JP2015151111A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐リム外れ性能を向上できるタイヤを提供する。【解決手段】装着外側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部22EBは、装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部22IBよりもタイヤ径方向外側に位置し、装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部32EBは、装着内側の折返部分のタイヤ径方向外側端部32IBよりもタイヤ径方向外側に位置し、装着外側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部72EBは、装着内側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部72IBよりもタイヤ径方向外側に位置する。【選択図】図1
Description
本発明は、タイヤに関する。
タイヤに加わる横力によってビード部がリムから外れる際の抵抗力を示す安全指標を測るために、ビードアンシーティング試験が行われている。ビードアンシーティング試験の値が高いほど、タイヤの耐リム外れ性が高いと評価される。例えば、特許文献1には、ビードアンシーティング試験の値を向上させたタイヤが開示されている。
特許文献1のタイヤは、左右一対のビード部と、これらビード部からそれぞれ半径方向外側に延びるサイドウォール部と、これらサイドウォール部の半径方向外側同士を連結する円筒状のトレッド部とを備え、該トレッド部の内側にベルト層を配置した空気入りタイヤにおいて、トレッド部及びサイドウォール部よりも硬度の大きい補強ゴムを、ベルト層の端部から記サイドウォール部側に向けてトレッド部の端末よりも外側に突出するように配置している。
しかし、タイヤの両側面に位置するサイドウォールを補強ゴムによって補強すると、タイヤの両側面の剛性が高くなる。そのため、ビードアンシーティング試験等、横力がタイヤ側面に掛かった場合に、ビード部全体に横力が伝わり、ビード部が回転して、リムから容易に外れることがある。
また、ビードアンシーティング試験は、ホイールに装着されたタイヤを、タイヤ側面を上方に向けて配置し、上方に位置するタイヤ側面にブロックを当て、当該ブロックを介してタイヤ側面を押圧する。このビードアンシーティング試験は、米国連邦自動車安全基準に沿った方法や、中国のGB規格に沿った方法がある。中国のGB規格に沿った方法は、米国連邦自動車安全基準に沿った方法に比べて、タイヤ側面に対する荷重ブロックの位置がよりリム側に位置する。そのため、中国のGB規格に沿った方法は、タイヤ側面を押圧した際にリムが更に外れ易く、耐リム外れ性能を十分に確保できないことがあった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、耐リム外れ性能を向上できるタイヤを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るタイヤは、路面と接するトレッド部(トレッド部5)と、ビードコア(ビードコア21)及びビードフィラー(ビードフィラー22)を含む一対のビード部(ビード部2)と、ビード部とトレッド部の間にのびるサイドウォール部(サイドウォール部4)と、前記ビード部の間でトロイド状に延び、かつ前記ビードコアの周りで折り返された折返部分(折返部分32)を有するカーカス層(カーカス層3)と、前記ビード部周辺の前記カーカス層外側に配置されたワイヤーチェーファー(ワイヤーチェーファー7)と、を備えるタイヤであって、車両への装着下で車両の幅方向外側に位置する装着外側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部(装着外側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部22EB)は、前記車両への装着下で車両の幅方向内側に位置する装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部(装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部22IB)よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつビードアンシーティング試験の荷重ブロックとの接点(接点C)よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記装着外側の前記折返部分のタイヤ径方向外側端部(装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部32EB)は、前記装着内側の前記折返部分のタイヤ径方向外側端部(装着内側の折返部分のタイヤ径方向外側端部32IB)よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつ前記トレッド部に配置され、前記装着内側の前記折返部分のタイヤ径方向外側端部は、前記接点よりもタイヤ径方向内側に位置し、前記装着外側の前記ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部(装着外側に位置する外側ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部72EB)は、前記装着内側の前記ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部(装着内側に位置する外側ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部72IB)よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつ前記トレッド部に配置され、前記装着内側の前記ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部は、前記接点よりもタイヤ径方向内側に位置することを要旨とする。
本発明の特徴によれば耐リム外れ性能を向上できるタイヤを提供することができる。
次に、本発明に係るタイヤの実施の形態及びビードアンシーティング試験について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係るタイヤのタイヤ周方向と直交し、かつトレッド幅方向に沿った断面図の一部である。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)タイヤの全体構成
タイヤ1は、一対のビード部2と、カーカス層3と、サイドウォール部4と、トレッド部5と、ワイヤーチェーファー7と、を有する。タイヤは、車両への装着下で車両の幅方向外側に位置する装着外側と、車両への装着下で車両の幅方向内側に位置する装着内側とを有する。
タイヤ1は、一対のビード部2と、カーカス層3と、サイドウォール部4と、トレッド部5と、ワイヤーチェーファー7と、を有する。タイヤは、車両への装着下で車両の幅方向外側に位置する装着外側と、車両への装着下で車両の幅方向内側に位置する装着内側とを有する。
一対のビード部2は、ビードコア21と、ビードフィラー22と、をそれぞれ有する。ビード部2は、タイヤ径方向Rの内側においてリム100に接するように構成されている。
カーカス層3は、一対のビードコア21間にトロイド状に延びる。カーカス層3は、ビードコア21間に配置された本体部分31と、ビード部2においてタイヤ径方向外側に向けて折り返された折返部分32と、を有する。
トレッド部5は、路面と接する接地面を有する。トレッド部5のタイヤ径方向内側には、トレッド部5を補強するベルト層6が設けられている。ベルト層6は、高強度の有機繊維からなり、タイヤ周方向に沿って複数重ねられている。
サイドウォール部4は、ビード部2の径方向外側に連なる。サイドウォール部4は、ビード部2とトレッド部5の間にのびている。
ビード部周辺のカーカス層外側には、ワイヤーチェーファー7が配置されている。ワイヤーチェーファー7は、ビード部2周辺のカーカス層3外側に配置される。より、詳細には、ワイヤーチェーファー7は、ビードコア21及びビードフィラー22と、カーカス層3との間に位置する。
ワイヤーチェーファー7は、タイヤ周方向に沿ってタイヤ全体の配置されている。ワイヤーチェーファー7は、ビード部2及びそのタイヤ内側に位置する内側チェーファー71と、ビード部2においてタイヤ径方向外側に向けて折り返された外側チェーファー72と、を有する。外側チェーファー72は、内側チェーファー71と連なり、かつ内側チェーファー71よりもトレッド幅方向外側に位置する。ワイヤーチェーファー7は、芳香族ポリアミド繊維コードからなる。
(2)装着内側のタイヤ構造と装着外側のタイヤ構造
本実施の形態のタイヤは、車両への装着下で車両の幅方向外側に位置する装着外側のタイヤ構造と、車両への装着下で車両の幅方向内側に位置する装着内側のタイヤ構造とが異なる。装着外側は、タイヤのトレッド幅方向中心を通り、かつタイヤ径方向に延びる中心線CLよりも装着時に車両外側に位置する部分である。また、装着内側は、中心線CLよりも装着時に車両内側に位置する部分である。装着内側のタイヤと装着外側のタイヤとを比較した際に、装着外側のタイヤの剛性が装着内側のタイヤの剛性よりも高くなるように構成されている。
本実施の形態のタイヤは、車両への装着下で車両の幅方向外側に位置する装着外側のタイヤ構造と、車両への装着下で車両の幅方向内側に位置する装着内側のタイヤ構造とが異なる。装着外側は、タイヤのトレッド幅方向中心を通り、かつタイヤ径方向に延びる中心線CLよりも装着時に車両外側に位置する部分である。また、装着内側は、中心線CLよりも装着時に車両内側に位置する部分である。装着内側のタイヤと装着外側のタイヤとを比較した際に、装着外側のタイヤの剛性が装着内側のタイヤの剛性よりも高くなるように構成されている。
具体的には、装着外側のサイドウォール部と装着内側のサイドウォール部において、ビードフィラーの形状、カーカス層の折返部分の形状、及びワイヤーチェーファーの形状が異なる。
第1に、装着外側のビード部2の構成と装着外側のビード部2の構成は、異なる。装着外側のビードフィラー22のタイヤ径方向外側端部22EBは、装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部22IBよりもタイヤ径方向外側に位置し、かつビードアンシーティング試験の荷重ブロックとの接点Cよりもタイヤ径方向内側に位置する。ビードアンシーティング試験及び、その試験装置については、後述にて詳細に説明する。
なお、ビード部2の構成は、上記構成に限られず、ビードフィラーの材質が装着外側と装着内側とで異なるように構成されていてもよいし、ビードコアの材質及び形状が装着外側と装着内側とで異なるように構成されていてもよい。
第2に、装着外側のカーカス層の構成と装着外側のカーカス層の構成は、異なる。装着外側の折返部分の面積は、装着内側の折返部分の面積よりも大きい。装着外側の折返部分32のタイヤ径方向外側端部32EBは、装着内側の折返部分32のタイヤ径方向外側端部32IBよりもタイヤ径方向外側に位置する。
装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部32EBは、トレッド部5に配置されている。装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部32EBは、ベルト層6に重なっている。より詳細には、図1に示すように、折返部分32のタイヤ径方向外側端部32EBは、ベルト層6のトレッド幅方向端部6WBよりもトレッド幅方向内側に配置される。換言すると、折返部分32のタイヤ径方向外側端部32EBは、ベルト層6のトレッド幅方向端部6WBを通り、かつタイヤ径方向Rに延びる延長線上に位置する。なお、本願発明において重なっている状態とは、互いに重なっている状態のみならず、他の部材を間に挟み、間接的に重なっている状態をも含む。
装着内側の折返部分32のタイヤ径方向外側端部32IBは、荷重ブロックとタイヤ側面の接点Cよりもタイヤ径方向内側に位置する。
なお、カーカス層3の構成は、装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部が装着内側の折返部分のタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に配置されていればよく、上記構成に限られない。
第3に、装着外側のワイヤーチェーファーの構成と装着外側のワイヤーチェーファーの構成とは、異なる。装着外側のワイヤーチェーファーの面積は、装着内側のワイヤーチェーファーの面積よりも大きい。装着外側に位置する外側チェーファー72のタイヤ径方向外側端部72EBは、装着内側に位置する外側チェーファーのタイヤ径方向外側端部72IBよりもタイヤ径方向外側に位置する。また、装着外側に位置する内側チェーファーのタイヤ径方向外側端部71EBは、装着内側に位置する内側チェーファーのタイヤ径方向外側端部71IBよりもタイヤ径方向外側に位置する。
装着外側の外側チェーファーのタイヤ径方向外側端部72EBは、トレッド部5に配置されている。装着外側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部は、ベルト層6に重なっている。より詳細には、図1に示すように、装着外側の外側チェーファーのタイヤ径方向外側端部72EBは、ベルト層6のトレッド幅方向端部6WBよりもトレッド幅方向内側に配置される。換言すると、装着外側の外側チェーファーのタイヤ径方向外側端部72EBは、ベルト層6のトレッド幅方向端部6WBを通り、かつタイヤ径方向Rに延びる延長線上に位置する。
装着内側の外側チェーファーのタイヤ径方向外側端部は荷重ブロックとタイヤ側面の接点Cよりもタイヤ径方向内側に位置する。
なお、ワイヤーチェーファーの構成は、装着外側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部が装着内側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に配置されていればよく、上記構成に限られない。
(3)ビードアンシーティング試験
次いで、ビードアンシーティング試験について説明する。ビードアンシーティング試験は、中国のGB規格(規格番号:全T試182)に準拠している。
次いで、ビードアンシーティング試験について説明する。ビードアンシーティング試験は、中国のGB規格(規格番号:全T試182)に準拠している。
(3−1)試験条件
・試験装置:図2(a)に試験装置200を示す。タイヤ支持軸と図2(b)の荷重ブロック220でタイヤサイドを押し付ける機構を有する装置を使用する。
・試験装置:図2(a)に試験装置200を示す。タイヤ支持軸と図2(b)の荷重ブロック220でタイヤサイドを押し付ける機構を有する装置を使用する。
・試験用タイヤ:いかなるタイヤ内部の欠点、ビードシート部の外観上の欠点のないタイヤ
・試験用リム:外観が滑らかできれいであり、損傷・変形のない標準リム(標準リムは、中国規格に規定の標準リムとする)
・リム組み:ビード部を洗浄して乾燥させ、潤滑剤、又は接着剤を使用しない。
・空気圧:タイヤ区分が標準の場合は、180kPaとし、タイヤ区分が補強の場合は、230kPaとし、バイアスチューブレスタイヤの場合、4PRは180kPa、6PRは230kPaとする。
・放置:室温18〜36℃のもとで3時間放置
・試験装置の荷重ブロック位置:偏平率が70%以上のタイヤにおいては、リム径に対応した表1の寸法Lとする。また、偏平率が65%以下のタイヤにおいては、数1の式における寸法Lとする。リム径に対応した表1の寸法Lとする。寸法Lは、タイヤの回転軸の中心からビードブロックまでの水平距離である。なお、ビードブロックの位置が、荷重ブロックのタイヤ側面との接点であり、図1において符号Cを付して示す。
(3−2)試験方法
(1) 試験条件に従ってタイヤをリム組みし、3時間放置する。
(1) 試験条件に従ってタイヤをリム組みし、3時間放置する。
(2) 試験機にタイヤを固定し、規定のブロック位置で、ブロック先端がタイヤに軽く接した状態でアームが水平になる様に調整する。
(3) タイヤ空気圧を規定の値に再調整する。
(4) 規定の降下速度で荷重ブロックをタイヤサイドウォールに押し付け、タイヤがリムから外れるか、又は、ビード離脱最小抵抗値に達する迄荷重を加える。
なお、乗用車用チューブレスタイヤのビード離脱最小抵抗値は、タイヤの断面幅が155(mm)未満の場合は、6670(N)であり、タイヤの断面幅が155〜205(mm)未満の場合は、8920(N)であり、タイヤの断面幅が、205mm超の倍には、11080(N)である。
(5) ビードが外れた時又は、試験停止の時の押し付け荷重を記録する。
(6) タイヤ周上等間隔に少なくとも4回以上の測定を行う。
(4)作用・効果
実施の形態のタイヤは、装着外側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部が装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部が装着内側の折返部分のタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつ装着外側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部が装着内側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置している。そのため、タイヤの装着外側の剛性がタイヤの装着内側の剛性よりも高く構成されている。
実施の形態のタイヤは、装着外側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部が装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部が装着内側の折返部分のタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつ装着外側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部が装着内側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置している。そのため、タイヤの装着外側の剛性がタイヤの装着内側の剛性よりも高く構成されている。
ビードアンシーティング試験は、装着内側のタイヤ側面に荷重ブロックを当て、当該荷重ブロックを降下させる。そして、荷重ブロックによって押圧されると、装着外側のタイヤ側面が変形し、当該変形によって装着外側のビード部が回転し、リムからビード部から外れる。
実施の形態に係るタイヤは、タイヤの装着内側の剛性が比較的低い。例えば、装着内側のタイヤ側面の剛性及び装着外側のタイヤ側面が同じ剛性、又は装着内側のタイヤ側面の剛性が装着外側のタイヤ側面の剛性よりも高い場合には、装着内側のタイヤ側面が荷重ブロックによって押圧された際に、装着内側のビード部全体に力が伝わり、ビード部全体が回転し易くなる。しかし、タイヤの装着内側の剛性が比較的低いため、装着内側のタイヤ側面が荷重ブロックによって押圧された際に、荷重ブロックによって押圧された部分が局所的に変形し、ビード部全体に横力が伝わることを抑制できる。そのため、ビード部の回転を抑制し、リムから外れ難くすることができる。
また、装着内側のビード部のうちビードコア周辺は、ワイヤーチェーファー等によって剛性が高められている。そのため、ビード部が荷重ブロックによる押圧によって局所的に変形しても、ビード部が局所的に回転することを抑制できる。
また、実施の形態に係るタイヤは、タイヤの装着外側の剛性が比較的高いため、荷重ブロックによって押圧された際に装着外側の変形を抑制できる。そのため、荷重ブロックによって押圧された力を支持台201に伝達し、その支持台201からの反力を装着内側に伝達できる。当該反力が装着内側に伝達することにより、荷重ブロックの押圧力に抗することができ、更に耐リム外れ性能を向上できる。
また、装着外側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部は、ビードアンシーティング試験の荷重ブロックとの接点よりもタイヤ径方向外側に位置する。荷重ブロックの接点の下方(支持台側)にビードフィラーが位置するため、装着外側のタイヤ側面が荷重ブロックによって押圧された際の変形を抑制できる。
装着外側の折返部分のタイヤ径方向外側端部、及び装着外側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部は、トレッド部に配置されている。ビード部、サイドウォール部、及びトレッド部に亘って装着外側の剛性を高めることができる。よって、装着外側のタイヤ側面が荷重ブロックによって押圧された際の変形を抑制できる。
装着内側の折返部分のタイヤ径方向外側端部及び装着外側のワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部は、荷重ブロックと接点よりもタイヤ径方向内側に位置する。荷重ブロックの接点の下方(支持台側)に折返部分及びワイヤーチェーファーが配置されていないため、装着内側のタイヤ側面が荷重ブロックによって押圧された際に、装着内側のタイヤ側面が局所的に変形し、装着内側のビード部全体の変形を抑制できる。
ビードアンシーティング試験は、GB規格におけるビードアンシーティング試験である。GB規格におけるビードアンシーティング試験におけるブロックの接点は、米国連邦自動車安全基準に沿った試験のブロックの接点よりもタイヤ径方向内側に位置する。そのため、タイヤのサイズによっては、リムに近い位置に荷重ブロックの接点が位置する。荷重ブロックの接点とリムが近接すると、荷重ブロックによって押圧された際にタイヤ側面全体が変形せずに、荷重ブロックと当たる部分の変形によってビード部が回転し易くM低い押圧力によってリムからタイヤが外れることがある。しかし、本実施の形態のタイヤによれば、荷重ブロックに当たるタイヤ側面を居所的に変形させ、ビード部全体の回転を抑制でき、荷重ブロックの接点とリムが近接した場合であっても、耐リム外れ性能を確保できる。
また、装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部は、ビードアンシーティング試験の荷重ブロックとの接点Cよりもタイヤ径方向外側に位置する。荷重ブロックの接点の下方(支持台側)にビードフィラーが位置しないため、装着内側のタイヤ側面が荷重ブロックによって押圧された際に、装着内側のタイヤ側面が局所的に変形し、装着内側のビード部全体の変形を抑制できる。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。
上述の実施形態では、ビードアンシーティング試験の荷重ブロックとタイヤ側面との接点は、GB規格におけるビードアンシーティング試験における接点としたが、当該構成に限られない。本発明に係るタイヤは、GB規格におけるビードアンシーティング試験以外のビードアンシーティング試験においても耐リム外れ性能を高めることができる。
なお、タイヤ断面高さSRは、正規内圧充填、無負荷でのタイヤの径方向の長さであり、換言すると、正規内圧充填、無負荷でのタイヤ最大高さである。ここでのビード底面は、ビード底面のうちタイヤ幅方向外側部に位置するビードヒール部における底面とする。
この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1:タイヤ、2:ビード部、3:カーカス層、4:サイドウォール部、5:トレッド部、6:ベルト層、7:補強ゴム層、21:ビードコア、22:ビードフィラー、31:本体部分、32:折返部分、32:折返部分、R:タイヤ径方向、W:トレッド幅方向
Claims (4)
- 路面と接するトレッド部と、
ビードコア及びビードフィラーを含む一対のビード部と、
ビード部とトレッド部の間にのびるサイドウォール部と、
前記ビード部の間でトロイド状に延び、かつ前記ビードコアの周りで折り返された折返部分を有するカーカス層と、
前記ビード部周辺の前記カーカス層外側に配置されたワイヤーチェーファーと、を備えるタイヤであって、
車両への装着下で車両の幅方向外側に位置する装着外側の前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端部は、前記車両への装着下で車両の幅方向内側に位置する装着内側の前記ビードフィラーのタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつビードアンシーティング試験の荷重ブロックとタイヤ側面との接点よりもタイヤ径方向外側に位置し、
前記装着外側の前記折返部分のタイヤ径方向外側端部は、前記装着内側の前記折返部分のタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつ前記トレッド部に配置され、
前記装着内側の前記折返部分のタイヤ径方向外側端部は、前記接点よりもタイヤ径方向内側に位置し、
前記装着外側の前記ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部は、前記装着内側の前記ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部よりもタイヤ径方向外側に位置し、かつ前記トレッド部に配置され、
前記装着内側の前記ワイヤーチェーファーのタイヤ径方向外側端部は、前記接点よりもタイヤ径方向内側に位置する、タイヤ。 - 前記ビードアンシーティング試験は、GB規格におけるビードアンシーティング試験である、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記装着内側のビードフィラーのタイヤ径方向外側端部は、前記接点よりもタイヤ径方向内側に位置する、請求項1から請求項2のいずれかに記載のタイヤ。
- 前記ワイヤーチェーファーは、芳香族ポリアミド繊維コードからなる、請求項1から請求項3のいずれに記載のタイヤ。
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---|---|---|---|---|
JP2018109524A (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-12 | 住友ゴム工業株式会社 | ビード部の曲げ剛性測定方法 |
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- 2014-02-19 JP JP2014029671A patent/JP2015151111A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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