JP2015156105A - 制御方法および基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御コントローラと制御対象となる処理ブロックとの関係を動的に変更でき、制御コントローラの設定作業を軽減できる制御方法および基板処理装置を提供する。
【解決手段】この基板処理装置1は、複数の処理ブロック10と、処理ブロック10を制御する複数の制御コントローラ30と、複数の制御コントローラ30を統括するメインコントローラ40と、を備えている。制御コントローラ30と、制御対象となる処理ブロック10との関係は、固定されていない。メインコントローラ40は、送信要求に応じて、制御コントローラ30へ、アドレスを所定の順序に従って送信する。これにより、当該制御コントローラ30が担当する処理ブロック10が決定される。このため、各制御コントローラ30に、状況に応じて異なる処理ブロック10の制御を担当させることができる。また、基板処理装置1の立ち上げ時における制御コントローラ30の設定作業を軽減できる。
【選択図】図2
【解決手段】この基板処理装置1は、複数の処理ブロック10と、処理ブロック10を制御する複数の制御コントローラ30と、複数の制御コントローラ30を統括するメインコントローラ40と、を備えている。制御コントローラ30と、制御対象となる処理ブロック10との関係は、固定されていない。メインコントローラ40は、送信要求に応じて、制御コントローラ30へ、アドレスを所定の順序に従って送信する。これにより、当該制御コントローラ30が担当する処理ブロック10が決定される。このため、各制御コントローラ30に、状況に応じて異なる処理ブロック10の制御を担当させることができる。また、基板処理装置1の立ち上げ時における制御コントローラ30の設定作業を軽減できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、複数の処理ブロックを複数のコントローラを用いて制御する制御方法および基板処理装置に関する。
従来、半導体ウェハ、液晶表示装置用ガラス基板、PDP用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、カラーフィルタ用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板、電子ペーパー用基板などの精密電子装置用基板の製造工程では、基板の処理を行う処理ブロックを複数組み合わせて構成された基板処理装置が知られている。このような基板処理装置では、処理ブロック毎に制御コントローラが用意され、複数の処理ブロックが各制御コントローラにより個別に制御される。
従来の基板処理装置については、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1の基板処理装置は、複数のスレーブコントローラと、スレーブコントローラを統括制御する1つのメインコントローラとを有する。そして、複数の処理ユニットを各スレーブコントローラで個別に制御する。
しかしながら、従来の基板処理装置では、制御コントローラと制御対象となる処理ブロックとの関係が、固定されていた。このため、基板処理装置の立ち上げ時などに、制御コントローラ毎に個別にIPアドレスを設定する作業が必要であった。また、一部の制御コントローラが故障すると、故障した制御コントローラが担当していた処理ブロックを、他のコントローラが代わりに制御することはできなかった。
また、一部の制御コントローラを新しい制御コントローラに交換するときには、交換の前後において制御コントローラの状態が同一となるように、新しい制御コントローラに対して、IPアドレスの設定やデータのコピーなどの作業を行う必要がある。当該作業を行う間は、制御対象となる処理ブロックだけではなく、その前後の処理ブロックにおいても、基板の処理を中断せざるを得ない。
特に、半導体ウェハ等の基板の製造工程では、極めて高い防塵性が求められる。このため、基板を装置の外部に搬出することなく、基板に対して多くの処理を連続して行いたいという要求から、装置の大型化・複雑化が特に進んでいる。このような基板処理装置では、一部の処理ブロックを担当する制御コントローラが故障するたびに装置の全体を長時間にストップさせると、装置全体の処理能力が著しく低下する。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、制御コントローラと制御対象となる処理ブロックとの関係を動的に変更でき、制御コントローラの設定作業を軽減できる制御方法および基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、それぞれに個別のアドレスが割り当てられた複数の処理ブロックを有する基板処理装置を、複数の制御コントローラと、前記複数の制御コントローラを統括するメインコントローラとを用いて制御する制御方法であって、前記メインコントローラに、前記複数の制御コントローラのうちのいずれか1つを送信先とする前記アドレスの送信要求を行うアドレス要求工程と、前記送信要求に応じて、前記メインコントローラから前記送信先の制御コントローラへ、前記アドレスを所定の順序に従って送信するアドレス送信工程と、前記メインコントローラから前記送信先の制御コントローラへ、前記アドレスに対応する処理ブロックにおいて必要なデータを送信するデータ送信工程と、を有し、前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化しない設定データを含む。
本願の第2発明は、第1発明の制御方法であって、前記アドレス要求工程では、起動された前記制御コントローラが、前記メインコントローラに、前記アドレスの送信要求を示す信号を送信する。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の制御方法であって、前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化する状態データをさらに含む。
本願の第4発明は、第3発明の制御方法であって、前記制御コントローラによる前記処理ブロックの制御を停止するときに、前記制御コントローラから前記メインコントローラへ前記状態データを転送し、前記メインコントローラに前記状態データを保存する状態データ保存工程をさらに有する。
本願の第5発明は、第1発明ないし第4発明のいずれか1つの制御方法であって、前記メインコントローラは、前記複数の処理ブロックに対応する前記複数のアドレスが記述されたテーブルデータを有し、前記テーブルデータは、前記複数のアドレスのうち、送信対象とするアドレスまたは送信対象から除外するアドレスを指定する情報を含み、前記アドレス送信工程では、前記メインコントローラが、前記テーブルデータ内の送信対象のアドレスのみを送信する。
本願の第6発明は、第1発明ないし第5発明のいずれか1つの制御方法であって、前記複数の処理ブロックは、複数の基板を並列に処理する複数の並列処理ブロックと、全ての基板が通過する直列処理ブロックと、を含み、前記アドレス送信工程では、前記直列処理ブロックに対応するアドレスを優先的に送信する。
本願の第7発明は、基板処理装置であって、基板の処理を行う複数の処理ブロックと、前記処理ブロックを制御する複数の制御コントローラと、前記複数の制御コントローラを統括するメインコントローラと、を備え、前記複数の処理ブロックのそれぞれに、個別のアドレスが割り当てられ、前記メインコントローラは、前記複数の制御コントローラのうちのいずれか1つを送信先とする前記アドレスの送信要求を受けると、前記送信先の制御コントローラへ、前記アドレスを所定の順序に従って送信するアドレス送信手段と、前記アドレスに対応する処理ブロックにおいて必要なデータを、前記送信先の制御コントローラへ送信するデータ送信手段と、を有し、前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化しない設定データを含む。
本願の第8発明は、第7発明の基板処理装置であって、前記制御コントローラは、起動後に、前記メインコントローラに対して、前記アドレスの送信要求を示す信号を送信するアドレス要求手段を有する。
本願の第9発明は、第7発明または第8発明の基板処理装置であって、前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化する状態データをさらに含む。
本願の第10発明は、第9発明の基板処理装置であって、前記制御コントローラは、前記処理ブロックの制御を停止するときに、前記メインコントローラへ前記状態データを転送する状態データ転送手段を有する。
本願の第11発明は、第7発明ないし第10発明のいずれか1つの基板処理装置であって、前記メインコントローラは、前記複数の処理ブロックに対応する前記複数のアドレスが記述されたテーブルデータを有し、前記テーブルデータは、前記複数のアドレスのうち、送信対象とするアドレスまたは送信対象から除外するアドレスを指定する情報を含み、前記アドレス送信手段は、前記テーブルデータ内の送信対象のアドレスのみを送信する。
本願の第12発明は、第7発明ないし第11発明のいずれか1つの基板処理装置であって、前記複数の処理ブロックは、複数の基板を並列に処理する複数の並列処理ブロックと、全ての基板が通過する直列処理ブロックと、を含み、前記アドレス送信手段は、前記直列処理ブロックに対応するアドレスを優先的に送信する。
本願の第13発明は、第7発明ないし第12発明のいずれか1つの基板処理装置であって、前記制御コントローラの数は、前記処理ブロックの数よりも多い。
本願の第1発明〜第13発明によれば、制御コントローラと制御対象となる処理ブロックとの関係が固定されていない。メインコントローラは、送信要求に応じて、制御コントローラへ、アドレスを所定の順序に従って送信する。これにより、当該制御コントローラが担当する処理ブロックを決定する。このため、各制御コントローラに、状況に応じて異なる処理ブロックの制御を担当させることができる。また、基板処理装置の立ち上げ時における制御コントローラの設定作業を軽減できる。
特に、本願の第2発明および第8発明によれば、制御コントローラを起動させたときに、制御コントローラが自ら送信要求を発する。これにより、制御コントローラの設定作業がより軽減される。
特に、本願の第3発明および第9発明によれば、状態データを取得した制御コントローラが、担当する処理ブロックを、状態データが示す処理の進行状態に応じて制御することができる。
特に、本願の第4発明および第10発明によれば、制御停止時点の状態データに基づいて、当該処理ブロックを新たに担当する制御コントローラが、当該処理ブロックの制御を再開することができる。
特に、本願の第5発明および第11発明によれば、テーブルデータにより、制御対象とする処理ブロックを指定できる。このため、例えば、正常に動作する制御コントローラの数が処理ブロックの数よりも少ないときに、優先度の高い処理ブロックのみを制御対象とすることができる。
特に、本願の第6発明および第12発明によれば、全ての基板が通過する直列処理ブロックを、優先的に動作させることができる。これにより、基板処理装置の全体を停止させることなく、いわゆる縮退運転を行うことができる。
特に、本願の第13発明によれば、予備の制御コントローラを確保できる。したがって、一部の制御コントローラが故障したときに、全ての処理ブロックにおいて基板の処理を迅速に再開させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.基板処理装置の処理部の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す平面図である。この基板処理装置1は、半導体の製造工程において、シリコンウェハである基板9の表面にレジスト液を塗布するとともに、露光後の基板に対して現像処理を行う、いわゆるコータ・デベロッパ装置である。図1に示すように、基板処理装置1は、第1処理ブロック11、第2処理ブロック12、第3処理ブロック13、第4処理ブロック14、および制御部20を備えている。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す平面図である。この基板処理装置1は、半導体の製造工程において、シリコンウェハである基板9の表面にレジスト液を塗布するとともに、露光後の基板に対して現像処理を行う、いわゆるコータ・デベロッパ装置である。図1に示すように、基板処理装置1は、第1処理ブロック11、第2処理ブロック12、第3処理ブロック13、第4処理ブロック14、および制御部20を備えている。
第1処理ブロック11は、複数枚(例えば25枚)の基板9が収容されたキャリアケースであるFOUP(Front Open Unified Pod)90から処理前の基板9を取り出すとともに、処理後の基板9をFOUP90へ収納するための処理部である。第1処理ブロック10の前面側には、FOUP90を載置する複数のロードポート111が配置されている。第1処理ブロック11は、FOUP90の蓋を開閉するための開閉機構(図示省略)や、基板9を1枚ずつ搬送する第1搬送機構112などの、複数のデバイスを有する。これらのデバイスは、制御部20内の後述する4つの制御コントローラ30のいずれか1つによって、動作制御される。
第2処理ブロック12は、基板9に対して、レジスト液の塗布および現像処理を行うための処理部である。第2処理ブロック12は、レジスト液の塗布、現像液の塗布、加熱、冷却等の各処理を行う複数の処理ユニット121を有する。これらの処理ユニット121は、中央の通路122を挟んで両側に配置されている。各処理ユニット121は、基板9を水平に保持しつつ回転させるスピンチャック、基板9の表面に向けてレジスト液や現像液を吐出する吐出機構、基板9を加熱または冷却する温調機構などの、複数のデバイスを有する。また、第2処理ブロック12は、中央の通路122を移動しながら基板9を搬送するためのデバイスである第2搬送機構123を有する。これらのデバイスは、制御部20内の後述する4つの制御コントローラ30のいずれか1つによって、動作制御される。
第3処理ブロック13は、第2処理ブロック12と同一の構成を有する。すなわち、第3処理ブロック13は、中央の通路132と、その両側に配置された複数の処理ユニット131とを有する。第3処理ブロック13は、第2処理ブロック12と同様に、基板9に対して、レジスト液の塗布および現像処理を行うことができる。第3処理ブロック13内の各処理ユニット131は、第2処理ブロック12内の処理ユニット121と同等の、複数のデバイスを有する。これらのデバイスや、通路132に配置された第3搬送機構133は、制御部20内の後述する4つの制御コントローラ30のいずれか1つによって、動作制御される。
第4処理ブロック14は、基板9の裏面を洗浄するための処理部である。第4処理ブロック14は、洗浄処理を行う複数の処理ユニット141を有する。これらの処理ユニット141は、中央の通路142を挟んで両側に配置されている。各処理ユニット141は、基板9を水平に保持しつつ回転させるスピンチャック、基板9の裏面に向けて洗浄液を吐出する吐出機構、基板9の裏面にブラシを接触させるブラシ機構などの、複数のデバイスを有する。また、第4処理ブロック14は、中央の通路142を移動しながら基板9を搬送するためのデバイスである第4搬送機構143を有する。これらのデバイスは、制御部20内の後述する4つの制御コントローラ30のいずれか1つによって、動作制御される。
以上の4つの処理ブロック11〜14のうち、第2処理ブロック12および第3処理ブロック13は、複数の基板9を並列に処理することができる。基板9は、第2処理ブロック12と第3処理ブロック13のいずれか一方を通過する。これに対し、第1処理ブロック11および第4処理ブロック14は、第2処理ブロック12および第3処理ブロック13の前後に、直列に配置されている。したがって、全ての基板9は、第1処理ブロック11および第4処理ブロック14を、必ず通過する。このように、本実施形態の4つの処理ブロック11〜14は、並列処理ブロックである第2処理ブロック12および第3処理ブロック13と、直列処理ブロックである第1処理ブロック11および第4処理ブロック14と、を含んでいる。
<2.基板処理装置における基板処理について>
この基板処理装置1において基板9の処理を行うときには、まず、自動搬送車両等により搬送されたFOUP90が、ロードポート111上に載置される。次に、図示しない開閉機構により、FOUP90の蓋が開放される。そして、第1搬送機構112が、FOUP90から未処理の基板9を1枚ずつ取り出し、第2処理ブロック12の手前側に設けられたパスユニット124または第3処理ブロック13の手前側に設けられたパスユニット134へ、基板9を移載する。
この基板処理装置1において基板9の処理を行うときには、まず、自動搬送車両等により搬送されたFOUP90が、ロードポート111上に載置される。次に、図示しない開閉機構により、FOUP90の蓋が開放される。そして、第1搬送機構112が、FOUP90から未処理の基板9を1枚ずつ取り出し、第2処理ブロック12の手前側に設けられたパスユニット124または第3処理ブロック13の手前側に設けられたパスユニット134へ、基板9を移載する。
第2搬送機構123は、パスユニット124から基板9を取り出して、複数の処理ユニット121の中のいずれか1つに、基板9を搬送する。処理ユニット121内では、基板9の表面にレジスト液が塗布されるとともに、塗布されたレジスト液の加熱乾燥が行われる。これにより、基板9の表面にレジスト膜が形成される。その後、第2搬送機構123が、処理ユニット121から基板9を取り出し、第2処理ブロック12の奥側に設けられたパスユニット125へ、基板9を移載する。
一方、第3処理ブロック13においても、第2処理ブロック12と同様の処理が並行して行われる。すなわち、第3搬送機構133が、パスユニット134から基板9を取り出して、複数の処理ユニット131の中のいずれか1つに、基板9を搬送する。処理ユニット131内では、基板9の表面にレジスト膜を形成する処理が行われる。その後、第3搬送機構133が、処理ユニット131から基板9を取り出し、第3処理ブロック13の奥側に設けられたパスユニット135へ、基板9を移載する。
なお、本実施形態の第2処理ブロック12および第3処理ブロック13では、1つの処理ユニットにおいて、基板9へのレジスト液の塗布と、塗布されたレジスト液の加熱乾燥とを行ったが、本発明の実施に関してはこれに限られず、複数の処理ユニットがそれぞれ別々の構成や機能を有していてもよい。例えば、第2処理ブロック12内のいずれか1つの処理ユニット121において基板9へのレジスト液の塗布を行った後、第2搬送機構123により基板9を当該処理ユニット121から搬出して、他の処理ユニット121へ搬入し、そこで基板9に塗布されたレジスト液の加熱乾燥を行ってもよい。
続いて、第4搬送機構143が、パスユニット125またはパスユニット135から基板9を取り出して、複数の処理ユニット141の中のいずれか1つに、基板9を搬送する。処理ユニット141内では、基板9の裏面が、洗浄液の供給およびブラシの摺接によって洗浄される。その後、第4搬送機構143が、処理ユニット141から基板9を取り出し、第4処理ブロック14の奥側に接続された露光装置2へ、基板9を投入する。
露光装置2における露光処理が完了すると、第4搬送機構143は、露光装置2から返却される基板9を受け取る。そして、第4搬送機構143は、複数の処理ユニット141の中のいずれか1つに、基板9を搬送する。処理ユニット141内では、基板9に対して、露光後の洗浄が行われる。その後、第4搬送機構143が、処理ユニット141から基板9を取り出し、パスユニット125またはパスユニット135へ、基板9を移載する。
第2搬送機構123は、パスユニット125から基板9を取り出して、複数の処理ユニット121の中のいずれか1つに、基板9を搬送する。処理ユニット121内では、基板9の表面に現像液が塗布される。これにより、基板9の表面に形成されたレジスト膜の露光部分または未露光部分がエッチングされる。その結果、基板9の表面にパターンが形成される。その後、第2搬送機構123が、処理ユニット121から基板9を取り出し、基板9をパスユニット124へ移載する。
一方、第3処理ブロック13においても、第2処理ブロック12と同様の処理が並行して行われる。すなわち、第3搬送機構133が、パスユニット135から基板9を取り出して、複数の処理ユニット131の中のいずれか1つに、基板9を搬送する。処理ユニット131内では、基板9の表面に現像液が塗布される。これにより、基板9の表面に形成されたレジスト膜の露光部分または未露光部分がエッチングされる。その結果、基板9の表面にパターンが形成される。その後、第3搬送機構133が、処理ユニット131から基板9を取り出し、基板9をパスユニット134へ移載する。
最後に、第1搬送機構112が、パスユニット124またはパスユニット134から、処理後の基板9を取り出す。そして、ロードポート111上のFOUP90の蓋部が、図示しない開閉機構により開放され、第1搬送機構112が、FOUP90内へ基板9を収納する。なお、この基板処理装置1は、多数の基板9を順次に搬送しながら、各基板9に対して、上述した一連の処理を行う。したがって、稼働中の基板処理装置1内においては、複数枚の基板9が同時に搬送または処理されている。
<3.基板処理装置のネットワーク構成>
図2は、基板処理装置1の制御に関わるネットワーク構成を示したブロック図である。図2に示すように、基板処理装置1の制御部20は、4つの制御コントローラ30と、これらを統括する1つのメインコントローラ40と、を有する。制御コントローラ30およびメインコントローラ40には、それぞれ、CPUやメモリを有するコンピュータが用いられる。4つの制御コントローラ30と、メインコントローラ40とは、LAN(Local Area Network)を介して、互いに通信可能に接続されている。以下では、4つの制御コントローラ30と、メインコントローラ40とを繋ぐネットワークを、「コントローラネットワーク50」と称する。
図2は、基板処理装置1の制御に関わるネットワーク構成を示したブロック図である。図2に示すように、基板処理装置1の制御部20は、4つの制御コントローラ30と、これらを統括する1つのメインコントローラ40と、を有する。制御コントローラ30およびメインコントローラ40には、それぞれ、CPUやメモリを有するコンピュータが用いられる。4つの制御コントローラ30と、メインコントローラ40とは、LAN(Local Area Network)を介して、互いに通信可能に接続されている。以下では、4つの制御コントローラ30と、メインコントローラ40とを繋ぐネットワークを、「コントローラネットワーク50」と称する。
4つの制御コントローラ30は、ルータ61を介して、上述した第1処理ブロック11、第2処理ブロック12、第3処理ブロック13、および第4処理ブロック14(以下、これらの4つの処理ブロックうちのいずれか1つを指して「処理ブロック10」と称する)と接続されている。ただし、この基板処理装置1では、制御コントローラ30と、制御対象となる処理ブロック10との対応関係が、固定されていない。各制御コントローラ30は、担当する処理ブロック10を示すIPアドレスを取得することで、当該処理ブロック10と、ルータ61を介して通信可能となる。したがって、IPアドレスを変更すれば、制御コントローラ30と、制御対象となる処理ブロック10との対応関係を、動的に変更することができる。
既述の通り、各処理ブロック10の中には、制御対象となる複数のデバイス(以下、「デバイス101」と称する)が存在する。複数のデバイス101には、予め固定のIPアドレスであるデバイスネットワークアドレスDAが、割り当てられている。同一の処理ブロック10に属するデバイス101のデバイスネットワークアドレスDAは、上位の桁に共通部分(例えば、「192.168.1」の部分)を有する。そして、これらの共通部分をもつデバイス101同士が、ルータ61を介して互いに通信可能なデバイスネットワーク60を形成する。このように、この基板処理装置1では、処理ブロック10ごとに、ローカルなデバイスネットワーク60が形成されている。
図3は、コントローラネットワーク50の一部分を示したブロック図である。図3中に概念的に示したように、各制御コントローラ30は、アドレス要求部31、データ要求部32、および状態データ転送部33を有する。アドレス要求部31は、制御コントローラ30の起動後に、メインコントローラ40に対して、IPアドレスの送信要求を示す信号S1を送信する。データ要求部32は、IPアドレスの取得後に、メインコントローラ40に対して、必要なデータの送信要求を示す信号S2を送信する。なお、IPアドレスおよび必要なデータの送信先は、送信要求を発する制御コントローラ30自身とされる。また、状態データ転送部33は、制御コントローラ30が停止(シャットダウン)するときに、その時点における処理ブロック10の状態を示す状態データD2を、メインコントローラ40へ転送する。
なお、アドレス要求部31、データ要求部32、および状態データ転送部33の各機能は、制御コントローラ30にインストールされたコンピュータプログラムP1に従って、制御コントローラ30内のCPUが動作することにより、実現される。
一方、図3中に概念的に示したように、メインコントローラ40は、アドレス送信部41と、データ送信部42とを有する。アドレス送信部41は、制御コントローラ30からの送信要求に応じて、要求元の制御コントローラ30に、IPアドレス(後述するコントローラネットワークアドレスCAおよびデバイスネットワークアドレスDA)を送信する。データ送信部42は、制御コントローラ30からの送信要求に応じて、要求元の制御コントローラ30に、担当する処理ブロック10の制御に必要なデータ(設定データD1および状態データD2)を送信する。
なお、IPアドレス送信部41およびデータ送信部42の各機能は、メインコントローラ40にインストールされたコンピュータプログラムP0に従って、メインコントローラ40内のCPUが動作することにより実現される。
また、図2および図3に示すように、メインコントローラ40は、記憶部43を有する。記憶部43は、メインコントローラ40となるコンピュータに内蔵されたハードディスクドライブであってもよく、コンピュータに接続される外付けの記憶装置であってもよい。図2に示すように、記憶部43内には、設定データD1、状態データD2、およびテーブルデータD3を含む多数のデータが、記憶されている。
設定データD1は、制御コントローラ30による処理ブロック10の制御に必要なパラメータデータである。設定データD1には、各デバイス101のハードウエア構成を記述したデータや、ハードウエアの動作を指定する設定値が含まれる。設定データD1の内容は、処理ブロック10における基板処理の進行状態に拘わらず一定である。
記憶部43内には、4つの処理ブロック10のそれぞれに対応する設定データD1が、個別に記憶されている。例えば、記憶部43内に処理ブロック10毎に固有のフォルダが用意され、各フォルダ内に設定データD1が保存される。これにより、処理ブロック10と設定データD1との対応関係が定められている。ただし、処理ブロック10と設定データD1との対応関係は、他の方法で定められていてもよい。例えば、設定データD1のファイル名に、処理ブロック10を示す文字列を含めるようにしてもよい。
設定データD1は、制御コントローラ30の起動時に、制御コントローラ30からの送信要求に応じて、要求元の制御コントローラ30へ送信される。4つの制御コントローラ30には、あらかじめ共通の制御プログラム(アプリケーションソフトウエア)P2がインストールされている。制御コントローラ30は、当該制御プログラムP2と、メインコントローラ40から受信する設定データD1とを参照することによって、処理ブロック10内の複数のデバイス101を動作制御する。
状態データD2は、処理ブロック10の状態を示すデータである。状態データD2には、処理した基板9のカウント数や、処理液の流量積算値などが含まれる。状態データD2は、処理ブロック10における基板処理の進行に伴って変化する。
状態データD2は、制御コントローラ30の停止時に、制御コントローラ30からメインコントローラ40へ転送され、記憶部43に保存される。記憶部43には、処理ブロック10毎に個別に状態データD2を保存することができる。例えば、記憶部43内に処理ブロック毎に固有のフォルダが用意され、各フォルダ内に状態データD2を保存する。これにより、処理ブロック10と状態データD2との対応関係が定められる。ただし、処理ブロック10と状態データD2との対応関係は、他の方法で定められていてもよい。例えば、状態データD2のファイル名に、処理ブロック10を示す文字列を含めるようにしてもよい。
また、記憶部43内に保存された状態データD2は、制御コントローラ30の起動時に、制御コントローラ30からの送信要求に応じて、制御コントローラ30へ送信される。制御コントローラ30は、メインコントローラ40から送信される状態データD2を参照することによって、処理ブロック10における基板9の処理を、中断時の状態から再開させことができる。
図4は、テーブルデータD3の例を示した図である。図4に示すように、テーブルデータD3には、4つのコントローラネットワークアドレスCA(192.168.0.2〜192.168.0.5)が、記述されている。コントローラネットワークアドレスCAは、コントローラネットワーク50において各制御コントローラ30を特定するためのIPアドレスである。また、テーブルデータD3には、各コントローラネットワークアドレスCAに対応する処理ブロック10が、それぞれ記述されている。すなわち、このテーブルデータD3は、コントローラネットワークアドレスCAと、当該アドレスが付与された制御コントローラ30が制御を担当する処理ブロック10と、の対応関係を規定している。
また、図4のテーブルデータD3には、各コントローラネットワークアドレスCAに対応するデバイスネットワークアドレスDAも、記述されている。デバイスネットワークアドレスDAは、制御コントローラ30の起動時に、コントローラネットワークアドレスCAとともに制御コントローラ30に付与される。制御コントローラ30は、デバイスネットワークアドレスDAを取得することにより、当該デバイスネットワークアドレスDAと共通部分が一致するデバイスネットワークアドレスDAをもつデバイス101群と、ルータ61を介して通信可能となる。すなわち、制御コントローラ30は、デバイスネットワークアドレスDAを取得することにより、担当する処理ブロック10のデバイスネットワーク60に参加することができる。
また、図4のテーブルデータD3は、「アドレス送信対象/除外」の列を有する。この列には、IPアドレス(コントローラネットワークアドレスCAおよびデバイスネットワークアドレスDA)の制御コントローラ30への送信を、許可するか否かが設定されている。「対象」となっている場合は、同じ行のIPアドレスが、制御コントローラ30からの送信要求に応じて、制御コントローラ30へ送信される。「除外」となっている場合は、同じ行のIPアドレスが、制御コントローラ30への送信対象から除外される。
「アドレス送信対象/除外」の列は、ユーザの入力操作によって、書き換えることができる。したがって、ユーザは、テーブルデータD3に記述された複数のIPアドレスのうち、送信対象とするアドレスまたは送信対象から除外するアドレスを、任意に指定することができる。
また、図4のテーブルデータD3は、「アドレス送信済/未送信」の列を有する。この列には、IPアドレスが制御コントローラ30に付与されているか否かが、規定される。「送信済」となっている場合は、同じ行のIPアドレスが、制御コントローラ30に現在付与中であることを示す。「未送信」となっている場合は、同じ行のIPアドレスが、いずれの制御コントローラ30にも現在付与されていないことを示す。
「アドレス送信済/未送信」の列は、メインコントローラ40自身によって書き換えられる。「送信済」となっている行のIPアドレスは、制御コントローラ30への送信対象から除外される。これにより、2つ以上の制御コントローラ30に同一のIPアドレスを送信することが、防止される。
<4.制御コントローラの起動時の動作について>
図5は、制御コントローラ30を起動させたときに、当該制御コントローラ30とメインコントローラ40との間で行われる処理の流れを示したフローチャートである。以下では、図3および図5を参照しつつ、制御コントローラ30およびメインコントローラ40の動作について説明する。
図5は、制御コントローラ30を起動させたときに、当該制御コントローラ30とメインコントローラ40との間で行われる処理の流れを示したフローチャートである。以下では、図3および図5を参照しつつ、制御コントローラ30およびメインコントローラ40の動作について説明する。
まず、制御コントローラ30を起動させる(ステップS11)。この時点では、制御コントローラ30にIPアドレスは設定されていない。したがって、制御コントローラ30が制御を担当する処理ブロック10は決まっていない。起動した制御コントローラ30は、メインコントローラ40に、IPアドレスの送信要求を示す信号S1を送信する(ステップS12)。この信号S1の送信は、上述したアドレス要求部31により行われる。
メインコントローラ40は、信号S1を受信すると、記憶部43からテーブルデータD3を読み出す。そして、テーブルデータD3に基づいて、制御コントローラ30へ送信すべきIPアドレスを決定する。ここでは、テーブルデータD3を先頭の行から順番に参照し、「アドレス送信対象/除外」が「対象」となっており、かつ、「アドレス送信済/未送信」が「未送信」となっている最初の行に記述されたコントローラネットワークアドレスCAおよびデバイスネットワークアドレスDAを、送信すべきIPアドレスとして決定する。そして、これらのIPアドレスを、メインコントローラ40から要求元の制御コントローラ30へ、送信する(ステップS21)。このIPアドレスの送信は、上述したアドレス送信部41により行われる。
制御コントローラ30は、これらのIPアドレスを受信すると、受信したIPアドレスを、ネットワークアダプタに設定する(ステップS13)。これにより、当該制御コントローラ30が制御を担当する処理ブロック10が決定される。また、当該制御コントローラ30は、担当する処理ブロック10のデバイスネットワーク60に参加し、処理ブロック10内の複数のデバイス101と、ルータ61を介して通信可能となる。一方、メインコントローラ40は、テーブルデータD3内の当該IPアドレスに対応する「アドレス送信済/未送信」の欄を「送信済」に変更する(ステップS22)。
次に、制御コントローラ30は、担当する処理ブロック10の制御に必要なデータの送信要求を示す信号S2を、メインコントローラ40に送信する(ステップS14)。この信号S2の送信は、上述したデータ要求部32により行われる。
メインコントローラ40は、信号S2を受信すると、記憶部43から設定データD1と状態データD2とを読み出す。ここでは、メインコントローラ40が、要求元の制御コントローラ30のIPアドレスを参照し、当該IPアドレスに対応する処理ブロック10の設定データD1および状態データD2を、記憶部43から読み出す。そして、当該設定データD1および状態データD2を、メインコントローラ40から要求元の制御コントローラ30へ、送信する(ステップS23)。この設定データD1および状態データD2の送信は、上述したデータ送信部42により行われる。
制御コントローラ30は、設定データD1および状態データD2を受信すると、受信した設定データD1を所定の記憶領域に保存する(ステップS15)。その後、制御コントローラ30は、制御プログラムP2を起動させる。制御コントローラ30は、メインコントローラ40から取得した設定データD1および状態データD2を参照しつつ、制御プログラムP2に従って、担当する処理ブロック10内の各デバイス101を動作制御する(ステップS16)。
以上のように、この基板処理装置1では、制御コントローラ30と制御対象となる処理ブロック10との関係が固定されていない。制御コントローラ30が制御を担当する処理ブロック10は、制御コントローラ30の起動時に、メインコントローラ40から所定の順序で送信されるIPアドレスによって、決定される。このため、各制御コントローラ30に、状況に応じて異なる処理ブロック10の制御を担当させることができる。また、IPアドレスの設定処理が自動的に行われるため、基板処理装置1の立ち上げ時などにおける制御コントローラ30の設定作業を軽減できる。
<5.制御コントローラの停止時の動作について>
図6は、制御コントローラ30を停止(シャットダウン)させる前に、当該制御コントローラ30とメインコントローラ40との間で行われる処理の流れを示したフローチャートである。以下では、図3および図6を参照しつつ、制御コントローラ30およびメインコントローラ40の動作について説明する。
図6は、制御コントローラ30を停止(シャットダウン)させる前に、当該制御コントローラ30とメインコントローラ40との間で行われる処理の流れを示したフローチャートである。以下では、図3および図6を参照しつつ、制御コントローラ30およびメインコントローラ40の動作について説明する。
制御コントローラ30は、まず、制御プログラムP2を停止させる(ステップS31)。これにより、担当する処理ブロック10の動作制御が停止し、当該処理ブロック10における基板9の処理が中断する。次に、その時点における処理ブロック10の状態データD2が、制御コントローラ30からメインコントローラ40へ転送される(ステップS32)。この状態データD2の転送は、上述した状態データ転送部33により行われる。メインコントローラ40は、状態データD2を受信すると、受信した状態データD2を、記憶部43内の所定の記憶領域に保存する(ステップS41)。
次に、制御コントローラ30は、メインコントローラ40に対して、IPアドレスの返却を通知する(ステップS33)。メインコントローラ40は、当該通知を受けると、テーブルデータD3内の該当するIPアドレスの「アドレス送信済/未送信」の欄を、「送信済」から「未送信」に変更する(ステップS42)。
その後、制御コントローラ30は、オペレーティングシステム(OS)を停止し、電源をシャットダウンする(ステップS34)。
以上のように、この基板処理装置1では、制御コントローラ30の停止時点における状態データD2を、メインコントローラ40に保存する。保存された状態データD2は、上述したステップS23において、当該処理ブロック10を新たに担当する制御コントローラ30に送信される。このため、状態データD2を取得した制御コントローラ30は、当該処理ブロック10の制御を、中断時の状態から再開することができる。
<6.一部の制御コントローラが故障した場合>
4つの制御コントローラ30のうちの1つが故障した場合、故障した制御コントローラ30を、新しい制御コントローラ30と交換する。故障した制御コントローラ30をシャットダウンさせるときには、制御コントローラ30が上述したステップS31〜S34を実行し、メインコントローラ40が上述したステップS41〜S42を実行する。また、新しい制御コントローラ30を起動させるときには、制御コントローラ30が上述したステップS11〜S16を実行し、メインコントローラ40が上述したS21〜S23の動作を実行する。これにより、新しい制御コントローラ30に、故障した制御コントローラ30と同一のIPアドレスが付与される。また、新しい制御コントローラ30は、故障した制御コントローラ30と同一の設定データD1および状態データD2を取得する。したがって、故障した制御コントローラ30が制御していた処理ブロック10を、新しい制御コントローラ30が、引き続き制御することができる。
4つの制御コントローラ30のうちの1つが故障した場合、故障した制御コントローラ30を、新しい制御コントローラ30と交換する。故障した制御コントローラ30をシャットダウンさせるときには、制御コントローラ30が上述したステップS31〜S34を実行し、メインコントローラ40が上述したステップS41〜S42を実行する。また、新しい制御コントローラ30を起動させるときには、制御コントローラ30が上述したステップS11〜S16を実行し、メインコントローラ40が上述したS21〜S23の動作を実行する。これにより、新しい制御コントローラ30に、故障した制御コントローラ30と同一のIPアドレスが付与される。また、新しい制御コントローラ30は、故障した制御コントローラ30と同一の設定データD1および状態データD2を取得する。したがって、故障した制御コントローラ30が制御していた処理ブロック10を、新しい制御コントローラ30が、引き続き制御することができる。
ここで、制御コントローラ30の故障時に、応急措置として縮退運転を行う場合について、説明する。
例えば、第4処理ブロック14を担当している制御コントローラ30が故障などで使用できなくなった場合を想定する。第4処理ブロック14は、直列処理ブロックであるため、そのままでは基板9の処理を進行させることができない。この場合、基板処理装置1のユーザは、メインコントローラ40を操作して、テーブルデータD3内の第3処理ブロック13に対応する「アドレス送信対象」を「除外」に設定する。その後、故障した制御コントローラ30以外の3つの制御コントローラ30を再起動する。
そうすると、再起動した3つの制御コントローラ30には、第1処理ブロック11、第2処理ブロック12、および第4処理ブロック14に対応するIPアドレスが送信される。すなわち、再起動前に第1処理ブロック11、第2処理ブロック12、および第3処理ブロック13を制御していた3つの制御コントローラ30が、再起動後に、第1処理ブロック11、第2処理ブロック12、および第4処理ブロック14を、それぞれ制御することとなる。これにより、第1処理ブロック11、第2処理ブロック12、および第4処理ブロック14を用いて、基板9の処理を進行させることが可能となる。
このように、本実施形態では、テーブルデータD3内の「アドレス送信対象」の列を書き換えることで、送信対象となるIPアドレスまたは送信対象から除外するIPアドレスを指定することができる。テーブルデータD3を書き換えるときには、直列処理ブロックに対応するIPアドレスが優先的に送信されるよう、一対の並列処理ブロックのいずれか一方に対応するIPアドレスを「除外」とすればよい。このようにすれば、正常に動作する制御コントローラ30の数が処理ブロック10の数よりも少ないときに、全ての基板9が通過する直列処理ブロックを、優先的に動作させることができる。したがって、基板処理装置1の全体を停止させることなく、一部の処理ブロック10のみを用いて、いわゆる縮退運転を行うことができる。
<7.変形例>
以上、本発明の主たる実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
以上、本発明の主たる実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
図7は、一変形例に係る基板処理装置1の制御系の構成を示したブロック図である。図7の例では、処理ブロック10の数が4つであるのに対し、それよりも多い5つの制御コントローラ30が、予めルータ61に接続されている。5つの制御コントローラ30のうちの4つは、それぞれ、処理ブロック10の制御を担当する。そして、残りの1つの制御コントローラ30は、予備の制御コントローラ30として待機する。
図7の例において、処理ブロック10を制御する4つの制御コントローラ30のうちの1つが故障した場合、当該制御コントローラ30をシャットダウンして、予備の制御コントローラ30を起動させる。そうすると、予備の制御コントローラ30に、故障した制御コントローラ30と同一のIPアドレス、設定データD1、および状態データD2が付与される。したがって、故障した制御コントローラ30が制御していた処理ブロック10を、予備の制御コントローラ30が引き続き制御できる。
このようにすれば、縮退運転を行うことなく、基板処理装置1の全ての処理ブロック10において、基板9の処理を迅速に再開させることができる。
図8は、他の変形例に係るテーブルデータD3の例を示した図である。図8のテーブルデータD3では、予め優先度の高いものから順に、IPアドレスが記述されている。すなわち、直列処理ブロックである第1処理ブロック11および第4処理ブロック14に対応するIPアドレスを、先頭から1行目と2行目に記述し、並列処理ブロックである第2処理ブロック12および第3処理ブロック13に対応するIPアドレスを、3行目と4行目に記述している。
このようにすれば、正常に動作する制御コントローラの数が処理ブロックの数よりも少ないときに、テーブルデータD3の先頭から順にIPアドレスを送信すれば、縮退運転が可能となる。したがって、送信対象とするIPアドレスまたは送信対象から除外するIPアドレスを、ユーザが指定する必要はない。すなわち、テーブルデータD3内の「アドレス送信対象/除外」の列が不要となる。
また、上記の実施形態では、メインコントローラ40が、コントローラネットワークアドレスCAおよびデバイスネットワークアドレスDAの双方を、制御コントローラ30へ送信していた。しかしながら、メインコントローラ40は、コントローラネットワークアドレスCAのみを、制御コントローラ30へ送信してもよい。その場合、各制御コントローラ30に、予めコントローラネットワークアドレスCAとデバイスネットワークアドレスDAとの対応関係を記憶させておき、制御コントローラ30は、取得したコントローラネットワークアドレスCAに基づいて、それに対応するデバイスネットワークアドレスDAを、自身に設定するようにすればよい。
また、上記の実施形態では、制御コントローラ30起動させたときに、IPアドレスの要求・送信の動作(ステップS12,S21)が行われていた。しかしながら、制御コントローラ30の起動時とは別のタイミングで、IPアドレスの要求・送信の動作を行うようにしてもよい。また、メインコントローラ40は、IPアドレスを送信した後、制御コントローラ30からのデータの送信要求を待たずに、制御コントローラ30に必要なデータを送信するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、基板処理装置1が、4つの処理ブロック10を有していた。しかしながら、基板処理装置1が有する処理ブロック10の数は、2〜3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
また、上記の基板処理装置1は、半導体ウェハの製造工程に用いられるものであったが、本発明の制御方法および基板処理装置は、液晶表示装置用ガラス基板、PDP用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、カラーフィルタ用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板などの他の精密電子装置用基板の製造工程に用いられるものであってもよい。
また、基板処理装置の細部の構成については、本願の各図に示された構成と、相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 基板処理装置
9 基板
10 処理ブロック
11 第1処理ブロック
12 第2処理ブロック
14 第4処理ブロック
20 制御部
30 制御コントローラ
31 アドレス要求部
32 データ要求部
33 状態データ転送部
40 メインコントローラ
41 アドレス送信部
42 データ送信部
43 記憶部
50 コントローラネットワーク
60 デバイスネットワーク
61 ルータ
90 FOUP
101 デバイス
CA コントローラネットワークアドレス
DA デバイスネットワークアドレス
D1 設定データ
D2 状態データ
D3 テーブルデータ
P0 コンピュータプログラム
P1 コンピュータプログラム
P2 制御プログラム
S1 IPアドレスの送信要求を示す信号
S2 必要なデータの送信要求を示す信号
9 基板
10 処理ブロック
11 第1処理ブロック
12 第2処理ブロック
14 第4処理ブロック
20 制御部
30 制御コントローラ
31 アドレス要求部
32 データ要求部
33 状態データ転送部
40 メインコントローラ
41 アドレス送信部
42 データ送信部
43 記憶部
50 コントローラネットワーク
60 デバイスネットワーク
61 ルータ
90 FOUP
101 デバイス
CA コントローラネットワークアドレス
DA デバイスネットワークアドレス
D1 設定データ
D2 状態データ
D3 テーブルデータ
P0 コンピュータプログラム
P1 コンピュータプログラム
P2 制御プログラム
S1 IPアドレスの送信要求を示す信号
S2 必要なデータの送信要求を示す信号
Claims (13)
- それぞれに個別のアドレスが割り当てられた複数の処理ブロックを有する基板処理装置を、複数の制御コントローラと、前記複数の制御コントローラを統括するメインコントローラとを用いて制御する制御方法であって、
前記メインコントローラに、前記複数の制御コントローラのうちのいずれか1つを送信先とする前記アドレスの送信要求を行うアドレス要求工程と、
前記送信要求に応じて、前記メインコントローラから前記送信先の制御コントローラへ、前記アドレスを所定の順序に従って送信するアドレス送信工程と、
前記メインコントローラから前記送信先の制御コントローラへ、前記アドレスに対応する処理ブロックにおいて必要なデータを送信するデータ送信工程と、
を有し、
前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化しない設定データを含む、制御方法。 - 請求項1に記載の制御方法であって、
前記アドレス要求工程では、起動された前記制御コントローラが、前記メインコントローラに、前記アドレスの送信要求を示す信号を送信する、制御方法。 - 請求項1または請求項2に記載の制御方法であって、
前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化する状態データをさらに含む、制御方法。 - 請求項3に記載の制御方法であって、
前記制御コントローラによる前記処理ブロックの制御を停止するときに、前記制御コントローラから前記メインコントローラへ前記状態データを転送し、前記メインコントローラに前記状態データを保存する状態データ保存工程
をさらに有する、制御方法。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の制御方法であって、
前記メインコントローラは、前記複数の処理ブロックに対応する前記複数のアドレスが記述されたテーブルデータを有し、
前記テーブルデータは、前記複数のアドレスのうち、送信対象とするアドレスまたは送信対象から除外するアドレスを指定する情報を含み、
前記アドレス送信工程では、前記メインコントローラが、前記テーブルデータ内の送信対象のアドレスのみを送信する、制御方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の制御方法であって、
前記複数の処理ブロックは、
複数の基板を並列に処理する複数の並列処理ブロックと、
全ての基板が通過する直列処理ブロックと、
を含み、
前記アドレス送信工程では、前記直列処理ブロックに対応するアドレスを優先的に送信する、制御方法。 - 基板の処理を行う複数の処理ブロックと、
前記処理ブロックを制御する複数の制御コントローラと、
前記複数の制御コントローラを統括するメインコントローラと、
を備え、
前記複数の処理ブロックのそれぞれに、個別のアドレスが割り当てられ、
前記メインコントローラは、
前記複数の制御コントローラのうちのいずれか1つを送信先とする前記アドレスの送信要求を受けると、前記送信先の制御コントローラへ、前記アドレスを所定の順序に従って送信するアドレス送信手段と、
前記アドレスに対応する処理ブロックにおいて必要なデータを、前記送信先の制御コントローラへ送信するデータ送信手段と、
を有し、
前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化しない設定データを含む、基板処理装置。 - 請求項7に記載の基板処理装置であって、
前記制御コントローラは、起動後に、前記メインコントローラに対して、前記アドレスの送信要求を示す信号を送信するアドレス要求手段を有する、基板処理装置。 - 請求項7または請求項8に記載の基板処理装置であって、
前記必要なデータは、前記処理ブロックにおける処理の進行によって変化する状態データをさらに含む、基板処理装置。 - 請求項9に記載の基板処理装置であって、
前記制御コントローラは、前記処理ブロックの制御を停止するときに、前記メインコントローラへ前記状態データを転送する状態データ転送手段を有する、基板処理装置。 - 請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
前記メインコントローラは、前記複数の処理ブロックに対応する前記複数のアドレスが記述されたテーブルデータを有し、
前記テーブルデータは、前記複数のアドレスのうち、送信対象とするアドレスまたは送信対象から除外するアドレスを指定する情報を含み、
前記アドレス送信手段は、前記テーブルデータ内の送信対象のアドレスのみを送信する、基板処理装置。 - 請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
前記複数の処理ブロックは、
複数の基板を並列に処理する複数の並列処理ブロックと、
全ての基板が通過する直列処理ブロックと、
を含み、
前記アドレス送信手段は、前記直列処理ブロックに対応するアドレスを優先的に送信する、基板処理装置。 - 請求項7ないし請求項12のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
前記制御コントローラの数は、前記処理ブロックの数よりも多い、基板処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014030702A JP2015156105A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 制御方法および基板処理装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2015156105A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019004179A (ja) * | 2018-09-21 | 2019-01-10 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
CN110023859A (zh) * | 2017-11-07 | 2019-07-16 | 君泰创新(北京)科技有限公司 | 太阳能电池生产设备的工艺编辑、获取、保护方法及装置 |
DE112022005201T5 (de) | 2022-03-08 | 2024-08-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Programmierbare Logiksteuerung, CPU-Einheit, Steuerverfahren und Programm |
-
2014
- 2014-02-20 JP JP2014030702A patent/JP2015156105A/ja active Pending
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DE112022005201T5 (de) | 2022-03-08 | 2024-08-29 | Mitsubishi Electric Corporation | Programmierbare Logiksteuerung, CPU-Einheit, Steuerverfahren und Programm |
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