JP2015149374A - ダイオード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダイオード1は、炭化珪素基板11と、ストップ層12と、ドリフト層13と、ガードリング14と、ショットキー電極15と、オーミック電極16と、表面保護膜17とを備える。測定温度25℃において、ダイオード1の順方向オン抵抗Rと、ダイオード1の応答電荷Qの積R・Qが、R・Q≦0.25×Vblocking 2の関係を満たす。オン抵抗Rは、ダイオード1の順方向電流−電圧特性から求められる。逆耐電圧Vblockingは、ダイオード1にブレイクダウンを生じさせる逆方向電圧と定義される。応答電荷Qは、di/dt法による試験結果から求められる。
【選択図】図1
Description
イオード電流Iが逆方向電流ピーク値の10%に回復する時点までの範囲、に従って、ダイオード電流Iを積分することによって得られた電荷をダイオードの応答電荷Qと定義する。測定温度25℃において、順方向オン抵抗Rおよび応答電荷Qの積R・Qが、R・Q≦0.25×Vblocking 2の関係を満たす。ここで、Rの単位はmΩであり、Qの単位はnCである。
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。
上記の構成によれば、ダイオードの材料にシリコン(Si)を使用した場合において、優れたスイッチング特性を有するダイオードを提供することができる。
上記の構成によれば、ダイオードの材料にシリコン(Si)を使用した場合において、優れたスイッチング特性を有するダイオードを提供することができる。
上記の構成によれば、ダイオードの材料に炭化珪素(SiC)を使用した場合において、優れたスイッチング特性を有するダイオードを提供することができる。
上記の構成によれば、ダイオードの材料に窒化ガリウム(GaN)を使用した場合において、優れたスイッチング特性を有するダイオードを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また結晶学上の指数が負であることは、通常、”−”(バー)を数字の上に付すことによって表現されるが、本明細書中では数字の前に負の符号を付している。
<素子構造>
実施の形態1に係るダイオード1は、炭化珪素(SiC)からなるショットキーバリアダイオード(SBD)である。図1は、実施の形態1に係るダイオードの構造を模式的に示す断面図である。
(実施例1−1:600V級 SiC−SBD)
図1に示すダイオード1を形成するための条件の一例を説明する。以下に説明する条件は、たとえば600V級のSiC−SBDを形成するための条件である。
ト層13の領域(開口部)の形状は正方形であった。角部の電界集中を防止するために、ショットキー電極15の角部とガードリング14の角部とを丸めた(曲率半径は20μm)。
実施例1−1(600V級 SiC−SBD)の製造プロセスの一部の条件を変更して、1200V級 SiC−SBDを作製した。具体的には、ストップ層12のドナー濃度を2×1018cm-3とし、ストップ層12の厚みを1μmとした。ドリフト層13のドナー濃度を4×1015cm-3とし、ドリフト層13の厚みを10μmとした。さらに、GR幅を30μmとした。
下記の方法により、ダイオード1のオン抵抗R、逆耐電圧Vblockingおよび電荷Qを測定(評価)した。各測定における測定温度はいずれも25℃とした。
図2は、ダイオードの順方向電流−電圧特性の一例を示す図である。図2を参照して、ダイオードの順方向電流−電圧特性を示す領域は、領域Aと、領域Bとに分けられる。領域Aは、ダイオードに順方向電圧を印加しても、ダイオードにほとんど電流が流れない領域である。領域Bは、順方向電圧に対して直線的に電流が増加する領域である。領域Bにおける直線の傾きからオン抵抗R(=ΔV/ΔI)を導出した。
図4は、ダイオードの逆方向電流−電圧特性の一例を示す図である。図4を参照して、ダイオードに印加される逆方向電圧が増加するにつれて、逆方向電流が増加する。ある電圧Vbreakdownにおいて、逆方向電流は著しく増加する。逆方向電流が著しく増加する現象は、ブレイクダウンと呼ばれる。より詳しく説明すると、高電界によって加速された電子が、価電子帯の電子にエネルギーを与える。価電子帯の電子は、エネルギーを受けて、価電子帯から伝導帯へと励起される。したがって価電子帯に正孔が残される。この結果、電子−正孔対が発生する。このようなインパクトイオン化が連続的に発生して、それにより、雪崩が生じるのと同じように、キャリア数が増加する。ブレイクダウンが生じる電圧Vbreakdownの2/3倍の電圧を逆耐電圧Vblockingと定義した。
ダイオード1の応答電荷Qは、ダブルパルス試験法によって求めることができる。図6は、図6は、di/dt法(ダブルパルス試験法)を実施するためのダイオードの試験回路の概略構成を示した図である。
図6には、トランジスタ524の1つの具体例としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が示されている。しかしトランジスタ524はIGBTに限定されるものではなく、たとえばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を用いることもできる。
ランジスタ524をオンさせて、負荷インダクタ523に電流を流し、負荷インダクタ523にエネルギーを蓄積した。次に、トランジスタ524をオフさせて、負荷インダクタ523からダイオード1に順方向電流を流した。その後、2回目にトランジスタ524をオンした時に生じるダイオード1の逆回復特性(ターンオフ特性)を測定した。なお、ゲート抵抗527の抵抗値によって、ターンオフ速度(di/dt)を調整した。
(a)逆方向電圧Vr:2/3×Vblocking
(b)ダイオード電流I:If
(c)ターンオフ速度(di/dt):−200(A/μs)
(d)電流Iの積分範囲:ダイオード電流Iが0(A)を通過する時点(t0)から、ダイオード電流Iが逆方向電流ピーク値(Irp)の10%に回復する時点(trr)までの範囲
<評価結果>
(1)R−Q特性
図8は、実施例1−1(600V級耐圧品)および実施例1−2(1200V級耐圧品)の各5つの試料に関する、オン抵抗R―応答電荷Q特性を示した図である。図8を参照して、各実施例の試料によれば、オン抵抗Rと応答電荷Qとはほぼ反比例するという関係にある。すなわち、電荷Qをyと表わし、オン抵抗Rをxと表すと、y=axb(aは定数、b≒−1)との関係が導かれる。オン抵抗Rと電荷Qとの積(y×x)は、一定値aにほぼ等しいとみなすことができる。以下、オン抵抗Rと電荷Qとの積R・Qを「RQ積」とも呼ぶ。
ここでRdは、ドリフト層抵抗であり、Rsは、ストップ層抵抗であり、Rsubは、基板抵抗であり、Rcは、オーミック電極抵抗である。
ドリフト層抵抗Rdは、式(3)のように表すことができる。
ここで、ρは、ドリフト層比抵抗であり、dは、ドリフト層厚みであり、Aは接合面積である。式(3)は、以下の式(4)のように変形することができる。
ここで、nは、ドリフト層キャリア濃度であり、μは、ドリフト層移動度である。
式(4)と式(5)とから、応答電荷Qは、以下の式(6)のように表わされる。
式(6)は、オン抵抗Rと応答電荷Qとの積R・Qが、接合面積Aには依存せずに、ドリフト層の厚みdとドリフト層移動度μとによって決定されることを表わす。
式(4)と式(5´)から、応答電荷Q´は、以下の式(6´)のように表わされる。
式(6)および式(6´)が示すように、ドリフト層が完全に空乏化する場合および、ドリフト層の一部が空乏化する場合の両方において、RQ積は接合面積Aには依存しない。図8は、式(6)および式(6´)によって表わされるRQ積を示している。
図9は、実施例1−1,1−2に係る試料についてのRQ積−Vblocking特性を示した図である。図9を参照して、RQ積は、逆耐電圧Vblockingの値でほぼ決定される。
式(7)と式(6)とにより、RQ積は、式(8)のように表わすことができる。
逆耐電圧Vblockingは、降伏耐圧Vbreakdownに比例すると考えられる。したがって、式(9)に示されるように、RQ積は逆耐電圧Vblockingの2乗に比例すると考えられる。
図9に示した実施例1−1,1−2に係る試料についても、RQ積は、逆耐電圧Vblockingの2乗に比例する。各試料におけるRQ積および逆耐電圧Vblockingから、最小2乗フィッティング(LSM)によって、以下の関係式が得られた。
ダイオードの損失は、導通損失とスイッチング損失の和からなる。導通損失はダイオードのオン状態の損失(オン損失)とオフ状態の損失(オフ損失)からなる。しかし、導通損失では、オン損失が支配的である。式(10)によって表わされるように、オン損失Lonは、オン抵抗Rに比例して大きくなる。αは、比例定数である。
スイッチング損失は、ターンオン損失とターンオフ損失からなる。しかし、スイッチング損失では、ターンオフ損失が支配的である。式(11)によって表わされるように、ターンオフ損失Ltfは、電荷Qに比例する。βは比例定数である。
ダイオードの全損失Ltは、オン損失Lonとターンオフ損失Ltfの和で表される。したがって、全損失Ltは、式(12)のように表わすことができる。ここで、Cは定数である。
オン抵抗RがR*=(β/α・C)1/2であり、応答電荷QがQ*=(α/β・C)1/2であるときに、全損失Ltは、最小値Lt*となる。最小値Lt*は、以下の式(13)のように表わすことができる。
すなわち、全損失Ltの最小値は、RQ積の平方根に比例する。このことは、RQ積がダイオードの全損失を表す良い指標であることを示している。
したがって、全損失の材料限界比率は、式(15)のように表わすことができる。
(実施例1−3:600V級 SiC−SBD)
実施例1−1に係る試料の作製方法と同様の方法により、実施例1−3に係る試料を作製した。エピタキシャル層の構造は、実施例1−1における構造と同じであった。接合界面の面積を一定とし、GR幅を変化させた。具体的には、接合界面の面積を、実施例1−1に係る試料1での接合界面の面積と同じく0.75mm2とした。表3に示すように、GR幅を0(ガードリングなし)から800μmまで変化させた試料を準備した。GR幅の大きい試料5〜9については、(GR全幅)=(GR幅)+30μmとなるように、GR全幅を設計した。
実施例1−2に係る試料の作製方法と同様の方法により、実施例1−4に係る試料を作
製した。エピタキシャル層の構造は、実施例1−2における構造と同じであった。接合界面の面積を一定とし、GR幅を変化させた。具体的には、接合界面の面積を、実施例1−2に係る試料1での接合界面の面積と同じく0.75mm2とした。表4に示すように、GR幅を0(ガードリングなし)から800μmまで変化させた試料を準備した。GR幅の大きい試料5〜9については、(GR全幅)=(GR幅)+30μmとなるように、GR全幅を設計した。
実施例1−1,1−2に係る試料の評価方法と同じ方法により、実施例1−3,1−4に係る試料のオン抵抗R、逆耐電圧Vblocking、および応答電荷Qを測定した。したがって、評価方法についての詳細は繰り返さない。
図10は、実施例1−3,1−4に係る試料のGR幅−逆耐電圧特性を示した図である。図10を参照して、ガードリングなし(GR幅が0)の試料およびGR幅が3μmの試料では、逆耐電圧Vblockingが低下した。なお、図10のグラフの横軸は対数を示す。対数では、GR幅が0であることを表現できない。しかしながら、図10(以下の図も同様)では、便宜上、ガードリングなしの場合のGR幅を0と表わしている。
なお、以上の議論はガードリング以外の終端構造においても同様である。そのような終端構造の長さの範囲も、5μm以上200μm以下の範囲が適切である。
<素子構造>
実施の形態2に係るダイオードは、シリコン(Si)からなるショットキーバリアダイオードである。図14は、実施の形態2に係るダイオードの構造を模式的に示す断面図である。
面保護膜27とを備える。
(実施例2−1:150V級 Si−SBD)
図14に示すダイオード2を形成するための条件の一例を説明する。以下に説明する条件は、たとえば150V級のSi−SBDを形成するための条件である。
Ag半田を用い、230℃で行なった。Alワイヤを用いてワイヤボンドを行なった。
実施例2−1(80V級 Si−SBD)の製造プロセスの一部の条件を変更して、80V級 Si−SBDを作製した。具体的には、ドリフト層23のドナー濃度を1.5×1015cm-3とし、ドリフト層23の厚みを5μmとした。さらに、表7に示されるように、ショットキー電極25のサイズを変更することにより、接合界面面積が異なる3種類の試料を準備した。
実施例2−1(150V級 Si−SBD)の製造プロセスの一部の条件を変更して、40V級 Si−SBDを作製した。具体的には、ドリフト層23のドナー濃度を3×1015cm-3とし、ドリフト層23の厚みを3μmとした。さらに、表8に示されるように、ショットキー電極25のサイズを変更することにより、接合界面面積が異なる3種類の試料を準備した。
実施の形態1に係る方法と同じ評価方法により、オン抵抗R、逆耐電圧、および応答電荷Qを測定した。したがって、評価方法についての詳細は繰り返さない。
(1)R−Q特性
図15は、実施例2−1(150級耐圧品)、実施例2−2(80V級耐圧品)および実施例2−3(40V級耐圧品)に係る試料に関する、オン抵抗R−応答電荷Q特性を示した図である。図15を参照して、各実施例の試料によれば、オン抵抗Rと応答電荷Qとはほぼ反比例するという関係にある。このような関係は、式(6)および式(6´)から理解することができる。
図16は、実施例2−1〜2−3に係る試料についてのRQ積−Vblocking特性を示し
た図である。図16を参照して、RQ積は、逆耐電圧Vblockingの値でほぼ決定される。RQ積の測定値を式(9)により最小2乗フィッティングすることによって、以下の関係式が得られた。
なお、上記式に従うRQ積の値は、シリコンエピタキシャル層(ドリフト層23およびストップ層22)の構造、あるいは終端構造を最適化した結果、得られた値である。これらに対するRQ積の変化は、次の実施形態を参照しながら説明される。
実施の形態3に係るダイオードは、シリコン(Si)からなるショットキーバリアダイオードである。なお、実施の形態3に係るダイオードの構成は、図14に示された構造と同様であるので以後の説明は繰り返さない。実施の形態3に係るダイオードは、シリコンエピタキシャル層(ドリフト層23およびストップ層22)の構造、および、ガードリング24とショットキー電極25との重なり幅が変更された点で、実施の形態2に係るダイオードと異なる。
実施の形態1に係る方法と同じ評価方法により、オン抵抗R、逆耐電圧、および応答電荷Qを測定した。したがって、評価方法についての詳細は繰り返さない。
図17は、RQ積−逆耐電圧Vblocking特性のGR幅依存性を示した図である。図17を参照して、試料2および試料3では、試料1に比べてRQ特性が悪化した。具体的には、同じ逆耐電圧Vblockingにおいて、試料2あるいは試料3のRQ積は、試料1のRQ積から増加した。
blockingは、ショットキー電極の界面における電界強度に依存する。応答電荷Qは、ドリフト層に形成される空乏層の幅に依存する。ドリフト層の厚みが最適な厚みよりも大きくなった場合、界面電界強度および空乏層幅は、ドリフト層の厚みの影響を受けない。一方、ドリフト層の厚みが増加することにより、オン抵抗が高くなる。
すなわち、RQ≦0.25×Vblocking 2である。
以上のように、実施の形態2,3によれば、ダイオードの材料にSiを使用し、エピタキシャル層の構造およびデバイス構造を最適化することにより、最小のRQ積を得ることができる。したがって、実施の形態2,3によれば、実施の形態1と同様に、優れたスイッチング特性を有するダイオードを提供することができる。
<素子構造>
実施の形態4に係るダイオードは、窒化ガリウム(GaN)からなるショットキーバリアダイオードである。図18は、実施の形態4に係るダイオードの構造を模式的に示す断面図である。
(実施例4−1:600V級 GaN−SBD)
図18に示すダイオード4を形成するための条件の一例を説明する。以下に説明する条件は、たとえば600V級のGaN−SBDを形成するための条件である。
トン中でのリフトオフにより、ショットキー電極45を形成した。ショットキー電極45と表面保護膜47(SiN膜)とが重なりあう部分の長さ(FP幅)を、15μmとした。
実施例4−1(600V級 GaN−SBD)の製造プロセスの一部の条件を変更して、1200V級 GaN−SBDを作製した。具体的には、ストップ層42のドナー濃度を2×1018cm-3とし、ストップ層42の厚みを1μmとした。ドリフト層43のドナー濃度を5×1015cm-3とし、ドリフト層43の厚みを10μmとした。表面保護膜47(SiN膜)の厚みを1μmとした。さらに、FP幅を30μmとした。
実施の形態1に係る方法と同じ評価方法により、オン抵抗R、逆耐電圧、および応答電荷Qを測定した。したがって、評価方法についての詳細は繰り返さない。
(1)R−Q特性
図19は、実施例4−1(600級耐圧品)、実施例4−2(1200V級耐圧品)に係る試料に関する、オン抵抗R−応答電荷Q特性を示した図である。図19を参照して、各実施例の試料によれば、オン抵抗Rと応答電荷Qとはほぼ反比例するという関係にある。このような関係は、式(6)および式(6´)から理解することができる。
図20は、実施例4−1,4−2に係る試料についてのRQ積−Vblocking特性を示し
た図である。図20を参照して、RQ積は、逆耐電圧Vblockingの値でほぼ決定される。RQ積の測定値を式(9)により最小2乗フィッティングすることによって、以下の関係式が得られた。
なお、上記式に従うRQ積の値は、GaNエピタキシャル層(ドリフト層43およびストップ層42)の構造、あるいはFP構造を最適化した結果、得られた値である。これらに対するRQ積の変化は、次の実施形態を参照しながら説明される。
<素子構造>
実施の形態5に係るダイオードは、窒化ガリウム(GaN)からなるショットキーバリアダイオードである。なお、実施の形態5に係るダイオードの構成は、図18に示された構造と同様であるので以後の説明は繰り返さない。実施の形態5に係るダイオードは、FP幅が変更された点で、実施の形態5に係るダイオードと異なる。
(実施例5−1:600V級 GaN−SBD)
実施例4−1に係る試料の作製方法と同様な方法により、実施例5−1に係る試料を作製した。エピタキシャル層の構造は、実施例4−1における構造と同じであった。接合界面を面積一定とし、FP幅を変化させた。具体的には、接合界面の面積を、実施例4−1の試料3と同じく0.75mm2とした。表12に示されるように、FP幅を0(FP構造なし)から800μmまで変化させた試料を準備した。表面保護膜47(SiN膜)の厚みは0.5μmとした。
実施例4−2に係る試料の作製方法と同様な方法により、実施例5−2に係る試料を作製した。エピタキシャル層の構造は、実施例4−2における構造と同じであった。接合界面を面積一定とし、FP幅を変化させた。具体的には、接合界面の面積を、実施例4−2の試料3と同じく0.75mm2とした。表13に示されるように、FP幅を0(FP構造なし)から800μmまで変化させた試料を準備した。表面保護膜47(SiN膜)の厚みは1μmとした。
実施の形態1に係る方法と同じ評価方法により、オン抵抗R、逆耐電圧、および応答電荷Qを測定した。したがって、評価方法についての詳細は繰り返さない。
図21は、実施例5−1,5−2に係る試料のFP幅−逆耐電圧特性を示した図である。図21を参照して、FP構造なし(FP幅が0)の試料およびFP幅が3μmの試料では、逆耐電圧Vblockingが低下した。
実施の形態4,5によれば、ダイオードの材料にGaNを使用し、エピタキシャル層の構造およびデバイス構造を最適化することにより、最小のRQ積を得ることができる。したがって、実施の形態5によれば、実施の形態1〜4と同様に、優れたスイッチング特性を有するダイオードを提供することができる。
Claims (8)
- ダイオードであって、
活性層と、
前記活性層に順方向電圧および逆方向電圧を印加するための第1および第2の電極とを含み、
前記第1および第2の電極を介して前記活性層に前記順方向電圧が印加されるときの前記ダイオードの順方向電流−電圧特性における、電流に対する電圧の変化を、順方向オン抵抗R(単位:mΩ)と定義し、
前記第1および第2の電極を介して前記ダイオードにブレイクダウンを生じさせるときの前記逆方向電圧の2/3倍の前記逆方向電圧を、逆耐電圧Vblocking(単位:V)と定義し、
di/dt法を用い、下記の条件:
(a)逆方向電圧Vr:2/3×Vblocking
(b)ターンオフ速度(di/dt):−200(A/μs)
(c)ダイオード電流Iの積分範囲:ダイオード電流Iが0を通過する時点から、前記ダイオード電流Iが逆方向電流ピーク値の10%に回復する時点までの範囲
に従って、前記ダイオード電流Iを積分することによって得られた電荷を前記ダイオードの応答電荷Q(単位:nC)と定義すると、
測定温度25℃において、前記順方向オン抵抗Rおよび前記応答電荷Qの積R・Qが、
R・Q≦0.25×Vblocking 2
の関係を満たす、ダイオード。 - 前記積R・Qが、
R・Q≦0.1×Vblocking 2
の関係を満たす、請求項1に記載のダイオード。 - 前記ダイオードを構成する半導体材料は、シリコンである、請求項2に記載のダイオード。
- 前記積R・Qが、
R・Q≦4.7×10-3×Vblocking 2
の関係を満たす、請求項1に記載のダイオード。 - 前記ダイオードを構成する半導体材料は、炭化珪素である、請求項4に記載のダイオード。
- 前記積R・Qが、
R・Q≦1.3×10-3×Vblocking 2
の関係を満たす、請求項1に記載のダイオード。 - 前記ダイオードを構成する半導体材料は、窒化ガリウムである、請求項6に記載のダイオード。
- 前記ダイオードは、
前記活性層に形成される終端構造を含み、
前記終端構造の幅は、5μm以上200μm以下である、請求項4〜請求項7のいずれか1項に記載のダイオード。
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