JP2015149230A - 有機エレクトロルミネッセンスパネル - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネル Download PDF

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功太郎 菊地
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Abstract

【課題】色再現性が良く、発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供する。【解決手段】本発明に係る有機エレクトロルミネッセンスパネル100は、素子基板1、素子基板1上に形成された陽極2、陽極2上に形成され、且つ、発光層33を含む有機化合物層3、及び有機化合物層3上に形成された陰極4を有する有機エレクトロルミネッセンス素子本体部7と、有機エレクトロルミネッセンス素子本体部7の光取り出し面10a側に設けられた光取り出しシート9と、有機エレクトロルミネッセンス素子本体部7と光取り出しシート9の間隙に充填された透明媒体7と、を備え、透明媒体7が、量子ドット発光材料8を含んでいることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイ、照明器具等に適用可能な有機エレクトロルミネッセンスパネルに関する。
発光型の電子ディスプレイデバイスとして、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)がある。ELDの構成要素としては、無機エレクトロルミネッセンス素子(以下、無機EL素子ともいう)や有機エレクトルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)が挙げられる。無機EL素子及び有機EL素子は、光取り出しシートと組み合わされ、それぞれ無機ELパネル及び有機ELパネルを形成する。無機ELパネルは平面型光源として使用されているが、発光素子を駆動させるためには交流の高電圧が必要である。
これに対し、有機ELパネルを構成する有機EL素子は、発光する化合物を含有する発光層を陰極と陽極で挟んだ構成を有している。有機EL素子は、陰極から電子を注入し、陽極から正孔を注入して、発光層で再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光する。有機EL素子は、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能であり、さらに自己発光型であるために視野角に富み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペース化でき、携帯性などの観点から注目されている。
また、有機ELパネルは、従来実用に供されてきた主要な光源、例えば発光ダイオードや冷陰極管と異なり、面光源であることも大きな特徴である。この特性を有効に活用できる用途として、照明用光源、さまざまなディスプレイのバックライトがある。特に近年、有機EL素子は、需要の増加が著しい液晶フルカラーディスプレイのバックライトとして好適に用いられている。
有機ELパネルを液晶フルカラーディスプレイのバックライトとして用いる場合には、白色光源として用いることになる。有機EL素子を備えた有機ELパネルで白色光を得るには、補色の関係にある2色の発光材料を用いて白色を得る手法(例えば、特許文献1)や、青・緑・赤の3色の発光材料を用いて白色を得る手法がある。これらの手法のうち、色再現性を良くするといった観点、及びカラーフィルターでの光損失をより少なくするといった観点から、後者の青・緑・赤の3色の発光材料を用いる手法が好ましいとされている。
後者の手法に関して、例えば、特許文献2には、発光層が固体状態の蛍光ピーク波長が380nm以上480nm未満である有機化合物を含有する第一発光層と、固体状態の蛍光ピーク波長が480nm以上580nm未満である有機化合物を含有する第二発光層とが透明電極又は陽極側から順次積層された積層構造からなり、かつ溶液状態での蛍光ピーク波長が580nm以上650nm以下である有機化合物を、有機化合物層の少なくとも一層に、その層を形成する有機化合物に対して0.1〜10モル%の割合で含有させた白色有機EL素子が記載されている。つまり、特許文献2には、効率の高い青・緑・赤の3色の蛍光体を発光材料としてドープすることにより、白色の有機ELパネルを得ることができると記載されている。
また、白色の有機ELパネルをフルカラーディスプレイのバックライトとして用いる場合、省エネルギーという観点から、より高い発光効率が望まれている。しかしながら、発光層から出射された光が外部に放射される際に、屈折率の異なる隣接層界面に入射する角度によっては全反射を起こし、装置内部を導波することがある。この現象が生じると、出射された光は外部に放射されないことになる。即ち、発光層から出射された光は、部材間の屈折率の差による全反射等により減衰し、効率よく外部へ放射されないこととなる。そのため、有機EL素子の光取り出し面側に光学シートを貼り付け、効率よく光を取り出すということが一般的に行われている。
このような光学シートに関する発明が、例えば特許文献3に記載されている。特許文献3には、有機EL発光装置の光出射面側に配置して用いられるものであって、バインダー樹脂、前記バインダー樹脂と屈折率の異なる微粒子、及び、前記微粒子より平均粒子径の大きい樹脂粒子を含む散乱層を含む有機EL用散乱フィルム(光学シート)が記載されている。
特開平7−41759号公報 特開平6−207170号公報 国際公開第2011/152275号パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載の手法には、補色の関係にある2色の発光材料の配合量の制御が難しく、色度が変動してしまい、色再現性が良くないという問題があった。色再現性が良くないと、製品規格を外れるものが多くなったり、製品規格を満足するように調節する作業が困難となったりするため、歩留まり(生産性)が低下していた。また、特許文献1に記載の手法には、カラーフィルターによる光損失が大きいため、発光効率が悪いという問題があった。
そして、特許文献2に記載の発明には、前記した3色の蛍光体の発光材料のドープ量がごく僅かであるため、ドープ量の制御が難しく、有機EL素子の作製バッチごとに色度が変動してしまい、色再現性が良くないという問題があった。そのため、特許文献2に記載の発明は、特許文献1と同様の理由により、生産性が低下していた。
また、特許文献3に記載の発明は、発光輝度を向上させることはできるものの、作製バッチ間の色度変動を十分に補うことはできなかった。つまり、特許文献3に記載の発明は、色再現性を十分に良くすることまではできず、生産性の低下を改善することができなかった。
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、色再現性が良く、発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供することを課題とする。
本発明の課題は以下の手段によって達成される。
〔1〕素子基板、前記素子基板上に形成された陽極、前記陽極上に形成され、且つ、発光層を含む有機化合物層、及び前記有機化合物層上に形成された陰極を有する有機エレクトロルミネッセンス素子本体部と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子本体部の光取り出し面側に設けられた光取り出しシートと、前記有機エレクトロルミネッセンス素子本体部と前記光取り出しシートの間隙に充填された透明媒体と、を備え、前記透明媒体が、量子ドット発光材料を含んでいることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
〔2〕前記〔1〕に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルにおいて、前記発光層から放出される1種類以上の波長光のうち、長波長側の少なくとも1種類以上の波長光を前記量子ドット発光材料が波長変換することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
〔3〕前記〔1〕に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルにおいて、前記量子ドット発光材料が、Si、Ge、GaN、GaP、InN、InP、Ga23、Ga23、In23、In23、ZnO、ZnS、CdO、CdS又はこれらの混合物で構成されたものであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
本発明によれば、色再現性が良く、発光効率の高い有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る有機ELパネルの構成の一例を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る有機ELパネルの構成の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明を実施するための形態(実施形態)について詳細に説明する。
[有機ELパネルの全体構成]
図1に示すとおり、本発明の一実施形態に係る有機ELパネル100は、有機EL素子本体部10と、光取り出しシート9と、有機EL素子本体部10と光取り出しシート9の間隙に充填された透明媒体7と、を備えている。そして、本実施形態に係る有機ELパネル100は、透明媒体7が、量子ドット発光材料8を含んだ構成となっている。
以下、本実施形態に係る有機ELパネル100の各構成について説明する。
(有機EL素子本体部)
有機EL素子本体部10は、素子基板(支持基板ともいう)1と、素子基板1上に形成された陽極2と、陽極2上に形成され、且つ、発光層33を含む有機化合物層3と、有機化合物層3上に形成された陰極4と、を有している。素子基板1上の陽極2、有機化合物層3、陰極4は、封止接着剤5を介して封止部材6によって封止されているのが好ましい。
図1に示すように、本実施形態に係る有機ELパネル100は、光取り出しシート9を有機EL素子本体部10の光取り出し面10a側に設けている。より具体的には、本実施形態に係る有機ELパネル100は、光取り出し面10aを素子基板1側としているので、透明媒体7を用いて、光取り出しシート9を素子基板1側に粘着させている。
(素子基板)
有機ELパネル100に用いることのできる素子基板1としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また透明であっても不透明であってもよい。素子基板1側から光を取り出す場合には、素子基板1は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な素子基板1としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。リジッドな基板よりもフレキシブルな基板において、高温保存安定性や色度変動を抑制する効果が大きく現れるため、特に好ましい素子基板1は、有機EL素子本体部10にフレキシブル性を与えることが可能な可撓性を備えた樹脂フィルムである。
樹脂フィルムの表面には、無機物、有機物の被膜又はその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよく、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が0.01g/(m2・24h)以下のバリア性フィルムであることが好ましく、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定した酸素透過度が、10-3cm3/(m2・24h・atm)以下、水蒸気透過度が10-3g/(m2・24h)以下の高バリア性フィルムであることが好ましく、前記の水蒸気透過度が10-5g/(m2・24h)以下であることがさらに好ましい。
バリア膜を形成する材料としては、水分や酸素等の有機EL素子本体部10の劣化を招く因子の浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素等を用いることができる。さらに該膜の脆弱性を改良するために、これら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機機能層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
バリア膜の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法等を用いることができる。
(陽極)
有機ELパネル100を構成する陽極2としては、仕事関数の大きい(例えば、4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In23−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極2は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状パターンを形成してもよい。また、陽極2は、パターン精度を余り必要としない場合(100μm以上程度)においては、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。陽極2として、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等の湿式成膜法を用いることもできる。この陽極2側から光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、陽極2としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。陽極2の膜厚は材料にもよるが、通常は、10〜1000nmの範囲であり、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
(有機化合物層)
有機化合物層3は、有機機能層とも呼ばれている。有機化合物層3は、前記したように、陽極2と陰極4との間に設けられたものであり、有機EL素子本体部10を構成する各層をいう。有機化合物層3には、図1に示すように、例えば、正孔注入層31、正孔輸送層32、発光層33、電子輸送層34、電子注入層35が含まれている。有機化合物層3は、これらの層のほかに正孔ブロック層や電子ブロック層等を含んでいてもよい。これらの層について、詳しくは後述する。
(陰極)
有機ELパネル100を構成する陰極4としては、仕事関数の小さい(例えば、4eV未満)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極4はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極4としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光した光を透過させるため、有機EL素子本体部10の陽極2又は陰極4のいずれか一方が透明又は半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陰極4に上記金属を1〜20nmの膜厚で作製した後に、陽極2の説明で挙げた導電性透明材料をその上に形成することで、透明又は半透明の陰極4を作製することができ、これを応用することで陽極2と陰極4の両方が透過性を有する有機EL素子本体部10を作製することができる。
(封止接着剤、封止部材)
本発明の有機EL素子本体部10に適用可能な封止手段としては、例えば、封止部材6と素子基板1とを封止接着剤5で接着する方法を挙げることができる。
封止部材6としては、有機EL素子本体部10の表示領域を覆うように配置されていればよく、凹板状でも平板状でもよい。また透明性、電気絶縁性は特に問わない。
本発明においては、有機EL素子本体部10、延いては有機ELパネル100を薄型化できるということからポリマーフィルム、金属フィルムを好ましく使用することができる。さらには、ポリマーフィルムは、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、1×10-3cm3/(m2・24h・atm)以下、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が1×10-3g/(m2・24h)以下のものであることが好ましい。
封止接着剤5としては、具体的には、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、2−シアノアクリル酸エステル等の湿気硬化型等の接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系等の熱及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンを挙げることができる。また、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を挙げることができる。
(光取り出しシート)
光取り出しシート9は、透過する光線を法線方向側へ集光させる集光機能を有するものであり、一般的にはいわゆるビーズタイプの光取り出しシート9が用いられる。光取り出しシート9は、基材層91と、この基材層91の表面に積層される光学層92とを備えている。
基材層91は、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明の合成樹脂から形成されている。
光学層92は、バインダーと、このバインダー中に分散する透明なビーズとから構成されている。このように分散したビーズが凸レンズとして機能し、当該光取り出しシート9を裏面側から表面側に透過する光線を集光させることができる。また、ビーズによって光学層の表面に凹凸を微細かつ均一に形成することで、光線をより良く集光させることができる。
(透明媒体)
有機ELパネル100は、素子基板1の一面側に素子基板1、陽極2、有機化合物層3及び陰極4がこの順に積層され、素子基板1の他面側に光取り出しシート9が重ねて配設されている。有機ELパネル100においては、素子基板1と光取り出しシート9との間隙に透明媒体7が充填されている。
この透明媒体7は、有機EL素子本体部10から放射される光線を表面側に透過させる必要から透明性を有し、且つ、空気よりも屈折率が大きいものである。このように、空気よりも屈折率が大きい透明媒体7を素子基板1と光取り出しシート9との間隙に充填することで、素子基板1の表面(透明媒体7との界面)での全反射臨界角を大きくすることができる。そのため、素子基板1の表面から出射する光線が増大し、エレクトロルミネセンス素子から放射された光線の利用効率を促進することができる。従って、透明媒体7として屈折率が素子基板1の屈折率より大きいものを用いれば、素子基板1側から透明媒体7との界面に入射する光線の全反射が防止でき、有機EL素子本体部10から放射された光線の利用効率を格段に高めることができる。
透明媒体7としては、具体的には粘着剤又はシリコーンオイルが好ましい。粘着剤及びシリコーンオイルは、一般的に屈折率が高く、素子基板1表面での上記全反射臨界角増大作用を促進することができる。また、粘着剤及びシリコーンオイルは、粘性が比較的高いので素子基板1及び光取り出しシート9間に安定して存在させることができる。また、粘着剤は、素子基板1と光取り出しシート9とを粘着させる効果があり、有機ELパネル100の取扱性、強度、耐久性等を向上することができる。一方、シリコーンオイルは透明性が高いため、光線透過率低下を低減することができる。
(量子ドット発光材料)
透明媒体7には量子ドット発光材料8が分散されている。量子ドット発光材料8とは、半導体材料の結晶で構成され、その粒子径が数nm〜数十nm程度の微粒子であり、下記に示す量子ドット効果が得られるものをいう。
微粒子(量子ドット発光材料8)の粒子径は、具体的には1〜20nmであり、好ましくは1〜10nmである。このような微粒子のエネルギー準位Eは、一般的に、プランク定数を「h」と、電子の有効質量を「m」と、微粒子の半径を「R」としたとき、式(1)で表わされる。
E∝h2/mR2 ・・・ (1)
式(1)で示されるように、微粒子のバンドギャップは、「R-2」に比例して大きくなり、いわゆる、量子ドット効果を得ることができる。つまり、量子ドットの粒子径を制御し、規定することによって、量子ドットのバンドギャップ値を制御することができる。言い換えれば、微粒子の粒子径を制御し、規定することにより、通常の原子には無い多様性を持たせることができる。例えば、量子ドットは、光によって励起させたり、量子ドットを含む有機EL素子に対して電圧をかけて量子ドットに電子と正孔(ホール)を閉じ込め、再結合させたりすることで電気エネルギーを所望の波長の光に変換(波長変換)して出射させることができる。このような発光性の量子ドット材料を本発明では「量子ドット発光材料」という。
量子ドット発光材料8の粒子径を単一に揃えることは極めて困難であるので、波長変換の制御は、量子ドット発光材料8の平均粒子径にて行うのが好ましい。
量子ドット発光材料8の平均粒子径は、数nm〜数十nm程度であるが、本発明のように、有機EL素子本体部10から放出された光を白色に変換する材料として用いる場合、目的とする発光色に対応するサイズとするのが好ましい。
例えば、赤発光を得たい場合は、量子ドット発光材料8の平均粒子径を3〜20nmとするのが好ましく、緑発光を得たい場合は、量子ドット発光材料8の平均粒子径を1.5〜10nmとするのが好ましく、青色発光を得たい場合は、量子ドット発光材料8の平均粒子径を1〜3nmとするのが好ましい。
量子ドット発光材料8の平均粒子径は、公知の方法により測定することができる。例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)により量子ドット発光材料8の粒子を観察し、そこから粒子径分布の数平均粒子径として求める方法や、動的光散乱法により量子ドット発光材料8の粒子径分布を測定し、その数平均粒子径として求める方法、X線小角散乱法により得られたスペクトルから量子ドット発光材料8の粒子径分布シミュレーション計算を用いて粒子径分布を導出する方法などが挙げられる。
量子ドットの添加量は、100質量部の透明媒体7に対して0.01〜50質量部であることが好ましく、0.05〜25質量部であることがより好ましく、0.1〜20質量部であることが最も好ましい。量子ドットの添加量をこのようにすると、輝度効率を良くしたり、演出性の良い白色発光を得たりし易くなるため好ましい。
量子ドットの構成材料としては、例えば、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、錫等の周期表第14族元素の単体、リン(黒リン)等の周期表第15族元素の単体、セレン、テルル等の周期表第16族元素の単体、炭化ケイ素(SiC)等の複数の周期表第14族元素からなる化合物、酸化錫(IV)(SnO2)、硫化錫(II,IV)(Sn(II)Sn(IV)S3)、硫化錫(IV)(SnS2)、硫化錫(II)(SnS)、セレン化錫(II)(SnSe)、テルル化錫(II)(SnTe)、硫化鉛(II)(PbS)、セレン化鉛(II)(PbSe)、テルル化鉛(II)(PbTe)等の周期表第14族元素と周期表第16族元素との化合物、窒化ホウ素(BN)、リン化ホウ素(BP)、砒化ホウ素(BAs)、窒化アルミニウム(AlN)、リン化アルミニウム(AlP)、砒化アルミニウム(AlAs)、アンチモン化アルミニウム(AlSb)、窒化ガリウム(GaN)、リン化ガリウム(GaP)、砒化ガリウム(GaAs)、アンチモン化ガリウム(GaSb)、窒化インジウム(InN)、リン化インジウム(InP)、砒化インジウム(InAs)、アンチモン化インジウム(InSb)等の周期表第13族元素と周期表第15族元素との化合物(或いはIII−V族化合物半導体)、硫化アルミニウム(Al23)、セレン化アルミニウム(Al2Se3)、硫化ガリウム(Ga23)、セレン化ガリウム(Ga2Se3)、テルル化ガリウム(Ga2Te3)、酸化インジウム(In23)、硫化インジウム(In23)、セレン化インジウム(In2Se3)、テルル化インジウム(In2Te3)等の周期表第13族元素と周期表第16族元素との化合物、塩化タリウム(I)(TlCl)、臭化タリウム(I)(TlBr)、ヨウ化タリウム(I)(TlI)等の周期表第13族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)、酸化カドミウム(CdO)、硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化水銀(HgS)、セレン化水銀(HgSe)、テルル化水銀(HgTe)等の周期表第12族元素と周期表第16族元素との化合物(或いはII−VI族化合物半導体)、硫化砒素(III)(As23)、セレン化砒素(III)(As2Se3)、テルル化砒素(III)(As2Te3)、硫化アンチモン(III)(Sb23)、セレン化アンチモン(III)(Sb2Se3)、テルル化アンチモン(III)(Sb2Te3)、硫化ビスマス(III)(Bi23)、セレン化ビスマス(III)(Bi2Se3)、テルル化ビスマス(III)(Bi2Te3)等の周期表第15族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化銅(I)(Cu2O)、セレン化銅(I)(Cu2Se)等の周期表第11族元素と周期表第16族元素との化合物、塩化銅(I)(CuCl)、臭化銅(I)(CuBr)、ヨウ化銅(I)(CuI)、塩化銀(AgCl)、臭化銀(AgBr)等の周期表第11族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化ニッケル(II)(NiO)等の周期表第10族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化コバルト(II)(CoO)、硫化コバルト(II)(CoS)等の周期表第9族元素と周期表第16族元素との化合物、四酸化三鉄(Fe34)、硫化鉄(II)(FeS)等の周期表第8族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化マンガン(II)(MnO)等の周期表第7族元素と周期表第16族元素との化合物、硫化モリブデン(IV)(MoS2)、酸化タングステン(IV)(WO2)等の周期表第6族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化バナジウム(II)(VO)、酸化バナジウム(IV)(VO2)、酸化タンタル(V)(Ta25)等の周期表第5族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化チタン(TiO2、Ti25、Ti23、Ti59等)等の周期表第4族元素と周期表第16族元素との化合物、硫化マグネシウム(MgS)、セレン化マグネシウム(MgSe)等の周期表第2族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化カドミウム(II)クロム(III)(CdCr24)、セレン化カドミウム(II)クロム(III)(CdCr2Se4)、硫化銅(II)クロム(III)(CuCr24)、セレン化水銀(II)クロム(III)(HgCr2Se4)等のカルコゲンスピネル類、バリウムチタネート(BaTiO3)等が挙げられるが、SnS2、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe等の周期表第14族元素と周期表第16族元素との化合物、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb等のIII−V族化合物半導体、Ga23、Ga23、Ga2Se3、Ga2Te3、In23、In23、In2Se3、In2Te3等の周期表第13族元素と周期表第16族元素との化合物、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdO、CdS、CdSe、CdTe、HgO、HgS、HgSe、HgTe等のII−VI族化合物半導体、As23、As23、As2Se3、As2Te3、Sb23、Sb23、Sb2Se3、Sb2Te3、Bi23、Bi23、Bi2Se3、Bi2Te3等の周期表第15族元素と周期表第16族元素との化合物、MgS、MgSe等の周期表第2族元素と周期表第16族元素との化合物が好ましく、中でも、Si、Ge、GaN、GaP、InN、InP、Ga23、Ga23、In23、In23、ZnO、ZnS、CdO、CdSがより好ましい。これらの物質は、毒性の高い陰性元素を含まないので耐環境汚染性や生物への安全性に優れており、また、可視光領域で純粋なスペクトルを安定して得ることができるので、量子ドット発光材料8の材料として有利である。これらの材料のうち、CdSe、ZnSe、CdSは、発光の安定性の点で好ましい。発光効率、高屈折率、安全性の経済性の観点から、ZnO、ZnSを用いた量子ドット発光材料8であるのが好ましい。また、上記の材料は、1種で用いるものであってもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(表面修飾剤)
本実施形態においては、量子ドット発光材料8の表面に、表面修飾剤が付着しているのが好ましい。これにより、透明媒体7中における量子ドット発光材料8の分散性を特に優れたものとすることができる。また、量子ドット発光材料8の製造時において、量子ドット発光材料8の表面に表面修飾剤を付着させることにより、形成される量子ドット発光材料8の形状が真球度の高いものとなり、また、量子ドット発光材料8の粒子径分布を狭く抑えることができるようになるため好ましい。
表面修飾剤は、量子ドット発光材料8の表面に直接付着したものであってもよいし、シェルを介して付着したもの、つまり、表面修飾剤が直接付着するのはシェルで、量子ドットコアには接触していないものであってもよい。
表面修飾剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;トリ(n−ヘキシル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン、トリ(n−デシル)アミン等の第3級アミン類;トリプロピルホスフィンオキシド、トリブチルホスフィンオキシド、トリヘキシルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド、トリデシルホスフィンオキシド等の有機リン化合物;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ピリジン、ルチジン、コリジン、キノリン類の含窒素芳香族化合物等の有機窒素化合物;ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等のアミノアルカン類;ジブチルスルフィド等のジアルキルスルフィド類;ジメチルスルホキシドやジブチルスルホキシド等のジアルキルスルホキシド類;チオフェン等の含硫黄芳香族化合物等の有機硫黄化合物;パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;アルコール類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類等が挙げられる。なお、量子ドット発光材料8が後述するような方法で調製されるものである場合、表面修飾剤は、高温液相において微粒子に配位して安定化する物質であるのが好ましく、具体的には、トリアルキルホスフィン類、有機リン化合物、アミノアルカン類、第3級アミン類、有機窒素化合物、ジアルキルスルフィド類、ジアルキルスルホキシド類、有機硫黄化合物、高級脂肪酸、アルコール類が好ましい。このような表面修飾剤を用いることにより、透明媒体7中における量子ドット発光材料8の分散性を特に優れたものとすることができる。また、量子ドット発光材料8の製造時において形成される量子ドット発光材料8の形状をより真球度の高いものとし、量子ドット発光材料8の粒度分布をよりシャープなものとすることができる。
(量子ドット発光材料の製造方法)
量子ドット発光材料8の製造方法としては、従来行われている、高真空下にて製造する方法や、いわゆる液相製造方法などが挙げられる。
高真空下にて製造する方法としては、例えば、分子ビームエピタキシー法、CVD法等が挙げられる。
また、液相製造方法としては、原料水溶液を、例えば、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン等のアルカン類、又はベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等の非極性有機溶媒中の逆ミセルとして存在させ、この逆ミセル相中にて結晶成長させる逆ミセル法、熱分解性原料を高温の液相有機媒体に注入して結晶成長させるホットソープ法、さらに、ホットソープ法と同様に、酸塩基反応を駆動力として比較的低い温度で結晶成長を伴う溶液反応法等が挙げられる。
本発明においては、これらの製造方法から任意の方法を使用することができるが、中でも、液相製造方法が好ましい。なお、量子ドット発光材料8の製造方法としては、前記したものに限定されず、公知の任意の他の方法を用いることができる。
(有機化合物層の概略的な構成)
以下、再び図1を参照して、有機化合物層3についての説明を行う。
なお、図1に示す有機EL素子本体部10の構成は、単に好ましい具体例を示したものに過ぎず、本発明はこれらに限定されない。本発明における有機EL素子本体部10は、例えば、以下に述べる(i)〜(viii)の構成とするものであってもよい。
(i)素子基板/陽極/発光層/電子輸送層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(ii)素子基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(iii)素子基板/陽極/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(iv)素子基板/陽極/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(v)素子基板/陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極/熱伝導層/封止用接着剤/封止部材
(vi)素子基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極/封止部材
(vii)素子基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極/封止部材
(viii)素子基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極/封止部材
(有機化合物層の詳細な構成)
有機EL素子本体部10の有機化合物層3は、図1に示されているように、また、前記(i)〜(viii)に示されているように、陽極2と陰極4の間に形成されている。以下、有機化合物層3の詳細な構成について説明する。
(1)注入層:正孔注入層、電子注入層
注入層は、必要に応じて設けることができる。注入層には電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極2と発光層33又は正孔輸送層32の間、及び陰極4と発光層33又は電子輸送層34との間に設けることができる。
本発明でいう注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機機能層間に設けられる層である。注入層については、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。
正孔注入層31は、例えば、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されている。正孔注入層31に適用可能な正孔注入材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体等を含むポリマーやアニリン系共重合体、ポリアリールアルカン誘導体、又は導電性ポリマーが挙げられる。正孔注入材料として好ましくはポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体であり、さらに好ましくはポリチオフェン誘導体である。
電子注入層35は、例えば、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、具体的には、ストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属バッファー層、フッ化リチウムに代表されるアルカリ金属化合物バッファー層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物バッファー層、酸化アルミニウムに代表される酸化物バッファー層等が挙げられる。本発明においては、上記バッファー層(注入層)はごく薄い膜であることが望ましく、フッ化カリウム、フッ化ナトリウムが好ましい。電子注入層35の膜厚は0.1nm〜5μm程度、好ましくは0.1〜100nm、さらに好ましくは0.5〜10nm、最も好ましくは0.5〜4nmである。
(2)正孔輸送層
正孔輸送層32を構成する正孔輸送材料としては、上記正孔注入層31で適用するのと同様の化合物を使用することができるが、さらには、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、さらには、米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。また、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、特開2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters 80(2002),p.139)、特表2003−519432号公報に記載されているような、いわゆるp型半導体的性質を有するとされる正孔輸送材料を用いることもできる。
正孔輸送層32は、上記正孔輸送材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層32の膜厚については、特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。この正孔輸送層32は上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であってもよい。
以下、本実施形態に係る有機ELパネル100の正孔輸送材料に用いられる化合物の好ましい具体例((1)〜(60))を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2015149230
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Figure 2015149230
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なお、上記例示化合物に記載のnは重合度を表し、重量平均分子量が50,000〜200,000の範囲となる整数を表す。重量平均分子量がこの範囲にあると、正孔の輸送能を高くすることができ、発光効率の向上を図ることができるため好ましい。
これらの高分子化合物は、Makromol.Chem.,193,909頁(1992)等に記載の公知の方法で合成することができる。
(3)電子輸送層
電子輸送層34は、電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔ブロック層も電子輸送層34に含まれる。電子輸送層34は単層又は複数層設けることができる。
従来、電子輸送層34を単層又は複数層とする場合において、発光層33に対して陰極4側に隣接する電子輸送層34に用いられる電子輸送材料(正孔ブロック材料を兼ねる)は、陰極4より注入された電子を発光層33に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。電子輸送材料としては、例えば、フルオレン誘導体、カルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、シロール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、8−キノリノール誘導体等の金属錯体等が挙げられる。また、電子輸送材料として、例えば、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも用いることができる。電子輸送材料としては、これらの中でもカルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、ピリジン誘導体等が本発明では好ましく、アザカルバゾール誘導体であることがより好ましい。
電子輸送層34は、上記電子輸送材料を、例えば、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法を含む印刷法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができ、好ましくは上記電子輸送材料,フッ化アルコール溶剤を含有する塗布液を用いたウェットプロセスにより形成することができる。
電子輸送層34の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。電子輸送層34は上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をゲスト材料としてドープしたn性の高い電子輸送層34を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、同10−270172号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
本実施形態における電子輸送層34には、有機物のアルカリ金属塩を含有することが好ましい。有機物の種類としては特に制限はないが、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸、酪酸塩、吉草酸塩、カプロン酸塩、エナント酸塩、カプリル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、イソフタル酸塩、テレフタル酸塩、サリチル酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、アジピン酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。有機物の種類として好ましくは、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、カプロン酸塩、エナント酸塩、カプリル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩が挙げられる。有機物の種類としてより好ましくは、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩等の脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩であり、脂肪族カルボン酸の炭素数が4以下であることがさらに好ましい。有機物の種類として最も好ましくは、酢酸塩である。
有機物のアルカリ金属塩のアルカリ金属の種類としては特に制限はないが、Na、K、Csが挙げられる。アルカリ金属の種類として好ましくはK、Csであり、さらに好ましくはCsである。有機物のアルカリ金属塩としては、前記有機物とアルカリ金属の組み合わせが挙げられ、好ましくは、ギ酸Li、ギ酸K、ギ酸Na、ギ酸Cs、酢酸Li、酢酸K、酢酸Na、酢酸Cs、プロピオン酸Li、プロピオン酸Na、プロピオン酸K、プロピオン酸Cs、シュウ酸Li、シュウ酸Na、シュウ酸K、シュウ酸Cs、マロン酸Li、マロン酸Na、マロン酸K、マロン酸Cs、コハク酸Li、コハク酸Na、コハク酸K、コハク酸Cs、安息香酸Li、安息香酸Na、安息香酸K、安息香酸Csが挙げられる。前記有機物とアルカリ金属の組み合わせとしてより好ましくは、酢酸Li、酢酸K、酢酸Na、酢酸Csであり、最も好ましくは酢酸Csである。
これらドープ材の含有量は、添加する電子輸送層34に対し、好ましくは1.5〜35質量%であり、より好ましくは3〜25質量%であり、最も好ましくは5〜15質量%である。
(4)発光層
有機EL素子本体部10を構成する発光層33は、電極又は電子輸送層34から注入されてくる電子と、電極又は正孔輸送層32から注入されてくる正孔と、が再結合して発光する層である。
発光層33は、含まれる発光性化合物が前記要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。
また、発光層33は、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。
本発明における発光層33の膜厚の総和は1〜100nmの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは、より低い駆動電圧を得ることができることから50nm以下である。なお、本発明でいう発光層33の膜厚の総和とは、発光層33間に非発光性の中間層が存在する場合には、当該中間層も含む膜厚である。個々の発光層33の膜厚としては1〜50nmの範囲に調整することが好ましい。
発光層33を複数設ける場合、個々の発光層33は、青、緑、赤の各色発光を示してもよく、各発光層33の膜厚の関係については、特に制限はない。
発光層33は、後述する発光性化合物やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法等の公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。
本発明においては、各発光層33に複数のリン光発光性化合物を混合してもよく、また、リン光発光性化合物と蛍光発光性化合物を同一発光層33中に混合して用いてもよい。
さらに、本発明においては、発光層33の構成として、ホスト化合物、リン光発光性化合物を含有し、リン光発光性化合物より発光させることが好ましい。
(4.1)ホスト化合物
有機EL素子本体部10の発光層33に含有されるホスト化合物としては、室温(25℃)におけるリン光発光のリン光量子収率が0.1未満の化合物が好ましい。さらに好ましくはリン光量子収率が0.01未満である。また、発光層33に含有される化合物の中で、その層中での体積比が50%以上であることが好ましい。
ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を単独で用いてもよく、又は複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子本体部10を高効率化することができる。また、後述する発光性化合物を複数種用いることで異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。
また、本発明で用いることのできるホスト化合物は、従来公知の低分子化合物でも、繰り返し単位を持つ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(重合性ホスト化合物)でもよい。なお、ホスト化合物として高分子化合物を用いた場合、当該高分子化合物が溶媒を取り込んで膨潤やゲル化等、溶媒が抜けにくいと思われる現象が起こり易いので、これを防ぐために分子量は高くない方が好ましい。ホスト化合物として高分子化合物を用いる場合、具体的には塗布時での分子量が2,000以下のものを用いることが好ましく、塗布時の分子量が1,000以下のものを用いることがより好ましい。
ホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、発光の長波長化を防ぎ、なお且つ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。ここで、ガラス転移点(Tg)とは、DSC(Differential Scanning Colorimetry:示差走査熱量法)を用いて、JIS−K−7121に準拠した方法により求められる値である。
ホスト化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が挙げられる。例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等が挙げられる。
ホスト化合物は、好ましくは一般式(2)で示される化合物が用いられる。
Figure 2015149230
一般式(2)中、Xは、NR′、O、S、CR′R″又はSiR′R″を表す。R′及びR″は、各々水素原子又は置換基を表す。Ar1及びAr2は、芳香環を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。nは、0〜4の整数を表す。
一般式(2)におけるXにおいて、R′及びR″で各々表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素環基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基又はヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)等が挙げられる。
これらの置換基は上記の置換基によってさらに置換されていてもよい。これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
中でも、Xとしては、NR′又はOが好ましく、より好ましくは、XがOの場合である。すなわち、より好ましくは、本発明に用いられるホスト化合物がジベンゾフラン誘導体であることである。
また、R′としては、芳香族炭化水素基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基)、又は芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)が特に好ましい。
上記の芳香族炭化水素基、芳香族複素環基は、各々一般式(2)のXにおいて、R′、R″で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(2)において、Ar1及びAr2により表される芳香環としては、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環が挙げられる。また、該芳香環は単環でもよく、縮合環でもよく、さらに未置換でも、一般式(2)のXにおいて、R′及びR″で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(2)において、Ar1及びAr2により表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。これらの環はさらに、一般式(2)で表される部分構造のXにおいて、R′及びR″で各々表される置換基を有してもよい。
一般式(2)で表される部分構造において、Ar1及びAr2により表される芳香族複素環としては、例えば、フラン環、ジベンゾフラン環、チオフェン環、オキサゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の一つがさらに窒素原子で置換されている環を示す)等が挙げられる。これらの環は、さらに一般式(2)において、R′及びR″で各々表される置換基を有してもよい。
上記の中でも、一般式(2)において、Ar1及びAr2により表される芳香環として、好ましく用いられるのは、カルバゾール環、カルボリン環、ジベンゾフラン環、ベンゼン環であり、さらに好ましく用いられるのは、カルバゾール環、カルボリン環、ベンゼン環であり、より好ましくは置換基を有するベンゼン環であり、特に好ましくはカルバゾリル基を有するベンゼン環が挙げられる。
また、一般式(2)において、Ar1及びAr2により表される芳香環としては、各々3環以上の縮合環が好ましい一態様である。3環以上が縮合した芳香族炭化水素縮合環としては、具体的には、ナフタセン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ヘキサセン環、フェナントレン環、ピレン環、ベンゾピレン環、ベンゾアズレン環、クリセン環、ベンゾクリセン環、アセナフテン環、アセナフチレン環、トリフェニレン環、コロネン環、ベンゾコロネン環、ヘキサベンゾコロネン環、フルオレン環、ベンゾフルオレン環、フルオランテン環、ペリレン環、ナフトペリレン環、ペンタベンゾペリレン環、ベンゾペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピラントレン環、ナフトコロネン環、オバレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。なお、これらの環は、さらに上記の置換基を有していてもよい。
また、3環以上が縮合した芳香族複素環としては、具体的には、アクリジン環、ベンゾキノリン環、カルバゾール環、カルボリン環、フェナジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、カルボリン環、サイクラジン環、キンドリン環、テペニジン環、キニンドリン環、トリフェノジチアジン環、トリフェノジオキサジン環、フェナントラジン環、アントラジン環、ペリミジン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭素原子の任意の一つが窒素原子で置き換わったものを表す)、フェナントロリン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ナフトフラン環、ナフトチオフェン環、ベンゾジフラン環、ベンゾジチオフェン環、ナフトジフラン環、ナフトジチオフェン環、アントラフラン環、アントラジフラン環、アントラチオフェン環、アントラジチオフェン環、チアントレン環、フェノキサチイン環、チオファントレン環(ナフトチオフェン環)等が挙げられる。なお、これらの環はさらに置換基を有していてもよい。
また、一般式(2)において、nは0〜4の整数を表すが、0〜2であることが好ましく、特にXがO、Sである場合には1〜2であることが好ましい。
本発明においては、特に、ジベンゾフラン環とカルバゾール環をともに有するホスト化合物が好ましい。
以下に、一般式(2)で表されるホスト化合物の具体例(a−1〜a−41)を示すが、これらに限定されるものではない。

Figure 2015149230
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Figure 2015149230
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(4.2)発光性化合物
本発明で用いることのできる発光性化合物(発光ドーパントともいう)としては、少なくともリン光発光性化合物(リン光性化合物ともいう)が発光層33に含有される。本発明において、リン光発光性化合物とは、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましいリン光量子収率は0.1以上である。
上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのリン光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、任意の溶媒のいずれかにおいて上記リン光量子収率(0.01以上)が達成されればよい。
リン光発光性化合物の発光原理としては2種挙げられる。一つは、キャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをリン光発光性化合物に移動させることでリン光発光性化合物からの発光を得るというエネルギー移動型である。もう一つは、リン光発光性化合物がキャリアトラップとなり、リン光発光性化合物上でキャリアの再結合が起こり、リン光発光性化合物からの発光が得られるというキャリアトラップ型である。本発明においては、いずれの場合であっても、リン光発光性化合物の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件でとなる。
リン光発光性化合物は、有機EL素子本体部10の発光層33に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくは元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物であり、さらに好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、又は白金化合物(白金錯体系化合物)、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
本発明で用いるリン光発光性化合物は、少なくとも1つの青色リン光発光性化合物を含むものあることが好ましい。より好ましくは少なくとも1つの青色リン光発光性化合物と、当該青色リン光発光性化合物よりもバンドギャップエネルギーが低い少なくとも1つのリン光発光性化合物と、を含むものである。
リン光発光性化合物としては、公知の化合物を用いることができるが、好ましくは配位子としてピリジン誘導体を有する金属錯体(リン光発光性化合物)や、一般式(3)で表されるリン光発光性化合物を上げることができる。より好ましくは一般式(3)で表されるリン光発光性化合物である。
以下に、本発明に好ましく用いられる、一般式(3)で表されるリン光発光性化合物について説明する。
Figure 2015149230
一般式(3)において、R1は、置換基を表す。Zは、5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。n1は、0〜5の整数を表す。B1〜B5は、炭素原子、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を表し、少なくとも一つは窒素原子を表す。M1は、元素周期表における8族〜10族の金属を表す。X1及びX2は、炭素原子、窒素原子又は酸素原子を表し、L1は、X1及びX2と共に2座の配位子を形成する原子群を表す。m1は、1、2又は3の整数を表し、m2は、0、1、又は2の整数を表すが、m1+m2は、2又は3である。
一般式(3)で表されるリン光発光性化合物は、HOMOのエネルギー準位が−5.15〜−3.50eV、LUMOのエネルギー準位が−1.25〜+1.00eVであることが好ましく、より好ましくはHOMOのエネルギー準位が−4.80〜−3.50eV、LUMOのエネルギー準位が−0.80〜+1.00eVであることが好ましい。
一般式(3)で表されるリン光発光性化合物において、R1で表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素環基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基又はヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)等が挙げられる。これらの置換基のうち、好ましいものはアルキル基若しくはアリール基である。
前記したように、Zは、5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。Zにより形成される5〜7員環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピロール環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環及びチアゾール環等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、ベンゼン環である。
前記したように、B1〜B5は、炭素原子、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を表し、少なくとも一つは窒素原子を表す。これら5つの原子により形成される芳香族含窒素複素環としては単環が好ましい。例えば、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサジアゾール環及びチアジアゾール環等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、ピラゾール環、イミダゾール環であり、特に好ましくは、B2、B5が窒素原子であるイミダゾール環である。これらの環は、上記の置換基によってさらに置換されていてもよい。置換基として好ましいものは、アルキル基及びアリール基であり、さらに好ましくはアリール基である。
前記したように、L1は、X1、X2と共に2座の配位子を形成する原子群を表す。また、X1及びX2は、炭素原子、窒素原子又は酸素原子を表す。X1−L1−X2で表される2座の配位子の具体例としては、例えば、置換又は無置換のフェニルピリジン、フェニルピラゾール、フェニルイミダゾール、フェニルトリアゾール、フェニルテトラゾール、ピラザボル、ピコリン酸及びアセチルアセトン等が挙げられる。これらの基は、上記の置換基によってさらに置換されていてもよい。
前記したように、m1は、1、2又は3の整数を表し、m2は、0、1又は2の整数を表すが、m1+m2は2又は3である。中でも、m2は、0である場合が好ましい。M1で表される金属としては、元素周期表の8〜10族の遷移金属元素(単に遷移金属ともいう)が用いられるが、中でもイリジウム、白金が好ましく、さらに好ましくはイリジウムである。
以下に、本発明で好ましく用いられるリン光発光性化合物の具体的な化合物(D−1〜D−133)を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015149230
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(本実施形態に係る有機ELパネルの作用・効果)
以上に説明した本実施形態に係る有機ELパネル100には、発光層33を含む有機EL素子本体部10の光取り出し面10a側に光取り出しシート9を設け、有機EL素子本体部10と光取り出しシート9の間隙に透明媒体7を充填する。本発明においては、この透明媒体7に量子ドット発光材料8を含めている。
そのため、有機EL素子本体部10の発光層33で発光し、光取り出し面10aから外部に放射された光を当該量子ドット発光材料8によって任意の波長に変換(波長変換)することができる。なお、量子ドット発光材料8による光の波長変換は、当該量子ドット発光材料8の平均粒子径を制御することにより容易且つ確実に行うことができ、色再現性が良い。従って、有機ELパネル100を、例えば、白色光源として容易且つ好適に用いることが可能となる。
また、本実施形態に係る有機ELパネル100は、透明媒体7に量子ドット発光材料8を含めているので、従来のように、発光層33に量子ドット発光材料8を含める場合と比較して製造が容易であり、コストダウンを図ることができる。つまり、従来は、例えば、3色の発光材料を使用していたために材料コストが増大し、また、装置のハイスペック化やタクトタイムの増加が必要になるためにコストが増大していた。しかしながら、本実施形態に係る有機ELパネル100によればこれらを解消することができ、コストダウンを図ることができる。
さらに、本実施形態に係る有機ELパネル100は、光取り出し面10aに光取り出しシート9を設けているので、発光効率に優れたものとすることができる。
(有機ELパネルの他の実施形態)
以上、図1を参照して本実施形態に係る有機ELパネル100について説明した。既に説明しているように、この有機ELパネル100は、素子基板1側を光取り出し面10aとしたものであり、図1に示すように、素子基板1上に透明媒体7を介して光取り出しシート9が設けられているが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
例えば、図2に示すような構成とすることができる。図2に示す他の実施形態に係る有機ELパネル100Aは、陰極4側の封止部材6上に、透明媒体7を介して光取り出しシート9を設けている。つまり、当該他の実施形態に係る有機ELパネル100Aは、陰極4側を光取り出し面10aとし、ここから光を放射する。そのため、他の実施形態において光取り出し側となる陰極4、封止接着剤5、封止部材6などは透明とするのが好ましい。なお、有機ELパネル100Aにおけるその他の構成要素は、前記した一実施形態に係る有機ELパネル100の構成要素と同様である。従って、一実施形態に係る有機ELパネル100(図1)と他の実施形態に係る有機ELパネル100A(図2)において同様の構成要素となるものについては同じ符号を付すこととし、詳細な説明は省略する。このような構成の他の実施形態に係る有機ELパネル100Aも有機ELパネル100と全く同様に、色再現性と発光効率に優れたものとすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いることもあるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
(実施例1)
(1)有機EL素子本体部の作製
(1.1)ガスバリア性と可撓性を有する素子基板の作製
可撓性を有する素子基板として、ポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポン社製フィルム、以下、PENと略記する)を用いた。このフィルムの陽極を形成する側の全面に、特開2004−68143号公報に記載の構成からなる大気圧プラズマ放電処理装置を用いてSiOxからなる無機物のガスバリア膜を、厚さ500nmとなるように形成した。これにより、酸素透過度0.001ml/m2・day・atm以下、水蒸気透過度0.001g/m2・day・atm以下のガスバリア性と可撓性を有する素子基板を作製した。
(1.2)第1電極層の形成
作製したガスバリア性と可撓性を有する素子基板上に、厚さ120nmのITO(インジウムチンオキシド)をスパッタ法により成膜し、フォトリソグラフィー法によりパターニングを行い、陽極を形成した。なお、パターンは、発光面積が50mm平方になるようなパターンとした。
(1.3)正孔注入層の形成
この陽極(ITO透明電極)を形成した素子基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。その後、素子基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer製、Baytrоn P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を用い、3000rpm、30秒でスピンコート法により成膜し、130℃にて1時間乾燥して膜厚30nmの正孔注入層を設けた。
(1.4)正孔輸送層の形成
正孔注入層を設けた素子基板を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、一方のモリブデン製抵抗加熱ボートに、正孔輸送材料−(1)を200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにホスト化合物としてa−24を200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートに下記化合物Aを200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにD−66を20mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにD−80を20mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにD−67を20mg入れ、真空蒸着装置に取り付けた。
次いで、真空層を4×10-4Paまで減圧した後、正孔輸送材料−(1)の入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で素子基板に蒸着して膜厚40nmの正孔輸送層を設けた。
(1.5)発光層の形成
a−24、D−66の入った前記加熱ボートに通電して加熱し、下記構成になるように前記正孔輸送層上に共蒸着して、膜厚40nmの発光層を設けた。なお、蒸着時の基板温度は室温であった。
〈発光層組成物〉
例示化合物a−24(ホスト化合物) 13.950質量部
例示化合物D−66(青色リン光発光性化合物) 2.450質量部
(1.6)電子輸送層の形成
その上に、さらに、化合物Aの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で前記発光層の上に蒸着してさらに膜厚40nmの電子輸送層を設けた。なお、蒸着時の基板温度は室温であった。
Figure 2015149230
(1.7)電子注入層、陰極の形成
引き続き、フッ化リチウム0.5nm及びアルミニウム110nmを蒸着して陰極を形成した。
(1.8)封止及び有機EL素子本体部の作製
引き続き、市販のロールラミネート装置を用いて封止部材を接着し、有機EL素子本体部を製作した。
なお、封止部材として、厚み30μmのアルミニウム箔(東洋アルミニウム株式会社製)に、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(12μm厚)をドライラミネーション用の接着剤(2液反応型のウレタン系接着剤)を用いてラミネートしたものを用いた(接着剤層の厚み1.5μm)。
封止するにあたり、封止接着剤として熱硬化性接着剤を用い、これを封止部材のアルミニウム面にディスペンサを使用して所定の接着面(つや面)に沿って厚み20μmで均一に塗布した。これを100Pa以下の真空下で12時間乾燥させた。さらに、露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmの窒素雰囲気下へ移動し、12時間以上乾燥させ、封止接着剤の含水率を100ppm以下となるように調整した。
熱硬化接着剤は、下記の(A)〜(C)を混合したエポキシ系接着剤を用いた。
(A)ビスフェノールAジグリシジルエーテル(DGEBA)
(B)ジシアンジアミド(DICY)
(C)エポキシアダクト系硬化促進剤
以上のようにして、図1に記載の形態になるよう、封止基板を、取り出し電極及び電極リードの接合部を覆うようにして密着・配置して、圧着ロールを用いて厚着条件、圧着ロール温度120℃、圧力0.5MPa、装置速度0.3m/minで密着封止した。
(光取り出しシートの作製)
アクリルポリオール(アクリディック49−394IM、固形分60%、DIC株式会社製):32重量部、シリカ樹脂粒子(平均粒径27.2μm):180重量部、シリコーン樹脂粒子(平均粒径30.0μm):40質量部、酢酸ブチル:215質量部の組成で調整された溶液を、厚さ100μmのPETフィルムに塗布することによって、光取り出しシートを得た。
(粘着剤塗布液(透明媒体)の作製)
2−エチルヘキシルアクリレート5g、フェノキシエチルアクリレート5g、アクリル酸1g、及び2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)0.2gに、イソシアネート系硬化剤0.15g及び上記の酸化ジルコニウム透明分散液40.0gを混合攪拌し、酸化ジルコニウム粒子を含む粘着剤塗布液を作製した。
(量子ドットの作製)
アルゴン気流下で、トリ−n−オクチルホスフィンオキシド(TOPO)(関東化学社製)7.5gに、ステアリン酸(関東化学社製)2.9g、n−テトラデシルホスホン酸(AVOCADO社製)620mg、及び、酸化カドミウム(和光純薬工業社製)250mgを加え、370℃に加熱混合した。これを270℃まで自然冷却させた後、予めトリブチルホスフィン(関東化学社製)2.5mlに、セレン(STREMCHEMICAL社製)200mgを溶解させた溶液を加え、減圧乾燥し、TOPOで被覆されたCdSe微粒子を得た。
次いで、得られたCdSe微粒子に、TOPO15gを加えて加熱し、引き続き270℃でトリオクチルホスフィン(シグマアルドリッチ社製)10mlにジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(東京化成社製)1.1gを溶解した溶液を加えた。これにより、表面にTOPOが固定された、CdSeのナノ結晶(平均粒子径5.4nm)をコアとし、ZnSをシェルとする量子ドット発光材料(平均粒子径:32.4nm)を作製した。
さらに、酸化カドミウムとセレンの量を調整し、同様の手法でCdSeのナノ結晶(平均粒子径3nm)をコアとし、ZnSをシェルとする量子ドット発光材料(平均粒子径:18nm)を作製した。
なお、量子ドット発光材料の平均粒子径は、動的光散乱法による粒径測定装置(Malvern社製、「ZETASIZER Nano Series Nano−ZS」)を用いて測定した。
(光取り出しシートの貼り合せ)
得られた2種類の量子ドット発光材料を粘着剤塗布液に混合攪拌し、この粘着剤塗布液をアプリケーターにて光取り出しシートの裏面に塗布し、130℃で3分間乾燥させて、厚さ25μmの透明媒体層を形成した。乾燥後の粘着剤塗布液の質量は38.5g/m2であった。その後、光取り出しシートの粘着剤塗布面と、作製した有機EL素子本体部の素子基板と、が接触するようにしてこれらを貼り合せた。そして、光取り出しシートを貼り合せた有機EL素子本体部を1×10-2Paの減圧環境下、真空ラミネータを用いて、押圧力0.1MPaにて100℃、60秒間圧着し、有機ELパネルAを作製した。
(実施例2)
実施例1の量子ドット発光材料の作製において、CdSeのナノ結晶(平均粒径5.4nm)をコアとし、ZnSをシェルとする量子ドット(平均粒子径:32.4nm)のみ作製した。乾燥後の粘着剤塗布液の質量は37.6g/m2だった。それ以外は実施例1と同様にして有機ELパネルBを作製した。
(比較例1)
実施例1の発光層を形成する際に用いた加熱ボートの内容を下記a−24、D−66、D−80、D−67とし、当該加熱ボートに通電して加熱し、下記構成になるように前記正孔輸送層上に共蒸着して膜厚40nmの発光層を設けた。そして、透明媒体層に量子ドット発光材料を含有させることなく、光取り出しシートを貼り合せた。乾燥後の粘着剤塗布液の質量は35.0g/m2だった。それ以外は実施例1と同様にして有機ELパネルCを作製した。
〈発光層組成物〉
例示化合物a−24(ホスト化合物) 13.950質量部
例示化合物D−66(青色リン光発光性化合物) 2.450質量部
例示化合物D−80(緑色リン光発光性化合物) 0.025質量部
例示化合物D−67(赤色リン光発光性化合物) 0.025質量部
(比較例2)
比較例1において、光取り出しシートの貼り合せは行わず、有機ELパネルDを作製した。
《有機ELパネルの評価》
(1)発光効率の測定
作製した有機ELパネルA〜Dを、室温(約23℃)にて2.5mA/cm2の定電流条件下で発光させた。そして、発光開始直後の発光輝度Lを、分光放射輝度計CS−2000(コニカミノルタオプティクス社製)を用いて測定した。
そして、比較例である有機ELパネルCの発光輝度を1.0とした相対発光輝度を求め、これを発光効率(外部取り出し量子効率)の尺度とした。相対値が大きいほど、発光効率に優れていることを表す。
(2)色再現性の評価
上記有機ELパネルA〜Dを同じ手順で5パネルずつ作製し、色度(CIE表色系x、y)を、分光放射輝度計CS−2000(コニカミノルタオプティクス社製)により測定し、5パネルのx、yの標準偏差値を比較した。評価指標を次のように設けた。
◎:0.005未満
○:0.005以上0.01未満
△:0.01以上0.05未満
×:0.05以上
色再現性の評価においては、◎、○、△を色度変動が少なく、色再現性が良いと判断し、これらを合格とした。一方、×を色度変動が多く、色再現性が悪いと判断し、これを不合格とした。
有機ELパネルに用いた発光性化合物の種類数、透明媒体の有無、量子ドット発光材料の種類数、光取り出しシートの有無、発光効率の相対発光輝度、色再現性の評価を表1に示す。
Figure 2015149230
表1に示すように、実施例1、2に係る有機ELパネルA、Bは、光取り出しシートを有していたので、比較例2の有機ELパネルDに比べ、発光効率が高いことが確認された。また、有機ELパネルの作製バッチ間において色度変動が少なく、色再現性に優れていることが確認された。さらに、使用する燐光材料も減らすことができ、パネルコストを抑えることができた。中でも、実施例1の有機ELパネルAは、量子ドット発光材料を2種類用いていたので、色再現性に特に優れていた。
これに対し、比較例1、2に係る有機ELパネルCは、透明媒体に量子ドット発光材料を有していなかったので、色再現性が劣っていた。また、これらは使用する燐光材料が多く、パネルコストを抑えることができなかった。さらに、比較例2に係る有機ELパネルDは、光取り出しシートを有していなかったので、実施例1、2と比べて発光効率が低かった。
100 有機エレクトロルミネッセンスパネル(有機ELパネル)
10 有機エレクトロルミネッセンス素子本体部(有機EL素子本体部)
1 素子基板
2 陽極
3 有機化合物層
33 発光層
4 陰極
7 透明媒体
8 量子ドット発光材料
9 光取り出しシート
10a 光取り出し面

Claims (3)

  1. 素子基板、前記素子基板上に形成された陽極、前記陽極上に形成され、且つ、発光層を含む有機化合物層、及び前記有機化合物層上に形成された陰極を有する有機エレクトロルミネッセンス素子本体部と、
    前記有機エレクトロルミネッセンス素子本体部の光取り出し面側に設けられた光取り出しシートと、
    前記有機エレクトロルミネッセンス素子本体部と前記光取り出しシートの間隙に充填された透明媒体と、を備え、
    前記透明媒体が、量子ドット発光材料を含んでいる
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  2. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルにおいて、
    前記発光層から放出される1種類以上の波長光のうち、長波長側の少なくとも1種類以上の波長光を前記量子ドット発光材料が波長変換することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  3. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルにおいて、
    前記量子ドット発光材料が、Si、Ge、GaN、GaP、InN、InP、Ga23、Ga23、In23、In23、ZnO、ZnS、CdO、CdS又はこれらの混合物で構成されたものであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
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