JP2015148673A - 眼鏡用レンズ - Google Patents

眼鏡用レンズ Download PDF

Info

Publication number
JP2015148673A
JP2015148673A JP2014020468A JP2014020468A JP2015148673A JP 2015148673 A JP2015148673 A JP 2015148673A JP 2014020468 A JP2014020468 A JP 2014020468A JP 2014020468 A JP2014020468 A JP 2014020468A JP 2015148673 A JP2015148673 A JP 2015148673A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dyeing
lens
wavelength
dye
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014020468A
Other languages
English (en)
Inventor
裕子 川村
Hiroko Kawamura
裕子 川村
由佳 武富
Yuka Taketomi
由佳 武富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Essilor Co Ltd
Original Assignee
Nikon Essilor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Essilor Co Ltd filed Critical Nikon Essilor Co Ltd
Priority to JP2014020468A priority Critical patent/JP2015148673A/ja
Publication of JP2015148673A publication Critical patent/JP2015148673A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/10Filters, e.g. for facilitating adaptation of the eyes to the dark; Sunglasses
    • G02C7/105Filters, e.g. for facilitating adaptation of the eyes to the dark; Sunglasses having inhomogeneously distributed colouring
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/10Filters, e.g. for facilitating adaptation of the eyes to the dark; Sunglasses
    • G02C7/104Filters, e.g. for facilitating adaptation of the eyes to the dark; Sunglasses having spectral characteristics for purposes other than sun-protection
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/06Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses bifocal; multifocal ; progressive
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/06Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses bifocal; multifocal ; progressive
    • G02C7/061Spectacle lenses with progressively varying focal power

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)

Abstract

【課題】更なる利便性を向上させることができ、装用者が屋外で遠くを見る時にも屋内で近くを見る時にも、視認性や防眩性の向上、コントラストやパソコンの画面の視認性の向上や色味などによる異和感の低減を図ることができ、年配者の目にも好適な眼鏡用レンズを提供する。【解決手段】レンズ基材と、レンズ基材を異なる色で染色した第1の染色部及び第2の染色部と、を備え、第1の染色部は、レンズ基材の少なくとも装用者が遠くを見るときの遠用部分に形成され、第1の波長領域の光を減光又は遮光する機能を有し、第2の染色部は、レンズ基材の少なくとも装用者が近くを見るときの近用部分に形成され、第2の波長領域の光の内の特定の波長の光を中心として選択的に減光又は遮光する機能を有することにより、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ基材の異なる領域に異なる色の染色が施された眼鏡用レンズに関する。
従来より、眼鏡用レンズの中には、ファッション性の向上や目を保護することなどを目的として、レンズ表面に染色が施されたものがある。例えば、コスメティック効果、防眩効果、遮光効果等を得るために、レンズ表面を均一に染色したり、濃度勾配(グラデーション)を付けて染色したりすることが行われている。
一方、近年は、軽量且つ耐衝撃性に優れ、染色し易いなどの利点から、従来のガラスレンズに代わって、プラスチックレンズが多用されている。また、最近では、このような眼鏡用のプラスチックレンズに染色によって様々な機能を付加することが行われている(例えば、特許文献1〜4を参照。)。
特許文献1には、眼鏡用レンズに視認性を維持したまま防眩性機能を付与するのに適した希土類金属化合物、例えば585nm付近の可視光を高度に波長選択的に吸収できるネオジム化合物の代わりに、有機系色素を用いて得られた、ネオジム化合物含有プラスチック眼鏡レンズと同等の光透過性を持つ、即ち視認性及び防眩性を兼備したプラスチック眼鏡レンズが開示されている。ここで、この有機系色素は、可視光吸収分光スペクトルにおいて、565nm〜605nmの間に主吸収ピーク(P)を有し、主吸収ピーク(P)の半値幅が30nm以下であり、シャープな主吸収ピークを持つものであり、環境光からの眼の保護や不快感の緩和を目的とするサングラスあるいはカラー眼鏡レンズにおいて、使用環境や使用者の個性に応じてさまざまな色調に設定するために複数の色素を組み合わせることもできるものである。
特許文献2及び3には、アイポイントを含む高透光性領域と、高透光性領域の周辺の上下左右の少なくとも3方を囲むように設けられた低透光性領域とを有するレンズが開示され、低透光性領域が高透光性領域よりも遮光率の高いレンズは、ファッション性の向上と効率の良いグレアカット機能を備え(特許文献2参照)、低透光性領域が周辺に向かって遮光率が変化するグラディエント領域を含むレンズは、更に、ファッション性が向上する(特許文献3参照)ことが開示されている。
特許文献4には、視感透過率が75%を超え、周辺領域の400〜500nmの波長帯に対する平均透過率を、中心領域の同じ波長帯に対する平均透過率よりも高くして、夜間あるいは暗所において物体がより明瞭に目視でき、なおかつそのような明瞭に目視できる視野が広い夜間用遮光レンズを開示している。
特開2008−134618号公報 特開2011−81228号公報 特開2011−81232号公報 特開2012−42522号公報
しかしながら、特許文献1〜4に開示の眼鏡レンズは、それぞれ、視認性と防眩性との兼備や、ファッション性や耐グレア性や、夜間及び暗所での視認性等の点で優れたものであるが、眼鏡用レンズに求められる機能は、屋内で使用するか、屋外で使用するかによっても異なる。このため、従来は、屋内用や屋外用といった用途毎に機能の異なった複数の眼鏡を用意し、その都度眼鏡を掛け直さなければならないといった不便さがあった。
また、特許文献1に開示のプラスチック眼鏡レンズは、主吸収ピークに対応する透過率極小値を小さく、例えば30%以下にしているため、視認性と防眩性の両立を図れるものの、特定波長での分光透過率が低くなり過ぎ、屋内外の使用によっては、その効果が発揮されないし、違和感を生じさせることになるという問題もあった。また、特許文献1は、眼鏡レンズを、有機系色素を配合した樹脂から形成する、またはハードコート層、プライマ層、その他の成分層に有機系色素を含有することを開示するものであり、有機系色素をレンズ基材に染色することを目的とするものではない。
また、特許文献2〜3に開示の眼鏡レンズは、周辺の低透光性領域の遮光率を中央の高透光性領域よりも高めてファッション性や耐グレア性等を向上させることはできるが、屋内外での眼鏡用レンズの使用に必要となる防眩性やコントラストなどの複数の機能を同時に実現することができないという問題もあった。
更に、特許文献4に開示の眼鏡レンズは、400〜500nm(青)の波長帯域に対する周辺領域の平均透過率を中央より高くするものであるが、夜間や暗所での使用に限定されるという問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、更なる利便性を向上させることができ、装用者が屋外で遠くを見る時にも屋内で近くを見る時にも、自然と視認性を向上させることができ、例えば、一方では防眩性を向上させることができ、他方では、コントラストやパソコンの画面の視認性の向上や色味などによる異和感の低減を図ることができ、年配者の目にも好適な眼鏡用レンズを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解消するものとして、先に、特願2012−181047号明細書において、レンズ基材の表面を異なる色で染色した第1の染色層及び第2の染色層とを備え、第1の染色層は、レンズ基材の少なくとも装用者が遠くを見るときの遠用部分に形成され、第1の波長成分の光を減光又は遮光する機能を有し、例えば可視光の平均透過率が50%〜95%であり、第2の染色層は、レンズ基材の少なくとも装用者が近くを見るときの近用部分に形成され、第2の波長成分の光を減光又は遮光する機能を有し、例えば青色光の波長成分の平均透過率が50%〜95%である眼鏡用レンズを提案した。
この先願の眼鏡用レンズは、第1の染色層によって高い防眩効果を得、第2の染色層によって高いコントラスト向上効果を得ることができるという優れた効果を持つものである。
上記目的や課題を解決するために、更に、鋭意研究を重ねた結果、この先願においては、青色波長領域をカットしてコントラスト向上を図っているため、レンズがオレンジ色や黄色がかって見えてしまい、印象が良くなく、好みでない人もおり、心理的に良く見えないという印象を抱かせてしまったり、特に、年配者には、違和感を抱かせてしまうという問題があることを知見し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、レンズ基材と、レンズ基材を異なる色で染色した第1の染色部及び第2の染色部と、を備え、第1の染色部は、レンズ基材の少なくとも装用者が遠くを見るときの遠用部分に形成され、第1の波長領域の光を減光又は遮光する機能を有し、第2の染色部は、レンズ基材の少なくとも装用者が近くを見るときの近用部分に形成され、第2の波長領域の内の特定の波長の光を中心として選択的に減光又は遮光する機能を有することを特徴とする眼鏡用レンズを提供するものである。
本発明の態様によれば、レンズ基材の表面を異なる色で染色した第1の染色部及び第2の染色部によって、装用者が遠くを見るときの遠用部分と、装用者が近くを見るときの近用部分とに、それぞれ異なる機能を付加することができ、これによって更なる利便性の向上を図ることができる。
また、本発明によれば、装用者が屋外で遠くを見る時にも屋内で近くを見る時にも、自然と視認性を向上させることができ、例えば、一方では防眩性を向上させることができ、他方では、コントラストやパソコンの画面の視認性の向上や色味などによる異和感の低減を図ることができ、年配者の目にも好適で、パソコン作業等もより快適に行うことができる。
本発明の一実施形態として示す眼鏡用レンズの平面図である。 図1中示す線分X−X’による眼鏡用レンズの断面図である。 図1に示す眼鏡用レンズの第2の染色部の分光特性図の一例である。 本発明の実施例1の眼鏡用レンズの第1及び第2の染色部の分光特性図の一例である。 比較例1の眼鏡用レンズの第1及び第2の染色部の分光特性図の一例である。 比較例2の眼鏡用レンズの第1の染色部の分光特性図の一例である。 比較例3の眼鏡用レンズの第2の染色部の分光特性図の一例である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を模式的に示している場合があり、また、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らないものとする。
図1は、本発明の一実施形態として示す眼鏡用レンズ10の平面図である。図2は、図1中示す線分X−X’による眼鏡用レンズ10の断面図である。なお、図1中に示す実線は、玉摺り加工前の眼鏡用レンズ10の形状10aを表し、図1中に示す二点鎖線は、眼鏡用レンズ10を眼鏡枠(フレーム)の形状に合うように玉摺り加工した後の形状10bを表す。
なお、眼鏡用レンズ10には、左眼用と右眼用があり、左眼用と右眼用とは、左右対称である以外はほぼ同様な構成を有することから、これらを眼鏡用レンズ10としてまとめて説明するものとする。なお、図1及び図2に示す眼鏡用レンズ10は、右眼用である。
この眼鏡用レンズ10は、図1及び図2に示すように、平面視で円形状を為すレンズ基材12と、このレンズ基材12を異なる色で染色した第1の染色部14及び第2の染色部16とを備えている。
レンズ基材12は、この眼鏡レンズ10のレンズ特性を決定する2つのレンズ面12a,12bを有している。これら2つのレンズ面12a,12bのうち、物体側の面(外面という)12aが凸面、眼球側の面(内面という)12bが凹面を形成している。
また、レンズ基材12には、例えば単焦点レンズや多焦点レンズ、累進焦点レンズなどの度数が入ったものを使用することができる。度数の入ったレンズ基材12は、例えば、近視や遠視、乱視、老視などの視力の補正機能を有する。
一方、レンズ基材12には、例えばサングラスや伊達眼鏡などの度数が入っていないものを使用することもできる。なお、このレンズ基材12は、従来より公知の眼鏡用光学プラスチック材料を用いて、従来より公知の製造方法により作製することができる。
本発明のレンズ基材12として用いられる眼鏡用光学プラスチック材料は、例えば透明なプラスチックであるアクリル系樹脂、チオウレタン系樹脂、メタクリル系樹脂、アリル系樹脂、エピスルフィド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エピスルフィド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂ポリ4−メチルペンテン−1樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂(CR−39)、ポリ塩化ビニル樹脂、アリルジグリコールカーボネート樹脂、ハロゲン含有共重合体、イオウ含有共重合体等である。
また、本実施形態では、レンズ基材12の屈折率(ne)としては、例えば、1.50、1.55、1.60、1.67、1.70及び1.74のうちから選択されたものが用いられる。なお、レンズ基材12の屈折率を1.60以上にする場合、プラスチック材料としては、アリルカーボネート系樹脂、アクリレート系樹脂、メタクリレート系樹脂、及びチオウレタン系樹脂、エピスルフィド系樹脂等を使用することが好ましい。
第1の染色部14は、レンズ基材12の少なくとも装用者が遠くを見る時の遠用部分Uに形成されている。遠用部分Uは、装用者が遠くを見る時の遠用の瞳位置EP1を含むレンズ基材1の上部側の領域である。本実施形態では、レンズ基材12の表面12a,12bのうち、遠用の瞳位置EPと近用の瞳位置EPとの間を通る水平ラインLを挟んだ上側の全域に亘って第1の染色部14が形成されている。
図2に示す例では、第1の染色部14及び第2の染色部16は、レンズ面12a及び12bの両面に設けられているが、どちらか片面のみに設けられていてもよい。
第1の染色部14は、第1の波長領域の光を減光又は遮光する機能を有している必要がある。ここで、第1の波長領域の光としては、可視光、即ち可視光波長領域、例えば380〜780nmの光であることが好ましい。したがって、第1の染色部14は、第1の波長領域の光として可視光を遮光又は減光する機能を有していることが好ましい。可視光を遮光又は減光する機能としては、具体的には、第1の染色部14による可視光の平均透過率は、50〜95%であることが好ましく、70〜90%であることが更に好ましい。
本発明において、第1の染色部14による可視光の平均透過率を、50〜95%の範囲に限定するのは、50%未満では視認性が低下するし、95%超では、防眩効果を得ることができないからである。
第2の染色部16は、レンズ基材12の少なくとも装用者が近くを見る時の近用部分Dに形成されている。近用部分Dは、装用者が近くを見る時の近用の瞳位置EPを含むレンズ基材1の下部側の領域である。本実施形態では、レンズ基材12の表面12a,12bのうち、遠用の瞳位置EPと近用の瞳位置EPとの間を通る水平ラインLを挟んだ下側の全域に亘って第2の染色部16が形成されている。
第2の染色部16は、第2の波長領域の内の特定の波長の光を中心として選択的に減光又は遮光する機能を有している必要がある。ここで、第2の波長領域の光としては、例えば560〜610nmの光であることが好ましい。したがって、第2の染色部16は、第2の波長領域としての波長560〜610nmの内の特定の波長の光を中心として選択的に減光又は遮光する機能を有していることが好ましく、透過率スペクトルにおいて、560nm〜610nm波長領域の間の特定の波長に極小透過率ピークを持つことが好ましい。波長560〜610nmの内の特定の波長の光を中心として選択的に減光又は遮光する機能としては、具体的には、極小透過率ピークを持つ特定の波長は、最大吸収波長であることが好ましく、585nm〜600nmの波長領域の間にあることが更に好ましい。この最大吸収波長における透過率が、70%〜95%であることが好ましく、70〜90%であることが更に好ましい。また、最大吸収波長におけるカット率が、1/2になるカット率の波長幅が50nm以下であることが好ましく、40nm以下であることが更に好ましい。なお、カット率は、下記式(1)のように定義される。
カット率(%)=100%−レンズ透過率(%)・・・(1)
ここで、最大吸収波長におけるカット率が1/2になるカット率の波長幅の下限値は、特に制限的ではないが、5nm以上であれば、第2の染色部16による効果を得ることができる。
本発明において、第2の染色部16による560nm〜610nm波長領域中の最大吸収波長の光の平均透過率を、70〜95%の範囲に限定するのは、70%未満では視認性が低下するし、95%超では、コントラスト向上効果やパソコンの画面の視認性の向上効果を得ることができないからである。
さらに、第2の染色部16による波長560〜610nmの光の平均透過率は、特に制限的ではないが、70〜99%であることがより好ましく、80〜95%であることが更に好ましい。
本発明において、第1の染色部14、及び第2の染色部16を形成するために、レンズ基材12の染色に用いられる染色液は、染料、バインダ樹脂、及び溶剤(溶媒)を含むもの、及び/又は染料、界面活性剤、及び水などの溶媒を含むものであることが好ましい。第1の染色部14及び第2の染色部16を形成する染色液としては、どのようなものであっても良いが、例えば、第2の染色部16を形成するために用いられる第1の染色液は、染料、バインダ樹脂、及び溶剤(溶媒)を含むものが好ましく、第1の染色部14を形成するために用いられる第2の染色液は、染料、界面活性剤、及び水などの溶媒を含むものであることが好ましい。
まず、第1の染色液について説明する。
第2の染色部16を形成するために用いられる第1の染色液は、560nm〜610nm波長領域の間に最大吸収波長を持つ染料、バインダ樹脂、及び溶剤(溶媒)を含むものが好ましい。
このような第1の染色液を調整するための染料としては、560nm〜610nm波長領域の間に最大吸収波長を持つ染料であれば、如何なる染料であっても良く、公知の染料を用いることができる。
このような染料としては、約585nm付近の可視光を高度に波長選択的に吸収できるネオジム化合物等の希土類金属化合物や、特開2008―134618号公報に記載の約585nm付近の可視光を高度に波長選択的に吸収できるテトラアザポルフィルン化合物を含む有機系色素等を挙げることができる。
このような有機系色素としては、例えば下記化学式(1)の一般式で表されるテトラアザポルフィリン化合物があり、化学式(1)中、Mは2価の銅であることがより好ましい。具体例としては化学式(2)で表されるテトラ−t−ブチル−テトラアザポルフィリン・銅錯体が挙げられ、PD−311S[三井化学(株)製]の品番名に相当する。
また、同様に、585nm付近(概ね585±2nm付近)に吸収ピークを持ち、ピーク線幅がPD−311Sより大きいTY−102[ADEKA ARKLS、ADEKA(株)]も、上げることができる。
その他の公知の染料を1種以上混合してもよい。
……(1)
[上記化学式(1)中、A〜A8は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のモノアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、炭素数7〜20のジアルキルアミノ基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜20のアリール基、ヘテロアリール基、炭素数6〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基を表し、連結基を介して芳香族環を除く環を形成しても良く、Mは2個の水素原子、2価の金属原子、2価の1置換金属原子、4価の2置換金属原子、又はオキシ金属原子を表す。]
……(2)

[化学式(2)中、Cuは2価の銅を、t-Cはターシャリーブチル基を表し、その4個の置換基の置換位置は化学式(1)におけるそれぞれA1とA2、A3とA4、A5とA6及びA7とA8のいずれかひとつの位置に置換されていている位置異性体構造を表す。]
第1の染色液に用いられるバインダ樹脂としては、上述した染料の結合剤として用いることができれば、特に制限的ではなくどのようなものでも良く、公知のバインダ樹脂を用いることができるが、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、フェノール樹脂、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアルコール、セルロール樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は、1種を単独でも用いてよいし、2種以上を混合して用いてもよい。さらにこれらの樹脂の共重合体を使用することもできる。
第1の染色液に用いられる溶剤(溶媒)としては、上述した染料及びバインダ樹脂を溶解できれば、特に制限的ではなくどのようなものでも良く、公知の溶剤を用いることができるが、例えば、メタノール、エタノール、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、アセトン、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチルエーテル、クロロベンゼン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソペンチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸メチル、シクロヘキサノール、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,1,1−トリクロロエタン(メチルクロロホルム)、トルエン、1−ブタノール、2−ブタノール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノン、メチルブチルケトン、アセトフェノン、安息香酸エステル、メチルシクロヘキサン等を挙げることができ、1種若しくは2種以上の混合物を用いてもよい。
染色液には必要に応じてpH調整剤、粘度調整剤、レベリング剤、つや消し剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種添加材を添加してもよい。
第1の染色液中に含有される染料の含有量は、染料を溶剤に十分に溶解できれば特に制限的ではないが、例えば、0.001重量%〜10重量%であるのが好ましく、より好ましくは0.005重量%〜5重量%である。染色液の染料の含有量が上記範囲よりも少ない場合、充分な機能を持つ染色レンズが得にくくなる可能性がある。また、上記範囲よりも染料が多い場合、染料によっては凝集などを生じて使用困難となる可能性がある。
また、第1の染色液中に含有されるバインダ樹脂の含有量は、染料を溶剤中に均一に結合できれば特に制限的ではないが、例えば、1重量%〜50重量%であるのが好ましく、より好ましくは5重量%〜30重量%である。第1の染色液中のバインダ樹脂の含有量が上記範囲よりも少ない場合、十分に染料を結合させることができず、染色されたレンズに色ムラが発生する可能性がある。また、上記範囲よりもバインダ樹脂が多い場合、染色液が固くなり作業性が低下したり、レンズ基材の染色性が低下したりする可能性がある。
次に、第2の染色液について説明する。
第1の染色部14を形成するために用いられる第2の染色液は、染料、界面活性剤、及び水などの溶媒を含むものが好ましい。
ここで、1つの第2の染色液は、1種類の染料、即ち、1色の染料を含有するものであっても良いが、2種類以上の染料、即ち、2色以上の染料を含有する混合染色液であっても良い。
即ち、本発明のレンズ基材12の染色においては、複数の染色液、即ち、それぞれ異なる色を持つ複数の染色液を用い、それぞれ個別に染色に用いても良いが、染色の前に、2色以上の染料を調合した混合染色液を用いても良い。
好ましくは、所望の分光特性に応じて全ての色の染料が調合された混合染色液を用いるのが良い。例えば、レッド(赤)、ブルー(青)、イエロー(黄)、もしくは更に、ブラウン(茶)等の染料を予め調合した混合染色液を調製しておくのが好ましい。
なお、混合染色液を、異なる色の複数の染色液を混合して調整しても良いが、予め複数の染料を調合し、調合された染料から調整しても良い。
第2の染色液に用いられる染料は、所定の色を持つ染料であれば良く、特に限定されるものでは無く、複数の色の染料からそれぞれ複数の染色液又は複数の色の染料が調合された混合染色液を調整し、調整された複数の染色液又は混合染色液を用いて染色された本発明の眼鏡用レンズ10の第1の染色部14が、可視波長範囲の平均透過率の限定範囲内に収まるものであれば、いかなる染料であっても良い。
即ち、本発明において、第2の染色液に含有させる染料としては、分散染料、反応染料、直接染料、複合染料、酸性染料、金属錯塩染料、建染染料、硫化染料、アゾ染料、蛍光染料、樹脂着色用染料、その他機能性染料等を挙げることができるが、これら以外にも染料であれば特に制限されず使用可能である。これらの染料は1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用しても良い。
また、色も特に制限的では無く、例えば、イエロー(Y)染料、レッド(R)染料、ブルー(B)染料、ブラウン染料、バイオレット染料、オレンジ染料、ブラック染料等を挙げることができ、どれを選ぶかは特に限定されるものではない。例えば、ポリエステル用分散染料としては、イエロー(Y)染料、レッド(R)染料、ブルー(B)染料の3色の染料を用いるのが一般的である。
第2の染色液に用いられる染料は、一般に分散染料と呼ばれる染料であり、水に難溶性で、水等の溶媒に分散した懸濁液として、広く光学用プラスチックレンズの染色に使用される。
具体的には、第2の染色液に用いられる染料としては、例えば、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料、ニトロジフェニルアミン系染料、アゾ系染料などの分散染料を用いることができる。分散染料の例としては、例えば、p−アニシジン、アニリン、p−アミノアセトアニリド、p−アミノフェノール、1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、o−クロロニトロベンゼン、ジフェニルアミン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、フェノール等のベンゼン系中間物、p−クレシジン(6−メトキシ−m−トルイジン)、m−クレゾール、p−クレゾール、m−トルイジン、2−ニトロ−p−トルイジン、p−ニトロトルエン等のトルエン系中間物、1−ナフチルアミン、2−ナフトール等のナフタレン系中間物、1−アミノ−4−ブロモアントラキノン−2−スルホン酸(ブロマミン酸)、1−アントラキノンスルホン酸、1,4−ジアミノアントラキノン、1,5−ジクロロアントラキノン、1,4−ジヒドロキシアントラキノン(キニザリン)、1,5−ジヒドロキシアントラキノン(アントラルフィン)、1,2,4−トリヒドロキシアントラキノン(プルプリン)、2−メチルアントラキノン等の無水フタル酸、アントラキノン系中間物などを挙げることができ、これらを単独で又は2種以上混合して用いることができる。
ここで、イエロー染料としては、特に制限的ではなく、公知の種々のイエロー染料を用いることができるが、例えば、カヤロンポリエステルイエロー(Kayalon Polyester Yellow)AL、Kayalon Microester Yellow AQ-LE、Kayalon Microester Yellow C-LS、Kayalon Microester Yellow 5L-E、Kayalon Polyester Yellow 5R-SE(N)200、Kayalon Polyester Yellow BRL-S 200(日本化薬(株)製)、Kiwalon polyester Yellow ESP eco、Kiwalon polyester Yellow KN-SE 200(紀和化学工業(株)製)、FSP-Yellow P-E(双葉産業(株)製)、Dianix YellowAM-42(ダイスタージャパン(株)製)等を挙げることができる。
また、レッド染料としては、特に制限的ではなく、公知の種々のレッド染料を用いることができるが、例えば、カヤロンポリエステルレッド(Kayalon Polyester Red)AUL-S、Kayalon Microester Red 5L-E、Kayalon Microester Red C-LS conc、Kayalon Microester Red DX-LS、Kayalon polyester Red AN-SE、Kayalon Polyester Red B-LE、Kayalon Polyester Rubine GL-SE 200(日本化薬(株)製)、Kiwalon polyester Red ESP、Kiwalon polyester Red KN-SE(N)(紀和化学工業(株)製)、FSP-Red BL(双葉産業(株)製)、Dianix Red K-3G(ダイスタージャパン(株)製)等を挙げることができる。
また、ブルー染料としては、特に制限的ではなく、公知の種々のブルー染料を用いることができるが、例えば、カヤロンポリエステルブルー(Kayalon Polyester Blue)AUL-S(日本化薬(株)製)、Dianix Blue AC-E(ダイスタージャパン(株)製)、Kiwalon Polyester Blue ESP、Kiwalon Polyester Blue KN-SE(紀和化学(株)製)、Kayalon Microester Blue AQ-LE、Kayalon Microester Blue 5L-E、Kayalon Microester Blue C-LS conc、Kayalon Microester Blue DX-LS conc、Kayalon Polyester Blue AN-SE(日本化薬(株)製)、FSP-Blue AUL-S(双葉産業(株)製)等を挙げることができる。
本発明に用いられる界面活性剤としては、特に制限的では無く、特に、上記染料を水等の溶媒に均一に分散できれば、どのようなものでも良い。例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物、ラウリル硫酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチルアルキルエーテル、アルキルアミンエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、又はこれらの界面活性剤の組合せ等を挙げることができる。これらの界面活性剤の中では、陰イオン系界面活性剤が好適である。工業的に容易に入手可能な市販品としては、例えば、ニッカサンソルト#7000(商品名、日華化学社製)等を挙げることができる。
本発明において、第2の染色液に含有される溶媒としては、染料を十分に溶解、及び/又は分散できるものであれば特に制限的では無く、例えば、水や、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、アセトン、イソプロピルアルコール等の第1の染色液に含有される溶剤と同様な溶剤を挙げることができ、1種若しくは2種以上の混合物を用いてもよい。
本発明においては、必要に応じて染色促進剤としてのキャリア剤を添加することが可能である。キャリア剤として、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール等の芳香環を有するアルコール類や、オルトフェニルフェノール、パラフェニルフェノール、トリクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、メチルナフタレン等が例示される。
この他、染色液には必要に応じて、pH調整剤、粘度調整剤、レベリング剤、つや消し剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を併用してもよい。
第2の染色液中に含有される染料の含有量は、染料を溶媒に十分に溶解できれば特に制限的ではないが、例えば、0.001重量%〜10重量%であるのが好ましく、より好ましくは0.01重量%〜5重量%である。染色液の染料の含有量が上記範囲よりも少ない場合、充分な染色レンズが得にくくなる可能性がある。また、上記範囲よりも染料が多い場合、染料によっては凝集などを生じて使用困難となる可能性がある。
また、第2の染色液中に含有される界面活性剤の含有量は、染料を溶媒中に均一に分散できれば特に制限的ではないが、例えば、0.01重量%〜10重量%であるのが好ましく、より好ましくは0.05重量%〜5重量%である。第2の染色液中の界面活性剤の含有量が上記範囲よりも少ない場合、十分に染料を分散させることができず、染色されたレンズに色ムラが発生する可能性がある。また、上記範囲よりも界面活性剤が多い場合、染色液が泡立ち作業性が低下したり、レンズ基材の染色性が低下したりする可能性がある。
なお、第1及び第2の染色部14及び16は、従来公知の染色方法を用いて形成することができる。具体的に、プラスチックレンズ(レンズ基材12)の染色方法については、これまで様々な方法が実施されている。その中でも特に、レンズ基材12を染色する方法としては、下記の3つの染色方法(1)〜(3)を挙げることができる。
(1)加温した染色液中にレンズ基材12を浸漬してレンズ基材12の表面を染色する方法(ディップ法)。
(2)レンズ基材12の表面に染色液をコーティングした後に加熱してレンズ基材12をその表面から染色する方法(コート法)。
(3)レンズ基材12の表面に昇華性染料をコーティングした後に昇華性染料を加熱浸透させてレンズ基材12の表面を染色する方法(昇華法)。
これら3種の方法のうち、均一に塗布するのが容易である点では、上記(1)のディップ法が好ましいが、染色液の使用量が少なく、生産コストを抑えられる点では、上記(2)のコート法が好ましいので、用途に合わせて適宜選択すればよい。
本発明の眼鏡用レンズ10を得るために、複数の染色液を用いる場合には、複数の染色液による染色を、上記(1)のディップ法、又は上記(2)のコート法で行うのが好ましいが、両者を併用して用いても良い。
上述したコート法におけるレンズ基材12への染色液の塗布(コーティング)方法としては、刷毛塗り、ディップ、スピンコート、ロール塗り、スプレー塗装、流し塗り、インクジェット型塗布などの通常の塗布方法を用いることができる。塗布面に関しては、レンズ基材12(プラスチック基材)の片面にコートしてもよいし、染色濃度をさらに上げるために両面コートしてもよい。レンズ基材12への染色液のコート厚は、特に制限されず、適宜調整可能であり、例えば、0.01μm〜10μmの範囲とすることができる。
コート法による染色において、レンズ基材12の全面に均一な染色濃度で染色(着色加工)を行う場合には、染色液をレンズ表面にコートした後に加熱処理を行うことにより、染色液中の染料をレンズ表面に浸透、拡散させることが好ましい。染色液をコートしたレンズ基材の加熱条件としては、加熱温度は70℃〜180℃が好ましく、加熱時間は10〜180分間が好ましい。加熱方法としては、エアオーブン加熱以外に、遠赤外線照射加熱、UV照射加熱なども用いることができる。
コート法による染色において、レンズ基材12になだらかな濃度勾配(グラデーション)をもった染色(着色加工)を行う場合には、染色液をレンズにコートした後、コーティング液面(染色液面)を加熱領域が徐々に変化するようにしながら加熱することにより、レンズ基材内部に前記濃度勾配に対応した量の染料を浸透させることができる。
染色液をレンズ基材12にコートし、染色液をコートしたレンズ基材12を加熱処理した後、レンズ基材12を洗浄して、レンズ基材12の表面上のコート層(塗布されて残った染色液)を除去することにより、又は複数の染色液を個々に用いる場合には、これらの処理を繰り返すことにより、本発明の眼鏡用レンズ10を得ることができる。加熱処理後のレンズ基材12の洗浄方法としては、レンズ基材12の表面のコート層(残った染色液)を除去することができれば特に限定されないが、有機溶剤による拭き取りもしくはアルカリ洗浄剤による洗浄が好ましい。中でも、有機溶剤としてアセトンまたはメチルエチルケトンを使用して拭き取ることがさらに好ましい。
上述したディップ法によりレンズ基材12を染色する場合は、染色液中にレンズ基材12を浸漬して、レンズ基材12の表面から染色液中の染料を浸透、拡散させることにより、又は複数の染色液を個々に用いる場合には、これらの処理を繰り返すことにより、染色レンズを得ることができる。なお、複数の染色液を用いる場合、レンズ基材12を浸漬する順序は、特に制限的ではない。
ディップ法による染色においては、80℃〜95℃に加熱した染色液にレンズ基材を浸漬することが好ましい。
浸漬終了後のレンズ基材12を、例えば水洗い、溶剤による拭き取りなどにより洗浄してレンズ外面に付着した染色液を除去することにより、本発明の染色レンズを得ることができる。なお、洗浄によるレンズ外面に付着した染色液の除去は、染色液が変更される毎に行うのが好ましい。
本発明の眼鏡用レンズ10においては、第1及び第2の染色部14及び16の形成方法は特に限定的ではない。即ち、レンズ基材12を第1の染色液と第2の染色液とで染色する場合の両染色液の調製(液濃度の調整)の仕方、及び両染色液による染色の順序及びやり方などは、レンズ基材12の第1の染色部14及び第2の染色部16を形成することができれば、特に制限的ではなく、いかなるやり方で両染色液の濃度調整をしても良いし、いかなる順序ややり方で染色を行っても良い。
例えば、第1の染色液及び第2の染色液を、それぞれ単独で第2の染色部16及び第1の染色部14を形成することができる液濃度となるように調製しておき、例えば、先に、レンズ基材12の下側半分を第1の染色液で上記の3つの染色方法のいずれかで、例えば(2)のコート法によって染色して第2の染色部16を形成し、次いで、レンズ基材12の上側半分を第2の染色液で上記の3つの染色方法のいずれかで、例えば(1)のディップ法によって染色して第1の染色部14を形成しても良い。もしくは、逆の順序で染色を行って、先に、第1の染色部14を形成して、次いで、第2の染色部16を形成しても良い。
この場合、本発明の眼鏡用レンズ10においては、レンズ基材12の上側半分では、レンズ基材12の表面からレンズ基材12の内部に第2の染色液の上記染料が浸透、拡散して、可視光の平均透過率が所定範囲となる第1の染色部14が形成されるように染色され、レンズ基材12の下側半分では、レンズ基材12の表面からレンズ基材12の内部に第1の染色液の上記染料が浸透、拡散して、図3に示すように、560nm〜610nmの波長領域の間の特定の波長、例えば585nm〜590nmの波長において所定の極小透過率ピークを持つ第2の染色部16が形成されるように染色されている。
図3は、屈折率が1.67であるレンズ基材12の下側半分を第1の染色液で染色して形成した第2の染色部16の透過率スペクトルの一例のグラフ(分光特性図)である。図3に示す第2の染色部16の極小透過率ピークは、585nm〜590nmの波長において85%であり、半値幅が25nmであることが分かる。
また、第1の染色液及び第2の染色液を、一方は単独で染色した時に第2の染色部16及び第1の染色部14の一方を形成することができる液濃度となるように、他方は、両染色液で染色した時に第2の染色部16及び第1の染色部14の他方を形成することができる液濃度となるように調製しておき、例えば、先に、レンズ基材12の全体を第1の染色液で上記の3つの染色方法のいずれかで、例えば(2)のコート法によって染色し、次いで、第1の染色液で染色されたレンズ基材12の上側半分を第2の染色液で上記の3つの染色方法のいずれかで、例えば(1)のディップ法によって染色して第1の染色部14を形成することにより、先に第1の染色液で染色され、染色第2の染色液で染色されなかった下側半分を第2の染色部16として形成するようにしても良い。
この場合には、本発明の眼鏡用レンズ10においては、レンズ基材12の下側半分では、レンズ基材12の表面からレンズ基材12の内部に第1の染色液の上記染料が浸透、拡散して、585nm〜590nmの波長領域の間の特定の波長において所定の極小透過率ピークを持つ第2の染色部16が形成されるように染色され、レンズ基材12の上側半分では、レンズ基材12の表面からレンズ基材12の内部に第1の染色液の上記染料及び第2の染色液の上記染料の両染料が浸透、拡散して、可視光の平均透過率が所定範囲となる第1の染色部14が形成されるように染色されている。
こうして、第1及び第2の染色液によって染色され、第1及び第2の染色部14及び16が形成された眼鏡用レンズ10には、ハードコート膜および反射防止膜が形成されているのが好ましい。
ハードコート膜としては、特に制限的ではないが、従来公知のハードコート膜を挙げることができ、例えば、ウレタン系耐衝撃性向上コート膜や、シリコン系耐擦傷性向上ハードコート膜等を挙げることができる。
このようなハードコート膜は、例えばシリコン系ハードコート組成物からなるものを適用することができ、その中でも、(A)金属酸化物粒子、(B)有機ケイ素化合物又はその加水分解物、(C)硬化触媒を含むシリコン系ハードコート組成物からなるものを好適に用いることができる。
具体的に、(A)金属酸化物粒子としては、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化ベリリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化セリウムなどの金属酸化物の微粒子を挙げることができ、これらを単独で又は2種以上混合して用いることができる。また、これら金属酸化物の中から選ばれる2種以上の金属酸化物から構成された複合金属酸化物微粒子を用いてもよい。
また、これら金属酸化物微粒子又は複合金属酸化物微粒子については、その粒径が1〜100nmのものを用いることが好ましく、水、メタノール又はその他の有機溶媒に分散したときにゾル化するものを用いることが好ましい。
(B)有機ケイ素化合物又はその加水分解物としては、下記式(2)で表されるものを用いることができる。
R1aR2bSi(OR3)4−(a+b) … (2)
(但し、上記式(2)中、R1は、官能基を有する有機基又は不飽和二重結合を有する炭素数4〜14の有機基であり、R2は、炭素数1〜6の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基であり、R3は、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシアルキル基又はアシル基であり、a及びbは、それぞれ0又は1であり、且つa+bは、1又は2である。)
上記式(2)で表される具体的な有機ケイ素化合物としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
また、上記式(2)で表される有機ケイ素化合物のうち、R1が官能基としてエポキシ基を有するもの以外(a=0のものを含む)としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アミノメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、フエニルトリメトキシシラン、フエニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシランなどの各種トリアルコキシシラン、トリアシロキシシラン、トリアルコキシアルコキシシランなどを挙げることができる。
(C)硬化触媒としては、例えば、金属アルコキシド、有機金属塩、錫化合物や、アミン類(特開2004−315556号公報参照)、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類又はその無水物類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類、過酸化物、アゾ系化合物、アルデヒドとアンモニア系化合物の縮合物、グアニジン類、チオ尿酸類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類、酸性リン酸エステル類などが挙げられ、この中では第4級アンモニウム塩類が好ましく、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドがより好ましい。これらの硬化触媒は単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(C)硬化触媒の具体的な例として例えば、アミン類では、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、モルホリン、トリエタノールアミン、ジアミノプロパン、アミノエチルエタノールアミン、ジシアンジアミド、トリエチレンジアミン、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。また、各種金属錯体化合物としては、Li、Zn、Mn、Mg、Fe、Cu、Co、Ca、Bi、Al、Ni、Cr、Zr、Vを中心金属に含むアセチルアセトネート金属錯体化合物、エチレンジアミン四酢酸キレート金属錯体化合物などである。これら具体例として、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート、モノアセチルアセトネート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モノメチルアセトアセテート、クロムアセチルアセトネート、チタニルアセチルアセトネート、コバルトアセチルアセトネート、鉄(III)アセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、ニッケルアセチルアセトネート、インジウムアセチルアセトネート、エチレンジアミン四酢酸鉄、エチレンジアミン四酢酸アルミニウム、エチレンジアミン四酢酸亜鉛、エチレンジアミン四酢酸マンガン、エチレンジアミン四酢酸マグネシウム、エチレンジアミン四酢酸銅、エチレンジアミン四酢酸コバルト、エチレンジアミン四酢酸カルシウム、エチレンジアミン四酢酸ビスマス等が挙げられる。
これらの金属錯体化合物は、一種類で使用しても良いし、2種類以上混合して使用しても良い。さらに、金属アルコキシドの例として、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−プロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、テトラエトキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン等が挙げられる。
また、有機金属塩では、例えば、酢酸ナトリウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、また、過塩素酸塩では、例えば、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸アンモニウム等が挙げられる。
さらに有機酸又はその無水物の例として、マロン酸、コハク酸、酒石酸、アジピン酸、アゼライン酸、マレイン酸、O−フタル酸、テレフタル酸、フマル酸、イタコン酸、オキザロ酢酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、1,2−ジメチルマレイン酸無水物、無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、無水ナフタル酸等が挙げられる。
また、ルイス酸では、例えば、塩化第二鉄、塩化アルミニウムが挙げられ、また、ハロゲン化金属では、例えば、塩化第一スズ、塩化第二スズ、臭化スズ、塩化亜鉛、臭化亜鉛、臭化チタン、四塩化チタン、臭化タリウム、塩化ゲルマニウム、塩化ハフニウム、塩化鉛、臭化鉛等が挙げられる。
ところで、上述の硬化触媒は、単独で使用しても目的に応じて2種類以上混合して使用しても良いものである。また、これら硬化触媒の他に、(B)成分としてエポキシ基を有するシラン化合物を用いる場合、エポキシ基の開環重合を兼ねるものを使用することもできる。例えば、アルミニウムキレート化合物は、好ましい触媒の一つである。
ハードコート膜を形成する際は、上記(A)〜(C)成分を含むハードコート組成物のコート液を、例えばディップ法や、スプレー法、スピンコート法などの方法を用いてプラスチックレンズの表面に塗布する。また、塗布されたハードコート組成物は、熱硬化によって塗膜を形成する。この塗膜の硬化温度は、70〜140℃の範囲が好ましく、より好ましくは90〜120℃の範囲である。また、塗膜の厚さは、1.0〜10.0μmの範囲が好ましく、より好ましくは1.5〜4.0μmの範囲である。
なお、ハードコート膜を形成する際は、上記(A)〜(C)成分の他にも、コート液の固形分を調整するため溶媒を添加することができる。溶媒の例としては、水、低級アルコール、アセトン、エーテル、ケトン、エステルなどを挙げることができる。
また、その他にも各種の添加剤を併用してもよい。添加剤の例としては、pH調節剤、粘度調節剤、レベリング剤、つや消し剤、染料、顔料、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを挙げることができる。
また、さらに必要に応じて、ハードコート層の上にSiO2、TiO2等の無機酸化物からなる単層又は多層の反射防止膜層を形成させてもよい。この反射防止膜層は、多層膜反射防止膜とすることが好ましく、その場合、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層する。高屈折率膜としては、ZnO、TiO2、CeO2、Sb2O5、SnO2、ZrO2、ZrO2、Ta2O5等の膜があり、低屈折率膜としては、SiO2膜等が挙げられる。反射防止膜層の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、CVD法などの乾式法が挙げられる。
反射防止膜層の上には、必要に応じて防曇コート膜層又は汚れ防止膜層を形成させることが可能である。
以上のような構造を有する眼鏡用レンズ10は、遠用部分Uにおいて第1の染色部14による防眩効果が高く、近用部分Dにおいて第2の染色部16によるコントラスト向上効果が高いといった特性を有している。
ここで、本発明の眼鏡用レンズ10を屋外で使用する場合について説明する。
屋外では、例えばスポーツや車の運転などを行っている際に、比較的遠くを見ていることが多い。このとき、太陽や対向車のヘッドランプなどの光で眩しさを感じることがある。
したがって、屋外で使用する場合は、本発明の眼鏡用レンズ10のように、遠用部分Uにおいて可視光を減光させる特性を有するものが有効となる。上述したように、本発明の眼鏡用レンズ10では、遠用部分Uに形成された第1の染色部14によって可視光を減光させることができるため、その防眩効果を高めることが可能である。
また、本発明の眼鏡用レンズ10のように、第1の染色部14による可視光の平均透過率が50〜95%であれば、十分な防眩効果を得ることが可能である。さらに、第1の染色部14、第2の染色部16のいずれかもしくは両方の重ね合わさって染色されたレンズの設計基準点による可視光の視感度透過率が75%以上であれば、夜間運転時にも使用可能である。
一方、本発明の眼鏡用レンズ10を屋内で使用する場合について説明する。
室内では、比較的近い距離にあるパソコンやテレビ、携帯電話等の画面を見ることが多い。パソコンやテレビ、携帯電話には、液晶ディスプレイが多く使用されている。こうしたディスプレイなどの装置が発する光量は増加し、それとともに、眼に対する負担も増加しており、眩しさを感じることによる不快感や、コントラストの低下、眼精疲労などが増す傾向にある。
こうした眼に対する負担を低減させ、出来るだけ明るさを保ちながら、コントラストを向上するには、590nm付近の波長光を効果的に吸収することが有効であると言われている。
また、特に年齢を重ねると水晶体が黄変していき、短波長光に対する感度が鈍くなっていくため、コントラストを改善させたり、眼精疲労を抑えるには、短波長の光の減光のみならず、可視光域の明るさをできるだけ保ちながら、590nm付近の波長光を選択的に減光することがより高い効果が得られると考えられている。
したがって、室内で使用する場合は、本発明の眼鏡用レンズ10のように、近用部分Dにおいて波長560nm〜610nmの間の特定の波長、例えば590nm付近に極小透過率ピーク、即ち最大吸収波長を持ち、590nm付近の可視光を減光させる特性を有するものが有効となる。上述したように、本発明の眼鏡用レンズ10では、近用部分Dに形成された第2の染色部16によって560〜610nmの間の特定の波長を波長選択的に減光させることができるため、そのコントラストを高めることが可能である。
また、本発明の眼鏡用レンズ10のように、第2の染色部16による波長560nm〜610nmの極小透過率ピーク、即ち最大吸収波長における透過率が70%〜95%であり、極小透過率ピークの半値幅、即ち最大吸収波長におけるカット率が1/2になるカット率の波長幅が50nm以下であれば、十分なコントラスト向上効果を得ることが可能である。
以上のように、本発明の眼鏡用レンズ10を使用した場合は、従来のように、屋内用や屋外用といった用途毎に機能の異なった複数の眼鏡を用意し、その都度眼鏡を掛け直すといったことが不要となる。これにより、利便性の更なる向上を図ることが可能である。
特に、眼鏡用レンズ10が累進焦点レンズである場合には、遠用度数の入った遠用部分Uと、近用度数の入った近用部分Dとの使い分けが、上述した屋外及び屋内での使用形態と一致するため、非常に好適なものとなる。
また、運転時には、上述した屋外又は屋内といった使用形態に限らず、フロントガラスを通して前方を視認するため遠用部分Uと、メーターパネルを視認するため近用部分Dとを使い分けることになるが、このような場合も、本発明の眼鏡用レンズ10を好適に使用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
具体的に、上記眼鏡用レンズ10では、遠用部分Uに形成された第1の染色部14によって可視光を減光させる機能(防眩効果)と、近用部分Dに形成された第2の染色部16によって590nm付近の可視光を減光させる機能(コントラスト向上効果)とを付加した構成となっているが、このような構成に必ずしも限定されるものではない。
また、上記眼鏡用レンズ10では、遠用の瞳位置EPと近用の瞳位置EPとの間を通る水平ラインLを挟んだ上部側と下部側とに、第1の染色部14と第2の染色部16とが形成された構成となっているが、これら第1の染色部14と第2の染色部16との形成位置(染色領域)については、このような構成に必ずしも限定されるものではない。
例えば、上記眼鏡用レンズ10では、第1の染色部14と前記第2の染色部16とが一部重なって形成された構成であってもよい。すなわち、第1の染色部14が遠用部分Uから近用部分Dの一部に亘って形成された構成であってもよく、第2の染色部16が近用部分Dから遠用部分Uの一部に亘って形成された構成であってもよい。さらに、第1の染色部14と第2の染色部16との境界ラインについても、上記水平ラインLの位置に限らず、適宜変更を加えることが可能である。
また、上記第1の染色部14と第2の染色部16とは、それぞれグラデーション(濃淡)を有する構成であってもよい。すなわち、上記第1の染色部14と第2の染色部16とは、それぞれの形成位置(染色領域)において異なった濃度分布を有する構成であってもよい。
また、上記眼鏡用レンズ10では、上述した第1及び第2の染色部14及び16の他にも、上記レンズ基材12の表面12a及び12bに、更にハードコート膜や反射防止膜などの機能膜を積部して形成することが可能である。
以下に、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明して、本発明の効果をより明らかなものとするが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
まず、染料としてPD311S(三井化学(株)製) 0.07重量部、バインダ樹脂としてポリビニルアルコール樹脂 10重量部、及び溶剤としてメチルエチルケトン 80重量部を混合撹拌し、第1の染色液を調整した。
次にレンズ基材12として屈折率1.67の累進レンズであるニコンプレシオアドバンスFA−14、及び単焦点レンズであるニコンライト4AS(いずれもニコン・エシロール製)を用意し、コート法により第1の染色液をコート後、140℃にて1時間加熱し、染料をプラスチックレンズ内に浸透させた。その後、プラスチックレンズを冷却した後、表面のコート層を取り除いた。その結果、レンズ基材12の下側半分には、第2染色部16が形成されたことになる。
次に、溶媒として純水1000重量部を容器に取り、イエロー染料としてカヤロンポリエステルイエローAL4.3重量部、レッド染料としてカヤロンポリエステルレッドAUL−S0.2重量部、ブルー染料としてカヤロンポリエステルブルーAUL−S(いずれの染料も日本化薬製)を0.7重量部、及び界面活性剤としてニッカサンソルト#7000(日華化学製)を1.0重量部とを加えたものを撹拌して第2の染色液を得た。
次に第2の染色液を93℃に加熱し、すでにコート法により染色されたレンズの上方部(上側半分)を2分浸漬した。こうして、レンズ基材12の上側半分に、第1染色部14を形成した。
次に、得られた染色レンズにハードコート膜、及び反射防止膜を施し、本発明の眼鏡用レンズ10を得た。
得られた眼鏡用レンズ10のレンズ上方部の第1染色部14の色調及び可視波長領域(可視域)の透過率、平均透過率、並びにレンズ下方部の第2染色部16の色調、可視波長領域(可視域)の透過率、最大吸収波長、最大吸収波長における透過率及び最大吸収波長におけるカット率の1/2になるカット率の波長幅等の光学特性を測定した。
図4に、実施例1の眼鏡用レンズ10の第1染色部14及び第2染色部16の可視波長領域(380〜780nm)の透過率(%)の測定結果を示す。
その他の測定結果を表1に示す。
測定結果は、いずれも、本発明の限定範囲を満足するものであった。
この眼鏡用レンズ10をフレームに枠入れし、累進レンズを常用する人(40歳未満の人と40歳代以上の人とを含む)はニコンプレシオアドバンスFA−14で、単焦点レンズを常用する人(40歳未満の人と40歳代以上の人とを含む)はニコンライト4ASで実際の装用による官能評価を行った。
その評価結果を合わせて表1に示す。
累進レンズであっても、単焦点レンズであっても、評価結果に違いはなかった。
ここで、官能評価は、以下のように評価した。
まず、視認性については、第1の染色部を通して、遠くを見た際に、屋外の風景やものが、明瞭に見える場合に○、暗すぎて見えにくくなる場合に×とした。
防眩効果については、眩しさを抑えられる効果を得られた場合に○、得られなかった場合には、×とした。
また、コントラスト向上効果については、第2の染色部を通して、近くを見た際に、明らかにコントラストが向上して、パソコン画面上の文字などがはっきり見えるといった効果が得られた場合に○、明らかとまではいかないが、染色されていないクリアレンズと比較すると、コントラストが向上してパソコンの画面が見やすくなるといった効果が得られた場合に△、かつ、コントラストがクリアレンズと同じであると感じた場合に×と評価した。
また、見た目の印象については、第2の染色部を通してものを見た際に、見たものの色が違和感なく見えると感じた場合に○、違和感などを感じて印象が悪くなると感じた場合に×と評価した。
その結果、表1に示すように、実施例1の眼鏡用レンズ10では、40歳代以上の人の場合、視認性及び防眩効果は○であり、屋外で遠くを見た場合、明瞭に見え、かつ眩しさを抑えられ、室内でも暗くなりすぎずに見え、コントラスト向上効果は○であり、室内でパソコンの画面などを見るとコントラストが向上して文字などがはっきり見えるとの効果が見られた。また、見た目の印象も○であり、オレンジ系ではなく、ブルー系であり、違和感無く見ることができた。
一方、40歳代未満の人の場合、視認性及び防眩効果は○であり、屋外で遠くを見た場合、明瞭に見え、かつ眩しさを抑えられ、室内でも暗くなりすぎずに見えるとの評価を得た。また、見た目の印象も○であり、オレンジ系ではなく、ブルー系であり、違和感無く見ることができるという評価を得た。室内の使用では、表1に示すように、パソコンの画面などを見るとコントラスト向上効果は△であり、コントラスト向上効果があることは認められたが、40歳代以上の人ほどの効果ではないとの印象であった。
(比較例1)
実施例1で調整した第2の染色液に1.67の累進レンズであるニコンプレシオアドバンスFA−14、及び単焦点レンズであるニコンライト4AS(いずれもニコン・エシロール製)の上方部(上側半分)を1分間浸漬し、第1の染色部14を得た。
次に、溶媒として純水 1000重量部を容器に取り、イエロー染料としてカヤロンポリエステルイエローAL 3.0重量部、レッド染料としてカヤロンポリエステルレッドAUL−S 0.1重量部(いずれも日本化薬製)、及び界面活性剤としてニッカサンソルト#7000 1.0重量部(日華化学製)とを加えたものを撹拌して第1の染色液を得た。
次に、この第1の染色液を93℃に加熱して、既に実施例1と同様に染色して上方部が染色された上述のレンズの下方部(下側半分)を1分間浸漬し、第2の染色部16を得た。
次に、得られたレンズを実施例1と同様にハードコート膜、及び反射防止膜を施し、比較例1のレンズを得た。
得られた比較例1のレンズについて、実施例1と同様に、上述の光学特性を測定した。
図5に、比較例1の眼鏡用レンズ10の第1染色部14及び第2染色部16の可視波長領域の透過率(%)の測定結果を示す。
この比較例1のレンズをフレームに枠入れし、実施例1と同様に、実際の装用による官能評価を行った。
比較例1の測定結果及び評価結果を表1に示す。
表1に示すように、40歳代未満及び40歳代以上のいずれの人の場合も、実施例1と同様に、視認性及び防眩効果は○であり、屋外で遠くを見た場合、明瞭に見え、かつ眩しさを抑えられたが、実施例1と異なり、第2の染色部16が560nm〜610nmの間に極小透過率ピークを持っていないので、最大吸収波長が規定できず、いずれの人の場合も、コントラストの向上効果は△であり、室内でパソコンの画面などを見るとコントラストの向上効果が少しは見られたが十分であるとは言えず、見た目の印象は×であり、レンズを通して見るとオレンジ色に見えるため、不快に感じて、コントラスト向上効果が感じられなくなってしまった。
表1からも、本発明の効果は明らかである。
(比較例2)
さらに、レンズ基材として屈折率1.67の累進レンズであるニコンプレシオアドバンスFA−14、及び単焦点レンズであるニコンライト4AS(いずれもニコン・エシロール製)に第2の染色部16として実施例1で得られた第1の染色液でコート法により同様の染色をした。
次に、第1の染色部14として実施例1で得られた第2の染色液に30分浸漬して染色し、この染色したレンズに実施例1と同じく、ハードコート膜、及び反射防止膜を施して比較例2のレンズを得た。
得られた比較例2のレンズについて、実施例1と同様に、上述の光学特性を測定した。
図6に、比較例2の眼鏡用レンズ10の第1染色部14の可視波長領域の透過率(%)の測定結果を示す。なお、比較例2の眼鏡用レンズ10の第2染色部16の可視波長領域の透過率(%)の測定結果は、実施例1と同一であったので省略した。
この比較例2のレンズをフレームに枠入れし、実施例1と同様に、実際の装用による官能評価を行った。
比較例2の測定結果及び評価結果を表1に示す。
表1に示すように、40歳代未満及び40歳代以上のいずれの人の場合も、実施例1と同様に、防眩効果は○であり、屋外で遠くを見た場合、眩しさを抑えられたが、コントラストの向上効果は、40歳代未満の人では△、40歳代以上のの人では、○であり、見た目の印象は○であったが、実施例1と異なり、第1の染色部16が可視光の平均透過率が47%と低いために、いずれの人の場合も、視認性が×であり、遠くを見た際に、屋外の風景やものが、暗すぎて見えにくくなってしまった。
(比較例3)
また、第2の染色部16を作製するために、溶媒として純水1000重量部を容器に取り、ブルー染料としてカヤロンポリエステルブルーAUL−S(日本化薬製)を4.0重量部、及び界面活性剤としてニッカサンソルト#7000(日華化学製)を1.0重量部とを加えたものを撹拌して第1の染色液を得た。
次に、レンズ基材12として屈折率1.67の累進レンズであるニコンプレシオアドバンスFA−14、及び単焦点レンズであるニコンライト4AS(いずれもニコン・エシロール製)を用意し、上記で準備した第1の染色液を93℃に加熱し、レンズ下方部(下側半分)を20秒浸漬した。
次に、実施例1で調整した第2の染色液に上方部(上側半分)を1分間浸漬した。こうして実施例1で準備した第2の染色液でレンズ上方部(上側半分)を同様に染色し、得られた染色レンズにハードコート膜、及び反射防止膜を施した。
得られた比較例3の眼鏡レンズについて、実施例1と同様に、上述の光学特性を測定すると共に、フレームに枠入れして実際の装用による官能評価を行った。
比較例3の測定結果及び評価結果を図7及び表1に示す。
図7に、比較例3の眼鏡用レンズ10の第2染色部16の可視波長領域の透過率(%)の測定結果を示す。なお、比較例3の眼鏡用レンズ10の第1染色部14の可視波長領域の透過率(%)の測定結果は、比較例1と同一であったので省略した。
表1に示すように、40歳代未満及び40歳代以上のいずれの人の場合も、実施例1と同様に、視認性及び防眩効果は○であり、屋外で遠くを見た場合、明瞭に見え、かつ眩しさを抑えられ、見た目の印象も○で、見たものの色が違和感なくみえたが、実施例1と異なり、第2の染色部16の最大吸収波長における1/2カット率の波長幅が大きすぎるので、いずれの人の場合も、コントラストの向上効果は×であり、コントラストがクリアレンズと同じであると感じた。
以上から、本発明の効果は明らかである。
10…眼鏡用レンズ
12…レンズ基材
14…第1の染色部
16…第2染色部
U…遠用部分
D…近用部分

Claims (7)

  1. レンズ基材と、
    前記レンズ基材を異なる色で染色した第1の染色部及び第2の染色部と、を備え、
    前記第1の染色部は、前記レンズ基材の少なくとも装用者が遠くを見るときの遠用部分に形成され、第1の波長領域の光を減光又は遮光する機能を有し、
    前記第2の染色部は、前記レンズ基材の少なくとも装用者が近くを見るときの近用部分に形成され、第2の波長領域の内の特定の波長の光を中心として選択的に減光又は遮光する機能を有することを特徴とする眼鏡用レンズ。
  2. 前記第1の波長領域は、可視光の波長領域であり、
    前記第2の波長領域は、560nm〜610nmの波長領域であり、
    前記第2の染色部は、透過率スペクトルにおいて、前記560nm〜610nmの間の前記特定の波長に極小透過率ピークを持つことを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用レンズ。
  3. 前記特定の波長は、最大吸収波長であり、
    前記第1の染色部は、前記可視光の平均透過率が50%〜95%であり、
    前記第2の染色部は、前記最大吸収波長における透過率が70%〜95%であり、前記最大吸収波長におけるカット率が1/2になるカット率の波長幅が50nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼鏡用レンズ。
  4. 前記特定の波長は、585nm〜600nmの波長領域の間にある請求項2又は3に記載の眼鏡用レンズ。
  5. 前記レンズ基材の表面には、遠用の瞳位置と近用の瞳位置との間を通る水平ラインを挟んで前記第1の染色部と前記第2の染色部とが形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の眼鏡用レンズ。
  6. 前記第1の染色部と前記第2の染色部とが一部重なって形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の眼鏡用レンズ。
  7. 前記第1の染色部及び/又は第2の染色部は、グラデーションを有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の眼鏡用レンズ。
JP2014020468A 2014-02-05 2014-02-05 眼鏡用レンズ Pending JP2015148673A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014020468A JP2015148673A (ja) 2014-02-05 2014-02-05 眼鏡用レンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014020468A JP2015148673A (ja) 2014-02-05 2014-02-05 眼鏡用レンズ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015148673A true JP2015148673A (ja) 2015-08-20

Family

ID=53892076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014020468A Pending JP2015148673A (ja) 2014-02-05 2014-02-05 眼鏡用レンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015148673A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018042218A1 (fr) * 2016-08-29 2018-03-08 Duvillard Eugene Dispositif oculaire de filtration et methode utilisant un tel dispositif
WO2018143329A1 (ja) * 2017-02-03 2018-08-09 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ、及び眼鏡レンズの製造方法
JPWO2017126300A1 (ja) * 2016-01-19 2018-11-22 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ
JP2019148770A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 株式会社ニデック 多機能樹脂体の製造方法
EP3521909A4 (en) * 2016-09-30 2020-05-06 Hoya Lens Thailand Ltd. METHOD FOR PRODUCING AN EYE LENS AND EYE GLASS
WO2020148182A1 (de) * 2019-01-17 2020-07-23 A. Schweizer Gmbh Optische Fabrik Optisches element
JP2020197755A (ja) * 2020-09-14 2020-12-10 トランジションズ オプティカル, インコーポレイテッド 光学的物品およびそれを調製する方法
CN112327512A (zh) * 2020-08-19 2021-02-05 湖北立天生物工程有限公司 一种可防有害光的防护类眼镜用镜片及镜片的生产工艺
CN113253486A (zh) * 2020-02-13 2021-08-13 亚立邦科技股份有限公司 抗眩光高对比的镜片组合
WO2022211022A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 着色眼鏡レンズ
US11714220B2 (en) 2015-10-30 2023-08-01 Transitions Optical, Inc. Optical article with gradient light influencing properties and method of making the same
WO2024004753A1 (ja) * 2022-06-28 2024-01-04 株式会社ニコン・エシロール 眼用透過型光学物品セット、眼用レンズセット、眼用透過型光学物品、眼鏡、双眼鏡
WO2024143332A1 (ja) * 2022-12-28 2024-07-04 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ
US12055741B2 (en) 2015-10-30 2024-08-06 Transitions Optical, Inc. Optical articles and method of preparing the same
US12076951B2 (en) 2015-10-30 2024-09-03 Transitions Optical, Inc. Method of making optical articles having gradient light influencing properties
WO2024203286A1 (ja) * 2023-03-24 2024-10-03 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5417751A (en) * 1977-05-19 1979-02-09 Lupo Vittorio Two focus lens for glasses
JPS60165928U (ja) * 1984-04-11 1985-11-02 株式会社 ナカニシオプテイカル 一体成形眼鏡
US20040119940A1 (en) * 1999-12-22 2004-06-24 Kerns David V. Eyeglass lens with multiple optical zones having varying optical properties for enhanced visualization of different scenes in outdoor recreational activities
WO2006018879A1 (ja) * 2004-08-19 2006-02-23 Menicon Co., Ltd. 多焦点型着色コンタクトレンズおよびその製造方法
US20080252847A1 (en) * 2007-04-13 2008-10-16 Nesty Gary W Sunglass lens
JP3155805U (ja) * 2009-09-17 2009-12-03 伊藤光学工業株式会社 機能性分光フィルタ
WO2013168565A1 (ja) * 2012-05-07 2013-11-14 山本化成株式会社 樹脂組成物および成形体

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5417751A (en) * 1977-05-19 1979-02-09 Lupo Vittorio Two focus lens for glasses
JPS60165928U (ja) * 1984-04-11 1985-11-02 株式会社 ナカニシオプテイカル 一体成形眼鏡
US20040119940A1 (en) * 1999-12-22 2004-06-24 Kerns David V. Eyeglass lens with multiple optical zones having varying optical properties for enhanced visualization of different scenes in outdoor recreational activities
WO2006018879A1 (ja) * 2004-08-19 2006-02-23 Menicon Co., Ltd. 多焦点型着色コンタクトレンズおよびその製造方法
US20080252847A1 (en) * 2007-04-13 2008-10-16 Nesty Gary W Sunglass lens
JP3155805U (ja) * 2009-09-17 2009-12-03 伊藤光学工業株式会社 機能性分光フィルタ
WO2013168565A1 (ja) * 2012-05-07 2013-11-14 山本化成株式会社 樹脂組成物および成形体

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11714220B2 (en) 2015-10-30 2023-08-01 Transitions Optical, Inc. Optical article with gradient light influencing properties and method of making the same
US12055741B2 (en) 2015-10-30 2024-08-06 Transitions Optical, Inc. Optical articles and method of preparing the same
US12076951B2 (en) 2015-10-30 2024-09-03 Transitions Optical, Inc. Method of making optical articles having gradient light influencing properties
JPWO2017126300A1 (ja) * 2016-01-19 2018-11-22 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ
WO2018042218A1 (fr) * 2016-08-29 2018-03-08 Duvillard Eugene Dispositif oculaire de filtration et methode utilisant un tel dispositif
EP3521909A4 (en) * 2016-09-30 2020-05-06 Hoya Lens Thailand Ltd. METHOD FOR PRODUCING AN EYE LENS AND EYE GLASS
JPWO2018143329A1 (ja) * 2017-02-03 2019-11-07 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ、及び眼鏡レンズの製造方法
WO2018143329A1 (ja) * 2017-02-03 2018-08-09 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ、及び眼鏡レンズの製造方法
JP7022082B2 (ja) 2017-02-03 2022-02-17 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ、及び眼鏡レンズの製造方法
WO2019167387A1 (ja) * 2018-02-28 2019-09-06 株式会社ニデック 多機能樹脂体の製造方法
JP2019148770A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 株式会社ニデック 多機能樹脂体の製造方法
JP7067120B2 (ja) 2018-02-28 2022-05-16 株式会社ニデック 多機能樹脂体の製造方法
WO2020148182A1 (de) * 2019-01-17 2020-07-23 A. Schweizer Gmbh Optische Fabrik Optisches element
CN113253486A (zh) * 2020-02-13 2021-08-13 亚立邦科技股份有限公司 抗眩光高对比的镜片组合
CN112327512A (zh) * 2020-08-19 2021-02-05 湖北立天生物工程有限公司 一种可防有害光的防护类眼镜用镜片及镜片的生产工艺
JP2022113817A (ja) * 2020-09-14 2022-08-04 トランジションズ オプティカル, インコーポレイテッド 光学的物品およびそれを調製する方法
JP2020197755A (ja) * 2020-09-14 2020-12-10 トランジションズ オプティカル, インコーポレイテッド 光学的物品およびそれを調製する方法
WO2022211022A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 着色眼鏡レンズ
JPWO2022211022A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06
JP7499405B2 (ja) 2021-03-31 2024-06-13 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 着色眼鏡レンズ
WO2024004753A1 (ja) * 2022-06-28 2024-01-04 株式会社ニコン・エシロール 眼用透過型光学物品セット、眼用レンズセット、眼用透過型光学物品、眼鏡、双眼鏡
WO2024143332A1 (ja) * 2022-12-28 2024-07-04 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ
WO2024203286A1 (ja) * 2023-03-24 2024-10-03 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015148673A (ja) 眼鏡用レンズ
JP6310940B2 (ja) 機能性染色眼鏡レンズ
JP3868683B2 (ja) プラスチック基材
JP2013054275A (ja) 染色レンズおよびその製造方法
US20180373063A1 (en) Ophthalmic lens, in particular for sunglasses
US20210263197A1 (en) Anti-blue light anti-infrared resin lens with refractivity of 1.50 and preparation method thereof
US20210009849A1 (en) Eyewear comprising an ophthalmic lens having an edge coating
WO2018181911A1 (ja) 眼鏡レンズ
JP7022082B2 (ja) 眼鏡レンズ、及び眼鏡レンズの製造方法
JP2017207626A (ja) 光学要素
JP5961437B2 (ja) プラスチック眼鏡レンズ
CN113166369B (zh) 用于涂覆光学镜片的边缘的组合物
JP2000266905A (ja) プラスチックカラーレンズの製造方法およびプラスチックカラーレンズ
JP2012173675A (ja) レンズの製造方法
JP2014199327A (ja) 眼鏡レンズ
CN105754275B (zh) 一种防蓝光眼镜基片
KR101593934B1 (ko) 스포츠용 소프트 콘택트렌즈 및 그 제조방법
CN206906724U (zh) 变色偏光夜视镜片
JP2014038247A (ja) 眼鏡用レンズ
JP2011081232A (ja) 眼鏡レンズ
CN204215060U (zh) 光学复合膜、头部配戴装置及遮蔽物
JP7350280B2 (ja) プラスチック眼鏡レンズ及び眼鏡
JP2012133273A (ja) レンズの製造方法
JP5156588B2 (ja) 機能膜付光学部材の製造方法及び眼鏡レンズ
CN107247344A (zh) 变色偏光夜视镜片

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20161213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180703