JP2015156812A - アサイー入り飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】アサイー透明果汁やアサイーエキスを使用しても、アサイーパルプと同程度のアサイー風味を有するアサイー入り飲料及びアサイーパルプ由来の脂肪分や固形分による飲料中の浮きや沈殿の発生、製造ラインの汚染の防止を行える方法の提供。
【解決手段】アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスと果実ピューレを含有する飲料。果実ピューレの含有率が0.1〜10質量%あるアサイー入り飲料。
【選択図】図1

Description

本発明は、アサイー入り飲料およびその製造方法に関する。
アサイー(Euterpe oleracea)は、ブラジル北部のアマゾン川流域原産のヤシ科植物で、ブルーベリーに似た外観を有する。アサイーの果実にはポリフェノール、食物繊維、必須アミノ酸、必須脂肪酸、ミネラル類、ビタミン類などの豊富な栄養成分が含まれていることから、老化防止、コレステロール低下、視力向上・眼精疲労軽減、骨粗鬆予防、貧血予防など様々な効能が期待されている。特に、ダイエットや美肌効果などもあることから、女性の間で人気の食品である。アサイーのこのような健康・美容効果から、アサイーを有効成分とするメラニン生成抑制剤(特許文献1)やアサイーを有効成分とする美白剤(特許文献2)などが報告されている。
アサイーを手軽に摂取できる食品として、アサイー入り飲料が代表的である。従来よりアサイー入り飲料にはアサイーの原料としてアサイーの果実を擦りつぶしてペースト状にしたアサイーパルプが使用されることが多いが、アサイーパルプに多く含まれる脂肪分や固形分が製造ラインを激しく汚染するという問題や、また、それらが飲料の外観を著しく損ねるという問題もあった。これらの問題は、アサイーから脂肪分や固形分を除去したアサイー透明果汁やアサイーエキスを使用することで解決するが、アサイー本来の風味を十分に表現することができないという欠点があった。従って、アサイー入り飲料の上記問題を解決する有効な手段がないのが現状である。
特開2011-16727号公報 特開2009-256326号公報
本発明の課題は、アサイー透明果汁やアサイーエキスを使用しても、アサイーパルプと同程度のアサイー風味を有するアサイー入り飲料を提供することにある。
本発明の別の課題は、アサイーパルプ由来の脂肪分や固形分による飲料中の浮きや沈殿の発生、製造ラインの汚染を防止することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスとともに、果実ピューレを使用することで、アサイーパルプを使用しなくてもアサイー本来の風味が感じられ、アサイーパルプ由来の脂肪分や固形分による飲料中の浮きや沈殿が抑制され、風味と外観に優れたアサイー入り飲料が得られることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスと果実ピューレを含有するアサイー入り飲料。
(2)果実ピューレの含有率が、0.1質量%以上10質量%以下であることを特徴とする、(1)に記載のアサイー入り飲料。
(3)容器詰飲料である、(1)または(2)に記載のアサイー入り飲料。
(4)さらに炭酸ガスを含有する、(1)〜(3)のいずれかに記載のアサイー入り飲料。
(5)アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスに、果実ピューレを添加して混合する工程を含む、アサイー入り飲料の製造方法。
本発明によれば、アサイー本来の風味が感じられるとともに、脂肪分の浮きや固形分の沈殿がなく、外観に優れたアサイー入り飲料が提供される。本発明のアサイー入り飲料は、脂肪分や固形分を含むアサイーパルプを使用しないため、製造ラインにおける汚染の発生もない。
アサイーエキスとバナナピューレを併用した飲料(実施例1)およびアサイーパルプを使用した飲料(比較例1)の外観を示す(左の図:容器上部、右の図:容器底部)。
本発明のアサイー入り飲料(以下「本発明の飲料」ともいう。)は、アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスと果実ピューレを含有することを特徴とする。本発明の飲料は、アサイー果実から得られる水不溶性の固形成分であるパルプ(アサイーパルプ)を実質的に含有しない。
本発明の飲料における、「アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキス」の原料であるアサイー(アサイ、和名:ワカバキャベツヤシ、学名:Euterpe oleracea)は、ブラジルが原産のヤシ科の植物である。果実の外見はブルーベリーに似ており、食用にされる。本発明に用いるアサイーの部位は特に限定されず、アサイーの果実を含んでいればよい。
「アサイー透明果汁」とは、アサイーパルプを、精密濾過法、酵素処理法、限外濾過法などにより清澄処理して得られる透明果汁をいう。また、この透明果汁を必要に応じて濃縮してもよい。アサイーパルプは、ブラジル農務省によって、果肉の固形分含有率ごとにAランク(含有率14%以上)、Bランク(含有率11%以上14%未満)、Cランク(含有率11%未満)の3グレードに規格化されており、通常、アサイーの果実を圧搾することによって得られるが、必要であれば、圧搾の前に、果実から外皮や種子を除去してもよく、また、圧搾後に、果汁中に残留する外皮や種子をろ過等により除去してもよい。
「アサイーエキス」とは、アサイーパルプ又はアサイー透明果汁を水および/または有機溶媒で抽出した抽出物をいう。抽出方法については特に限定はされないが、水もしくは熱水、または水と有機溶媒の混合溶媒を用い、攪拌またはカラム抽出する方法により行うことができる。有機溶媒としては、アルコール類、エーテル類、エステル類などを用いることができるが、エタノール、メタノール、アセトン等の水溶性有機溶媒が好ましく、これらの一種又は二種以上を用いてもよい。特に好ましい抽出溶媒としては、水、または水−エタノール系の混合極性溶媒が挙げられる。溶媒の使用量については、特に限定はなく、例えば上記アサイーパルプ又はアサイー透明果汁(乾燥重量)に対し、10倍以上、好ましくは20倍以上であればよいが、抽出後に濃縮を行なったり、単離したりする場合の操作の便宜上100倍以下であることが好ましい。また、抽出温度や時間は、用いる溶媒の種類によるが、例えば、10〜100℃で、30分〜24時間を例示することができる。また、抽出物は、抽出した溶液のまま用いてもよいが、必要に応じて、その効果に影響のない範囲で、濃縮(有機溶媒、減圧濃縮、膜濃縮などによる濃縮)、希釈、精製(活性炭処理、樹脂吸着処理、イオン交換樹脂処理、膜分離等)、殺菌等の処理を行ってから用いてもよい。さらには、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いてもよい。
本発明の飲料において、上記のアサイー透明果汁とアサイーエキスはいずれか1種を用いてもよく、両方を混合して用いてもよい。混合して用いる場合、その比率は問わない。
本発明の飲料におけるアサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスの含有率は、本発明の効果を奏すれば特に限定されないが、含有率の下限は0.1質量%が好ましく、上限は3質量%以下が好ましい。0.1質量%未満では、アサイー風味やアサイー飲料らしさを感じることができない。ここで、アサイー透明果汁及びアサイーエキスの濃度は製法によって異なるため、ポリフェノール量を目安にして、Aランクのアサイーパルプに含まれるポリフェノール量と、アサイー透明果汁及びアサイーエキスに含まれるポリフェノール量とから各含有率を設定する。
「果実ピューレ」とは、果実を破砕し、裏ごししてクリーム状にした果汁の一種である。また、果実ピューレを使用した飲料としてネクター(登録商標)が知られている。一般的には、果実ピューレには、モモ、リンゴ、ナシ等の核果類や、バナナ、マンゴー、パパイヤ、グアバ等の熱帯性果実が使用されている。本発明に使用する果実ピューレは、種々の方法で調製することができ、特にその方法について制限はないが、例えば、上記の果実を必要により洗浄、加熱し、クラッシャー及び/又はクッカーで破砕し、パルパーで裏ごしし、さらにフィニッシャーで微粒化することによって製造することができる。果実ピューレの種類としては、特に限定はされないが、バナナピューレ、マンゴーピューレ、パパイヤピューレ、グアバピューレ、モモピューレ、リンゴピューレ、ナシピューレ、キウイピューレなどが挙げられ、バナナピューレが好ましい。
本発明の飲料において、果実ピューレの含有率の下限は0.1質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましい。また、上限は、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましい。
本発明の飲料のpHは3.0〜4.2である。pHが3.0未満では酸味が強く、アサイーらしい風味が損なわれるため好ましくない。また、pHが4.2以上では酸性飲料らしい爽やかな風味が損なわれるため、好ましくない。pHの調製は、酸味料を使用する方法、酸性乳を使用する方法、果汁を使用する方法、またはこれらの方法を併用する方法により行うことができるが、所望のpHとすることができれば特に限定されない。酸味料としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、フィチン酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、グルコン酸等の有機酸、リン酸等の無機酸、またはこれらのナトリウム塩、カルシウム塩もしくはカリウム塩等が挙げられる。酸性乳とは、pHを酸性にした乳をいい、微生物による発酵工程を経て製造される発酵酸性乳および微生物による発酵工程を経ないで製造される非発酵酸性乳のいずれをも含む。具体的には、予め乳原料を乳酸菌やビフィズス菌等の微生物によって発酵させ、乳酸等の有機酸を生成させる方法により得られる酸性乳、乳原料に乳酸やクエン酸等の有機酸や果汁等の酸成分を添加する方法により得られる酸性乳、又はこれらの混合物が挙げられる。ここで、微生物による発酵を行なう場合、通常の発酵乳製造に使用される発酵方法で行えばよく、静置発酵、攪拌発酵、振とう発酵、通気発酵などが挙げられる。発酵は、通常30〜40℃の温度で、pHが酸性になるまで行なえばよい。果汁としては、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ等の柑橘系の果汁が挙げられる。酸味料、酸性乳、果汁の使用量は、所望のpHとすることができれば特に限定されない。
本発明の飲料は、前記のアサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスと、果実ピューレを含有すればよく、飲料の種類は問わない。例えば、アサイー以外の他の果汁(例えば、オレンジ果汁、ミカン果汁、マンダリン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁、赤ぶどう果汁、白ぶどう果汁、リンゴ果汁、モモ果汁、イチゴ果汁、バナナ果汁、マンゴー果汁等)を含む果汁飲料、野菜汁(例えば、トマト、ニンジン、カボチャ、ピーマン、キャベツ、ブロッコリー等)を含む野菜飲料、炭酸を含む炭酸飲料、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE等)・ミネラル類(カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等)・アミノ酸類(アルギニン、ロイシン、イソロイシン、バリン等)・糖類などを含むスポーツドリンク、栄養ドリンク、エナジードリングとして提供できる。上記飲料のなかでも、特に、果汁飲料として優れた風味を有しながら、ビタミンB2、ビタミンB6、アルギニン、BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)に加え、カフェイン、タウリン、滋養強壮に効果のあるアサイー以外の動植物エキス等を含有する炭酸入りのエナジードリンクが好ましい。
本発明の飲料を炭酸飲料とする場合、炭酸ガスの圧力の下限は1.0ガスボリューム、好ましくは1.5ガスボリューム、より好ましくは1.8ガスボリュームである。上限は、4.0ガスボリューム、好ましくは3.0ガスボリューム、さらに好ましくは2.5ガスボリュームである。ここで、炭酸ガス圧力(ガスボリューム)は、標準状態(1気圧、0℃)において、飲料に溶けている炭酸ガスの体積の飲料の体積に対する比を表したものであり、飲料中の炭酸ガスの含有量を表す単位である。
本発明の飲料は、前記のアサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスと、果実ピューレのほか、所望の効果を損なうことがない限り、飲料の種類に応じて一般的な飲料に通常用いられる他の原材料を適宜選択して配合することができる。
また、本発明の飲料には、飲料に許容される各種添加剤、たとえば糖度調整剤(ショ糖、果糖、ぶどう糖、乳糖、麦芽糖、果糖ぶどう糖液糖、オリゴ糖等の糖類;エリスリトール、マルチトール、キシリトール等の糖アルコール;難消化性デキストリン、寒天等の食物繊維)、高甘味度甘味料(スクラロース、ステビア、アセスルファムカリウム、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、グリチルリチン、グリチルリチン酸ジカリウム、ソーマチン等)、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル、レシチン等)、安定化剤(大豆多糖類、ペクチン、カラギーナン、アラビアガム、ジェランガム、キサンタンガム、グアーガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)等)、酸化防止剤(トコフェロール、塩酸システイン等)、乳(生乳、脱脂粉乳、クリーム、練乳等)、色素(アントシアニン系色素、カロテノイド系色素、ベニバナ黄色素、クチナシ、カラメル、食用タール色素等)、香料、保存料、防腐剤、防かび剤などを含有してもよい。
本発明の飲料の製造方法は、アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスに、果実ピューレを添加して混合する工程を含んでいればよく、その他の工程は、その飲料の製造で通常用いられている方法及び条件に従って製造することが出来る。
本発明の飲料の具体的な製造方法を例示する。まず、アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスに、果実ピューレ、およびその他の原料を添加混合し、必要に応じてpHを調整した後、容器に充填する前もしくは後に、殺菌処理を行なう。殺菌処理は、65℃で10分間と同等以上の殺菌価を有する加熱殺菌を行い、容器にホットパック充填し、充填した容器を冷却することにより行うか、あるいは、65℃で10分間と同等以上の殺菌価を有する加熱殺菌を行い、容器充填に適した温度まで冷却して、予め洗浄殺菌した容器に無菌充填することにより行う。殺菌処理の方法は、特に制限されず、通常のプレート式殺菌、チューブラー式殺菌、レトルト殺菌、バッチ殺菌、オートクレーブ殺菌などの方法を採用することができる。
本発明の飲料を充填する容器の種類としては、特に限定されるものではないが、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、紙、アルミ、スチール製の密封容器が挙げられ、また容量についても限定はされない。本発明の飲料を、炭酸入りのエナジードリンクとして提供する場合には、容器は缶や茶瓶が好ましく、容量は100〜500mlが好ましく、100〜200mlがより好ましい。
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。なお、実施例中、アサイーパルプは、商品名「冷凍パルプ アサイー」((株)フルッタフルッタ製、Aランク、糖度実測値3.8°Bx)を、アサイー5倍濃縮エキスは、商品名「アサイー5倍濃縮エキスPD3053C」((株)フルッタフルッタ製、糖度実測値12.1°Bx)を、アサイー透明果汁は、商品名「アサイー透明果汁」(日進通商(株)製、糖度実測値1.0°Bx)を用いた。ここで、糖度(Bx)は20℃における糖用屈折計の示度であり、デジタル屈折計Rx-5000(アタゴ社製)を使用して20℃で測定した可溶性固形分量を意味する。
(実施例1〜4、比較例1〜4)アサイー入り非炭酸飲料
(1)試験サンプルの調製
アサイー5倍濃縮エキス2gに、果糖ぶどう糖液糖99g、10質量%クエン酸水溶液(以下、クエン酸水溶液と略す)20g、バナナピューレ10gを添加し十分に攪拌した。次にイオン交換水を用いて全量を950gとした後に、10質量%クエン酸三ナトリウム水溶液(以下、クエン酸三Na水溶液と略す)11.3gでpHを3.6に調整し、香料0.6gを添加した。続いて、イオン交換水を用いて全量を1000gとし、調合液を得た。得られた調合液を95℃達温にて殺菌した後、350mlのPETボトルにホットパック充填し、室温まで水冷し、アサイー入り非炭酸飲料の試験サンプルを調製した(実施例1)。
実施例2〜4、比較例1〜4は、実施例1の原料の一部を変更し、表1に示す配合率で使用する以外は、実施例1と同様にして試験サンプルを調製した。全ての試験サンプルについて、糖度は果糖ぶどう糖液糖量を調整して8°Bx、酸度はクエン酸水溶液量を調整して0.20質量%(クエン酸)、pHはクエン酸三Na水溶液を調整して3.6とした。
(2)官能評価方法
(1)で調製したアサイー入り非炭酸飲料の試験サンプルの官能評価を行った。官能評価は習熟したパネル10名により、「アサイー風味がある」、「アサイー飲料らしい」、「外観のよさ」、「果汁感がある」について行い、下記の採点基準従って評価し点数化した。「アサイー風味がある」、「アサイー飲料らしい」、「果汁感がある」に関しては平均点が4点以上のものを、「外観のよさ」に関しては比較例1よりも点数が高いものを合格とした。
(採点基準:アサイー風味がある)
8点:そう思う
6点:ややそう思う
4点:どちらとも言えない
2点:ややそう思わない
0点:そう思わない
(採点基準:アサイー飲料らしい)
8点:そう思う
6点:ややそう思う
4点:どちらとも言えない
2点:ややそう思わない
0点:そう思わない
(採点基準:果汁感がある)
8点:そう思う
6点:ややそう思う
4点:どちらとも言えない
2点:ややそう思わない
0点:そう思わない
(採点基準:外観のよさ)
8点:よい
6点:ややよい
4点:どちらとも言えない
2点:やや悪い
0点:悪い
(3)結果
上記の官能評価の結果を下記表1に示す。なお、表1中の評価の点数は、上記の採点基準により、0〜8点を1点刻みで9段階評価した各パネルの平均点である。
Figure 2015156812
表1から明らかなように、アサイーエキスまたはアサイー透明果汁と果実ピューレとを併用した実施例1〜4は、アサイーパルプを使用した比較例1と同程度のアサイー風味があり、アサイー飲料らしさが感じられた。一方、アサイーエキスまたはアサイー透明果汁と果実ピューレとを併用しない比較例2〜4ではアサイー風味が十分に感じられなかった。
また、外観のよさは、アサイーエキスまたはアサイー透明果汁と果実ピューレとを併用した実施例1〜4は、アサイーパルプを使用した比較例1に比べて大幅に改善された。図1に、アサイーエキスと果実(バナナ)ピューレを併用した実施例1の試験サンプルとアサイーパルプを使用した比較例1の試験サンプルの外観写真を示す。比較例1の試験サンプルでは、容器底面から見るとパルプ由来の黒色沈殿物が容易に確認されるだけでなく、容器上部の液面に黄色の脂肪が浮いているのが確認された。一方、実施例1の試験サンプルでは、ピューレ由来の沈殿物がわずかに確認されたものの、脂肪は全く確認されなかった。
(実施例5〜9、比較例5〜6)アサイー入り炭酸飲料
(1)試験サンプルの調製
アサイー5倍濃縮エキス2gに、果糖ぶどう糖液糖99g、10質量%クエン酸水溶液(以下、クエン酸水溶液と略す)20g、バナナピューレ10gを添加し十分に攪拌した。次に、10質量%クエン酸三ナトリウム水溶液(以下、クエン酸三Na水溶液と略す)11.3g、香料0.6gを添加した。続いて、イオン交換水を用いて全量を650gとし、さらに炭酸水350gを添加して調合液(ガスボリューム2.0)を調製し、200ml容の缶に充填した。得られた調合液を65℃にて10分間殺菌し、室温まで水冷してアサイー入りの炭酸飲料の試験サンプル(pHは3.6)を調製した(実施例5)。
実施例6〜9、比較例5〜6は、実施例5の原料の一部を変更し、表2に示す配合率で使用する以外は、実施例5と同様にして試験サンプルを調製した。全ての試験サンプルについて、糖度は果糖ぶどう糖液糖量を調整して8°Bx、酸度はクエン酸水溶液量を調整して0.20質量%(クエン酸)、pHはクエン酸三Na水溶液を調整して3.6とした。
調製したアサイー入り炭酸飲料の試験サンプルの実施例1と同様にして官能評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2015156812
表2に示されるように、炭酸飲料においても同様に、アサイーエキス単独ではアサイー風味とアサイー飲料らしさが感じられない(比較例6)のに対し、果実ピューレを併用することでアサイーパルプを使用した比較例5と同程度まで改善されることが確認できた(実施例5〜9)。
(実施例10〜17)アサイーエキスと果実ピューレの配合率の検討
アサイー5倍濃縮エキスと果実(バナナ)ピューレの配合率を下記表3に示す配合率に変更する以外は、実施例1と同様にして試験サンプルを調製し、同様の方法で官能評価を実施した。結果を表3に示す。
Figure 2015156812
表3に示すように、飲料中のバナナピューレの含有率が0.1質量%〜5質量%である実施例10〜17では、アサイーパルプを使用した比較例1と同程度にアサイー風味及びアサイー飲料らしさが感じられた。また、バナナピューレの含有率の増加に伴い、アサイー風味及びアサイー飲料らしさが増すと共に、果汁感が増すことがわかった。
本発明は、果汁飲料の製造分野において有効に利用できる。

Claims (5)

  1. アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスと果実ピューレを含有するアサイー入り飲料。
  2. 果実ピューレの含有率が、0.1質量%以上10質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のアサイー入り飲料。
  3. 容器詰飲料である、請求項1または2に記載のアサイー入り飲料。
  4. さらに炭酸ガスを含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のアサイー入り飲料。
  5. アサイー透明果汁及び/又はアサイーエキスに、果実ピューレを添加して混合する工程を含む、アサイー入り飲料の製造方法。
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