JP2015161340A - 摩擦係合装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】摩擦係合装置の非係合時に複数の摩擦係合プレートの間で引き摺りが発生するのをより良好に抑制する。【解決手段】クラッチC1は、複数の摩擦プレート102およびセパレータプレート103と、係合油室105に供給された係合油圧を受けて軸方向に移動して複数の摩擦プレート102およびセパレータプレート103を押圧するピストン106と、ピストン106を係合油室105側に付勢するリターンスプリング109と、複数のセパレータプレート103のうちのピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aを当該ピストン106に軸方向に一体となって移動するように連結する連結部材110とを含む。【選択図】図3
Description
本発明は、複数の摩擦係合プレートと、係合油室に供給された係合油圧を受けて複数の摩擦係合プレートを押圧するピストンと、ピストンを係合油室側に付勢するリターンスプリングとを含む摩擦係合装置に関する。
従来、この種の摩擦係合装置として、ドラム部材の内周面に形成されたスプラインに嵌合される複数の相手板と、クラッチハブのスプラインに嵌合される複数の摩擦板と、ドラム部材と共に係合油室を画成すると共に当該係合油室に供給された係合油圧を受けて相手板および摩擦板を押圧可能なクラッチピストンと、係合油室で発生する遠心油圧をキャンセルするためのキャンセル油室を画成するキャンセルプレートと、クラッチピストンとキャンセルプレートとの間に配置されるリターンスプリングとを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この摩擦係合装置では、複数の相手板のうちクラッチピストンに最も近接して配置される1枚が当該クラッチピストンに押圧されることにより、複数の摩擦板および相手板が摩擦係合する。
上述のような従来の摩擦係合装置では、当該摩擦係合装置の非係合時に、隣り合う摩擦板と相手板とが十分に引き離されずに両者の間に引き摺りが発生することがある。そして、クラッチピストンに最も近接して配置される相手板と当該クラッチピストンやキャンセルプレートとの間に流入した作動油(潤滑油)の油圧によって、当該相手板がクラッチピストンと離間する方向、すなわち摩擦板に接近する方向へと押圧されると、摩擦板と相手板との間に発生する引き摺りが大きくなってしまうおそれがある。
そこで、本発明は、摩擦係合装置の非係合時に複数の摩擦係合プレートの間で引き摺りが発生するのをより良好に抑制することを主目的とする。
本発明による摩擦係合装置は、
複数の摩擦係合プレートと、係合油室に供給された係合油圧を受けて軸方向に移動して前記複数の摩擦係合プレートを押圧するピストンと、前記ピストンを前記係合油室側に付勢するリターンスプリングとを含む摩擦係合装置において、
前記複数の摩擦係合プレートのうちの前記ピストンに最も近接して配置される1枚を該ピストンに前記軸方向に一体となって移動するように連結する連結部材を備えることを特徴とする。
複数の摩擦係合プレートと、係合油室に供給された係合油圧を受けて軸方向に移動して前記複数の摩擦係合プレートを押圧するピストンと、前記ピストンを前記係合油室側に付勢するリターンスプリングとを含む摩擦係合装置において、
前記複数の摩擦係合プレートのうちの前記ピストンに最も近接して配置される1枚を該ピストンに前記軸方向に一体となって移動するように連結する連結部材を備えることを特徴とする。
この摩擦係合装置では、複数の摩擦係合プレートのうちのピストンに最も近接して配置される1枚が連結部材によってピストンに軸方向に一体となって移動するように連結される。これにより、摩擦係合装置を係合状態から非係合状態とする際に、リターンスプリングによって付勢されて係合油室側に移動するピストンと共に、当該ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートを隣り合う摩擦係合プレートから引き離す方向に移動させると共に、非係合状態でピストンから離間する方向すなわち他の摩擦係合プレートに接近する方向に移動するのを抑制することができる。これにより、摩擦係合装置の非係合時に、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートが他の摩擦係合プレートを押圧することに起因した複数の摩擦係合プレート間の引き摺りの発生や、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートと隣り合う摩擦係合プレートとの間の引き摺りの発生をより良好に抑制することが可能となる。更に、この摩擦係合装置では、非係合時にピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートの周辺に作動油が流入しても、ピストンに対する軸方向の移動が規制された当該摩擦係合プレートによって、流入した作動油がピストンから離間して配置される摩擦係合プレート側へと向かう流れを形成するのを抑制(邪魔)することができる。従って、摩擦係合装置の非係合時に、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートよりもピストンから離間して配置される摩擦係合プレートが作動油の流れに押されて移動するのを抑制することが可能となり、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートよりもピストンから離間して配置される摩擦係合プレート間での引き摺りの発生をも良好に抑制することができる。この結果、この摩擦係合装置では、非係合時に複数の摩擦係合プレートの間で引き摺りが発生するのをより良好に抑制することが可能となる。
次に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る摩擦係合装置としてのクラッチC3を含む動力伝達装置20の概略構成図である。同図に示す動力伝達装置20は、前輪駆動式の車両に搭載される図示しないエンジンのクランクシャフトに接続されると共にエンジンからの動力を図示しない左右の駆動輪(前輪)に伝達可能なものである。図示するように、動力伝達装置20は、トランスミッションケース22や、流体伝動装置(発進装置)23、オイルポンプ24、トランスミッションケース22内に収容される自動変速機25、ギヤ機構(ギヤ列)40、デファレンシャルギヤ(差動機構)50等を含む。
流体伝動装置23は、エンジンのクランクシャフトに接続される入力側のポンプインペラ23pや、自動変速機25の入力軸26に接続された出力側のタービンランナ23t、ポンプインペラ23pおよびタービンランナ23tの内側に配置されてタービンランナ23tからポンプインペラ23pへの作動油の流れを整流するステータ23s、ステータ23sの回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ23o、ロックアップクラッチ23c等を有するトルクコンバータとして構成される。ただし、流体伝動装置23は、ステータ23sを有さない流体継手として構成されてもよい。
オイルポンプ24は、ポンプボディとポンプカバーとを含むポンプアッセンブリ、ハブを介して流体伝動装置23のポンプインペラ23pに接続された外歯ギヤ、当該外歯ギヤに噛合する内歯ギヤ等を有するギヤポンプとして構成されている。オイルポンプ24は、エンジンからの動力により駆動され、図示しないオイルパンに貯留されている作動油(ATF)を吸引して流体伝動装置23や自動変速機25により要求される油圧を生成する図示しない油圧制御装置へと圧送する。
自動変速機25は、8段変速式の変速機として構成されており、図1に示すように、ダブルピニオン式の第1遊星歯車機構30と、ラビニヨ式の第2遊星歯車機構35と、入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための4つのクラッチC1,C2,C3およびC4、2つのブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1とを含む。
第1遊星歯車機構30は、外歯歯車であるサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ32と、互いに噛合すると共に一方がサンギヤ31に、他方がリングギヤ32に噛合する2つのピニオンギヤ33a,33bの組を自転自在(回転自在)かつ公転自在に複数保持するプラネタリキャリヤ34とを有する。図示するように、第1遊星歯車機構30のサンギヤ31は、トランスミッションケース22に固定されており、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34は、入力軸26に一体回転可能に接続されている。また、第1遊星歯車機構30は、いわゆる減速ギヤとして構成されており、入力要素であるプラネタリキャリヤ34に伝達された動力を減速して出力要素であるリングギヤ32から出力する。
第2遊星歯車機構35は、外歯歯車である第1サンギヤ36aおよび第2サンギヤ36bと、第1および第2サンギヤ36a,36bと同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ37と、第1サンギヤ36aに噛合する複数のショートピニオンギヤ38aと、第2サンギヤ36bおよび複数のショートピニオンギヤ38aに噛合すると共にリングギヤ37に噛合する複数のロングピニオンギヤ38bと、複数のショートピニオンギヤ38aおよび複数のロングピニオンギヤ38bを自転自在(回転自在)かつ公転自在に保持するプラネタリキャリヤ39とを有する。第2遊星歯車機構35のリングギヤ37は、自動変速機25の出力部材として機能し、入力軸26からリングギヤ37に伝達された動力は、ギヤ機構40、デファレンシャルギヤ50およびドライブシャフト51を介して左右の駆動輪に伝達される。また、プラネタリキャリヤ39は、ワンウェイクラッチF1を介してトランスミッションケース22により支持され、当該プラネタリキャリヤ39の回転方向は、ワンウェイクラッチF1により一方向に制限される。
クラッチC1は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第1サンギヤ36aとを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC2は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、入力軸26と第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39とを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC3は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC4は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。
ブレーキB1は、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bをトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共に第2サンギヤ36bのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる多板摩擦式油圧ブレーキである。ブレーキB2は、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39をトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共にプラネタリキャリヤ39のトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる多板摩擦式油圧ブレーキである。
また、ワンウェイクラッチF1は、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39に連結(固定)されるインナーレースや、アウターレース、複数のスプラグ、複数のスプリング(板バネ)、保持器等を含み、インナーレースに対してアウターレースが一方向に回転した際に各スプラグを介してトルクを伝達すると共に、インナーレースに対してアウターレースが他方向に回転した際に両者を相対回転させるものである。ただし、ワンウェイクラッチF1は、ローラ式といったようなスプラグ式以外の構成を有するものであってもよい。
これらのクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2は、図示しない油圧制御装置による作動油の給排を受けて動作する。図2に、自動変速機25の各変速段とクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を表した作動表を示す。自動変速機25は、クラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2を図2の作動表に示す状態とすることで前進1〜8速の変速段と後進1速および2速の変速段とを提供する。なお、クラッチC3を除くクラッチC1,C2およびC4、並びにブレーキB1およびB2の少なくとも何れかは、ドグクラッチといった噛み合い係合要素とされてもよい。
ギヤ機構40は、自動変速機25の第2遊星歯車機構35のリングギヤ37に連結されるカウンタドライブギヤ41と、自動変速機25の入力軸26と平行に延在するカウンタシャフト42に固定されると共にカウンタドライブギヤ41に噛合するカウンタドリブンギヤ43と、カウンタシャフト42に形成(あるいは固定)されたドライブピニオンギヤ44と、ドライブピニオンギヤ44に噛合すると共にデファレンシャルギヤ50に連結されたデフリングギヤ45とを有する。
続いて、図3から図6を参照しながら、本発明の一実施形態に係る摩擦係合装置としてのクラッチC3について説明する。図3は、動力伝達装置20を構成する自動変速機25のクラッチC3の周辺の構造を示すものである。同図に示すように、自動変速機25は、クラッチC3のクラッチドラムとして機能する有底円筒状のドラム部材60を含み、ドラム部材60の内部にクラッチC3およびC4の構成部材が配置される。ドラム部材60は、インナードラム61と、インナードラム61の外周に固定されるアウタードラム62とを含む。
ドラム部材60のインナードラム61は、自動変速機25の軸方向に延在する概ね円筒状の内筒部611と、内筒部611の一端(図中右端)から自動変速機25の入力軸26の径方向外側に延出された環状の側壁部612とを有する。インナードラム61の内筒部611は、トランスミッションケース22に締結(固定)されたフロントサポート(支持部材)80の筒状部(ボス部)にスリーブ90およびラジアル軸受91を介して回転自在に嵌合される。これにより、ドラム部材60は、フロントサポート80を介してトランスミッションケース22により回転自在に支持される。また、インナードラム61の側壁部612からは、内筒部611とアウタードラム62との間に位置するように、短尺円筒状の固定部(筒状部)613が入力軸26の軸方向(図中左側)に延出されている。
ドラム部材60のアウタードラム62は、内周面にスプライン621sが形成された外筒部621と、外筒部621の基端部から入力軸26の径方向内側に延出された側壁部622とを有する。アウタードラム62の外筒部621は、図3における左側に配置される第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36b(図1参照)に図示しない連結部材を介して一体回転可能に連結される。また、アウタードラム62の側壁部622は、インナードラム61の側壁部612の外周部に溶接により固定される。
クラッチC3は、ドラム部材60のアウタードラム62をクラッチドラムとして利用する。クラッチC3は、第1遊星歯車機構30(図1参照)のリングギヤ32と一体化されたクラッチハブ101と、クラッチハブ101の外周面に形成されたスプライン101sに嵌合される複数の摩擦プレート(第1摩擦係合プレート)102と、アウタードラム62の内周面に形成されたスプライン621sに複数の摩擦プレート102と交互に並ぶように嵌合される複数のセパレータプレート(第2摩擦係合プレート)103およびバッキングプレート104とを含む。
複数の摩擦プレート102は、両面に摩擦材が貼着されると共に内周に複数の内歯が形成された環状部材であり、クラッチハブ101と一体に回転すると共に軸方向に移動可能となるように当該クラッチハブ101により支持される。セパレータプレート103は、両面が平滑に形成されると共に外周に複数の外歯が形成された環状部材であり、アウタードラム62と一体に回転すると共に軸方向に移動自在となるように当該アウタードラム62により支持される。バッキングプレート104は、両面が平滑に形成されると共に外周に複数の外歯が形成された環状部材であり、アウタードラム62のスプライン621sに当該アウタードラム62の側壁部622から最も離間して配置される摩擦プレート102と当接可能となるように嵌合される。これにより、バッキングプレート104も、アウタードラム62と一体に回転すると共に軸方向に移動自在となるように当該アウタードラム62により支持され、アウタードラム62に装着されたスナップリングによりバッキングプレート104の軸方向の移動が規制される。
更に、クラッチC3は、ドラム部材60と共に係合油室105を画成すると共に、当該係合油室105に供給された係合油圧により複数の摩擦プレート102およびセパレータプレート103を押圧して摩擦係合させるピストン106と、係合油室105で発生する遠心油圧をキャンセルするためのキャンセル油室107をピストン106と共に画成するキャンセルプレート108と、ピストン106とキャンセルプレート108との間に配置されて当該ピストン106を係合油室105側に付勢する複数のリターンスプリング109とを含む。
ピストン106は、インナードラム61の側壁部612に形成された固定部613の外周部とアウタードラム62の内周部とにそれぞれシール部材を介して摺接する油室画成部106aと、油室画成部106aから入力軸26の軸方向に延びると共に複数の摩擦プレート102およびセパレータプレート103を押圧可能な環状の押圧部106bとを有する。ピストン106の押圧部106bは、複数のセパレータプレート103のうち当該ピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aに当接すると共に入力軸26の径方向外側に向けて折り曲げられたフランジ状(環状)の先端部106cを有する。また、当該先端部106cには、アウタードラム62に形成されたスプライン621sと係合する(スプライン溝に嵌合される)複数(例えば、4〜8つ)の係合凸部106dがピストン106の周方向に間隔をおいて形成されている。これにより、ピストン106は、ドラム部材60と一体に回転するように当該ドラム部材60により軸方向に移動自在に支持される。
キャンセルプレート108は、インナードラム61の側壁部612から延出された固定部613にクラッチC4を構成するクラッチドラム201と共にリベットにより締結(固定)される。また、キャンセルプレート108の外周部は、シール部材を介してピストン106の押圧部106bの内周面と摺接し、それにより、ピストン106、キャンセルプレート108およびインナードラム61の固定部613によってキャンセル油室107が画成される。なお、係合油室105やキャンセル油室107には、フロントサポート80やスリーブ90、インナードラム61の側壁部612等に形成された油路を介して図示しない油圧制御装置からの作動油が給排される。
そして、本実施形態のクラッチC3は、ピストン106とは別体の複数のセパレータプレート103のうちピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aをピストン106に弾性的に連結する図3および図4に示すような連結部材110を有する。連結部材110は、鉄等の弾性を有する金属をプレス成形することにより構成され、図5および図6に示すように、ピストン106により支持される環状部(支持部)111と、環状部111の一端(図6における左端)から環状の第1曲げ部112を介して径方向外側に延出された環状のフランジ部113と、それぞれフランジ部113の外周から第2曲げ部114を介して環状部111の軸方向に延出されると共に、周方向に間隔をおいて並ぶ複数(本実施形態では、4つ)の爪部115とを有する。
連結部材110の環状部111は、ピストン106の押圧部106bの外径よりもわずかに大きい内径を有するように形成される。第1曲げ部112は、図5および図6に示すように、環状部111の全周にわたって当該環状部111から90°に湾曲するように形成され、フランジ部113は、その外周がピストン106の先端部106cの係合凸部106dが形成されていない部分の外周よりも径方向外側に位置するように形成される。また、各第2曲げ部114は、フランジ部113の外周から周方向に間隔をおいて並ぶと共に90°に湾曲するように形成され、各爪部115は、対応する第2曲げ部114から環状部111とは反対側に向けて環状部111の軸方向に延出される。これにより、連結部材110は、主に第2曲げ部114を基点として各爪部115の遊端側が径方向外側に広がるように弾性変形可能となり、いわゆる板バネとして機能する。なお、複数の第2曲げ部114および爪部115は、周方向に等間隔に形成されてもよく、不等間隔に形成されてもよい。
更に、各爪部115は、図5および図6に示すように、長手方向の中途部から径方向内側に突出するように形成された(湾曲させられた)第1押さえ部115aと、遊端部から径方向内側に突出するように形成された(湾曲させられた)第2押さえ部115bとを有する。また、本実施形態において、第2曲げ部114および爪部115は、フランジ部113の端面(図6における左側の端面)から爪部115の遊端(第2押さえ部115bの先端)までの軸方向における長さが、ピストン106の先端部106cの軸方向における厚みとセパレータプレート103aの厚みとの和よりも長くなるように形成される。
また、ピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aの外周部には、連結部材110の複数の爪部115の周方向における間隔に応じた間隔で複数(本実施形態では、4つ)の切り欠き部103cが形成されている。各切り欠き部103cは、図6に示すように、ドラム部材60(アウタードラム62)のスプライン621s(スプライン溝)に嵌合される他の外歯(破線参照)よりも小径の外周面を有するように外歯の一部を切り欠くことにより形成される。本実施形態において、各切り欠き部103cは、クラッチC3の軸心から当該切り欠き部103cの外周面までの距離(半径)がクラッチC3の軸心からピストン106に装着された連結部材110(各爪部115)の第1押さえ部115a(径方向内側の先端)までの距離よりも長くなるように形成される。更に、各切り欠き部103cの外周面には、セパレータプレート103aの厚み方向(クラッチC3の軸方向)の略中央部において径方向内側に窪む凹部103rが上記連結部材110の爪部115の第1押さえ部115aと係合可能となるように形成されている。
上述のように構成される連結部材110は、フランジ部113の端面がピストン106の先端部106cの背面(図6における右側の端面)と当接するように環状部111を押圧部106bの外周に嵌め込むことにより当該ピストン106に装着(支持)される。そして、連結部材110の各爪部115は、ピストン106の先端部106cの係合凸部106dが形成されていない部分の外周面よりも径方向外側で、ピストン106の油室画成部106aとは反対側に向けて突出する。ピストン106は、このように連結部材110が装着された状態でドラム部材60(アウタードラム62)に組み付けられる。
また、ピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aは、キャンセルプレート108やリターンスプリング109の組み付け後に、ドラム部材60に組み付けられたピストン106側の当接面(図6における右側の面)が当該ピストン106の先端部106cの端面(図6における左側の面)と当接(密接)すると共に、連結部材110の各爪部115が当該セパレータプレート103aの対応する切り欠き部103cの外周面と径方向外側から重なり合うように、ドラム部材60(アウタードラム62)のスプライン621sに嵌合される。このように、セパレータプレート103aをドラム部材60にスプライン嵌合する際、連結部材110は、各爪部115の第2押さえ部115bが凹部103rを含む切り欠き部103cの外周面を乗り越えると共に、第1押さえ部115aが凹部103rよりもピストン側の切り欠き部103cの外周面を乗り越えることにより各爪部115の遊端側が径方向外側に拡がるように弾性変形する。
そして、セパレータプレート103aのピストン106側の当接面が先端部106cの端面に当接すると、連結部材110の各爪部115は環状部111(ピストン106)の軸方向に延びる弾性変形前の状態に戻り、各爪部115の第1押さえ部115aは、図6に示すように、切り欠き部103c(セパレータプレート103a)の外周面に形成された凹部103rと係合する(凹部103rに弾性的に嵌まり込む)。また、各爪部115の第2押さえ部115bは、図6に示すように、セパレータプレート103aのピストン106とは反対側(摩擦プレート102側)の外周縁と係合(径方向外側から覆うように当接)する。これにより、連結部材110がピストン106によって安定に支持(保持)されると共に、当該連結部材110によってセパレータプレート103aとピストン106とが軸方向に一体に移動するように弾性的に連結され、セパレータプレート103aのピストン106に対する軸方向の移動が規制されることになる。
続いて、上記クラッチC3の動作について説明する。クラッチC3の係合(スリップ係合または完全係合)に際し、係合油室105に供給された係合油圧によりピストン106が複数の摩擦プレート102およびセパレータプレート103に向けて軸方向に移動すると、連結部材110を介してピストン106に連結された上述のセパレータプレート103aは、ピストン106により押圧されて当該ピストン106と一体となって隣り合う摩擦プレート102に向けて軸方向に移動する。この際、何らかの要因によりピストン106の傾きが生じたとしても、セパレータプレート103aは連結部材110によってピストン106に弾性的に連結されていることから、連結部材110の弾性変形によりピストン106の傾きを吸収することができ、ピストン106に対するセパレータプレート103aの径方向等における若干の移動が許容される。これにより、ピストン106に連結されたセパレータプレート103aがピストン106と共に傾くのをより良好に抑制して摩擦係合装置の係合時に隣り合う摩擦係合プレートと片当たりしないようにすることが可能となる。
一方、クラッチC3の係合を解除すべく、係合油室105に供給された係合油圧を低下させると、ピストン106は、リターンスプリング109の付勢力により係合油室105側すなわち複数の摩擦プレート102およびセパレータプレート103から離間する方向へと移動する。このようにピストン106が係合油室105側へと移動する際、連結部材110は、フランジ部113がピストン106の先端部106cの背面(図6における右側の端面)により係合油室105側に押圧される(引っ張られる)ことで、ピストン106と共に係合油室105側へと移動する。そして、連結部材110の各爪部115の第1および第2押さえ部115a,115bがセパレータプレート103aの外周面、すなわち切り欠き部103cの外周面に形成された凹部103rや摩擦プレート102側の外周縁と係合していることから、セパレータプレート103aは、連結部材110を介してピストン106により引っ張られ、当該ピストン106と一体になって係合油室105側へと移動する。
これにより、クラッチC3の非係合時には、セパレータプレート103aを隣り合う摩擦プレート102から充分に引き離すと共に、セパレータプレート103aのピストン106に対する軸方向の移動を規制することができる。更に、本実施形態では、セパレータプレート103aの外周面すなわち切り欠き部103cの外周面に爪部115の第1押さえ部115aと係合する凹部103rが形成されているので、連結部材110によって、ピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aをより確実にピストン106と一体に係合油室105側へと移動させることができる。従って、クラッチC3では、非係合時に、セパレータプレート103aと隣り合う摩擦プレート102との間の引き摺りの発生をより良好に抑制することが可能となる。
また、ピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aの周辺には潤滑・冷却用の作動油が流入する。すなわち、図3において点線で示すように、内側のクラッチC4のクラッチドラム201に形成された排出孔201oから流出した作動油がクラッチハブ101とキャンセルプレート108との隙間を介してセパレータプレート103aとキャンセルプレート108との間に流れ込む。更に、クラッチC4のクラッチドラム201とクラッチC3のクラッチハブ101との間に図3における左側から流入した作動油は、主にクラッチハブ101に形成された油孔101oを介して複数の摩擦プレート102,103へと供給されるが、その一部は、図3において点線で示すように、クラッチハブ101の先端部の内周面に形成された堰部101wを乗り越えて、セパレータプレート103aとキャンセルプレート108との間に流れ込む。
このため、クラッチC3の非係合時には、セパレータプレート103aの周辺に流入した作動油の一部が当該セパレータプレート103aを隣り合う摩擦プレート102に向けて押圧するが、本実施形態では、上述のように、連結部材110によってセパレータプレート103aのピストン106に対する軸方向の移動が係合油室105すなわちキャンセルプレート108により近接した位置で規制されている。従って、クラッチC3では、非係合時に、周辺に流入した作動油により押圧されてセパレータプレート103aが移動するのをより確実に規制し、セパレータプレート103aが他の摩擦プレート102やセパレータプレート103を押圧することに起因した複数のプレート間の引き摺りの発生をより良好に抑制することができる。
そして、本実施形態のクラッチC3では、非係合時に、ピストン106に対する軸方向の移動が規制されたセパレータプレート103aによって、流入した作動油がピストン106から離間して配置される摩擦プレート102やセパレータプレート103側へと向かう流れを形成するのを抑制(邪魔)することができる。すなわち、クラッチC3の非係合時には、セパレータプレート103aがクラッチハブ101とキャンセルプレート108との隙間付近で壁(遮蔽物)となることから、セパレータプレート103aの周辺に流入した作動油が当該セパレータプレート103aよりもピストン106から離間して配置される摩擦プレート102やセパレータプレート103側へと向かう強い流れを形成することはない。これにより、クラッチC3では、非係合時に、ピストン106に最も近接して配置されるセパレータプレート103aよりもピストン106から離間して配置される摩擦プレート102やセパレータプレート103が作動油の流れに押されて移動するのを抑制することが可能となり、摩擦プレート102およびセパレータプレート103の間における引き摺りの発生をも良好に抑制することができる。この結果、クラッチC3では、非係合時に複数の摩擦プレート102およびセパレータプレート103,103aの間で引き摺りが発生するのをより良好に抑制することが可能となる。
なお、ここまで、クラッチC3に連結部材110を適用した構成を例にとって本発明を説明したが、ピストンとそれに最も近接して配置される摩擦係合プレートとを連結する上述のような連結部材は、摩擦係合装置としてのクラッチC1,C2およびC4並びにブレーキB1およびB2の何れに適用されてもよい。また、ピストンと摩擦プレートとが直接当接するように構成された摩擦係合装置では、ピストンとそれに最も近接して配置される摩擦プレートとが連結部材によって軸方向に一体となって移動するように連結されてもよい。
更に、連結部材110の構成は、上述のものに限られるものではない。例えば、連結部材110の弾性変形を可能とするための曲げ部は、ピストン106により支持される支持部としての環状部111と各爪部115との間に、少なくとも1つ設けられればよく、3以上設けられてもよい。また、連結部材110は、各爪部115の押さえ部(115a)がセパレータプレート103a(切り欠き部103c)の外周面に弾性的に押さえ付けられて当接するように構成されてもよい。従って、セパレータプレート103a(切り欠き部103c)から凹部103rが省略されてもよい。また、各爪部115から第2押さえ部115bが省略されてもよい。更に、上述の連結部材110に環状の第1曲げ部112やフランジ部113を形成することで、連結部材110の強度をより向上させることができるが、第1曲げ部112やフランジ部113を環状に形成する代わりに、第1曲げ部112周方向に間隔をおいて並ぶように形成し、径方向に延びる部分を介して対応する第2曲げ部114と繋いでもよい。加えて、連結部材110は、必ずしもピストンと摩擦係合プレートとを軸方向に一体に移動するように弾性的に連結するものではなくてもよく、両者を多少のガタをもって軸方向に一体に移動するように連結するものであってもよい。
以上説明したように、本発明による摩擦係合装置は、複数の摩擦係合プレートと、係合油室に供給された係合油圧を受けて軸方向に移動して前記複数の摩擦係合プレートを押圧するピストンと、前記ピストンを前記係合油室側に付勢するリターンスプリングとを含む摩擦係合装置において、前記複数の摩擦係合プレートのうちの前記ピストンに最も近接して配置される1枚を該ピストンに前記軸方向に一体となって移動するように連結する連結部材を備えることを特徴とする。
この摩擦係合装置では、複数の摩擦係合プレートのうちのピストンに最も近接して配置される1枚が連結部材によってピストンに軸方向に一体となって移動するように連結される。これにより、摩擦係合装置を係合状態から非係合状態とする際に、リターンスプリングによって付勢されて係合油室側に移動するピストンと共に、当該ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートを隣り合う摩擦係合プレートから引き離す方向に移動させると共に、非係合状態でピストンから離間する方向すなわち他の摩擦係合プレートに接近する方向に移動するのを抑制することができる。これにより、摩擦係合装置の非係合時に、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートが他の摩擦係合プレートを押圧することに起因した複数の摩擦係合プレート間の引き摺りの発生や、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートと隣り合う摩擦係合プレートとの間の引き摺りの発生をより良好に抑制することが可能となる。更に、この摩擦係合装置では、非係合時にピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートの周辺に作動油が流入しても、ピストンに対する軸方向の移動が規制された当該摩擦係合プレートによって、流入した作動油がピストンから離間して配置される摩擦係合プレート側へと向かう流れを形成するのを抑制(邪魔)することができる。従って、摩擦係合装置の非係合時に、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートよりもピストンから離間して配置される摩擦係合プレートが作動油の流れに押されて移動するのを抑制することが可能となり、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートよりもピストンから離間して配置される摩擦係合プレート間での引き摺りの発生をも良好に抑制することができる。この結果、この摩擦係合装置では、非係合時に複数の摩擦係合プレートの間で引き摺りが発生するのをより良好に抑制することが可能となる。
また、前記連結部材は、前記ピストンに最も近接して配置される前記摩擦係合プレートの該ピストンに対する前記軸方向の移動を規制するように該摩擦係合プレートを前記ピストンに弾性的に連結してもよい。このように、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートを連結部材によってピストンに弾性的に連結することで、ピストンの傾きが生じたとしても、連結部材の弾性変形により当該傾きを吸収することができる。これにより、ピストンに連結された摩擦係合プレートがピストンと共に傾くのをより良好に抑制して摩擦係合装置の係合時等に隣り合う摩擦係合プレートと片当たりしないようにすることが可能となる。
更に、前記連結部材は、前記ピストンにより支持される環状部と、前記環状部の一端から、前記ピストンに最も近接して配置される前記摩擦係合プレートの外周面と径方向外側から重なり合うと共に周方向に間隔をおいて並ぶように、少なくとも一つの曲げ部を介して前記環状部の軸方向に延出された複数の爪部とを有してもよく、前記爪部は、前記摩擦係合プレートの外周面と当接するように径方向内側に突出する押さえ部を有してもよい。このように、ピストンにより支持される環状部と、摩擦係合プレートの外周面に当接する押さえ部を有する複数の爪部とを連結部材に設けることにより、連結部材をピストンによって安定に支持しつつ、当該連結部材によって摩擦係合プレートとピストンとを弾性的に連結することができる。また、環状部と押さえ部との間に少なくとも一つの曲げ部を設けることにより、ピストンに傾きが生じたとしても、当該曲げ部によって傾きを吸収することができるため、摩擦係合プレートがピストンと共に傾くのをより良好に抑制することが可能となる。
また、前記ピストンに最も近接して配置される前記摩擦係合プレートの前記外周面には、前記爪部の前記押さえ部と係合する凹部が形成されてもよい。これにより、連結部材によって、ピストンに最も近接して配置される摩擦係合プレートをより確実にピストンと一体に移動させることが可能となる。
そして、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、摩擦係合装置やそれを含む変速装置、動力伝達装置の製造産業等において利用可能である。
20 動力伝達装置、22 トランスミッションケース、23 流体伝動装置、23c ロックアップクラッチ、23o ワンウェイクラッチ、23p ポンプインペラ、23s ステータ、23t タービンランナ、24 オイルポンプ、25 自動変速機、26 入力軸、30 第1遊星歯車機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33a,33b ピニオンギヤ、34 プラネタリキャリヤ、35 第2遊星歯車機構、36a 第1サンギヤ、36b 第2サンギヤ、37 リングギヤ、38a ショートピニオンギヤ、38b ロングピニオンギヤ、39 プラネタリキャリヤ、40 ギヤ機構、41 カウンタドライブギヤ、42 カウンタシャフト、43 カウンタドリブンギヤ、44 ドライブピニオンギヤ、45 デフリングギヤ、50 デファレンシャルギヤ、51 ドライブシャフト、60 ドラム部材、61 インナードラム、611 内筒部、612 側壁部、613 固定部、62 アウタードラム、621 外筒部、621s スプライン、622 側壁部、80 フロントサポート、90 スリーブ、91 ラジアル軸受、101 クラッチハブ、101o 油孔、101s スプライン、101w 堰部、102 摩擦プレート、103,103a セパレータプレート、103c 切り欠き部、103r 凹部、104 バッキングプレート、105 係合油室、106 ピストン、106a 油室画成部、106b 押圧部、106c 先端部、106d 係合凸部、107 キャンセル油室、108 キャンセルプレート、109 リターンスプリング、110 連結部材、111 環状部、112 第1曲げ部、113 フランジ部、114 第2曲げ部、115 爪部、115a 第1押さえ部、115b 第2押さえ部、201 クラッチドラム、201 クラッチドラム、201o 排出孔、B1,B2 ブレーキ、C1,C2,C3,C4 クラッチ、F1 ワンウェイクラッチ。
Claims (4)
- 複数の摩擦係合プレートと、係合油室に供給された係合油圧を受けて軸方向に移動して前記複数の摩擦係合プレートを押圧するピストンと、前記ピストンを前記係合油室側に付勢するリターンスプリングとを含む摩擦係合装置において、
前記複数の摩擦係合プレートのうちの前記ピストンに最も近接して配置される1枚を該ピストンに前記軸方向に一体となって移動するように連結する連結部材を備えることを特徴とする摩擦係合装置。 - 請求項1に記載の摩擦係合装置において、
前記連結部材は、前記ピストンに最も近接して配置される前記摩擦係合プレートの該ピストンに対する前記軸方向の移動を規制するように該摩擦係合プレートを前記ピストンに弾性的に連結することを特徴とする摩擦係合装置。 - 請求項1または2に記載の摩擦係合装置において、
前記連結部材は、
前記ピストンにより支持される環状部と、
前記環状部の一端から、前記ピストンに最も近接して配置される前記摩擦係合プレートの外周面と径方向外側から重なり合うと共に周方向に間隔をおいて並ぶように、少なくとも一つの曲げ部を介して前記環状部の軸方向に延出された複数の爪部とを有し、
前記爪部は、前記摩擦係合プレートの外周面と当接するように径方向内側に突出する押さえ部を有することを特徴とする摩擦係合装置。 - 請求項3に記載の摩擦係合装置において、
前記ピストンに最も近接して配置される前記摩擦係合プレートの前記外周面には、前記爪部の前記押さえ部と係合する凹部が形成されていることを特徴とする摩擦係合装置。
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