JP2015140537A - 変位取得装置、変位取得方法およびプログラム - Google Patents

変位取得装置、変位取得方法およびプログラム Download PDF

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Munemasa Tokunaga
宗正 徳永
正道 曽我部
Masamichi Sogabe
正道 曽我部
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Tsutomu Watanabe
勉 渡辺
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【課題】変位取得装置が、より簡単な構成で鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を取得できるようにする。【解決手段】変位取得装置が、鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち前記鉄道車両の運動に依存しない成分である静的成分の時系列を記憶する静的成分記憶部と、測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する変位検出部と、前記変位検出部が検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分である動的成分の時系列を抽出する動的成分抽出部と、前記静的成分記憶部から前記静的成分の時系列を取得する静的成分取得部と、前記動的成分抽出部が抽出した前記動的成分の時系列と、前記静的成分取得部が取得した前記静的成分の時系列とを合成する合成部と、を具備する。【選択図】図1

Description

本発明は、変位取得装置、変位取得方法およびプログラムに関する。
鉄道の橋梁において、高速列車走行時に共振現象が発生して応答が増幅する可能性がある。このため、橋梁の設計や維持管理において、動的な応答の管理が重要である。特に、PRC(Prestressed Reinforced Concrete、プレストレスト・コンクリート)技術により桁の低剛性化が可能になったことや列車の高速化に伴い、橋梁の動的な応答は増加傾向にあると考えられ、管理の重要性がさらに高まっている。
橋梁の動的な応答として、具体的には、橋梁のたわみを測定し管理することが考えられる。例えば、橋梁のたわみ測定を行って測定結果に基づく衝撃係数と設計に基づく衝撃係数とを比較することで、橋梁の安全性を評価する方法がある。
橋梁のたわみの測定に関連して、特許文献1に記載の変位測定方法は、観測対象である橋桁ないし床版の側面をデジタルビデオカメラにより撮影する工程と、前記撮影で得た映像から所定時間毎の静止画像を抽出し、該静止画像中に画像が含まれている部材がH型鋼であり、鉛直方向の寸法が判明している所定箇所であるフランジに関し、各静止画像においてフランジを含む所定範囲の画像について二値化処理を行う工程と、二値化処理された前記所定範囲の画像においてフランジ端部を特定し、フランジ端部の各静止画像間での画素数単位の変位と前記判明している寸法とに基づいてフランジの変位量を算定する工程とで構成する。
特許文献1では、これにより、橋桁に関する精度良好な変位観測を簡便かつ低コストで行う、とされている。
特開2013−7624号公報
特許文献1に記載の変位測定方法のように、画像処理にて橋梁の変位を測定する方法では、比較的高解像度な撮像装置、および、画像処理エンジン(例えば画像マッチングシステム)が必要となり、装置構成が複雑になってしまう。
また、特許文献1に記載の変位測定方法では、鉛直方向の寸法が判明している箇所(H型鋼)を、鉛直方向の寸法がわかるようにほぼ水平方向から、かつ、当該箇所を画像認識可能に撮像する必要がある。このため、適用可能な橋梁や、デジタルビデオカメラの設置位置が限定される。
本発明は、より簡単な構成で鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を取得可能な変位取得装置、変位取得方法およびプログラムを提供する。
本発明の一態様による変位取得装置は、鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち前記鉄道車両の運動に依存しない成分である静的成分の時系列を記憶する静的成分記憶部と、測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する変位検出部と、前記変位検出部が検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する動的成分抽出部と、前記静的成分記憶部から前記静的成分の時系列を取得する静的成分取得部と、前記動的成分抽出部が抽出した前記成分の時系列と、前記静的成分取得部が取得した前記静的成分の時系列とを合成する合成部と、を具備する。
前記静的成分記憶部は、鉄道車両の分類毎、かつ、橋梁の分類毎に、前記静的成分の時系列を記憶し、前記静的成分取得部は、前記測定対象の鉄道車両の分類、および、前記測定対象の橋梁の分類に該当する静的成分の時系列を前記静的成分記憶部から取得するようにしてもよい。
前記静的成分取得部は、前記測定対象の橋梁の桁の一次固有振動数と、前記測定対象の橋梁の橋脚の間隔と、前記測定対象の橋梁および被支持物の重量とに基づいて、前記測定対象の橋梁の桁の曲げ剛性を求め、得られた曲げ剛性に該当する静的成分を前記静的成分記憶部から取得するようにしてもよい。
前記動的成分抽出部は、前記誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列として、前記変位検出部が検出した変位の時系列から、1より小さい所定の係数を前記測定対象の橋梁の桁の一次固有振動数に乗算した周波数以上の周波数成分を取得するようにしてもよい。
本発明の他の一態様による変位取得方法は、鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち前記鉄道車両の運動に依存しない成分である静的成分の時系列を記憶する静的成分記憶部を具備する変位取得装置が、測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する変位検出ステップと、前記変位検出ステップにて検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する動的成分抽出ステップと、前記静的成分記憶部から前記静的成分の時系列を取得する静的成分取得ステップと、前記動的成分抽出ステップにて抽出した前記成分の時系列と、前記静的成分取得ステップにて取得した前記静的成分の時系列とを合成する合成ステップと、を有する。
本発明の他の一態様によるプログラムは、鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち前記鉄道車両の運動に依存しない成分である静的成分の時系列を記憶する静的成分記憶部を具備する変位取得装置を制御するコンピュータに、測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する変位検出ステップと、前記変位検出ステップにて検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する動的成分抽出ステップと、前記静的成分記憶部から前記静的成分の時系列を取得する静的成分取得ステップと、前記動的成分抽出ステップにて抽出した前記成分の時系列と、前記静的成分取得ステップにて取得した前記静的成分の時系列とを合成する合成ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、より簡単な構成で鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を取得することができる。
本発明の一実施形態における変位取得システムの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における加速度センサの設置位置の例を示す説明図である。 同実施形態において、変位検出部が算出する桁の変位の時系列の例を示すグラフである。 同実施形態において、図3に示される変位に含まれる静的成分の例を示す。 同実施形態における桁の変位の動的成分の時系列の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が比較的遅く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも短い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が比較的遅く、かつ、橋脚の間隔と輪軸の間隔とが同等である場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が比較的遅く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも長い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が中間的で、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも短い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が中間的で、かつ、橋脚の間隔と輪軸の間隔とが同等である場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が中間的で、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも長い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が比較的速く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも短い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が比較的速く、かつ、橋脚の間隔と輪軸の間隔とが同等である場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、列車速度が比較的速く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも長い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。 同実施形態において、静的成分取得部が静的成分記憶部から取得する静的成分の時系列の例を示す説明図である。 同実施形態において、合成部が動的成分と静的成分とを合成して得られる桁の変位の時系列の例を示す説明図である。 同実施形態において、変位取得装置が桁の変位を取得する処理手順の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態における変位取得システムの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、変位取得システム1は、変位取得装置100と、加速度センサ200とを具備する。変位取得装置100は、センサデータ取得部110と、操作入力部120と、結果出力部130と、記憶部180と、制御部190とを具備する。記憶部180は、静的成分記憶部181を具備する。制御部190は、変位検出部191と、動的成分抽出部192と、静的成分取得部193と、合成部194とを具備する。
変位取得システム1は、鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を取得する。ここでいう鉄道車両は、列車であってもよいし1両編成の車両であってもよい。また、ここでいう橋梁は、水面上に架け渡されていてもよいし、地上に架け渡されていてもよい(いわゆる高架構造物であってもよい)。
加速度センサ200は、例えば橋梁の桁に設置され、当該桁の加速度を測定して、得られた加速度(測定値)を変位取得装置100へ送信する。
図2は、加速度センサ200の設置位置の例を示す説明図である。同図において、加速度センサ200は桁の橋脚と橋脚との真ん中に設置されて、設置位置における加速度を測定する。特に、加速度センサ200は、床版の上に敷設されたレールを鉄道車両が走行する際の桁の加速度を測定する。
但し、加速度センサ200として、加速度センサに代えて、あるいは加えて、速度センサを用いるようにしてもよい。また、加速度センサ200の設置位置は、桁の加速度または速度を測定可能な位置であればよい。例えば、床版が桁と一体的に変位する場合、加速度センサ200が床版に設置されていてもよい。
変位取得装置100は、加速度センサ200の測定する加速度を用いて、鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を取得する。変位取得装置100は、例えば、コンピュータがプログラムを実行することで実現される。
センサデータ取得部110は、加速度センサ200の測定値を取得する。センサデータ取得部110は、例えば、変位取得装置100の具備する通信回路を含んで構成される。
記憶部180は、変位取得装置100の具備する記憶デバイスを用いて構成され、各種データを記憶する。
静的成分記憶部181は、橋梁の桁の変位の静的成分の時系列を予め(変位取得装置100による応答変位取得処理の開始前に)記憶している。ここでいう桁の変位の静的成分は、鉄道車両の運動に依存しない成分、すなわち、鉄道車両がその位置に静止している場合の変位を示す成分である。また、以下では、桁の変位から静的成分を除いた残りを動的成分と称する。
静的成分記憶部181が記憶する静的成分は、変位検出部191が検出する変位における、誤差を含む静的成分と置き換えられる。かかる置き換えを可能にするために、静的成分記憶部181は、複数の静的成分の時系列を、鉄道車両の分類毎、かつ、橋梁の分類毎に予め記憶している。
具体的には、静的成分記憶部181は、鉄道車両の分類として、車両の軸重および輪軸の配置毎、かつ、車両の数(何両編成か)毎に、かつ、橋梁の分類として、桁の曲げ剛性毎、橋脚の間隔毎、かつ、橋梁および被支持物の重量毎に、静的成分の時系列を記憶している。
ここでいう車両の軸重は、各輪軸においてレールにかかる重量(いわば、各輪軸が分担する車両の重量)である。また、ここでいう輪軸の配置は、台車の間隔や1つの台車における輪軸の間隔である。また、ここでいう橋梁および被支持物の重量とは、橋梁そのものの重量と、被支持物の重量との合計である。被支持物とは、例えば、バラストや電柱など、橋梁に積載されているものである。また、桁の変位の静的成分は、計算にて求めることができる。
上記の分類により、静的成分記憶部181では、車両の軸重および輪軸の配置と、車両の数と、桁の曲げ剛性と、橋脚の間隔と、橋梁および被積載物の重量とを検索キーとして、該当する静的成分の時系列を検出することができる。
さらに、静的成分記憶部181は、車両の軸重および輪軸の配置と車両のタイプとを対応付けて記憶している。例えば、静的成分記憶部181は、機関車(貨物列車および牽引する機関車)、在来線、新幹線の区別、さらには、新幹線における25メートル車両(長さ約25メートルの車両)と20メートル車両(長さ約20メートルの車両)との区別など、より詳細な区別毎に、軸重や輪軸の配置を記憶している。
従って、静的成分記憶部181では、車両のタイプと、車両の数と、桁の曲げ剛性と、橋脚の間隔と、橋梁および被積載物の重量とを検索キーとして、該当する静的成分の時系列を検出することができる。
なお、静的成分記憶部181が静的成分の時系列を記憶する分類の詳細度は様々に設定可能である。例えば、アナログの値を取る車両の軸重や輪軸の配置や桁の曲げ剛性や橋脚の間隔について、刻み幅を細かくしてもよいし粗くしてもよい。分類を詳細にすることで、変位取得装置100が、橋脚の桁の応答変位をより高精度に求め得る。一方、分類を粗くすることで、静的成分記憶部181の記憶量が少なくて済む。
制御部190は、変位取得装置100の各部を制御して各種機能を実現する。制御部190は、例えば、変位取得装置100の具備するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、記憶部180からプログラムを読み出して実行することで実現される。
変位検出部191は、測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて桁の変位の時系列を検出する。
ここでいう測定対象の鉄道車両、測定対象の橋梁の桁は、それぞれ、変位取得装置100が桁の変位を測定する対象となる鉄道車両、橋梁の桁である。すなわち、変位取得装置100は、測定対象の鉄道車両が、測定対象の橋梁の桁を通過する際の、当該桁の応答変位を測定する。
変位検出部191は、より具体的には、加速度センサ200の測定する加速度を2階積分することで、桁の変位を算出する。あるいは、加速度センサ200が桁の速度を測定する場合、変位検出部191は、当該速度を1階積分することで、桁の変位を算出する。
変位検出部191は、当該桁の変位の算出をサンプリング時間の各々について行うことで、桁の変位の時系列を取得する。
動的成分抽出部192は、変位検出部191が検出した変位の時系列に含まれる動的成分の時系列として、当該時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する。より具体的には、動的成分抽出部192は、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列として(従って、動的成分の時系列として)、変位検出部191が検出した変位の時系列から、1より小さい所定の係数を測定対象の橋梁の桁の一次固有振動数に乗算した周波数以上の周波数成分を取得する。
ここで、動的成分抽出部192が行う動的成分の時系列の抽出について、図3〜図14を参照して説明する。
図3は、変位検出部191が算出する桁の変位の時系列の例を示すグラフである。同図の横軸は時間(所定の基準時からの経過時間)を示し、縦軸は桁の変位を示す。変位検出部191が算出する桁の変位は、静的成分と動的成分とを含んでいる。
また、加速度センサ200の測定値に誤差が含まれている場合、変位検出部191が行う積分によって当該誤差が蓄積され得る。図3の場合、誤差の蓄積により時間経過とともに変位が上方(値が正の側)へ推移し、その後、下方(値が負の側)へ推移している。
図4は、桁の変位の静的成分の時系列の例を示すグラフである。図3の場合と同様、図4の横軸は時間を示し、縦軸は桁の変位を示す。図4は、図3に示される変位に含まれる静的成分の例を示す。
ここで、図4に示す静的成分の時系列には誤差が含まれている。以下に説明するように、桁の変位を所定の周波数で区切って静的成分または動的成分を分離する場合、加速度センサ200の測定値の誤差が変位検出部191の積分にて蓄積された誤差は周波数変動が比較的小さいため、低周波数側である静的成分に含まれることが考えられる。
図5は、桁の変位の動的成分の時系列の例を示すグラフである。図3の場合と同様、図5の横軸は時間を示し、縦軸は桁の変位を示す。図5は、図3に示される変位の時系列から、動的成分抽出部192が抽出する動的成分の例を示す。
図4の静的成分と図5の動的成分とを重ね合わせる(足し合わせる)と、図3の変位を得られる。
図6は、列車速度が比較的遅く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも短い(狭い)場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速100キロメートル(km/時)、輪軸の間隔が15メートル(m)であり、橋脚の間隔が5メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L111は、桁の変位の周波数成分を示す。線L112は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L111と線L112とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L111と線L112とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数F11は、桁の一次固有振動数を示す。
図6の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数F11付近以上の領域において、動的成分が見受けられる。
図7は、列車速度が比較的遅く、かつ、橋脚の間隔と輪軸の間隔とが同等である場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速100キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔も15メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L121は、桁の変位の周波数成分を示す。線L122は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L121と線L122とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L121と線L122とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数F12は、桁の一次固有振動数を示す。
図7の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数F12付近において、動的成分が見受けられる。
図8は、列車速度が比較的遅く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも長い(広い)場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速100キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔が30メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L131は、桁の変位の周波数成分を示す。線L132は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L131と線L132とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L131と線L132とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数F13は、桁の一次固有振動数を示す。
図8の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数F13付近において、動的成分が見受けられる。
図9は、列車速度が中間的で、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも短い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速300キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔が5メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L211は、桁の変位の周波数成分を示す。線L212は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L211と線L212とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L211と線L212とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数F21は、桁の一次固有振動数を示す。
図9の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数L21付近以上の領域において、動的成分が見受けられる。
図10は、列車速度が中間的で、かつ、橋脚の間隔と輪軸の間隔とが同等である場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速300キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔も15メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L221は、桁の変位の周波数成分を示す。線L222は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L221と線L222とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L221と線L222とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数L22は、桁の一次固有振動数を示す。
図10の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数L22よりやや小さい周波数以上の領域において、動的成分が見受けられる。
図11は、列車速度が中間的で、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも長い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速300キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔が30メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L231は、桁の変位の周波数成分を示す。線L232は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L231と線L232とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L231と線L232とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数L23は、桁の一次固有振動数を示す。
図11の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数L23よりやや小さい周波数以上の領域において、動的成分が見受けられる。
図12は、列車速度が比較的速く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも短い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速500キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔が5メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L311は、桁の変位の周波数成分を示す。線L312は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L311と線L312とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L311と線L312とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数F31は、桁の一次固有振動数を示す。
図12の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数L31よりやや小さい周波数以上の領域において、動的成分が見受けられる。
図13は、列車速度が比較的速く、かつ、橋脚の間隔と輪軸の間隔とが同等である場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速500キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔も15メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L321は、桁の変位の周波数成分を示す。線L322は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L321と線L322とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L321と線L322とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数F32は、桁の一次固有振動数を示す。
図13の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数F32付近において、動的成分が見受けられる。
図14は、列車速度が比較的速く、かつ、橋脚の間隔が輪軸の間隔よりも長い場合の、桁の変位の周波数成分の例を示すグラフである。具体的には、同図は、列車速度が時速500キロメートル、輪軸の間隔が15メートルであり、橋脚の間隔が30メートルである場合の例を示す。
同図の横軸は周波数を示し、縦軸は変位の大きさを示す。
線L331は、桁の変位の周波数成分を示す。線L332は、桁の変位の静的成分の周波数成分を示す。従って、線L331と線L332とが一致している場合は、桁の変位が静的成分で占められている。一方、線L331と線L332とが不一致の場合は、桁の変位の動的成分が含まれている。
また、周波数F33は、桁の一次固有振動数を示す。
図14の例において、周波数の低い領域では桁の変位と静的成分とがほぼ一致している。一方、周波数F33付近において、動的成分が見受けられる。
以上のように、周波数の比較的低い領域では静的成分が出現し、周波数の比較的高い領域では動的成分が出現する。
そこで、動的成分抽出部192は、桁の変位の時系列に周波数フィルタを適用して、動的成分を抽出する。例えば、動的成分抽出部192は、桁の変位の時系列にハイパスフィルタを適用して、所定周波数以上の成分を動的成分として抽出する。
あるいは、動的成分抽出部192が、桁の変位の時系列から静的成分の時系列を抽出し、桁の変位から静的成分を減算することで動的成分の時系列を取得するようにしてもよい。この場合、動的成分抽出部192は、桁の変位の時系列にローパスフィルタを適用して、所定周波数未満の成分を静的成分として抽出する。
なお、動的成分抽出部192が用いるフィルタはハイパスフィルタやローパスフィルタに限らない。例えば、動的成分抽出部192が、バンドパスフィルタまたはローパスフィルタを用いるようにしてもよい。
ここで、図13の例など一次固有振動数よりも小さい周波数の領域で動的成分が出現する場合がある。従って、所定周波数を桁の一次固有振動数としたのでは、動的成分と静的成分との分離が不充分になってしまう。
そこで、動的成分抽出部192は、桁の一次固有振動数に1より小さい所定の係数を乗算した周波数を閾値として、動的成分の抽出を行う。例えば、動的成分抽出部192は、桁の一次固有振動数の0.8倍の周波数を閾値として、動的成分の抽出を行う。
例えば、動的成分抽出部192は、桁の変位の時系列から、一次固有振動数の0.8倍以上の成分を動的成分として抽出する。あるいは、動的成分抽出部192は、一次固有振動数の0.8倍未満の成分を静的成分として抽出し、桁の変位から静的成分を減算することで動的成分を取得する。
静的成分取得部193は、静的成分記憶部181から静的成分の時系列を取得する。より具体的には、静的成分取得部193は、測定対象の鉄道車両の分類、および、測定対象の橋梁の分類に該当する静的成分の時系列を静的成分記憶部181から取得する。さらに具体的には、静的成分取得部193は、上述した静的成分記憶部181における分類に応じて、車両のタイプと、車両の数と、桁の曲げ剛性と、橋脚の間隔とを検索キーとして、該当する静的成分の時系列を静的成分記憶部181から取得する(読み出す)。
例えば、車両のタイプと、車両の数と、橋脚の間隔と、橋梁および被積載物の重量とについては、操作入力部120がユーザの入力操作を受け、入力された情報を静的成分取得部193が取得する。
車両のタイプや車両の数は、列車の運行計画から得られる。また、橋脚の間隔や、橋梁および被積載物の重量は、橋梁の設計図書から得られる。あるいは、設計図書からは橋梁または被積載物の重量が不明の場合は、同様の橋梁における橋梁自体の重量や被積載物の重量で近似してもよい。
一方、桁の曲げ剛性については、橋梁をより安全側に施工する等の理由から、設計データから得られる値と大きく異なる場合がある。設計図書からは桁の曲げ剛性を得られない場合、式(1)に基づいて桁の曲げ剛性EIを求めることができる。
Figure 2015140537
ここで、fは、橋梁の1次固有振動数を示す。Lは、橋脚の間隔を示す。EIは、桁の曲げ剛性を示す。より具体的には、Eは、ヤング係数を示す。Iは、断面二次モーメントを示す。D+Dは、橋梁および被支持物の重量を示す。より具体的には、Dは、橋梁そのものの重量を示す。Dは、被支持物の重量を示す。また、πは、円周率を示す。gは、重力加速度を示す。
橋脚の間隔Lや、橋梁の重量Dや、被支持物の重量Dは、上記のように橋梁の設計図書から得られる。あるいは、類似の橋梁のデータから橋梁の重量Dや、被支持物の重量Dを得るようにしてもよい。また、橋梁の1次固有振動数fは、測定にて得られる。
式(1)に基づく桁の曲げ剛性EIの算出を、ユーザが行うなど人手で行うようにしてもよいし、静的成分取得部193が行うようにしてもよい。例えば、操作入力部120が、橋脚の間隔Lと、橋梁の重量Dと、被支持物の重量Dと、橋梁の1次固有振動数fとについて、ユーザによる入力操作を受ける。そして、静的成分取得部193は、入力されたデータを取得して、式(1)に基づいて桁の曲げ剛性EIを算出し、得られた曲げ剛性に該当する静的成分を静的成分記憶部181から取得する。
合成部194は、動的成分抽出部192が抽出した、変位から誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列と、静的成分取得部193が取得した静的成分の時系列とを合成する。
ここで、図5、図15および図16を参照して、合成部194が行う合成について説明する。図5は、上記のように、動的成分抽出部192が抽出する動的成分の時系列の例を示している。
図15は、静的成分取得部193が静的成分記憶部181から取得する(読み出す)静的成分の時系列の例を示す説明図である。図15は、図3の変位に対応して静的成分取得部193が静的成分記憶部181から取得する(読み出す)静的成分の例を示している。
図4の例と異なり、図15に示される静的成分には、誤差(加速度センサ200の測定誤差の積分による蓄積)が含まれていない。
図16は、合成部194が動的成分と静的成分とを合成して得られる桁の変位の時系列の例を示す説明図である。図3の例と異なり、図16に示す桁の変位の時系列には、誤差(加速度センサ200の測定誤差の積分による蓄積)が含まれていない。合成部194は、図3の例のように、変位検出部191が検出する桁の変位のうち、誤差を含む静的成分を、静的成分記憶部181が記憶している誤差(加速度センサ200の測定誤差の積分による蓄積)を含まない静的成分で置き換えることで、誤差を含まない変位の時系列を取得する。
結果出力部130は、合成部194が合成にて取得した桁の変位を出力する。例えば、結果出力部130は、液晶ディスプレイ等の表示画面を有し、合成にて得られた桁の変位をグラフ表示または数値にてデータ表示する。あるいは、結果出力部130が、合成にて得られた桁の変位のデータを他の機器へ送信するなど、表示以外の態様で出力するようにしてもよい。
次に、図17を参照して、変位取得装置100の動作について説明する。
図17は、変位取得装置100が桁の変位を取得する処理手順の例を示すフローチャートである。
図17の処理において、センサデータ取得部110は、加速度センサ200による桁の加速度の測定値の時系列を取得する(ステップS101)。
そして、変位検出部191は、センサデータ取得部110が取得した加速度測定値の時系列を2階積分して、橋梁の桁の変位の時系列を算出する(ステップS102)。
次に、動的成分抽出部192は、変位検出部191が算出した変位の時系列から動的成分の時系列を抽出する(ステップS103)。例えば、動的成分抽出部192は、変位の時系列にハイパスフィルタを適用して動的成分の時系列を算出する。
次に、静的成分取得部193は、静的成分記憶部181の記憶している静的成分の時系列のうち、測定対象の橋梁および測定対象の鉄道車両に応じた静的成分の時系列を取得する(ステップS104)。
そして、合成部194は、ステップS103で得られた動的成分の時系列と、ステップS104で得られた静的成分の時系列とを合成して(足し合わせて)、桁の変位を取得する(ステップS105)。
そして、結果出力部130は、合成部194が取得した桁の変位の時系列を出力する(ステップS106)。
その後、図17の処理を終了する。
以上のように、静的成分記憶部181は、鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち静的成分の時系列を記憶する。また、変位検出部191は、測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する。そして、動的成分抽出部192は、変位検出部191が検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する。また、静的成分取得部193は、静的成分記憶部181から静的成分の時系列を取得する。そして、合成部194は、動的成分抽出部192が抽出した成分の時系列と、静的成分取得部193が取得した前記静的成分の時系列とを合成する。
これにより、変位取得装置100は、橋梁の桁の加速度等から変位を取得することが出来る。特に、変位取得装置100では、加速度センサ等の簡易なセンサを用いることができ、また、積分や周波数フィルタや加減算など比較的簡単な演算で補正後の変位を得られる。この点において、変位取得装置100によれば、より簡単な構成で鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を、より高精度に取得できる。
また、静的成分記憶部181は、鉄道車両の分類毎、かつ、橋梁の分類毎に、静的成分の時系列を記憶し、静的成分取得部193は、測定対象の鉄道車両の分類、および、測定対象の橋梁の分類に該当する静的成分の時系列を静的成分記憶部から取得する。
これにより、変位取得装置100では、測定対象の鉄道車両や測定対象の橋梁に応じた静的成分の時系列を用いて、鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を、より高精度に取得できる。
また、静的成分取得部193は、測定対象の橋梁の桁の一次固有振動数と、測定対象の橋梁の橋脚の間隔と、測定対象の橋梁および被支持物の重量とに基づいて、測定対象の橋梁の桁の曲げ剛性を求め、得られた曲げ剛性に該当する静的成分を静的成分記憶部から取得する。
これにより、変位取得装置100では、測定対象の橋梁の桁の曲げ剛性が、設計図書から得られる値と異なる場合でも、より正確な曲げ剛性を取得して、鉄道車両走行時における橋梁の応答変位を、より高精度に取得できる。
また、動的成分抽出部192は、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列として、変位検出部191が検出した変位の時系列から、1より小さい所定の係数(例えば0.8)を測定対象の橋梁の桁の一次固有振動数に乗算した周波数以上の周波数成分を取得する。
これにより、動的成分抽出部192は、例えばハイパスフィルタなど周波数フィルタを用いて容易に動的成分を取得することができる。
なお、制御部190の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 変位取得システム
100 変位取得装置
110 センサデータ取得部
120 操作入力部
130 結果出力部
180 記憶部
181 静的成分記憶部
190 制御部
191 変位検出部
192 動的成分抽出部
193 静的成分取得部
194 合成部
200 加速度センサ

Claims (6)

  1. 鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち前記鉄道車両の運動に依存しない成分である静的成分の時系列を記憶する静的成分記憶部と、
    測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する変位検出部と、
    前記変位検出部が検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する動的成分抽出部と、
    前記静的成分記憶部から前記静的成分の時系列を取得する静的成分取得部と、
    前記動的成分抽出部が抽出した前記成分の時系列と、前記静的成分取得部が取得した前記静的成分の時系列とを合成する合成部と、
    を具備する変位取得装置。
  2. 前記静的成分記憶部は、鉄道車両の分類毎、かつ、橋梁の分類毎に、前記静的成分の時系列を記憶し、
    前記静的成分取得部は、前記測定対象の鉄道車両の分類、および、前記測定対象の橋梁の分類に該当する静的成分の時系列を前記静的成分記憶部から取得する、
    請求項1に記載の変位取得装置。
  3. 前記静的成分取得部は、前記測定対象の橋梁の桁の一次固有振動数と、前記測定対象の橋梁の橋脚の間隔と、前記測定対象の橋梁および被支持物の重量とに基づいて、前記測定対象の橋梁の桁の曲げ剛性を求め、得られた曲げ剛性に該当する静的成分を前記静的成分記憶部から取得する、請求項1または請求項2に記載の変位取得装置。
  4. 前記動的成分抽出部は、前記誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列として、前記変位検出部が検出した変位の時系列から、1より小さい所定の係数を前記測定対象の橋梁の桁の一次固有振動数に乗算した周波数以上の周波数成分を取得する、請求項1から3のいずれか一項に記載の変位取得装置。
  5. 鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち前記鉄道車両の運動に依存しない成分である静的成分の時系列を記憶する静的成分記憶部を具備する変位取得装置が、
    測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する変位検出ステップと、
    前記変位検出ステップにて検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する動的成分抽出ステップと、
    前記静的成分記憶部から前記静的成分の時系列を取得する静的成分取得ステップと、
    前記動的成分抽出ステップにて抽出した前記成分の時系列と、前記静的成分取得ステップにて取得した前記静的成分の時系列とを合成する合成ステップと、
    を有する変位取得方法。
  6. 鉄道車両の通過に伴う橋梁の桁の変位の時系列のうち前記鉄道車両の運動に依存しない成分である静的成分の時系列を記憶する静的成分記憶部を具備する変位取得装置を制御するコンピュータに、
    測定対象の鉄道車両の通過に伴う測定対象の橋梁の桁の加速度測定値または速度測定値の少なくともいずれかに基づいて当該桁の変位の時系列を検出する変位検出ステップと、
    前記変位検出ステップにて検出した変位の時系列から、誤差を含み得る静的成分を除いた残りの成分の時系列を抽出する動的成分抽出ステップと、
    前記静的成分記憶部から前記静的成分の時系列を取得する静的成分取得ステップと、
    前記動的成分抽出ステップにて抽出した前記成分の時系列と、前記静的成分取得ステップにて取得した前記静的成分の時系列とを合成する合成ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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