JP2015161736A - 鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍵盤楽器において、鍵盤蓋を小さな力で静かに開閉することができるようにする。
【解決手段】鍵盤蓋13は、回転軸20を中心とした開閉経路Rの途中に自重による回転トルクTの向きが変わる変曲点Pを有し、開閉経路Rのうち鍵盤蓋13の閉状態CLから変曲点Pまでの第一経路R1において、鍵盤蓋13に発生する回転トルクT1の向きと反対の第一回転トルクを鍵盤蓋13に付与し、開閉経路Rのうち変曲点Pから鍵盤蓋13の開状態OPまでの第二経路R2において、鍵盤蓋13に発生する回転トルクT2の向きと反対の第二回転トルクを鍵盤蓋13に付与する鍵盤蓋開閉緩衝手段30Aを備える鍵盤楽器を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、鍵盤楽器に関する。
一般に、グランドピアノ、アップライトピアノ等のアコースティックピアノや、電子ピアノ等の鍵盤楽器は、鍵盤部を覆う鍵盤蓋を備える(例えば特許文献1参照)。従来、アコースティックピアノ、あるいは、アコースティックピアノと同様の外観意匠を有する電子ピアノでは、鍵盤蓋が木材からなり、また、所定の厚みを有している。
特開平10−105156号公報
しかしながら、鍵盤蓋が木材からなり、また、所定の厚みを有すると、鍵盤蓋の重量が重く、鍵盤蓋を開閉し難いという問題がある。
特許文献1には、ワイヤーを下方へ引っ張る牽引手段の力を鍵盤蓋に開く方向の力として加えると共に、鍵盤蓋が全開した状態では鍵盤蓋に開く方向の力が加わらないようにすることで、鍵盤蓋の重量を軽減させて小さな力で鍵盤蓋を開閉できるようにしたピアノの鍵盤蓋開閉装置が記載されている。しかしながら、鍵盤蓋は、その開閉経路の途中に自重による回転トルクの向きが変わる変曲点を有しており、その変曲点を過ぎると、自重による回転トルクが開く方向の力として加算される。したがって、鍵盤蓋に上記のように全開になる直前まで開く方向の力を加えると、全開になる直前でも勢いが衰えることなく、ピアノであれば上前板等に衝突して、大きな音が発生してしまうことがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、鍵盤蓋を小さな力で静かに開閉することが可能な鍵盤楽器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の鍵盤楽器は、筐体に対し回転軸を中心として開閉自在に設けられた鍵盤蓋を備える鍵盤楽器であって、前記鍵盤蓋は、前記回転軸を中心とした開閉経路の途中に自重による回転トルクの向きが変わる変曲点を有し、前記開閉経路のうち前記鍵盤蓋の閉状態から前記変曲点までの第一経路において、前記鍵盤蓋に発生する前記回転トルクの向きと反対の第一回転トルクを前記鍵盤蓋に付与し、前記開閉経路のうち前記変曲点から前記鍵盤蓋の開状態までの第二経路において、前記鍵盤蓋に発生する前記回転トルクの向きと反対の第二回転トルクを前記鍵盤蓋に付与する鍵盤蓋開閉緩衝手段を備えることを特徴とする。
本発明の鍵盤楽器によれば、鍵盤蓋開閉緩衝手段を設け、鍵盤蓋を開閉するときに、鍵盤蓋の自重による回転トルクの向きが変わる変曲点までは鍵盤蓋を開閉しようとする方向と同じ方向に回転トルクを加えて、鍵盤蓋の開閉を補助し、変曲点を超えた後は鍵盤蓋を開閉しようとする方向と逆の方向に回転トルクを加えて、鍵盤蓋が開閉する勢いを低減させる。このように、本発明の鍵盤楽器では、鍵盤蓋の開閉経路の途中にある変曲点において鍵盤蓋に付与する回転トルクの向きを変えることで、鍵盤蓋を小さな力で静かに開閉することができる。
また、前記鍵盤楽器においては、前記鍵盤蓋開閉緩衝手段が、一端が前記鍵盤蓋に固定され、他端が前記筐体に固定されて、前記鍵盤蓋の開閉動作に応じて弾性的に伸縮し、前記第一回転トルク及び前記第二回転トルクを発生する弾性部材を備え、前記弾性部材の蓄勢は、前記変曲点において最小となるように構成されてもよい。
また、前記鍵盤楽器においては、前記鍵盤蓋開閉緩衝手段が、前記鍵盤蓋に一体的に設けられた錘部材を備え、前記錘部材の重心位置が、前記鍵盤蓋の重心位置との間に前記回転軸が位置するように設定されるように構成されてもよい。
これらの構成によれば、弾性部材の伸縮や錘部材の自重により鍵盤蓋開閉緩衝手段を形成できるため、鍵盤蓋を小さな力で静かに開閉することが可能な鍵盤楽器を低コストで製造することができる。
本発明によれば、鍵盤蓋開閉緩衝手段を設け、鍵盤蓋の開閉経路の途中にある変曲点において鍵盤蓋に付与する回転トルクの向きを変えることで、鍵盤蓋を小さな力で静かに開閉することができる。
本発明の第一実施形態に係るピアノの要部を示す側断面図である。 本発明の第一実施形態に係る鍵盤蓋開閉緩衝手段の構成を示す模式図である。 本発明の第二実施形態に係る鍵盤蓋開閉緩衝手段の構成を示す模式図である。
[第一実施形態]
以下、図1,2を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、この実施形態に係るピアノ(鍵盤楽器)1は、アコースティックピアノの一種であるアップライトピアノであり、従前のピアノと同様に構成されている。すなわち、ピアノ1は、筐体11、鍵盤部12、鍵盤蓋13、ハンマ14、弦(打撃対象)15、アクション機構16、ダンパ機構17等を備える。
鍵盤部12は、演奏者の手指によって演奏操作がなされる複数の鍵24を配列したものであり、各鍵24は筐体11の棚板21上に筬29を介して揺動自在に設けられている。
また、各鍵24の一端部(前端部)は、筐体11の前面側(図1において左側)において外部に露出している。
鍵盤蓋13は、鍵盤部12のうち筐体11の外部に露出する部分を覆うものであり、鍵盤部12を覆う閉状態CLと、鍵盤部12を外部に露出させる開状態OPとの間で、筐体11の鍵盤蓋奥22に対して回転自在に設けられている。
鍵盤蓋13は、鍵盤部12の上方を覆う鍵盤蓋本体26と、鍵盤部12の前端(図1において鍵の左端)を覆う鍵盤蓋前付27と、を備える。本実施形態の鍵盤蓋13では、鍵盤蓋本体26及び鍵盤蓋前付27が一体に形成されている。
ハンマ14、弦15及びアクション機構16は、いずれも筐体11内部に設けられている。ハンマ14は、弦15を打撃するものである。アクション機構16は、演奏者の手指による鍵の押鍵力を、ハンマ14が弦15を打撃する打弦力(打撃力)に変換する機構である。
ダンパ機構17は、鍵24の押鍵力や、演奏者の足によるラウドペダル(不図示)の踏込力を、弦15上のダンパ18を弦15から離す離弦力に変換する機構である。
前述した鍵盤蓋13は、開状態OPにおいて、アクション機構16の前面側(図1において左側)に位置する。
本実施形態のピアノ1では、アクション機構16が、筐体11内部に配された鍵24の後端部の上方において、筐体11の前面側をなす上前板23の内面に対向するように位置する。一方、開状態OPの鍵盤蓋13は、上前板23の外面を覆うように位置する。
図2に示すように、鍵盤蓋13は、回転軸20を中心として開閉自在に設けられている。鍵盤蓋13は、回転軸20を介して筐体11に支持されている。図2に示す符号Rは、鍵盤蓋13の開閉経路を示す。開閉経路Rは、回転軸20を中心とする円弧状に形成される。開閉経路Rの一端において鍵盤蓋13は閉状態CLとなり、また、開閉経路Rの他端において鍵盤蓋13は開状態OPとなる。
鍵盤蓋13は、回転軸20を中心とした開閉経路Rの途中に自重による回転トルクTの向きが変わる変曲点Pを有する。この変曲点Pでは、回転軸20を通る鉛直線上に鍵盤蓋13の重心位置G1が重なる。変曲点Pにおいては、鍵盤蓋13に自重による回転トルクTが発生しない。一方で、変曲点Pより手前側(閉状態CL側)に鍵盤蓋13が倒れると、鍵盤蓋13に自重による回転トルクTが、閉じる方向に発生する(回転トルクT1)。また、この変曲点Pより奥側(開状態OP側)に鍵盤蓋13が倒れると、鍵盤蓋13の自重による回転トルクTが、開く方向に発生する(回転トルクT2)。
ピアノ1には、鍵盤蓋開閉緩衝手段30Aが設けられている。鍵盤蓋開閉緩衝手段30Aは、開閉経路Rのうち鍵盤蓋13の閉状態CLから変曲点Pまでの第一経路R1において、鍵盤蓋13に発生する回転トルクT1の向きと反対の第一回転トルクを鍵盤蓋13に付与すると共に、開閉経路Rのうち変曲点Pから鍵盤蓋13の開状態OPまでの第二経路R2において、鍵盤蓋13に発生する回転トルクT2の向きと反対の第二回転トルクを鍵盤蓋13に付与するものである。
本実施形態の鍵盤蓋開閉緩衝手段30Aは、弾性部材31を備える。弾性部材31は、一端が鍵盤蓋13に固定され、他端が筐体11に固定されて、鍵盤蓋13の開閉動作に応じて弾性的に伸縮するものである。本実施形態の弾性部材31は、バネ部材から形成され、一端がヒートン32aを介して鍵盤蓋13に固定され、他端がヒートン32bを介して筐体11に固定されている。ヒートン32aは、回転軸20に対し鍵盤蓋本体26及び鍵盤蓋前付27が設けられる側と反対側に取り付けられている。また、ヒートン32bは、筐体11の棚板21に取り付けられている。なお、筐体11の鍵盤蓋奥22には、鍵盤蓋13が閉状態CLのときにヒートン32aと干渉しないように溝33が形成されている。
弾性部材31の蓄勢は、変曲点Pにおいて最小となるように構成されている。なお、弾性部材31の蓄勢は、バネ定数に変位量を積算して求めることができる。「蓄勢が最小」とは、鍵盤蓋13の開閉経路Rにおいて弾性部材31の変位量が最小(ゼロ(自然長の状態)を含む)となることを意味する。すなわち、弾性部材31は、図2に示すように、鍵盤蓋13が変曲点Pに位置するときに、その変位量が最小となるように配置されている。本実施形態の弾性部材31は、鍵盤蓋13が変曲点Pに位置するときに、その変位量がゼロ(自然長の状態)となっている。
この弾性部材31は、変曲点Pより手前側に鍵盤蓋13が倒れると、その反対の奥側に引っ張られ、鍵盤蓋13にバネ荷重P1を作用させ、回転トルクT1の向きと反対の第一回転トルクを発生する。また、この弾性部材31は、変曲点Pより奥側に鍵盤蓋13が倒れると、その反対の手前側に引っ張られ、鍵盤蓋13にバネ荷重P2を作用させ、回転トルクT2の向きと反対の第二回転トルクを発生する。
この弾性部材31は、そのバネ定数の大きさ等によって、単数若しくは複数で設けてもよい。なお、複数で設ける場合には、鍵盤蓋13の幅方向、すなわちピアノ1の演奏者から見て左右対称の配置としてもよい。
上記構成によれば、鍵盤蓋13を開けるときには、開閉経路Rのうち鍵盤蓋13の閉状態CLから変曲点Pまでの第一経路R1において、弾性部材31のバネ荷重P1により鍵盤蓋13を開く方向の第一回転トルクが発生する。ここで発生する第一回転トルクは、第一経路R1において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を閉じる方向の回転トルクT1の向きと反対であり、鍵盤蓋13の持ち上げ重量を軽減する。また、開閉経路Rのうち変曲点Pから鍵盤蓋13の開状態OPまでの第二経路R2において、弾性部材31のバネ荷重P2により鍵盤蓋13を閉じる方向の第二回転トルクが発生する。ここで発生する第二回転トルクは、第二経路R2において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を開く方向の回転トルクT2の向きと反対であり、鍵盤蓋13の倒れ速度を軽減する。
一方、鍵盤蓋13を閉じるときには、開閉経路Rのうち鍵盤蓋13の開状態OPから変曲点Pまでの第二経路R2において、弾性部材31により鍵盤蓋13を閉じる方向の第二回転トルクが発生する。ここで発生する第二回転トルクは、第二経路R2において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を開く方向の回転トルクT2の向きと反対であり、鍵盤蓋13の持ち上げ重量を軽減する。また、開閉経路Rのうち変曲点Pから鍵盤蓋13の閉状態CLまでの第一経路R1において、弾性部材31により鍵盤蓋13を開く方向の第一回転トルクが発生する。ここで発生する第一回転トルクは、第一経路R1において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を閉じる方向の回転トルクT1の向きと反対であり、鍵盤蓋13の倒れ速度を軽減する。
以上説明したように、本実施形態のピアノ1によれば、鍵盤蓋開閉緩衝手段30Aを設け、鍵盤蓋13を開閉するときに、鍵盤蓋13の自重による回転トルクTの向きが変わる変曲点Pまでは鍵盤蓋13を開閉しようとする方向と同じ方向に回転トルクを加えて、鍵盤蓋13の開閉を補助し、変曲点Pを超えた後は鍵盤蓋13を開閉しようとする方向と逆の方向に回転トルクを加えて、鍵盤蓋13が開閉する勢いを低減させる。このように、本実施形態のピアノ1では、鍵盤蓋13の開閉経路Rの途中にある変曲点Pにおいて鍵盤蓋13に付与する回転トルクの向きを変えることで、鍵盤蓋13を小さな力で静かに開閉することができる。また、鍵盤蓋13の開閉経路Rの途中にある変曲点Pにおいて鍵盤蓋13に付与する回転トルクの向きが変わると、鍵盤蓋13を持つ者にクリック感を付与できる。
また、本実施形態では、鍵盤蓋開閉緩衝手段30Aが、鍵盤蓋13の開閉動作に応じて弾性的に伸縮する弾性部材31によって構成されるため、鍵盤蓋13を小さな力で静かに開閉することが可能なピアノ1を低コストで製造することができる。
〔第二実施形態〕
次に、図3を参照して本発明の第二実施形態について説明する。
この実施形態では、第一実施形態と比較して、鍵盤蓋開閉緩衝手段の一部構造のみが異なっており、その他の構成については第一実施形態と同様である。本実施形態では、第一実施形態と同一の構成要素について同一符号を付す等して、その説明を省略する。
図3に示すように、この実施形態の鍵盤蓋開閉緩衝手段30Bは、第一実施形態と同様に、開閉経路Rのうち鍵盤蓋13の閉状態CLから変曲点Pまでの第一経路R1において、鍵盤蓋13に発生する回転トルクT1の向きと反対の第一回転トルクを鍵盤蓋13に付与すると共に、開閉経路Rのうち変曲点Pから鍵盤蓋13の開状態OPまでの第二経路R2において、鍵盤蓋13に発生する回転トルクT2の向きと反対の第二回転トルクを鍵盤蓋13に付与するものである。
ただし、本実施形態の鍵盤蓋開閉緩衝手段30Bは、錘部材34を備える。錘部材34は、鍵盤蓋13よりも比重の重い部材であり、例えば鍵盤蓋13が木材からなる場合には鉄や銅等の金属材からなる。なお、錘部材34の重さは、鍵盤蓋13の重さよりも軽く設定されている。錘部材34は、鍵盤蓋13に一体に設けられている。錘部材34は、回転軸20に対し鍵盤蓋本体26及び鍵盤蓋前付27が設けられる側と反対側に配されている。図3に示すように、錘部材34の重心位置G2は、鍵盤蓋13の重心位置G1との間に回転軸20が位置するように設定されている。すなわち、錘部材34の重心位置G2は、鍵盤蓋13の重心位置G1に対し、回転軸20を挟んだ逆側に設定されている。このため、錘部材34の重心位置G2は、鍵盤蓋13が変曲点Pに配された状態で、鍵盤蓋13の重心位置G1と共に、回転軸20を通る鉛直線上に配される。
この錘部材34は、変曲点Pより手前側(閉状態CL側)に鍵盤蓋13が倒れると、その反対の奥側に持ち上げられ、回転トルクT1の向きと反対の第一回転トルクを発生する。また、この錘部材34は、変曲点Pより奥側(開状態OP側)に鍵盤蓋13が倒れると、その反対の手前側に持ち上げられ、回転トルクT2の向きと反対の第二回転トルクを発生する。
この錘部材34は、その重さ等によって、単数若しくは複数で設けてもよい。なお、複数で設ける場合には、鍵盤蓋13の幅方向、すなわちピアノ1の演奏者から見て左右対称の配置としてもよい。
上記構成によれば、鍵盤蓋13を開けるときには、開閉経路Rのうち鍵盤蓋13の閉状態CLから変曲点Pまでの第一経路R1において、錘部材34の自重により鍵盤蓋13を開く方向の第一回転トルクが発生する。ここで発生する第一回転トルクは、第一経路R1において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を閉じる方向の回転トルクT1の向きと反対であり、鍵盤蓋13の持ち上げ重量を軽減する。また、開閉経路Rのうち変曲点Pから鍵盤蓋13の開状態OPまでの第二経路R2において、錘部材34の自重により鍵盤蓋13を閉じる方向の第二回転トルクが発生する。ここで発生する第二回転トルクは、第二経路R2において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を開く方向の回転トルクT2の向きと反対であり、鍵盤蓋13の倒れ速度を軽減する。
一方、鍵盤蓋13を閉じるときには、開閉経路Rのうち鍵盤蓋13の開状態OPから変曲点Pまでの第二経路R2において、錘部材34により鍵盤蓋13を閉じる方向の第二回転トルクが発生する。ここで発生する第二回転トルクは、第二経路R2において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を開く方向の回転トルクT2の向きと反対であり、鍵盤蓋13の持ち上げ重量を軽減する。また、開閉経路Rのうち変曲点Pから鍵盤蓋13の閉状態CLまでの第一経路R1において、錘部材34により鍵盤蓋13を開く方向の第一回転トルクが発生する。ここで発生する第一回転トルクは、第一経路R1において鍵盤蓋13に発生する鍵盤蓋13を閉じる方向の回転トルクT1の向きと反対であり、鍵盤蓋13の倒れ速度を軽減する。
以上のように本実施形態の鍵盤蓋開閉緩衝手段30Bによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、鍵盤蓋開閉緩衝手段30Bが、鍵盤蓋13に一体的に設けられた錘部材34によって構成されるため、鍵盤蓋13を小さな力で静かに開閉することが可能なピアノ1を低コストで製造することができる。
以上、二つの実施形態により本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第一実施形態の鍵盤蓋開閉緩衝手段30Aでは、弾性部材31がバネ部材によって構成されているが、例えばゴム部材等の他の弾性部材によって構成されてもよい。
さらに、本発明は、上記実施形態のようなアップライトピアノに適用されることに限らず、例えばグランドピアノに適用することも可能である。
また、本発明は、アップライトピアノやグランドピアノ等のように弦15をハンマ14により打撃するアコースティックピアノに適用されることに限らず、例えば、アコースティックピアノと同様の外観意匠を有する電子ピアノにも適用することが可能である。
1…ピアノ(鍵盤楽器)、11…筐体、13…鍵盤蓋、20…回転軸、30A,30B…鍵盤蓋開閉緩衝手段、31…弾性部材、34…錘部材、G1…重心位置、G2…重心位置、P…変曲点、R…開閉経路、R1…第一経路、R2…第二経路、T…回転トルク、CL…閉状態、OP…開状態

Claims (3)

  1. 筐体に対し回転軸を中心として開閉自在に設けられた鍵盤蓋を備える鍵盤楽器であって、
    前記鍵盤蓋は、前記回転軸を中心とした開閉経路の途中に自重による回転トルクの向きが変わる変曲点を有し、
    前記開閉経路のうち前記鍵盤蓋の閉状態から前記変曲点までの第一経路において、前記鍵盤蓋に発生する前記回転トルクの向きと反対の第一回転トルクを前記鍵盤蓋に付与し、前記開閉経路のうち前記変曲点から前記鍵盤蓋の開状態までの第二経路において、前記鍵盤蓋に発生する前記回転トルクの向きと反対の第二回転トルクを前記鍵盤蓋に付与する鍵盤蓋開閉緩衝手段を備えることを特徴とする鍵盤楽器。
  2. 前記鍵盤蓋開閉緩衝手段は、一端が前記鍵盤蓋に固定され、他端が前記筐体に固定されて、前記鍵盤蓋の開閉動作に応じて弾性的に伸縮し、前記第一回転トルク及び前記第二回転トルクを発生する弾性部材を備え、
    前記弾性部材の蓄勢は、前記変曲点において最小となることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器。
  3. 前記鍵盤蓋開閉緩衝手段は、前記鍵盤蓋に一体的に設けられた錘部材を備え、
    前記錘部材の重心位置は、前記鍵盤蓋の重心位置との間に前記回転軸が位置するように設定されることを特徴とする請求1に記載の鍵盤楽器。
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