JP2015150571A - 多電極片面サブマージアーク溶接方法、溶接物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(a)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(b)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(c)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(d)前記給電方式が交流、前記外部特性が垂下特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(e)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
のいずれかに設定されることを特徴とする。
このような多電極片面サブマージアーク溶接方法において、前記後行極は、前記先行極に続く複数の電極を含んで構成され、前記後行極を構成する前記複数の電極のそれぞれでは、前記給電方式、前記外部特性および前記速度制御方式が前記(a)乃至前記(e)のいずれかに設定されることを特徴とすることができる。
また、前記後行極を構成する前記複数の電極のうち、前記先行極から見て最も後側に位置する最終極では、前記給電方式、前記外部特性および前記速度制御方式が前記(c)または前記(d)に設定されることを特徴とすることができる。
さらに、前記定電圧特性を有する前記電源を用いる場合に、動作点における電流に対する電圧の傾きである微分値dV/dIが−12.0×10−3(V/A)以上であることを特徴とすることができる。
さらにまた、前記定電流特性または前記垂下特性を有する前記電源を用いる場合に、動作点における電流に対する電圧の傾きである微分値dV/dIが−24.0×10−3(V/A)以下であることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明は、先行極と当該先行極に続く後行極とを用いた片面サブマージアーク溶接にて、母材を溶接してなる溶接物の製造方法であって、前記先行極および前記後行極では、それぞれ、直径2.4mm以上のワイヤを用い、それぞれのワイヤに給電を行う電源の給電方式および外部特性と、それぞれのワイヤの送給速度の速度制御方式とが、前記先行極では、前記給電方式が交流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御に設定され、前記後行極では、
(a)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(b)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(c)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(d)前記給電方式が交流、前記外部特性が垂下特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(e)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
のいずれかに設定されることを特徴とする。
図1は、本実施の形態に係る溶接装置1の概略構成を示す図である。この溶接装置1は、4つの電極(ワイヤ)を用いて、鋼板からなるワーク(図示せず)に片面サブマージアーク溶接(4電極片面サブマージアーク溶接)を行うものである。
第1溶接ユニット10を構成する第1溶接電源12は、給電方式としてAC(Alternating Current)を採用した交流電源であり、その外部特性は定電圧特性である。また、第1送給装置11は、ワイヤ速度制御方式として、第1ワイヤ110を一定速度で送給する定速制御を行う。
第1構成における第2溶接電源22は、給電方式としてDC(Direct Current)を採用した直流電源であり、その外部特性は定電圧特性である。また、第1構成における第2送給装置21は、ワイヤ速度制御方式として、第2ワイヤ120を一定速度で送給する定速制御を行う。
第2構成における第2溶接電源22は、給電方式としてACを採用した交流電源であり、その外部特性は定電圧特性である。また、第2構成における第2送給装置21は、ワイヤ速度制御方式として、第2ワイヤ120を一定速度で送給する定速制御を行う。このように、第2構成は、第1溶接ユニット10と同じ組み合わせとなっている。
第3構成における第2溶接電源22は、給電方式としてACを採用した交流電源であり、その外部特性は定電流特性である。また、第3構成における第2送給装置21は、ワイヤ速度制御方式として、アーク電圧に基づくフィードバック制御によって第2ワイヤ120を逐次適切な速度で送給する電圧FB(Feed Back)変速制御を行う。
第4構成における第2溶接電源22は、給電方式としてACを採用した交流電源であり、その外部特性は垂下特性である。また、第4構成における第2送給装置21は、ワイヤ速度制御方式として、アーク電圧に基づくフィードバック制御によって第2ワイヤ120を逐次適切な速度で送給する電圧FB変速制御を行う。
第5構成における第2溶接電源22は、給電方式としてDCを採用した直流電源であり、その外部特性は定電流特性である。また、第5構成における第2送給装置21は、ワイヤ速度制御方式として、アーク電圧に基づくフィードバック制御によって第2ワイヤ120を逐次適切な速度で送給する電圧FB変速制御を行う。
図3は、溶接電源の外部特性を説明するための図である。ここで、図3(a)は定電圧特性を、図3(b)は定電流特性を、図3(c)は垂下特性を、それぞれ例示している。また、図3(a)〜(c)のそれぞれにおいて、横軸は出力電流I(A)であり、縦軸は出力電圧V(V)である。溶接電源に入力される電流または電圧の指示に応じて外部特性曲線は移動(変化)する。図3(a)には4段階の指示電圧に対応する外部特性曲線を、また、図3(b)〜(c)には4段階の指示電流に対応する外部特性曲線を、それぞれ例示している。なお、溶接電源の場合、出力電流Iは溶接電流に対応し、出力電圧Vはアーク電圧にその他の電圧ロス要因(ケーブル内消費、接点抵抗等)を加えた合計値に対応する。
定電圧特性の場合、出力電流Iの変動に対して出力電圧Vの変動が小さくなっている。
定電流特性の場合、出力電流Iの変動に対して出力電圧Vの変動が大きくなっている。これを逆の観点からみれば、定電流特性では、出力電圧Vが大きく変動しても出力電流Iの変動は小さいということになる。
垂下特性の場合、定電流特性の場合と同様に、出力電流Iの変動に対して出力電圧Vの変動が大きくなっている。ただし、垂下特性の場合は、定電流特性の場合に比べて、出力電圧Vの変動は緩やかであり、かつ電流値によって変化する。
片面サブマージアーク溶接法では、強いアーク力で開先を溶かし、裏波ビードを形成する必要がある。ただし単に溶接電流が高ければ良いというものでなく、高速送給でワイヤを沢山溶かすとアーク直下に湯溜まりが形成されてしまい、自らアーク力を緩衝させてしまい、溶込みを小さくしてしまう。したがって、溶接電流は高くするが、ワイヤ溶融量は多くしないのが望ましく、この条件を適えるのは電流密度(A/mm2)の低い条件、すなわちワイヤ径を太くするとともに、ワイヤを低速で送給することが好適である。ガスシールドアーク溶接では一般的に直径1.6mm以下となる細径のワイヤが用いられるが、片面サブマージアーク溶接用としては、直径2.4mm以上のワイヤが好適である。さらに望ましくは直径3.2mm以上、さらには直径4.8mm以上のワイヤを用いることが望ましい。上限を設ける技術的制限は特にないが、ワイヤの送給性や切断性の点から直径6.4mm以下までが実用的である。
先行極は開先を深く溶かして、溶融池および裏波ビードを形成する役目があり、溶接条件はこの役割に特化するため、例え母材の板厚が薄くて、溶融池が母材の表面に達したとしても、単電極では表ビード外観が良好とならない。これに対し、最終極は主に表ビードの外観を整えるための役割を持つため、先行極とは異なる溶接条件となる。このように片面サブマージアーク溶接では役割分担をする必要があることから、2本以上のワイヤを用いた複数電極化が必須である。一般的には、鋼板の板厚が厚くなるにつれてワイヤの数は増える。電極の数に上限を設ける技術的制限は特にないが、片面溶接用としては、例えば図1に示す4電極システムまで実用化されている。
[先行極におけるワイヤ速度制御方式について]
多電極片面サブマージアーク溶接において、先行極は、主として裏波ビードを形成するために用いられる。本発明者らは、裏波溶接では溶込みの駆動力が顕著に裏波品質に影響を及ぼし、裏波ビードの過剰あるいは裏波不足になりやすいことを見いだした。そして、本発明者らは溶込みの駆動力について実験を重ね、一般的な継手では電流および電圧因子で正しいが、片面溶接ではこれらではなく、ワイヤの送給速度が最も影響度が大きいことを見いだした。
次に、先行極の外部特性であるが、従来技術としては垂下特性が常識的である。垂下特性は上述のとおり、電圧値の変動に対して電流値の変動が小さい。構造がシンプルで安価、メンテナンスが容易な溶接機構造として、エレクトロニクス素子を用いず、漏洩リアクタンスを利用した鉄芯可動式溶接機が旧来から用いられているが、この方式では垂下特性しか作れなかったという時代的な事情もある。
Mw:ワイヤ溶融速度
I:溶接電流
ρ:電気抵抗率
L:ワイヤ突出し長さ
K1、K2:定数
続いて、先行極の給電方式であるが、片面溶接の先行極には交流が必須である。多電極片面サブマージアーク溶接では各極の電流が高いので、電流の供給に伴って電流経路の周囲に強い磁場が発生する。各極の距離が近いと磁場の相互作用、いわゆるアーク相互干渉を起こしたり、配電や母材に起因した磁気吹きによる磁力が発生したりするので、アークに不安定化をもたらす。これは磁場方向が固定となる直流で顕著であり、交流を用いれば方向性がなくなるので、アークへの悪影響は大幅に低減される。したがって、全電極について交流が望ましいが、最低限、裏波ビードを形成する先行極については交流が必須となる。
多電極片面サブマージアーク溶接では視認することが出来ないものの、鋼板上に堆積した表フラックスの中で形成されている溶融池は、基本的にすべてのワイヤの溶融金属が繋がったワンプールと呼ばれる長大な液体金属である。上述したとおり、先行極が裏波ビードの形状に対して最大の影響度を有するが、ワンプールであれば、影響度としては相対的に小さくなるものの、後行極もまた裏波ビードの形状に影響を及ぼすことになる。例えば、先行極となる1電極目で良好な形状の液体状態の裏波ビードを形成できたとしても、後行極となる2電極目以降で1電極目が形成した溶融池を裏面側に押し出すように作用すれば、最終的な凝固状態の裏波ビードは不整なものとなる。したがって、2電極目以降にも先行極と同じ、『ワイヤ速度制御:定速』および『外部特性:定電圧特性』を適用することができる。ここで、給電方式は先行極と同じく交流が望ましいが、2電極目以降における極性の影響度は、1電極目に対して相対的に小さくなるので、直流でも実用的となる。
[裏当てについて]
片面溶接では、一般的に裏波ビードを受け止める溝付の銅製若しくは固体酸化物製の裏当て材が用いられる。なお、固体酸化物とは具体的にはセラミック製あるいはガラスが該当する。ガラスの場合は一般的にガラス繊維を編み込んだテープ状のものが用いられる。何も裏当て材がなければ、過剰なアーク力が初層に作用した際に溶融池を落下させ、アークが消失して溶接続行不能に陥る。何らかの裏当て材を用いていれば、このような最悪の事態は防ぐことが出来る。
サブマージアーク溶接としての最低限の基本構成なので特に説明の必要は無いが、フラックスはホッパーと呼ばれる下にホースの付いた容器(図1に示す第1フラックス供給装置70や第2フラックス供給装置80)に入れられ、溶接進行に伴い、先行極の直前、あるいはさらに必要に応じて電極間に設けたホース先端のフラックス供給口から一定速で散布される。
開先内に粉体状の鋼もしくは鋼合金を散布しておくと、溶接時に溶融して溶融金属の一部を形成する。高能率となる効果の他に、ルートギャップが部分的に過大となる場合に、裏波を抜けにくくする。さらに、溶接部近傍の冷却速度を大きくして母材熱影響部の品質劣化を抑制する効果もある。また、裏波溶接の際に、1電極目以降の後行極のワイヤ送給やアーク不安定を和らげる効果がある。ただし、散布量が多すぎると溶けきれずに固体のまま残ってしまい、欠陥となることがあるので、過度な散布をしてはいけない。電流、開先形状のバランスで最適量を決める。粉体の材質としては、いわゆる粒度の細かい鉄粉や、細径の溶接ワイヤを切断して粗い粒状としたものが用いられる。
一般的に、溶接機には定電圧特性、垂下特性、定電流特性といった名目で仕様が記載されているため、使用者側がその特性を精査することは少ない。しかしながら、これら外部特性の名称は概念的なものであり、定量的な定義がある訳ではない。最近では使用者が外部特性を調整することができる機種も登場している。動作点電流における定電圧特性として望ましい電圧−電流特性の傾き、すなわち微分値dV/dIは−12.0×10−3(V/A)よりも水平側になっている。言い換えれば、望ましい微分値dV/dIは−12.0×10−3(V/A)以上である。微分値dV/dIが−12.0×10−3(V/A)以上であれば、アーク長Lの変化に対応して電流が大きく変化し、アーク長Lの自己制御作用が効果的に働くため望ましい。より望ましくは、微分値dV/dIが−8.0×10−3(V/A)以上であれば、より裏波形状が安定化する。なお、定電圧特性を含む外部特性一般の性質として、+側の傾きとなることはあり得ないので、微分値dV/dIは0が事実上の上限となる。
定電流特性および垂下特性についても、定量的な定義があるわけではない。定電流特性と垂下特性とは、整流素子を用いて生成したか、鉄芯稼働による漏洩磁束を利用したかの違いともいえるが、アーク長Lが変化しても電流一定を指向するという点では同じである。定電流特性と垂下特性とに共通して望ましい電圧−電流特性の傾き、すなわち動作点電流における微分値dV/dIは−24.0×10−3(V/A)よりも鉛直側になっている、言い換えれば、望ましい微分値dV/dIは−24.0×10−3(V/A)以下である。微分値dV/dIが−24.0×10−3(V/A)以下の特性と送給速度の電圧フィードバック制御とを組み合わせれば、アーク電圧の変化を敏感に捉え、送給速度を変化させることでアーク長Lの安定化をはかることができ、表ビード形状の安定化に貢献する。なお、定電流特性および垂下特性を含む外部特性一般の性質として、+側の傾きとなることはあり得ないので、−∞(無限大)が事実上の下限となる。
図4は、第1実施例および第1比較例における実験装置の構成を説明するための図である。なお、図4に示す実験装置の基本構成は、図1に示した溶接装置1と共通である。ここで、図4には、実験装置とともに、第1鋼板201および第2鋼板202を含むワーク200、ワーク200の表面側に供給される表フラックス300、ワーク200の裏面側に配置される裏当て部400、溶接に伴ってワーク200に形成される溶接金属500を、併せて示している。
No.1−1は1電極目に交流・定電圧特性・定速制御を用いており、2電極目以降は従来からの交流・垂下特性・電圧FB変速制御を用いているが、良好な裏波ビード形状が得られている。また、最終パスとなる4電極目を交流・垂下特性・電圧FB変速制御としていることで、表ビード形状も非常に良好となっている。
No.1−6は現在使用されている典型である。全電極について交流・垂下特性・電圧FB変速制御を採用している。送給速度の変動が裏波溶融池の不安定をもたらせ、内部欠陥や表ビード形状こそ特段問題ないものの、裏波溶接には不適であり、裏波ビード形状の不良が著しかった。
図5は、第2実施例および第2比較例における実験装置の構成を説明するための図である。なお、図5に示す実験装置の基本構成は、図1に示した溶接装置1から第4溶接ユニット40を取り除いたものとなっている。ここで、図5には、実験装置とともに、第1鋼板201および第2鋼板202を含むワーク200、ワーク200の表面側に供給される表フラックス300、ワーク200の裏面側に配置される裏当て部400、溶接に伴ってワーク200に形成される溶接金属500を、併せて示している。
No.2−1は1電極目に交流・定電圧特性・定速制御を用いており、2電極目以降は従来からの交流・垂下特性・電圧FB変速制御を用いているが、良好な裏波ビード形状が得られている。また、最終パスとなる3電極目を交流・垂下特性・電圧FB変速制御としていることで、表ビード外観も非常に良好となっている。
No.2−5はNo.2−1に対して、1電極目を交流ではなく直流としたものである。直流はアーク相互干渉や磁気吹きの影響を受けやすく、ワイヤを定速制御することによってある程度、裏波ビード形状の安定化作用を獲得してもなお、未だ安定形状と呼ぶには不足であった。
図6は、第3実施例および第3比較例における実験装置の構成を説明するための図である。なお、図6に示す実験装置の基本構成は、図1に示した溶接装置1から第3溶接ユニット30、第4溶接ユニット40および第2フラックス供給装置80を取り除いたものとなっている。ここで、図6には、実験装置とともに、第1鋼板201および第2鋼板202を含むワーク200、ワーク200の表面側に供給される表フラックス300、ワーク200の裏面側に配置される裏当て部400、溶接に伴ってワーク200に形成される溶接金属500、開先に予め供給される開先充填材600を併せて示している。
No.3−1は1電極目に交流・定電圧特性・定速制御を用いており、2電極目は従来からの交流・垂下特性・電圧FB変速制御を用いているが、良好な裏波ビード形状および表ビード形状が得られている。
No.3−5は現在使用されている典型である。両極共に交流・垂下特性・電圧FB変速制御を採用している。内部欠陥や表ビード形状こそ特段問題ないものの、変速制御であることが裏波溶接には不適であり、裏波ビード形状の不良が著しかった。また、上述した第1実施例や第2実施例に対して鋼板の板厚が小さいため、裏波ビード形状の不良が表ビード形状にも影響を及ぼしやや劣化させた。
Claims (6)
- 先行極と当該先行極に続く後行極とを用いた多電極片面サブマージアーク溶接方法であって、
前記先行極および前記後行極では、それぞれ、直径2.4mm以上のワイヤを用い、
それぞれのワイヤに給電を行う電源の給電方式および外部特性と、それぞれのワイヤの送給速度の速度制御方式とが、
前記先行極では、前記給電方式が交流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御に設定され、
前記後行極では、
(a)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(b)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(c)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(d)前記給電方式が交流、前記外部特性が垂下特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(e)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
のいずれかに設定されること
を特徴とする多電極片面サブマージアーク溶接方法。 - 前記後行極は、前記先行極に続く複数の電極を含んで構成され、
前記後行極を構成する前記複数の電極のそれぞれでは、前記給電方式、前記外部特性および前記速度制御方式が前記(a)乃至前記(e)のいずれかに設定されること
を特徴とする請求項1記載の多電極片面サブマージアーク溶接方法。 - 前記後行極を構成する前記複数の電極のうち、前記先行極から見て最も後側に位置する最終極では、前記給電方式、前記外部特性および前記速度制御方式が前記(c)または前記(d)に設定されること
を特徴とする請求項2記載の多電極片面サブマージアーク溶接方法。 - 前記定電圧特性を有する前記電源を用いる場合に、動作点における電流に対する電圧の傾きである微分値dV/dIが−12.0×10−3(V/A)以上であること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の多電極片面サブマージアーク溶接方法。 - 前記定電流特性または前記垂下特性を有する前記電源を用いる場合に、動作点における電流に対する電圧の傾きである微分値dV/dIが−24.0×10−3(V/A)以下であること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の多電極片面サブマージアーク溶接方法。 - 先行極と当該先行極に続く後行極とを用いた片面サブマージアーク溶接にて、母材を溶接してなる溶接物の製造方法であって、
前記先行極および前記後行極では、それぞれ、直径2.4mm以上のワイヤを用い、
それぞれのワイヤに給電を行う電源の給電方式および外部特性と、それぞれのワイヤの送給速度の速度制御方式とが、
前記先行極では、前記給電方式が交流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御に設定され、
前記後行極では、
(a)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(b)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電圧特性、前記速度制御方式が一定速度制御
(c)前記給電方式が交流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(d)前記給電方式が交流、前記外部特性が垂下特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
(e)前記給電方式が直流、前記外部特性が定電流特性、前記速度制御方式がアーク電圧に基づく電圧フィードバック制御
のいずれかに設定されること
を特徴とする溶接物の製造方法。
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