため、十分な強度を確保しつつ、キッチン用カウンター1の軽量化を図ることができ好ましい。
ハニカム材3は、例えば図1Aに示すように、平面視形状がカウンター2と略一致するように形成され、カウンター2の下面の略全体に亘って設けられる。なお、ハニカム材3は、カウンター2の特に補強が必要な箇所にのみ部分的に設けられてもよい。また、ハニカム材3は、カウンター2の下面に複数並べて設けられてもよいし、単独で設けられてもよい。
ハニカム材3は、その上面がカウンター2の下面に接合されることで、カウンター2に固定されている。この接合は、図2A〜図2Cに示すように、ハニカム材3をインサート品として、カウンター2とハニカム材3で構成される複合品7をインサート成形することによってなされる。
図2A及び図2Bにおいて、符号5は複合品7を成形するための成形型であり、符号52は、ガスケットである。なお、以下では、成形型5と、後述する成形型6と区別するため、成形型5を第1成形型5と記載する。
第1成形型5は、上型50と下型51で構成されている。第1成形型5を用いて複合品7を成形するには、まず、ハニカム材3を、図2Aに示すように第1成形型5の一方の型(図示例では上型50)に挿入(インサート)する。次に、ハニカム材3を第1成形型5内にセットした状態で、第1成形型5を閉じる。なお、図示例ではハニカム材3を上型50に挿入したが、下型51に挿入しても構わない。
次に、図2Bに示すように、第1成形型5に設けられた樹脂注入口部53から、カウンター2の成形材料である合成樹脂22を、型締めした第1成形型5内のキャビティ54に注入する。このとき、合成樹脂22は、ハニカム材3の上面となる表皮31に沿って流れ、ハニカム材3に対向する箇所に充填される。
このように第1成形型5に注入された合成樹脂22が硬化することで、カウンター2とハニカム材3が接続一体化された複合品7が成形される。なお、本実施形態では、インサート成形によりハニカム材3とカウンター2を接合したが、接着剤等を用いてハニカム材3をカウンター2に取り付けてもよい。また、カウンター2はその他の合成樹脂材料によって形成されてもよい。また、カウンター2は、ステンレス等の金属によって形成されてもよい。
図1Bに示すシンク4は、人工大理石製の樹脂成形品であって、注型成形によって形成されている。シンク4の材料としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。なお、シンク4は、その他の合成樹脂材料によって形成されてもよい。
上方に開口した槽状のシンク4は、その上縁部がカウンター2のシンク用孔21の周縁部に接合されている。例えばシンク4の上縁部には、図3Cに示すように、外方に突出したフランジ部41が形成され、このフランジ部41の上面がカウンター2のシンク用孔21の周縁部の下面に接合される。
シンク4とカウンター2との接合は、カウンター2をインサート品として、カウンター2及びシンク4を備えた複合品8をインサート成形することによってなされる。すなわち、キッチン用カウンター1は、カウンター2とハニカム材3の複合品7をインサート成形し、この後、複合品7とシンク4との複合品8をインサート成形することで製造される。
図3A〜図3Cは、シンク4の成形工程を順に示した説明図である。なお、図3A〜図3Cに示すカウンター2は、その下面においてハニカム材3を部分的に設けたものであり、カウンター2に接合されたハニカム材3は図示されていない。
符号6は、複合品8を成形する成形型である。以下、成形型6を第2成形型6と記載する。符号62はガスケットである。
図3A及び図3Bに示す第2成形型6は、上型60と下型61で構成されている。第2成形型6を用いて複合品8を成形するには、まず、図3Aに示すように複合品7(カウンター2及びハニカム材3)を、第2成形型6の一方の型(図示例では下型61)に挿入(インサート)する。次に、第2成形型6内に複合品7(カウンター2及びハニカム材3)をセットした状態で、第2成形型6を閉じる。
次いで、図3Bに示すようにシンク4の成形材料である合成樹脂40を、型締めした第2成形型6内のキャビティ63に注入する。このように第2成形型6に注入された合成樹脂40が硬化することで、図3Cに示すようにカウンター2とシンク4が接続一体化された複合品8が成形される。
本実施形態では、カウンター2とシンク4を備えた複合品8をインサート成形するため、カウンター2とシンク4を別部材にし、カウンター2とシンク4を異なる色の樹脂材料で成形することができる。このため、キッチン用カウンター1のデザインの幅を広げられる。
前述したようにカウンター2とシンク4をインサート成形によって接合する場合、図3Aに示すように、カウンター2のシンク4との接合面24に予め凹部23が形成されていることが好ましい。図3Aでは、カウンター2のシンク用孔21の周縁部の下面が接合面24となり、この接合面24に複数の凹部23が形成されている。なお、図3Aに示す凹部23は、底面に対して直角な両側面を有するものであるが、凹部23の形状はこれに限られるものではない。また、凹部23は、穴であってもよいし、シンク用孔21の周縁部に沿う溝であってもよい。
このような凹部23を形成することで、複合品8のインサート成形時には、シンク4の成形材料である合成樹脂40がカウンター2の各凹部23に流入し、各凹部23の内部に充填されて硬化する。このため、シンク4とカウンター2の接合部分においては、シンク4の一部がカウンター2の各凹部23に入り込み、カウンター2とシンク4が強固に接合される。
なお、シンク4とカウンター2は、同じ材料で形成されてもよいし、異なる材料で形成されてもよい。また、ハニカム材3をインサート成形以外の方法でカウンター2に取り付ける場合は、カウンター2とシンク4をインサート成形により接合した後に、ハニカム材3をカウンター2に取り付けてもよい。また、カウンター2とシンク4をインサート成形により接合した後に、ハニカム材3をカウンター2にインサート成形により接合してもよい。また、シンク4はインサート成形以外の方法でカウンター2に取り付けられてもよい。また、シンク4は、ステンレス等の金属によって形成されてもよい。
以上説明した本実施形態のキッチン用カウンター1は、カウンター2と、カウンター2の下面に設けられた合成樹脂製のハニカム材3とを備えている。このキッチン用カウンター1は、軽量で剛性の高い合成樹脂製のハニカム材3を用いて、カウンター2を補強することができる。このため、キッチン用カウンター1としての十分な強度を確保しつつ、キッチン用カウンター1の軽量化を図ることができる。また、キッチン用カウンター1を軽量にすることで、施工時等においてキッチン用カウンター1を容易に運搬することが可能になる。
また、仮にカウンター2の下面に設けられた補強材が、合板やパーティクルボード等で形成された桟木であれば、この桟木を接着剤等を用いてカウンター2に取り付ける必要があり、手間を要する。このため、カウンター2は、本実施形態のように、合成樹脂製で、インサート成形によりハニカム材3と接合されることが好ましい。このようにすることで、ハニカム材3をカウンター2に取り付ける作業を省略でき、キッチン用カウンター1を簡単に製造できる。
また、キッチン用カウンター1は、本実施形態のように、合成樹脂製でインサート成形によりカウンター2に接合されたシンク4を備えることが好ましい。この場合、シンク4をカウンター2に容易に設けることができる。
また、本実施形態のように、カウンター2のシンク4との接合面24に凹部23が形成され、凹部23にシンク4の一部が入り込むことが好ましい。このようにすることで、カウンター2とシンク4を強固に接合することができる。また、仮にカウンター2とシンク4を接着剤等で接着する場合には、この接着部分にウレタン樹脂等を塗布して補強する必要があるが、このような作業を省略できるといった利点もある。
また、本実施形態のキッチン用カウンター1の製造方法では、ハニカム材3を挿入した第1成形型5内に合成樹脂22を注入してカウンター2を成形する。この製造方法にあっては、カウンター2の成形時において、カウンター2の樹脂材料である合成樹脂22をハニカム材3に付着させて、カウンター2とハニカム材3を簡単に接合できる。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。なお、以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、共通する事項については説明を省略する。
次に第2実施形態について説明する。なお、以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、共通する事項については説明を省略する。
本実施形態では、カウンター2とハニカム材3で構成される複合品7をインサート成形するにあたって、図4に示すスペーサー55が用いられる。
図4に示すスペーサー55を用いて複合品7を成形する場合、まず、図5に示すように下型51上に置き子56A,56Bが設置される。具体的には、下型51上にシンク用孔21を成形するための置き子56Aと、焜炉用孔20を成形するための置き子56Bとが、左右に離間して、下型51の上面に接した状態で設置される。
次に図6に示すように、複数のハニカム材3がスペーサー55及び置き子56A,56Bを介して下型51上に設置される。本実施形態では、ハニカム材3が、置き子56A,56Bの後側と前側、置き子56Aの左側、置き子56Aと置き子56Bの間、及び置き子56Bの右側に夫々配置される。以下、必要に応じて、置き子56A,56Bの後側に配置されるハニカム材3をハニカム材3Aと記載し、置き子56A,56Bの前側に配置されるハニカム材3をハニカム材3Bと記載する。また、置き子56Aの左側に配置されるハニカム材3をハニカム材3C、置き子56Aと置き子56Bの間に配置されるハニカム材3をハニカム材3D、置き子56Bの右側に配置されるハニカム材3をハニカム材3Eと記載する。
スペーサー55は下型51に設置される前に予め各ハニカム材3に取り付けられている。すなわち、各ハニカム材3は、スペーサー55が取り付けられた後に第1成形型5に設置される。
本実施形態では各ハニカム材3に複数のスペーサー55が取り付けられている。具体的に置き子56A,56Bの後側及び前側に配置されるハニカム材3A,3Bは、長さ方向が左右方向と平行な板状に形成されている。これらハニカム材3A,3Bには、その左右方向の中央部、左側端部、及び右側端部の夫々にスペーサー55が取り付けられている。ハニカム材3A,3Bは、スペーサー55と置き子56A,56Bを介して下型51の成形面57上に設置される。
置き子56Aの左側に位置するハニカム材3Cには、置き子56Aと反対側となる左側の部分にスペーサー55が複数取り付けられている。ハニカム材3Cはスペーサー55と置き子56Aを介して下型51の成形面57上に設置される。
置き子56Bの右側に位置するハニカム材3Eには、置き子56Bと反対側となる右側の部分にスペーサー55が複数取り付けられている。ハニカム材3Eはスペーサー55と置き子56Bを介して下型51の成形面57上に設置される。
置き子56Aと置き子56Bの間に位置するハニカム材3Dには、左右方向の中央に複数のスペーサー55が取り付けられている。ハニカム材3Dは、スペーサー55と両側の置き子56A,5Bを介して下型51の成形面57上に設置される。
各スペーサー55は軸方向が上下方向と平行な円柱状に形成されている。各スペーサー55の高さは、成形されるカウンター2の厚みと同じ寸法である。また、本実施形態の各スペーサー55の高さは、置き子56A,56Bの高さと同じ寸法である。
各スペーサー55はカウンター2の成形材料である合成樹脂22と同じ合成樹脂の成形物(硬化物)であり、成形されるカウンター2と同色である。
各スペーサー55は対応するハニカム材3の下面32(図4参照)に接着剤を用いて接着することで対応するハニカム材3の下面32に取り付けられている。なお、ここで言うハニカム材3の下面32とは、下型51のカウンター2の上面を成形する成形面57に対向する面であって、成形後のカウンター2の下面に接する面である。
前述したように、各ハニカム材3がスペーサー55を介して下型51の成形面57上に設置されたとき、各ハニカム材3は各スペーサー55と同じ高さの隙間58を介して成形面57の上方に配置される。これら隙間58は第1成形型5を型締めしたときに、カウンター2の成形材料である合成樹脂22が充填される空間(キャビティ)となる。
前述のように複数のハニカム材3がスペーサー55及び置き子56A,56Bを介して下型51上に設置された後、第1成形型5が型締めされ、以後、第1実施形態と同様に第1成形型5が型締めされて複合品7が成形される。
このように成形された複合品7にあっては、各スペーサー55がカウンター2に埋め込まれ、各スペーサー55の下面がハニカム材3の上面に接し、各スペーサー55の上面がカウンター2の上面と面一になる。
以上説明した本実施形態のキッチン用カウンター1の製造方法は、ハニカム材3を第1成形型5においてカウンター2の上面を形成する成形面57にスペーサー55を介して設置し、この後、第1成形型5内に合成樹脂を注入してカウンター2を成形する。
この製造方法にあっては、ハニカム材3を第1成形型5の成形面57にスペーサー55を介して設置することで、ハニカム材3の第1成形型5の成形面57に対する位置をしっかりと固定できる。従って、第1成形型5の成形面57とこれに対向するハニカム材3の面(下面32)との間隔(隙間58の上下長さ)が精度よく決まり、第1成形型5の成形面57とこれに対向するハニカム材3の面との間に成形されるカウンター2の厚みがばらつき難くなる。
また、本実施形態では、スペーサー55をハニカム材3の成形面57に対向する面に接着し、このハニカム材3を第1成形型5の成形面57にスペーサー55を介して設置し、この後、第1成形型5内に合成樹脂を注入してカウンター2を成形する。このため、ハニカム材3を第1成形型5に設置するだけで、成形面57とハニカム材3の間に簡単にスペーサー55を配置できる。
なお、スペーサー55はハニカム材3に取り付けられなくてもよい。すなわち、この場合は第1成形型5にスペーサー55が設置され、この後、スペーサー55上にハニカム材3が設置される。
また、本実施形態では、スペーサー55がカウンター2の成形材料である合成樹脂22と同じ合成樹脂の成形物である。このため、成形後のキッチン用カウンター1を上方から見たときにスペーサー55を目立ち難くすることができ、意匠性を向上できる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。なお、以下の第3実施形態の説明では、第2実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、共通する事項については説明を省略する。
次に第3実施形態について説明する。なお、以下の第3実施形態の説明では、第2実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、共通する事項については説明を省略する。
本実施形態では、カウンター2とハニカム材3で構成される複合品7をインサート成形するにあたって、図7に示すスペーサー55が用いられる。本実施形態の各スペーサー55は円錐状に形成されており、下型51の成形面57側に近い部分程徐々に断面積が小さくなっている。
各スペーサー55は、第2実施形態と同様、下型51に設置される前の対応するハニカム材3の下面32に接着剤により接着されている。第2実施形態と同様に、各ハニカム材3が下型51に設置されたとき、各スペーサー55は断面積の小さい下端部が下型51の成形面57に接し、各ハニカム材3は隙間58を介して成形面57の上方に配置される。
なお、本実施形態の各スペーサー55は円錐状であるが、三角錐以外の多角錐状であってもよい。また、各スペーサー55は、三角柱状で下型51の成形面57側に位置する頂部が底面視線状のもの、あるいは垂台状で下型51の成形面57側に位置する頂部が底面視面状のものであってもよい。すなわち、各スペーサー55は、下型51の成形面57側の端部の断面積が、ハニカム材3側の部分の断面積よりも小さければよい。
本実施形態では、第二実施形態と同様に、ハニカム材3がスペーサー55及び置き子56A,56Bを介して下型51上に設置された後、第1成形型5が型締めされ、この後、合成樹脂22が第1成形型5内のキャビティ54に注入されて複合品7が成形される。
このように成形された複合品7にあっては、図8に示すように各スペーサー55の上端部がカウンター2の上面に露出するが、この露出面積は極めて小さい。
以上説明した本実施形態のキッチン用カウンターの製造方法にあっては、スペーサー55の成形面57側の端部の断面積が、ハニカム材3側の部分の断面積よりも小さい。このため、スペーサー55によってハニカム材3をしっかりと支持しつつ、スペーサー55のカウンター2の上面に露出する上端部の面積を小さくして、カウンター2の外観を良くすることができる。
なお、第2実施形態及び第3実施形態における各スペーサー55は、カウンター2の成形材料である合成樹脂22以外の材料から形成されてもよい。
また、第2実施形態及び第3実施形態における各スペーサー55は、第1成形型5内に注入された合成樹脂22によって溶解可能な合成樹脂の成形物であってもよい。このようにすることで、第1成形型5内に注入された合成樹脂22でスペーサー55を溶解できる。従って、成形された複合品7のカウンター2の上面側にスペーサー55が露出しないようにして外観を良くすることができる。なお、前記溶解可能な樹脂としては、例えばポリスチレンが挙げられるが、その他の材料であってもよい。
また、第1〜第3実施形態におけるカウンター2は、シンク用孔21又は焜炉用孔20が形成されていないものであってもよい。すなわち、カウンター2によって上面が構成される調理台は、焜炉の設けられていない流し台、シンク4の設けられていない焜炉台であってもよい。また、本発明は、例えばカップボードを一体的に備えた調理台のカウンターにも適用可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について記載したが、本実施形態のキッチン用カウンター1及びその製造方法は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、適宜変更可能である。
1 キッチン用カウンター
2 カウンター
3 ハニカム材
4 シンク
23 凹部
5 第1成形型(成形型)
55 スペーサー
2 カウンター
3 ハニカム材
4 シンク
23 凹部
5 第1成形型(成形型)
55 スペーサー
Claims (10)
- カウンターと、このカウンターの下面に設けられた合成樹脂製のハニカム材とを備えたことを特徴とするキッチン用カウンター。
- 前記カウンターが合成樹脂製で、インサート成形により前記ハニカム材と接合されたことを特徴とする請求項1に記載のキッチン用カウンター。
- 合成樹脂製でインサート成形により前記カウンターに接合されたシンクを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のキッチン用カウンター。
- 前記カウンターの前記シンクとの接合面に凹部が形成され、この凹部に前記シンクの一部が入り込んだことを特徴とする請求項3に記載のキッチン用カウンター。
- カウンターの下面に合成樹脂製のハニカム材が設けられたキッチン用カウンターの製造方法であって、前記ハニカム材を挿入した成形型内に合成樹脂を注入して前記カウンターを成形することを特徴とするキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記ハニカム材を前記成形型において前記カウンターの上面を形成する成形面にスペーサーを介して設置し、この後、前記成形型内に合成樹脂を注入して前記カウンターを成形することを特徴とする請求項5に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記スペーサーを前記ハニカム材の前記成形面に対向する面に接着し、このハニカム材を前記成形型の成形面に前記スペーサーを介して設置し、この後、前記成形型内に合成樹脂を注入して前記カウンターを成形することを特徴とする請求項6に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記スペーサーが前記カウンターの成形材料である合成樹脂と同じ合成樹脂の成形物であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記スペーサーが、前記成形型内に注入された前記合成樹脂によって溶解可能な合成樹脂の成形物であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記スペーサーは、前記成形面側の端部の断面積が、前記ハニカム材側の部分の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
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JP2020180377A (ja) * | 2017-04-14 | 2020-11-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | シンク |
-
2014
- 2014-09-10 JP JP2014184420A patent/JP2015165885A/ja active Pending
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