JP2015156752A - 電気接続箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレームの下面側にカバーが取り付けられない場合でも、実用に耐え得る程度に電線の振れを抑えることができる電気接続箱を提供する。【解決手段】電気接続箱1は、上面2a側に複数の電子部品が装着され、下面2b側に複数の電線3が挿入されるフレーム2を備えている。この電気接続箱1は、フレーム2の下面2b側にロアカバーが取り付けられない。複数の電線3は、フレーム2の一端2c側で束ねられている。フレーム2の他端2d側には、当該フレーム2の他端2d側の電線3を固定する電線固定手段4が設けられている。電線固定手段4は、フレーム2と一体に形成され電線3が沿わされる柱5と、柱5に沿わされた電線3を柱5と共に結束する結束バンド6と、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車に搭載されて主に電源分配を行う電気接続箱に関するものである。
自動車に搭載される電気接続箱は様々な構造のものがあるが、例えば、特許文献1に開示された電気接続箱のように、上面側に複数の電子部品が装着され下面側に複数の電線が挿入されるフレームと、フレームの下面側に取り付けられるロアカバーと、を備え、前記複数の電線がフレームの一端側で束ねられた構造のものが公知である。
また、図5に示された電気接続箱301(車両搭載時の向きとは上下逆に図示している。)は、本願発明者が創作した非公知の電気接続箱である。図5において、符号302はフレームであり、符号3は電線である。フレーム302は、上面302a側に複数の電子部品装着部が設けられ、下面302b側に複数の電線挿入部321が設けられている。複数の電線挿入部321から引き出された複数の電線3は、フレーム302の一端302c側においてテープ8により束ねられている。この電気接続箱301は、上記特許文献1の電気接続箱とは異なり、フレーム302の下面302b側にロアカバーが取り付けられない構造である。
特開2012−228080号公報
本願発明者が上記電気接続箱301の振動評価試験及び実車走行試験を行ったところ、テープ8により束ねられた箇所から距離のあるF部の電線3、すなわちフレーム302の他端302d側の電線3は、他の部分の電線3よりも大きく振れてしまい、そのままでは実用に満たない不良品の発生頻度が相当程度あることが判明した。F部の電線3が大きく振れることにより生じる問題は、例えば、電線3の破損であったり、異音の発生などである。なお、特許文献1などに開示されたロアカバーを備えた構造の電気接続箱においては、ロアカバーが電線を押さえるため、上述した電線の振れは問題になることは少ない。
したがって、本発明は、フレームの下面側にカバーが取り付けられない場合でも、実用に耐え得る程度に電線の振れを抑えることができる電気接続箱を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、下面側に複数の電線が挿入されるフレームを備え、前記複数の電線が前記フレームの一端側で束ねられる電気接続箱において、前記フレームの他端側に、当該フレームの他端側の電線を固定する電線固定手段が設けられ、前記電線固定手段が、前記フレームと一体に形成され前記電線が沿わされる柱を有していることを特徴とする電気接続箱である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記電線固定手段が、前記柱に沿わされた前記電線を前記柱と共に結束する結束バンドをさらに有し、前記柱に、前記結束バンドを通すことが可能な通し孔が設けられていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、前記柱の近傍に、前記フレームの上面側から下面側に貫通した、前記結束バンドの有無を確認する確認用貫通孔が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された発明において、車両に搭載されて使用される際、前記フレームの下面側にカバーが取り付けられないことを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明によれば、前記フレームの他端側に、当該フレームの他端側の電線を固定する電線固定手段が設けられ、前記電線固定手段が、前記フレームと一体に形成され前記電線が沿わされる柱を有しているので、他の部分よりも振れやすいフレーム他端側の電線の振れを抑えることができる。よって、フレームの下面側にカバーが取り付けられない場合でも、実用に耐え得る程度に電線の振れを抑えることができる電気接続箱を提供することができる。
請求項2に記載された発明によれば、前記電線固定手段が、前記柱に沿わされた前記電線を前記柱と共に結束する結束バンドをさらに有し、前記柱に、前記結束バンドを通すことが可能な通し孔が設けられているので、電線を結束した結束バンドが位置ずれすることを防止できる。
請求項3に記載された発明によれば、前記柱の近傍に、前記フレームの上面側から下面側に貫通した、前記結束バンドの有無を確認する確認用貫通孔が設けられているので、フレームの上面側から確認用貫通孔を作業員が目視するかカメラを用いて確認する、若しくはフレームの上面側から確認用貫通孔に判別装置のピンを挿入することにより、結束バンドの有無、すなわち電線が結束バンドによって柱に固定されているか否か、を容易に確認することができる。
請求項4に記載された発明によれば、車両に搭載されて使用される際、前記フレームの下面側にカバーが取り付けられないので、部品点数が少なく安価な電気接続箱を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる電気接続箱の斜視図である。 図1に示された電気接続箱の電線固定手段が設けられた部分を示す斜視図である。 図2に示された電気接続箱の電線固定手段が設けられた部分を別の角度から見た斜視図である。 図2に示された柱に結束バンドが通されていない状態を示す斜視図である。 参考例の電気接続箱の斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる「電気接続箱」を図1〜4を参照して説明する。図1に示す電気接続箱1は、自動車に搭載されて主に電源分配を行うものである。この電気接続箱1は、上面2a側に複数の電子部品が装着され、下面2b側に複数の電線3が挿入される合成樹脂製のフレーム2と、フレーム2の上面2a側に取り付けられる合成樹脂製のアッパカバー(不図示)と、を備えている。
図1中の符号21は、電線挿入部である。この電線挿入部21には、電線3の端部及び該端部に取り付けられた端子金具が挿入される。複数の電線挿入部21から引き出された複数の電線3は、フレーム2の長手方向一端2c側においてテープ8により束ねられている。また、これら電線3は、テープ8が巻かれた箇所よりも電気接続箱1から離れた側の部分が、プロテクタやクリップによって車体等に固定される。
図1中の符号22は、上記アッパカバーを取り付けるためのロックである。この電気接続箱1は、フレーム2の上面2a側にアッパカバーを取り付けることは予定しているが、フレーム2の下面2b側にロアカバーを取り付けることは予定していない。よって、フレーム2には、ロアカバーを取り付けるためのロックが設けられていない。
このように、フレーム2の下面2b側にロアカバーが取り付けられない場合、車両走行時に、テープ8により束ねられた箇所から距離のあるフレーム2の長手方向他端2d側の電線3が、他の部分の電線3よりも大きく振れることが判明している(図5及び[発明が解決しようとする課題]の項を参照。)。そこで、電気接続箱1においては、フレーム2の他端2d側に、当該フレーム2の他端2d側の電線3を固定する電線固定手段4が設けられている。
上記電線固定手段4は、図2に示すように、フレーム2と一体に形成され電線3が沿わされる柱5と、柱5に沿わされた電線3を柱5と共に結束する結束バンド6と、を有している。
上記柱5は、フレーム2の他端2dにおいて、フレーム2の下方に延びている。図4に示すように、柱5の下端には、結束バンド6を通すことが可能な通し孔51が設けられている。この通し孔51に結束バンド6が通されることにより、電線3を結束した結束バンド6が位置ずれすることを防止できる。
上記結束バンド6は、周知の構成であり、変形自在なバンド部62と、バンド部62の一端に設けられた頭部61と、を有している。頭部61には、バンド部62が挿通される挿通孔と、該挿通孔に挿通されるバンド部62の所望の位置に係止可能な係止部と、が設けられている。
また、図3に示すように、柱5の近傍には、フレーム2の上面2a側から下面2b側に貫通した、結束バンド6の有無を確認する確認用貫通孔7が設けられている。本実施形態においては、電線3が結束バンド6によって柱5に固定された状態で、頭部61が確認用貫通孔7の直下に位置するように設計されている。
上記構成の電気接続箱1によれば、電線固定手段4により、他の部分よりも振れやすいフレーム2他端2d側の電線3の振れを抑えることができるので、ロアカバーを備えていなくても実用に耐え得る程度に電線3の振れを抑えることができる。なお、本発明においては、電気接続箱1にロアカバーを追加した構成としても良い。その場合、電線3がロアカバーによって押さえられ、より一層電線3の振れを抑えることができる。
また、上記構成の電気接続箱1においては、結束バンド6の有無、すなわちフレーム2他端2d側の電線3が結束バンド6によって柱5に固定されているか否か、を確認用貫通孔7から容易に確認することができる。この確認方法としては、フレーム2の上面2a側から確認用貫通孔7を作業員が目視する方法かカメラを用いて確認する方法、若しくはフレーム2の上面2a側から確認用貫通孔7に判別装置のピンを挿入する方法などを用いることができる。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 電気接続箱
2 フレーム
3 電線
4 電線固定手段
5 柱
6 結束バンド
7 確認用貫通孔

Claims (4)

  1. 下面側に複数の電線が挿入されるフレームを備え、前記複数の電線が前記フレームの一端側で束ねられる電気接続箱において、
    前記フレームの他端側に、当該フレームの他端側の電線を固定する電線固定手段が設けられ、
    前記電線固定手段が、前記フレームと一体に形成され前記電線が沿わされる柱を有している
    ことを特徴とする電気接続箱。
  2. 前記電線固定手段が、前記柱に沿わされた前記電線を前記柱と共に結束する結束バンドをさらに有し、
    前記柱に、前記結束バンドを通すことが可能な通し孔が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気接続箱。
  3. 前記柱の近傍に、前記フレームの上面側から下面側に貫通した、前記結束バンドの有無を確認する確認用貫通孔が設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気接続箱。
  4. 車両に搭載されて使用される際、前記フレームの下面側にカバーが取り付けられない
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電気接続箱。
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