JP2015157000A - ゴルフボール - Google Patents

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Abstract

【課題】反発係数を向上することができ、かつ生産性を向上することができるゴルフボールを提供する。
【解決手段】ゴルフボールは、コア1と、コア1を被覆する一層または複数層のカバー2とを備えている。コア1は、球面部11と球面部11から凹んだ少なくとも一つの溝部12とを含んでいる。コア1は、溝部12と交差しない赤道を有している。カバー2は、カバー2の内面に配置されており、溝部12に嵌合する突部21を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴルフボールに関し、特に、コアとこれを被覆するカバーとを備えたゴルフボールに関するものである。
たとえば、特許第4066001号公報(特許文献1)には、球状のコアと、これを被覆するカバーとを備えたゴルフボールが開示されている。このゴルフボールでは、球状のコアの表面に描かれ互いに直交する3つの大円上に溝部が形成されており、カバーの内面には溝部に嵌合する突部が形成されている。
特許第4066001号公報
上記のゴルフボールでは、コアの表面に形成された溝部にカバーの内面に形成された突部が嵌合しているため、カバーとコアとの密着性が向上し、打撃時における両者のずれが発生しにくくなる。これによって、打撃時にカバーからコアへ伝達されるエネルギーのロスを減少できるため反発性能を向上することができる。
しかしながら、上記のゴルフボールでは、球状のコアを金型で成形する際に、金型の割り面上に溝部が位置するため、溝部にバリが形成される。この溝部に形成されたバリを除去することは困難であるため、生産性が低下するという問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、反発係数を向上することができ、かつ生産性を向上することができるゴルフボールを提供することである。
本発明のゴルフボールは、コアと、コアを被覆する一層または複数層のカバーとを備えている。コアは、球面部と球面部から凹んだ溝部とを含んでいる。溝部は、球面部を正多面体に擬制したときに正多面体の各辺上において、正多面体の各頂点を通ってコアの径方向に延びる線が溝部の表面と交差する点から各辺の各中点に向かって深さ寸法が漸減するように形成されている。各中点は、球面部に配置されている。コアは、溝部と交差しない赤道を有している。カバーは、カバーの内面に配置されており、溝部に嵌合する突部を含んでいる。
本発明のゴルフボールによれば、コアの溝部にカバーの内面に配置された突部が嵌合するため、コアとカバーとの密着性が向上し、打撃時におけるコアとカバーとのずれが発生しにくくなる。これによって、打撃時にカバーからコアへ伝達されるエネルギーのロスを減少できるため、反発性能を向上することができる。また、溝部は、球面部を正多面体に擬制したときに正多面体の各辺上に形成されている。このため、打撃時に、ゴルフボールの領域によって打感が変化することを抑制できる。また、溝部は、正多面体の各頂点を通ってコアの径方向に延びる線が溝部の表面と交差する点から正多面体の各辺の各中点に向かって深さ寸法が漸減するように形成されており、各中点は球面部に配置されている。このため、各頂点でコアとカバーとをしっかりと嵌合させることができるとともに、成形時に金型を抜きやすくすることができる。また、コアは溝部と交差しない赤道を有しているため、成形時に金型の割り面上にこの赤道が位置するように金型を位置決めすることによって溝部にバリが形成されることを防止することができる。これにより、溝部に形成されたバリを除去する必要がないため生産性を向上することができる。
上記のゴルフボールにおいては、各中点の少なくとも2つは、溝部と交差しない赤道に配置されている。このため、各中点を通る直線状に金型の割面を形成することができる。直線状に金型の割面を形成することによってバリの形成を抑制することができる。
上記のゴルフボールにおいては、コアとカバーとは互いに異なる素材で形成されている。このため、打撃時においてコアとカバーとのずれが発生する。しかし、本発明のゴルフボールでは、コアとカバーとの密着性が向上されることでコアとカバーとのずれを発生しにくくして、打撃時にカバーからコアへ伝達されるエネルギーのロスを減少できる。このため、反発性能を向上することができる。
上記のゴルフボールにおいては、コアは、赤道を挟む第1および第2の半球を含んでいる。第1の半球に形成された溝部は、赤道の径方向に直交する方向において第1の半球側から見たときに全体が露出している。第2の半球に形成された溝部は、赤道の径方向に直交する方向において第2の半球側から見たときに全体が露出している。このため、第1および第2の半球を金型から抜くときに、アンダーカットの発生を防止できる。これにより、金型の構造を簡素化することができるため、生産性を向上することができるととも生産コストを抑制することができる。
上記のゴルフボールにおいては、溝部は、球面部に開口するV字状の断面形状を有している。このため、溝部を金型から抜くときに、アンダーカットの発生を抑制できる。
上記のゴルフボールにおいては、溝部は、溝部が延在する方向に沿って、コアの径方向において外方に凸状に湾曲する底部を有することもできる。これにより、溝部を過度に深くすることなく各中点付近まで延在させることができ、底部でのアンダーカットの発生を抑制できる。
以上説明したように、本発明のゴルフボールによれば、反発係数を向上することができ、かつ生産性を向上することができる。
本発明の一実施の形態におけるゴルフボールの概略断面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの概略正面図である。 図2のP1部の拡大正面図である。 図2のP2部において溝部を形成するくり貫きのベース形状の斜視図である。 図3のV−V線に沿う概略断面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの溝部が湾曲する底部を有する構成を示す図であって、図5に対応する概略断面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例1の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例2の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例3の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例4の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例5の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例6の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例7の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例8の概略正面図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールコアの変形例9の概略正面図である。 実施例におけるサンプルの最大深さと面積占有率との関係を示す図である。 実施例における比較例1〜3および実施例1〜3のヒステリシスによるエネルギーロスと最大変位との関係を示す図である。 ヒステリシスを説明するための図である。 実施例における比較例1〜3および実施例1〜3の反発係数と圧縮度との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
最初に本実施の形態におけるゴルフボールの構造について説明する。
図1を参照して、本実施の形態のゴルフボールは、コア1と、コア1を被覆するカバー2とを有している。コア1とカバー2とは互いに異なる素材で形成されている。本実施の形態のゴルフボールは、いわゆるツーピースのゴルフボールである。コア1と、これを被覆するカバー2とから構成されたゴルフボールの直径は、規則(R&AおよびUSGA参照)の定めるところにより、42.67mm以上にする必要がある。ただし、空力特性等を考慮するとボール径はできるだけ小さくすることが好ましく、例えば42.7mmとすることができる。なお、本発明はツーピースボールに限られず、スリーピース以上の構造でも同様の効果を得ることができる。例えば、カバー2を複数層備えるものであってもよい。
図1および図2を参照して、コア1は球状に形成されている。コア1は、球面部11と、球面部11から凹んだ溝部12とを有している。球面部11はコア1の球状の表面を構成しており、溝部12に囲まれた領域と、溝部12の上方の領域との両方を含んでいる。溝部12は、球面部11を正多面体に擬制したときに正多面体の各辺SI上において、正多面体の各頂点APを通ってコア1の径方向に延びる線が溝部12の表面と交差する点SPから各辺SIの各中点CPに向かって深さ寸法が漸減するように形成されている。図2には、コア1の球面部11を正12面体に擬制したときの構成が記載されている。
各中点CPは、球面部11に配置されている。コア1は溝部12と交差しない赤道ELを有している。つまり、この赤道ELは、溝部12には形成されていない。各中点の少なくとも2つは、溝部12と交差しない赤道ELに配置されている。なお、このコア1の赤道ELはコア1の大円である。
コア1は、赤道ELを挟む第1および第2の半球HE1、HE2を含んでいる。第1の半球HE1に形成された溝部12は、赤道ELの径方向に直交する方向(コア1の中心線CL方向)において第1の半球HE1側から見たときに全体が露出している。また、第2の半球HE2に形成された溝部12は、赤道ELの径方向に直交する方向(中心線CL方向)において第2の半球HE2側から見たときに全体が露出している。
図2および図3を参照して、溝部12は、V字状の断面形状を有している。図3を参照して、溝部12は頂点APを中心に等しい角度で3方向に延びている。溝部12は、図4に示す三角柱が点SP側からコア1の表面に接し、かつ頂点APが球面部11上に位置する形状を有している。つまり、この三角柱は溝部12を形成するくり貫きのベース形状となる。コア1の球面部11が球状に形成されているため、溝部12は点SPから先端に向かって尖るように形成されている。なお、図4の各符号については、後述の実施例において説明する。
図5を参照して、溝部12の最大深さは、たとえば0.58mmである。この溝部12の最大深さは、頂点APから点SPまでのコア1の径方向の長さである。つまり、コア1の球面部11から溝部12の底部BPの最深部までの半径方向の長さである。溝部12の底部BPは点SPから先端に向かって直線状に形成されている。なお、図5では見やすくするため、溝部12の長さに対する深さの比率が実際よりも大きく図示されている。
また、図6を参照して、溝部12が湾曲する底部BPを有していてもよい。溝部12は、溝部12が延在する方向に沿って、コア1の径方向において外方に凸状に湾曲する底部BPを有していてもよい。このため、底部BPは湾曲部分において深さが小さくなっている。
コア1は球状に形成され、ゴム組成物で構成されている。コア1の直径は、37.5以上40.7mm以下にすることが好ましく、38.1以上39.5mm以下にすることがさらに好ましい。これは、直径が37.5mmよりも小さくなると、カバー2の層厚が大きくなって打球感が悪くなるからである。一方、コア1の直径が40.7mmよりも大きくなると、カバー3を薄くする必要があるため、耐久性が低くなるからである。また、コア1の硬度は、ショアD硬度40以上55以下であることが好ましい。コア1の硬度は、コア表面の硬度である。
コア1は、基材ゴム、架橋材、不飽和カルボン酸の金属塩、充填剤等を配合した公知のゴム組成物で製造することができる。基材ゴムとしては、天然ゴム、ポリイソブレンゴム、スチレンブタジエンゴム、EPDM等を使用できるが、シス1,4結合を少なくとも40%以上、好ましくは80%以上を有するハイシスポリブタジエンを使用することが特に好ましい。
架橋剤としては、たとえばジクミルパーオキサイドやt−ブチルパーオキサイドのような有機過酸化物を使用することができるが、ジクミルパーオキサイドを使用するのが特に好ましい。配合量は、基材ゴム100重量部に対して0.3〜5重量部であり、好ましくは0.5〜2重量部である。
不飽和カルボン酸の金属塩としては、アクリル酸又はメタクリル酸のような炭素数3〜8の一価又は二価の不飽和カルボン酸の金属塩を使用することが好ましいが、アクリル酸亜鉛を使用するとボールの反発性能を向上することができ、特に好ましい。配合量は、基材ゴム100重量部に対して10〜40重量部にするのが好ましい。
充填剤は、コアに通常配合されるものを使用することができ、例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等を使用することができる。配合量は、基材ゴム100重量部に対して2〜50重量部にするのが好ましい。また、必要に応じて老化防止剤、またはしゃく解剤等を配合してもよい。
なお、コア1を構成する材料は、上記ゴム組成物の他、公知のエラストマーを用いることができる。
カバー2は、エラストマーで構成され、図1に示すように、コア1の表面に被覆されている。なお、カバー2の表面には図示を省略する所定のディンプルが形成されている。また、カバー2の内面には突部21が配置されている。突部21は溝部12に嵌合するように設けられている。突部21は、溝部12と同様の断面形状を有しており、溝部12全体に亘って充填されるように正多面体の各辺SIに沿って延びている。
カバー2の硬度は、ショアD硬度(JIS K 7215に準拠)で55〜70であることが好ましい。また、カバー2の層厚は1.0〜2.6mmであることが好ましく、1.6〜2.3mmであることがさらに好ましい。これは、カバー2の層厚が1.0mmよりも小さくなると、カバー2の耐久性が著しく低下するとともに成形が困難になる一方、2.6mmを越えると硬くなり、打球感が悪くなるからである。なお、カバー2の層厚とは、ディンプルが形成されていない径方向の最も外側の任意の一点から、突部21が形成されておらず、コア1と接する任意の一点までの距離を法線に沿って計測した値である。
カバー2を構成するエラストマーとしては、次のものを使用することができる。例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)のようなスチレン系熱可塑性エラストマー;ポリエチレンまたはポリプロピレンをハードセグメントとし、ブタジエンゴムまたはエチレン・プロピレンゴムをソフトセグメントとするオレフィン系熱可塑性エラストマー;結晶ポリ塩化ビニルをハードセグメントとし、非晶ポリ塩化ビニルまたはアクリロニトリル・ブタジエンゴムをソフトセグメントとする塩化ビニル系可塑性エラストマー;ポリウレタンをハードセグメントとし、ポリエーテルまたはポリエステルウレタンをソフトセグメントとするウレタン系可塑性エラストマー;ポリエステルをハードセグメントとし、ポリエーテルまたはポリエステルをソフトセグメントとするポリエステル系可塑性エラストマー;ポリアミドをハードセグメントとし、ポリエーテルまたはポリエステルをソフトセグメントとするアミド系可塑性エラストマー;アイオノマー樹脂;バラタゴムなどを使用することができる。
次に、本実施の形態のゴルフボールの製造方法について説明する。
まず、上記コア1の外周面に対応する内壁面を有する第1の成形型(図示省略)が準備される。第1の成形型(金型)は、溝部12が引っ掛からずにコア1を脱型できるように、複数部分に分割可能となっている。第1の成形型(金型)の割り面がコア1の赤道ELに位置するように第1の成形型(金型)がセットされる。続いて、この成形型に上述したコア用の材料が充填され、約130〜170℃で5〜30分間圧縮成形される。このとき、圧縮成形以外に、射出成形によってコア1を成形することもできる。これに続いて、上記のように成形されたコア1が第2の成形型内に配置され、公知の射出成形法によってカバー3が被覆される。このとき、予め半球殻状に形成した一対のカバー用材料でコア1を包み込み、圧縮成形してカバー2を形成することもできる。
次に、本実施の形態の各変形例について説明する。
図7を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例1では、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の最大深さが異なっている。この変形例1では、溝部12の最大深さは、たとえば0.29mmである。
図8を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例2でも、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の最大深さが異なっている。この変形例2では、溝部12の最大深さは、たとえば0.97mmである。
図9を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例3でも、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の最大深さが異なっている。この変形例3では、溝部12の最大深さは、たとえば1.35mmである。
図10を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例4でも、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の最大深さが異なっている。この変形例4では、溝部12の最大深さは、たとえば1.93mmである。
図11を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例5では、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の形状が異なっている。この変形例5では、溝部12は円柱の外周面がコア1の球面部11に当接された形状を有している。
図12を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例6では、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の形状が異なっている。この変形例6では、溝部12は四角柱の外周面がコア1の球面部11に当接された形状を有している。
図13を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例7では、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の形状が異なっている。この変形例7では、溝部12は球面部11を正6面体に擬制したときに正6面体の各辺上に形成されている。
図14を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例8では、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の形状が異なっている。この変形例8では、溝部12は球面部11を正8面体に擬制したときに正8面体の各辺上に形成されている。
図15を参照して、本実施の形態のゴルフボールの変形例9では、上記の本実施の形態のゴルフボールに比べて溝部12の形状が異なっている。この変形例9では、溝部12は球面部11を正20面体に擬制したときに正20面体の各辺上に形成されている。
次に、本実施の形態のゴルフボールの作用効果について説明する。
図1に示すように、本実施の形態のゴルフボールによれば、コア1の溝部12にカバー2の内面に配置された突部21が嵌合するため、コア1とカバー2との密着性が向上し、打撃時におけるコア1とカバー2とのずれが発生しにくくなる。これによって、打撃時にカバー2からコア1へ伝達されるエネルギーのロスを減少できるため、反発性能を向上することができる。また、図2に示すように、溝部12は、球面部11を正多面体に擬制したときに正多面体の各辺SI上に形成されている。このため、打撃時に、ゴルフボールの領域によって打感が変化することを抑制できる。また、溝部12は、正多面体の各頂点APを通ってコア1の径方向に延びる線が溝部12の表面と交差する点SPから正多面体の各辺SIの各中点CPに向かって深さ寸法が漸減するように形成されており、各中点CPは球面部11に配置されている。このため、各頂点APでコア1とカバー2とをしっかりと嵌合させることができるとともに、成形時に金型を抜きやすくすることができる。また、コア1は溝部12と交差しない赤道ELを有しているため、成形時に金型の割り面上にこの赤道ELが位置するように金型を位置決めすることによって溝部12にバリが形成されることを防止することができる。これにより、溝部12に形成されたバリを除去する必要がないため生産性を向上することができる。
また、本実施の形態のゴルフボールにおいては、各中点CPの少なくとも2つは、溝部12と交差しない赤道ELに配置されている。このため、各中点CPを通る直線状に金型の割面を形成することができる。直線状に金型の割面を形成することによってバリの形成を抑制することができる。
また、一般的なゴルフボールにおいては、コア1とカバー2とは互いに異なる素材で形成されているため、打撃時においてコア1とカバー2とのずれが発生する。しかし、本実施の形態のゴルフボールでは、コア1とカバー2との密着性を向上させることでコア1とカバー2とのずれを発生しにくくして、打撃時にカバー2からコア1へ伝達されるエネルギーのロスを減少できる。このため、反発性能を向上することができる。
また、本実施の形態のゴルフボールにおいては、第1および第2の半球HE1、HE2に形成された溝部12は、赤道ELの径方向に直交する方向(中心線CL方向)において第1および第2の半球HE1、HE2側からそれぞれ見たときに全体が露出している。このため、第1および第2の半球HE1、HE2を金型から抜くときに、アンダーカットの発生を防止できる。これにより、金型の構造を簡素化することができるため、生産性を向上することができるとともに生産コストを抑制することができる。
また、本実施の形態のゴルフボールにおいては、溝部12は、球面部11に開口するV字状の断面形状を有している。このため、溝部12を金型から抜くときに、アンダーカットの発生を抑制できる。
また、図6に示すように、本実施の形態のゴルフボールにおいては、溝部12は、溝部12が延在する方向に沿って、コア1の径方向において外方に凸状に湾曲する底部BPを有している。このため、底部BPでのアンダーカットの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施例について説明する。
Figure 2015157000
まず、表1を参照して、発明者らは、実施の形態のゴルフボールと同様の構成のサンプル1〜20を作成し、溝部の最大深さと、溝部の面積のコアの表面の面積に対する比率である面積占有率との関係を検討した。表1の各符号は図4の符号に対応している。表1のD1は溝部の中央の深さ(最大深さ)であり、Hは三角柱の底辺の長さであり、D2は溝部の先端の深さである。図4のLは三角柱の長さであり、サンプル1〜20ではすべて8mmである。また、サンプル1〜20では、コアの直径はすべて39.3mmである。
表1および図16を参照して、最大深さが大きく、面積占有率が小さい場合にはアンダーカットになることがわかった。また、最大深さが小さく、面積占有率が大きい場合には、溝部の角度が浅すぎてカバーがコアに喰いつかないことがわかった。
次に、表2および表3に示す構成を有する比較例1〜3および実施例1〜3を発明者らは準備した。
Figure 2015157000
Figure 2015157000
比較例1〜3はコアに溝部が形成されておらず、一方、実施例1〜3はコアに溝部が形成されている。実施例1〜3のコアは図2に示す形状を有している。比較例1〜3および実施例1〜3はそれぞれコアの表面JIS−C硬度が異なっている。
表4、図17および図18を参照して、比較例1〜3および実施例1〜3について、コアの形状とヒステリシスとの関係を発明者らは検討した。試験機として島津製作所製オートグラフAG5000Dを用いた。試験機に十分な厚みを持つ鋼平板を平行に取り付け、その間に配置したゴルフボールを圧縮変形させた。そして、圧縮荷重が0kNから3kNまでの荷重と変位との関係をグラフ化した。圧縮速度は0.2mm/secとした。荷重を掛けて変形させた後、同じく0.2mm/secの速度で除荷した。図18に示すように、圧縮する時と除荷する時の荷重変位曲線の差の面積を求めることでヒステリシスを測定した。また、最大変位(mm)は3kNまでの荷重をかけたときのゴルフボールの直径の最大の変位量である。
Figure 2015157000
図17に示すように、比較例1〜3に比べて実施例1〜3はヒステリシスによるロスが小さくなった。このため、実施例1〜3では圧縮する時と徐荷する時とのエネルギーのロスが小さくなることがわかった。これにより、実施例1〜3では、反発性能を向上できることがわかった。
続いて、表5および図19を参照して、比較例1〜3および実施例1〜3について、コアの形状と反発係数(COR)との関係を発明者らは検討した。エアガンから所定の球速で発射されたゴルフボールが十分な厚みと重量を持つ鉄板(剛体)に衝突し跳ね返る時の、入射と反射の速度を計測して反発係数を算出した。球速は二箇所に設置された赤外線センサーの間をボールが通過する時間を計測することで求めた。二箇所の赤外線センサーは、その二点間をボールが通過するときにボールの減速の影響を受けない程度に近い距離に配置された。ゴルフボールを24℃の恒温槽に24時間以上放置してから、反発係数測定試験を実施した。反発係数は、入射速度43.5m/sの時の値を採用した。これは、速度が変わると反発係数の値が変化するためである。実験は、入射速度35m/s、40m/s、45m/sで各5回ずつ測定し、近似直線を用いて43.5m/s相当の反発係数を算出した。また、圧縮度はゴルフボールの直径を2.54mm圧縮変形させるのに必要な荷重(kgf)である。
Figure 2015157000
図19に示すように、比較例1〜3に比べて実施例1〜3は反発係数が大きくなった。このため、実施例1〜3では反発性能を向上できることがわかった。
続いて、表6を参照して、比較例1〜3および実施例1〜3について、ゴルフボールの飛距離を発明者らは検討した。試験機として、株式会社ミヤマエ製ゴルフスイングロボットを用いた。スイングロボットに美津濃製ドライバー(JPX800:ロフト10.5度)を取り付け、打球直前のヘッドスピードが42m/sなるように調整した。フェースセンターで打球し、風速0〜1m/s、気温28度の条件下でフラットなフィールドに打ち出した。打ち出し条件(球速、打ち出し角、スピン量)はトラックマン製トラックマンで計測し、トータルの飛距離は実距離を計測した。
Figure 2015157000
表6に示すように、比較例1〜3に比べて実施例1〜3はボール初速が大きくなった。このことからも、実施例1〜3では反発性能を向上できることがわかった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
本発明は、コアとこれを被覆するカバーとを備えたゴルフボールに特に有利に適用され得る。
1 コア、2 カバー、11 球面部、12 溝部、21 突部、AP 頂点、BP 底部、CP 中点、EL 赤道、HE1 第1の半球、HE2 第2の半球、SI 辺、SP 点。

Claims (6)

  1. コアと、
    前記コアを被覆する一層または複数層のカバーとを備え、
    前記コアは、球面部と前記球面部から凹んだ溝部とを含み、
    前記溝部は、前記球面部を正多面体に擬制したときに前記正多面体の各辺上において、前記正多面体の各頂点を通って前記コアの径方向に延びる線が前記溝部の表面と交差する点から前記各辺の各中点に向かって深さ寸法が漸減するように形成されており、
    前記各中点は、前記球面部に配置されており、
    前記コアは、前記溝部と交差しない赤道を有しており、
    前記カバーは、前記カバーの内面に配置されており、前記溝部に嵌合する突部を含む、ゴルフボール。
  2. 前記各中点の少なくとも2つは前記溝部と交差しない前記赤道に配置されている、請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 前記コアと前記カバーとは互いに異なる素材で形成されている、請求項1または2に記載のゴルフボール。
  4. 前記コアは、前記赤道を挟む第1および第2の半球を含み、
    前記第1の半球に形成された前記溝部は、前記赤道の径方向に直交する方向において前記第1の半球側から見たときに全体が露出しており、
    前記第2の半球に形成された前記溝部は、前記赤道の径方向に直交する方向において前記第2の半球側から見たときに全体が露出している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフボール。
  5. 前記溝部は、前記球面部に開口するV字状の断面形状を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフボール。
  6. 前記溝部は、前記溝部が延在する方向に沿って、前記コアの径方向において外方に凸状に湾曲する底部を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフボール。
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