JP2015164416A - マスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸の検出、定量方法及びそのデバイス - Google Patents
マスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸の検出、定量方法及びそのデバイス Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015164416A JP2015164416A JP2015015348A JP2015015348A JP2015164416A JP 2015164416 A JP2015164416 A JP 2015164416A JP 2015015348 A JP2015015348 A JP 2015015348A JP 2015015348 A JP2015015348 A JP 2015015348A JP 2015164416 A JP2015164416 A JP 2015164416A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oligonucleotide
- nucleic acid
- region
- target nucleic
- zone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6813—Hybridisation assays
- C12Q1/6832—Enhancement of hybridisation reaction
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2537/00—Reactions characterised by the reaction format or use of a specific feature
- C12Q2537/10—Reactions characterised by the reaction format or use of a specific feature the purpose or use of
- C12Q2537/162—Helper probe
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2565/00—Nucleic acid analysis characterised by mode or means of detection
- C12Q2565/10—Detection mode being characterised by the assay principle
- C12Q2565/133—Detection mode being characterised by the assay principle conformational analysis
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2565/00—Nucleic acid analysis characterised by mode or means of detection
- C12Q2565/10—Detection mode being characterised by the assay principle
- C12Q2565/137—Chromatographic separation
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Immunology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
Abstract
核酸(例えば、天然の核酸、ゲノムDNA、cDNA、RNA、PCR等で増幅された核酸など)の検出に用いられている核酸ハイブリダイゼーションアッセイやPCRによる核酸の増幅およびアガロースゲル電気泳動によるアッセイが抱える煩雑な操作、低い検出感度、使用できる標識物質の制限等の問題を伴わずに、任意の核酸を簡便、且つ高感度で検出、定量する方法、ならびにその方法の実施に用いるデバイスの提供が要望されている。
【解決手段】
アッセイに供する核酸の1本鎖領域におけるオリゴヌクレオチドプローブがハイブリダイズする領域を挟んで位置する領域にマスクオリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせることで、該プローブがハイブリダイズする領域をオープンにし、且つ標的核酸の1本鎖領域を安定な状態に保ち、その上で、斯かる1本鎖領域を有する核酸を、核酸クロマトグラフィーに供することで、目的とする標的核酸を極めて簡便に、且つ高感度で検出、定量することを達成した。
【選択図】 なし
Description
核酸のハイブリダイゼ―ションを用いる方法は、検出すべき標的核酸が2本鎖である場合には、2本鎖核酸を変性させ1本鎖とした後に、検出可能な標識で標識された、標的である1本鎖核酸の一部に相補的なオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせ、当該標識を指標に標的核酸の検出を行う方法である。
また、上述のrRNAなどは、DNAの2本鎖が螺旋構造を採るのと同種の引力に起因する3次構造を形成している。
このラテラルフロー型のイムノクロマトグラフィーは、ニトロセルロース等を材質とする紐状の膜(メンブレンストリップ)の一端に抗原の捕捉用の標識抗体(キャプチャー抗体)を配置し、そこへ抗原を含む試料を加え、メンブレンストリップ中を展開された抗原とキャプチャー抗体との複合体を、メンブレンの他の一端に固定された検出用の抗体(検出抗体)に結合させ、標識を指標に抗原を検出することを原理とする方法であり、いくつかの変法が知られている(特許文献2、特許文献3)
〔態様1〕
以下を含む、試料中に含まれる1種類またはそれぞれ異なる2種類以上の標的核酸を、クロマトグラフィーにより検出または定量する方法:
(a) 領域R1、それぞれ領域R1を挟んで位置する領域M1および領域M2、領域R1とは異なる領域R2、ならびにそれぞれ領域R2を挟んで位置する領域M3および領域M4を含む標的核酸Nの1本鎖領域中の、領域M1、領域M2、領域M3および領域M4の少なくとも1つの領域に対する、それぞれの領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドM1'、オリゴヌクレオチドM2'、オリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(b) 領域R1への、標識L1で標識された、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR1'のハイブリダイゼーション;
(c) 領域R2への、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR2'または末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'のハイブリダイゼーション;および
(d)前記(a)乃至(c)を経て形成された核酸ハイブリッドの、標識L1を指標とする検出または定量;ならびに
(e)必要に応じ、試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nの検出または定量のための、それぞれの標的核酸Nについての、上記の(a)乃至(d)の事項。
〔態様2〕
前記(a)のハイブリダイゼーションが、以下のいずれかを含む、態様1記載の方法:
(i)領域M1および領域M2の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(ii)領域M3および領域M4の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(iii)領域M1および領域M2の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション、ならびに領域M3および領域M4の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(iv)領域M1および領域M2の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'のハイブリダイゼーション;
(v)領域M3および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション;
(vi)領域M1および領域M3の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM3'のハイブリダイゼーション;
(vii)領域M1および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション;
(viii)領域M2および領域M3の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM2'およびオリゴヌクレオチドM3'のハイブリダイゼーション;
(ix)領域M2および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM2'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション;または
(x)領域M1および領域M2の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'のハイブリダイゼーション、ならびに領域M3および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション。
〔態様3〕
該クロマトグラフィーが、前記(a)および(b)、または(a)乃至(c)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素において、該展開要素における毛管現象に基づいて実施される、態様1または2記載の方法。
〔態様4〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、態様3記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'。
〔態様5〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、態様3記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';ならびに
(iv)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'。
〔態様6〕
該クロマトグラフィーが、以下を備えるデバイスを用いて、展開要素における毛管現象に基づいて実施される、態様1または2記載の方法:
(i)前記(a)および(b)、または(a)乃至(c)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;および
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン。
〔態様7〕
該デバイスがさらに、
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン、
を備える、態様6記載の方法。
〔態様8〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;および
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様9〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様10〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様11〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様12〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様13〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';および
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様14〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様15〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様16〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';および
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様17〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様18〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様19〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、ならびに
(iv)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、態様6または7記載の方法。
〔態様20〕
該アンカーAが、オリゴヌクレオチド、ビオチン、抗体、蛋白質または糖鎖であり、該アクセプターA'が、オリゴヌクレオチド、アビジン、ストレプトアビジン、抗体または蛋白質である、態様1乃至3、5乃至7ならびに12乃至19のいずれかに記載の方法。
〔態様21〕
該アンカーAが、ビオチンであり、該アクセプターA'が、アビジンまたはストレプトアビジンである、態様20記載の方法。
〔態様22〕
該アクセプターA'が抗体である、態様20記載の方法。
〔態様23〕
試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、該展開要素が、(i)それぞれの標的核酸Nにハイブリダイズする該オリゴヌクレオチドR2'のそれぞれが固定化された2つ以上の検出ゾーン、または(ii)それぞれの標的核酸Nにハイブリダイズするそれぞれ異なるアンカーAをその末端に有するオリゴヌクレオチドR2'とそれぞれ結合し得るそれぞれ異なるアクセプターA'が固定化された2つ以上の検出ゾーンを備えることを特徴とする、態様3乃至22のいずれかに記載の方法。
〔態様24〕
該デバイスがさらに、該展開要素と接して備えられた、該検出ゾーンを越えて展開された試料を吸収するための吸収ゾーンを備える、態様6乃至23のいずれかに記載の方法。
〔態様25〕
標識L1が、金属コロイド粒子、ラテックス粒子、着色リポソームまたは酵素である、態様1乃至24のいずれかに記載の方法。
〔態様26〕
金属コロイド粒子が、金コロイド粒子、白金コロイド粒子、白金-金コロイド粒子、パラジウム粒子、銀コロイド粒子、ロジウムコロイド粒子、ルテニウムコロイド粒子またはイリジウムコロイド粒子である、態様25記載の方法。
〔態様27〕
酵素が、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼまたはβガラクトシダーゼである、態様25記載の方法。
〔態様28〕
該展開要素または該デバイスが、不透湿性固体材料からなるケース中に配置されている、態様3乃至27のいずれかに記載の方法。
〔態様29〕
以下を含む、試料中に含まれる1種類またはそれぞれ異なる2種類以上の標的核酸を、クロマトグラフィーにより検出または定量する方法:
(a) 領域R1、ならびにそれぞれ領域R1を挟んで位置する領域M1および領域M2を含み、標識L2で標識された標的核酸Nの1本鎖領域中の領域M1および領域M2の少なくとも1つに対する、それぞれの領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(b) 領域R1への、標識L1で標識された、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR1'のハイブリダイゼーション;および
(c) 前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドの、該標識L2と該標識L2に結合する物質との結合を介した捕捉、ならびに該標識L1を指標とする検出または定量;ならびに
(d)必要に応じ、試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nの検出または定量のための、それぞれの標的核酸Nについての、上記の(a)乃至(c)の事項。
〔態様30〕
前記(a)のハイブリダイゼーションが、領域M1および領域M2の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'のハイブリダイゼーションを含む、態様29記載の方法。
〔態様31〕
該クロマトグラフィーが、前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素において、該展開要素における毛管現象に基づいて実施される、態様29または30記載の方法。
〔態様32〕
該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、態様31記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'。
〔態様33〕
該クロマトグラフィーが、以下を備えるデバイスを用いて、展開要素における毛管現象に基づいて実施される、態様29または30記載の方法:
(i)前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;および
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン。
〔態様34〕
該デバイスがさらに、
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン、
を備える、態様33記載の方法。
〔態様35〕
該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ;および
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、態様33または34記載の方法。
〔態様36〕
該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、態様33または34記載の方法。
〔態様37〕
該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、態様33または34記載の方法。
〔態様38〕
該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、態様33または34記載の方法。
〔態様39〕
試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nがそれぞれ異なる標識L2で標識されており、該展開要素が、該それぞれの標識L2に結合する異なる物質がそれぞれ固定化された2つ以上の検出ゾーンを備えることを特徴とする、態様31乃至38のいずれかに記載の方法。
〔態様40〕
以下を含む、試料中に含まれる1種類またはそれぞれ異なる2種類以上の標的核酸を検出または定量する方法:
(a) 領域R2、ならびにそれぞれ領域R2を挟んで位置する領域M3および領域M4を含み、標識L2で標識された標的核酸Nの1本鎖領域中の領域M3および領域M4の少なくとも1つに対する、それぞれの領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(b) 領域R2への、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR2'または末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'のハイブリダイゼーション;および
(c) 前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドの、該標識L2を指標とする検出または定量;ならびに
(d)必要に応じ、試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nの検出または定量のための、それぞれの標的核酸Nについての、上記の(a)乃至(c)の事項。
〔態様41〕
前記(a)のハイブリダイゼーションが、領域M3および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーションを含む、態様40記載の方法。
〔態様42〕
該検出または定量が、
(A) 前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素において、該展開要素における毛管現象を利用するクロマトグラフィー;または
(B) (i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を、その表面に該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化された容積を有する固体支持体に適用し、該アンカーAと該アクセプターA'との結合を介して捕捉された前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドの検出または定量、により実施される、態様40または41記載の方法。
〔態様43〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、態様42記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ。
〔態様44〕
該検出または定量が、以下を備えるデバイスを用いて、展開要素における毛管現象を利用するクロマトグラフィーにより実施される、態様40または41記載の方法:
(i)前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;および
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン。
〔態様45〕
該デバイスがさらに、
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン、
を備える、態様44記載の方法。
〔態様46〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、態様44または45記載の方法。
〔態様47〕
該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、態様44または45記載の方法。
〔態様48〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、態様44または45記載の方法。
〔態様49〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、態様44または45記載の方法。
〔態様50〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、態様44または45記載の方法。
〔態様51〕
該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、態様44または45記載の方法。
〔態様52〕
試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合において、それぞれの標的核酸Nが同一の標識L2で標識されており、該展開要素が、それぞれの標的核酸Nにハイブリダイズするそれぞれ異なるアンカーAをその末端に有するオリゴヌクレオチドR2'とそれぞれ結合し得るそれぞれ異なるアクセプターA'が固定化された2つ以上の検出ゾーンを備えることを特徴とする、態様48乃至51のいずれかに記載の方法。
〔態様53〕
試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nがそれぞれ異なる標識L2で標識されていることを特徴とする、態様48乃至51のいずれかに記載の方法。
〔態様54〕
該標識L2が、ビオチン、蛍光色素、ジゴキシゲニン(DIG)、抗体または酵素である、態様29乃至53のいずれかに記載の方法。
〔態様55〕
該標識L2がビオチンであり、且つ該標識L2に結合する物質がアビジン若しくはストレプトアビジンである、態様54記載の方法。
〔態様56〕
該標識L2に結合する物質が、抗体または酵素で標識された抗体である、態様29乃至38のいずれかに記載の方法。
〔態様57〕
該デバイスがさらに、該展開要素と接して備えられた、該検出ゾーンを越えて展開された試料を吸収するための吸収ゾーンを備える、態様33乃至39ならびに44乃至56のいずれかに記載の方法。
〔態様58〕
標識L1が、金属コロイド粒子、ラテックス粒子、着色リポソームまたは酵素である、態様29乃至39のいずれかに記載の方法。
〔態様59〕
金属コロイド粒子が、金コロイド粒子、白金コロイド粒子、白金-金コロイド粒子、パラジウム粒子、銀コロイド粒子、ロジウムコロイド粒子、ルテニウムコロイド粒子またはイリジウムコロイド粒子である、態様58記載の方法。
〔態様60〕
酵素が、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼまたはβガラクトシダーゼである、態様58記載の方法。
〔態様61〕
該展開要素または該デバイスが、不透湿性固体材料からなるケース中に配置されている、態様31乃至39ならびに41乃至60のいずれかに記載の方法。
〔態様62〕
該標的核酸Nの1本鎖領域が、2本鎖の核酸を変性して生成される1本鎖領域である、態様1乃至61のいずれかに記載の方法。
〔態様63〕
該標的核酸Nが、DNAまたはRNAである、態様1乃至62のいずれかに記載の方法。
〔態様64〕
該標的核酸Nが、真核生物、原核生物、細菌若しくはウイルスのゲノムに由来する核酸、該ゲノムを制限酵素で切断されて生ずるゲノム断片に由来する核酸、または人為的に増幅された核酸である、態様1乃至63のいずれかに記載の方法。
〔態様65〕
細菌のゲノム由来の核酸が、以下のいずれかである、態様64記載の方法:
1)GenBank Accession No. FR714927で識別される黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus、以下SA)のゲノムDNA中の2653499〜2662118番目の領域、2656232〜2657658番目の領域または2656470〜2656799番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む黄色ブドウ球菌のゲノム核酸;
2)GenBank Accession No. AE015929で識別される表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis、以下SE)のゲノムDNA中の384731〜393399番目の領域、385337〜388504番目の領域または385517〜385796番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む表皮ブドウ球菌のゲノム核酸;
3)GenBank Accession No. CP004061で識別される緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa、以下PA)のゲノムDNA中の2386558〜2391818番目の領域、2386678〜2388735番目の領域または2387395〜2387664番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む緑膿菌のゲノム核酸;
4)GenBank Accession No. HF558530で識別される腸球菌(Enterococcus faecalis、以下EF)のゲノムDNA中の1837695〜1841178番目の領域、1838789〜1839704番目の領域または1839147〜1839386番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む腸球菌のゲノム核酸;
5)GenBank Accession No. AP012306で識別される大腸菌(Escherichia coli、以下EC)のゲノムDNA中の1286884〜1291840番目の領域、1290625〜1291839番目の領域または1291152〜1291460番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む大腸菌のゲノム核酸;
6)GenBank Accession No. CP001918で識別されるEnterobacter cloacaeのゲノムDNA中の1566239〜1568859番目の領域または1566732〜1566956番目の領域の一部または全部の核酸配列を含むEnterobacter cloacaeのゲノム核酸;または
7)GenBank Accession No. CP003785で識別される肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae、以下KP)のゲノムDNA中の4082686〜4083937番目の領域、4082686〜4083380番目の領域または4082799〜4083096番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む肺炎桿菌のゲノム核酸。
〔態様66〕
該展開要素を用いるクロマトグラフィーが、少なくとも1つの変性剤若しくはカオトロピック剤、または少なくとも1つの変性剤若しくはカオトロピック剤および少なくとも1つの無機塩を含むバッファー中で実施される、態様1乃至65のいずれかに記載に方法。
〔態様67〕
以下を備える、態様24乃至28ならびに57乃至66のいずれかに記載の方法に用いるためのデバイス:
(i)該形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン;
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン;および
(iv)該展開要素と接して備えられた、該検出ゾーンを越えて展開された試料を吸収するための吸収ゾーン。
〔態様68〕
該展開要素が、不透湿性固体材料からなるケース中に配置されている、態様67記載のデバイス。
1) 検出すべき標的核酸中の1本鎖領域におけるオリゴヌクレオチドプローブがハイブリダイズする領域が、アッセイの間中、オープンな状態に保たれる。
2) アッセイの間中、標的核酸を安定的に1本鎖の状態または1本鎖領域を保持した状態に保たれる。
3) その結果、オリゴヌクレオチドプローブの標的核酸へのハイブリダイゼーションの速度が増大する。
4) マスクオリゴヌクレオチドを使用しない場合には、オリゴヌクレオチドプローブが標的核酸にハイブリダイズしないような標的核酸においても、マスクオリゴヌクレオチドを用いるとともに、本発明の核酸クロマトグラフィーまたはイムノアッセイを適用することで該標的核酸の検出が可能となる。
5) また、通常の核酸ハイブリダイゼーションにおいて、2本鎖核酸を1本鎖の状態または1本鎖領域を保持した状態にするために適用される変性条件(高温、塩濃度、カオトロピックイオンやホルムアミド等の変性剤の存在)のような非生理的条件下ではタンパク質や酵素などは容易に失活することから、核酸ハイブリダイゼーション法を利用した遺伝子検査において用いられる標識物質は、蛍光物質やジゴキシゲニンなどの低分子化合物や、ラジオアイソトープなどに限定されるところ、マスクオリゴヌクレオチドを用いることにより、変性条件を緩和することができることから、これまで利用できなかったタンパク等の標識物質、またはDNAポリメラーゼ等が利用可能となる。
表1に示される態様(e)乃至(l)は、前記の態様12〜19(ならびに23)にそれぞれ対応する。
表1に示される態様(m)乃至(p)は、前記の態様35〜38(ならびに39)にそれぞれ対応する。
表1に示される態様(q)および(r)は、前記の態様46および47にそれぞれ対応する。
表1に示される態様(s)乃至(v)は、前記の態様48〜51(ならびに52にそれぞれ対応する。
なお、上記の任意の生物には、真核生物(例えば、動物、植物、菌類(真菌と同義。例えば、カビ、酵母、キノコ等)、藻類、原生生物(原虫)、等)、原核生物(細菌、古細菌、放線菌、ラン藻、等)、微生物、等が包含される。
例えば、標的核酸(即ち、標的核酸N)が原核生物である細菌由来の核酸の場合には、細菌のrRNA遺伝子中の23S、16Sまたは5Sサブユニットが挙げられる。標的核酸(即ち、標的核酸N)が真核生物である真菌由来の核酸の場合には、真菌のrRNA遺伝子中の28S、18S、5.8S若しくは5Sサブユニット、またはその周辺のinternal transcribed spacer (ITS)領域、またはintergenic spacer (IGS)領域が挙げられる。
該核酸は、二本鎖または一本鎖のいずれであってもよく、二本鎖である場合には、後述する「変性」により、一本鎖とすることができる。
該人為的に増幅、調製される核酸にはまた、目的に応じて設計された塩基配列に基づきDNA/RNA合成機器を用いて調製される任意の核酸が包含される。
本願発明においては、前記のPCR、LAMP、TMA、TRC、LCR、SDAあるいはNASBA等の方法により増幅、調製された核酸は、当該方法において任意の条件(各プライマーの濃度、塩濃度、反応時間、反応温度、反応サイクル、等)において増幅、調製された核酸が包含される。例えば、PCRによる核酸の増幅ににおける各プライマーの濃度を例に挙げれば、PCRで使用される一組または2組以上の一対のプライマー(フォワードプライマー、リバースプライマー)において、フォワードプライマーとリバースプライマーの濃度は同一または異なっても良い(非対照PCR)。
約1,000〜約100,000bp、約1,000〜約50,000bp、約1,000-約10,000bp、約1,000-約5,000bp、等であり得る。
GenBank Accession No. FR714927(最終登録日:2011年11月21日)で識別される黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus、「SA」と略記する)のゲノムDNA中の2653499〜2662118番目の領域、2656232〜2657658番目の領域または2656470〜2656799番目の領域の一部または全部の核酸配列。
GenBank Accession No. AE015929(最終登録日:2010年3月5日)で識別される表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis、「SE」と略記する)のゲノムDNA中の384731〜393399番目の領域、385337〜388504番目の領域または385517〜385796番目の領域の一部または全部の核酸配列。
GenBank Accession No. CP004061(最終登録日:2013年4月9日)で識別される緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa、「PA」と略記する)のゲノムDNA中の2386558〜2391818番目の領域、2386678〜2388735番目の領域または2387395〜2387664番目の領域の一部または全部の核酸配列。
GenBank Accession No. HF558530(最終登録日:2012年12月3日)で識別される腸球菌(Enterococcus faecalis、「EF」と略記する)のゲノムDNA中の1837695〜1841178番目の領域、1838789〜1839704番目の領域または1839147〜1839386番目の領域の一部または全部の核酸配列。
GenBank Accession No. AP012306(最終登録日:2013年3月29日)で識別される大腸菌(Escherichia coli、「EC」と略記する)のゲノムDNA中の1286884〜1291840番目の領域、1290625〜1291839番目の領域または1291152〜1291460番目の領域の一部または全部の核酸配列。
GenBank Accession No. CP001918(最終登録日:2010年4月23日)で識別されるEnterobacter cloacae(「ET」と略記する)のゲノムDNA中の1566239〜1568859番目の領域または1566732〜1566956番目の領域の一部または全部の核酸配列。
GenBank Accession No. CP003785(最終登録日:2013年3月12日)で識別される肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae、「KP」と略記する)のゲノムDNA中の4082686〜4083937番目の領域、4082686〜4083380番目の領域または4082799〜4083096番目の領域の一部または全部の核酸配列。
本発明においては、このような、標的核酸に1つ以上のオリゴヌクレオチドがハイブリダイズして形成された核酸を、「核酸ハイブリッド」と称する。
なお、本発明においては、該オリゴヌクレオチドR1'(標識L1で標識されていても良い)を、キャプチャーオリゴヌクレオチドと称する場合がある。
なお、本発明においては、該オリゴヌクレオチドR2'(アンカーAを有していても良い)を、ディテクションオリゴヌクレオチドと称する場合がある。
好ましい態様の1つとしては、該アンカーAがビオチンであり、および該アクセプターA'がアビジンまたはストレプトアビジンの組み合わせである。
また、該酵素としては、アルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、またはβガラクトシダーゼ、等が挙げられる。
好ましい態様の1つとしては、該アンカーAがビオチンであり、および該アクセプターA'がアビジンまたはストレプトアビジンの組み合わせである。
・領域M1のみへマスクオリゴヌクレオチドM1'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M2のみへマスクオリゴヌクレオチドM2'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M3のみへマスクオリゴヌクレオチドM3'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M4のみへマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M1および領域M2の両方にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM1'およびマスクオリゴヌクレオチドM2'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M3および領域M4の両方にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM3'およびマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M1および領域M3の両方にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM1'およびマスクオリゴヌクレオチドM3'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M1および領域M4の両方にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM1'およびマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M2および領域M3の両方にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM2'およびマスクオリゴヌクレオチドM3'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M2および領域M4の両方にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM2'およびマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M1、領域M2及び領域M3にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM1'、マスクオリゴヌクレオチドM2'およびマスクオリゴヌクレオチドM3'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M1、領域M2及び領域M4にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM1'、マスクオリゴヌクレオチドM2'およびマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M1、領域M3及び領域M4にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM1'、マスクオリゴヌクレオチドM3'およびマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
・領域M2、領域M3及び領域M4にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM2'、マスクオリゴヌクレオチドM3'およびマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
・ならびに領域M1、領域M2、領域M3及び領域M4にそれぞれマスクオリゴヌクレオチドM1'、マスクオリゴヌクレオチドM2'、マスクオリゴヌクレオチドM3'およびマスクオリゴヌクレオチドM4'をハイブリダイズさせる態様。
領域M1と領域R1が、その間に1塩基のギャップもなく隣接するか、または1〜20merまで離れて存在する態様が好ましい。
好ましくは、領域M1と領域R1が、その間に1塩基のギャップもなく隣接するか、または1〜15merまで離れて存在する。
より好ましくは、領域M1と領域R1が、その間に1塩基のギャップもなく隣接するか、または1〜10merまで離れて存在する。
さらに好ましくは、領域M1と領域R1が、その間に1塩基のギャップもなく隣接するか、または1〜5merまで離れて存在する。
なお、斯かる本発明における核酸クロマトグラフィーは、所望により、1つ以上の「検出ゾーン」のみを備えた「展開要素」(後述)の一部を、容積を有する固体支持体(例えば、チューブ、バイアル、プレート、ビーカー、等)中の、標的核酸と上述の各種オリゴヌクレオチドとを含む液体試料に適用する(接触させる)態様、または該固体支持体の一部に、該液体試料を適用すること態様によっても実施することができる。
なお、以下に例示的に示す各態様を含め、本願発明においては、前記の標的核酸(標識L2で標識されていても良い)、オリゴヌクレオチドR1'(標識L1で標識されていても良い)、オリゴヌクレオチドR2'(アンカーAを有していても良い)、各マスクオリゴヌクレオチド、ならびに各種の核酸ハイブリッドの間の相互のハイブリダイゼーション、アンカーAおよびアクセプターA'、ならびに標識L2と標識L2に結合する物質の間の結合は、アッセイの開始から終了までの間の全体を通じて生じるものの全てを包含し、特定の場所、部位、あるいは時点においてのみ生じるハイブリダイゼーションまたは結合のみを意味するものではない。
例えば、図4−1〜図4−7、図4−9〜図4−12に模式的示した態様を例示的に挙げることができるが、これらの態様において採用される基本原理の平易な理解の目的のみのため、同原理について概説すると概ね以下のとおりである。
この適用ゾーンは、その機能の面からサンプルパッドと称することもでき、例えば以下のような機能を備えるものであるが、この限りではない。
(i)液体試料を受ける。
(ii)液体試料を支持体中に均質に分配する。
(iii)所望により、液体試料の組成を変えるための試薬を含み得る。
(iv)フィルターとしての役割を果たすこともある。
(v)任意のオリゴヌクレオチド等の物質を封入し得る。
この封入ゾーンは、その機能の面からコンジュゲートパッドと称することもでき、例えば、以下のような機能を備えるものであるが、この限りではない。
(i)任意のオリゴヌクレオチド等の物質を封入し得る。分析が行なわれないときは、該封入されたオリゴヌクレオチド等は、通常、乾燥して存在する。
(ii)該各種のオリゴヌクレオチドを素早く、均一に、定量的に放出する。
(iii)展開要素に該各種のオリゴヌクレオチドを均一に移動させる。
例えば、該オリゴヌクレオチドR2'が有するアミノリンカーが、蛋白質(例えば、血清アルブミン、免疫グロブリン、等)を介して固相に固定化されることにより、該オリゴヌクレオチドR2'が固相に固定化され得る。
本発明においては、該検出ゾーンには、オリゴヌクレオチドプローブR2'(オリゴヌクレオチドR2')が有するアンカーAに結合し得る、アクセプターA'を固定化することができる。
例えば、該アンカーAがビオチンである場合には、検出ゾーンには、アビジンまたはストレプトアビジンがアクセプターA'として固定化され得る。
例えば、標的L2が蛍光色素である場合には、検出ゾーンには、該蛍光色素に特異的に結合する抗体が固定化され得る。また、標的L2がビオチンである場合には、検出ゾーンには、アビジンまたはストレプトアビジンが固定化され得る。
コントロールラインとしての検出ゾーンにおけるインターナルコントロールの捕捉、検出は、上述したテストラインとしての検出ゾーンにおける標的核酸Nの捕捉、検出のための各種の手法と同様にして、インターナルコントロールにハイブリダイズするキャプチャーオリゴヌクレオチド、マスクオリゴヌクレオチドおよびディテクションオリゴヌクレオチドを用いて実施することができる。
上述したとおり、標的核酸Nおよびインターナルコントロールの各検出ゾーンでの検出を、金コロイド粒子などの金属コロイド粒子やラテックス粒子が有する赤色や青色の色彩を利用して行う場合には、テストラインの着色の有無に拘わらず、コントロールラインにおいて着色ラインが現れた場合には、デバイスは正常に機能したことが確認される。一方、テストラインの着色の有無に拘わらず、コントロールラインにおいて着色ラインが現れない場合には、デバイスは正常に機能していないことが確認される。
この吸収ゾーンは、その機能の面から吸収パッドと称することもできる。
このケース(ハウジング)中へ配置された本発明のデバイスの一つの態様としては、図5−1および図5−2に模式的に示される態様を例示することができる。
図5−2に模式的に記載される態様は、図5−1に模式的に記載される態様に包含される各種の態様のうちの好ましい態様の一例であって、当該デバイスにおける「展開要素」が、上述した標的核酸を検出するためのテストラインとしての検出ゾーンに加え、上述のとおりの、該デバイスが正常に機能するか否かを確認するための、インターナルコントロール(対照)としての核酸を検出するためのコントロールラインとしての検出ゾーンを併せて備える態様である。
また、本発明のデバイスを該ケース(ハウジング)中に配置することにより、デバイスに含まれる試薬等が乾燥状態で保ち、室温での長期保存が可能となる。
即ち、例えば、前記に例示されるような態様のデバイスに、さらに、該特定の標的核酸Nの検出、定量に必要な、1つ以上のマスクオリゴヌクレオチド(M1'、M2'、M3'および/またはM4')、オリゴヌクレオチドプローブR1'(標識L1で標識されていてもよい)、ならびにオリゴヌクレオチドプローブR2'(アンカーAを有していても良い)を配備させることによりキットとすることができる。
また、例えば、試料中に含まれる標的核酸Nを、PCRに等により増幅した後に検出、定量する場合には、前記のキットに、該標的核酸NのPCR等による増幅に必要な一対の増幅用プライマー(例えばPCRプライマー)をさらに配備したキットを提供することができる。
フロースルー型の核酸クロマトグラフィーの原理は、基本的には、上述のラテラルフロー型の核酸クロマトグラフィーの原理と同様であるが、ラテラルフロー型の核酸クロマトグラフィーにおいては、標的核酸NとオリゴヌクレオチドR1'および/またはオリゴヌクレオチドR2'とのハイブリダイゼーションが支持体(メンブレン)中において水平方向に(横に向かって)進むのに対し、フロースルー型の核酸クロマトグラフィーにおいては、斯かる各ハイブリダイゼーションが、垂直方向に(上から下へ)進む点で相違する。
・標的核酸Nごとに設計、調製された、1つ以上のマスクオリゴヌクレオチド(M1、M2、M3および/またはM4; 1種類以上の、オリゴヌクレオチドR1'(標識L1で標識されていても良い)、および/またはオリゴヌクレオチドR2'(アンカーAを有していても良い)の1つ以上を、所望により含ませることができるコンジュゲートパッド(試薬紙とも称する)。
・所望により、検出パッド(検出紙、判定紙)を通過した液体を吸収するための吸収パッドを備えていてもよい。
この方法を用いる本発明の核酸の検出、定量方法は、前述したとおりの、例えば、図2(態様(5)、(6)、(7))、および図4−8に模式的に例示されるとおりの態様を挙げることができる。
本発明においては、このハイブリダイゼーション-ELISAを用いて、試料中の標的核酸を、例えば、以下のようにして検出、定量することができる。
また、以下各操作は、同時または任意の順序で実施され得る。
1.PCR用鋳型DNAの調製
PCR用の鋳型DNAは、ISOPLANT(NIPPON GENE)を用いてゲノムDNAとして調製した。
即ち、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus、「SA」と略記する;菌株ATCC12600)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis、「SE」と略記する;菌株ATCC14990)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa、「PA」と略記する;菌株JCM5962)、腸球菌(Enterococcus faecalis、「EF」と略記する;菌株JCM5803)、大腸菌(Escherichia coli、「EC」と略記する;菌株JCM1649)、Enterobacter cloacae(「ET」と略記する;菌株JCM1232)、および肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae、「KP」と略記する;菌株JCM 1662)のそれぞれを3 mLのLB液体培地(ベクトンデッキンソン)で一晩培養して得た被検菌液1 mLを6,000 × gで5分間遠心後、沈渣を300 μLのExtraction Bufferで懸濁した後、150 μLのLysis Bufferを加えて混和後、50℃で15分間反応させた。
PCRにはTAKARA社のPrimeSTAR HS DNA Polymeraseを用いた。まず、PrimeSTAR HS DNA Polymerase(2.5 U/μL)0.2 μL 、5× PrimeSTAR Buffer(Mg2+ plus)4 μL、dNTP Mixture(各2.5 mM)1.6 μL、鋳型 DNA 1 μL、およびそれぞれの細菌由来の鋳型ゲノムDNAに特異的な一対のオリゴヌクレオチドプライマー(10 pmol/μL)各0.4μLを滅菌水で20 μLにメスアップした。
・SA1F:5'- GGATTCAATGTCACATGAGCGTGATAAAAT -3' [配列番号1]
・SA1R:5'- AAAGCTCAAGGATATGCGATTACTGAAGCAG -3' [配列番号2]
SE用のPCRプライマーとして以下に示すSE1F及びSE1Rを使用した。
・SE1F:5'- TCAGAGGTCATGGAAAATCTTCACGAAC -3' [配列番号3]
・SE1R:5'- ATTGCCTCAGATTTATTAAAGCCTGCTAATTCTTC -3' [配列番号4]
PA用のPCRプライマーとして以下に示すPA1F及びPA1Rを使用した。
・PA1F:5'- AAGATCGGCGTATTCATCGGCGTC -3' [配列番号5]
・PA1R:5'- CCCAGGTCCTGATAGACCAGTTGATACCC -3' [配列番号6]
EF用のPCRプライマーとして以下に示すEF1F及びEF1Rを使用した。
・EF1F:5'- GAAGACAACGATTTATGTTTACGCTTTGGCA -3' [配列番号7]
・EF1R:5'- AATTCGGCGTATCAGCCATTTTCATTT -3' [配列番号8]
EC用のPCRプライマーとして以下に示すEC1F及びEC1Rを使用した。
・EC1F:5'- GTCAGGTAAGGCTAATTTCATTACCAGCAAAGG -3' [配列番号9](配列番号41のオリゴヌクレオチドEFA1と同一配列)
・EC1R:5'- CGGTCAGCCATAGGGTAAATGACCAC -3' [配列番号10]
ET用のPCRプライマーとして以下に示すET1F及びET1Rを使用した。
・ET1F:5'- GTTTCTGGCACGGCGTCAGC -3' [配列番号11]
・ET1R:5'- TGTGTGTCTAATCAGTTCCGCAGGG -3' [配列番号12]
KP用のPCRプライマーとして以下に示すKP1F及びKP1Rを使用した。
・KP1F:5'- CAGCCATCAGGTTGAGCATCATTAATCTT -3' [配列番号13]
・KP1R:5'- CAGCCGGAGAAATAGAGAAATCTTATGAATCAT -3' [配列番号14]
増幅したPCR産物は、ミューピッド(アドバンス)を用いたアガロースゲル電気泳動により、2%アガロース(Agarose I、AMRESCO)、1× TAE バッファー[40 mM Tris-HCl (pH 8.0)、40 mM Acetic acid、1.0 mM EDTA] を用いて分離した。電気泳動後は、1 μg/mL エチジウムブロマイド溶液で染色し、染色後のDNAは、ゲルドキュメンテーション解析システムChemiDoc XRS(Bio-Rad Laboratories, Inc.)を用いて、紫外線下(260 nm)で撮影した。
核酸クロマトグラフィーによるEC由来核酸の検出において用いる金コロイド粒子標識キャプチャーオリゴヌクレオチドを以下のように調製した。
合成し、ビオチン化した、ビオチン化オリゴヌクレオチド(ビオチン- CGGTCAACGAGATGTGGTCT - 3') [配列番号15]を秤量し、1mM EDTAを加え、0.1M MOPS(3-Morpholinopropanesulfonic acid)緩衝液(pH7.8)を用いて希釈し、0.15nmolのビオチン化オリゴヌクレオチド溶液を調製した。
上記キャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAB):5'- GGCTCATCTTCTAGTGGTGC - 3' [配列番号16]
・SE核酸検出用(SEB):5'- GGCCAAAAGTGAAGACATTG - 3' [配列番号17]
・PA核酸検出用(PAB):5'- CCATCTTTTCCAGGCGATGC - 3' [配列番号18]
・EF核酸検出用(EFB):5'- ACAAATGGGGCTGGAGGTTC - 3' [配列番号19]
・ET核酸検出用(ETB):5' - CAACCCTCAGGACACCACTT - 3'[配列番号20]
・KP核酸検出用(KPB):5' - CAACTCGGGATCGGCAAACA - 3' [配列番号21]
核酸クロマトグラフィーによるEC由来核酸の検出において用いるメンブレンに固定化するBSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドを以下のように調製した。Sigma社製の牛血清アルブミン(BSA)150 mgを5 mM EDTAを加えた0.1 M リン酸緩衝液(pH6.7)2 mlに溶解した。
BSAと結合させるディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SE核酸検出用(SEA):5'- GGACATGATATGGGGGGCAT - 3' [配列番号24]
・PA核酸検出用(PAA):5'- CGAGACGGCCCCAGACCTAT - 3' [配列番号25]
・EF核酸検出用(EFA):5'- AAGCAGGCTATCGGATTCTC - 3' [配列番号26]
・ET核酸検出用(ETA):5'- GTGGCTGACCTTAATGAACC - 3' [配列番号27]
・KP核酸検出用(KPA):5'- ATCACTGGCTGGCAAGGCAC - 3' [配列番号28]
BioDot社製XYXZ300塗布機を用いて、Advanced Microdevice社製ニトロセルロースメンブレン上に、BSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドを、1.1μg/テスト(1テストは1mmx5mm幅のラインを意味する)になるように塗布し、室温で一晩乾燥することによりディテクションオリゴヌクレオチドを、BSAを介してメンブレン上のテストラインに固定化した。
前記において細菌ごとに調製したBSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドを用いて細菌ごとにテストストリップを調製した。
前記で調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌ゲノム核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを細菌ごとに調製した。
同様に、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌ゲノム核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを細菌ごとに調製した。
調製したマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAA2):5'- ACTTGTAGAGACACCCGTTAATACT -3' [配列番号30]
・SA核酸検出用(SAB1):5'- TAAAGCGTCGCTTAGAAATAATC -3' [配列番号31]
・SA核酸検出用(SAB2):5'- TAAATCTTCAAGTATTCGTGTAGATG -3' [配列番号32]
・SE核酸検出用(SEA2):5'- CATTGCGAGTGAATTTACTG -3' [配列番号34]
・SE核酸検出用(SEB1):5'- GTGATTACATTGACAATTGTTTC -3' [配列番号35]
・SE核酸検出用(SEB2):5'- CAAATGGTTTCAACAAATTAATG -3' [配列番号36]
・PA核酸検出用(PAA2):5'- TTGTCATTACGGGGCGT -3' [配列番号38]
・PA核酸検出用(PAB1):5'- GACCTCAGGCCGTTAACAT -3' [配列番号39]
・PA核酸検出用(PAB2):5'- CGTGCATCGGGCTGTG -3' [配列番号40]
・EF核酸検出用(EFA2):5'- TATACGCCTTTTGAAACGGT -3' [配列番号42]
・EF核酸検出用(EFB1):5'- AATCAATGGGGAAATTTTTTA -3' [配列番号43]
・EF核酸検出用(EFB2):5'- TTTTAATGAGTCAAAGATTAGCGG -3' [配列番号44]
・EC核酸検出用(ECC2):5'- CAGTACAACACGACGATTTATG -3' [配列番号46]
・EC核酸検出用(ECD1):5'- GATCGCTATCGAGGGGTATT -3' [配列番号47]
・EC核酸検出用(ECD2):5'- TTATGAGTGCTAAACAAGCTAAA -3' [配列番号48]
・ET核酸検出用(ETA2):5'- AAATCATTCAAAAGAATGCTGAAC -3' [配列番号50]
・ET核酸検出用(ETB1):5'- TGGCGGTATGGATGGG -3' [配列番号51]
・ET核酸検出用(ETB2):5'- TGCTGCATACGCTCTCTGA -3' [配列番号52]
・KP核酸検出用(KPA2):5'- ATATTGCCATTGTTTATTTTTC -3' [配列番号54]
・KP核酸検出用(KPB1):5'- CTATTTTTAGCAGCTTGTTCAA -3' [配列番号55]
・KP核酸検出用(KPB2):5'- CTCATTTACCAGGAATAATCTTAC -3' [配列番号56]
核酸クロマトグラフィーには、前記で細菌ごとに調製したテストストリップを用いた(図5−1)。テストラインには、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがBSAを介して固定化されている。
なお、対照試験として、マスクオリゴヌクレオチドを用いずに、同様に核酸クロマトグラフィーを行った。
各細菌のそれぞれのゲノムDNAを鋳型とするPCR産物のアガロースゲル電気泳動での検出の結果を図6に示す。
この結果、PCRにより、それぞれの細菌について、目的とするゲノムDNAが増幅されたことが示された。
各細菌のPCRによる増幅したゲノムDNAの核酸クロマトグラフィーの結果を図7に示す。
この結果、マスクオリゴヌクレオチドを用いることで、発色感度が顕著に上昇した。
1.細菌ゲノムDNAの調製
大腸菌(Escherichia coli、以下「EC」と略記する;菌株JCM1649)及びEnterobacter cloacae(以下「ET」と略記する;菌株JCM1232)を5 mLのBHI液体培地(ベクトンデッキンソン)で一晩培養した。被検菌液を1,870 × g(Allegra 6KR Centrifuge、ベクトンデッキンソン)で10分間遠心して上清を捨てた後、TE バッファー[10 mM Tris-HCl(pH 8.0)、1mM Ethylenediamine tetraacetic acid(EDTA)]で洗浄し、再度1,870 × gで10分間遠心し、上清を捨て、900 μLのTE バッファーで懸濁した。次に懸濁液に5 mg/mL リゾチーム(生化学工業)を300 μL加えて37℃で30分、その後10 mg/mL Protease K(ロシュ・ダイアグノスティックス)150 μLを加えて37℃で30分処理し、さらに10 % SDS 150 μLを添加した。
制限酵素はBgl II (タカラバイオ)を用いた。前記で得た150 μgの細菌ゲノム、およびH バッファー250 μL、Bgl II (10 U/μL)100 μLを滅菌水で2.5 mLにメスアップし、37℃で16時間反応させた。次いで、反応液に、5 mLの冷エタノールを添加して混和し、20,000 × gで10分間遠心してDNAを沈殿させ、上清を捨てた後に冷70%エタノールで洗浄し、風乾した後50 μLのTEに溶解して制限酵素処理された細菌ゲノムDNAの断片を得た。
5'末端チオール化オリゴヌクレオチドを滅菌蒸留水で200 μMとなるように溶解し、その200 μLに、0.08 M DTT(dithiothreitol)を200 μL添加して室温で16時間放置した。その後、滅菌蒸留水にて溶媒置換を行った。10 μMの5'末端チオール化オリゴヌクレオチド200 μLを金コロイド粒子溶液(ワインレッドケミカル社、或いはBritish BioCell International社)200 μLと混合し、50℃で22時間放置した。次に200 μMのdATPを200 μL添加して6時間放置した後、最終濃度が0.1 M NaCl、10 mM リン酸緩衝液(pH 7.0)とし、更に12時間放置した。その後、5,000 × g、15分間遠心した後、同緩衝液で洗浄し再分散させ、核酸クロマトグラフィーで使用する金コロイド粒子標識キャプチャーオリゴヌクレオチドを得た。必要に応じ、0.1% PEG(polyethylene glycol;分子量20,000)を含む同緩衝液を用いた。
なお、上記キャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・ET核酸検出用(ETB2-2):5'- GTGCCGCTCACCACACCATT -3' [配列番号57]
実施例1と同様の方法で調製した。
ディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・ET核酸検出用(ETA2-2):5'- TCACGACGACGAACGTACGC -3' [配列番号58]
BioDot社製XYXZ300塗布機を用いて、Advanced Microdevice社製ニトロセルロースメンブレン上に、BSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドを、1.1μg/テスト(1テストは1mmx5mm幅のラインを意味する)になるように塗布し、室温で一晩乾燥することによりディテクションオリゴヌクレオチドを、BSAを介してメンブレン上のテストラインに固定化した。
前記で調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌ゲノムDNA核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを細菌ごとに調製した。
同様に、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌ゲノム核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを細菌ごとに調製した。
調製したマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・ET核酸検出用(ETA4):5'- GATAAACTCGTTACCGGTCA -3' [配列番号60]
・ET核酸検出用(ETB3):5'- AGAACAGCCTGCAGGAGA -3' [配列番号61]
・ET核酸検出用(ETB4):5'- AACTACGTATGGCTGAGCC -3' [配列番号62]
核酸クロマトグラフィーには、前記で調製したテストストリップを用いた(図5−1)。テストラインには、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがBSAを介して固定化されている。
なお、対照試験として、マスクオリゴヌクレオチドを用いずに、同様に核酸クロマトグラフィーを行った。
制限酵素処理した細菌のゲノムDNA断片の核酸クロマトグラフィーの結果を図8に示す。
この結果、検出すべき核酸が、細菌のゲノムDNA(PCR産物ではない)であっても、マスク用オリゴヌクレオチドを用いることで標的核酸が高感度で検出された。
1.マルチプレックスPCR用の鋳型ゲノムDNAの調製
血液寒天培地上で、Campylobacter jejuni (菌株ATCC700819)、Campylobacter jejuni (菌株81-176)、Campylobacter coli (菌株ATCC33559)、Campylobacter coli (菌株ATCC43478)、Campylobacter fetus (菌株ATCC27374)、Campylobacter fetus (菌株ATCC19438)、Campylobacter hyointestinalis (菌株ATCC35217)、Campylobacter lari (菌株ATCC43675)およびCampylobacter upsaliensis (菌株ATCC43956株)を37℃、3日間、微好気条件下で培養した。得られた各菌株のコロニーをTEに懸濁し、ボイル法を用いて鋳型ゲノムDNAを調製した。すなわち、懸濁液を沸騰水浴中で10分間煮沸し、氷水上で急冷した後、12,000 × g、10分間遠心した後、上清を分取し、鋳型ゲノムDNAを得た。
また、E. coli (菌株C600)を、BHI液体培地(ベクトンデッキンソン)で一晩培養した後、TEにて10倍希釈し、得られた希釈液からボイル法を用いて同様にして鋳型ゲノムDNAを調製した。
PCRにはTAKARA社のEx Taq DNA Polymeraseを用いた。まず、Ex Taq DNA Polymerase(2.5 U/μL)0.2 μL 、10× Ex Taq Buffer 4 μL、dNTP Mixture(各2.5 mM)3.2 μL、鋳型ゲノムDNA 1 μL、ならびに以下に示す3菌種(Campylobacter jejuni、Campylobacter coli、およびCampylobacter fetus)のそれぞれの鋳型ゲノムDNA中のcdtC遺伝子に特異的な一対のオリゴヌクレオチドプライマー(10 pmol/μL、各2 μL、合計12 μL)を、滅菌水で40 μLにメスアップし、マルチプレックスPCRを行った。PCRは、Veriti Thermal Cycler(Applied Biosystems)を用い、反応系を94℃で3分間保持した後、94℃で30秒間、55℃で30秒間、72℃で30秒間の反応を30サイクル繰り返し、72℃で3分間保持の条件で反応させた。
・CjcdtCU1:5'- TTTAGCCTTTGCAACTCCTA-3' [配列番号63]
・CjcdtCR2:5'- AAGGGGTAGCAGCTGTTAA -3' [配列番号64]
Campylobacter coli用のプライマーとして以下に示すCccdtCU1及びCccdtCR1を使用した。
・CccdtCU1:5'- TAGGGATATGCACGCAAAAG -3' [配列番号65]
・CccdtCR1:5'- GCTTAATACAGTTACGATAG -3' [配列番号66]
Campylobacter fetus用のプライマーとして以下に示すCfcdtCU2及びCfcdtCR1を使用した。
・CfcdtCU2:5'- AAGCATAAGTTTTGCAAACG -3' [配列番号67]
・CfcdtCR1:5'- GTTTGGATTTTCAAATGTTCC -3' [配列番号68]
マルチプレックスPCRにより増幅したPCR産物は、ミューピッド(アドバンス)を用いたアガロースゲル電気泳動により、2%アガロース(Agarose I、AMRESCO)、1× TAE バッファー[40 mM Tris-HCl (pH 8.0)、40 mM Acetic acid、1.0 mM EDTA]を用いて分離した。電気泳動後は、1 μg/mL エチジウムブロマイド溶液で染色し、染色後のDNAは、ゲルドキュメンテーション解析システムChemiDoc XRS(Bio-Rad Laboratories, Inc.)を用いて、紫外線下(260 nm)で撮影した。
核酸クロマトグラフィーによる各細菌ゲノムDNAの検出において用いる金コロイド粒子標識オリゴヌクレオチドを、実施例2と同様の方法で調製した。
各細菌の検出用のキャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・Cj核酸検出用(Cj-SH): 5'- CCTTGCACCCTAGATCCTAT-3' [配列番号69]
・Cc核酸検出用(Cc-SH): 5'- TCCTGACTCTAGTATCGCCA -3' [配列番号70]
・Cf核酸検出用(Cf-SH): 5'- TCAGATCGCTCCTAGCGGAT -3' [配列番号71]
100 nmolの5'末端アミノ化オリゴヌクレオチドを含む0.1 M MOPS(3-Morpholinopropanesulfonic acid)緩衝液400 μLに、3.5 mg/50 μLのEMCS(N-[6-Maleimidocaproyloxy] succinimide)を添加し、37℃で30分間反応させた。反応後、エタノール沈殿法により精製し、5 mM EDTA(ethylenediaminetetraacetic acid)、0.1 mM リン酸緩衝液(pH 6.0)に溶解した。マレイミド基が導入されたオリゴヌクレオチドの量を260 nmにおける吸光度より求めた。
・Cj核酸検出用(Cj-NH): 5'- AGCGCCTTTAGGGATACCTC -3' [配列番号72]
・Cc核酸検出用(Cc-NH): 5'- TAAGCCCTAGGGGCGATGAT -3' [配列番号73]
・Cf核酸検出用(Cf-NH): 5'- ACGCAATGCAAACACCGGAA -3' [配列番号74]
前記で調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌ゲノムDNA核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを細菌ごとに調製した。
調製したマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・Cj核酸検出用(Cjf2): 5'- AAAAGATCCTATTGATCAAAATTGG -3' [配列番号76]
・Cj核酸検出用(Cjg1): 5'- AAAACGCTTTGGAATAGCC-3' [配列番号77]
・Cj核酸検出用(Cjg2): 5'- TTTTTTTGCTGAAGTAAATGAAC-3' [配列番号78]
・Cc核酸検出用(Ccf2): 5'- ATATGCCTAGCTGTTTTAAGTGAA -3' [配列番号80]
・Cc核酸検出用(Ccg1): 5'- CAATCAATGCATGAGCACTTT -3' [配列番号81]
・Cc核酸検出用(Ccg2): 5'- TAGAAAATCGCTTTGGTTTAGG -3' [配列番号82]
・Cf核酸検出用(Cff2): 5'- TTCCTATAAATATAAAGCGATTTTCAG -3' [配列番号84]
・Cf核酸検出用(Cfg1): 5'- CCGACGTAAAAATGTGCCT -3' [配列番号85]
・Cf核酸検出用(Cfg2): 5'- TTTTAGCACTAAAAAACTGCAAG -3' [配列番号86]
吸収パッドとしてCellulose Fiber Sample Pad(ミリポア)を装着したニトロセルロースメンブレンであるHi Flow Plus 180 Membrane Card(ミリポア)を約5 mm幅に切断した。ニトロセルロース上の一部(テストライン)に前記で調製した1 mg/mLのBSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドを1 μLスポットして風乾し、ディテクションオリゴヌクレオチドをBSAを介して固定化し、細菌ごとの核酸クロマトグラフィー用のメンブレン(テストストリップ)を作製した(図5−1)。
核酸クロマトグラフィーには、前記で調製した各細菌用のメンブレン(テストストリップ)を用いた。テストラインには、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがBSAを介して固定化されている。
C. jejuni、C. coliおよびC. fetusのcdtC遺伝子を鋳型としてマルチプレックスPCRによるPCR産物のアガロースゲル電気泳動による検出の結果を図9に示す。
この結果、マルチプレックスPCRにより、3菌種のそれぞれについて、目的とするcdtC遺伝子が増幅されたことが示された。
一方、近縁種である他のカンピロバクター属菌および大腸菌では増幅バンドは検出されなかった。
各細菌それぞれについてのPCR産物を、前記で作製したC. jejuni用の核酸クロマトグラフィー、C. coli用の核酸クロマトグラフィーおよびC. fetus用の核酸クロマトグラフィーに供しところ、それぞれのPCR産物が鮮明に検出された(図10)。
1.PCR用鋳型DNAの調製
ECに対するPCR用の鋳型DNAは、実施例1と同様の方法で調製した。
2.PCRによる核酸増幅
PCRにはTAKARA社のTakara LA Taqを用いた。まず、Takara LA Taq(5 U/μL)0.2 μL 、10× LA PCR BufferII(Mg2+ free)2 μL、25 mM MgCl2 2 μL、dNTP Mixture(各2.5 mM)1.6 μL、鋳型 DNA 1 μL、および一対のオリゴヌクレオチドプライマー(10 pmol/μL)各0.4μLを滅菌水で20 μLにメスアップした。
・EC2F:5'- CGCATTTTTATTAATGCTTTCG -3' [配列番号87]
・EC2R:5'- GGGCTGGCAGAGAGAGTG -3' [配列番号88]
実施例1と同様の方法で調製した。
キャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・EC核酸検出用(ECB2):5'- TCGTGGGAACACAACCAGTC - 3' [配列番号89]
実施例1と同様の方法で調製した。
ディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・EC核酸検出用(ECA2):5'- GCCTGATAAACTTCCGCCTC - 3' [配列番号90]
前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌由来PCR産物上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチド(ECC3、ECC4)を調製した。
・ECC3:5'- CAACCAGTTGATGATGGATC -3' [配列番号91]
・ECC4:5'- GCCACTCTCTCTGCCAGC -3' [配列番号92]
・CT7:5'- CGTGAAGATTTTCCATGACC -3' [配列番号93]
・CT8:5'- CATAAACCCGAGGAATAACG -3' [配列番号94]
実施例1と同様の方法で調製した。
核酸クロマトグラフィーには、前記で細菌ごとに調製したテストストリップを用いた(図5−1)。テストラインには、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがBSAを介して固定化されている。
なお、対照試験として、マスクオリゴヌクレオチドを用いない核酸クロマトグラフィーを行った。
各マスクオリゴヌクレオチドを組み合わせて添加した際の核酸クロマトグラフィーの結果を図11に示す。
マスクオリゴヌクレオチド2種(ECC3+ECC4)或いは1種(ECC4)のみの添加で核酸クロマトグラフィーの発色感度が高まった。
1.PCR用鋳型DNAの調製
SA、SE及びEFに対するPCR用の鋳型DNAは、実施例1と同様の方法で調製した。
SA、SE及びEFに対するPCR産物は、実施例1と同様の方法で調製した。
実施例2と同様の方法で調製した。
キャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAB):5'- GGCTCATCTTCTAGTGGTGC - 3' [配列番号16]
・SE核酸検出用(SEB):5'- GGCCAAAAGTGAAGACATTG - 3' [配列番号17]
・EF核酸検出用(EFB):5'- ACAAATGGGGCTGGAGGTTC - 3' [配列番号19]
実施例3と同様の方法で調製した。
ディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAA):5'- GCCGTGCTCAATACAGCTCC - 3' [配列番号23]
・SE核酸検出用(SEA):5'- GGACATGATATGGGGGGCAT - 3' [配列番号24]
・EF核酸検出用(EFA):5'- AAGCAGGCTATCGGATTCTC - 3' [配列番号26]
調製したキャプチャーオリゴヌクレオチド用マスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAB1):5'- TAAAGCGTCGCTTAGAAATAATC -3' [配列番号31]
・SA核酸検出用(SAB2):5'- TAAATCTTCAAGTATTCGTGTAGATG -3' [配列番号32]
・SE核酸検出用(SEB1):5'- GTGATTACATTGACAATTGTTTC -3' [配列番号35]
・SE核酸検出用(SEB2):5'- CAAATGGTTTCAACAAATTAATG -3' [配列番号36]
・EF核酸検出用(EFB1):5'- AATCAATGGGGAAATTTTTTA -3' [配列番号43]
・EF核酸検出用(EFB2):5'- TTTTAATGAGTCAAAGATTAGCGG -3' [配列番号44]
調製したディテクションオリゴヌクレオチド用マスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAA1):5'- CAGTAATATAATAGTCTTTATCTACACTTTCTAAT -3' [配列番号29]
・SA核酸検出用(SAA2):5'- ACTTGTAGAGACACCCGTTAATACT -3' [配列番号30]
・SE核酸検出用(SEA1):5'- TAAATATCGATTCTGCACATATTTTA -3' [配列番号33]
・SE核酸検出用(SEA2):5'- CATTGCGAGTGAATTTACTG -3' [配列番号34]
・EF核酸検出用(EFA1):5'- GAAGACAACGATTTATGTTTACGCTTTGGCA -3' [配列番号41]
・EF核酸検出用(EFA2):5'- TATACGCCTTTTGAAACGGT -3' [配列番号42]
実施例3と同様の方法で調製した。
実施例3と同様の方法で調製した。
各細菌のPCRによる増幅したゲノムDNAの核酸クロマトグラフィーの結果を図12に示す。
この結果、キャプチャーオリゴヌクレオチド用マスクオリゴヌクレオチド、ディテクションオリゴヌクレオチド用マスクオリゴヌクレオチドのどちらがより効果的かはPCR産物の配列に依存するものの、どの細菌においても双方のマスクオリゴヌクレオチド添加により最も発色感度が高まった。
(本願発明の核酸クロマトグラフィーによる標的核酸の定量の検討、ならびにマスクオリゴヌクレオチドの条件検討)
1.PCR用鋳型DNAの調製
SA用の鋳型DNAは、実施例1と同様の方法で調製した。
SAに対するPCR産物は、実施例1と同様の方法で調製した。
実施例2と同様の方法で調製した。
キャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAB):5'- GGCTCATCTTCTAGTGGTGC - 3' [配列番号16]
実施例1と同様の方法で調製した。
ディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAA):5'- GCCGTGCTCAATACAGCTCC - 3' [配列番号23]
前記で調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌由来PCR産物上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする以下に示す三対のマスクオリゴヌクレオチドを調製した。
調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドに1塩基のギャップもなく隣接したマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SAB1:5'- TAAAGCGTCGCTTAGAAATAATC -3' [配列番号31]
・SAB2:5'- TAAATCTTCAAGTATTCGTGTAGATG -3' [配列番号32]
調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドから5mer離れたマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SAB3:5'- CTAAAGCGTCGCTTAGAAA -3' [配列番号95]
・SAB4:5'- CTTCAAGTATTCGTGTAGATGC -3' [配列番号96]
調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドから10 mer離れたマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SAB5:5'- CGCTAAAGCGTCGCTT -3' [配列番号97]
・SAB6:5'- AGTATTCGTGTAGATGCAT -3' [配列番号98]
・SAA1:5'- CAGTAATATAATAGTCTTTATCTACACTTTCTAAT -3' [配列番号29]
・SAA2:5'- ACTTGTAGAGACACCCGTTAATACT -3' [配列番号30]
調製したディテクションオリゴヌクレオチドから5mer離れたマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SAA3:5'- AAACAGTAATATAATAGTCTTTATCTACACTTT -3' [配列番号99]
・SAA4:5'- TAGAGACACCCGTTAATACTAAATG -3' [配列番号100]
調製したディテクションオリゴヌクレオチドから10 mer離れたマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SAA5:5'- TCTTCTAAAACAGTAATATAATAGTCTTTATCTAC -3' [配列番号101]
・SAA6:5'- ACACCCGTTAATACTAAATGATT -3' [配列番号102]
実施例1と同様の方法で調製した。
実施例1と同様の方法で調製した。
検出にはイムノクロマトリーダ(C10066-10、浜松ホトニクス)を用いて発色強度を測定した。隣接したマスクオリゴヌクレオチドを添加した状態で、X軸にPCR産物濃度、Y軸に発色強度を指標として検量線を作成した。また、発色強度の比較のために、一定濃度のPCR産物を用いて5mer或いは10 mer離れたマスクオリゴヌクレオチドを添加した群、及び対照試験として、マスクオリゴヌクレオチドを用いない核酸クロマトグラフィーでの発色強度を測定し、上記検量線から隣接したマスクオリゴヌクレオチド添加時のPCR産物量に換算した。対照試験での発色強度に相当するPCR産物量を1倍とし、各マスクオリゴヌクレオチド添加時の発色強度に相当するPCR産物量から発色感度を算出した。
隣接したマスクオリゴヌクレオチド添加時の検量線を図13に示す。
図に示すように、濃度依存的に発色強度が増し、定量可能であることが示唆された。
また、各マスクオリゴヌクレオチド添加時の発色強度の比較検討を表2に示す。
(マスクオリゴヌクレオチドの標的核酸への接触のタイミングの検討)
1.PCR用鋳型DNAの調製
SA及びSE用の鋳型DNAは、実施例1と同様の方法で調製した。
SA及びSEに対するPCR産物は、実施例1と同様の方法で調製した。
実施例2と同様の方法で調製した。
キャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAB):5'- GGCTCATCTTCTAGTGGTGC - 3' [配列番号16]
・SE核酸検出用(SEB):5'- GGCCAAAAGTGAAGACATTG - 3'[配列番号17]
実施例3と同様の方法で調製した。
ディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAA):5'- GCCGTGCTCAATACAGCTCC - 3' [配列番号23]
・SE核酸検出用(SEA):5'- GGACATGATATGGGGGGCAT - 3'[配列番号24]
5.0%ショ糖を含む2 mMリン酸緩衝液(pH7.2)を用いてマスクオリゴヌクレオチドを4μMとなるように希釈した。その溶液を、10 mm×150 mmのサイズに裁断したグラスファイバー(ミリポア)に塗布した後、乾燥したものをコンジュゲートパッドとした。また対照として、マスクオリゴヌクレオチドを含まない5.0%ショ糖を含む2 mMリン酸緩衝液(pH7.2)を塗布、乾燥したコンジュゲートパッドを調製した。
調製したマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・SA核酸検出用(SAA1):5'- CAGTAATATAATAGTCTTTATCTACACTTTCTAAT -3' [配列番号29]
・SA核酸検出用(SAA2):5'- ACTTGTAGAGACACCCGTTAATACT -3' [配列番号30]
・SA核酸検出用(SAB1):5'- TAAAGCGTCGCTTAGAAATAATC -3' [配列番号31]
・SA核酸検出用(SAB2):5'- TAAATCTTCAAGTATTCGTGTAGATG -3' [配列番号32]
・SE核酸検出用(SEA1):5'- TAAATATCGATTCTGCACATATTTTA -3' [配列番号33]
・SE核酸検出用(SEA2):5'- CATTGCGAGTGAATTTACTG -3' [配列番号34]
・SE核酸検出用(SEB1):5'- GTGATTACATTGACAATTGTTTC -3' [配列番号35]
・SE核酸検出用(SEB2):5'- CAAATGGTTTCAACAAATTAATG -3' [配列番号36]
吸収パッドとしてCellulose Fiber Sample Pad(ミリポア)を装着したニトロセルロースメンブレンであるHi Flow Plus 180 Membrane Card(ミリポア)に、前記で調製したコンジュゲートパッド及びCellulose Fiber Sample Pad(ミリポア)を貼り合わせ、約5 mm幅に切断した。これに、前記で調製した1 mg/mLのBSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドを1 μLスポットして風乾し、ディテクションオリゴヌクレオチドをBSAを介して固定化し、核酸クロマトグラフィー用のメンブレン(テストストリップ)を作製した。
前記で調製したPCR産物或いはTEの溶液10 μLに、4 μMのマスク用オリゴヌクレオチド或いはTEを1 μL添加し、核酸クロマトグラフィー用展開バッファー(28.6% Formamide、1.43×SSC、0.143% BSA、1.43 mM EDTA)を49 μL加え、95℃で5分間処理した後4℃で急冷した。その後、溶液に、前記で調製した金コロイド粒子標識キャプチャーオリゴヌクレオチドを10 μL添加し、全量をメンブレン(テストストリップ)のサンプルパッドに滴下した。
図14に示すように、標的PCR産物と金コロイド標識プローブをアプライし、コンジュゲートパッドでマスクオリゴを反応させたケースにおいても、マスクオリゴの効果が発揮され、強い発色が見られた。
1.PCR用鋳型DNAの調製
QIAamp DNA Blood Midi Kit(QIAGEN)を用いて、ヒト血液から、ヒトβ-globin遺伝子を含むゲノムDNAを調製した。
また、ボイル法を用いて、大腸菌(Escherichia coli、以下EC)から鋳型ゲノムDNAを調製した。
即ち、大腸菌(Escherichia coli、以下「EC」と略記; 菌株JCM1649)を3 mLのLB液体培地(ベクトンデッキンソン)で一晩培養した後、被検菌液50 μLをTE バッファー [10 mM Tris-HCl(pH 8.0)、1mM Ethylenediamine tetraacetic acid(EDTA)] 450 μLに加え、10分間100℃処理した。100℃処理後、12,000 × g(MX-160、TOMY)、10分間遠心し上清を回収し、鋳型DNAとして得た。
まず、ヒトβ-globin遺伝子に対するPCRにおいて、Takara Taq(5 U/μL)0.25 μL 、10×PCR Buffer(Mg2+ plus)5 μL、dNTP Mixture(各2.5 mM)4 μL、鋳型 DNA 1 μL、および以下に示すヒトβ-globin遺伝子増幅用の一対のオリゴヌクレオチドプライマー(GM1FおよびGM1R;それぞれ10 pmol/μL)各5 μLを滅菌水で50 μLにメスアップした。
なお、プライマーGM1Rは、5'末端をフルオレセインイソチオシアネート(FITC)で標識されている。
・GM1R:5'- FITC-TGGTCTCCTTAAACCTGTCTTG -3' [配列番号104]
なお、プライマーEC2Fは、5'末端をフルオレセインイソチオシアネート(FITC)で標識されている。
・EC2R:5'- CGGTCAGCCATAGGGTAAATGACCAC-3' [配列番号106]
増幅したPCR産物はQIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN)を用いて精製した後、ミューピッド(アドバンス)を用いたアガロースゲル電気泳動により、2%アガロース(Agarose I、AMRESCO)、1× TAE バッファーを用いて分離した。
電気泳動後は、1 μg/mL エチジウムブロマイド溶液で染色し、染色後のDNAは、ゲルドキュメンテーション解析システムChemiDoc XRS(Bio-Rad Laboratories, Inc.)を用いて、紫外線下(260 nm)で撮影した。
ヒトβ-globin遺伝子の核酸にハイブリダイズするビオチンで標識されたキャプチャーオリゴヌクレオチド(GMA)を調製した。
・GMA:5'-Biotin- ATGGTGCACCTGACTCCTGA -3' [配列番号107]
図4−8に模式的に示すように、該ビオチン標識キャプチャーオリゴヌクレオチド(GMA)を、ストレプトアビジンでコートされたマイクロプレート(NUNC IMMOBILIZER STREPTAVIDIN F96、NUNC)に加え、プレートに固相化した。
前記で調製したキャプチャーオリゴヌクレオチド(GMA)がハイブリダイズするヒトβ-globin遺伝子の核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチド(GMA1、GMA2)を調製した。
・GMA2:5'- GGAGAAGTCTGCCGTTACTG-3' [配列番号109]
・CT5:5'- GGTCAGCCATAGGGTAAATGAC-3' [配列番号110]
・CT6:5'- TTATGATGTCAGAGGTCATGG-3' [配列番号111]
まずTEバッファーまたはQIAquick PCR Purification Kit により精製したPCR産物2.5 μL(0.4 μM)に、5 μMの一対のマスクオリゴヌクレオチドまたは5 μMのコントロールオリゴヌクレオチドをそれぞれ1 μL、または対照として、TEバッファー2 μLを添加し、10 μL の125 mM NaOHを加え5分間変性させた。
それぞれのPCR産物のアガロースゲル電気泳動での検出の結果を図15に示す。
ヒトβ-globin遺伝子増幅用のプライマーを用いたPCRでは目的とする262 bpのPCR産物が検出された。また、ECゲノムDNAの増幅用のプライマーを用いたPCRでは目的とする309 bpのPCR産物が検出された。
それぞれのPCR産物のハイブリダイゼーション-ELISAによる検出の結果を以下の表3に示す。
また、マスクオリゴヌクレオチドのみでのアッセイ、およびヒトβ-globin遺伝子のPCR産物の代わりにE. coli由来のゲノムDNAのPCR産物にマスクオリゴヌクレオチドを加えて行ったアッセイでは、吸光度はいずれも低い値を示した。
この結果、マスクオリゴヌクレオチドを用いることで、ハイブリダイゼーション-ELISAにおける標的核酸の検出感度が増大することが明らかとなった。
1.PCR用鋳型DNAの調製
各種の細菌のPCR用の鋳型DNAは、菌の沈渣を作製し、実施例1と同様の方法で調製した。また、陰性対照試験として、各種の真菌についても同様にて、PCR用の鋳型DNAを調製した。
(1)BHI液体培地で通常大気下、37℃で培養
Staphylococcus aureus(菌株ATCC 12600);
Staphylococcus epidermidis(菌株ATCC 14990);
Pseudomonas aeruginosa(菌株ATCC 10145);
Enterococcus faecalis(菌株ATCC 19433);
Escherichia coli(菌株ATCC 11775);
Enterobacter cloacae(菌株JCM 1232);
Klebsiella pneumoniae(菌株JCM 1662);
Burkholderia cepacia(菌株JCM 5507);
Stenotrophomonas maltophilia(菌株JCM 1975);
Acinetobacter baumannii(菌株ATCC 17978);
Pseudomonas fluorescens(菌株JCM 5963);
Pseudomonas putida(菌株JCM 6157);
Pseudomonas stutzeri(菌株JCM 5965);
Citrobacter freundii(菌株JCM 1657);
Citrobacter koseri(菌株JCM 1659);
Edwardsiella tarda(菌株JCM 1656);
Enterobacter aerogenes(菌株JCM 1235);
Enterobacter amnigenus(菌株JCM 1237);
Hafnia alvei(菌株JCM 1666);
Klebsiella oxytoca(菌株JCM 1665);
Kluyvera intermedia(菌株JCM 1238);
Morganella morganii(菌株JCM 1672);
Pantoea agglomerans(菌株JCM 1236);
Proteus mirabilis(菌株JCM 1669);
Proteus vulgaris(菌株JCM 20339);
Providencia rettgeri(菌株JCM 1675);
Serratia liquefaciens(菌株JCM 1245);
Serratia marcescens(菌株ATCC 274);
Staphylococcus haemolyticus(菌株JCM 2416);
Staphylococcus hominis(菌株ATCC 27844);
Staphylococcus saprophyticus(菌株JCM 2427);
Enterococcus avium(菌株JCM 8722);
Enterococcus durans(菌株IFO 13131);
Enterococcus faecium(菌株JCM 5804);
Corynebacterium diphtheriae(菌株JCM 1310);および
Micrococcus luteus(菌株JCM 1464)
Sphingobacterium multivorum(菌株IFO 14947);
Brevundimonas diminuta(菌株IFO 14213);
Achromobacter xylosoxidans(菌株IFO 15126);
Alcaligenes faecalis(菌株JCM 20522);
Chromobacterium violaceum(菌株IFO 12614);
Acinetobacter calcoaceticus(菌株JCM 6842);
Vibrio vulnificus(菌株JCM 3725);
Aeromonas hydrophila(菌株JCM 1027);
Aeromonas sobria(菌株JCM 2139);
Salmonella enterica(菌株IFO 3313);
Bacillus cereus(菌株IFO 15305);および
Bacillus subtilis(菌株JCM 1465)
Bacteroides fragilis(菌株JCM 11019);
Bacteroides thetaiotaomicron(菌株JCM 5827);
Bacteroides vulgatus(菌株JCM 5826);
Porphyromonas asaccharolytica(菌株JCM 6326);
Porphyromonas gingivalis(菌株JCM 8525);
Prevotella intermedia(菌株JCM 12248);
Fusobacterium necrophorum subsp funduliforme(菌株JCM 3724);
Lactobacillus acidophilus(菌株JCM 1132);
Lactobacillus fermentum(菌株JCM 1173);
Clostridium difficile(菌株JCM 1296);
Clostridium perfringens(菌株JCM 1290);
Peptoniphilus asaccharolyticus(菌株JCM 1765);
Eggerthella lenta(菌株JCM 9979);および
Propionibacterium acnes(菌株JCM 6425)
Capnocytophaga canimorsus(菌株ATCC 35979);
Streptococcus agalactiae(菌株JCM 5671);
Streptococcus pneumoniae(菌株ATCC 33400);
Streptococcus pyogenes(菌株JCM 5674);および
Streptococcus sanguinis(菌株JCM 5708)
(5)チョコレート寒天培地で5% CO2下、37℃で培養
Neisseria lactamica(菌株ATCC 23970);
Neisseria meningitidis(菌株ATCC 13077);および
Haemophilus influenzae(菌株ATCC 33391)
Legionella pneumophila(菌株JCM 7571)
(7)血液寒天培地で微好気下、37℃で培養
Campylobacter jejuni(菌株ATCC700819)
(8)血液寒天培地で通常大気下、37℃で培養
Corynebacterium jeikeium(菌株JCM 9384)
(9)BHI寒天培地で5% CO2下、37℃で培養
Gardnerella vaginalis(菌株JCM 11026)
Candida albicans(菌株IFO 1385);
Candida glabrata(菌株NBRC 0622);
Candida krusei(菌株IFO 1395);
Candida parapsilosis(菌株IFO 1396);
Candida tropicalis(菌株IFO 1400);
Aspergillus fumigatus(菌株TIMM 0063);および
Cryptococcus neoformans(菌株TIMM 0354)
(11)BHI寒天培地で通常大気下、30℃で培養(陰性対照試験用の真菌)
Trichosporon cutaneum(菌株JCM 1462)
PCRにはTAKARA社のPrimeSTAR HS DNA Polymeraseを用いた。まず、PrimeSTAR HS DNA Polymerase(2.5 U/μL)0.2 μL 、5× PrimeSTAR Buffer(Mg2+ plus)4 μL、dNTP Mixture(各2.5 mM)1.6 μL、鋳型 DNA 0.1ng、一対のオリゴヌクレオチドプライマー(10 pmol/μL)各0.4μLを滅菌水で20 μLにメスアップした。
以下のPCRプライマーを調製、使用した。
・16S-10F:5'- GTTTGATCCTGGCTCA -3' [配列番号112]
・16S-800R:5'- TACCAGGGTATCTAATCC -3' [配列番号113]
PCR反応は、「遺伝子解析による微生物の迅速同定法」(日本薬局方参考情報)に準じて実施した。
PCRは、Veriti Thermal Cycler(Applied Biosystems)を用い、94℃で1分間保持した後、94℃で30秒間、55℃で1分間、72℃で1分間の反応を30サイクル繰り返し、72℃で5分間保持の条件で反応させた。
実施例1と同様の方法で実施した。
実施例2と同様の方法で実施した。
調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・16S rDNA検出用:5'- GCAGCAGTAGGGAATCTTCG-3' [配列番号114]
実施例3と同様の方法で調製した。
BSAと結合させるディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・16S rDNA検出用:5'- CACACTGGAACTGAGACACG -3' [配列番号115]
実施例3と同様の方法で調製した。
前記において、BSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドをメンブレンに固定化し、5mm幅に切断し、核酸クロマトグラフィーに用いるテストストリップとした(図5−1)。
前記で調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌ゲノム核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを調製した。
同様に、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする細菌ゲノム核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを調製した。
調製したマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・16S rDNA検出用:5'- TGGTCTGAGAGGATGATCAGT -3' [配列番号116]
ディテクションオリゴヌクレオチド用且つキャプチャーオリゴヌクレオチド用マスクオリゴヌクレオチド(M2'および M3')
・16S rDNA検出用:5'- GTCCAGACTCCTACGGGAG-3' [配列番号117]
・16S rDNA検出用:5'- ACAATGGGCGAAAGCCT -3' [配列番号118]
核酸クロマトグラフィーには、前記で細菌ごと、および真菌ごとに調製したテストストリップを用いた。テストラインには、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがBSAを介して固定化されている。
各細菌及び各真菌それぞれのゲノムDNAを鋳型とするPCR産物を核酸クロマトグラフィーで検出した結果を表4および図16(表4に示した各種の菌種の一部)に示す。
この結果、マスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸クロマトグラフィーにより、試験した全ての細菌について、検出すべき標的核酸(rRNA遺伝子の16Sサブユニット)が高感度で検出された。一方、陰性対照試験として実施したいずれの真菌についても、試験結果は陰性であった。
1.PCR用鋳型DNAの調製
PCR用の鋳型DNAは、ZR Fungal/Bacterial DNA MiniPrep(ZYMO RESARCH)を用いてゲノムDNAとして調製した。
即ち、以下の各真菌を、それぞれを3 mLのYPD液体培地(Q-Biogene)で30℃一晩培養して得た被検菌液1 mLを6,000 × gで3分間遠心後、沈渣を500 μLのPBSで懸濁した後、6,000 × gで3分間遠心し沈渣を回収した。
Candida albicans(「CA」と略記する;菌株NBRC1385);
Candida glabrata(「CG」と略記する;菌株NBRC0005);
Candida krusei(「CK」と略記する;菌株NBRC0011);
Candida parapsilosis(「CP」と略記する;菌株NBRC1396);
Candida tropicalis(「CT」と略記する;菌株NBRC1400);
Candida guilliermondii(「CGu」と略記する;菌株NBRC0566);
Candida kefyr(「CKf」と略記する;菌株NBRC0586);
Candida lusitaniae(「CL」と略記する;菌株ATCC66035);および
Candida metapsilosis(「CM」と略記する;菌株NBRC0640)
450 μLのLysis Bufferを加えて混和後、ZR BashingBead Lysis Tubeへ移し、Vortex により5分間混和し、10,000 × g、4℃、1分間遠心した。上清400 μLをZymo Spin IV spin filter に移し、7,000 × gで1分間遠心した。
ろ液に1200 μL のFungal/Bacterial DNA Binding Buffer を加え混合し、混合液800 μL をZymospin IIC Column に移し、10,000 × gで1分間遠心した。残りの混合液800 μL をZymospin IIC Column に移し、10,000 × gで1分間遠心した。Zymospin IIC Column を 新しいCollection tube に移し、200 μL のDNA Pre wash Bffer を加え10,000 × gで1分間遠心した。500 μL のFungal/Bacterial DNA wash Bffer を加え10,000 × gで1分間遠心した。Zymospin IIC Column を 新しいエッペンチューブに移し、80 μL のDNA Elution Bffer を加え1 分間置き、10,000 × gで30秒間遠心し、ろ液を鋳型DNAとした。
PCRにはTAKARA社のPrimeSTAR HS DNA Polymeraseを用いた。まず、PrimeSTAR HS DNA Polymerase(2.5 U/μL)0.2 μL 、5× PrimeSTAR Buffer(Mg2+ plus)4 μL、dNTP Mixture(各2.5 mM)1.6 μL、鋳型 DNA 0.1ng、一対のオリゴヌクレオチドプライマー(10 pmol/μL)各0.4μLを滅菌水で20 μLにメスアップした。
以下のPCRプライマーを調製、使用した。
・ITS1F:5'- GTAACAAGGT(T/C)TCCGT -3' [配列番号119]
・ITS1R:5'- CGTTCTTCATCGATG -3' [配列番号120]
PCR反応は、「遺伝子解析による微生物の迅速同定法」(日本薬局方参考情報)に準じて実施した。
PCRはVeriti Thermal Cycler(Applied Biosystems)を用い、94℃で1分間保持した後、94℃で30秒間、55℃で1分間、72℃で1分間の反応を30サイクル繰り返し、72℃で5分間保持の条件で反応させた。
実施例1と同様の方法で実施した。
実施例2と同様の方法で実施した。
調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・ITS1検出用:5'- AGGTGAACCTGCGGAAGGAT -3' [配列番号121]
実施例1と同様の方法で調製した。
調製したBSAと結合させるディテクションオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
・CA核酸検出用:5'- TTGGCGGTGGGCCCAGCCTG -3' [配列番号122]
・CG核酸検出用:5'- CACACGACTCGACACTTTCT -3' [配列番号123]
・CK核酸検出用:5'- CTACACTGCGTGAGCGGAAC -3' [配列番号124]
・CP核酸検出用:5'- TGGTAGGCCTTCTATATGGG -3' [配列番号125]
・CT核酸検出用:5'- TCTTTGGTGGCGGGAGCAAT -3' [配列番号126]
実施例1と同様の方法で調製した。
前記において、真菌ごとに調製したBSA結合ディテクションオリゴヌクレオチドをメンブレンに固定化、5mm幅に切断し、核酸クロマトグラフィーに用いるテストストリップとした(図5−1)。
前記で調製したキャプチャーオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする真菌ゲノム核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを真菌ごとに調製した。
同様に、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする真菌ゲノム核酸上の領域を挟んで位置する5'側および3'側のそれぞれの領域にハイブリダイズする一対のマスクオリゴヌクレオチドを真菌ごとに調製した。
調製したマスクオリゴヌクレオチドの配列は以下のとおりであった。
(前記のオリゴヌクレオチドITS1Fと同一配列)
・CA核酸検出用(CAA2):5'- CATTACTGATTTGCTTAATTGCAC -3'[配列番号127]
・CA核酸検出用:5'- GTTTTTCTTTGAAACAAACTTGCT -3'[配列番号128]
・CA核酸検出用:5'- CCGCCAGAGGTCTAAACTTAC -3'[配列番号129]
(前記のオリゴヌクレオチドITS1Fと同一配列)
・CG核酸検出用:5'- CATTACTGATTTGCTTAATTGCAC -3'
[配列番号127]
(前記のオリゴヌクレオチドCAA2と同一配列)
・CG核酸検出用:5'- TTCCAAAGGAGGTGTTTTAT -3'[配列番号130]
・CG核酸検出用:5'- AATTACTACACACAGTGGAGTTTAC -3'[配列番号131]
(前記のオリゴヌクレオチドITS1Fと同一配列)
・CK核酸検出用:5'- CATTACTGATTTGCTTAATTGCAC -3'
[配列番号127]
(前記のオリゴヌクレオチドCAA2と同一配列)
・CK核酸検出用:5'- GAAAACAACAACACCTAAAATG -3' [配列番号132]
(前記のオリゴヌクレオチドITS1Fと同一配列)
・CP核酸検出用:5'- CATTACAGAATGAAAAGTGCTTAAC -3[配列番号133]
・CP核酸検出用:5'- TCTTTTTTTGAAAACTTTGCTT -3'[配列番号134]
・CP核酸検出用:5'- GCCTGCCAGAGATTAAACTC -3'[配列番号135]
(前記のオリゴヌクレオチドITS1Fと同一配列)
・CT核酸検出用:5'- CATTACTGATTTGCTTAATTGCAC -3'
[配列番号127]
(前記のオリゴヌクレオチドCAA2と同一配列)
・CT核酸検出用:5'- CACATGTGTTTTTTATTGAACAAATT -3'
[配列番号136]
・CT核酸検出用:5'- CCTACCGCCAGAGGTTATAA -3'[配列番号137]
核酸クロマトグラフィーには、前記で真菌ごとに調製したテストストリップを用いた。テストラインには、前記で調製したディテクションオリゴヌクレオチドがBSAを介して固定化されている。
前記で調製した各真菌に由来するゲノム核酸のPCR産物の溶液1.25 μLに、それぞれ4 μMのマスク用オリゴヌクレオチドを1 μL添加し、核酸クロマトグラフィー用展開バッファー(20% Formamide、1×SSC、0.1% BSA、1 mM EDTA、0.5M グアニジン塩酸塩)を30 μL、TEを加え全量を65μLにし、95℃で5分間処理した後4℃で急冷した。その後、溶液に前記で調製した金コロイド粒子標識キャプチャーオリゴヌクレオチドを5 μL添加した。この溶液にテストストリップを浸し核酸クロマトグラフィーを行った。
各真菌それぞれのゲノムDNAを鋳型とするPCR産物のアガロースゲル電気泳動による検出結果を図17に、また核酸クロマトグラフィーの結果を図18に示す。
この結果、全ての真菌について、目的とするゲノムDNAがPCRにより増幅され、そのPCR産物(標的核酸)をマスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸クロマトグラフィーにより高感度で特異的に検出できることが示された。
Claims (68)
- 以下を含む、試料中に含まれる1種類またはそれぞれ異なる2種類以上の標的核酸を、クロマトグラフィーにより検出または定量する方法:
(a) 領域R1、それぞれ領域R1を挟んで位置する領域M1および領域M2、領域R1とは異なる領域R2、ならびにそれぞれ領域R2を挟んで位置する領域M3および領域M4を含む標的核酸Nの1本鎖領域中の、領域M1、領域M2、領域M3および領域M4の少なくとも1つの領域に対する、それぞれの領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドM1'、オリゴヌクレオチドM2'、オリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(b) 領域R1への、標識L1で標識された、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR1'のハイブリダイゼーション;
(c) 領域R2への、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR2'または末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'のハイブリダイゼーション;および
(d)前記(a)乃至(c)を経て形成された核酸ハイブリッドの、標識L1を指標とする検出または定量;ならびに
(e)必要に応じ、試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nの検出または定量のための、それぞれの標的核酸Nについての、上記の(a)乃至(d)の事項。 - 前記(a)のハイブリダイゼーションが、以下のいずれかを含む、請求項1記載の方法:
(i)領域M1および領域M2の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(ii)領域M3および領域M4の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(iii)領域M1および領域M2の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション、ならびに領域M3および領域M4の少なくとも1つの領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(iv)領域M1および領域M2の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'のハイブリダイゼーション;
(v)領域M3および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション;
(vi)領域M1および領域M3の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM3'のハイブリダイゼーション;
(vii)領域M1および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション;
(viii)領域M2および領域M3の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM2'およびオリゴヌクレオチドM3'のハイブリダイゼーション;
(ix)領域M2および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM2'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション;または
(x)領域M1および領域M2の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'のハイブリダイゼーション、ならびに領域M3および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーション。 - 該クロマトグラフィーが、前記(a)および(b)、または(a)乃至(c)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素において、該展開要素における毛管現象に基づいて実施される、請求項1または2記載の方法。
- 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、請求項3記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、請求項3記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';ならびに
(iv)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'。 - 該クロマトグラフィーが、以下を備えるデバイスを用いて、展開要素における毛管現象に基づいて実施される、請求項1または2記載の方法:
(i)前記(a)および(b)、または(a)乃至(c)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;および
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン。 - 該デバイスがさらに、
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン、
を備える、請求項6記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;および
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';および
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1';および
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'、該オリゴヌクレオチドM2'、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、ならびに
(iv)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、請求項6または7記載の方法。 - 該アンカーAが、オリゴヌクレオチド、ビオチン、抗体、蛋白質または糖鎖であり、該アクセプターA'が、オリゴヌクレオチド、アビジン、ストレプトアビジン、抗体または蛋白質である、請求項1乃至3、5乃至7ならびに12乃至19のいずれか一項記載の方法。
- 該アンカーAが、ビオチンであり、該アクセプターA'が、アビジンまたはストレプトアビジンである、請求項20記載の方法。
- 該アクセプターA'が抗体である、請求項20記載の方法。
- 試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、該展開要素が、(i)それぞれの標的核酸Nにハイブリダイズする該オリゴヌクレオチドR2'のそれぞれが固定化された2つ以上の検出ゾーン、または(ii)それぞれの標的核酸Nにハイブリダイズするそれぞれ異なるアンカーAをその末端に有するオリゴヌクレオチドR2'とそれぞれ結合し得るそれぞれ異なるアクセプターA'が固定化された2つ以上の検出ゾーンを備えることを特徴とする、請求項3乃至22のいずれか一項記載の方法。
- 該デバイスがさらに、該展開要素と接して備えられた、該検出ゾーンを越えて展開された試料を吸収するための吸収ゾーンを備える、請求項6乃至23のいずれか一項記載の方法。
- 標識L1が、金属コロイド粒子、ラテックス粒子、着色リポソームまたは酵素である、請求項1乃至24のいずれか一項記載の方法。
- 金属コロイド粒子が、金コロイド粒子、白金コロイド粒子、白金-金コロイド粒子、パラジウム粒子、銀コロイド粒子、ロジウムコロイド粒子、ルテニウムコロイド粒子またはイリジウムコロイド粒子である、請求項25記載の方法。
- 酵素が、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼまたはβガラクトシダーゼである、請求項25記載の方法。
- 該展開要素または該デバイスが、不透湿性固体材料からなるケース中に配置されている、請求項3乃至27のいずれか一項記載の方法。
- 以下を含む、試料中に含まれる1種類またはそれぞれ異なる2種類以上の標的核酸を、クロマトグラフィーにより検出または定量する方法:
(a) 領域R1、ならびにそれぞれ領域R1を挟んで位置する領域M1および領域M2を含み、標識L2で標識された標的核酸Nの1本鎖領域中の領域M1および領域M2の少なくとも1つに対する、それぞれの領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(b) 領域R1への、標識L1で標識された、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR1'のハイブリダイゼーション;および
(c) 前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドの、該標識L2と該標識L2に結合する物質との結合を介した捕捉、ならびに該標識L1を指標とする検出または定量;ならびに
(d)必要に応じ、試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nの検出または定量のための、それぞれの標的核酸Nについての、上記の(a)乃至(c)の事項。 - 前記(a)のハイブリダイゼーションが、領域M1および領域M2の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM1'およびオリゴヌクレオチドM2'のハイブリダイゼーションを含む、請求項29記載の方法。
- 該クロマトグラフィーが、前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素において、該展開要素における毛管現象に基づいて実施される、請求項29または30記載の方法。
- 該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、請求項31記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'。 - 該クロマトグラフィーが、以下を備えるデバイスを用いて、展開要素における毛管現象に基づいて実施される、請求項29または30記載の方法:
(i)前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;および
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン。 - 該デバイスがさらに、
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン、
を備える、請求項33記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ;および
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、請求項33または34記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、請求項33または34記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、請求項33または34記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該標識L2に結合する物質が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM1'および該オリゴヌクレオチドM2'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該標識L1で標識されたオリゴヌクレオチドR1'、
との混合物を適用する、請求項33または34記載の方法。 - 試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nがそれぞれ異なる標識L2で標識されており、該展開要素が、該それぞれの標識L2に結合する異なる物質がそれぞれ固定化された2つ以上の検出ゾーンを備えることを特徴とする、請求項31乃至38のいずれか一項記載の方法。
- 以下を含む、試料中に含まれる1種類またはそれぞれ異なる2種類以上の標的核酸を検出または定量する方法:
(a) 領域R2、ならびにそれぞれ領域R2を挟んで位置する領域M3および領域M4を含み、標識L2で標識された標的核酸Nの1本鎖領域中の領域M3および領域M4の少なくとも1つに対する、それぞれの領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つのハイブリダイゼーション;
(b) 領域R2への、該領域に相補的な塩基配列を含むオリゴヌクレオチドR2'または末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'のハイブリダイゼーション;および
(c) 前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドの、該標識L2を指標とする検出または定量;ならびに
(d)必要に応じ、試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nの検出または定量のための、それぞれの標的核酸Nについての、上記の(a)乃至(c)の事項。 - 前記(a)のハイブリダイゼーションが、領域M3および領域M4の両方の領域に対する、それぞれオリゴヌクレオチドM3'およびオリゴヌクレオチドM4'のハイブリダイゼーションを含む、請求項40記載の方法。
- 該検出または定量が、
(A) 前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素において、該展開要素における毛管現象を利用するクロマトグラフィー;または
(B) (i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を、その表面に該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化された容積を有する固体支持体に適用し、該アンカーAと該アクセプターA'との結合を介して捕捉された前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドの検出または定量、により実施される、請求項40または41記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該展開要素の一部に、以下の混合物を適用する、請求項42記載の方法:
(i)該標的核酸Nを含む試料;および
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ。 - 該検出または定量が、以下を備えるデバイスを用いて、展開要素における毛管現象を利用するクロマトグラフィーにより実施される、請求項40または41記載の方法:
(i)前記(a)および(b)を経て形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;および
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン。 - 該デバイスがさらに、
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン、
を備える、請求項44記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、請求項44または45記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該オリゴヌクレオチドR2'が固定化されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、請求項44または45記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、
(i)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、該標的核酸Nを含む試料を適用する、請求項44または45記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'が封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ、
との混合物を適用する、請求項44または45記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンまたは該封入ゾーンに、該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つが封入されており、且つ
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;ならびに
(ii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、請求項44または45記載の方法。 - 該検出ゾーンに、該アンカーAと結合し得るアクセプターA'が固定化されており、
該適用ゾーンに、
(i)該標的核酸Nを含む試料;
(ii)該オリゴヌクレオチドM3'および該オリゴヌクレオチドM4'の少なくとも1つ;ならびに
(iii)該末端にアンカーAを有するオリゴヌクレオチドR2'、
との混合物を適用する、請求項44または45記載の方法。 - 試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合において、それぞれの標的核酸Nが同一の標識L2で標識されており、該展開要素が、それぞれの標的核酸Nにハイブリダイズするそれぞれ異なるアンカーAをその末端に有するオリゴヌクレオチドR2'とそれぞれ結合し得るそれぞれ異なるアクセプターA'が固定化された2つ以上の検出ゾーンを備えることを特徴とする、請求項48乃至51のいずれか一項記載の方法。
- 試料中に異なる2種類以上の標的核酸Nが含まれる場合には、それぞれの標的核酸Nがそれぞれ異なる標識L2で標識されていることを特徴とする、請求項48乃至51のいずれか一項記載の方法。
- 該標識L2が、ビオチン、蛍光色素、ジゴキシゲニン(DIG)、抗体または酵素である、請求項29乃至53のいずれか一項記載の方法。
- 該標識L2がビオチンであり、且つ該標識L2に結合する物質がアビジン若しくはストレプトアビジンである、請求項54記載の方法。
- 該標識L2に結合する物質が、抗体または酵素で標識された抗体である、請求項29乃至38のいずれか一項記載の方法。
- 該デバイスがさらに、該展開要素と接して備えられた、該検出ゾーンを越えて展開された試料を吸収するための吸収ゾーンを備える、請求項33乃至39ならびに44乃至56のいずれか一項記載の方法。
- 標識L1が、金属コロイド粒子、ラテックス粒子、着色リポソームまたは酵素である、請求項29乃至39のいずれか一項記載の方法。
- 金属コロイド粒子が、金コロイド粒子、白金コロイド粒子、白金-金コロイド粒子、パラジウム粒子、銀コロイド粒子、ロジウムコロイド粒子、ルテニウムコロイド粒子またはイリジウムコロイド粒子である、請求項58記載の方法。
- 酵素が、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼまたはβガラクトシダーゼである、請求項58記載の方法。
- 該展開要素または該デバイスが、不透湿性固体材料からなるケース中に配置されている、請求項31乃至39ならびに41乃至60のいずれか一項記載の方法。
- 該標的核酸Nの1本鎖領域が、2本鎖の核酸を変性して生成される1本鎖領域である、請求項1乃至61のいずれか一項記載の方法。
- 該標的核酸Nが、DNAまたはRNAである、請求項1乃至62のいずれか一項記載の方法。
- 該標的核酸Nが、真核生物、原核生物、細菌若しくはウイルスのゲノムに由来する核酸、該ゲノムを制限酵素で切断されて生ずるゲノム断片に由来する核酸、または人為的に増幅された核酸である、請求項1乃至63のいずれか一項記載の方法。
- 細菌のゲノム由来の核酸が、以下のいずれかである、請求項64記載の方法:
1)GenBank Accession No. FR714927で識別される黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus、以下SA)のゲノムDNA中の2653499〜2662118番目の領域、2656232〜2657658番目の領域または2656470〜2656799番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む黄色ブドウ球菌のゲノム核酸;
2)GenBank Accession No. AE015929で識別される表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis、以下SE)のゲノムDNA中の384731〜393399番目の領域、385337〜388504番目の領域または385517〜385796番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む表皮ブドウ球菌のゲノム核酸;
3)GenBank Accession No. CP004061で識別される緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa、以下PA)のゲノムDNA中の2386558〜2391818番目の領域、2386678〜2388735番目の領域または2387395〜2387664番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む緑膿菌のゲノム核酸;
4)GenBank Accession No. HF558530で識別される腸球菌(Enterococcus faecalis、以下EF)のゲノムDNA中の1837695〜1841178番目の領域、1838789〜1839704番目の領域または1839147〜1839386番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む腸球菌のゲノム核酸;
5)GenBank Accession No. AP012306で識別される大腸菌(Escherichia coli、以下EC)のゲノムDNA中の1286884〜1291840番目の領域、1290625〜1291839番目の領域または1291152〜1291460番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む大腸菌のゲノム核酸;
6)GenBank Accession No. CP001918で識別されるEnterobacter cloacaeのゲノムDNA中の1566239〜1568859番目の領域または1566732〜1566956番目の領域の一部または全部の核酸配列を含むEnterobacter cloacaeのゲノム核酸;または
7)GenBank Accession No. CP003785で識別される肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae、以下KP)のゲノムDNA中の4082686〜4083937番目の領域、4082686〜4083380番目の領域または4082799〜4083096番目の領域の一部または全部の核酸配列を含む肺炎桿菌のゲノム核酸。 - 該展開要素を用いるクロマトグラフィーが、少なくとも1つの変性剤若しくはカオトロピック剤、または少なくとも1つの変性剤若しくはカオトロピック剤および少なくとも1つの無機塩を含むバッファー中で実施される、請求項1乃至65のいずれか一項記載に方法。
- 以下を備える、請求項24乃至28ならびに57乃至66のいずれか一項記載の方法に用いるためのデバイス:
(i)該形成された核酸ハイブリッドを捕捉し、検出または定量するための少なくとも1つの検出ゾーンを備える展開要素;
(ii)該展開要素に接して備えられた少なくとも該標的核酸Nを含む試料を適用するための適用ゾーン;
(iii)該適用ゾーンおよび該展開要素のいずれにも接して備えられた所望のオリゴヌクレオチドを封入するための封入ゾーン;および
(iv)該展開要素と接して備えられた、該検出ゾーンを越えて展開された試料を吸収するための吸収ゾーン。 - 該展開要素が、不透湿性固体材料からなるケース中に配置されている、請求項67記載のデバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015015348A JP2015164416A (ja) | 2014-02-05 | 2015-01-29 | マスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸の検出、定量方法及びそのデバイス |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014020183 | 2014-02-05 | ||
JP2014020183 | 2014-02-05 | ||
JP2015015348A JP2015164416A (ja) | 2014-02-05 | 2015-01-29 | マスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸の検出、定量方法及びそのデバイス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015164416A true JP2015164416A (ja) | 2015-09-17 |
Family
ID=53777842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015015348A Withdrawn JP2015164416A (ja) | 2014-02-05 | 2015-01-29 | マスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸の検出、定量方法及びそのデバイス |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11193162B2 (ja) |
EP (1) | EP3103884B1 (ja) |
JP (1) | JP2015164416A (ja) |
KR (1) | KR20160127753A (ja) |
CN (1) | CN106164294A (ja) |
AU (1) | AU2015215750B2 (ja) |
CA (1) | CA2938817A1 (ja) |
WO (1) | WO2015119035A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108441569B (zh) * | 2018-04-12 | 2021-10-29 | 华南农业大学 | 桑源阴沟肠杆菌特异序列和引物组Yt4及其在检测阴沟肠杆菌方面的应用 |
CN109295181B (zh) * | 2018-08-08 | 2019-10-15 | 西安市中心血站 | 一种用于检测细菌的杂交干扰实时pcr方法 |
CN111235132A (zh) * | 2019-12-23 | 2020-06-05 | 浙江工业大学 | 一种β-半乳糖苷酶、基因、工程菌及其应用 |
CN113278710B (zh) * | 2021-07-13 | 2022-02-22 | 南宁海关技术中心 | 用于检测深海鱼油中掺杂异源油脂的引物探针、试剂盒及方法 |
CN114231401B (zh) * | 2022-02-21 | 2022-05-03 | 北京芯迈微生物技术有限公司 | 一种核酸检测试剂盒及检测方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02502250A (ja) * | 1987-11-24 | 1990-07-26 | ジェン―プローブ・インコーポレイテッド | 核酸ハイブリダイゼーションの増進手段および方法 |
JP2004502464A (ja) * | 2000-07-07 | 2004-01-29 | リー,エレン | ディップスティック検定における標的核酸の改良型捕捉および検出 |
JP2006201062A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Kainosu:Kk | 核酸の検出あるいは定量方法 |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57147721A (en) | 1981-03-09 | 1982-09-11 | Atsuo Kobayashi | Controlling method for waveform of alternating current power source |
AU629845B2 (en) | 1988-08-30 | 1992-10-15 | Abbott Laboratories | Detection and amplification of target nucleic acid sequences |
JP3197277B2 (ja) | 1993-05-10 | 2001-08-13 | 日水製薬株式会社 | 一種類以上の免疫学的配位子の分析方法,その分析試薬およびそのキット |
JP3489102B2 (ja) | 1993-09-07 | 2004-01-19 | Jsr株式会社 | 標的核酸の検出方法およびそのためのキット |
US6037127A (en) | 1994-03-31 | 2000-03-14 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method for detection of non-denatured nucleic acid fragments |
US20040110167A1 (en) * | 1995-07-13 | 2004-06-10 | Gerdes John C. | Lateral flow system for nucleic acid detection |
JPH10253632A (ja) | 1997-03-10 | 1998-09-25 | Nissui Pharm Co Ltd | 分析方法、キット及び装置 |
TWI286159B (en) * | 2000-07-07 | 2007-09-01 | Diagnostics For The Real World | Improved stability of hybridisation interactions in dipstick assays |
US6720160B2 (en) * | 2001-10-11 | 2004-04-13 | Helica Biosystems, Inc. | Method for simultaneous detection of multiple microbial antigens in biological specimens from mastitic animals |
US20050136412A1 (en) * | 2003-12-22 | 2005-06-23 | Affymetrix, Inc. | Light-based detection and manipulation of single molecules |
US20090047673A1 (en) * | 2006-08-22 | 2009-02-19 | Cary Robert B | Miniaturized lateral flow device for rapid and sensitive detection of proteins or nucleic acids |
CN101627132A (zh) | 2007-01-08 | 2010-01-13 | 株式会社美迪基尼斯 | 用于大肠杆菌检测的dna芯片 |
CN106244695B (zh) | 2010-11-24 | 2019-12-13 | 株式会社钟化 | 扩增核酸的检测方法和检测装置 |
-
2015
- 2015-01-29 EP EP15746728.3A patent/EP3103884B1/en active Active
- 2015-01-29 AU AU2015215750A patent/AU2015215750B2/en not_active Ceased
- 2015-01-29 JP JP2015015348A patent/JP2015164416A/ja not_active Withdrawn
- 2015-01-29 CN CN201580015473.1A patent/CN106164294A/zh active Pending
- 2015-01-29 KR KR1020167024485A patent/KR20160127753A/ko active IP Right Grant
- 2015-01-29 WO PCT/JP2015/052501 patent/WO2015119035A1/ja active Application Filing
- 2015-01-29 US US15/116,503 patent/US11193162B2/en active Active
- 2015-01-29 CA CA2938817A patent/CA2938817A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02502250A (ja) * | 1987-11-24 | 1990-07-26 | ジェン―プローブ・インコーポレイテッド | 核酸ハイブリダイゼーションの増進手段および方法 |
JP2004502464A (ja) * | 2000-07-07 | 2004-01-29 | リー,エレン | ディップスティック検定における標的核酸の改良型捕捉および検出 |
JP2006201062A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Kainosu:Kk | 核酸の検出あるいは定量方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU2015215750A1 (en) | 2016-09-01 |
AU2015215750A2 (en) | 2016-09-15 |
CN106164294A (zh) | 2016-11-23 |
AU2015215750B2 (en) | 2021-02-25 |
US11193162B2 (en) | 2021-12-07 |
KR20160127753A (ko) | 2016-11-04 |
EP3103884B1 (en) | 2021-06-09 |
WO2015119035A1 (ja) | 2015-08-13 |
EP3103884A1 (en) | 2016-12-14 |
EP3103884A4 (en) | 2017-08-23 |
CA2938817A1 (en) | 2015-08-13 |
US20170037457A1 (en) | 2017-02-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6063069B2 (ja) | 増幅核酸検出方法及び検出デバイス | |
CA1295535C (en) | Rapid detection of nucleic acid sequences in a sample by labeling the sample | |
JP5196867B2 (ja) | プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP5196847B2 (ja) | プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
US5627030A (en) | Method of amplification for increasing the sensitivity of detecting nucleic acid-probe target hybrids | |
JP5196863B2 (ja) | プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP5196862B2 (ja) | プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP5196855B2 (ja) | プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP5196856B2 (ja) | プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP5196854B2 (ja) | プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
WO2015119035A1 (ja) | マスクオリゴヌクレオチドを用いた核酸の検出、定量方法及びそのデバイス | |
JP2008278845A (ja) | プローブ、プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP2008278868A (ja) | プローブ、プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
WO1999040224A9 (en) | Direct detection of rna mediated by reverse transcriptase lacking rnase h function | |
JP2008278869A (ja) | プローブ、プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP2008278867A (ja) | プローブ、プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JP2008278860A (ja) | プローブ、プローブセット、プローブ担体及び検査方法 | |
JPWO2005075680A1 (ja) | 核酸検出方法およびその利用 | |
JP5818587B2 (ja) | ウエルシュ菌の検出方法およびウエルシュ菌検出用のキット | |
WO2017006859A1 (ja) | 標的核酸の検出法 | |
US6306657B1 (en) | Polynucleotide probe and kit for amplifying signal detection in hybridization assays | |
JP2004147550A (ja) | 核酸断片、微生物の検出方法及び微生物検出用キット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
AA64 | Notification of invalidation of claim of internal priority (with term) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764 Effective date: 20150209 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150223 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20150324 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181205 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190129 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190401 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190822 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20191121 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20191122 |
|
C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22 Effective date: 20200730 |
|
C13 | Notice of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13 Effective date: 20201015 |
|
C28A | Non-patent document cited |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C2838 Effective date: 20201015 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20201214 |