JP2015162955A - コルゲートチューブ及び電線モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】コルゲートチューブを曲げる際にねじれを発生しにくくすることができる技術を提供することを目的とする。【解決手段】コルゲートチューブ10は、筒状に形成され、その長手方向に沿って環状突部24と環状凹部26とが交互に形成されるとともに、その長手方向に沿ってスリット28が形成されたコルゲートチューブ本体部22と、コルゲートチューブ本体部22のうちスリット28を挟む両側縁部の一方側に設けられたロック受部32と、他方側に設けられ、ロック受部32に外周側から嵌るロック片42とを含む拡径部30と、を備える。コルゲートチューブ本体部22又はロック片42の外周面上に、スリット28が閉じられた状態で外部に露出する態様で、コルゲートチューブ本体部22の長手方向に沿って直線状に、コルゲートチューブ本体部22及び拡径部30とは色の異なる識別ラインLが形成されている。【選択図】図1
Description
この発明は、車両等に配線される電線の周囲に装着される外装部材に関する。
車両等に配線される電線には、保護及び経路規制等を目的としてその周囲に外装部材が装着されることがある。そのような外装部材のうち電線が曲がった状態で配設される部分に装着されるものとして、コルゲートチューブがある。
コルゲートチューブとしては、長手方向に沿ってスリットが設けられ、スリットから割り開くようにして電線を内部に収容するものがある。この場合、電線収容後にスリットが開かないようにするために、従来は、コルゲートチューブの周囲にテープが巻かれることが多かったが、近年では、例えば、特許文献1に記載のコルゲートチューブのように、スリットを挟む両端部のうち少なくとも一方にロック片が設けられ、電線収容後のテープ巻を省略できるものの開発が進められている。
ところで、コルゲートチューブが装着された電線をコルゲートチューブごと曲げる際にねじれが発生してしまい、寸法公差が発生してしまう又は電線が破断してしまう等の恐れがあった。
そこで、本発明は、コルゲートチューブを曲げる際にねじれを発生しにくくすることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るコルゲートチューブは、筒状に形成され、その長手方向に沿って環状突部と環状凹部とが交互に形成されるとともに、その長手方向に沿ってスリットが形成されたコルゲートチューブ本体部と、前記コルゲートチューブ本体部のうち前記スリットを挟む両側縁部の一方側に設けられたロック受部と、他方側に設けられ、前記ロック受部に外周側から嵌るロック片とを含む拡径部と、を備え、前記コルゲートチューブ本体部又は前記ロック片の外周面上に、前記スリットが閉じられた状態で外部に露出する態様で、前記コルゲートチューブ本体部の長手方向に沿って直線状に、前記コルゲートチューブ本体部及び前記拡径部とは色の異なる識別ラインが形成されている。
第2の態様に係るコルゲートチューブは、第1の態様に係るコルゲートチューブであって、前記ロック片に前記識別ラインが形成されている。
第3の態様に係るコルゲートチューブは、周方向において切れ目がない筒状に形成されるとともに、その長手方向に沿って環状突部と環状凹部とが交互に形成されるコルゲートチューブ本体部と、前記環状突部の各々及び前記環状凹部の各々の周方向の一部を軸心方向に横切って延在し、周方向両側に位置して互いに対向する前記環状突部同士及び前記環状凹部同士が閉じるように変形可能な拡径部と、を備え、前記コルゲートチューブ本体部又は前記拡径部の外周面上に、前記拡径部が変形した状態で外部に露出する態様で、前記コルゲートチューブ本体部の長手方向に沿って直線状に、前記コルゲートチューブ本体部及び前記拡径部とは色の異なる識別ラインが形成されている。
第4の態様に係るコルゲートチューブは、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るコルゲートチューブであって、前記コルゲートチューブ本体部及び前記拡径部の色は黒であり、前記識別ラインの色は白である。
第5の態様に係る電線モジュールは、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るコルゲートチューブと、前記コルゲートチューブの内部に収容された少なくとも1本の電線を含む配線部材と、を備える。
第1、第2又は第4の態様に係るコルゲートチューブによると、コルゲートチューブ本体部又はロック片の外周面上に、スリットが閉じられた状態で外部に露出する態様で、コルゲートチューブ本体部の長手方向に沿って直線状に識別ラインが形成されているため、識別ラインに沿ってコルゲートチューブを曲げることで、コルゲートチューブにねじれが発生しにくくなる。また、識別ラインは、コルゲートチューブ本体部及び拡径部とは色が異なるため、目視により判別することができる。また、コルゲートチューブがロック片とロック受部とを含む拡径部を備えるため、電線収容後にコルゲートチューブの大部分でスリットを閉じるためのテープ巻が不要となる。これにより、コルゲートチューブにテープが巻かれて識別ラインが見えにくくなることを抑制することができる。
特に、第2の態様に係るコルゲートチューブによると、ロック片に識別ラインが形成されているため、スリットを閉じるためにロックする際にロック片の位置を目視しやすくなる。また、コルゲートチューブが直線状態にある際にロックされていない部分は識別ラインがゆがむため、ロックされていない部分を目視にて確認しやすくなることによって、スリットをより確実に閉じることができる。
第3又は第4の態様に係るコルゲートチューブによると、コルゲートチューブ本体部又は拡径部の外周面上に、拡径部が変形した状態で外部に露出する態様で、コルゲートチューブ本体部の長手方向に沿って直線状に識別ラインが形成されているため、識別ラインに沿ってコルゲートチューブを曲げることで、コルゲートチューブにねじれが発生しにくくなる。また、識別ラインは、コルゲートチューブ本体部及び拡径部とは色が異なるため、目視により判別することができる。また、拡径部を備えるため、拡径部を広げることによって、コルゲートチューブの長手方向一方側端部から他方側端部へと電線を挿通しやすくなる。これにより、電線収容のためのスリットが不要となるため、電線収容後にコルゲートチューブの大部分でスリットを閉じるためのテープ巻が不要となることによって、コルゲートの周囲にテープが巻かれて識別ラインが見えにくくなることを抑制することができる。
特に、第4の態様に係るコルゲートチューブによると、コルゲートチューブ本体部及び拡径部の色は黒であり、識別ラインの色は白であるため、暗い作業場でコルゲートチューブを曲げる際にも識別ラインを目視しやすくなる。
第5の態様に係る電線モジュールによると、コルゲートチューブに、外部に露出する態様で、その長手方向に沿って直線状に識別ラインが形成されているため、識別ラインに沿ってコルゲートチューブ及び配線部材を曲げることで、コルゲートチューブ及び配線部材にねじれが発生しにくくなる。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係るコルゲートチューブ20及び電線モジュール10について説明する。図1は、第1実施形態に係るコルゲートチューブ20を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係るコルゲートチューブ20を示す断面図である。図3は、コルゲートチューブ20がロックされている状態を示す部分概略断面図である。図4は、コルゲートチューブ20がロックされている状態を示す部分概略斜視図である。
以下、第1実施形態に係るコルゲートチューブ20及び電線モジュール10について説明する。図1は、第1実施形態に係るコルゲートチューブ20を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係るコルゲートチューブ20を示す断面図である。図3は、コルゲートチューブ20がロックされている状態を示す部分概略断面図である。図4は、コルゲートチューブ20がロックされている状態を示す部分概略斜視図である。
第1実施形態に係る電線モジュール10は、コルゲートチューブ20と配線部材12とを備える。コルゲートチューブ20と配線部材12とは、コルゲートチューブ20の端部においてテープ等が同時に巻回されることにより固定されている。
配線部材12は、少なくとも1本の電線14を含む。電線14は、芯線の外周に樹脂が押出被覆等されることで被覆部が形成された構成とされている。ここでは、配線部材12が、束ねられた複数の電線14を含む例で説明する。なお、光ファイバ等が電線14に沿って配設されていてもよい。配線部材12に含まれる電線14は、車両等の配設対象箇所に配設された状態で、車両等に搭載された各種電気機器同士を電気的に接続するものとして用いられる。
コルゲートチューブ20は、コルゲートチューブ本体部22と、拡径部30とを備える。また、コルゲートチューブ20には、コルゲートチューブ本体部22及び拡径部30とは色の異なる識別ラインLが形成されている。
コルゲートチューブ本体部22は、筒状に形成され、その長手方向に沿って環状突部24と環状凹部26とが交互に形成されている。また、コルゲートチューブ本体部22には、その長手方向に沿ってスリット28が形成されている。
また、コルゲートチューブ本体部22は、周方向において拡径部30によって隔てられており、環状突部24のうち、拡径部30を挟んで対向する部分の一方には、第一隔壁部25aが形成され、他方には、第二隔壁部25bが形成されている。第一隔壁部25a及び第二隔壁部25bは、それぞれ、周方向における第一の位置及び第二の位置において、軸心方向に並ぶ環状突部24各々を外周面から環状凹部26の深さまで仕切る部分である。
拡径部30は、ロック受部32に対してロック片42が外周側に重ねられる態様で係合可能に構成されている。そして、拡径部30のロック受部32とロック片42とが係合することで、コルゲートチューブ20はスリット28が閉じたロック状態となり、この状態を維持可能となる。ここでは、拡径部30は、ロック受部32とロック片42とを含む。
ロック受部32は、コルゲートチューブ本体部22のうち周方向においてスリット28を挟む両側縁部の一方側に設けられている。具体的には、ロック受部32は、係止凹部34と、内側係止凸部36とを有している。
係止凹部34は、後述するロック片42のスリット28側端部が嵌り込む部分である。この係止凹部34は、コルゲートチューブ本体部22の周方向一端側で環状突部24のスリット28側に設けられている。また、係止凹部34は、外周側に開口して、環状突部24より内周側に凹となる形状に形成された部分である。より具体的には、係止凹部34は、環状突部24の内周側端部と同周上(環状凹部26の同周上)に底部35を有している。また、係止凹部34は、底部35の周方向における寸法が、少なくともコルゲートチューブ20の厚さ寸法より大きく設定されている。
また、係止凹部34の環状突部24側部分には、周方向に交差する第一隔壁部25aが位置している。すなわち、ここでは、係止凹部34は、環状突部24の周方向一端部に連続して形成されている。より好ましくは、第一隔壁部25aは、拡径部30のロック状態において、周方向に直交する形状に形成されているとよい。なお、周方向に直交とは、設計時に設定される製造上の誤差、拡径部30をロック状態にした際の変形誤差の範囲も含むものとする。
また、係止凹部34のスリット28側部分には、第一隔壁部25aに対向して周方向に直交する対向立壁部37が設けられている。この対向立壁部37は、内側係止凸部36の環状突部24側端部の壁部を兼ねる部分である。なお、第一隔壁部25aと対向立壁部37とは、係止凹部34内に嵌り込む後述するロック片42のスリット28側端部を抜け難くする観点から言うと、内外方向において一定間隔で延在しているとより好ましい。
内側係止凸部36は、後述するロック片42の外側係止凹部44に対して嵌合する部分である。より具体的には、内側係止凸部36は、係止凹部34のスリット28側に連続し、外周側に突起する凸状に形成されている。ここでは、内側係止凸部36は、突出寸法が、環状突部24の突出寸法より小さく設定されている。また、内側係止凸部36は、軸方向寸法が環状突部24の軸方向寸法より小さく設定されている。この内側係止凸部36は、コルゲートチューブ20のうち、周方向においてスリット28を挟んだ一端部に設けられている。
また、ロック受部32のうち、環状凹部26のスリット28側には、延出部が設けられている。この延出部は、環状凹部26からその同周上に延出する扁平形状に形成されている。また、延出部は、係止凹部34の底部35及び内側係止凸部36の内周側端部に連続してその同周上に位置している。
ロック片42は、コルゲートチューブ本体部22のうち周方向においてスリット28を挟む両側縁部の他方側に設けられている。つまり、ロック部とロック受部32とは、スリット28を挟んで対向するように設けられている。そして、ロック片42は、ロック受部32に外周側から嵌るように形成されている。具体的には、ロック片42は、外側係止凹部44と、端部ベラ46とを有している。
外側係止凹部44は、内側係止凸部36を内側に配設する形態で内側係止凸部36に嵌合(外嵌め)可能な部分である。この外側係止凹部44は、環状突部24の周方向他端側で環状突部24のスリット28側に設けられている。また、外側係止凹部44は、内周側に開口する凹状(換言すると外周側に突起する凸状)に形成されている。ここでは、外側係止凹部44は、環状突部24の周方向他端側に外周側に開口する凹状部分を挟んでスリット28側に設けられている。この外側係止凹部44は、軸方向において環状突部24と同寸法に設定されている。また、外側係止凹部44は、内側係止凸部36との関係では、軸方向において内部空間が内側係止凸部36より大きく(ここでは僅かに大きく)設定されている。好ましくは、外側係止凹部44と内側係止凸部36とは、軸方向において隙間なく嵌合可能であるとよい。
また、外側係止凹部44は、内周側端部が環状凹部26より外周側の位置に設定されている。ここでは、外側係止凹部44は、内外方向において、環状凹部26よりコルゲートチューブ20の各部の厚さ寸法と略同じ寸法分外周側の位置から外周側に突出している。なお、外側係止凹部44の外周側端部は、環状突部24の外周側端部と略同周上に設定されている。すなわち、外側係止凹部44は、内側係止凸部36に外嵌される際に、その内周側端部が係止凹部34の底部35上及び延出部上に配設された状態で、スリット28を挟んだ周方向一端側の環状突部24に対しても外周側端部が略同周上に位置するように構成されている。
端部ベラ46は、外側係止凹部44のスリット28側端部からスリット28側に延出する部分である。この端部ベラ46は、外側係止凹部44が内側係止凸部36に嵌合した状態で、係止凹部34内に配設可能(換言すると嵌り込み可能)に設けられている。より具体的には、端部ベラ46は、周方向に沿って延出し、軸方向全体に亘って延在している。ここでは、端部ベラ46は、外側係止凹部44の内周側端部からスリット28側に延出する形状に形成されている。この端部ベラ46は、外側係止凹部44が内側係止凸部36に嵌合した状態で、係止凹部34内の底部35側に配設されるとよく、好ましくは、係止凹部34の底部35に重なっているとよい。ここで、底部35に重なるとは、底部35に全体的に接触する場合に限らず、部分的にでも接触していればよい。また、ここでは、端部ベラ46は、外側係止凹部44の内周側端部より内周側に設けられている。
また、端部ベラ46は、係止凹部34の底部35の周方向における寸法と同じかそれより小さい延出寸法に設定されている。好ましくは、端部ベラ46は、係止凹部34の底部35の周方向における寸法と同じ延出寸法に設定されているとよい。もっとも、係止凹部34の底部35の周方向における寸法と同じとは、厳密に一致する場合に限られず、設計段階であらかじめ設定された製造上の誤差の範囲も含むものとする。
また、ロック片42のうち、環状凹部26のスリット28側には、延出部が設けられている。この延出部は、環状凹部26より外周側からスリット28側に延出する扁平形状に形成されている。また、延出部は、外側係止凹部44の基端部と連続してその同周上に位置している。また、延出部は、端部ベラ46より外周側に位置する。
識別ラインLは、コルゲートチューブ本体部22又は拡径部30(ここでは、拡径部30のロック片42)の外周面上に形成されている。また、識別ラインLは、スリット28が閉じられた状態で外部に露出する態様で形成されている。また、識別ラインLは、コルゲートチューブ本体部22の長手方向に沿って直線状に形成されている。
ここでは、コルゲートチューブ本体部22及び拡径部30の色は黒であり、識別ラインLの色は白である。もっとも、コルゲートチューブ本体部22及び拡径部30の色と、識別ラインLの色との組み合わせはこれに限定されるものではなく、異なる色であればよい。この際に、識別ラインLが際立ち、目視が容易となるように、コルゲートチューブ本体部22及び拡径部30の色と、識別ラインLの色との組み合わせは、同系色は避け、異系色であることが好ましい。
また、ここでは、周方向においてロック片42の一部に識別ラインLが形成されているが、ロック片42全体に識別ラインLが形成されていてもよい。つまり、識別ラインLの幅寸法(周方向の寸法)についてはコルゲートチューブ本体部22の周方向の寸法又は拡径部30の周方向の寸法等との関係で、適宜決定されればよい。また、識別ラインLは、長手方向に沿って、一続きである必要はなく、例えば、鎖線のように、一部途切れた部分があってもよい。
また、電線モジュール10としては、コルゲートチューブ20の端部において、配線部材12とコルゲートチューブ20とを固定するためにテープ巻が施される場合がありうる。又、コルゲートチューブ20の中間部においても、補強のため、部分的にテープ巻が施されることがありうる。このような場合であっても、テープ同士の幅方向端部を重ねるようにテープを密に巻く必要はなく、テープ同士を幅方向に間隔をあけた状態で巻けばよいため、識別ラインLが部分的に露出して目視可能である。
上記コルゲートチューブ20は、例えば、以下のようにして形成される。まず、溶融した合成樹脂材料を押出成形用の金型を用いて筒状に押し出す。押し出された軟らかい状態の筒状体をブロー成型又はバキューム成型によって金型に密着させることにより、金型に沿った形状に形成する。そして、得られた筒状体を周方向一部で軸方向に沿って切り開くことによりスリット28を形成する。ここでは、ロック受部32の内側係止凸部36とロック片42の端部ベラ46とが周方向に連続した筒状体に成型され、内側係止凸部36と端部ベラ46との境界部分で該筒状体を切り開いている。
そして、ロック片42を、長手方向に沿って所望の識別ラインLの幅と同幅のスリットが形成された板状部材の一方側主面に押し当てる。この状態で、他方側主面の側からロック片42のうち上記スリットにて露出する部分に白色の塗料で塗装することにより識別ラインLを形成する。
第1実施形態に係るコルゲートチューブ20によると、ロック片42の外周面上に、スリット28が閉じられた状態で外部に露出する態様で、コルゲートチューブ本体部22の長手方向に沿って直線状に識別ラインLが形成されているため、識別ラインLに沿ってコルゲートチューブ20及び配線部材12を曲げることで、コルゲートチューブ20及び配線部材12にねじれが発生しにくくなる。これにより、電線14の損傷、断線及び寸法公差の発生等を抑制することができる。また、識別ラインLは、コルゲートチューブ本体部22及び拡径部30とは色が異なるため、目視により判別することができる。
また、コルゲートチューブ20がロック片42とロック受部32とを含む拡径部30を備えるため、電線14収容後にコルゲートチューブ20の大部分でスリット28を閉じるためのテープ巻が不要となる。これにより、コルゲートチューブ20にテープが巻かれて識別ラインLが見えにくくなることを抑制することができる。
また、ロック片42に識別ラインLが形成されているため、スリット28を閉じるためにロックする際にロック片42の位置を目視しやすくなる。また、コルゲートチューブ20が直線状態にある際にロックされていない部分は識別ラインLがゆがむため、ロックされていない部分を目視にて確認しやすくなることによって、スリット28をより確実に閉じることができる。
また、コルゲートチューブ本体部22及び拡径部30の色が黒で、識別ラインLの色が白であるため、車体に覆われた空間等の暗い作業場でコルゲートチューブ20及び電線14を曲げる際にも、識別ラインLを目視しやすくなる。
{第2実施形態}
次に、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20A及び電線モジュール10Aについて説明する。図5は、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aを示す斜視図である。図6は、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aを示す断面図である。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する(以下の変形例でも同様)。
次に、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20A及び電線モジュール10Aについて説明する。図5は、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aを示す斜視図である。図6は、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aを示す断面図である。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する(以下の変形例でも同様)。
第2実施形態に係る電線モジュール10Aは、コルゲートチューブ20Aの形状が第1実施形態に係る電線モジュール10のコルゲートチューブ20の形状とは異なる。具体的には、コルゲートチューブ20Aにはスリット28が設けられていない点でコルゲートチューブ20とは異なる。
コルゲートチューブ20Aは、コルゲートチューブ本体部22Aと拡径部30Aとを備える。コルゲートチューブ20Aには、コルゲートチューブ本体部22A及び拡径部30Aとは色の異なる識別ラインLが形成されている。
コルゲートチューブ本体部22Aは、周方向において切れ目がない筒状に形成されている。また、コルゲートチューブ本体部22Aは、その長手方向に沿って環状突部24と環状凹部26とが交互に形成されている。
拡径部30Aは、環状突部24の各々及び環状凹部26の各々の周方向の一部を軸心方向に横切って延在するように設けられている。また、拡径部30は、周方向両側に位置して互いに対向する環状突部24同士及び環状凹部26同士が閉じるように変形可能に設けられている。
ここでは、拡径部30Aは、環状突部24の各々および環状凹部26の各々の周方向の一部を軸心方向に横切って延在している板状の部材である。拡径部30Aは、コルゲートチューブ本体部22Aの周方向の第一の位置から第二の位置に亘って延在している。拡径部30Aは、一対の分割拡径部50a,50bと、ヒンジ部52a,52b,52cとを備えて構成されている。一対の分割拡径部50a,50bと、ヒンジ部52a,52b,52cとは、コルゲートチューブ本体部22Aの周方向の第一の位置から第二の位置に亘って、ヒンジ部52a、分割拡径部50a、ヒンジ部52b、分割拡径部50b、ヒンジ部52cの順に並んで形成されている。
一対の分割拡径部50a,50bは、軸心方向に沿ってそれぞれ延設された一対の板状の部材である。一対の分割拡径部50a,50bのそれぞれの軸心方向に直交する断面は、弧状に形成されている。これにより、一対の分割拡径部50a,50bが、後述するように、拡径部30Aの周方向の中央部分において軸心方向に沿った折り曲げラインで折り曲げられて折り重ねられた状態で、環状突部24および環状凹部26の内周側に沿って湾曲する形状をなす。また、一対の分割拡径部50a,50bの周方向の長さは、互いに略等しい。
ヒンジ部52aは、第一の位置において、各環状突部24および各環状凹部26の内周側の各端部、より詳細には、各環状突部24を仕切る各第一隔壁部25aおよび各環状凹部26の内周側の各端部に接続するとともに、分割拡径部50aの一端に接続して軸心方向に沿って延設されている。分割拡径部50aは、各環状突部24および各環状凹部26に対して分割拡径部50aの他端が変位するようにヒンジ部52aで折り曲げ可能である。すなわち、分割拡径部50aは、第一の位置における軸心方向に沿ったラインで折り曲げ可能である。
ヒンジ部52cは、第二の位置において、各環状突部24および各環状凹部26の内周側の各端部、より詳細には、各環状突部24を仕切る各第二隔壁部25bおよび各環状凹部26の内周側の各端部に接続するとともに、分割拡径部50bの他端に接続して軸心方向に沿って延設されている。分割拡径部50bは、各環状突部24および各環状凹部26に対して分割拡径部50bの一端が変位するようにヒンジ部52cで折り曲げ可能である。すなわち、分割拡径部50bは、第二の位置における軸心方向に沿ったラインで折り曲げ可能である。
ヒンジ部52bは、拡径部30の周方向の中央部分において、分割拡径部50aの他端と、分割拡径部50bの一端とを接続して軸心方向に沿って延設されている。一対の分割拡径部50a,50bは、分割拡径部50aの一端と分割拡径部50bの他端とがヒンジ部52bに対して変位可能なように、ヒンジ部52bで互いに折り曲げ可能に接続されている。すなわち、一対の分割拡径部50a,50bは、拡径部30Aの周方向の中央部分において軸心方向に沿った折り曲げラインで互いに折り曲げ可能に接続されている。
ヒンジ部52a,52b,52cは、例えば、一対の分割拡径部50a,50bよりも厚みが薄い部材、あるいは、軸心方向に沿った折り曲げラインでの折り曲げを容易にする折り目が形成された部材などによって構成される。
図5に示される第1の状態において、拡径部30Aを軸心方向に沿って見たときに、ヒンジ部52a、分割拡径部50a、ヒンジ部52b、分割拡径部50b、およびヒンジ部52cが、周方向に沿って順次に配列されている。そして、拡径部30Aの周方向の両側に位置して互いに対向する環状突部24同士および環状凹部26同士は、互いに周方向に沿って離れている。
図6に示される第2の状態において、拡径部30Aの一対の分割拡径部50a,50bは、ヒンジ部52a,52b,52cを介して互いに折り重ねられた状態で、環状突部24および環状凹部26の各第二隔壁部25b側の部分の内周側に沿っている。そして、拡径部30Aの周方向の両側に位置して互いに対向する環状突部24同士および環状凹部26同士は、互いに閉じている。
なお、本実施形態においては、拡径部30Aの周方向の両側に位置して互いに対向する環状突部24同士および環状凹部26同士が隙間無く閉じている状態と、図6に示されるように、当該環状突部24同士および環状凹部26同士の間に隙間があるものの、一対の分割拡径部50a,50bがコルゲートチューブ本体部22Aに沿って折り畳まれている状態との双方を、当該環状突部24同士および環状凹部26同士が「閉じている状態」と称する。分割拡径部50aの一端と、分割拡径部50bの他端とは、第1の状態において最も離れており、第2の状態において最も近くなっている。
拡径部30Aにおいては、一対の分割拡径部50a,50bが周方向に沿って順次並んでいる第1の状態と、一対の分割拡径部50a,50bが折り重ねられた第2の状態との間で、分割拡径部50aと分割拡径部50bとの相対的位置関係が変動する。
より詳細には、第1の状態から拡径部30Aを挟んで互いに対向する環状突部24同士と環状凹部26同士が近づいて、コルゲートチューブ20Aの内径が小さくなるように、コルゲートチューブ20Aを変形させると、一対の分割拡径部50a,50bがヒンジ部52a,52b,52cで折り曲げられる。これにより、分割拡径部50aの一端と分割拡径部50bの他端とが互いに近づいて一対の分割拡径部50a,50bのヒンジ部52bを挟む角度が小さくなる。この結果、分割拡径部50aの一端と分割拡径部50bの他端とが近づいて一対の分割拡径部50a,50bが各環状突部24および各環状凹部26の内周側に沿って折り重ねられた第2の状態になる。このように、一対の分割拡径部50a,50bは、ヒンジ部52a,52b,52cで折り曲げられて環状突部24および環状凹部26の内周側に移動することにより、拡径部30Aの周方向両側に位置して互いに対向する環状突部24同士および環状凹部26同士を閉じる方向に接近させる。
逆に、第2の状態から、拡径部30Aを挟んで互いに対向する環状突部24同士と環状凹部26同士が離れて、コルゲートチューブ20Aの内径が大きくなるように、コルゲートチューブ20Aを変形させると、分割拡径部50aの一端と分割拡径部50bの他端とが互いに離れて一対の分割拡径部50a,50bのヒンジ部52bを挟む角度が大きくなるように、分割拡径部50aと分割拡径部50aとの相対的位置関係が変化する。これにより、拡径部30Aは、分割拡径部50aの一端と分割拡径部50bの他端とが離れて、ヒンジ部52a、分割拡径部50a、ヒンジ部52b、分割拡径部50b、ヒンジ部52cの順次に周方向に沿って並んだ第1状態になる。
このように、拡径部30Aは、その周方向両側に位置して互いに対向する環状突部24同士および環状凹部26同士が閉じるように、環状突部24および環状凹部26の内周側に移動可能である。これにより、コルゲートチューブ20Aは、比較的内径の大きな管状から配線部材12の保護対象部分の太さに適した内径の管状に縮小可能である。
ヒンジ部29は、複数組の一対の対向壁部29aが軸心方向に沿って並んで形成された部分である。一対の対向壁部29a各々は、周方向における第三の位置において対向して形成され、環状突部24各々を外周面から環状凹部26の深さまで仕切って窪みを形成する部分である。
ヒンジ部29は、軸心方向に沿う溝状に形成されている。コルゲートチューブ20において、ヒンジ部29の両側各々におけるヒンジ部29からヒンジ部52a及びヒンジ部52cの各々に至るまでの部分は、ヒンジ部29が成す溝の底の部分を中心として相対的に回動可能である。
なお、ここでは、ヒンジ部29は、第一隔壁部25aと第二隔壁部25bとの間の部分に対向する位置の一箇所にのみ形成されている。しかしながら、複数のヒンジ部29が形成されていてもよい。
識別ラインLは、コルゲートチューブ本体部22A又は拡径部30A(ここでは、コルゲートチューブ本体部22A)の外周面上に形成されている。また、識別ラインLは、拡径部30が変形した状態で外部に露出する態様で形成されている。また、識別ラインLは、コルゲートチューブ本体部22の長手方向に沿って直線状に形成されている。
また、コルゲートチューブ本体部22A及び拡径部30Aの色は黒であり、識別ラインLの色は白である。
また、電線モジュール10Aとしては、コルゲートチューブ20Aの端部において、配線部材12とコルゲートチューブ20Aとを固定するためにテープ巻が施される場合がありうる。又、コルゲートチューブ20Aの中間部においても、拡径部が広がらないように閉じている状態をより確実に維持するため、部分的にテープ巻が施されることがありうる。このような場合であっても、テープ同士の幅方向端部を重ねるようにテープを密に巻く必要はなく、テープ同士を幅方向に間隔をあけた状態で巻けばよいため、識別ラインLが部分的に露出して目視可能である。
第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aによると、コルゲートチューブ本体部22Aの外周面上に、拡径部30Aが変形した状態で外部に露出する態様で、コルゲートチューブ本体部22Aの長手方向に沿って直線状に識別ラインLが形成されているため、識別ラインLに沿ってコルゲートチューブ20A及び配線部材12を曲げることで、コルゲートチューブ20A及び配線部材12にねじれが発生しにくくなる。これにより、電線14の損傷、断線及び寸法公差の発生等を抑制することができる。また、識別ラインLは、コルゲートチューブ本体部22A及び拡径部30Aとは色が異なるため、目視により判別することができる。
また、拡径部30Aを備えるため、拡径部30Aを広げることによって、コルゲートチューブ20Aの長手方向一方側端部から他方側端部へと配線部材12を内部に挿通しやすくなる。これにより、電線収容のためのスリット28が不要となるため、電線収容後にコルゲートチューブ20Aの大部分でスリット28を閉じるためのテープ巻が不要となることによって、コルゲートチューブ20Aの周囲にテープが巻かれて識別ラインLが見えにくくなることを抑制することができる。
また、コルゲートチューブ本体部22A及び拡径部30Aの色は黒であり、識別ラインLの色は白であるため、暗い作業場でコルゲートチューブ20Aを曲げる際にも識別ラインLを目視しやすくなる。
{変形例}
次に、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aの各変形例について説明する。
次に、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aの各変形例について説明する。
<第1変形例>
まずは、第1変形例に係るコルゲートチューブ20Bについて説明する。図7は、第1変形例に係るコルゲートチューブ20Bを示す断面図である。
まずは、第1変形例に係るコルゲートチューブ20Bについて説明する。図7は、第1変形例に係るコルゲートチューブ20Bを示す断面図である。
第1変形例に係るコルゲートチューブ20Bは、拡径部30Bの設けられる位置が第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aとは異なる。具体的には、拡径部30Bは、閉じている状態で、コルゲートチューブ本体部22Aの外側に位置するように設けられている。
より具体的には、ヒンジ部52aは、第一の位置において、各環状突部24の外周側の各端部、より詳細には、各環状突部24を仕切る各第一隔壁部25aの外周側の各端部に接続するとともに、分割拡径部50aの一端に接続して軸心方向に沿って延設されている。また、ヒンジ部52cは、第二の位置において、各環状突部24の外周側の各端部、より詳細には、各環状突部24を仕切る各第二隔壁部25bの外周側の各端部に接続するとともに、分割拡径部50bの他端に接続して軸心方向に沿って延設されている。これにより、拡径部30Bは、閉じている状態でコルゲートチューブ本体部22Aの外側に位置する。
また、識別ラインLは、拡径部30Bの外周面のうち閉じられた状態で外部に露出する部分、より詳細には、分割拡径部50aの外周面に形成されている。
第1変形例に係るコルゲートチューブ20Bによっても、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aと同様の効果を得ることができる。
また、第1変形例に係るコルゲートチューブ20Bによると、閉じている状態で、拡径部30Bがコルゲートチューブ本体部22Aの外周側に位置するため、拡径部30Bを折りたたむ際に、拡径部30Bと配線部材12とが干渉することを抑えることができる。また、コルゲートチューブ本体部22Aの内部の容積を大きくすることができる。
<第2変形例>
次に、第2変形例に係るコルゲートチューブ20Cについて説明する。図8は、第2変形例に係るコルゲートチューブ20Cを示す斜視図である。
次に、第2変形例に係るコルゲートチューブ20Cについて説明する。図8は、第2変形例に係るコルゲートチューブ20Cを示す斜視図である。
第2変形例に係るコルゲートチューブ20Cは、拡径部30Cにロック構造が設けられている点で第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aとは異なる。具体的には、拡径部30Cは、分割拡径部50a,50b,50cと、ヒンジ部52a,52b,52c,52dとを備える。これらが、コルゲートチューブ本体部22Aの周方向の第一の位置から第二の位置に亘って、ヒンジ部52a、分割拡径部50a、ヒンジ部52b、分割拡径部50b、ヒンジ部52c、分割拡径部50c、ヒンジ部52dの順に並んで形成されている。分割拡径部50aと分割拡径部50cとの周方向の寸法は分割拡径部50bの周方向の寸法の半分程度に設定されている。そして、コルゲートチューブ本体部22Aの内周側に沿って、分割拡径部50bの上方に分割拡径部50aと分割拡径部50cとが位置するように折り重ねられて、閉じている状態となる。
ここでは、分割拡径部50aに第一嵌合凸配列部54が形成されるとともに、分割拡径部50cに第二嵌合凸配列部56が形成されている。そして、分割拡径部50bに、第一嵌合凹配列部55と第二嵌合凹配列部57とが形成されている。
図8が示すように、第一嵌合凸配列部54は、それぞれ外周面側へ突出した複数の第一嵌合凸部54aが、軸心方向に沿って一列に並んで形成された部分である。第一嵌合凸部54a各々は、第一隔壁部25a各々と第二隔壁部25b各々との間の位置に形成されている。
同様に、第二嵌合凸配列部56は、それぞれ外周面側へ突出した複数の第二嵌合凸部56aが、軸心方向に沿って一列に並んで形成された部分である。第二嵌合凸部56a各々は、第一隔壁部25a各々と第二隔壁部25b各々との間の位置に形成されている。
図8が示すように、第一嵌合凹配列部55は、それぞれ内周面側へ窪んだ複数の第一嵌合凹部55aが、軸心方向に沿って一列に並んで形成された部分である。第一嵌合凹部55a各々は、第一隔壁部25a各々と第二隔壁部25b各々との間の位置に形成されている。
同様に、第二嵌合凹配列部57は、それぞれ内周面側へ窪んだ複数の第二嵌合凹部57aが、軸心方向に沿って一列に並んで形成された部分である。第二嵌合凹部57a各々は、第一隔壁部25a各々と第二隔壁部25b各々との間の位置に形成されている。
また、第一嵌合凹部55a各々は、対応する第一嵌合凸部54a各々を嵌め入れ可能な形状及び大きさで形成されている。同様に、第二嵌合凹部57a各々は、対応する第二嵌合凸部56a各々を嵌め入れ可能な形状及び大きさで形成されている。
第一嵌合凹部55a各々及び第二嵌合凹部57a各々は、外側面においては窪みを形成しており、内側面においては凸状に形成されている。
第2変形例に係るコルゲートチューブ20Cによっても、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aと同様の効果を得ることができる。
また、第2変形例に係るコルゲートチューブ20Cによると、拡径部30Cにロック構造が設けられているため、コルゲートチューブ20Cが閉じられている状態をより確実に維持することができる。
<第3変形例>
次に、第3変形例に係るコルゲートチューブ20Dについて説明する。図9は、第3変形例に係るコルゲートチューブ20Dを示す斜視図である。
次に、第3変形例に係るコルゲートチューブ20Dについて説明する。図9は、第3変形例に係るコルゲートチューブ20Dを示す斜視図である。
第3変形例に係るコルゲートチューブ20Dは、拡径部30Dにロック構造が設けられている点で第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aとは異なる。
具体的には、一対の分割拡径部50a,50bは、ヒンジ部52a,52b,52cで互いに折り重ねられた状態で環状突部24の各々および環状凹部26の各々の内周面の凹凸形状に応じた凹凸部を備えている。より具体的には、分割拡径部50aの第1の状態における外周面には、それぞれ周方向に沿う嵌合凸部58aと嵌合凹部58bとが軸心方向において交互に並んで形成されている。これにより、分割拡径部50aは蛇腹構造を有している。蛇腹構造を有するために、嵌合凸部58aは内側面においては凹みを形成しており、嵌合凹部58bは内側面においては凸状に形成されている。
また、分割拡径部50bの第1の状態における外周面には、それぞれ周方向に沿う嵌合凹部59aと嵌合凸部59bとが軸心方向において交互に並んで形成されている。これにより、分割拡径部50bは蛇腹構造を有している。蛇腹構造を有するために、嵌合凹部59aは内側面においては凸状に形成され、嵌合凸部59bは内側面においては凹みを形成している。
第2の状態では、一対の分割拡径部50a,50bがヒンジ部52a,52b,52cで互いに折り重ねられて環状突部24、環状凹部26の内周面に沿って位置している。環状突部24の内周面の凹みには、分割拡径部50bの嵌合凹部59aにおける凹面と反対側の面の凸形状が嵌合している。そして、分割拡径部50bの嵌合凸部59bの凸面と反対側の面の凹みには、環状凹部26の内周面の凸形状が嵌合している。
分割拡径部50bの内周側には、分割拡径部50aが、分割拡径部50bに沿って位置している。分割拡径部50bの嵌合凹部59aの凹形状には、分割拡径部50aの嵌合凸部58aの外側面の凸形状が嵌合している。また、分割拡径部50aの嵌合凹部58bの凹形状には、分割拡径部50bの嵌合凹部59aの凹面と反対側の面の凸形状が嵌合している。
このように、第2の状態において、各環状突部24および各環状凹部26に分割拡径部50bが嵌合し、分割拡径部50bにさらに分割拡径部50aが嵌合すれば、分割拡径部50a、分割拡径部50bに蛇腹構造を設けることにより、コルゲートチューブ20Dの柔軟性を向上させた場合でも、コルゲートチューブ20Dの内径の減少を抑制できる。
第3変形例に係るコルゲートチューブ20Dによっても、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aと同様の効果を得ることができる。
また、第3変形例に係るコルゲートチューブ20Dによると、分割拡径部50a,50bが蛇腹構造を有しているため、コルゲートチューブ20Dが閉じられている状態で、分割拡径部50a,50b同士が長手方向にずれることを抑えることができる。
<第4変形例>
次に、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eについて説明する。図10は、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eを示す断面図である。図11は、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eを示す断面図である。図12は、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eを示す部分斜視図である。
次に、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eについて説明する。図10は、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eを示す断面図である。図11は、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eを示す断面図である。図12は、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eを示す部分斜視図である。
第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eは、拡径部30Eの形状が第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aとは異なる。具体的には、拡径部30Eは、バネ特性を有する伸縮部60を含む。伸縮部60は、伸縮方向Sに伸縮可能な蛇腹状に形成されている。
ここでは、伸縮部60は、断面視において、伸縮方向Sに沿って連続する三角波状に形成されている。もっとも、伸縮部60は、伸縮方向Sに伸縮可能な蛇腹状であればよく、断面視三角波状に限られるものではない。例えば、伸縮部60は、断面視正弦波状、矩形波状、鋸波状等に形成されていてもよい。また、伸縮部60は、周方向に沿って連続するように形成されていてもよい。
また、伸縮部60は、中心軸に直交する断面視において、周方向両側の複数の環状凹部26の底部同士を接続する位置に設けられている。ここでは、伸縮部60は、断面視において、伸縮部60を挟んで対向する底部同士を結ぶライン上に外周側の頂点が位置するように設けられている。すなわち、伸縮部60は、環状突部24の頂部(ここでは環状突部24全体)より内周側に位置している。なお、伸縮部60は、伸縮変形された状態においても、その内側に配線部材12を配設可能なように、底部に対する内周側への突出寸法が設定されているとよい。
もっとも、伸縮部60は、環状凹部26の底部同士を接続する位置に設けられている場合に限られるものではない。例えば、伸縮部60は、環状突部24の頂部同士を接続する位置に形成されていてもよいし、頂部と底部との間で側壁部同士を接続する位置に設けられていてもよい。また、収容容量をなるべく大きく確保する観点から、底部同士を接続する伸縮部60が、底部の内周部から外周側に位置するように設けられていてもよい。
また、伸縮部60は、伸縮し易いと共に電線保護性能を維持できるような厚さ寸法に設定されているとよい。ここでは、伸縮部60の厚さ寸法は、底部の厚さ寸法と略同寸法に設定されている。
また、伸縮部60は、コルゲートチューブ本体部22Aが閉じている状態に付勢されるように形成されているとよい。ここでは、伸縮部60が自然長の状態において、コルゲートチューブ20Eが閉じている状態となるように設定されている。これにより、電線モジュール10Eを車両に配設した状態で、コルゲートチューブ20Eが閉じている状態をより確実に維持できる。
ここでは、一対の伸縮部60は、中心軸を挟んで対向する位置、すなわち、周方向に180度の間隔をあけた位置に設けられている。そして、コルゲートチューブ20Eは、全体として、一対の伸縮部60の伸縮方向Sに沿って伸縮可能となっている。つまり、コルゲートチューブ20Eは、一対の伸縮部60を伸長させる向きに力が作用した場合には伸縮方向Sに長手の断面視略楕円形状となり、伸長変形前の略円柱状の内部空間より大きい略楕円柱状の内部空間を有する。
これまで、コルゲートチューブ20Eが、中心軸を挟んで対向する位置に一対の伸縮部60を備える例で説明したが、これに限られるものではない。すなわち、収容容量を可変にする観点から言うと、一対の伸縮部60は、180度より小さい間隔で中心軸を挟まない位置に設けられていてもよい。また、上記観点から、伸縮部60は、一箇所又は3以上の複数箇所に設けられていてもよい。もっとも、配線部材12に外装する際の装着し易さ、曲げ形態の安定性、曲げ方向規制等の観点から言うと、伸縮部60は、中心軸を挟んで対向する位置に一対設けられていることが好ましい。
第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eによっても、第2実施形態に係るコルゲートチューブ20Aと同様の効果を得ることができる。
また、第4変形例に係るコルゲートチューブ20Eによると、拡径部30Eが伸縮可能に形成されている伸縮部60を含むため、伸縮部60を折り畳むのに必要な空間を小さくすることができる。また、コルゲートチューブ20Eが閉じている状態となるように伸縮部60によって付勢されているため、コルゲートチューブ20Eが閉じている状態をより確実に維持することができる。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,10A,10B,10C,10D,10E 電線モジュール
12 配線部材
14 電線
20,20A,20B,20C,20D,20E コルゲートチューブ
22 コルゲートチューブ本体部
24 環状突部
26 環状凹部
28 スリット
30,30A,30B,30C,30D,30E 拡径部
32 ロック受部
42 ロック片
L 識別ライン
12 配線部材
14 電線
20,20A,20B,20C,20D,20E コルゲートチューブ
22 コルゲートチューブ本体部
24 環状突部
26 環状凹部
28 スリット
30,30A,30B,30C,30D,30E 拡径部
32 ロック受部
42 ロック片
L 識別ライン
Claims (5)
- 筒状に形成され、その長手方向に沿って環状突部と環状凹部とが交互に形成されるとともに、その長手方向に沿ってスリットが形成されたコルゲートチューブ本体部と、
前記コルゲートチューブ本体部のうち前記スリットを挟む両側縁部の一方側に設けられたロック受部と、他方側に設けられ、前記ロック受部に外周側から嵌るロック片とを含む拡径部と、
を備え、
前記コルゲートチューブ本体部又は前記ロック片の外周面上に、前記スリットが閉じられた状態で外部に露出する態様で、前記コルゲートチューブ本体部の長手方向に沿って直線状に、前記コルゲートチューブ本体部及び前記拡径部とは色の異なる識別ラインが形成されている、コルゲートチューブ。 - 請求項1に記載のコルゲートチューブであって、
前記ロック片に前記識別ラインが形成されている、コルゲートチューブ。 - 周方向において切れ目がない筒状に形成されるとともに、その長手方向に沿って環状突部と環状凹部とが交互に形成されるコルゲートチューブ本体部と、
前記環状突部の各々及び前記環状凹部の各々の周方向の一部を軸心方向に横切って延在し、周方向両側に位置して互いに対向する前記環状突部同士及び前記環状凹部同士が閉じるように変形可能な拡径部と、
を備え、
前記コルゲートチューブ本体部又は前記拡径部の外周面上に、前記拡径部が変形した状態で外部に露出する態様で、前記コルゲートチューブ本体部の長手方向に沿って直線状に、前記コルゲートチューブ本体部及び前記拡径部とは色の異なる識別ラインが形成されている、コルゲートチューブ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコルゲートチューブであって、
前記コルゲートチューブ本体部及び前記拡径部の色は黒であり、前記識別ラインの色は白である、コルゲートチューブ。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のコルゲートチューブと、
前記コルゲートチューブの内部に収容された少なくとも1本の電線を含む配線部材と、
を備える、電線モジュール。
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Cited By (2)
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-
2014
- 2014-02-27 JP JP2014036468A patent/JP2015162955A/ja active Pending
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