JP2015141366A - レンズ鏡筒および光学機器 - Google Patents

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Hirohito Nagaoka
弘仁 長岡
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Abstract

【課題】撮影状態と収容状態を切り替え可能なレンズ鏡筒においては、使用者が操作ボタンを押しながらズーム環を回転操作させた場合、操作ボタンが撮影状態と収容状態の切り替え位置を通過したことを知覚できないという問題があった。【解決手段】レンズ鏡筒は、撮影状態と収容状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒において、使用者の操作方向とは異なる方向へ突出するように形成された腕部を有する操作部材と、使用者の操作により腕部が相対移動される基材とを備え、基材は、収容状態において腕部を係止する係止部と、撮影状態において腕部を相対移動させるための移動空間と、収容状態から撮影状態へ切り替える場合に、腕部を係止部から移動空間へ相対移動させるための連通空間と、連通空間と移動空間の境界領域に配され、使用者が操作部を押圧操作しながら腕部を相対移動させる場合に、連通空間から移動空間へ移動する腕部に接触抵抗を与える隆起部とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、レンズ鏡筒および光学機器に関する。
撮影状態よりもレンズ群の光軸方向の間隔を縮めることにより、収容状態において全長を短くできるレンズユニットが知られている。(例えば、特許文献1参照)。また、使用者の手動により撮影状態と収容状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒も知られている。このようなレンズ鏡筒においては、使用者が、例えば操作ボタンを押しながらズーム環を回転操作することにより、レンズ鏡筒は撮影状態と収容状態とを切り替え可能な構成となっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2002−286988号公報
従来の撮影状態と収容状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒においては、使用者が操作ボタンを押しながらズーム環を回転操作させた場合、操作ボタンが撮影状態と収容状態との切り替え位置を通過したことを知覚できないという問題があった。そのため、使用者は、ズーム環を回転し過ぎてしまい、撮影状態に切り替わったことを知覚した後に、ズーム環を逆回転させなければ撮影状態の広角端焦点距離状態(以下、「ワイド端」)にすることができなかった。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様におけるレンズ鏡筒は、撮影状態と収容状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒において、使用者の操作方向とは異なる方向へ突出するように形成された腕部を有する操作部材と、使用者の操作により腕部が相対移動される基材とを備え、基材は、収容状態において腕部を係止する係止部と、撮影状態において腕部を相対移動させるための移動空間と、収容状態から撮影状態へ切り替える場合に、腕部を係止部から移動空間へ相対移動させるための連通空間と、連通空間と移動空間の境界領域に配され、使用者が操作部を押圧操作しながら腕部を相対移動させる場合に、連通空間から移動空間へ移動する腕部に接触抵抗を与える隆起部とを有する。
本発明の第2の態様における光学機器は、上記のレンズ鏡筒を備える。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明の実施形態に係る操作ユニットを備えるカメラ1の背面斜視図である。 本発明の実施形態に係る押下ボタンを示す図である。 レンズユニットにおけるズーム環、固定環および押下ボタンの位置関係を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るレンズユニットの部分断面図である。 本発明の実施形態に係るレンズユニットの図1におけるA−A断面図である。 ワイド端におけるレンズユニットの図1におけるB−B断面図である。 収容状態における操作ユニットを、図4(b)の視点から模式的に示した図である。 収容状態から撮影状態までの、腕部、固定環および固定筒の位置関係を示す図である。 変形例としての操作ユニットを図4(b)の視点から模式的に示した図である。 他の変形例としての操作ユニットを図4(b)の視点から模式的に示した図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る操作ユニット100を備えるカメラ1の背面斜視図である。図1は、カメラユニット20に着脱可能なレンズ鏡筒としてのレンズユニット10が装着される前の状態を示す。レンズユニット10は、撮影状態と収容状態とを切替できる。また、図示するレンズユニット10は、レンズユニット10の全長が最も短くなる収容状態である。
カメラ1は、カメラユニット20にレンズユニット10が装着されて構成される。カメラユニット20には、レンズユニット10およびカメラユニット20に設けられる互いのマウントを介して、焦点距離、開放F値等の異なる複数のレンズユニット10が選択的かつ着脱可能に装着される。図示するように、レンズユニット10は、カメラユニット20の前方に取り付けられる。以降の説明において、レンズユニット10のうち、カメラユニット20に取り付けられる側を後側、被写体側を前側とする。
レンズユニット10は、透過する被写体像の焦点距離を変更可能な撮影光学系を備える。レンズユニット10は、レンズを保持するレンズ保持部材を光軸方向に沿って移動させることにより撮影光学系の焦点距離を変更し、撮像素子受光面に到達する被写体像の画角を変更する。
レンズユニット10は、操作ユニット100を含む。操作ユニット100は、ズーム環110、第1基材としての固定環120、カバー部材130および操作部材としての押下ボタン140を含む。
固定環120は、レンズユニット10の後部外周を覆う円筒状の外観部材である。固定環120は、カメラユニット20に装着された状態においては、カメラユニット20に対して変位しない部材である。固定環120は、内周面の一部を矩形状に切り欠いて形成された係止部121を有する。
ズーム環110は、レンズユニット10の外周を覆う円筒状の部材である。ズーム環110は、固定環120よりも前側に設けられる。ズーム環110は、使用者により、固定環120に対して光軸を中心として円周方向に相対的に回転することができる。使用者がズーム環110を回転操作することによりレンズ保持部材が光軸方向に移動し、撮影光学系は、収容状態と撮影状態とを切り替えられるとともに、撮影状態での焦点距離を変えられる。
ズーム環110は、操作環112と指標環114を含む。操作環112と指標環114は、例えば樹脂により一体的に形成される。指標環114は、操作環112の後側であって固定環120の前側端部に接して設けられる。指標環114は、後述する腕部141の一部を覆って設けられる。指標115は、指標環114の表面に周方向に設けられる。指標115は、固定環120に対するズーム環110の相対的な位置を示す。指標115は、例えば印刷によって形成される。指標115は、収容状態を示すロック位置Lおよび撮影レンズの焦点距離(ワイド端W、テレ端T)を示している。
押下ボタン140は、ズーム環110の内周側に配置されるとともに、操作環112に設けられた開口部から一部を外部に突出して設けられる。押下ボタン140は、使用者によりズーム環110の径方向へ押し下げられる。カバー部材130は、押下ボタン140の外周と操作環112の開口部との間に配置され、ズーム環110の内周に配置された後述する回転筒に固定される。
図2は、本発明の実施形態に係る押下ボタン140を示す図である。図2(a)は、押下ボタン140の斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のC−C断面図である。押下ボタン140は、平板形状の腕部141、頂面部142、側面部143、鍔部144、内部空間145および嵌合部146とを含む。押下ボタン140は、例えば樹脂材料によって形成される。腕部141、頂面部142、側面部143および鍔部144は、例えば射出成型により一体的に形成される。
頂面部142は、円形であり、使用者により押し下げられる。側面部143は、頂面部142に連なり、押し下げ方向に伸びる。鍔部144は、側面部143を径方向に拡張するように形成される。
内部空間145は、押下ボタン140の裏面に形成される。具体的には、頂面部142と側面部143によって囲まれる空間が、内部空間145である。
嵌合部146は、内部空間145に配置される。嵌合部146は、頂面部142と同一の中心軸で、頂面部142から押し下げ方向に円筒状に形成される。詳しくは後述するが、嵌合部146は、回転筒に設けられた案内部と摺動可能に嵌合する。
腕部141は、側面部143から頂面部142と平行に伸びる。腕部141の長手方向の長さは、頂面部142の直径以上の長さに形成される。腕部141の幅は、係止部121の幅と略同等である。また、腕部141の先端は係止部121に係止され、押下ボタン140の固定環120に対する周方向の位置決めをする。
レンズユニット10の収容状態においては、腕部141の先端が係止部121に係止されることにより、ズーム環110の固定環120に対する回転を規制する。すなわち、腕部141が係止部121に係止されている場合に、レンズユニット10は、ロック状態となる。使用者が押下ボタン140を押し下げると、腕部141の先端と係止部121との係止は解除できる。したがって、ズーム環110は、固定環120に対して相対的に回転が可能となる。
図3は、レンズユニット10におけるズーム環110、固定環120および押下ボタン140の位置関係を模式的に示す図である。
図3(a)は、収容状態であって、押下ボタン140が押下げられていない非操作状態を示す。固定環120に設けた基準となる指標126がロック位置Lからワイド端Wの間に位置する場合に、レンズユニット10は収容状態にある。指標126がワイド端Wからテレ端Tの間に位置する場合に、レンズユニット10は撮影状態にある。
図3(b)は、収容状態から撮影状態に切り替える際のズーム環110の回転方向を示す。押下ボタン140が押し下げられると、腕部141も一体的に押し下げ方向、すなわち光軸と直交する径方向に移動する。すると、腕部141の先端は、係止部121から離脱して係止が解除された解除状態となる。
図3(c)は、撮影状態であって、ズーム環110がワイド端Wにある状態を示す。ズーム環110は、ワイド端Wからさらに先に回転されると、テレ端Tに到達する。
図4は、本発明の実施形態に係る操作ユニット100を備えるレンズユニット10の部分断面図である図4(a)は、図1におけるA−A断面図であり、光軸方向に沿った部分断面図である。図4(b)は、図1におけるB−B断面図であり、光軸と直交する面内における部分断面図である。図4においては、押下ボタン140は、非操作状態である。図4(b)においては、沈胴位置およびワイド端近傍を図示する。操作ユニット100は、スリーブ150、支持材としての回転筒160、ピン170、付勢部材としてのコイルバネ180および第2基材としての固定筒190をさらに含む。
スリーブ150は、例えばSUS等の金属によって円筒状に形成される。スリーブ150は、嵌合部146の内周に例えば圧入されて、押下ボタン140に固定される。
固定筒190は、円筒状の部材である。固定筒190は、内部に直進筒、カム筒、レンズ枠および複数のレンズを含む。固定筒190は、固定筒190の外周に隆起するように形成された隆起部191を含む。
回転筒160は、固定筒190の外周、図4(a)の断面においては上側に配置される円筒状の部材である。回転筒160は、台座部161、挿入孔162および開口部163を含む。台座部161は、回転筒160の外周に形成される。台座部161は、コイルバネ180を受ける台座の役割を担う。回転筒160は、内部にレンズを保持するレンズ保持部材としての役割を担う。また、回転筒160は、内部で撮影光学系と機械的に連結しており、回転筒160の回転に応じて撮影光学系が光軸方向に移動する。挿入孔162は、台座部に押下ボタンの押し下げ方向に向かって形成される。開口部163は、回転筒160の外周の一部を径方向に貫通するように形成される。
ピン170は、例えばSUS等の金属によって形成される軸部材である。ピン170は、軸方向に異なる外径を有する段付きの軸である。ピン170は、小径側の軸を例えば圧入により挿入孔162に挿入される。ピン170は、回転筒160に対して固定される。ピン170の大径側の軸は、台座部161から突出している。
スリーブ150は、ピン170と摺動嵌合する。つまり、回転筒160は、ピン170により押下ボタン140を押し下げ方向へ操作できるように支持している。
コイルバネ180は、圧縮コイルバネである。コイルバネ180は、嵌合部146を巻回するように内部空間145に収容される。コイルバネ180の一端は、頂面部142の裏面に支持され、他端は、台座部161に支持される。よって、コイルバネ180は、頂面部を押し下げ方向とは逆向きに付勢する。すなわち、押下ボタン140は、コイルバネ180により、ズーム環110から突き出る方向に付勢されている。つまり、コイルバネ180は、腕部141を係止部121から離脱させる方向とは逆方向へ付勢している。
カバー部材130は、押下ボタン140を挿通させる開口部を形成する鍔部131を有する。カバー部材130の鍔部131は、押下ボタン140の鍔部144と互いに干渉して、押下ボタン140の抜けを防止する。押下ボタン140の非押下状態においては、腕部141の先端は、係止部121と係止する係止状態となっている。つまり、回転筒160は、固定環120及び固定筒190に対してロックされている。
ズーム環110は、回転筒160の外周、図4(a)の断面においては上側に設けられ、回転筒160に固定される。以上に説明した通り、ズーム環110、カバー部材130、押下ボタン140、スリーブ150、ピン170およびコイルバネ180は、回転筒160に取り付けられる。したがって、回転筒160が固定環120に対して相対的に移動する場合には、ズーム環110、カバー部材130、押下ボタン140、スリーブ150、ピン170、コイルバネ180および回転筒160は、押下ボタン140の押し下げ方向に直交する直交方向へ固定環120に対して一体的に移動する。
固定環120は、固定筒190の外周、図4(a)の断面においては上側に設けられ、固定筒190に固定される。図4(b)に示すように、係止部121は、固定環120の内周面を矩形状に切り欠いて形成される。係止部121は、径方向に非操作状態において腕部141を内側に配置される大きさで形成される。固定環120は、その内周面であって係止部121から周方向に予め定められた距離を開けた位置に、撮影状態において腕部141がワイド端位置からテレ端位置まで内側を相対移動可能な移動空間を有している。
図5は、本発明の実施形態に係る操作ユニット100を備えるレンズユニット10の図1におけるA−A断面図である。図5は、図4の状態から、使用者によって押下ボタン140が押し下げられた操作状態を示す。使用者が頂面部142を押し下げると、腕部141は頂面部142の押し下げ量に従って押し下げ方向に移動する。腕部141の先端が押し下げ方向に移動すると、係止部121との径方向の係止は解除される。つまり、腕部141は、係止部121からレンズユニット10の径方向、図の断面においては下側に退避するので、回転筒160は、固定環120に対して周方向に移動することができる。
図6は、ワイド端位置おける操作ユニット100の図1におけるB−B断面図である。図示する状態は、図4の状態から図5の状態を経由して、ズーム環110をワイド端位置まで回転させた状態である。固定環120の内周と固定筒190の外周の間には、空間が形成される。詳しくは後述するが、使用者がズーム環110を回転させることにより回転筒160を押下ボタン140と共に移動させる場合には、腕部141は、上述の空間を移動する。ワイド端位置においては、腕部141は、段差部122に位置決めされる。
図7は、収容状態における非操作状態の操作ユニット100を、図4(b)の視点から模式的に示した図である。図7においては、特に固定環120、固定筒190および腕部141を抽出して図示している。以上に説明したように、実際には、固定環120と固定筒190は、円筒形状である。腕部141は、固定環120と固定筒190によって挟まれる円弧状の空間を周方向に移動する。しかしながら、図7では、説明を容易にする目的で、固定環120および固定筒190を直線状に展開し、固定環120および固定筒190によって挟まれた直線的な空間を、使用者の操作により腕部141が相対移動する様子について説明する。図7においては、紙面右端の固定環120の側面部124が、テレ端Tの突当面としての役割を担う。
基材102は、固定環120および固定筒190とから成る。固定環120は、固定筒190の紙面上側に配置される。固定環120と固定筒190に挟まれる空間は、連通空間104および移動空間106を構成する。連通空間104は、収容状態において押下ボタン140が押し下げられた後に係止部121から離脱した腕部141を移動空間106まで導く。つまり、連通空間104は、収容状態から撮影状態へ切り替える場合に、腕部141を係止部121から移動空間106に移動させる。移動空間106は、撮影状態において回転筒160がワイド端位置からテレ端位置まで相対的に回転される場合に腕部141が移動可能な範囲である移動空間106は、連通空間104よりも腕部141の押し下げ方向とは逆向きに広く形成される。連通空間104と移動空間106は、互いに重なる領域である境界領域108を有する。
固定環120は、係止部121および段差部122を含む。固定環120は、上面から紙面下側に突出する突部123を有する。突部123は、固定環120の内部の空間を係止部121と段差部122に分割する。係止部121は、腕部141の高さaおよび幅bと略同じ寸法に形成される。段差部122は、移動空間106における固定環120の内周面127と固定筒190の外周面195との高さが腕部141の高さaよりも広くなるように形成される。
固定筒190は、隆起部191、突当部192および傾斜部194を有する。隆起部191は、境界領域108に形成され、腕部141を係止部121から離脱させる方向とは逆方向に隆起して形成される。具体的には、隆起部191は、固定筒190の外周面195の表面から、係止部121から移動空間106に移動する腕部141に対して接触抵抗を与えるように隆起して形成される。突当部192は、隆起部191の右側に連続して形成される。突当部192は、隆起部191よりも上側に突出して形成される。隆起部191と突当部192の接続部には、突当面193が形成される。突当面193は、径方向に伸びる平面である。連通空間104の突部123と外周面195との間の距離をdとすると、突当部192の高さhは、h≦d−aの関係を満たす。なお、突当面193は、段差部122の壁面125と光軸方向に略同じ位置に配置されることが好ましい。これにより、腕部141がワイド端位置に位置決めされる場合に、光軸方向に対する傾きを抑制することができる。
傾斜部194は、突当部192を挟んで隆起部191と反対の側に、突当部192に連続して形成される。傾斜部194は、右下がりに形成される。なお、突当部192と傾斜部194の接続部分には、上下に伸びる平面は形成されない。
図8は、収容状態から撮影状態に切り替える際の、腕部141、固定環120および固定筒190の位置関係を示す図である。図8(a)は、収容状態において、腕部141が押し下げられていない状態を示す。腕部141が押し下げられていない場合には、係止部121は、腕部141を係止している。よって、腕部141は、固定環120および固定筒190に対して、左右方向にロックされている。
図8(b)は、収容状態において、腕部141が押し下げられた状態を示す。腕部141が押し下げられると、腕部141は、固定筒190の外周面195近くまで移動する。これにより、腕部141は、係止部121から離脱する。この状態においては、腕部141は、連通空間104内を周方向、すなわち紙面右方向に移動することができる。
図8(c)は、腕部141が押し下げられたまま、右方向へ腕部141を移動させる様子を示す。使用者が押下ボタン140を押し下げたままズーム環110を回転させると、押下ボタン140と一体的に形成される腕部141は連通空間104を右方向へ移動する。この場合に、押下ボタン140は押し下げられたままなので、腕部141は、内周面127に非接触の状態を保ちながら連通空間104を右方向へ移動する。腕部141は、隆起部191に達した後、さらに右方向へ移動されると、隆起部191に乗り上げて接触抵抗が増加する。使用者は、腕部141を押し下げたまま右方向へ操作しているので、腕部141への抵抗力の増加により、ワイド端Wが近いことを知覚することができる。使用者が腕部141をさらに右に移動させると、腕部141は、突当面193に突き当たり、押下ボタン140を押し下げた状態のままでは、右方向への移動ができなくなる。
図8(d)は、腕部141が段差部122に位置決めされる様子を示す。腕部141が突当面193に突き当たった状態で、使用者は、押下ボタン140の押し下げを止める。すると、コイルバネの付勢力により、腕部141は、上方向に移動する。そして、腕部141は段差部122に位置決めされる。段差部122によって位置決めされた位置が、ワイド端位置である。以上のように、腕部141は、一旦ワイド端位置に位置決めされる。すなわち、腕部141は、連通空間104から移動空間106へ移動する場合に、連通空間104と移動空間106の境界を知覚できる。よって、腕部141は、移動空間106の開始側における端を通り過ぎない。したがって、使用者は、ワイド端位置を通り過ぎることなく腕部141をワイド端位置に正確に位置決めすることができる。
図8(e)は、撮影状態における腕部141の位置を示す。撮影状態においては、使用者が押下ボタン140を押し下げなくても、腕部141は、移動空間106を右方向に向かって移動することができる。腕部141は、コイルバネの付勢力により、固定環120の内周面127と接触しながら移動空間106を移動する。使用者がワイド端位置から右方向へ腕部141を移動させると、腕部141は、やがて側面部124に突き当たって右方向へ移動できなくなる。腕部141が側面部124に突き当たる位置が、テレ端位置である。使用者が腕部141を押し下げなくても、腕部141は、ワイド端位置からテレ端位置の間を左右に移動することができる。
使用者が腕部141を進行方向とは逆の方向、すなわちテレ端位置からワイド端位置の方向に移動させる場合には、腕部141は、段差部122の壁面125に突き当たって、ワイド端位置で止まる。したがって、沈胴位置からワイド端位置の方向に移動させる場合に限らず、テレ端位置からワイド端位置の方向へ移動させる場合にも、使用者は、ワイド端位置を通り過ぎることなく腕部141をワイド端位置に正確に位置決めすることができる。
使用者が押下ボタン140を押し下げた状態のままテレ端方向からワイド端方向に腕部141を動かしたとしても、腕部141は、傾斜部194を経由して突当部192を乗り越えることができる。よって、腕部141および突当部192は、破損しない。
ワイド端位置よりも撮影光学系の光軸方向の間隔を縮めることにより、沈胴位置における全長を短くできる従来のレンズユニットにおいては、隆起部191がなく、使用者が手動によって沈胴位置からワイド端位置に操作する場合に、ワイド端位置を知覚できずに通り過ぎることがあった。このため、使用者がレンズの焦点距離を正確にワイド端位置に調整しようとすると、連通空間104から移動空間106に一端腕部141を移動させ、その後ズーム環110を逆回転させて壁面125に突き当てるという手間がかかった。
しかしながら、本実施形態によれば、境界領域108に隆起部191を設けたので、使用者は押下ボタン140を押しながらズーム環110を回転させるとワイド端位置に近づいていることを押下ボタン140から知覚することができる。したがって、使用者は、ズーム環110の回転をワイド端位置で止めるために、例えばズーム環110を回転させる速度を遅くする等、注意深く操作することができる。また、本実施形態によれば、腕部141が突当面193に接触すると、ズーム環110の進行方向への回転は止まる。そして、腕部141が突当面193に接触する位置において、腕部141は、ワイド端位置に位置決めされる。以上のように、使用者が沈胴位置からワイド端位置に向かってズーム環110を操作した場合において、ズーム環110がワイド端位置で一旦止まるので、使用者は、手間をかけることなく正確にレンズの焦点距離をワイド端位置に調整できる。
以上の説明においては、使用者は、押下ボタン140を押し下げた状態のまま、沈胴位置からワイド端位置まで腕部141を移動させた。使用者は、押下ボタン140を押し下げることにより収容状態におけるロックを解除した後に、押下ボタン140を押し下げずに腕部141を進行方向に移動させてもよい。この場合、腕部141は、コイルバネ180の付勢力により、連通空間104において固定環120の内周面と接触しながら移動する。本実施形態においては、突当部192の高さhを、h≦d−aの関係を満たすように設定した。これにより、使用者が押下ボタン140を押し下げずにズーム環110を回転させても、腕部141の下面と突当部192の上面との間には隙間がある。よって、使用者が押下ボタン140を押し下げずに右方向へ移動させたとしても、腕部141は、突当部192と衝突しない。したがって、使用者は、腕部141をワイド端位置に止めることなくテレ端位置まで連続的に移動させることができる。
以上の説明においては、隆起部191は、境界領域108において、腕部141の押し下げ方向とは逆の方向に隆起して設けた。しかしながら、固定環120の突部123から押し下げ方向に向かって隆起する別の隆起部を設けてもよい。突部123に別の隆起部を設けると、使用者は、押下ボタン140を押し下げずにズーム環110を進行方向へ移動させた場合に、腕部141の移動に対してズーム環110の回転抵抗を知覚することができる。これにより、押下ボタン140を押し下げずに操作しても、使用者はワイド端位置に近づいたことを知覚することができる。よって、使用者がズーム環110をワイド端位置に止めたい場合には、ワイド端位置を通り過ぎることなく、正確にワイド端位置に調整することができる。
図9は、変形例としての操作ユニット200を図4(b)の視点から模式的に示した図である。以上で説明した要素と同一の要素については説明を省略する。図9(a)は、収容状態において、腕部241が押し下げられていない状態を示す。段差部222は、傾斜面226を含む。傾斜面226は、紙面右上方向に傾斜している。段差部222の壁面225と突当部292の突当面293との間隔cと、腕部241の進行方向における幅をbは、c<bの関係を満たす。収容状態において腕部241が押し下げられていない場合には、係止部221は、腕部241を係止している。
図9(b)は、腕部241が押し下げられた状態を示す。腕部241は、係止部221から離脱する。図9(c)は、使用者が押下ボタン240を押し下げることにより腕部241を押し下げたまま、押下ボタン240を右方向へ移動させる様子を示す。使用者は、隆起部291から腕部241の移動に対して抵抗を受けながら、腕部241を右方向へ移動させて突当面293に突き当てる。
図9(d)は、腕部241が傾斜面226に接触している状態を示す。腕部241が突当面293に突き当たると、使用者は、押下ボタン240の押し下げを止める。すると、腕部241は、コイルバネの付勢力により、上方向に移動する。
図9(e)は、腕部241が段差部222に位置決めされる様子を示す。腕部241は、上方向に付勢されているので、傾斜面226を伝って右上方向に移動することができる。そして、腕部241は、段差部222に自己整合するように位置決めされる。段差部222によって位置決めされた位置が、ワイド端位置である。
図9(f)は、撮影状態における腕部241の位置を示す。使用者が押下ボタン240を押し下げなくても、腕部241は、移動空間206を左右に移動することができる。なお、段差部222の壁面225の高さは、腕部241の高さの1/2以上に形成されることが好ましい。これにより、腕部241をテレ端位置からワイド端位置の方向へ移動させる場合に、腕部241が壁面225に突き当たるので、使用者は、ワイド端位置を通り過ぎて収容状態となってしまうことなく腕部241をワイド端位置に正確に位置決めすることができる。
なお、腕部241が突当面293に突き当たる前であって、使用者が隆起部291による接触抵抗を知覚した時点で押下ボタン240の押し下げを止めても、傾斜面226が設けてあるので、腕部241はコイルバネの付勢力により傾斜面226に沿って段差部222に自己整合する。傾斜面226の角度とコイルバネの付勢力とを調整することにより、使用者が押下ボタン240の押し下げを止めても、腕部241を段差部222に位置決めさせることができる領域の調整が可能である。
図10は、他の変形例としての操作ユニット300を図4(b)の視点から模式的に示した図である。特に図10(a)は、腕部341の高さa、連通空間304の突部323と外周面395との間の距離をdおよび突当部392の高さhの関係を示す図である。図10(b)は押し下げられていない腕部341が突当部392に突き当たる状態を示す。以上の説明においては、腕部が係止部から離脱した後に、使用者が腕部を押し下げずに進行方向に向かって腕部を移動させた場合には、腕部はワイド端位置で停止せずにテレ端位置まで移動できる例を示した。しかしながら、本変形例においては、腕部341が押し下げられずに進行方向に向かって移動する場合において、腕部341はワイド端位置を知覚できる例を説明する。
突当部392の高さhは、h>d−aの関係を満たすように設定する。これにより、使用者が押下ボタン340を押し下げずに腕部341を右方向へ移動させたとしても、腕部341は、突当部392に設けられた突当面393に突き当たる。よって、使用者は、ワイド端位置を通り過ぎることなく、腕部341をワイド端位置に位置決めすることができる。また、テレ端位置からワイド端位置の方向に腕部341を移動させる場合は、腕部341は、段差部322の壁面325に突き当たるので、ワイド端位置を通り過ぎることなくワイド端位置に位置決めされる。
以上の説明では、固定環120と固定筒190の2部品を組み合わせた基材102により移動空間106および連通空間104を形成した。1部品から成る基材102により移動空間106および連通空間104を形成する場合に比べ、個々の部品を形成しやすく、部品加工の観点からも有利である。
本実施形態においては、使用者が押下ボタン140を押し下げて、ズーム環110をワイド端位置に回転させたときに、カメラユニット20のメインスイッチがオンになる。
以上の説明では、レンズユニット10が、カメラユニット20に対して着脱可能に装着されるカメラ1に適用した例を示した。しかし、レンズユニット10は、カメラユニット20と一体的に備えるカメラ1に適用してもよい。
さらに、以上の説明では、操作ユニットは、カメラ1を構成するレンズユニット10に適用した例を示した。しかしながら、例えば図7に示したような、押下ボタンに設けられた腕部と直交する方向に直線的に移動する部材を、腕部によってロックする操作ユニット等に適用してもよい。つまり、適用範囲はレンズユニットに限らず、電子機器の操作ユニットとして幅広い用途で使用することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 カメラ、10 レンズユニット、20 カメラユニット、100、200、300 操作ユニット、102 基材、104、304 連通空間、106、206 移動空間、108 境界領域、110 ズーム環、112 操作環、114 指標環、115、126 指標、120 固定環、121、221 係止部、122、222、322 段差部、123、323 突部、127 内周面、124 側面部、125、225、325 壁面、130 カバー部材、131 鍔部、140、240、340 押下ボタン、141、241、341 腕部、142 頂面部、143 側面部、144 鍔部、145 内部空間、146 嵌合部、150 スリーブ、160 回転筒、161 台座部、162 挿入孔、163 開口部、170 ピン、180 コイルバネ、190 固定筒、191、291 隆起部、192、292、392 突当部、193、293、393 突当面、194 傾斜部、195、395 外周面、226 傾斜面

Claims (6)

  1. 撮影状態と収容状態とを切り替え可能なレンズ鏡筒において、
    使用者の操作方向とは異なる方向へ突出するように形成された腕部を有する操作部材と、
    前記使用者の操作により前記腕部が相対移動される基材と、
    を備え、
    前記基材は、
    前記収容状態において前記腕部を係止する係止部と、
    前記撮影状態において前記腕部を相対移動させるための移動空間と、
    前記収容状態から前記撮影状態へ切り替える場合に、前記腕部を前記係止部から前記移動空間へ相対移動させるための連通空間と、
    前記連通空間と前記移動空間の境界領域に配され、前記使用者が前記操作部を押圧操作しながら前記腕部を相対移動させる場合に、前記連通空間から前記移動空間へ移動する前記腕部に接触抵抗を与える隆起部と、
    を有するレンズ鏡筒。
  2. 前記腕部を前記係止部から離脱させる方向とは逆方向へ付勢する付勢部材を備え、
    前記隆起部は、前記境界領域において前記逆方向へ隆起しており、
    前記使用者が前記接触抵抗を感じて押圧操作を解除した場合に、前記腕部を前記連通空間と前記移動空間を接続する前記逆方向への段差部に位置決めさせる請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記基材は、前記連通空間から前記移動空間へ移動する前記腕部を進行方向に突き当てる突当部を有し、
    前記使用者が前記腕部を前記突当部に突き当てて押圧操作を解除した場合に、前記腕部を前記段差部に位置決めさせる請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記基材は、前記連通空間から前記移動空間への接続箇所に、前記腕部を前記段差部へ案内する傾斜面を有する請求項2または3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記基材は、前記係止部が形成された第1基材と前記隆起部が形成された第2基材とを含み、前記移動空間と前記連通空間は、前記第1基材と前記第2基材とに挟まれた空間として形成される請求項1から4のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を備える光学機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022006889A1 (zh) * 2020-07-06 2022-01-13 瑞声声学科技(深圳)有限公司 摄像装置

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