JP2015157571A - 照明装置及び乗り物 - Google Patents

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Takashi Kaneko
高志 金子
林 順也
Junya Hayashi
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Abstract

【課題】荷棚上に載置されている荷物の確認の容易性を確保しつつ、乗り物の内部を明るくすることのできる照明装置を提供すること。
【解決手段】OLEDパネル20と、荷棚10と、を具備する。OLEDパネル20は、非点灯時には光を透過し、点灯時には少なくとも一方の面側に光を照射する。荷棚10は、荷物60を上面に載置可能に乗り物の内壁面5から突出すると共に、上下方向に連通する連通孔15を有し、連通孔15には、OLEDパネル20の非点灯時は連通孔15を通る光がOLEDパネル20を透過し、OLEDパネル20の点灯時には照射光を下方に照射する向きでOLEDパネル20が配設される。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、OLEDを用いる照明装置及び乗り物に関する。
近年では、照明装置の光源として、有機エレクトロルミネッセンスを利用した有機発光ダイオード、即ち、OLED(Organic Light−Emitting Diode)を用いているものがある。OLEDを用いたOLEDパネルは、陽極と陰極との間に発光層が配設されており、陽極から正孔を注入し、陰極から電子を注入し、発光層でこれらを再結合することにより、その時に発生するエネルギによって発光する。
一般的なOLEDパネルは、ガラス基板上に陽極として透明電極を配設し、輸送層や発光層を順次成膜し、さらに陰極を成膜した後、ガラス封止キャップで封止することにより製造される。また、OLEDパネルの陰極は、一般的にはAlやAgを用いて形成するが、近年では、陰極に透明導電膜であるITO(Indium Tin Oxide)電極等の透明電極を用いることにより両面発光にしたり、陰極を微細配線にして、消灯時は透明で点灯時は片面だけ発光したりする等の構造も開発されている。
特許第4293314号公報
ここで、照明装置が用いられる環境としては、例えば電車や飛行機等の乗り物の室内が想定されるが、これらの乗客を運ぶ乗り物の室内には、多くの場合、座席の頭上付近に、荷物を載置する荷棚が設置されている。このため、室内の天井に照明装置が設置されている場合、座席の位置によっては、照明装置からの光が荷棚に遮られて、暗くなることがある。
また、このような荷棚の中には、荷棚上に載置した荷物を忘れることを防止するために、半透明ののぞき窓が設置されているものもあり、天井の照明装置からの光は、この忘れ物防止用ののぞき窓を透過して、座席を照射することもできる。しかし、荷棚上に荷物を載置した場合には、のぞき窓も塞がれてしまい、座席への光を遮光してしまうことになる。
このような、天井の照明装置からの光が荷棚に遮られることに起因する、座席の位置ごとの明るさの違いに対しては、荷棚の下面側に新たに照明装置を設けることにより、解決する手法も考えられるが、荷棚には、忘れ物防止用ののぞき窓が設けられている。このため、照明装置を新たに設置するのは、スペース上困難なものとなっている。このように、室内に荷棚が設置されている乗り物では、座席の位置に関わらず、十分な明るさを得ることが大変困難なものとなっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、荷棚上に載置されている荷物の確認の容易性を確保しつつ、乗り物の内部を明るくすることのできる照明装置及び乗り物を提供することを目的とする。
実施形態の照明装置は、OLEDパネルと;荷棚と;を具備する。OLEDパネルは、非点灯時には光を透過し、点灯時には少なくとも一方の面側に光を照射する。荷棚は、載置物を上面に載置可能に乗り物の内壁面から突出すると共に、上下方向に連通する連通孔を有し、連通孔には、OLEDパネルの非点灯時は連通孔を通る光がOLEDパネルを透過し、OLEDパネルの点灯時には照射光を下方に照射する向きでOLEDパネルが配設される。
本発明によれば、荷棚上に載置されている荷物の確認の容易性を確保しつつ、乗り物の内部を明るくすることができる。
図1は、実施形態に係る照明装置の上方斜視図である。 図2は、図1に示す照明装置の下方斜視図である。 図3は、図1のA−A断面図である。 図4は、図3に示すOLEDパネルの詳細断面図である。 図5は、図4のB−B矢視図である。 図6は、OLEDパネルの非点灯時の説明図である。 図7は、OLEDパネルの点灯時の説明図である。 図8は、荷棚に設けられたOLEDパネルを点灯させた場合の説明図である。 図9は、荷棚に設けられたOLEDパネルを非点灯にした場合の説明図である。 図10は、実施形態に係る照明装置の変形例であり、領域ごとに構成が異なるOLEDパネルの断面図である。
以下で説明する実施形態に係る照明装置1は、OLEDパネル20と、荷棚10と、を具備する。OLEDパネル20は、非点灯時には光を透過し、点灯時には少なくとも一方の面側に光を照射する。荷棚10は、荷物60を上面11に載置可能に乗り物の内壁面5から突出すると共に、上下方向に連通する連通孔15を有し、連通孔15には、OLEDパネル20の非点灯時は連通孔15を通る光がOLEDパネル20を透過し、OLEDパネル20の点灯時には照射光を下方に照射する向きでOLEDパネル20が配設される。
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置1では、OLEDパネル20は、連通孔15の一端に配設され、連通孔15の他端には透明部材40が配設されている。
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置1では、OLEDパネル20は、乗り物の運転状態に応じて点灯状態と非点灯状態とが切り替えられる。
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置1は、OLEDパネル20と、荷棚10と、透明部材40と、を具備する。OLEDパネル20は、非点灯時には光を透過し、点灯時には少なくとも一方の面側に光を照射する。荷棚10は、荷物60を上面11に載置可能に乗り物の内壁面5から突出すると共に、上下方向に連通する連通孔15を有し、連通孔15には、OLEDパネル20の非点灯時は連通孔15を通る光がOLEDパネル20を透過し、OLEDパネル20の点灯時には所定の方向に照射光を照射するようにOLEDパネル20が配設される。透明部材40は、荷棚10の連通孔15の上端および下端に、OLEDパネル20をその間に配置するように複数が設けられる。
また、以下で説明する実施形態に係る乗り物は、上記照明装置1を具備し、内壁面5は、乗り物の利用者が乗り込む室内の内側の壁面である。
〔実施形態〕
次に、実施形態に係る照明装置を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、本実施形態に係る照明装置1が設置される乗り物の通常の使用形態における上方側を、照明装置1においても上方側とし、当該乗り物の下方側を、照明装置1においても下方側として説明する。
図1は、実施形態に係る照明装置の上方斜視図である。図2は、図1に示す照明装置の下方斜視図である。本実施形態に係る照明装置1は、電車やバス等の乗り物の室内に設けられており、乗り物の室内に配設される荷棚10に設けられている。この荷棚10は、乗り物の室内に配設される座席(図示省略)の上方に設けられており、荷棚10への載置物である荷物60(図8参照)を上面11に載置可能に、乗り物の利用者が乗り込む室内の内側の壁面である内壁面5から突出した状態で、乗り物の進行方向に延在している。詳しくは、荷棚10は、上面11が略水平状の向きになり、下面12は、内壁面5の位置では上面11から下方に離れ、内壁面5から離れるに従って上面11に近付く向きで傾斜し、内壁面5側の端部の反対側の端部が、上面11における内壁面5側の端部の反対側の端部と接続している。つまり、荷棚10は、当該荷棚10の延在方向に見た場合における形状が、内壁面5と上面11とが略直角になる、直角三角形の形状で形成されている。
このように形成される荷棚10の上面11には、透明部材40が配設されている。この透明部材40は、ガラスや透明な樹脂材料等の、光を透過する材料からなり、平面視において荷棚10の延在方向が長手方向になる略長方形の形状で形成され、上面11と同一平面となって配設されている。また、透明部材40は、複数が荷棚10の延在方向に並んで配設されている。
荷棚10の下面12には、OLED(Organic Light−Emitting Diode)を用いたOLEDパネル20が配設されている。このOLEDパネル20は、下面12に対して直交する方向に見た場合において、即ち、下面12の平面視において、透明部材40と同様に荷棚10の延在方向が長手方向になる略長方形の形状で形成され、下面12と同一平面となって配設されている。また、OLEDパネル20も、透明部材40と同様に、複数が荷棚10の延在方向に並んで配設されている。
図3は、図1のA−A断面図である。荷棚10には、上下方向に連通する孔である連通孔15が形成されており、即ち、連通孔15は、上面11と下面12との間にかけて形成されている。透明部材40は、略長方形の板状の形状で形成されており、板の厚さ方向が連通孔15の深さ方向になる向きで、連通孔15における上面11側の端部に配設されている。これにより、透明部材40は、上方に面している面が、荷棚10の上面11と同一平面となって配設されている。
また、OLEDパネル20も透明部材40と同様に、略長方形の板状の形状で形成されており、板の厚さ方向が連通孔15の深さ方向になる向きで、連通孔15における下面12側の端部に配設されている。これにより、OLEDパネル20は、下方に面している面が、荷棚10の下面12と同一平面となって配設されている。このように、連通孔15の両端に配設されている透明部材40とOLEDパネル20との間の部分は、空間になっている。
また、このOLEDパネル20は、点灯して光を照射することが可能になっており、点灯時には厚さ方向における両面のうち、下方側の面側に光を照射する向きで配設されている。即ち、OLEDパネル20は、点灯時に光を照射する面である照射面21が、下方側に面して配設されている。
また、OLEDパネル20は、非点灯時は、光を透過することが可能になっている。連通孔15におけるOLEDパネル20の他端側に配設されている透明部材40は光を透過する材料により形成されているため、OLEDパネル20の非点灯時は、透明部材40とOLEDパネル20とを含む連通孔15は、光を透過するようになっている。
また、OLEDパネル20には、点灯と非点灯とを切り替える制御装置50が接続されている。この制御装置50は、例えば当該OLEDパネル20が設けられる乗り物の運転状態に応じて、OLEDパネル20の点灯と非点灯とを切り替えることが可能になっている。この制御装置50のハード構成は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理部や、RAM(Random Access Memory)等の記憶部等を備えた公知の構成であるため、説明は省略する。
図4は、図3に示すOLEDパネルの詳細断面図である。OLEDパネル20は、光を透過するガラス材料からなる板状の部材であるガラス基板30上に、正孔を伝導する陽極22と、電子を伝導する陰極23とが配設されており、発光させる部分で、正孔輸送層24と電子輸送層25と発光層26とが積層されることにより形成されている。このうち、正孔輸送層24は、陽極22で伝導された正孔を輸送することが可能になっており、陽極22におけるガラス基板30側の反対側に積層されている。
また、電子輸送層25は、陰極23で伝導された電子を輸送することが可能になっており、正孔輸送層24における、陽極22側の反対側に位置している。また、発光層26は、積層方向において正孔輸送層24と電子輸送層25との間に位置しており、正孔輸送層24で輸送した正孔と、電子輸送層25で輸送した電子とが発光層26で結合することにより、発光層26の発光材料が発光することが可能になっている。
また、陰極23は、正孔輸送層24、発光層26、電子輸送層25が積層される部分では、ガラス基板30から離れ、電子輸送層25における発光層26側の反対側の面に配設されている。詳しくは、陰極23は、ガラス基板30に積層されている部分から離れ、積層されている陽極22、正孔輸送層24、発光層26、電子輸送層25との間に絶縁部27を介在させて、電子輸送層25における発光層26側の反対側の面にかけて配設されている。これにより、陰極23は、当該陰極23で伝導する電子を、電子輸送層25のみに対して受け渡すことが可能になっている。
これらのように、ガラス基板30における一方の面に配設される陽極22や陰極23、正孔輸送層24、発光層26、電子輸送層25が積層される側の面には、これらが配設された状態で、封止ガラス31が配設され、封止部材32により支持されている。詳しくは、封止ガラス31は、例えばガラス基板30と同様にガラス材料によって形成される等、光を透過する材料によって板状に形成されている。
また、封止部材32も同様に光を透過する材料からなり、ガラス基板30における陽極22や陰極23等が配設されている側の面に、当該封止部材32を介在させて封止ガラス31を重ねることにより、ガラス基板30側に対して封止ガラス31を支持する部材になっている。陽極22や陰極23等が配設されたガラス基板30は、このように封止部材32を介して封止ガラス31を配設し、さらに双方の間に光を透過する封止剤34を封入することにより、ガラス基板30における各部材が配設された側の面を封止する。
これらのように形成されるOLEDパネル20は、ガラス基板30側と封止ガラス31側とのうち、ガラス基板30側が、OLEDパネル20の点灯時に光を照射する照射面21になっている。即ち、OLEDパネル20は、ガラス基板30における、陽極22等が配設される側の反対側の面が、照射面21になっている。OLEDパネル20は、この照射面21が下方側に面し、封止ガラス31側が連通孔15内に位置する向きで、連通孔15の一端側に配設されている。
また、OLEDパネル20を構成する部材のうち、陽極22は、透明導電膜であるITO(Indium Tin Oxide)電極が用いられている。また、正孔輸送層24、発光層26、電子輸送層25も、光を透過する材料によって形成されることにより、または、薄膜であることにより、光を透過することが可能になっている。一方、陰極23はアルミニウムや銀等の、電気伝導率が高く、光を透過せずに反射する高反射部材により形成されている。
図5は、図4のB−B矢視図である。高反射部材により形成される陰極23は、例えば微細配線となって、所定の配線パターンで形成されており、OLEDパネル20を厚さ方向に見た場合、隣り合う陰極23と陰極23との間は、空隙36なっている。陰極23は、光を透過しない部材によって形成される一方、他の部材は光を透過するようになっているため、OLEDパネル20を厚さ方向に見た場合は、陰極23の位置では光を透過せず、陰極23と陰極23との間の空隙36では、光を透過することが可能になっている。このため、OLEDパネル20は、このように光が空隙36を透過することにより、非点灯時は光を透過することが可能になっている。なお、OLEDパネル20を厚さ方向に見た場合における陰極23と空隙36との割合は、所望の光の透過率に応じて適宜設定するのが好ましい。
この実施形態に係る照明装置1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。図6は、OLEDパネルの非点灯時の説明図である。荷棚10に設けられるOLEDパネル20は、制御装置50によって点灯と非点灯とが切り替えられるが、このOLEDパネル20の点灯時と非点灯時との状態について説明する。まず、非点灯時は、OLEDパネル20には電気が印加されず、正孔や電子が供給されないため、発光層26では発光が行われない。この状態では、OLEDパネル20から照射する光はないため、OLEDパネル20の近傍にいる人は、OLEDパネル20における光を透過する部分を透過した光を視認することができる。
つまり、OLEDパネル20に対して厚さ方向に入射する光は、陰極23のみで遮光され、空隙36の部分では透過する。このため、OLEDパネル20におけるガラス基板30側にいる人は、封止ガラス31側からガラス基板30側に向かい、空隙36を透過してから電子輸送層25、発光層26、正孔輸送層24、陽極22を透過し、さらにガラス基板30を透過する透過光Tを視認することができる。同様に、OLEDパネル20における封止ガラス31側にいる人は、ガラス基板30側から封止ガラス31側に向かい、空隙36を透過した透過光Tを視認することができる。
図7は、OLEDパネルの点灯時の説明図である。これに対し、OLEDパネル20を点灯させる際には、OLEDパネル20に電気を印加する。これにより、陽極22では正孔を伝導し、伝導した正孔は、正孔輸送層24によって発光層26に向けて輸送する。また、陰極23では電子を伝導し、伝導した電子は、電子輸送層25によって発光層26に向けて輸送する。正孔輸送層24で輸送された正孔と、電子輸送層25で輸送された電子とが発光層26に運び込まれると、これらの正孔と電子とは、発光層26で結合する。これにより、発光層26の発光材料が発光する。
発光層26で発光した光のうち、ガラス基板30側に向かう光は、正孔輸送層24や、透明電極からなる陽極22を透過し、さらにガラス基板30を透過することにより、照射光Lとして照射面21から出射する。
一方、発光層26で発光した光のうち、封止ガラス31側に向かう光は、電子輸送層25を透過して陰極23に到達する。陰極23は、光を透過しないで反射する高反射部材により形成されているため、陰極23に到達した光は、陰極23で反射される。陰極23で反射された光は、ガラス基板30の方向に向かい、発光層26からガラス基板30側に向かう光と同様に、照射光Lとして照射面21から出射する。OLEDパネル20の点灯時は、このように照射光Lが照射面21から出射することにより、照射面21が位置する側の方向に光が照射される。
また、OLEDパネル20の点灯時においても、空隙36を透過することにより光はOLEDパネル20を透過する。このため、封止ガラス31側からOLEDパネル20に入射した光は、OLEDパネル20を透過する透過光Tとなってガラス基板30側に透過する。
しかし、封止ガラス31側からガラス基板30側に透過する透過光Tは、OLEDパネル20の点灯時に照射面21から出射する照射光Lに対して、光量が少なくなっている。このため、ガラス基板30側にいる人は、封止ガラス31側からガラス基板30側に向かう透過光Tを視認することは困難なものとなっている。つまり、OLEDパネル20の点灯時の照射光Lは、封止ガラス31側からガラス基板30側に向かう透過光Tよりも、光量が多いため、この透過光Tは、照射光Lにかき消されてしまう。このため、OLEDパネル20におけるガラス基板30側にいる人は、封止ガラス31側からガラス基板30側に向かう透過光Tを視認することが非常に困難、或いは、視認することが出来なくなっている。
このように、OLEDパネル20の点灯時は、ガラス基板30側、即ち、照射面21側から照射光Lを照射し、ガラス基板30側から封止ガラス31側に透過する透過光Tのみを視認することが可能になっている。
図8は、荷棚に設けられたOLEDパネルを点灯させた場合の説明図である。OLEDパネル20の点灯時は、照射面21から照射光Lを照射するため、荷棚10の下面12側に、照射面21を下方側に面して配設されたOLEDパネル20を点灯させた際には、OLEDパネル20から照射される照射光Lは、照射面21から下方に向かう。即ち、OLEDパネル20の点灯時は、OLEDパネル20は、照射光Lを荷棚10の下方に照射する。
荷棚10の下方には、乗り物の座席が配設されているため、OLEDパネル20からの照射光Lは、これらの荷棚10の下方の座席に向けて照射される。ここで、このような乗り物の室内には、多くの場合、室内を照らす灯具(図示省略)が天井に設置され、天井から光を照射する場合が多いが、座席の上方に荷棚10が設けられている場合、天井の灯具からの光が荷棚10に遮られて、荷棚10の下方の座席への光量が少なくなることがある。
また、荷棚10は、乗り物の室内の内壁面5に設置されているため、荷棚10の下方に位置する座席は、乗り物の進行方向に対する幅方向における端部に位置することになる。このため、座席は、天井の灯具からの距離が長くなるため、当該灯具からこの座席に向かう光は、座席に到達するまでの間に拡散してしまい、これによっても光量が少なくなることがある。OLEDパネル20を点灯させた場合には、乗り物の内部を明るくすることができる。特に、比較的暗くなり易い、荷棚10の下方に位置する座席に向けて照射光Lを照射し、この座席の周囲を明るくすることができる。
図9は、荷棚に設けられたOLEDパネルを非点灯にした場合の説明図である。OLEDパネル20の非点灯時は、OLEDパネル20の厚さ方向におけるいずれの方向にも透過光Tが透過するため、荷棚10の透明部材40側からOLEDパネル20に向かう光も、OLEDパネル20を透過する。このため、荷棚10の上面11に、載置物である荷物60を載置した場合、荷棚10の下面12側から、この荷物60を視認することが可能になっている。
つまり、天井の灯具等から荷物60に当たって荷物60で反射した光のうち、荷棚10の透明部材40に入射した光は、そのまま透明部材40を透過し、さらに連通孔15を通って、OLEDパネル20に入射する。OLEDパネル20の非点灯時は、OLEDパネル20の厚さ方向におけるいずれの方向の光も透過するため、OLEDパネル20に入射した光は、OLEDパネル20を透過する。荷棚10の下面12側にいる人は、このOLEDパネル20を透過した透過光Tを視認することにより、荷物60を視認することができる。換言すると、OLEDパネル20の非点灯時は、透明部材40とOLEDパネル20とを通して、荷棚10の上面11に載置されている荷物60等の荷棚10上の状態を確認することができる。
このように、点灯時と非点灯時とにより、作用が異なるOLEDパネル20の制御を行う制御装置50は、乗り物の運転状態に応じて、OLEDパネル20の点灯状態と非点灯状態とを切り替える。例えば、本実施形態に係る照明装置1が、電車に設置されている場合、電車の通常走行時には、制御装置50は、OLEDパネル20を点灯させる。これにより、電車の通常走行時には、荷棚10の下方に向けて照射光Lを照射し、荷棚10の下方に位置する座席を照らす。
また、電車の停車時や、電車が停車駅に近付いて停車に向けて電車が減速したり、停車する旨の車内アナウンスが流れたりした場合には、制御装置50は、OLEDパネル20を非点灯にする。これにより、荷棚10の下方にいる乗客は、OLEDパネル20を透過した透過光Tを視認することにより、荷棚10の上面11に載置される荷物60を確認することができ、荷棚10上への忘れ物を防止できる。
以上の実施形態に係る照明装置1は、非点灯時には光を透過し、点灯時には一方の面側に光を照射するOLEDパネル20を、荷棚10の上下方向に連通する連通孔15に、下方を照射する向きで配設しているため、OLEDパネル20を点灯させることにより、荷棚10の下方を照射できる。これにより、照射される光の光量が少なくなりがちな荷棚10の下方の座席に、OLEDパネル20からの照射光Lを照射することができる。また、OLEDパネル20の非点灯時は、荷棚10の上面11側から連通孔15を通る光を、OLEDパネル20で透過させることができるため、荷棚10に載置されている荷物60を、OLEDパネル20を通して荷棚10の下面12側から視認することができる。この結果、荷棚10上に載置されている荷物60の確認の容易性を確保しつつ、乗り物の内部を明るくすることができる。
また、OLEDパネル20は、荷棚10に形成される連通孔15の一端に配設され、連通孔15の他端には透明部材40が配設されているため、荷棚10の上面11に載置する荷物60は、透明部材40で支持することができる。これにより、荷棚10での荷物60を載置する機能を損なうことなく、透明部材40と連通孔15とOLEDパネル20とを介して、荷棚10上の状況を、荷棚10の下方側から確認することができる。この結果、荷棚10での荷物60の載置性を損なうことなく、荷棚10上の確認の容易性を確保し、乗り物の内部を明るくすることができる。
また、OLEDパネル20は、乗り物の運転状態に応じて点灯状態と非点灯状態とが切り替えられるので、乗り物の運転時に、座席を明るくしたい状況と、荷棚10上を確認したい状況とに合わせて、OLEDパネル20を点灯させたり、透過可能な状態にしたりすることができる。例えば、荷棚10を乗り物が電車であった場合には、走行中はOLEDパネル20を点灯させることにより座席を明るくすることができ、電車が停車駅に近付いた際には、OLEDパネル20を非点灯にして荷棚10の下方から荷棚10上を確認可能にすることにより、荷棚10上への忘れ物を防止することができる。この結果、乗り物の乗客の利便性を向上させることができる。
また、OLEDパネル20は、点灯時に片面側から照射光Lを照射するように構成されているため、OLEDパネル20の点灯時には、荷棚10の下方の座席に、より多くの照射光Lを照射することができる。この結果、荷棚10の下方の座席を、より確実に明るくすることができる。
〔変形例〕
なお、上述した照明装置1では、荷棚10の連通孔15の上端側に透明部材40が設置され、下端側にOLEDパネル20が設置されているが、連通孔15の上端側にOLEDパネル20が設置され、下端側に透明部材40が設置されていてもよい。または、連通孔15には、上面11と同一平面にOLEDパネル20を配設し、透明部材40を省いてもよい。
また、荷棚10の連通孔15の上端側および下端側に透明部材40を設置し、その間にOLEDパネル20を配設してもよい。例えば、下端側の透明部材40に近接ないし、接触するようにOLEDパネル20を配設してもよい。この場合、OLEDパネル20は機械的衝撃に弱いため、OLEDパネル20を保護できる。
OLEDパネル20のガラス基板30や封止ガラス31を、強度の高いガラス板で形成したり、または、OLEDパネル20を強度の高いガラス板や強度が高い透明な樹脂材料で挟んだりして強度を確保することにより、OLEDパネル20でも荷棚10上に載置する荷物60を支持することを可能にすることができる。このように、OLEDパネル20の強度を確保し、荷物60の支持が可能な構成にすることにより、透明部材40を省いたり、OLEDパネル20からの照射光Lの照射性や荷棚10のデザインに応じてOLEDパネル20を連通孔15の上端側に配設したりしてもよい。
また、非発光面同士が向かい合うように、2枚のOLEDパネル20を配置しても良い。この場合、例えば走行中は下側のOLEDパネル20のみを点灯させて座席周辺を照らし、停車中は上側のOLEDパネル20のみを点灯させて荷物を照らして荷物の視認性を向上させることができる。
また、上述した照明装置1では、OLEDパネル20としては、点灯時には陽極22の方向に光を照射する片面発光のOLEDパネル20を用いているが、OLEDパネル20は、片面発光のもの以外を用いてもよい。OLEDパネル20としては、例えば、陽極22のみでなく、陰極23にもITO電極等の透明電極を使用し、発光層26での発光時には、陽極22側と陰極23側とから光を照射する、いわゆる両面発光のものを用いてもよい。このような両面発光のOLEDパネル20を用いることにより、OLEDパネル20の点灯時には、OLEDパネル20からの光を荷棚10の上方にも照射することができ、OLEDパネル20を点灯させた状態での、荷棚10の側方からの荷棚10上の確認性を向上させることができる。
また、上述した照明装置1では、OLEDパネル20の点灯と非点灯とを切り替えるタイミングの一例として、電車の通常走行時には点灯状態にし、停車時や停車駅に近付いた時には非点灯状態にするものを挙げているが、点灯と非点灯とを切り替えるタイミングは、これ以外であってもよい。例えば、指定席車両であるような場合、顧客が下車する駅と連動させるようにしてもよい。即ち、顧客が下車する駅の直前のみOLEDパネル20を消灯させ、それ以外は点灯させるようにしても良い。ユーザーが自由に消灯と点灯を切り替えできるようにしても良い。また、照明装置1は、電車以外の乗り物の室内に設けられていてもよい。OLEDパネル20は、照明装置1が設置される乗り物の運転形態や、荷棚10の使用形態等に応じて適宜点灯と非点灯とを切り替えるように構成されるのが好ましい。
また、荷棚10には、乗り物の前後方向における同じ位置に複数のOLEDパネル20設け、照射方向をOLEDパネル20ごとに異ならせたり、停車しても消灯しないOLEDパネル20を設けたりしてもよい。これにより、乗り物の前後方向における同じ位置に座席が複数配設されている場合に、それぞれの座席に向けて照射光Lを照射するようにOLEDパネル20の向きを異ならせて配設し、OLEDパネル20ごとに点灯と非点灯とを切り替えることができるようにしてもよい。これにより、複数のOLEDパネル20を、座席ごとに対応した読書灯として使用することができ、利便性を向上させることができる。また、消灯時に光が透過しない通常のOLEDパネルと組み合わせて使用することもできる。
また、上述した照明装置1では、OLEDパネル20には全域に亘って発光層26等が設けられ、片面の全面から照射光Lを照射するように構成されているが、発光層26等は、OLEDパネル20の全域配設されていなくてもよい。図10は、実施形態に係る照明装置の変形例であり、領域ごとに構成が異なるOLEDパネルの断面図である。OLEDパネル20は、例えば、図10に示すように、発光層26等の積層部材を、一部の領域にのみ配設してもよい。この場合、非点灯時は、全面が透過光Tを両方向に透過できる。一方、点灯時は、発光層26等の積層部材が配設されていない領域では透過光Tを両方向に透過でき、発光層26等の積層部材が配設されている領域では、片側発光で片側透過にすることができる。これにより、点灯時でも、発光層26等の積層部材が配設されていない領域を透過する透過光Tにより荷物60を視認可能なOLEDパネル20を、1枚のOLEDパネル20で実現することができる。
また、上述した照明装置1では、封止部材32を用いてOLEDパネル20を構成しているが、封止部材32を設けなくてもよい。OLEDパネル20は、例えば、封止剤34としてUV硬化樹脂等の透明な材料を使用し、この封止剤34を接着剤として用いて封止ガラス31を重ねることにより、封止部材32を省いてもよい。OLEDパネル20は、ガラス基板30における各部材が配設された側の面を、透明な部材によって封止することができるように構成されていれば、その形態は問わない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 照明装置
5 内壁面
10 荷棚
11 上面
12 下面
15 連通孔
20 OLEDパネル
21 照射面
22 陽極
23 陰極
24 正孔輸送層
25 電子輸送層
26 発光層
30 ガラス基板
31 封止部材
34 封止剤
36 空隙
40 透明部材
50 制御装置
60 荷物(載置物)

Claims (5)

  1. 非点灯時には光を透過し、点灯時には少なくとも一方の面側に光を照射するOLEDパネルと;
    載置物を上面に載置可能に乗り物の内壁面から突出すると共に、上下方向に連通する連通孔を有し、前記連通孔には、前記OLEDパネルの非点灯時は前記連通孔を通る光が前記OLEDパネルを透過し、前記OLEDパネルの点灯時には照射光を下方に照射する向きで前記OLEDパネルが配設される荷棚と;
    を具備する照明装置。
  2. 前記OLEDパネルは、前記連通孔の一端に配設され、前記連通孔の他端には透明部材が配設されている請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記OLEDパネルは、前記乗り物の運転状態に応じて点灯状態と非点灯状態とが切り替えられる請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 非点灯時には光を透過し、点灯時には少なくとも一方の面側に光を照射するOLEDパネルと;
    載置物を上面に載置可能に乗り物の内壁面から突出すると共に、上下方向に連通する連通孔を有し、前記連通孔には、前記OLEDパネルの非点灯時は前記連通孔を通る光が前記OLEDパネルを透過し、前記OLEDパネルの点灯時には所定の方向に照射光を照射するように前記OLEDパネルが配設される荷棚と;
    前記荷棚の前記連通孔の上端および下端に、前記OLEDパネルをその間に配置するように設けられる複数の透明部材と;
    を具備する照明装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置を具備し、
    前記内壁面は、前記乗り物の利用者が乗り込む室内の内側の壁面である乗り物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AT16256U1 (de) * 2018-02-12 2019-05-15 Seisenbacher Gmbh Gepäckablage für ein fahrzeug
JP2021518774A (ja) * 2018-02-14 2021-08-05 エイヴォックス システムズ インコーポレイテッド 航空機用酸素マスク容器アセンブリ
JP7299704B2 (ja) 2017-10-10 2023-06-28 積水化学工業株式会社 照明装置、及び乗り物用ガラス利用方法

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