JP2015150985A - 車体前部構造 - Google Patents

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孝宏 須崎
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Abstract

【課題】微小ラップ衝突時に、フロントサイドメンバを安定して車幅方向内側へ折り曲げられる車体前部構造を得る。【解決手段】車体前部に車体前後方向に沿って配置されたフロントサイドメンバ12と、フロントサイドメンバ12の外側壁12Aにそれぞれ独立して、かつ車体上下方向に並んで設けられ、外側壁12Aよりも車幅方向外側へ突出する複数の突出部材28と、を備えた車体前部構造10とする。【選択図】図1

Description

本発明は、車体前部構造に関する。
フロントサイドメンバの側部に突設部を設け、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側で前面衝突(微小ラップ衝突)したときに、その突設部により、フロントサイドメンバを車幅方向内側へ折り曲げて、衝突荷重を吸収するようにした車体前部構造は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−228907号公報
ところで、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側で前面衝突(微小ラップ衝突)した場合には、車両の変形を抑制するために、その車両に対して横力(車幅方向で衝突側とは反対側へ向かう力)を効率よく発生させることが望まれる。そのためには、フロントサイドメンバが安定して車幅方向内側へ折り曲げられることが望まれ、それを実現するための構造には、改善の余地がある。
そこで、本発明は、微小ラップ衝突時に、フロントサイドメンバを安定して車幅方向内側へ折り曲げられる車体前部構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車体前部構造は、車体前部に車体前後方向に沿って配置されたフロントサイドメンバと、前記フロントサイドメンバの外側壁にそれぞれ独立して、かつ車体上下方向に並んで設けられ、該外側壁よりも車幅方向外側へ突出する複数の突出部材と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、フロントサイドメンバの外側壁よりも車幅方向外側へ突出する複数の突出部材が、その外側壁にそれぞれ独立して、かつ車体上下方向に並んで設けられている。したがって、フロントサイドメンバよりも車幅方向外側でバリアに衝突する微小ラップ衝突時には、車両の前進に伴い、各突出部材が、それぞれ独立してバリアに衝突する。
つまり、フロントサイドメンバには、各突出部材からそれぞれ衝突荷重が伝達される。よって、フロントサイドメンバは、安定して車幅方向内側へ折り曲げられる。そして、これにより、微小ラップ衝突時に入力された衝突荷重の一部が、各突出部材からフロントサイドメンバを介してパワーユニットへ伝達されるので、車両に対して横力が効率よく発生される。
また、請求項2に記載の車体前部構造は、請求項1に記載の車体前部構造であって、前記複数の突出部材の間に隙間が形成されている。
請求項2に記載の発明によれば、複数の突出部材の間に隙間が形成されている。したがって、複数の突出部材が、それぞれ独立してバリアに衝突したときに、各突出部材が互いに干渉するのが抑制又は防止される。よって、フロントサイドメンバは、効率よく安定して車幅方向内側へ折り曲げられる。
また、請求項3に記載の車体前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車体前部構造であって、前記複数の突出部材は、それぞれ前記外側壁にボルト締結されている。
請求項3に記載の発明によれば、複数の突出部材が、それぞれフロントサイドメンバの外側壁にボルト締結されている。したがって、微小ラップ衝突時に入力された衝突荷重の一部は、各突出部材からそれぞれフロントサイドメンバへ効率よく伝達される。よって、フロントサイドメンバは、更に効率よく安定して車幅方向内側へ折り曲げられる。
また、請求項4に記載の車体前部構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車体前部構造であって、前記複数の突出部材の前端部は、平面視で車幅方向外側後方へ傾斜する傾斜壁を有している。
請求項4に記載の発明によれば、複数の突出部材の前端部が、平面視で車幅方向外側後方へ傾斜する傾斜壁とされている。したがって、微小ラップ衝突時に入力された衝突荷重の一部は、各突出部材からそれぞれフロントサイドメンバへ更に効率よく伝達される。よって、フロントサイドメンバは、更に効率よく安定して車幅方向内側へ折り曲げられる。
また、請求項5に記載の車体前部構造は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車体前部構造であって、前記複数の突出部材の後端部は、平面視で前記フロントサイドメンバの車幅方向内側に配置されたパワーユニットの車体前方側端部よりも車体後方側に配置されている。
請求項5に記載の発明によれば、複数の突出部材の後端部が、平面視でフロントサイドメンバの車幅方向内側に配置されたパワーユニットの車体前方側端部よりも車体後方側に配置されている。したがって、微小ラップ衝突時に入力された衝突荷重の一部は、各突出部材からフロントサイドメンバを介してパワーユニットへ効率よく伝達される。
以上、説明したように、請求項1に係る発明によれば、微小ラップ衝突時に、フロントサイドメンバを安定して車幅方向内側へ折り曲げることができる。
請求項2に係る発明によれば、微小ラップ衝突時に、フロントサイドメンバを効率よく安定して車幅方向内側へ折り曲げることができる。
請求項3に係る発明によれば、微小ラップ衝突時に、フロントサイドメンバを更に効率よく安定して車幅方向内側へ折り曲げることができる。
請求項4に係る発明によれば、微小ラップ衝突時に、フロントサイドメンバを更に効率よく安定して車幅方向内側へ折り曲げることができる。
請求項5に係る発明によれば、微小ラップ衝突時に、入力された衝突荷重の一部を突出部材からフロントサイドメンバを介してパワーユニットへ効率よく伝達することができる。
本実施形態に係る車体前部構造の要部を示す斜視図である。 本実施形態に係る車体前部構造の突出部材の分解斜視図である。 図1のX−X線矢視断面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突前の状態を示す平面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後の状態を示す平面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後で図5よりも前進した状態を示す平面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後で図6よりも前進した状態を示す平面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後で図7よりも前進した状態を示す平面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後で図8よりも前進した状態を示す平面図である。 本実施形態に係る車体前部構造の微小ラップ衝突後で図9よりも前進した状態を示す平面図である。 比較例に係る車体前部構造の要部を示す図3に相当する断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印LHを車体左方向とする。また、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。更に、各図は車体の左側を示しているが、車体の右側も左右対称で同一であるため、車体の右側についての説明は適宜省略する。
図1、図4に示されるように、車体前部における車幅方向外側には、矩形閉断面形状とされて車体前後方向に延在するフロントサイドメンバ12が左右一対で配置されている。車体前部構造10を構成する各フロントサイドメンバ12の車体前方側には、略矩形閉断面形状とされて車幅方向に延在するフロントバンパリインフォースメント14が、クラッシュボックス13を介して設けられている。
すなわち、図4に示されるように、各フロントサイドメンバ12とフロントバンパリインフォースメント14との間には、矩形閉断面形状のクラッシュボックス13が、各フロントサイドメンバ12と同軸的に設けられている。なお、フロントバンパリインフォースメント14の車幅方向両端部14Aは、左右のフロントサイドメンバ12よりも、それぞれ車幅方向外側へ延在されている。
また、図4に示されるように、左右のフロントサイドメンバ12間には、エンジン及びトランスミッションを含んで構成され、少なくとも前輪24を駆動するパワーユニット20が配設されている。そして、このパワーユニット20は、左右のフロントサイドメンバ12に、それぞれブラケット16を介して設けられたエンジンマウント18によって支持されている。
また、図4に示される平面視で、フロントサイドメンバ12よりも車幅方向外側で、かつ前輪24の車体後方側には、車体前後方向に延在するロッカ26が配設されている。ロッカ26は、断面略ハット型形状とされたインナパネル(図示省略)のフランジ部と、断面略ハット型形状とされたアウタパネル(図示省略)のフランジ部と、がスポット溶接等によって接合されることで、閉断面形状に形成されている。
また、図1〜図4に示されるように、各フロントサイドメンバ12の車幅方向外側の壁部である外側壁12Aには、その外側壁12Aよりも車幅方向外側へ突出する複数(本実施形態では2個)の突出部材28が、車体上下方向に並んで、かつ車体上下方向に所定の隙間Sを有して設けられている。
詳細に説明すると、車体前部構造10を構成する突出部材28は、金属(又は樹脂でもよい)で成形されており、外側壁12Aの上部側にボルト締結される上部突出部材30と、外側壁12Aの下部側にボルト締結される下部突出部材40の2個で構成されている。そして、上部突出部材30と下部突出部材40との間には、隙間S(図3参照)が形成されている。
上部突出部材30及び下部突出部材40は、それぞれブロック状に形成されており、各前壁(前端部)は、平面視で車幅方向外側後方へ向かって斜めに(車体前後方向及び車幅方向に対して斜めに)形成された傾斜壁32、42とされている。そして、上部突出部材30及び下部突出部材40の後壁34、44の車幅方向内側には、車体後方側へ張り出す矩形平板状の張出部(後端部)36、46が一体に形成されている。
各張出部36、46は、上部突出部材30及び下部突出部材40がフロントサイドメンバ12の外側壁12Aに締結固定されたときに、平面視で、パワーユニット20の車体前方側端部(以下「前端部」という)22よりも車体後方側で、かつパワーユニット20の車体前後方向略中央部(エンジンマウント18)よりも車体前方側における外側壁12Aの外側に配置されるようになっている(図4参照)。
そして、上部突出部材30及び下部突出部材40の各張出部36、46の所定位置には、それぞれボルト50の軸部54を挿通させるための貫通孔36A、46Aが形成されている。また、上部突出部材30及び下部突出部材40の各傾斜壁32、42と各側壁38、48との境界部分には、それぞれボルト50(頭部52及び軸部54)を挿通させるための開口部37、47が形成されており、開口部37、47内の車幅方向内側端部は、中央にボルト50の軸部54を挿通させるための貫通孔(図示省略)が形成された円環部(図示省略)によって一体に閉塞されている。
また、フロントサイドメンバ12の外側壁12Aの所定位置には、上部突出部材30の貫通孔36A及び図示しない貫通孔と、下部突出部材40の貫通孔46A及び図示しない貫通孔と、それぞれ連通してボルト50の軸部54を挿通させるための複数(計4個)の貫通孔12Bが形成されており、外側壁12Aの内面には、各貫通孔12Bと同軸的に連通するウエルドナット56(図3参照)が固着されている。
したがって、上部突出部材30は、貫通孔36A及び図示しない貫通孔と、上部側の各貫通孔12Bにボルト50の軸部54が挿通され、その軸部54がウエルドナット56に螺合されることにより、外側壁12Aに締結固定される。そして、下部突出部材40は、貫通孔46A及び図示しない貫通孔と、下部側の各貫通孔12Bにボルト50の軸部54が挿通され、その軸部54がウエルドナット56に螺合されることにより、外側壁12Aに締結固定される。
つまり、上部突出部材30及び下部突出部材40は、それぞれ独立して(直接相互に応力が伝達されることなく)外側壁12Aにボルト締結されるようになっている。なお、上部突出部材30及び下部突出部材40は、両者の間に隙間Sが形成されるように、外側壁12Aにボルト締結されるようになっており、上部突出部材30のボルト締結部及び下部突出部材40のボルト締結部は、それぞれ上部突出部材30及び下部突出部材40の車体上下方向中央部に設けられている(図3参照)。
また、上部突出部材30及び下部突出部材40の厚さ(車体上下方向の長さ)は、それぞれフロントサイドメンバ12における外側壁12Aの幅(車体上下方向の長さ)の半分以下とされている。すなわち、上部突出部材30の厚さと下部突出部材40の厚さと隙間Sとの合計が、外側壁12Aの幅とほぼ同一とされている。
換言すれば、車体前後方向から見た正面視及び車幅方向から見た側面視で、上部突出部材30が、フロントサイドメンバ12の上壁(上面)から車体上方側へ突出しない構成になっており、下部突出部材40が、フロントサイドメンバ12の下壁(下面)から車体下方側へ突出しない構成になっている(図3参照)。
これにより、微小ラップ衝突時に、上部突出部材30及び下部突出部材40からフロントサイドメンバ12へ伝達される荷重の分散が低減される構成になっている。つまり、微小ラップ衝突時に、上部突出部材30及び下部突出部材40からフロントサイドメンバ12へ効率よく荷重が伝達され、フロントサイドメンバ12が安定して車幅方向内側へ折れ曲がるようになっている。
以上のような構成とされた本実施形態に係る車体前部構造10において、次にその作用について説明する。
図4、図5に示されるように、例えば車両の左側のフロントサイドメンバ12よりも車幅方向外側、即ちフロントバンパリインフォースメント14の左端部14AがバリアWに衝突する微小ラップ衝突が発生すると、まずフロントバンパリインフォースメント14に接続されているクラッシュボックス13が潰れ変形(軸方向に圧壊)して、その衝突荷重の一部を吸収する。
そして、図6に示されるように、車両の前進に伴い、左側のフロントサイドメンバ12がクラッシュボックス13の変形に続いて塑性変形しつつ車幅方向内側へ移動することにより、外側壁12Aに突設された突出部材28、即ち上部突出部材30及び下部突出部材40の傾斜壁32、42がバリアWに衝突する。そして更に、図7に示されるように、車両が前進すると、上部突出部材30及び下部突出部材40の傾斜壁32、42が、バリアWによって相対的に車体後方側へ押圧される。
ここで、先に図11に示される比較例に係る車体前部構造について説明する。図11に示されるように、この比較例に係る突出部材58は、複数に分割されていない。すなわち、この突出部材58の厚さ(車体上下方向の長さ)は、フロントサイドメンバ12の外側壁12Aの幅(車体上下方向の長さ)とほぼ同一とされている。
したがって、微小ラップ衝突時に、突出部材58がバリアWに衝突すると、その突出部材58の下部側が、車幅方向内側下方へ向かうように(捩れるように)変形されることがあり、上部側のボルト締結部に車幅方向外側へ向かう反力Fが生じることがある。このような反力Fが生じると、フロントサイドメンバ12を安定して車幅方向内側へ折り曲げることが阻害され、突出部材58からフロントサイドメンバ12を介してパワーユニット20へ衝突荷重を効率よく伝達することが阻害されるおそれがある。
これに対し、本実施形態に係る突出部材28は、上部突出部材30と下部突出部材40とに分割され、かつ上部突出部材30と下部突出部材40との間には、隙間Sが形成されているため(上部突出部材30と下部突出部材40とが独立してボルト締結されているため)、上部突出部材30及び下部突出部材40がバリアWに衝突したときには、それぞれ互いに干渉するのが抑制又は防止されつつ、車幅方向内側へ向かって変形する。
つまり、上部突出部材30及び下部突出部材40がバリアWに衝突しても、下部突出部材40には、車幅方向内側下方へ向かうような変形が生じることがなく、かつ上部突出部材30のボルト締結部には、上記したような車幅方向外側へ向かう反力Fが生じることがない。
また、上部突出部材30及び下部突出部材40の前壁は、平面視で、それぞれ車幅方向外側後方へ傾斜する傾斜壁32、42とされている。したがって、図8に示されるように、各傾斜壁32、42がバリアWに衝突することにより、上部突出部材30及び下部突出部材40には、車幅方向内側(本実施形態の場合は右側)へ向かう分力が効率よく得られる。
よって、上部突出部材30及び下部突出部材40の各張出部36、46は、平面視で、車体後方内側へ向けて回動するように相対的に押し込まれ、フロントサイドメンバ12の一部を車幅方向内側へ向けて効率よく押圧する。これにより、フロントサイドメンバ12の車幅方向内側への折れ曲がり変形が効果的に促進され、フロントサイドメンバ12は、上部突出部材30及び下部突出部材40(突出部材28)により、効率よく安定して車幅方向内側へ折り曲げられる。
また、上部突出部材30及び下部突出部材40の各張出部36、46は、平面視で、パワーユニット20の前端部22よりも車体後方側に配置されている。したがって、上部突出部材30及び下部突出部材40によって折り曲げられたフロントサイドメンバ12により、パワーユニット20の側部21が車幅方向内側へ向けて押圧される。これにより、上部突出部材30及び下部突出部材40に入力された衝突荷重が、フロントサイドメンバ12を介してパワーユニット20へ効率よく伝達される。
すなわち、微小ラップ衝突によってバリアWから受けた衝突荷重を反衝突側(本実施形態の場合は右側)へ安定して伝達することができ、車両に対して横力(車幅方向で衝突側とは反対側へ向かう力)を効率よく発生させることができる。よって、微小ラップ衝突時において、車室(乗員空間)をバリアWから遠ざけることができ、その車室(乗員空間)の変形を抑制又は防止することができる。
また、更に車両が前進すると、図9に示されるように、前輪24がバリアWに衝突し、ロッカ26が前輪24に衝突する。つまり、バリアWとロッカ26との間に前輪24が挟まれる。このとき、フロントサイドメンバ12には、上記したように車幅方向内側へ向かう荷重が入力されているため、前輪24には、その後端部が車幅方向内側へ引っ張られるような力が加えられる。
よって、前輪24には、その前端部が車幅方向外側へ押されるような力が加えられ、図10に示されるように、前輪24は、バリアWとロッカ26との間から車幅方向外側へ抜け出される。これにより、ロッカ26の軸方向(車体前後方向)の塑性変形を抑制することができ、車室(乗員空間)の変形を更に抑制又は防止することができる。
なお、本実施形態に係る突出部材28は、上部突出部材30と下部突出部材40とに分割されているので、バリアWの高さが低くても、フロントサイドメンバ12を車幅方向内側へ安定して折り曲げることができる。例えば、バリアWの高さが、正面視及び側面視で、隙間Sに達する程度の高さしかない場合でも、少なくとも下部突出部材40には、バリアWが衝突するので、下部突出部材40によってフロントサイドメンバ12の一部を車幅方向内側へ向けて押圧することができる。
詳細に説明すると、例えば比較例に係る突出部材58では、その下部側のみにバリアWが衝突するので、突出部材58は、車幅方向内側下方へ向かうように変形されてしまい、上部側のボルト締結部に車幅方向外側へ向かう大きな反力Fが生じてしまう。しかしながら、本実施形態に係る突出部材28は、上下に分割され(上部突出部材30と下部突出部材40とに独立され)、それぞれが外側壁12Aにボルト締結されているため、このような場合でも、フロントサイドメンバ12を車幅方向内側へ効率よく安定して折り曲げることができる。
以上、本実施形態に係る車体前部構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車体前部構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、突出部材28は、図示の2個(上部突出部材30及び下部突出部材40)に分割されて設けられる構成に限定されるものではなく、3個以上に分割されて設けられる構成とされていてもよい。
また、上部突出部材30と下部突出部材40とは、直接相互に応力が伝達されない程度に、それぞれ独立して設けられていればよく、直接相互に応力が伝達されない程度であれば、例えば鎖や紐などで互いに結合されていてもよい。つまり、本発明における「独立」には、上部突出部材30と下部突出部材40とが直接相互に応力が伝達されない程度で結合されているものも含まれる。
また、上部突出部材30の厚さが下部突出部材40の厚さよりも小さくされているが、これに限定されるものではなく、例えば上部突出部材30の厚さと下部突出部材40の厚さとが同一とされていてもよい。また、上部突出部材30の前壁及び下部突出部材40の前壁が、それぞれ傾斜壁32、42とされているが、これに限定されるものでもない。つまり、上部突出部材30及び下部突出部材40(突出部材28)の形状は、図示の形状に限定されるものではない。
また、フロントサイドメンバ12の外側壁12Aに対する突出部材28(上部突出部材30及び下部突出部材40)の固定手段は、ボルト50及びウエルドナット56に限定されるものではなく、例えば接着剤やリベットなどによって固定するようにしてもよいし、ボルト50及びウエルドナット56と接着剤とを併用して固定するようにしてもよい。
更に、パワーユニット20に車幅方向外側から荷重を効率よく伝達できる構成であれば、上部突出部材30及び下部突出部材40の各張出部36、46を、平面視でパワーユニット20の前端部22よりも車体後方側に位置させなくてもよい。また、本実施形態に係る車体前部構造10は、左右対称に構成されているとして説明をしたが、左右対称に構成されていなくてもよい。
10 車体前部構造
12 フロントサイドメンバ
12A 外側壁
20 パワーユニット
22 前端部(車体前方側端部)
28 突出部材
30 上部突出部材
32 傾斜壁
40 下部突出部材
42 傾斜壁
50 ボルト
S 隙間

Claims (5)

  1. 車体前部に車体前後方向に沿って配置されたフロントサイドメンバと、
    前記フロントサイドメンバの外側壁にそれぞれ独立して、かつ車体上下方向に並んで設けられ、該外側壁よりも車幅方向外側へ突出する複数の突出部材と、
    を備えた車体前部構造。
  2. 前記複数の突出部材の間に隙間が形成されている請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記複数の突出部材は、それぞれ前記外側壁にボルト締結されている請求項1又は請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記複数の突出部材の前端部は、平面視で車幅方向外側後方へ傾斜する傾斜壁を有する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車体前部構造。
  5. 前記複数の突出部材の後端部は、平面視で前記フロントサイドメンバの車幅方向内側に配置されたパワーユニットの車体前方側端部よりも車体後方側に配置されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車体前部構造。
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