JP2015148033A - 改質綿繊維及び機能性改質綿繊維の製造方法 - Google Patents

改質綿繊維及び機能性改質綿繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 綿繊維内部に空隙を設けた改質綿繊維を提供する。また、改質綿繊維の内部空隙に機能性微粒子を担持させた、機能性微粒子が脱落しにくい機能性改質綿繊維を提供する。
【解決手段】 改質綿繊維を以下の手段により得る。綿繊維を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して、水酸化ナトリウムを綿繊維内部に侵入させる。その後、綿繊維を100℃以上で加熱乾燥して水酸化ナトリウムを結晶化させる。次いで、綿繊維を水中に浸漬して、水酸化ナトリウム結晶を溶解させ、水酸化ナトリウムを除去する。続いて、綿繊維を常温乾燥する。機能性改質綿繊維は、上記手段で得られた改質綿繊維を、無機系微粒子よりなる機能性微粒子を水に分散させた水性分散液に浸漬させて、特定の手段により、改質綿繊維内部の空隙に無機系微粒子を担持させて得る。
【選択図】 図2

Description

本発明は、綿繊維内部に空隙を形成させる改質綿繊維の製造方法に関するものである。また、この製造方法によって得られた改質綿繊維の内部空隙に、抗菌剤や消臭剤等の機能性微粒子を担持させる機能性改質綿繊維の製造方法に関するものである。
天然の綿繊維は、本来持っている肌触りの良さや吸湿性の高さから、衣料素材や衛生材料素材として広く用いられているが、合成繊維に比べて、抗菌剤や消臭剤等のその他の機能性微粒子を担持させて、機能性を付与しにくいという憾みがあった。その理由は以下のとおりである。すなわち、合成繊維は、合成樹脂を溶融紡糸して得られるものであるから、合成樹脂中に抗菌剤や消臭剤等の機能性微粒子を練り込んで溶融紡糸すれば、容易に機能性微粒子を担持した機能性合繊繊維を得ることができる。しかしながら、天然の綿繊維は溶融紡糸して得られるものではないため、かかる操作を行うことができず、綿繊維に機能性微粒子を担持させにくいということがあった。
また、合成繊維の場合は、溶融紡糸時において、紡糸孔の形状を種々変更することにより、種々の横断面或いは表面構造を持つ改質合成繊維が得られるが、綿繊維は溶融紡糸して製造するものではないので、かかる技術を用いて改質綿繊維を得ることもできない。
綿繊維の横断面形状を変更して改質綿繊維を得る技術として、古くからマーセライズ処理が知られている。これは、綿糸や綿布を、緊張下において水酸化ナトリウム濃厚液中で処理する技術であり、綿繊維の横断面を円形にして、絹様の光沢を持つ改質綿繊維を得るものである。また、本件出願人は、超臨界二酸化炭素を用いて、綿繊維表面に皺を形成すると共に機能性微粒子を当該表面に担持させる技術を提案している(特許文献1)。
特開2012−112062号公報
しかしながら、上記した技術は、いずれも綿繊維の表面形状のみを変更して改質するものであり、綿繊維内部に空隙を設ける技術ではない。特に、機能性微粒子を綿繊維に担持させるためには、特許文献1に記載されている方法が好ましいものであるが、この技術においても、綿繊維表面にしか機能性微粒子を担持することができず、脱落しやすく長期間担持するには不十分なものであった。
そこで、本発明は、綿繊維内部に空隙を設けた改質綿繊維を得ること、及び改質綿繊維の内部空隙に機能性微粒子を担持させることにより、機能性微粒子が脱落しにくい機能性改質綿繊維を得ることを課題とするものである。
本発明は、綿繊維内部に空隙を設けた改質綿繊維を得るための具体的手段として、以下の方法を採用したものである。すなわち、本発明は、脱脂処理を行った綿繊維を、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して、水酸化ナトリウムを該綿繊維内部に侵入させた後、該綿繊維を100℃以上で加熱乾燥して該水酸化ナトリウムを結晶化させ、次いで、該綿繊維を水中に浸漬して、該綿繊維内部で結晶化している水酸化ナトリウムを溶解させて、該綿繊維内部から該水酸化ナトリウムを除去し、その後、該綿繊維を乾燥することを特徴とする改質綿繊維の製造方法に関するものである。
また、本発明は、上記改質された綿繊維を用いて、以下の具体的手段により、綿繊維内部の空隙に機能性微粒子を担持させた機能性改質綿繊維を得るものである。すなわち、本発明は、機能性微粒子を水に分散させた水性分散液に、請求項5記載の改質綿繊維を浸漬させた容器を密閉装置に収納した後、該密閉装置内に二酸化炭素を供給し昇圧及び昇温して該二酸化炭素を超臨界状態にして一定時間保持した後、除圧して該改質綿繊維内部の空隙に機能性微粒子を担持させることを特徴とする機能性改質綿繊維の製造方法に関するものである。
まず、本発明では、天然の綿繊維を脱脂した綿繊維を準備する。綿繊維の表面に油脂成分が付着していると、綿繊維内部に水酸化ナトリウムが侵入しにくいし、また機能性微粒子も綿繊維内部に侵入しにくくなる。したがって、本発明では脱脂した綿繊維を用いる。本発明でいう綿繊維は、綿繊維群(cotton fibers)のことであり、多数の綿繊維の集合体として扱われる。
準備した綿繊維を、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬する。水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、15〜24重量%であるのが好ましい。濃度が15重量%未満であると、後に形成される水酸化ナトリウム結晶の体積が小さくなり、綿繊維内部に形成される空隙も小さくなる傾向が生じる。一方、濃度が24重量%を超えると、綿繊維が水酸化ナトリウム水溶液に溶解する恐れが生じたり、或いは綿繊維の強度が低下する傾向が生じる。また、綿繊維の浸漬時間は、5〜60分であるのが好ましい。浸漬時間が5分未満であると、水酸化ナトリウム水溶液が綿繊維の微細構造(フィブリル)内まで十分に侵入しない傾向が生じる。一方、浸漬時間が60分を超えると、綿繊維が水酸化ナトリウム水溶液に溶解する恐れが生じたり、或いは綿繊維の強度が低下する傾向が生じる。なお、浸漬する水酸化ナトリウム水溶液の温度は、一般的に常温である。
その後、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させた綿繊維を取り出す。綿繊維は前記したとおり、綿繊維群のことであり、各綿繊維相互間にも水酸化ナトリウムが保持されている。この各綿繊維相互間に保持されている水酸化ナトリウムをある程度除去するために、取り出した綿繊維を軽く絞る。これにより、綿繊維内部に侵入している水酸化ナトリウムは除去されないが、各綿繊維相互間に保持されている水酸化ナトリウムは除去されることになる。そして、絞った後の綿繊維を100℃以上で加熱乾燥する。この加熱乾燥により、綿繊維内部の水酸化ナトリウム水溶液から水のみが蒸発し、綿繊維内部で水酸化ナトリウムが結晶化するのである。加熱乾燥温度が100℃未満では、綿繊維内部で水酸化ナトリウムが結晶化しないので好ましくない。この理由は、加熱乾燥温度が低いと、水酸化ナトリウム水溶液が綿繊維の表面に移行した後に、水が徐々に蒸発するためではないかと推測している。加熱乾燥温度は100℃以上であれば差し支えないが、あまり高温にすると、綿繊維が劣化する恐れがあり、一般的には100℃〜150℃で行うのがよい。また、加熱乾燥の時間は、30分〜8時間であるのが好ましい。加熱乾燥時間が30分未満であると、水の蒸発が不十分となり、水酸化ナトリウムの結晶が大きくなりにくい傾向がある。一方、加熱乾燥時間が8時間を超えると、綿繊維が劣化する恐れがある。
結晶化した水酸化ナトリウムを内部に保持した綿繊維は、次いで、水中に浸漬させる。これにより、水が綿繊維内部に侵入し、水酸化ナトリウム結晶は溶解する。そして、水中から綿繊維を取り出して、乾燥する。乾燥は自然乾燥が好ましい。加熱乾燥すると、再び綿繊維内部に水酸化ナトリウムの結晶化する恐れがあるからである。この乾燥処理によって、綿繊維内部から結晶化した水酸化ナトリウムが除去され、水酸化ナトリウム結晶の存在していた箇所が空隙となって残存するのである。綿繊維内部に空隙を持つ改質綿繊維は、嵩高性や吸水性が向上し、綿繊維の用途拡大に寄与するものである。
かかる改質綿繊維は、その内部空隙に抗菌剤や消臭剤等の機能性微粒子を担持させるのに適している。機能性微粒子を担持させる方法は、以下のとおりである。まず、機能性微粒子を水に分散させた水性分散液を準備する。水性分散液中における機能性微粒子の含有量は任意であるが、一般的に1〜5重量%程度でよい。機能性微粒子としては、一般的に、抗菌性能や消臭性能を持つ無機系微粒子が用いられる。具体的には、二酸化チタン微粒子や酸化亜鉛微粒子等が採用されるが、これに限定されず公知の各種機能を持つ機能性微粒子を採用することができる。機能性微粒子の平均一次粒子径は、100nm以下であるのが好ましい。100nmを超えると、綿繊維内部に機能性微粒子が進入しにくくなる傾向が生じる。なお、平均一次粒子径は以下の方法で測定される数平均である。すなわち、透過型電子顕微鏡により観察し、粒子100個を任意に抽出し、各粒子の粒子径を測定し、その平均値を算出したものである。なお、水は水道水や蒸留水が用いられる。
この水性分散液は開口を持つ容器に入れられ、水性分散液中に改質綿繊維を浸漬する。そして、改質綿繊維を浸漬させた水性分散液が入れられた容器を、密閉装置内に収納する。この後、密閉装置内に二酸化炭素を供給し、密閉装置内の圧力及び温度を昇圧及び昇温する。密閉装置は膨張しないので、二酸化炭素の供給を続けると、昇圧する。また、昇温は密閉装置を外部から又は内部から加熱して行えばよい。密閉装置内を昇圧及び昇温すると、二酸化炭素は超臨界状態となり水性分散液中の水に溶解し、炭酸水となる。
本発明において、密閉装置として超臨界二酸化炭素装置を用いるのが好ましい。超臨界二酸化炭素装置を用いると、当該装置内の圧力及び温度が7.38MPa以上で31.0℃以上で、二酸化炭素が超臨界状態となる。そして、超臨界状態の二酸化炭素が水に溶解して炭酸水となる。この際、超臨界二酸化炭素装置内の圧力及び温度を高めて、20MPa以上及び40℃以上にすると、機能性微粒子が改質綿繊維の内部空隙に侵入しやすくなる。なお、温度は180℃以下にしておくのが好ましい。この理由は、温度を高くしすぎると、改質綿繊維が劣化しやすくなるからである。
本発明において、二酸化炭素が超臨界状態を保持している間は、密閉装置内に超音波を照射するのが好ましい。超音波を照射することにより、機能性微粒子が凝集するのを防止して、機能性微粒子が改質綿繊維内部に侵入しやすくなるからである。機能性微粒子は、超臨界状態下において一定時間保持することによって、改質綿繊維内部まで侵入する。ここで、一定時間としては30分以上、好ましくは1時間以上であれば十分である。超臨界状態下において一定時間保持すると、改質綿繊維のフィブリル構造が緩み、この隙間から機能性微粒子が改質綿繊維内部に侵入するのである。その後、密閉装置の排出口を開いて、二酸化炭素を外部へ排出して除圧し、最終的には密閉装置内を常圧にする。そうすると、炭酸水から二酸化炭素が抜けて、当初の状態すなわち水に戻る。この段階で、改質綿繊維内部に侵入した機能性微粒子は、改質綿繊維内部の空隙に沈着保持される。以上の方法で、綿繊維の内部空隙に機能性微粒子を担持させた機能性改質綿繊維が得られるのである。かかる機能性改質綿繊維は、医療品や衛生用品等の素材として用いられ、長寿命の消臭性や抗菌性を付与しうるのである。
本発明に係る方法で得られた改質綿繊維は、綿繊維内部に空隙を保持しているので、嵩高性及び吸水性が向上するという効果を奏する。また、本発明に係る方法で得られた機能性改質綿繊維は、綿繊維内部の空隙に機能性微粒子が担持されているので、脱落しにくく、付与された機能が長寿命になるという効果を奏する。
実施例1(改質綿繊維の製造例1)
脱脂した綿繊維0.5gを準備した。一方、濃度24重量%の水酸化ナトリウム水溶液を準備した。そして、この綿繊維を、水酸化ナトリウム水溶液中に60分間浸漬した。その後、綿繊維を水酸化ナトリウム水溶液中から取り出し、軽く絞り余剰の水酸化ナトリウム水溶液を除去した。その後、水酸化ナトリウム水溶液を含有する綿繊維を、100℃で4時間加熱乾燥した。加熱乾燥した後の綿繊維横断面のSEM写真を図1に示した。図1から分かるように、水酸化ナトリウム結晶が綿繊維内部に保持されている。この後、蒸留水500mlを入れたビーカーを準備し、この蒸留水中に、加熱乾燥した綿繊維を投入し、15分程度軽く攪拌した。この攪拌処理を4回行った(攪拌処理は合計1時間程度となる。)後、自然乾燥して改質綿繊維1を得た。改質綿繊維1の横断面のSEM写真を図2に示した。図2から分かるように、綿繊維内部に多数の空隙が生じている。なお、SEMは、日本電子社製「JCM−5000」を用いた。
実施例2(改質綿繊維の製造例2)
水酸化ナトリウム水溶液の濃度を15重量%に変更する他は、実施例1と同一の方法で、改質綿繊維2を得た。綿繊維内部に空隙は存在していたが、改質綿繊維1に比べて少なかった。
実施例3(改質綿繊維の製造例3)
綿繊維の水酸化ナトリウム水溶液中への浸漬時間を5分間に変更する他は、実施例1と同一の方法で、改質綿繊維3を得た。綿繊維内部に空隙は存在していたが、改質綿繊維1に比べて少なかった。
実施例4(改質綿繊維の製造例4)
加熱乾燥時間を30分に変更した他は、実施例1と同一の方法で改質綿繊維4を得た。綿繊維内部に空隙は存在していたが、改質綿繊維1に比べて少なかった。
実施例5(改質綿繊維の製造例5)
加熱乾燥時間を8時間に変更した他は、実施例1と同一の方法で改質綿繊維5を得た。実施例5において、加熱乾燥した後の綿繊維横断面のSEM写真を図3に示した。図3から分かるように、水酸化ナトリウム結晶が綿繊維内部に保持されている。また、改質綿繊維5の横断面のSEM写真を図4に示した。図4から分かるように、綿繊維内部に多数の空隙が生じている。
比較例1
加熱乾燥の温度を75℃に変更した他は、実施例1と同一の方法で改質処理を行った綿繊維を得た。この綿繊維内部に空隙は殆ど存在していなかった。
実施例6(機能性改質綿繊維の製造例1)
平均一次粒径が10nmの二酸化チタン微粒子よりなる消臭性無機微粒子を水に分散させた水性分散液(濃度2重量%)を準備した。この水性分散液をセル(上部が開口した内容積80mlの容器である。)に入れ、水性分散液に0.5gの改質綿繊維1を浸漬した。そして、このセルを密閉装置に収納した後、密閉装置内に二酸化炭素を供給し、約20分かけて密閉装置内の圧力を20MPaとした。また、密閉装置を内部から加熱して、密閉装置内の温度を40℃として、二酸化炭素を超臨界状態とした。そして、密閉装置内の水性分散液に超音波(出力160W、周波数40kHz)を照射しながら、この超臨界状態を60分間保持した。この後、密閉装置内の二酸化炭素を約10分で排出して、常圧及び常温に戻した。その後、セル内の改質綿繊維を取り出して自然乾燥し機能性改質綿繊維1を得た。この機能性改質綿繊維1の横断面のSEM写真を図5に示した。図5から明らかなように、二酸化チタン微粒子が、機能性改質綿繊維1の内部に担持されていることが分かる。
実施例7(機能性改質綿繊維の製造例2)
平均一次粒径が10nmの二酸化チタン微粒子よりなる消臭性無機微粒子を水に分散させた水性分散液(濃度5重量%)を準備した。この水性分散液をセル(上部が開口した内容積80mlの容器である。)に入れ、水性分散液に0.5gの改質綿繊維2を浸漬した。その後、実施例6と同様にして機能性改質綿繊維2を得た。この機能性改質綿繊維2の横断面のSTEM−EDS写真を図6に示した。また、Ti−マッピングした写真を図7に示した。図6及び7から明らかなように、二酸化チタン微粒子が、機能性改質綿繊維2の内部に担持されていることが分かる。なお、STEM−EDSは、日本電子社製「JEM−2000EX」を用いた。
比較例2
脱脂した綿繊維0.5gに何らの処理を行わずに、実施例6で用いた水性分散液に浸漬した。その後は、実施例6と同一の方法で処理して機能性綿繊維を得た。この機能性綿繊維の横断面のSEM写真を図8に示した。図8から明らかなように、綿繊維内部には、二酸化チタン微粒子が担持されていない。
実施例1において、加熱乾燥後の綿繊維の横断面を示すSEM写真である。 実施例1に係る製造方法で得られた改質綿繊維1の横断面を示すSEM写真である。 実施例5において、加熱乾燥後の綿繊維の横断面を示すSEM写真である。 実施例5に係る製造方法で得られた改質綿繊維5の横断面を示すSEM写真である。 実施例6に係る製造方法で得られた機能性改質綿繊維1の横断面を示すSEM写真である。 実施例7に係る製造方法で得られた機能性改質綿繊維2の横断面を示すSTEM−EDS写真である。 実施例7に係る製造方法で得られた機能性改質綿繊維2の横断面をTi−マッピングした写真である。 比較例2に係る製造方法で得られた機能性綿繊維の横断面のSEM写真である。

Claims (10)

  1. 脱脂処理を行った綿繊維を、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して、水酸化ナトリウムを該綿繊維内部に侵入させた後、該綿繊維を100℃以上で加熱乾燥して該水酸化ナトリウムを結晶化させ、次いで、該綿繊維を水中に浸漬して、該綿繊維内部で結晶化している水酸化ナトリウムを溶解させて、該綿繊維内部から該水酸化ナトリウムを除去し、その後、該綿繊維を乾燥することを特徴とする改質綿繊維の製造方法。
  2. 水酸化ナトリウム水溶液の濃度が15〜24重量%である請求項1記載の改質綿繊維の製造方法。
  3. 綿繊維を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬する時間は、5〜60分である請求項1記載の改質綿繊維の製造方法。
  4. 綿繊維を100℃以上で加熱乾燥する時間は、30分〜8時間である請求項1記載の改質綿繊維の製造方法。
  5. 請求項1記載の方法で、綿繊維内部に空隙を形成して得られた改質綿繊維。
  6. 機能性微粒子を水に分散させた水性分散液に、請求項5記載の改質綿繊維を浸漬させた容器を密閉装置に収納した後、該密閉装置内に二酸化炭素を供給し昇圧及び昇温して該二酸化炭素を超臨界状態にして一定時間保持した後、除圧して該改質綿繊維内部の空隙に機能性微粒子を担持させることを特徴とする機能性改質綿繊維の製造方法。
  7. 機能性微粒子として、二酸化チタン微粒子又は酸化亜鉛微粒子を用いる請求項6記載の機能性改質綿繊維の製造方法。
  8. 機能性微粒子の平均一次粒子径が100nm以下である請求項6記載の機能性改質綿繊維の製造方法。
  9. 二酸化炭素が超臨界状態を保持している間は、密閉装置内に超音波を照射する請求項6記載の機能性改質綿繊維の製造方法。
  10. 昇温を40℃以上とし、昇圧を20MPa以上とする請求項6記載の機能性改質綿繊維の製造方法。
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