JP2016073546A - キッチン用カウンターおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量且つ高強度のキッチン用カウンターおよびその製造方法を提供する。【解決手段】合成樹脂製のカウンター2と、合成樹脂製のハニカム材3とを備える。カウンター2が、ハニカム材3の上面に沿う上層22、およびハニカム材3の下面に沿う下層23を備える。カウンター2がハニカム材3をインサート品としてインサート成形された成形品である。【選択図】図1
Description
本発明は、キッチン用カウンターおよびその製造方法に関する。
特許文献1には、キッチン用カウンターが開示されている。このキッチン用カウンターは、カウンターを補強するため、カウンターの裏面に桟木が接着剤で接着されている。桟木はラワン合板で形成されている。
ところで、特許文献1に開示された桟木は、比較的密度が大きく、キッチン用カウンターが重く、施工時の運搬等において労力を要する。また、桟木を少なくすればキッチン用カウンターを軽量にできるが、この場合はキッチン用カウンターとしての十分な強度を確保することが困難になる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、軽量且つ高強度のキッチン用カウンターおよびその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明のキッチン用カウンターは、合成樹脂製のカウンターと、合成樹脂製のハニカム材とを備え、前記カウンターが、前記ハニカム材の上面に沿う上層、および前記ハニカム材の下面に沿う下層を備え、前記カウンターが前記ハニカム材をインサート品としてインサート成形された成形品であることを特徴とする。
また、本発明のキッチン用カウンターの製造方法は、合成樹脂製のカウンターと、合成樹脂製のハニカム材とを備えたキッチン用カウンターの製造方法であって、前記ハニカム材を成形型に挿入し、この成形型内に合成樹脂を注入することで、前記ハニカム材の上面に沿う上層と、前記ハニカム材の下面に沿う下層とを備えた前記カウンターを成形することを特徴とする。
本発明にあっては、軽量且つ強度の高いキッチン用カウンターを提供できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1Aおよび図1Bに示す本実施形態のキッチン用カウンター1は、床に設置されるキャビネットの上に設置される。なお、前記キャビネットとキッチン用カウンター1とで、調理台(厨房装置)が構成される。
以下、前記調理台を設置したときに、キッチン用カウンター1から見て利用者の立つ側を前方、利用者の立つ側と反対側を後方と定義して説明する。また、前記利用者から前記調理台を見たときの方向を基準にして左右方向を定義する。
キッチン用カウンター1は、カウンター2、ハニカム材3、およびシンク4を備えている。
カウンター2は人工大理石製の樹脂成形品であり、注型成形により形成される。カウンター2の合成樹脂材料としては、例えばエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。
カウンター2は、水平な板状であり、平面視矩形状である。カウンター2には、上下に貫通するシンク用孔20およびこん炉用孔21が形成されている。シンク用孔20およびこん炉用孔21は、共に平面視矩形状である。
図示は省略するが、こん炉用孔21には、いわゆるビルトイン式のこん炉が落とし込まれて設置される。また、後述するが、カウンター2のシンク用孔20の周縁部には、シンク4が接続される。
カウンター2は、上層22と下層23を備えている。上層22は、カウンター2の上面を構成し、下層23はカウンター2の下面を構成する。
ハニカム材3は、熱可塑性樹脂製、詳しくはポリプロピレン製である。ハニカム材3はカウンター2の補強材としての役割を果たす。なお、ハニカム材3は、ポリプロピレン以外の合成樹脂材料から形成されてよい。
本実施形態のハニカム材3は、厚み方向を上下方向と平行にした板状に形成されている。ハニカム材3の厚みは、カウンター2の厚みよりも小さい。
ハニカム材3は、カウンター2の表面に露出しないようにカウンター2に埋め込まれている。ハニカム材3は、平面視形状がカウンター2と略一致するように、カウンター2よりも一回り小さい平面視矩形状に形成されており、カウンター2の略全体に亘っている。
なお、ハニカム材3は、カウンター2の補強が必要な箇所にのみ部分的に設けられてもよい。また、本実施形態のハニカム材3は、カウンター2に一つだけ設けられているが、カウンター2に複数設けられてもよい。また、ハニカム材3は板状に限られず、棒状やブロック状等であってもよい。
カウンター2の上層22は、ハニカム材3の上面に沿っており、ハニカム材3の上面は、カウンター2の上層22で覆われている。カウンター2の下層23は、ハニカム材3の下面に沿っており、ハニカム材3の下面は、カウンター2の下層23で覆われている。
ハニカム材3は、上下の表皮32,33と多数のセル34を備えている。各セル34は、両表皮32,33の間を仕切る隔壁で構成されている。セル34は、両表皮32の間において水平方向に多数形成されている。両表皮32の間には、これら多数のセル34で構成されたハニカム構造が存在している。
各セル34は軸方向を上下方向とした筒状であって、例えば水平断面形状が六角形の筒状に形成されている。各セル34の大きさは異なってもよいが、ハニカム材3の強度のばらつきを抑えるには、略同じ大きさであることが好ましい。各セル34は、上下の表皮32,33によって覆われている。
なお、ハニカム材3のセル34の断面形状は六角形状に限られず、例えば三角形状や四角形状のような他の多角形状、あるいは円形状等であってもよい。また、ハニカム材3は、上下の表皮32,33を省略してもよい。この場合、各セル34(各セル34の内側に形成された空所を含む)は、ハニカム材3の上面および下面に露出する。なお、ハニカム材3は、両面の表皮32,33のうち少なくとも一方を有すると、カウンター2の成形時においてハニカム材3の内部にカウンター2の成形材料である合成樹脂24が侵入し難くてよい。
カウンター2は、図2Aおよび図2Bに示すように、ハニカム材3をインサート品とするインサート成形により形成される。
図2Aにおいて、符号5はカウンター2とハニカム材3の複合品8(図2C参照)を成形するための成形型である。また、符号50は、ガスケットである。なお、以下では、成形型5を後述する成形型6と区別するため第1成形型5と記載する。
第1成形型5は、下型51と上型52を備えている。本実施形態では、下型51が、カウンター2の上面(上層22の上面)を成形するための第1成形面53を備えている。また、上型52は、カウンター2の下面を成形するための第2成形面54を備えている。第1成形面53と第2成形面54は、対向している。
図示は省略するが、下型51には、カウンター2のシンク用孔20およびこん炉用孔21の夫々を成形するための、置き子が設置される。なお、カウンター2のシンク用孔20およびこん炉用孔21は、第1成形型5の一部で成形されてもよい。
第1成形型5を用いて、カウンター2とハニカム材3の複合品8を成形するには、図2Aに示すように、第1成形型5の下型51の第1成形面53上に、スペーサー7が取り付けられたハニカム材3が設置される。なお、スペーサー7が取り付けられたハニカム材3は、下型51に前記置き子が設置された後に下型51に設置されてもよいし、下型51に前記置き子が設置される前に下型51に設置されてもよい。
スペーサー7は、ハニカム材3が第1成形型5に設置される前に、予めハニカム材3の両面35,36に取り付けられる。
以下、必要に応じて、ハニカム材3の第1成形面53に対向する面35に取り付けられたスペーサー7を第1スペーサー7Aと記載する。また、ハニカム材3の第2成形面54に対向する面36に取り付けられたスペーサー7を第2スペーサー7Bと記載する。
ハニカム材3の面35には、複数の第1スペーサー7Aが取り付けられ、ハニカム材3の面36には、複数の第2スペーサー7Bが取り付けられている。本実施形態の各スペーサー7は、ハニカム材3と反対側に突出した円錐状に形成されており、ハニカム材3の厚み方向においてハニカム材3から離れる程断面積が小さくなっている。
各第1スペーサー7Aの高さは、成形後のカウンター2の上層22の厚みと同じ寸法である。各第2スペーサー7Bの高さは、成形後のカウンター2の下層23の厚みと同じ寸法である。各スペーサー7は、カウンター2の成形材料である合成樹脂24と同じ合成樹脂の成形物(硬化物)であり、成形されるカウンター2と同色である。
各スペーサー7は、接着剤を用いて接着することで、ハニカム材3に取り付けられている。ハニカム材3は、第1スペーサー7Aを介して下型51の第1成形面53上に設置される。これにより、ハニカム材3と下型51の第1成形面53との間には、各第1スペーサー7Aと同じ高さの隙間が形成され、ハニカム材3の面35と第1成形面53とで構成された上層用キャビティ部55が形成される。
前記のように第1成形型5内にハニカム材3がセットされた後、図2Bに示すように第1成形型5が閉じられる。第1成形型5が閉じられると、各第2スペーサー7Bのハニカム材3と反対側の端部が、上型52の第2成形面54に接する。これにより、下型51の第1成形面53と上型52の第2成形面54の間に配置されたハニカム材3は、型締めされた第1成形型5の第1成形面53と第2成形面54とでスペーサー7を介して上下に挟まれて固定される。
また、このように第1成形型5が閉じられたとき、ハニカム材3と上型52の第2成形面54との間には、各第2スペーサー7Bと同じ高さの隙間が形成され、ハニカム材3の面36と第2成形面54とで構成された下層用キャビティ部56が形成される。すなわち、型締めされた第1成形型5の内部には、上層用キャビティ部55と下層用キャビティ部56とを備えたカウンター成形用のキャビティ57が形成される。
前記のように第1成形型5が閉じられた後、第1成形型5に設けられた樹脂注入口部58から、カウンター2の成形材料である合成樹脂24が、第1成形型5内のキャビティ57に注入される。これにより、合成樹脂24は、ハニカム材3の両面35,36に沿って流れ、上層用キャビティ部55および下層用キャビティ部56を含むキャビティ57の全体に充填される。
そして、前記のように第1成形型5に注入された合成樹脂24が硬化することで、図2Cに示すようにカウンター2とハニカム材3が接続一体化された複合品8が成形される。ここで、カウンター2の上層22は、上層用キャビティ部55に充填された合成樹脂24から形成される。また、カウンター2の下層23は、下層用キャビティ部56に充填された合成樹脂24から形成される。
成形された複合品8は、各スペーサー7がカウンター2に埋め込まれる。各第1スペーサー7Aの下面は、ハニカム材3の上面(面35)に接し、各第1スペーサー7Aの上面がカウンター2の上面と面一になる。また、各第2スペーサー7Bの上面は、ハニカム材3の下面(面36)に接し、各第2スペーサー7Bの下面は、カウンター2の下面と面一になる。また、図3に示すように各第1スペーサー7Aの上端部は、カウンター2の上面に露出するが、この露出面積は極めて小さくなる。
図1Bにシンク4を示す。シンク4は、人工大理石製の樹脂成形品であって、注型成形によって形成されている。シンク4は、例えばエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂から形成される。なお、シンク4は、その他の合成樹脂材料から形成されてもよい。
上方に開口した槽状のシンク4は、その上縁部がカウンター2のシンク用孔20の周縁部に接合されている。例えばシンク4の上縁部には、図4Cに示すように、外方に突出したフランジ部40が形成され、このフランジ部40の上面がカウンター2のシンク用孔20の周縁部の下面に接合される。
シンク4とカウンター2との接合は、図4Aおよび図4Bに示すように、カウンター2とハニカム材3の複合品8をインサート品として、シンク4をインサート成形することによってなされる。すなわち、キッチン用カウンター1は、カウンター2とハニカム材3の複合品8を成形し、この後、インサート成形により複合品8とシンク4の複合品9を成形することで製造される。
図4Aの符号6は、複合品9を成形するための成形型である。以下、成形型6を第2成形型6と記載する。また、符号60はガスケットである。
第2成形型6は、上型62と下型63を備えている。第2成形型6を用いてシンク4を成形するには、まず、図4Aに示すように複合品8(カウンター2およびハニカム材3)を、第2成形型6の一方の型(図示例では下型51)に挿入(インサート)する。次に、第2成形型6内に複合品8(カウンター2およびハニカム材3)をセットした状態で、第2成形型6を閉じる。
次いで図4Bに示すようにシンク4の成形材料である合成樹脂41を、型締めした第2成形型6内のキャビティ61に注入する。このように第2成形型6に注入された合成樹脂41が硬化することで、図4Cに示すようにカウンター2とシンク4が接続一体化された複合品9が製造される。
本実施形態では、カウンター2とハニカム材3で構成された複合品8をインサート品として、シンク4をインサート成形する。このため、カウンター2とシンク4を別部材にして、カウンター2とシンク4を異なる色の樹脂材料で成形でき、キッチン用カウンター1のデザインの幅が広がる。
前述したようにカウンター2とシンク4をインサート成形によって接合する場合、図4Aに示すように、カウンター2のシンク4との接合面25に予め凹部26が形成されていることが好ましい。
図4Aでは、カウンター2のシンク用孔20の周縁部の下面が接合面25となり、この接合面25に複数の凹部26が形成されている。なお、図4Aに示す凹部26は、底面に対して直角な両側面を有しているが、凹部26の形状はこれに制限されない。また、凹部26は、穴であってもよいし、シンク用孔20の周縁部に沿う溝であってもよい。
このような凹部26を形成することで、シンク4のインサート成形時には、シンク4の成形材料である合成樹脂41がカウンター2の各凹部26に流入し、各凹部26の内部に充填されて硬化する。このため、シンク4とカウンター2の接合部分においては、シンク4の一部がカウンター2の各凹部26に入り込み、カウンター2とシンク4が強固に接合される。
なお、シンク4とカウンター2は、同じ材料で形成されてもよい。また、シンク4はインサート成形以外の方法でカウンター2に取り付けられてもよい。また、シンク4は、ステンレス等の金属によって形成されてもよい。
以上説明した本実施形態のキッチン用カウンター1は、以下に示す特徴を有している。キッチン用カウンター1は、合成樹脂製のカウンター2と、合成樹脂製のハニカム材3とを備える。カウンター2が、ハニカム材3の上面に沿う上層22、およびハニカム材3の下面に沿う下層23を備える。カウンター2がハニカム材3をインサート品としてインサート成形された成形品である。
このキッチン用カウンター1は、軽量で且つ剛性の高い合成樹脂製のハニカム材3を用いて、カウンター2を補強できる。このため、キッチン用カウンター1としての十分な強度を確保しつつ、キッチン用カウンター1の軽量化を図れる。また、キッチン用カウンター1を軽量にすることで、施工時等においてキッチン用カウンター1を容易に運搬することが可能になる。また、インサート成形により、カウンター2とハニカム材3を備えたキッチン用カウンター1を容易に製造できる。また、ハニカム材3をカウンター2の厚み方向の中間部に配置してインサート成形することにより、カウンター2の成形による反りを抑制できる。
また、キッチン用カウンター1は、本実施形態のように以下に示す特徴を有することが好ましい。キッチン用カウンター1は、合成樹脂製でインサート成形によりカウンター2に接合されたシンク4を備える。
この特徴を有するキッチン用カウンター1は、シンク4をカウンター2に容易に接続できる。
また、キッチン用カウンター1は本実施形態のように以下に示す特徴を有することが好ましい。カウンター2のシンク4との接合面25に凹部26が形成される。凹部26にシンク4の一部が入り込む。
この特徴を有するキッチン用カウンター1は、カウンター2とシンク4を強固に接合できる。また、例えばカウンター2とシンク4を接着剤等で接着した場合、この接着部分にウレタン樹脂等を塗布して補強する必要があるが、このような作業を省略できる。
また、本実施形態のキッチン用カウンター1の製造方法は、以下に示す特徴を有している。合成樹脂製のカウンター2と、合成樹脂製のハニカム材3とを備えたキッチン用カウンター1の製造方法である。ハニカム材3を第1成形型5に挿入する。第1成形型5内に合成樹脂を注入することで、ハニカム材3の上面に沿う上層22と、ハニカム材3の下面に沿う下層23とを備えたカウンター2を成形する。
この製造方法にあっては、軽量で剛性の高い合成樹脂製のハニカム材3でカウンター2を補強したキッチン用カウンター1を簡単に製造できる。また、ハニカム材3をカウンター2の厚み方向の中間部に配置して、カウンター2の成形による反りを抑制できる。
また、キッチン用カウンター1の製造方法は、以下に示す特徴を有することが好ましい。第1成形型5のカウンター2の上面を成形する第1成形面53とハニカム材3との間、および第1成形型5のカウンター2の下面を成形する第2成形面54とハニカム材3との間の夫々にスペーサー7が配置される。この状態で、成形型5内に合成樹脂24を注入してカウンター2を成形する。
この製造方法にあっては、ハニカム材3を第1成形型5内にスペーサー7を介して設置することで、ハニカム材3をしっかりと固定できる。このため、第1成形面53とハニカム材3との間隔、および第2成形面54とハニカム材3との間隔が精度よく決まり、成形されるカウンター2の厚みがばらつき難くなる。
また、キッチン用カウンター1の製造方法は、以下に示す特徴を有することが好ましい。スペーサー7が取り付けられたハニカム材3を成形型5に挿入し、この成形型5内に合成樹脂24を注入してカウンター2を成形する。
この製造方法にあっては、スペーサー7を成形型5内に簡単に配置できる。なお、本実施形態では、第1スペーサー7Aと第2スペーサー7Bの両方をハニカム材3に取り付けたが、第1スペーサー7Aおよび第2スペーサー7Bのうちの一方のみをハニカム材3に取り付けてもよい。また、第1スペーサー7Aおよび第2スペーサー7Bの両者は、ハニカム材3に取り付けられてなくてもよい。すなわち、この場合は第1成形型5にスペーサー7が設置され、この後、スペーサー7上にハニカム材3が設置される。
また、キッチン用カウンター1の製造方法は、以下に示す特徴を有することが好ましい。ハニカム材3と第1成形型5の第1成形面53との間に配置される第1スペーサー7Aが、カウンター2の成形材料である合成樹脂24と同じ合成樹脂の成形物である。
この製造方法にあっては、第1スペーサー7Aがカウンター2の成形材料である合成樹脂24と同じ合成樹脂の成形物である。このため、成形後のキッチン用カウンター1を上方から見たときにスペーサー7を目立ち難くすることができ、意匠性を向上できる。
また、キッチン用カウンター1の製造方法は、以下に示す特徴を有することが好ましい。ハニカム材3と第1成形型5の第1成形面53との間に配置される第1スペーサー7Aは、第1成形面53側の端部の断面積が、ハニカム材3側の部分の断面積よりも小さい。
この製造方法にあっては、第1スペーサー7Aの第1成形面53側の端部の断面積が、ハニカム材3側の部分の断面積よりも小さい。このため、第1スペーサー7Aによってハニカム材3をしっかりと支持しつつ、スペーサー7のカウンター2の上面に露出する上端部の面積を小さくして、カウンター2の外観を良くすることができる。
なお、本実施形態の第1スペーサー7Aは円錐状であるが、三角錐以外の多角錐状であってもよい。また、第1スペーサー7Aは、三角柱状で下型51の成形面側に位置する頂部が底面視線状のもの、あるいは垂台状で下型51の成形面側に位置する頂部が底面視面状のものであってもよい。すなわち、第1スペーサー7Aは、下型51の成形面側の端部の断面積が、ハニカム材3側の部分の断面積よりも小さければよい。
また、本実施形態では、第2スペーサー7Bも第1スペーサー7Aと同様に円錐状に形成したが、第1スペーサー7Aのみ円錐状に形成してもよい。また、第1スペーサー7Aの形状、および第2スペーサー7Bの形状は、円柱状等のその他の形状であってもよい。
また、各スペーサー7は、カウンター2の成形材料である合成樹脂24以外の材料から形成されてもよい。
また、各スペーサー7は、第1成形型5内に注入された合成樹脂24によって溶解可能な合成樹脂の成形物であってもよい。このようにすることで、第1成形型5内に注入された合成樹脂でスペーサー7を溶解できる。従って、成形されたカウンター2の上面側にスペーサー7が露出しないようにして外観を良くすることができる。なお、前記溶解可能な樹脂としては、例えばポリスチレンが挙げられる。
また、カウンター2のシンク用孔20およびこん炉用孔21は、省略してもよい。すなわち、カウンター2によって上面が構成される調理台は、焜炉の設けられない流し台や、シンク4の設けられない焜炉台であってもよい。また、本発明は、例えばカップボードを一体的に備えた調理台のカウンターにも適用できる。
1 キッチン用カウンター
2 カウンター
22 上層
23 下層
24 合成樹脂
25 接合面
26 凹部
3 ハニカム材
4 シンク
5 第1成形型
53 第1成形面
54 第2成形面
7 スペーサー
7A 第1スペーサー
7B 第2スペーサー
2 カウンター
22 上層
23 下層
24 合成樹脂
25 接合面
26 凹部
3 ハニカム材
4 シンク
5 第1成形型
53 第1成形面
54 第2成形面
7 スペーサー
7A 第1スペーサー
7B 第2スペーサー
Claims (9)
- 合成樹脂製のカウンターと、合成樹脂製のハニカム材とを備え、前記カウンターが、前記ハニカム材の上面に沿う上層、および前記ハニカム材の下面に沿う下層を備え、前記カウンターが前記ハニカム材をインサート品としてインサート成形された成形品であることを特徴とするキッチン用カウンター。
- 合成樹脂製でインサート成形により前記カウンターに接合されたシンクを備えたことを特徴とする請求項1に記載のキッチン用カウンター。
- 前記カウンターの前記シンクとの接合面に凹部が形成され、この凹部に前記シンクの一部が入り込んだことを特徴とする請求項2に記載のキッチン用カウンター。
- 合成樹脂製のカウンターと、合成樹脂製のハニカム材とを備えたキッチン用カウンターの製造方法であって、前記ハニカム材を成形型に挿入し、この成形型内に合成樹脂を注入することで、前記ハニカム材の上面に沿う上層と、前記ハニカム材の下面に沿う下層とを備えた前記カウンターを成形することを特徴とするキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記成形型の前記カウンターの上面を成形する第1成形面と前記ハニカム材との間、および前記成形型の前記カウンターの下面を成形する第2成形面と前記ハニカム材との間の夫々にスペーサーを配置した状態で、前記成形型内に前記合成樹脂を注入して前記カウンターを成形することを特徴とする請求項4に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記スペーサーが取り付けられた前記ハニカム材を前記成形型に挿入し、この成形型内に前記合成樹脂を注入して前記カウンターを成形することを特徴とする請求項5に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記ハニカム材と前記成形型の前記第1成形面との間に配置される前記スペーサーが、前記カウンターの成形材料である前記合成樹脂と同じ合成樹脂の成形物であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記ハニカム材と前記成形型の前記第1成形面との間に配置される前記スペーサーを、前記成形型内に注入された前記合成樹脂によって溶解することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
- 前記ハニカム材と前記成形型の前記第1成形面との間に配置される前記スペーサーは、前記第1成形面側の端部の断面積が、前記ハニカム材側の部分の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のキッチン用カウンターの製造方法。
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