JP2003292538A - ポリアリールアセチレン誘導体及びこれを用いたキラルセンサー - Google Patents

ポリアリールアセチレン誘導体及びこれを用いたキラルセンサー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、より高感度で、且つ広範囲の光学
活性体のキラリティーに応答する新規ポリマーとそのモ
ノマーを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、例えばポリ(N−(4−エチ
ニルベンゾイル)モノアザ18−クラウン−6)等の、
側鎖にアザクラウンエーテル部位を有するポリアリール
アセチレン誘導体及びそのモノマーに関する。また、本
発明は、当該側鎖にアザクラウンエーテル部位を有する
ポリアリールアセチレン誘導体からなるキラルセンサー
又は光学分割剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニークなキラル
識別能を有する新規なポリアリールアセチレン誘導体に
関する。本発明の誘導体は光学活性なアミノ酸やアミ
ン、アミノアルコール等の存在下、アセトニトリル中や
水中で長波長領域に円二色性を示すという独特の性質が
あり、特にアミノ酸に対して、極微量でもそのキラリテ
ィーに応答して円二色性を示し、キラルセンサー、光学
分割剤、液晶、非線形光学材料等の機能性材料としての
利用が期待される。
【0002】
【従来の技術】光学不斉を有する物質としては、不斉炭
素を有するものやいわゆる分子不斉を有するものなど多
数のものが知られており、これらの物質は光学分割剤、
液晶材料、キラルセンサー、非線形光学材料などの機能
性材料として産業界において広く使用されている。これ
らの不斉分子のなかでも、分子不斉を有する高分子物質
が近年注目されており、例えばらせん構造を有し高い旋
光性を有するポリ(メタクリル酸トリフェニルメチル)
(特開昭56−106907号公報)、光学活性ポリア
クリル酸アミド誘導体(特開昭56−167708号公
報)などが知られている。
【0003】本発明者らは、先に、(4−カルボキシフ
ェニル)アセチレンの重合体が、ジメチルスルホキシド
(DMSO)のような有機溶媒中や水中で光学活性なア
ミノ酸やアミノアルコールに対して、分裂型の誘起円二
色性(ICD)を示すことを見出し特許出願している
(特開平9−176243号公報)。また、カルボキシ
ル基の代わりにより酸性の強い亜リン酸残基を有するポ
リマーであるポリ[(4−ホスホノフェニル)アセチレ
ン]が、有機溶媒や水中のいずれでも高感度にICDを
発現することも見出し、同じく特許出願している(特開
2001−294626号)。後者においては、特に、
水中ではアミノ酸や抗生物質であるストレプトマイシン
を含むアミノ糖に対して高選択的に応答し、ICDを示
した。このユニークな性質により、キラルセンサーとし
ての利用が大いに期待できるが、より高感度に、且つ、
広範囲の光学活性体のキラリティーに応答する新規ポリ
マーの更なる開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、より高感度
で、且つ広範囲の光学活性体のキラリティーに応答する
新規ポリマーとそのモノマーを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、側鎖にア
ザクラウンエーテル部位を有するポリマーであるポリ
(N−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ18−クラ
ウン−6)(ポリマ−)が、アセトニトリルなどの有
機溶媒中、ポリ(4−ホスホノフェニルアセチレン)よ
りも高感度にICDを発現することも見出し、且つ、1
9種類にのぼるアミノ酸の全てに対して、絶対配置が同
じであれば同符号のICDを発現することを見出し、本
発明を完成するに到った。
【0006】即ち、本発明は、アザクラウンエーテル部
位を側鎖に有するポリアリールアセチレン誘導体に関す
る。
【0007】また、本発明は、上記ポリアリールアセチ
レン誘導体からなるキラルセンサー又は光学分割剤に関
する。
【0008】更に、本発明は、下記一般式[3]
【化5】 (式中、Arはアリール基を示し、Azはアザクラウン
エーテル残基を示す。)で表されるアリールアセチレン
誘導体に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリアリールアセチレン
誘導体は、アザクラウンエーテル部位を側鎖に有する点
に特徴を有するものであるが、本発明に係るアザクラウ
ンエーテルの具体例としては、例えば、モノ(又はジ)
アザ−12−クラウン−4、モノ(又はジ)アザ−15
−クラウン−5、モノ(又はジ)アザ−18−クラウン
−6、モノ(又はジ)アザ−24−クラウン−8等が挙
げられる。
【0010】本発明のポリアリールアセチレン誘導体と
しては、例えば下記一般式[1]
【化6】 (式中、Arはアリール基を示し、Azはアザクラウン
エーテル残基を示し、nは5以上の整数を示す。)で表
される化合物が挙げられる。。
【0011】上記一般式[1]及び一般式[3]におい
て、Arで示されるアリール基としては、例えば、フェ
ニル基、ナフチル基、フェナントリル基などの炭素数6
〜30、好ましくは6〜15の単環式、縮合環式又は多
環式の炭素環式アリール基基や、ピリジル基、キノリル
基などの1〜3個の窒素原子、酸素原子又はイオウ原子
をヘテロ原子として含有する5〜8員の単環式、縮合環
式又は多環式のヘテロアリール基などが挙げられる。ま
た、Arで示されるアリール基は、置換基を有してもよ
く、このような置換基としては例えば、アルキル基、ア
ルコキシ基、エステル基などが挙げられる。Arで示さ
れるアリール基の中でより好ましいのは炭素環式アリー
ル基であり、フェニル基が特に好ましい。一般式[1]
及び一般式[3]において、Azで示されるアザクラウ
ンエーテル残基の具体例は、上で挙げた通りである。
【0012】本発明のポリアリールアセチレン誘導体の
好ましい例としては、例えば、下式[2]
【化7】 (式中、nは5以上の整数を示す。)で表されるポリ
[N−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ−18−ク
ラウン−6](ポリマ−)が挙げられる。
【0013】また、本発明のアリールアセチレン誘導体
の好ましい例としては、例えば、下式[4]
【化8】 で表されるN−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ−
18−クラウン−6(モノマ−)が挙げられる。
【0014】本発明のポリアリールアセチレン誘導体の
製造法の概略を、上記ポリ[N−(4−エチニルベンゾ
イル)モノアザ−18−クラウン−6](ポリマ−
を例にして示すと、以下の如くなる。即ち、例えば、そ
のモノマーであるN−(4−エチニルベンゾイル)モノ
アザ−18−クラウン−6(モノマ−)をトリエチル
アミン等のアルカリの共存下、Rh、Ru、W、Moな
どの遷移金属化合物、好ましくは遷移金属錯体からなる
触媒の存在下に重合し、重合後は、反応液を大過剰の押
し出し溶媒、例えばジエチルエーテル中に注入すること
(モノマ−)により、これを単離することができる。
好ましい重合触媒としては、例えば、[Rh(nb
d)]Cl(nbd=ノルボルナジエン)、[Rh
(cod)]BF・(nHO)(cod=1,5
−シクロオクタジエン)等が挙げられる。重合反応にお
ける溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジ
オキサンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエンな
どの炭化水素系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMS
O)、ジメチルホルムアミド(DMF)などの非プロト
ン性極性溶媒などを使用することができる。重合温度、
重合時間などの反応条件は低温〜溶媒の沸点温度等、適
宜決めることができる。詳細は以下の実施例を参照する
ことができる。
【0015】本発明のポリマーの重合度nとしては、5
以上、好ましくは50以上、より好ましくは100以
上、さらに好ましくは500以上である。本発明のポリ
マーを製造する際のモノマー類は、公知の方法により容
易に製造することができる。即ち、例えば、N−(4−
エチニルベンゾイル)モノアザ−18−クラウン−6
(モノマ−)は、4−エチニル安息香酸を塩化チオニ
ルと反応させて酸クロライドとした後、トリエチルアミ
ン等の塩基の存在下、モノアザ18−クラウン−6と反
応させることにより容易に得られる。モノマーの単離精
製方法は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によ
り行うことで足りる。詳細は以下の実施例を参照するこ
とができる。
【0016】本発明のポリアリールアセチレン誘導体
は、シス−トランソイド構造となっているものが好まし
いが、これに限定されるものではない。本発明は、新規
なポリアリールアセチレン誘導体と該誘導体が有するユ
ニークなキラル識別能に関するものであって、本発明の
ポリアリールアセチレン誘導体は光学活性なアミノ酸や
アミン、アミノアルコール等の存在下、アセトニトリル
等の有機溶媒中や水中で長波長領域に円二色性(IC
D)を示すという独特の性質があり、特にアセトニトリ
ル中では、ナノグラムスケールのアミノ酸でも充分に検
知可能なICDを示す。更に、ポリマ−の場合には、
アセトニトリル中、アミノ酸の光学純度に対して、強い
正の非線形効果を示し、19種類にのぼるアミノ酸の全
てに対して、絶対配置が同じであれば同符号のICDを
発現することが判った。医薬品の製造等において、アミ
ノ酸等のキラリティーを誘導体化することなく直接高感
度に検出した例は、本発明者らが報告した例を除きほと
んど無い。従って、本発明のポリアリールアセチレン誘
導体は、キラルセンサー、光学分割剤、液晶、非線型光
学材料等の機能性材料としての利用が大いに期待され
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定される
ものではない。
【0018】実施例1 ポリ(N−(4−エチニルベン
ゾイル)モノアザ18−クラウン−6)(ポリマー
の合成 このポリマーの合成スキームを以下に示す。
【化9】 (1)N−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ18−
クラウン−6(モノマー)の合成 窒素雰囲気下、4−エチニル安息香酸4.0g(27m
mol)を塩化チオニル100mL中、40℃で4時間
撹拌反応させた。過剰の塩化チオニルを留去後、生成物
を定量的に得た。このうちの0.97g(5.9mmo
l)を、モノアザ18−クラウン−6 1.1g(4.
2mmol)をトリエチルアミン(以下、TEAと略
記)1.6mLとジクロロメタン50mLに溶解した溶
液に0℃で加え、室温で7時間反応させた。溶媒を留去
後、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(溶離
液、クロロホルム:メタノール=9:1)で精製し、目
的物であるN−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ1
8−クラウン−6(以下、モノマーと略記)1.5g
を得た。図1にモノマーのCDCl中、25℃での
H NMRスペクトルを示す。
【0019】(2)重合反応 重合は窒素雰囲気下、溶媒に乾燥テトラヒドロフラン
(以下、THFと略記)を用いて行った。モノマー
(0.8g,2.0mmol)をTEA(2.0mmo
l)の存在下、触媒として[Rh(nbd)]Cl
(nbd=ノルボルナジエン)(4.7mg,0.0
1mmol)(モノマーと触媒のモル比:[モノマー
]/[Rh]=100)を用いて、乾燥THF中、3
0℃で24時間重合させた。反応溶液を大過剰のジエチ
ルエーテル中に注ぎ、黄色繊維状のポリ(N−(4−エ
チニルベンゾイル)モノアザ18−クラウン−6)(ポ
リマー)を析出させた。遠心分離によりポリマーを回
収し、乾燥させ、ポリマーを定量的に得た。ポリマー
H NMRスペクトルより、生成ポリマーの立体
規則性はほぼ100%シス−トランソイドであると思わ
れる。図2にポリマーのCDCl中、60℃での
H NMRスペクトルを示す。
【0020】実施例2 らせん誘起にもとづく不斉識別
能(光学活性なアミノ酸の場合) ポリマーは、黄色の固体で、紫外−可視領域に吸収を
有し、アセトニトリルなどの有機溶媒中、光学活性なア
ミノ酸やアミン、アミノアルコール等の存在下、この領
域に分裂型の誘起円二色性(ICD)ピークを示した。
光学活性なアミノ酸やアミン、アミノアルコールがポリ
マーのクラウンエーテル部位と相互作用し、そのため
主鎖が左右どちらか一方向にねじれたらせん構造を形成
したためICDが現われたものと考えられる。図3に下
記条件下で行ったL−又はD−アラニン(それぞれL−
D−2と略す。)存在下でのポリマーのCDスペ
クトル及び吸収スペクトルを示す。なお、図中、(a)は
ポリマー/L−2のCDスペクトル、(b)はポリマー
/D−2のCDスペクトル、(c)はポリマー/L−2
吸収スペクトルである。
【0021】<測定条件(3図)> ポリマー:1.0mg/mL:2.6μmolモノマー
単位/mL L−又はD−アラニン()(26μmol)([
/[ポリマー]=10mol/mol) 溶媒:アセトニトリル:1N過塩素酸水溶液(97.
8:2.8) セル長:0.1cm 測定温度:室温(約25℃) [θ];単位(degree cm dmol−1) λ;単位(nm) 吸収スペクトル:日本分光(株)JASCO V−57
0 CDスペクトル:日本分光(株)JASCO J−82
【0022】実施例3 らせん誘起に基づく不斉識別能
(光学活性なアミン及びアミノアルコールの場合) ポリマーは光学活性なアミンやアミノアルコール存在
下でも、アミノ酸の場合と同様にポリマー主鎖の共役二
重結合吸収に分裂型のICDを示した。図4に下記条件
下で行った、(S)−α−メチルベンジルアミン[(S)
−4]存在下でのアセトニトリル中のCD及び吸収スペ
クトルを示す。なお、図中、(a)、(b)はポリマー/
(S)−4のそれぞれ25℃、0℃でのCDスペクトル、
(c)はポリマー/(S)−4の25℃での吸収スペクトル
である。
【0023】また、図5に下記条件下で行った、(S)
−及び(R)−フェニルグリシノール[(S)−5及び
(R)−5]存在下でのポリマーのアセトニトリル中で
の吸収スペクトル及びCDスペクトルを示す。なお、図
中、(a)はポリマー/(S)−5のCDスペクトル、(b)
はポリマー/(R)−5のCDスペクトル、(c)はポリマ
/(S)−5の吸収スペクトルである。
【0024】<測定条件(図4)> ポリマー;1.0mg/mL:2.6μmolモノマー
単位/mL(S)−4 /ポリマー(モル比)=10 溶媒;アセトニトリル/1N過塩素酸水溶液(97.8:
2.8) セル長;0.1cm 測定温度;0℃及び25℃(温度制御は日本分光(株)
製ペルチェ式恒温装置を用いて行った。) [θ];単位(degree cm dmol−1) λ;単位(nm) 吸収スペクトル:日本分光(株)JASCO V−57
0 CDスペクトル:日本分光(株)JASCO J−82
【0025】<測定条件(図5)> ポリマー;1.0mg/mL:2.6μmolモノマー
単位/mL(S)−又は(R)−5 /ポリマー(モル比)=10 溶媒;アセトニトリル/1N過塩素酸水溶液(97.8:
2.8) セル長;0.1cm 測定温度;室温(約25℃) [θ];単位(degree cm dmol−1) λ;単位(nm) 吸収スペクトル:日本分光(株)JASCO V−57
0 CDスペクトル:日本分光(株)JASCO J−82
【0026】実施例4 分裂型コットン効果の測定(ア
セトニトリル中) ポリマーは、表1に示される19種類の標準アミノ酸
全てのキラリティーに応答してICDを示すことも分か
った。表1に様々のアミノ酸存在下でのポリマーのア
セトニトリル中でのICDの測定結果(コットン効果の
符号及びモル楕円率[θ])をまとめて示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1中のICDの測定条件は以下の通りで
ある。 <測定条件(表1)> ポリマー;1.0mg/mL:2.6μmolモノマー
単位/mL アミノ酸/ポリマー(モル比)=10 溶媒;アセトニトリル/1N過塩素酸水溶液(97.8:
2.8) セル長;0.1cm 測定温度;室温(約25℃) [θ];単位(degree cm dmol−1) λ;単位(nm) なお、表中のaはアミノ酸/ポリマー(モル比)=5
で、アセトニトリル/1N過塩素酸水溶液/水(95.
0:2.8:2.2)で測定を行ない、また、bはアミノ
酸/ポリマー(モル比)=5でアセトニトリル/1N
過塩素酸水溶液/水(92.5:2.8:4.7)で測定を
行った。
【0029】表1から明らかなように、アミノ酸につい
ては、2級アミノ基を有するプロリンを含む、19種類
の標準アミノ酸の全てに対して、絶体配置が同じであれ
ば全て同符号のICDを示すことが分かった。この性質
を利用すると、アミノ酸の絶体配置を予想する手段とし
て、ポリマーのICDを利用することが可能である。
【0030】また、アミノ酸の量を変えて、ICDの強
度を測定したところ、ほぼ当量のアミノ酸でICD強度
が飽和に達することがわかった。先に報告した、(4−
カルボキシフェニル)アセチレンの重合体の場合は(特
開平9−176243号公報)、ICD強度が飽和に達
するのに10当量以上のアミンが必要であったことを考
えると、ポリマーは極めて高感度であると言える。
【0031】また、ポリマーは、極微量のアミノ酸で
もそのキラリティーに応答し、ICDを示した。例え
ば、L−アラニンの場合、ポリマーに対して0.05
当量(1/20)加えるだけでICDを示した。また、
L−アラニンの光学純度が0.01%(L−アラニンと
D−アラニンの比が50.005:49.995)でも十
分検出可能なICDを示した。
【0032】実施例5 分裂型コットン効果の測定(水
溶媒中) ポリマーは水中でも、アミノ酸存在下、長波長領域に
ICDピークを示すことも分かった。表2に種々のアミ
ノ酸存在下でのポリマーの25℃、水中でのICDの
測定結果(コットン効果の符号及びモル楕円率[θ])
を、また、表3に0℃、水中でのICDの測定結果(コ
ットン効果の符号及びモル楕円率[θ])をまとめて示
す。なお、表中のaは、ポリマー=0.3mg/mL、
アミノ酸/ポリマー(モル比)=2で測定を行ない、
また、bは、ポリマー=0.5mg/mL、アミノ酸/
ポリマー(モル比)=5で測定を行った。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】表2及び表3中のICDの測定条件は以下
の通りである。表中、ndはICDのピークが観測され
なかったことを示す。 <測定条件(表2及び表3)> ポリマー;1.0mg/mL:2.6μmolモノマー
単位/mL アミノ酸/ポリマー(モル比)=10 溶媒;水(pHは1N過塩素酸水溶液で調整) セル長;0.1cm 測定温度;0℃及び25℃(温度制御は日本分光(株)
製ペルチェ式恒温装置を用いて行った。) [θ];単位(degree cm dmol−1) λ;単位(nm) 吸収スペクトル:日本分光(株)JASCO V−57
0 CDスペクトル:日本分光(株)JASCO J−82
【0036】表2及び表3の結果から、ポリマーは水
中でも、アミノ酸存在下、長波長領域にICDピークを
示すことが判った。なお、低温で測定することにより、
ICDの強度は増加した。
【0037】実施例6 分裂型コットン効果の測定(光
学活性なアミン及びアミノアルコールの場合) ポリマーは種々の光学活性アミンやアミノアルコール
存在下でも同様にICDを示した。表4に下記式で表さ
れる8種の光学活性アミンおよびアミノアルコール存在
下でのポリマーのアセトニトリル中でのICDの測定
結果(コットン効果の符号及びモル楕円率[θ])をま
とめて示す。
【化10】
【0038】
【表4】
【0039】表4中のICDの測定条件は以下の通りで
ある。 <測定条件(表4)> ポリマー;1.0mg/mL:2.6μmolモノマー
単位/mL キラルアミン/ポリマー(モル比)=10 溶媒;アセトニトリル/1N過塩素酸水溶液(97.8:
2.8) セル長;0.1cm 測定温度;室温(約25℃) [θ];単位(degree cm dmol−1) λ;単位(nm)
【0040】
【発明の効果】本発明は、アザクラウンエーテル部位を
有する新規なポリアリールアセチレン誘導体を提供する
ものであり、本発明のポリアリールアセチレン誘導体は
ユニークなキラル識別能を有する点に特徴を有するもの
である。即ち、本発明のポリアリールアセチレン誘導体
は光学活性なアミノ酸やアミン、アミノアルコール等の
存在下、アセトニトリル中や水中で長波長領域に円二色
性を示すという独特の性質があり、特にアミノ酸に対し
て、極微量でもそのキラリティーに応答して円二色性を
示し、且つ、19種類にのぼるアミノ酸の全てに対し
て、絶対配置が同じであれば同符号のICDを発現する
という特性を有する。従って、本発明のポリアリールア
セチレン誘導体は、キラルセンサー、光学分割剤、液
晶、非線形光学材料等の高感度機能性材料として広く利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のモノマーであるN−(4−エ
チニルベンゾイル)モノアザ18−クラウン−6のCD
Cl中、25℃でのH NMRスペクトルのチャー
トを示す。
【図2】図2は、本発明のポリ[N−(4−エチニルベ
ンゾイル)モノアザ18−クラウン−6]のCDCl
中、60℃でのH NMRスペクトルのチャートを示
す。
【図3】図3は、アセトニトリル中、室温(約25℃)
での、L−又はD−アラニン存在下での、本発明のポリ
[N−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ18−クラ
ウン−6](ポリマー)のCDスペクトル及び吸収ス
ペクトルを示す。図3中の(a)はポリマー/L−アラニ
のCDスペクトル、(b)はポリマー/D−アラニン
CDスペクトル、(c)はポリマー/L−アラニンの吸収
スペクトルである。
【図4】図4は、アセトニトリル中、0℃及び25℃で
の、(S)−α−メチルベンジルアミン[(S)−4]存
在下での、ポリマーのCD及び吸収スペクトルを示
す。なお、図4中の(a)、(b)はポリマー/(S)−4
それぞれ25℃、0℃でのCDスペクトル、(c)はポリ
マー/(S)−4の25℃での吸収スペクトルである。
【図5】図5は、アセトニトリル中、室温(約25℃)
での、(S)−及び(R)−フェニルグリシノール
(S)−5及び(R)−5]存在下でのポリマーのCD
スペクトル及び吸収スペクトルを示す。なお、図3中の
(a)はポリマー/(S)−5のCDスペクトル、(b)はポ
リマー/(R)−5のCDスペクトル、(c)はポリマー
/(S)−5の吸収スペクトルである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アザクラウンエーテル部位を側鎖に有す
    るポリアリールアセチレン誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式[1] 【化1】 (式中、Arはアリール基を示し、Azはアザクラウン
    エーテル残基を示し、nは5以上の整数を示す。)で表
    される請求項1に記載のポリアリールアセチレン誘導
    体。
  3. 【請求項3】 アザクラウンエーテルが、モノ(又は
    ジ)アザ−12−クラウン−4、モノ(又はジ)アザ−
    15−クラウン−5、モノ(又はジ)アザ−18−クラ
    ウン−6、又はモノ(又はジ)アザ−24−クラウン−
    8である請求項1又は2に記載のポリアリールアセチレ
    ン誘導体。
  4. 【請求項4】 アリール基が炭素環式アリール基である
    請求項1〜3の何れかに記載のポリアリールアセチレン
    誘導体。
  5. 【請求項5】 下式[2] 【化2】 (式中、nは5以上の整数を示す。)で表されるポリ
    [N−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ−18−ク
    ラウン−6]である請求項1に記載のポリアリールアセ
    チレン誘導体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載のポリアリ
    ールアセチレン誘導体からなるキラルセンサー。
  7. 【請求項7】 ポリアリールアセチレン誘導体が、請求
    項5に記載のポリ[N−(4−エチニルベンゾイル)モ
    ノアザ−18−クラウン−6]である、請求項6に記載
    のキラルセンサー。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5の何れかに記載のポリアリ
    ールアセチレン誘導体からなる光学分割剤。
  9. 【請求項9】 ポリアリールアセチレン誘導体が、請求
    項5に記載のポリ[N−(4−エチニルベンゾイル)モ
    ノアザ−18−クラウン−6]である、請求項8に記載
    の光学分割剤。
  10. 【請求項10】 下記一般式[3] 【化3】 (式中、Arはアリール基を示し、Azはアザクラウン
    エーテル残基を示す。)で表されるアリールアセチレン
    誘導体。
  11. 【請求項11】 下式[4] 【化4】 で表されるN−(4−エチニルベンゾイル)モノアザ−
    18−クラウン−6である請求項10に記載のアリール
    アセチレン誘導体。
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