JP2015147584A - 樹脂製キャップおよびその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】天井面に漏れ防止用のボス部が設けられ、密閉性に優れた樹脂製キャップおよびその製法を提供する。
【解決手段】全体が射出成形により一体的に形成された樹脂製キャップ30であって、容器本体の開口に装着される中栓を介して塞ぐための天井部33と、この天井部33から垂設され、その内周面にねじ部36が形成された周壁部34とを備え、上記天井部33の、周壁部34で囲われた円形部分の中心Pに、上記中栓の開口に嵌入させるためのボス部50が設けられており、上記天井部33の、上記ボス部50が形成された部分と周壁部34が形成された部分との間の、上記中心Pから外れた位置に、射出成形時のゲート跡51が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、射出成形によって一体的に形成される樹脂製キャップおよびその製法に関するものである。
化粧水や乳液といった液体化粧料を収容するチューブ状、あるいはボトル状の容器では、これらを携帯する場合に中身である液体が外に漏れることのないように、高い密閉性が要求される。このため、単に容器本体の口部にキャップをねじ係合するだけでなく、キャップ内側に、液漏れ防止のコンタクトリングを設けてこれを容器本体の口部の周囲に押し付けるようにしたものや、容器本体の開口に、ごく小さな開口を設けた中栓を装着して、振ったり押し出したりしないと液体が外に出ないようにしたもの等、様々な構造のものが出回っている。
例えば、後記の特許文献1には、図7(a)に示すような容器本体1と樹脂製キャップ3とを備えたチューブタイプの液体容器が記載されている。この容器は、図7(b)に示すように、容器本体1の口部1aに中栓2を装着し、容器本体1と樹脂製キャップ3とをねじ係合させて、上記中栓2の開口2aを塞ぐようになっている。そして、上記中栓2の開口2aの周囲に、環状の突出部4を設けるとともに、樹脂製キャップ3の天井面側に環状部(コンタクトリング)5、6を設け、樹脂製キャップ3を締め込むことによって、上記環状部5、6が、中栓2の突出部4と中栓2の上面を下向きに押圧して、中栓2の開口2aから側方に液が漏れるのを防止するようになっている。なお、15はキャップデザイン上設けられる外筒壁、16は樹脂製キャップ3と容器本体1の周方向の位置がねじ係合時にずれないよう設けられた左右一対のストッパである。
このようなキャップ3を射出成形によって一体的に得る場合、その天面の中心にゲートがくるよう配置して成形を行うことが、成形上理想であるが、化粧料容器のように、その外観に美しさが要求される用途では、キャップ3の天面にゲート跡が残ると、見栄えが悪いため、例えば、図8に示すような金型を用い、キャップ3の内側の、天井面の中心にゲートを配置して成形することが行われている。
図8において、10は樹脂製キャップ3の外側形状を賦形しうる凹部が設けられた下型であり、11は、内側と外側の2つの型11a、11bを組み合わせることによってその下部が樹脂製キャップ3の内側形状を賦形しうる凸部となる上型である。
上記上型11のうち、内側の上型11aには、その中心軸に沿って、溶融樹脂20を供給するためのランナー12が設けられており、キャップ天井面となる部分の中心に、その下端が開口してゲート13となっている。なお、この上型11aは、成形品が得られた後、周方向に回転しながら上昇し、ねじ部を損なうことなく成形品から外れるようになっている。
このような金型を用いて得られる樹脂製キャップ3には、その天井面の中心に、小さな突出部がゲート跡14として残る〔図7(b)を参照〕が、内側の目立たないところであり、また容器の密閉性への影響もないことから、通常、あまり問題とならない。しかし、場合によっては、ゲート跡14が長く延びた状態で残ることがあり、その長く延びたゲート跡14が、樹脂製キャップ3側の環状部(コンタクトリング)5と中栓2の突出部4との間に挟まって隙間を作り、液漏れの原因となるおそれがある。
また、最近、容器の密閉性をさらに高めた樹脂製キャップとして、例えば図9、図10に示すような構成のキャップ3′が提案されている(下記の特許文献2を参照)。このキャップ3′は、その天井面の中心に、中栓2の開口2a内に嵌入されるボス部21が突設され、その周囲に、中栓2の開口縁部をガイドするためのガイドリング22が設けられた構造になっている。
特許第3330219号公報 実用新案登録第2549080号公報
上記キャップ3′を、図8に示す場合と同様、上型11aの中心軸を通って垂直に延びるランナー12を経由する金型で射出成形すると、ボス部21の頂面にゲート跡14が残ることになるため、図10において鎖線で示すようにゲート跡14が長く延びた状態で残ると、ボス部21が中栓2の開口2aにうまく嵌入できなかったり、嵌合がずれて隙間があいたり、さらには中栓2の開口縁部を傷つけたりするため、せっかくボス部21を設けても、やはり液漏れが生じるおそれがある。
そこで、金型において、ゲート13をより細くしてゲート跡14が残りにくいようにしたり、ゲート13を、キャップ3′の下端面Qや側面Rに配置してボス部21と重ならないようにしたりすることが考えられるが、ゲート13を細くすると、溶融樹脂の流入速度が遅くなり、賦形空間内での流れが不均一になって成形品の外観を損なうという問題を生じやすい。また、ゲート13の配置をキャップ3′の下端面Qや側面Rに変えると、ゲート跡14がキャップ3′の外側に付いて目立つだけでなく、溶融樹脂の流れが偏り、ヒケ等が生じて外観が悪くなる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、キャップの天井面にボス部を有し、密閉性に優れ、しかも外観が良好な樹脂製キャップおよびその製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、全体が射出成形により一体的に形成された樹脂製キャップであって、容器本体の開口を直接もしくは容器本体の開口に装着される中栓を介して塞ぐための天井部と、この天井部から円筒状に垂設され、その内周面に容器本体とねじ係合するためのねじ部が形成された周壁部とを備え、上記天井部の、周壁部で囲われた円形部分の中心Pに、容器本体の開口もしくは上記中栓の開口に嵌入させるためのボス部が設けられており、上記天井部の、上記ボス部が形成された部分と周壁部が形成された部分との間の、上記中心Pから外れた位置に、射出成形時のゲート跡が設けられている樹脂製キャップを第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記ボス部の直径が1.2〜2.0mmであり、上記ゲート跡が、上記中心Pから2.0〜5.0mm離れた位置に設けられている樹脂製キャップを第2の要旨とする。
さらに、本発明は、上記第1の要旨である樹脂製キャップの製法であって、上記キャップの外側形状を賦形しうる凹部を有する下型と、上記下型の上に配置され、上記キャップの内側形状を賦形しうる凸部を有しその内側に溶融樹脂供給用のランナーが設けられた上型とを備えた射出成形用金型を準備する工程と、上記金型を閉じ合わせた後、上記上型の賦形用凹部と下型の賦形用凸部とで構成されたキャップ形状賦形用空間内に、上記上型内のランナーを経由して溶融樹脂を供給する工程と、その供給された溶融樹脂を冷却固化した後、上記金型を開いて成形品である樹脂製キャップを取り出す工程とを備え、上記上型として、上記ランナーのうち、溶融樹脂導入用の上端開口から下端近傍までの大部分が垂直方向に一直線に延び、その下の、キャップ形状賦形用空間へのゲートとなる下端開口までの所定部分が、垂直方向から側方に所定角度θだけ屈曲して、上記ランナーの下端開口が、キャップ形状賦形空間を構成する面のうち、天井部の、ボス部が形成される部分と周壁部が形成される部分との間の、上記中心Pから外れる位置に配置されたものを用いる樹脂製キャップの製法を第3の要旨とする。
そして、本発明は、そのなかでも、特に、樹脂製キャップに形成されるボス部の直径が
1.2〜2.0mmであり、上記ランナーのうち、屈曲させる部分の長さが20〜40mm、その屈曲角度θが2〜15°である上型を用いるようにした樹脂製キャップの製法を第4の要旨とする。
すなわち、本発明の樹脂製キャップは、容器本体とのねじ係合用のねじ部が形成された円筒状の周壁部とともに、容器の密閉性を高めるためのボス部がその周壁部内側の中心Pに設けられた構成において、射出成形によって必然的に残るゲート跡が、上記ボス部と重なる位置ではなく、上記ボス部と周壁部との間の、中心Pから外れた位置に設けられたものである。この構成によれば、従来と同様、ゲート跡がキャップ外側から見えず、外観が損なわれることがない。しかも、ボス部とずれた位置にゲート跡が形成されるため、ボス部と容器本体や中栓との嵌合が妨げられることがなく、容器の良好な密閉性を確保することができる。
そして、本発明の樹脂製キャップの製法によれば、ゲート跡のことを気にする必要がなく、ゲート開口を比較的大きく設定することができるため、射出成形時に、溶融樹脂を、スムーズにキャップ形状賦形空間内に充満させることができる。したがって、ゲートを、キャップ形状の中心から多少外れた位置に配置させても、溶融樹脂の流れが偏らず、美麗な外観の樹脂製キャップを得ることができる。しかも、この製法を実施するにあたっては、従来の金型において、ランナーがその中心軸方向に垂直に形成された上型部(いわゆる「ランナーブッシュ」)の下側の一部を、ランナーが垂直方向から側方に所定角度だけ屈曲したものに交換するだけでよいため、設備コストの負担が小さいという利点を有する。
なお、本発明の樹脂製キャップのなかでも、特に、上記ボス部の直径が1.2〜2.0mmであり、上記ゲート跡が、上記中心Pから2.0〜5.0mm離れた位置に設けられているものは、とりわけ、これを用いた容器の密閉性が良好となり、しかも美麗な外観を有するものとなって、好適である。
そして、本発明の樹脂製キャップの製法のなかでも、特に、樹脂製キャップに形成されるボス部の直径が1.2〜2.0mmであり、上記ランナーのうち、屈曲させる部分の長さが20〜40mm、その屈曲角度θが2〜15°である上型を用いるようにしたものは、とりわけ、成形品の脱型が容易で、しかも優れた品質の樹脂製キャップを提供することができ、好適である。
本発明の一実施の形態である樹脂製キャップの部分的な拡大断面図である。 上記樹脂製キャップの底面図である。 上記樹脂製キャップをブローボトル容器に用いた状態を示す斜視図である。 (a)、(b)は、ともに上記樹脂製キャップの製造工程の説明図である。 上記樹脂製キャップの使用形態を示す部分的な拡大断面図である。 本発明の他の実施の形態である樹脂製キャップの使用形態を示す部分的な拡大断面図である。 (a)は従来のチューブタイプの容器の一例を示す外観図、(b)は上記容器に用いられる樹脂製キャップの拡大断面図である。 上記樹脂製キャップの製造工程の説明図である。 従来の、他の樹脂製キャップの拡大断面図である。 上記樹脂製キャップの問題点の説明図である。
つぎに、本発明を実施するための形態について説明する。ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態である樹脂製キャップ30を示す部分的な拡大断面図である。また、図5は、この樹脂製キャップ30を容器本体31に取り付けた状態を示す部分的な拡大断面図である。上記樹脂製キャップ30は、全体が射出成形により一体的に形成されたもので、容器本体31(図5参照)の開口31aを、この開口31aに装着される中栓32を介して塞ぐための天井部33と、この天井部33の下面から円筒状に垂設される周壁部34とを備えている。そして、上記周壁部34の内周面には、上記容器本体31の口部35とねじ係合するためのねじ部36が形成されている。
なお、上記天井部33は、図1の底面図である図2に示すように、左右方向に延びる略楕円形状をしており、その周縁端から筒状に、外筒壁37が垂設されている。これは、この樹脂製キャップ30を適用する容器本体31が、図3に示すように、断面略楕円形状のやや平たい形状になっているため、樹脂製キャップ30の外形を、これに合わせたものである。
そして、樹脂製キャップ30と容器本体31が、このように断面略楕円形の特殊な形状になっているため、互いをねじ係合したとき、両者の周方向の位置が互いにずれると見栄えが悪くなることから、そのようなずれが生じないように、樹脂製キャップ30の周壁部34の下端部の二個所に、位置決め用のストッパ40が設けられている。さらに、上記ストッパ40と周壁部34とが、外筒壁37の回動によるキャップ開閉動作時に無理な力を受けやすいため、その補強のためのリブ板41が4枚、上記周壁部34と外筒壁37との隙間を仕切るように設けられている。なお、容器本体31側には、図5に示すように、上記ストッパ40の当たりとなる突起43が、上記ストッパ40に対応する二個所に設けられている。
また、上記天井部33(図1に戻る)の下面の、上記周壁部34で囲われた円形部分の中心Pに、容器密閉用のボス部50(直径1.3mm、突出高さ0.6mm)が突設されている。このボス部50は、図5に示すように、容器本体31に装着される中栓32の開口32aに嵌入されて、中身に対する密閉作用を果たすようになっている。そして、同じく上記天井部33の下面の、上記ボス部50が形成された部分と周壁部34が形成された部分との間に、この樹脂製キャップ30を射出成形したときのゲート跡51が突起として設けられている。このゲート跡51の位置は、樹脂製キャップ30の中心Pから2.9mm離れている。なお、上記ボス部50の近傍に、ボス部50と同心状にコンタクトリング52が突設されている。このコンタクトリング52は、必ずしも設けなくてよいが、容器本体31に装着される中栓32の開口縁部に当接して、この部分からの液漏れを、さらに厳重に防止する作用を果たしている。
この樹脂製キャップ30によれば、射出成形によって必然的に残るゲート跡51が、天井部33の中心Pに突設されたボス部50と重なる位置ではなく、ボス部50と周壁部34との間の、中心Pから外れた位置に設けられているため、ゲート跡51がキャップ外側から見えず、外観が損なわれることがない。そして、この樹脂製キャップ30を容器本体31とねじ係合させ、上記ボス部50を中栓32の開口32aに嵌入させる際、上記ゲート跡51がその妨げになることがないため、容器の密閉性を、高い信頼性で確保することができる。
上記樹脂製キャップ30は、例えばつぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、図4(a)に部分的に示すように、上記樹脂製キャップ30の外側形状を賦形しうる凹部を有する下型60と、上記下型60の上に配置され、上記樹脂製キャップ30の内側形状を賦形しうる凸部を有する上型61とを備えた金型を準備する。
上記上型61は、その内側に、溶融樹脂の供給路となるランナー70が形成されたランナーブッシュ61aと、その外側に設けられ上記ランナーブッシュ61aを回転自在に支受する外筒体61bとを組み合わせた構成になっている。
上記ランナーブッシュ61aに形成されたランナー70は、溶融樹脂導入用の上端開口(図示せず)から下端近傍までの大部分70aが、ランナーブッシュ61aの中心軸に沿う垂直方向に一直線に延びており、その下の、キャップ形状賦形用空間Tへのゲート71となる下端開口までの所定部分70bが、垂直方向から側方に所定角度θだけ屈曲して形成されている。したがって、ゲート71は、樹脂製キャップ30(図1参照)の天井部33の、ボス部50が形成される部分と周壁部34が形成される部分との間の、中心P(図1を参照)から外れた位置に配置されることになる。
なお、上記ランナー70の屈曲部70bは、加工上の理由から、円柱状の別部材73に形成されており、この別部材73が、ランナーブッシュ61aの下端面に設けられた穴72内に挿入され固定されている。
上記金型を閉じ合わせた後、この金型に接続される射出装置(図示せず)から樹脂製キャップ30の成形材料である溶融樹脂を、上記ランナー70に供給し、上記ゲート71を経由させて、キャップ形状賦形用空間T内に充満させる。そして、上記溶融樹脂を冷却固化した後、金型を開く。
このとき、金型を開くと同時に、ランナーブッシュ61aを下向きに押圧していた力が解除されるため、ライナー70内で固化した樹脂が引き上げられ、図4(b)に示すように、固化した樹脂がゲート71から外れて多少浮き上がった状態になる。この状態で、ランナーブッシュ61aを、成形された樹脂製キャップ30のねじ部36からねじ係合が外れるよう周方向に回転させながら引き上げることにより、まずランナーブッシュ61aを外すことができる。なお、ランナー70内で固化した樹脂のうち下端の屈曲部70bで固化したものは、ランナーブッシュ61aの回転軸に対し傾いているが、固化した部分が細い紐状であり、可撓性を有しているため、上記ランナーブッシュ61aの回転動作を妨げることがない。
つぎに、上記上型61の外筒体61bと、下型60との間を開き、外筒体61bと成形品である樹脂製キャップ30とを、下型60から外した後、突き出しピン(図示せず)によって樹脂製キャップ30を外筒体61bから外す。このようにして、目的とする樹脂製キャップ30を得ることができる。
上記の製法によれば、樹脂製キャップ30に残るゲート跡51(図1参照)がキャップ内側であって容器の密閉性にも影響を与えない場所に形成されることから、ゲート71の開口を比較的大きく設定することができ、射出成形時に、溶融樹脂をスムーズにキャップ形状賦形空間T内に充満させることができる。したがって、ゲート71の配置が、キャップ形状の中心Pから多少外れていても、溶融樹脂の流れが偏らず、美麗な外観の樹脂製キャップ30を得ることができる。しかも、この製法を実施するにあたっては、従来の金型において、ランナー70が垂直方向に延びるランナーブッシュ61aの下側の一部を、ランナー70が垂直方向から側方に所定角度だけ屈曲したもの(70bで示す部分)に交換するだけでよいため、設備コストの負担が小さいという利点を有する。
なお、樹脂製キャップ30の天井部33に形成されるボス部50の直径は、上記の例に限らず、これを嵌入する相手である中栓32の開口32aに応じて、適宜に設定されるが、本発明では、ゲート71の配置も考慮して、通常、1.2〜2.0mm程度に設定することが好適である。すなわち、ボス部50の直径が小さすぎると、必然的に容器本体31側の中栓32の開口32aが小さくなり、中身を取り出す際の作業性が悪くなるおそれがある。また、ボス部50の直径が大きすぎると、ゲート71が樹脂製キャップ30の中心Pから離れることになり、溶融樹脂が均等に流れにくくなったり、ランナーブッシュ61aを回転して成形品から外す際、ランナー70の屈曲部70bの屈曲角度θが大きくなりすぎてランナーブッシュ61aの回転の妨げとなったりするおそれがあるからである。
上記と同様の理由から、ゲート71は、上記ボス部50の形成部分より外側であって、しかも樹脂製キャップ30の中心Pから外れすぎないことが望ましく、例えば、中心Pから2.0〜5.0mm、なかでも3.0〜4.0mm離れた位置に配置することが好適である。
また、ランナー70の屈曲部70bの屈曲角度θが大きくなりすぎてランナーブッシュ61aの回転の妨げとならないよう、屈曲部70bの長さ〔図4(b)においてLで示す〕は、20〜40mmに設定することが好適であり、またその屈曲角度θは、2〜15°、なかでも5〜10°に設定することが好適である。
さらに、図6は、本発明の他の実施の形態である樹脂製キャップ30′を示している。この例では、樹脂製キャップ30′の天井部33において、ボス部50とコンタクトリング52が設けられた外側に、さらに環状のガイドリング80を設けたものである。このガイドリング80は、樹脂製キャップ30′を閉める際、中栓32にボス部50が接触して傷つかないよう、樹脂製キャップ30のボス部50を、中栓32の開口32aの真上にセンタリングするためのガイドとして設けられている。このようなガイドリング80を設ける場合、ゲート跡51′を形成する位置は、図示のように、ガイドリング80の外側となるよう配置することが望ましい。それ以外の構成は、図5と同様であり、同一部分に同一番号を付してその説明を省略する。ただし、どうしても、ガイドリング80の外側にゲート跡51′を形成するのが困難な場合は、上記ガイドリング80の頂面にゲート跡51′を設けるようにしても差し支えはない。
なお、図1、図6に示す樹脂製キャップ30、30′は、いずれも中栓32を用いた容器に適用するものであるが、中栓32を用いない容器、すなわち容器本体31の口部35が中栓32のように先細りになっており、樹脂製キャップ30、30′のボス部50と直接嵌合する構造になっている容器にも、適用することができる。
また、本発明の樹脂製キャップは、密閉性が要求され、そのために容器本体31もしくは中栓32の開口31a、32aに嵌入されるボス部50を備えたものであれば、どのような容器に用いるものであっても差し支えないが、頻繁に携帯され、しかも外観の美しさが要求される化粧料容器に用いることが最適である。
さらに、本発明の樹脂製キャップは、単体で用いられるものに限らず、例えば、他の、1個もしくは複数個のキャップ部材と組み合わせることにより、複数部材からなるキャップとなり、その組み合わせ品の形で容器本体に取り付けられるものであってもよい。したがって、本発明において「キャップ」とは、最終的な完成品だけでなく、他のキャップ部材との組み合わせによってキャップとなる、「キャップ部材」も含む趣旨である。
本発明は、射出成形によって一体的に形成され、中身に対する密閉性に優れるとともに、美麗な外観を有する樹脂製キャップと、その製法に利用することができる。
30 樹脂製キャップ
33 天井部
34 周壁部
36 ねじ部
50 ボス部
51 ゲート跡
P 中心

Claims (4)

  1. 全体が射出成形により一体的に形成された樹脂製キャップであって、容器本体の開口を直接もしくは容器本体の開口に装着される中栓を介して塞ぐための天井部と、この天井部から円筒状に垂設され、その内周面に容器本体とねじ係合するためのねじ部が形成された周壁部とを備え、上記天井部の、周壁部で囲われた円形部分の中心Pに、容器本体の開口もしくは上記中栓の開口に嵌入させるためのボス部が設けられており、上記天井部の、上記ボス部が形成された部分と周壁部が形成された部分との間の、上記中心Pから外れた位置に、射出成形時のゲート跡が設けられていることを特徴とする樹脂製キャップ。
  2. 上記ボス部の直径が1.2〜2.0mmであり、上記ゲート跡が、上記中心Pから2.0〜5.0mm離れた位置に設けられている請求項1記載の樹脂製キャップ。
  3. 容器本体の開口を直接もしくは容器本体の開口に装着される中栓を介して塞ぐための天井部と、この天井部から円筒状に垂設され、その内周面に容器本体とねじ係合するためのねじ部が形成された周壁部とを備え、上記天井部の、周壁部で囲われた円形部分の中心Pに、容器本体の開口もしくは上記中栓の開口に嵌入させるためのボス部が設けられた樹脂製キャップを製造する方法であって、上記キャップの外側形状を賦形しうる凹部を有する下型と、上記下型の上に配置され、上記キャップの内側形状を賦形しうる凸部を有しその内側に溶融樹脂供給用のランナーが設けられた上型とを備えた射出成形用金型を準備する工程と、上記金型を閉じ合わせた後、上記上型の賦形用凹部と下型の賦形用凸部とで構成されたキャップ形状賦形用空間内に、上記上型内のランナーを経由して溶融樹脂を供給する工程と、その供給された溶融樹脂を冷却固化した後、上記金型を開いて成形品である樹脂製キャップを取り出す工程とを備え、上記上型として、上記ランナーのうち、溶融樹脂導入用の上端開口から下端近傍までの大部分が垂直方向に一直線に延び、その下の、キャップ形状賦形用空間へのゲートとなる下端開口までの所定部分が、垂直方向から側方に所定角度θだけ屈曲して、上記ランナーの下端開口が、キャップ形状賦形空間を構成する面のうち、天井部の、ボス部が形成される部分と周壁部が形成される部分との間の、上記中心Pから外れる位置に配置されたものを用いることを特徴とする樹脂製キャップの製法。
  4. 樹脂製キャップに形成されるボス部の直径が1.2〜2.0mmであり、上記ランナーのうち、屈曲させる部分の長さが20〜40mm、その屈曲角度θが2〜15°である上型を用いるようにした請求項3記載の樹脂製キャップの製法。
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