JP2015157776A - 1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法 - Google Patents

1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い品質及び生産性で、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物を製造する方法を提供すること。【解決手段】工程(1)〜(3)を含む1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法の提供。工程(1):1個の水酸基を有する化合物(A)と、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)とを混合することにより、エステル化反応を行う工程工程(2):得られた反応混合物と、塩基性化合物と、水とを混合し懸濁液を得る工程工程(3):得られた懸濁液から、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物を含む固形分を取得する工程【選択図】なし

Description

本発明は、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法に関する。
近年、フラットパネル表示装置(FPD)に用いられる、偏光板、位相差板などの光学フィルムに適用され得る液晶材料が注目されており、液晶材料の中間体として、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物が好ましく用いられている。
1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法としては、アルコールと過剰のジカルボン酸クロリドとを反応させる方法及び、アルコールと過剰のジカルボン酸とを、縮合剤の存在下で反応させる方法等が知られている(特許文献1)。また、ジカルボン酸の保護及び脱保護を経てモノエステル化を行う方法が知られている(特許文献2)。
特開昭62−289545号公報 特開2011−231089号公報
従来の1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法は、品質及び、生産性という観点において十分満足しうるものではなかった。
本発明は以下の発明を含む。
[1] 工程(1)〜(3)を含む1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法。
工程(1):1個の水酸基を有する化合物(A)と、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)とを混合することにより、エステル化反応を行う工程
工程(2):得られた反応混合物と、塩基性化合物と、水とを混合し懸濁液を得る工程
工程(3):得られた懸濁液から、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物を含む固形分を取得する工程
[2] 水酸基を有する化合物(A)1モルに対する、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)の使用量が3〜50モルである[1]に記載の製造方法。
[3] 工程(1)における反応が、親水性有機溶剤中で行われる[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4] 親水性有機溶剤が、非プロトン性極性溶媒である[3]に記載の製造方法。
[5] 工程(1)におけるエステル化反応が、縮合剤の存在下で行われる[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 縮合剤がカルボジイミド化合物である[5]に記載の製造方法。
[7] 2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)1モルに対する、塩基性化合物の使用量が0.05〜50モルである[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8] 取得された固形分1質量部に対する、該固形分に含まれる2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)の含有量が、0.01質量部以下である[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9] 1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物が、25℃空気雰囲気下において固体の化合物である[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10] 水酸基を有する化合物(A)が、式(A1)で表される化合物である[1]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。

Figure 2015157776

[式中、Aは、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−N(R17)−で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置き換わっていてもよい。R17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
及びJは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
k及びlは、それぞれ独立に、1〜3の整数を表す。kが2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一であっても異なっていてもよい。lが2以上の整数である場合、複数のJ、J及びKは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
は、重合性基を表す。]
[11] 2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)が、式(B1)で表される化合物である[1]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。
Figure 2015157776
[式中、式中、A及びAは、それぞれ独立に、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−N(R17)−で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置き換わっていてもよい。R17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
qは1〜3の整数を表す。rは1〜3の整数を表す。sは0又は1を表す。ただし、qが1のとき、rは2又は3である。]
[12] 式(B1)で表される化合物が、式(B2)で表される化合物である[11]に記載の製造方法。

Figure 2015157776

[式中、mは0〜3の整数を表す。pは0又は1を表す。]
[13] 式(B2)で表される化合物が、式(B3)で表される化合物である[12]に記載の製造方法。
Figure 2015157776
[式中、mは0〜3の整数を表す。pは0又は1を表す。]
本発明によれば、良好な品質及び生産性で1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物を製造することができる。
本発明の1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物(以下、化合物(T)ということがある。)の製造方法(以下、本製造方法ということがある。)は、以下の(1)〜(3)の工程を行う。
工程(1):水酸基を有する化合物(A)と、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)とを混合し、エステル化反応を行う工程
工程(2):得られた反応混合物と、塩基性化合物と、水とを混合し懸濁液を得る工程
工程(3):得られた懸濁液から、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物を含む固形分を取得する工程
<工程(1)>
水酸基を有する化合物(A)(以下、化合物(A)ということがある。)は、2価の脂環式炭化水素基又は2価の芳香族炭化水素基を有するのが好ましく、さらに、重合性基を有するのが好ましい。中でも、化合物(A)は、式(A1)で表される化合物であるとより好ましい。

Figure 2015157776

[Aは、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−N(R17)−で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置き換わっていてもよい。R17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
及びJは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
k及びlは、それぞれ独立に、1〜3の整数を表す。kが2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一であっても異なっていてもよい。lが2以上の整数である場合、複数のJ、J及びKは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
は、重合性基を表す。]
式(A1)中、Aは、好ましくは、炭素数3〜10の2価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基である。
2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−1)〜式(g−4)で表される基が挙げられる。脂環式炭化水素基に含まれる−CH−が、−O−、−S−又は−N(R17)−に置き換わった2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−5)〜式(g−8)で表される基が挙げられる。脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−が、−N(−)−に置き換わった2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−9)〜式(g−10)で表される基が挙げられる。5員環又は6員環の脂環式炭化水素基であることが好ましい。
Figure 2015157776
2価の脂環式炭化水素基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等の炭素数1〜4のフルオロアルキル基;トリフルオロメトキシ基等の炭素数1〜4のフルオロアルコキシ基;シアノ基;ニトロ基;で置換されていてもよい。当該炭素数1〜4のアルキル基及び、炭素数1〜4のアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
2価の脂環式炭化水素基としては、式(g−1)で表される基であることが好ましく、1,4−シクロヘキサンジイル基であることがさらに好ましく、trans−1,4−シクロへキサンジイル基であることが特に好ましい。
2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、式(a−1)〜式(a−8)で表される基が挙げられる。
Figure 2015157776
2価の芳香族炭化水素基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基;トリフルオロメチル基;トリフルオロメチルオキシ基;シアノ基;ニトロ基;で置換されていてもよい。当該炭素数1〜4のアルキル基及び、炭素数1〜4のアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
2価の芳香族炭化水素基としては、1,4−フェニレン基が好ましい。
は、好ましくは、−CR1516−、−CH−CH−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−C(=O)−N(R17)−、−N(R17)−C(=O)−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−(C=S)−S−、−S−C(=S)−、−NH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−NH−、−N(R17)−、−S(=O)−、−O−S(=O)−O−、−N=N−又は単結合である。
より好ましくは、−CH−CH−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−、−O−CH−、−CH−O−又は単結合であり、さらに好ましくは−C(=O)−O−又はO−C(=O)−である。
15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、前記と同じものが挙げられる。
及びJで表される、炭素数1〜18のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基、オクタンジイル基及び、デカンジイル基等が挙げられる。
該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基又は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
及びJは、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルカンジイル基であることが好ましい。
は、好ましくは、−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−(C=S)−S−、−S−C(=S)−、−NH−C(=O)−、−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−NH−、−O−C(=O)−O−、−N(R17)−、−S(=O)−、−O−S(=O)−O−又は単結合であり、より好ましくは、−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−又は単結合である。
kは、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。
lは、好ましくは1又は2であり、より好ましくは1である。
本明細書における重合性基とは、重合反応に関与し得る基を含む基である。重合反応に関与し得る基としては、ビニル基、p−(2−フェニルエテニル)フェニル基、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、カルボキシ基、メチルカルボニル基、ヒドロキシ基、カルバモイル基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、アミノ基、ホルミル基、−N=C=O、−N=C=S、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。
かかる重合性基としては、重合反応に関与し得る基、重合反応に関与し得る基とBで表される2価の連結基と同じ基が結合した基及び、重合反応に関与し得る基とKで表される2価の連結基と同じ基が結合した基が挙げられる。
重合性基は、光重合に適するという点で、ラジカル重合性基又はカチオン重合性基が好ましく、取り扱いが容易で、製造も容易であるという点で、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイル基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、重合性が高いという点で、アクリロイル基又はアクリロイルオキシ基がより好ましい。
化合物(A)としては、具体的に、下記式(5−1−a)〜(5−36−e)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)(以下、化合物(B)ということがある。)は、好ましくは(B1)で表される化合物である。

Figure 2015157776
[式中、式中、A及びAは、それぞれ独立に、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−N(R17)−で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置き換わっていてもよい。R17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
qは1〜3の整数を表す。rは1〜3の整数を表す。sは0又は1を表す。ただし、qが1のとき、rは2又は3である。]
及びAとしては、Aと同じものが挙げられる。
としては、Bと同じものが挙げられる。
qは、好ましくは1である。
rは、好ましくは2である。
sは、好ましくは0である。
化合物(B)は、より好ましくは(B2)で表される化合物であり、さらに好ましくは(B3)で表される化合物である。

Figure 2015157776

[式中、mは0〜3の整数を表す。pは0又は1を表す。]
化合物(B)としては、具体的には、1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、3−メチル−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、2−メチル−1,3−シクロペンタンジカルボン酸、3,4−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2−メチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,6−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’ビフェニルジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、アントラキノン−2,3−ジカルボン酸、アゾベンゼン−3,3’−ジカルボン酸、アゾベンゼン−4,4’−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’−ビキノリン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−3,3’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−5,5’−ジカルボン酸、2,2’−ビピリジン−6,6’−ジカルボン酸、ケリダム酸、ケリドン酸、1,1’−シクロブタンジカルボン酸、1,1’−シクロプロパンジカルボン酸、エポキシこはく酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、2,5−チオフェンジカルボン酸、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、1,1’−フェロセンジカルボン酸、1,2−ベンゼンジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ジチオ二安息香酸及び、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、等が挙げられ、好ましくは1,4−シクロヘキサンジカルボン酸であり、より好ましくはトランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である。
化合物(T)は、好ましくは25℃空気雰囲気下において固体の化合物である。より好ましくは50℃以下の空気雰囲気下において固体の化合物である。化合物(T)が25℃雰囲気下において固体の化合物であると、工程(2)において、懸濁液が得られ易いため好ましく、また、工程(3)において固形分を取得する際の取り扱いが容易になる。
さらに、化合物(T)は、好ましくは液晶性の化合物である。
化合物(T)としては、具体的に、下記式(7−1−a)〜(7−36−e)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
Figure 2015157776
エステル化反応は、好ましくは縮合剤の存在下で行われる。
縮合剤としては、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメト−パラ−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド及び、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド等のカルボジイミド化合物、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1(4−ニトロベンゼンスルフォニル)−1H−1、2、4−トリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−カルボベンゾキシスクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−ブロモ−1−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート、2−フルオロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート並びに、トリクロロ酢酸ペンタクロロフェニルエステル等が挙げられる。
好ましくは、カルボジイミド化合物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド及び、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネートである。
より好ましくは、カルボジイミド化合物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド及び、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイドであり、さらに好ましくは、カルボジイミド化合物である。
カルボジイミド化合物の中でも、好ましくは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)及び、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドである。
縮合剤の使用量は、化合物(A)1モルに対して、通常1〜3モルである。
エステル化反応では、さらに、N−ヒドロキシスクシンイミド、ベンゾトリアゾール、パラニトロフェノール等を添加剤として加えて混合してもよい。
添加剤の使用量は、縮合剤1モルに対して、好ましくは0.03〜1.2モルである。
エステル化反応では、さらに、N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、ジメチルアンモニウムペンタフルオロベンゼンスルホナート等を触媒として加えて混合してもよい。中でも、N,N−ジメチルアミノピリジン及び、N,N−ジメチルアニリンが好ましく、N,N−ジメチルアミノピリジンがより好ましい。
触媒の使用量は、化合物(A)1モルに対して、好ましくは0.01〜0.5モルである。
エステル化反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン溶媒;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、アセトニトリルなどのニトリル溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル溶媒;乳酸エチルなどのエステル溶媒;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどの非プロトン性極性溶媒;などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
溶媒は、好ましくはアセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の親水系有機溶剤であり、より好ましくは、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒である。
化合物(A)1モルに対する、化合物(B)の使用量は、好ましくは3〜50モルであり、より好ましくは4〜40モルであり、さらに好ましくは5〜20モルである。
溶媒の使用量は、化合物(A)と化合物(B)との合計1質量部に対して、好ましくは0.5〜50質量部であり、より好ましくは1〜20質量部であり、さらに好ましくは2〜10質量部である。
化合物(A)1モルに対する、化合物(B)の使用量が3モルよりも少ないと化合物(T)の収率が低下する傾向がある。また、化合物(B)の使用量が50モルよりも多いと未反応の化合物(B)を除去のための後処理作業が煩雑になり、生産性が低下する傾向がある。
エステル化反応の温度は、好ましくは−20〜120℃であり、より好ましくは20〜80℃であり、さらに好ましくは30〜60℃である。エステル化反応の時間は、好ましくは1分〜72時間であり、より好ましくは1〜48時間であり、さらに好ましくは1〜24時間である。
上記の温度範囲及び時間範囲でエステル化反応を行うことにより、反応収率が向上し、生産性がより高くなる傾向がある。
<工程(2)>
エステル化反応を行った後、得られた反応混合物と、塩基性化合物と、水とを混合することで懸濁液を得ることができる。
得られた反応混合物と、塩基性化合物と、水とを混合することで、未反応の化合物(B)をイオン化し、水中に溶解することができ、また、化合物(T)を析出させることができる。
塩基性化合物は、化合物(B)と酸−塩基反応をすることができる化合物であればよい。塩基性化合物は、好ましくは、アルカリ金属の水素化物、アルカリ土類金属の水素化物、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属のアルキルオキシ化物及び、アルカリ土類金属のアルキルオキシ化物等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を有する塩基性化合物である。より好ましくは、アルカリ金属の水素化物、アルカリ土類金属の水素化物、アルカリ金属の水酸化物及び、アルカリ土類金属の水酸化物等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を有する塩基性無機化合物である。
具体的には、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、t−ブトキシナトリウム及び、t−ブトキシカリウム等が挙げられる。
塩基性化合物の使用量は、化合物(B)1モルに対して、好ましくは0.05〜50モルであり、より好ましくは0.1〜10モルであり、さらに好ましくは0.2〜2モルである。
化合物(B)1モルに対する塩基性化合物の使用量が0.05モルよりも少ないと、ジ化合物(B)が溶解しにくいために除去が困難になる傾向がある。化合物(B)1モルに対する塩基性化合物の使用量が50モルよりも多いとその後の処理操作が煩雑になり、生産性が低下する傾向がある。
水の使用量は、反応混合物100質量部に対して、好ましくは20〜10000質量部であり、より好ましくは50〜5000質量部であり、さらに好ましくは100〜1000質量部である。
上記範囲の量の塩基性化合物と水とを混合することで、未反応の化合物(B)等の物質を水中に溶解させ、且つ、化合物(T)を析出させることが、より容易になるため好ましい。
<工程(3)>
懸濁液から、化合物(T)を含む固形分を取得する方法としては、濾過、デカンテーション等の方法が挙げられる。好ましくは濾過である。
かくして、化合物(T)を含む固形分を得ることができる。本製造方法によって取得された固形分1質量部に対する、該固形分に含まれる化合物(B)の含有量は、好ましくは0.01質量部以下であり、より好ましくは0.005質量部未満であり、さらに好ましくは0.001質量部未満である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
液体クロマトグラフィー(LC)分析条件を以下に示す。
<LC分析条件>
測定装置:LC−10AT(株式会社島津製作所製)
カラム:Kinetex(登録商標) ODS(5μm,4.6mmφ×15cm)
カラム温度:40℃
移動相: A:0.1%トリフルオロ酢酸水溶液
B:0.1%トリフルオロ酢酸アセトニトリル溶液
グラジエント:0min B=2%
30min B=100%
35min B=100%
35.1min B=2%
45min STOP TOTAL分析時間 45分
流量:1.0mL/分
検出:紫外吸収(波長:220nm)
(実施例1)
化合物(T−1)の製造を下記のスキームにしたがって行った。

Figure 2015157776

上記式(B−1)で示されるトランス−シクロヘキサンジカルボン酸36g(210mmol)と、N−メチル−2−ピロリドン72gとを混合し溶液を得た。得られた溶液に上記式(A−1)で示されるモノアルコール化合物9.9g(42mmol)と、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン0.7g(2.9mmol)と、4−ジメチルアミノピリジン0.055g(0.4mmol)とを加えて、45℃に温調した。得られた混合物にジイソプロピルカルボジイミド6.9g(55mmol)を1時間かけて滴下し、その後15時間撹拌することよりエステル化反応を行った(反応混合物Aとする)。
一方、水酸化ナトリウム2.1g(53mmol)と、水145gとを混合した。得られた混合物を、前記反応混合物Aに滴下し、2時間撹拌し、懸濁液を得た。得られた懸濁液を濾過することにより得られた固形物を、メタノールと水との混合溶媒(質量比1:1)で6回洗浄し、さらに、減圧乾燥することにより白色固体(1)12.6gを得た。白色固体(1)は25℃空気雰囲気下において固体であった。
上記LC分析条件を用いて、反応混合物A及び白色固体(1)を分析した。
反応混合物Aには、化合物(T−1)と、未反応の化合物(B−1)が含まれていた。
白色固体(1)1質量部に対する、該白色固体に含まれる化合物(B−1)の含有量は0.001質量部であった。
白色固体(1)1質量部に対する、該白色固体に含まれる化合物(T−1)の含有量は0.9質量部であり、化合物(A−1)基準での化合物(T−1)の収率は77%であった。
(実施例2)
化合物(T−2)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
Figure 2015157776
上記式(B−1)で示されるトランス−シクロヘキサンジカルボン酸65g(378mmol)と、N−メチル−2−ピロリドン130gとを混合し溶液を得た。得られた溶液に上記式(A−2)で示されるモノアルコール化合物20g(76mmol)と、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン1.2g(5.3mmol)と、4−ジメチルアミノピリジン0.098g(0.8mmol)とを加えて、45℃に温調した。得られた混合物にジイソプロピルカルボジイミド12g(98mmol)を1時間かけて滴下し、その後15時間撹拌することによりエステル化反応を行った(反応混合物Bとする)。
一方、水酸化ナトリウム3.8g(95mmol)と、水261gとを混合した。得られた混合物を、前記反応混合物Bに滴下し、2時間撹拌し、懸濁液を得た。得られた懸濁液を濾過することにより得られた固形物を、メタノールと水の混合溶媒(質量比1:1)で6回洗浄し、さらに減圧乾燥することにより白色固体(2)23.7gを得た。白色固体(2)は25℃空気雰囲気下において固体であった。
上記LC分析条件を用いて、反応混合物B及び白色固体(2)を分析した。
反応混合物Bには、化合物(T−2)と、未反応の化合物(B−1)が含まれていた。
白色固体(2)1質量部に対する、該白色固体に含まれる化合物(B−1)の含有量は0.002質量部であった。
白色固体(2)1質量部に対する、該白色固体に含まれる化合物(T−2)の含有量は0.9質量部であり、化合物(A−2)基準での化合物(T−2)の収率は75%であった。
(実施例3)
化合物(T−3)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
Figure 2015157776
上記式(B−1)で示されるトランス−シクロヘキサンジカルボン酸78g(454mmol)と、N−メチル−2−ピロリドン156gとを混合し溶液を得た。得られた溶液に上記式(A−3)で示されるモノアルコール化合物25g(91mmol)と、3,5−ジブチル−4−ヒドロキシトルエン1.4g(6.4mmol)と、4−ジメチルアミノピリジン0.12g(0.8mmol)とを加えて、45℃に温調した。得られた混合物にジイソプロピルカルボジイミド15g(118mmol)を1時間かけて滴下し、その後15時間撹拌することによりエステル化反応を行った(反応混合物Cとする)。
一方、水酸化ナトリウム4.6g(114mmol)と、水313gとを混合した。得られた混合物を、前記反応混合物Cに滴下し、2時間撹拌し、懸濁液を得た。得られた懸濁液を濾過することにより得られた固形物を、メタノールと水の混合溶媒(質量比1:1)で6回洗浄し、さらに減圧乾燥することにより白色固体(3)28.8gを得た。白色固体(3)は25℃空気雰囲気下において固体であった。
上記LC分析条件を用いて、反応混合物C及び白色固体(3)を分析した。
反応混合物Cには、化合物(T−3)と、未反応の化合物(B−1)が含まれていた。
白色固体(3)1質量部に対する、該白色固体に含まれる化合物(B−1)の含有量は0.001質量部であった。
白色固体(3)1質量部に対する、該白色固体に含まれる化合物(T−3)の含有量は0.9質量部であり、化合物(A−3)基準での化合物(T−3)の収率は73%であった。
本発明は、良好な品質及び生産性で1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物を製造することができるため有用である。

Claims (13)

  1. 工程(1)〜(3)を含む1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法。
    工程(1):1個の水酸基を有する化合物(A)と、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)とを混合することにより、エステル化反応を行う工程
    工程(2):得られた反応混合物と、塩基性化合物と、水とを混合し懸濁液を得る工程
    工程(3):得られた懸濁液から、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物を含む固形分を取得する工程
  2. 水酸基を有する化合物(A)1モルに対する、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)の使用量が3〜50モルである請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程(1)における反応が、親水性有機溶剤中で行われる請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 親水性有機溶剤が、非プロトン性極性溶媒である請求項3に記載の製造方法。
  5. 工程(1)におけるエステル化反応が、縮合剤の存在下で行われる請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 縮合剤がカルボジイミド化合物である請求項5に記載の製造方法。
  7. 2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)1モルに対する、塩基性化合物の使用量が0.05〜50モルである請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 取得された固形分1質量部に対する、該固形分に含まれる2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)の含有量が、0.01質量部以下である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物が、25℃空気雰囲気下において固体の化合物である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 水酸基を有する化合物(A)が、式(A1)で表される化合物である請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。

    Figure 2015157776

    [式中、Aは、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−N(R17)−で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置き換わっていてもよい。R17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    は、単結合又は2価の連結基を表す。
    及びJは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
    は、単結合又は2価の連結基を表す。
    k及びlは、それぞれ独立に、1〜3の整数を表す。kが2以上の整数である場合、複数のA及びBは、互いに同一であっても異なっていてもよい。lが2以上の整数である場合、複数のJ、J及びKは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
    は、重合性基を表す。]
  11. 2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)が、式(B1)で表される化合物である請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
    Figure 2015157776
    [式中、式中、A及びAは、それぞれ独立に、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−S−又は−N(R17)−で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH(−)−は、−N(−)−で置き換わっていてもよい。R17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    は、単結合又は2価の連結基を表す。
    qは1〜3の整数を表す。rは1〜3の整数を表す。sは0又は1を表す。ただし、qが1のとき、rは2又は3である。]
  12. 式(B1)で表される化合物が、式(B2)で表される化合物である請求項11に記載の製造方法。

    Figure 2015157776

    [式中、mは0〜3の整数を表す。pは0又は1を表す。]
  13. 式(B2)で表される化合物が、式(B3)で表される化合物である請求項12に記載の製造方法。
    Figure 2015157776
    [式中、mは0〜3の整数を表す。pは0又は1を表す。]
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