JP2017067723A - 計測装置、計測システム、計測方法、及びプログラム - Google Patents

計測装置、計測システム、計測方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】小規模かつシンプルなシステム構成で、橋梁等の構造物上を移動する車両等の移動体に関する情報を得る。【解決手段】計測装置は、移動体が移動する路面を有する構造物に設けられた加速度センサーから、前記路面の幅員方向加速度を含む計測データを取得するデータ取得部と、前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する移動体情報取得部とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、計測装置、計測方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、複数の速度検知用センサー、複数の車軸検知用センサー、車両位置検知用距離センサー、及び複数の歪ゲージを橋梁に設け、これらの機器からの信号を用いて、当該橋梁上を走行する各車両の速度、位置、台数、重量等を算出することが記載されている。
特開2005−30786号公報
しかしながら、特許文献1は、多種のセンサーを多数用いることにより、計測システムの規模が大きくなる。そのため、センサーの設置やメンテナンスに、大きな労力や費用が掛かる。また、特許文献1は、センサーを多数用いるため、膨大なデータを処理する必要があり、コンピューターの処理が複雑になったり、処理負荷が増大したりする。
そこで、本発明は、小規模かつシンプルなシステム構成で、橋梁等の構造物上を移動する車両等の移動体に関する情報を得ることを目的とする。
上記の課題を解決する本発明の一態様は、計測装置であって、移動体が移動する路面を有する構造物に設けられた加速度センサーから、前記路面の幅員方向加速度を含む計測データを取得するデータ取得部と、前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する移動体情報取得部とを有する。これにより、1台の加速度センサーから出力される幅員方向加速度に基づいて路面上を移動する移動体に関する情報を取得し、小規模かつシンプルなシステム構成で構造物上を移動する移動体に関する情報を得ることができる。
上記の計測装置において、前記加速度センサーは、前記構造物に設けられた前記移動体の移動方向規制手段の規制方向と平行な前記構造物の端部であって、前記端部の前記規制方向の中央部に設けられていてもよい。この設置位置では、他の設置位置と比べ、移動体が移動した際に路面の垂直方向の変位や幅員方向の傾きが明瞭に表れるため、より正確に移動体に関する情報を判定することができる。
上記の計測装置において、前記構造物は、橋梁であってもよい。これにより、小規模かつシンプルなシステム構成で、橋梁上を移動する移動体に関する情報を得ることができる。
上記の計測装置において、前記幅員方向加速度は、前記路面の傾きによる重力成分の検出であってもよい。これにより、路面の傾きを、加速度センサーの出力(幅員方向加速度)として簡単に得ることができる。
上記の計測装置において、前記移動体情報取得部は、前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上の幅員方向における前記移動体の位置を取得してもよい。これにより、簡単に移動体の幅員方向の位置を取得できる。
上記の計測装置は、前記移動体の前記路面上の移動を検出する検出部を有し、前記移動体情報取得部は、前記移動体の前記路面上の移動が検出された場合に、当該移動に係る期間に含まれる前記幅員方向加速度に基づいて、前記移動体の前記位置を取得してもよい。これにより、路面上を移動している際の移動体の幅員方向の位置を正確に取得できる。
上記の計測装置は、前記幅員方向加速度から、前記構造物が有する固有共振周波数成分を含む周波数帯域を除去するフィルター部を有してもよい。これにより、移動体の移動により構造物から発生する周波数成分に基づいて、移動体の幅員方向の位置を正確に取得できる。
上記の計測装置において、前記取得部は、前記加速度センサーから、前記路面の垂直方向加速度を含む前記計測データを取得し、前記計測装置は、前記垂直方向加速度に基づいて、前記路面の垂直方向変位を算出する変位算出部を有し、前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度の比に基づいて、前記路面上の幅員方向における前記移動体の位置を取得してもよい。これにより、垂直方向変位と幅員方向加速度のうち幅員方向加速度一方を用いる場合と比べ、より正確に移動体の幅員方向の位置を取得できる。
上記の計測装置において、前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度の比の分布に基づいて、前記路面上の幅員方向における前記移動体の通行する区分帯を取得してもよい。これにより、移動体の通行区分帯を取得できる。
上記の計測装置は、前記移動体の前記路面上の移動を検出する検出部を有し、前記変位算出部は、前記移動体の前記路面上の移動が検出された場合に、当該移動に係る期間に含まれる前記垂直方向加速度に基づいて、前記垂直方向変位を算出し、前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記期間に含まれる前記幅員方向加速度の比に基づいて、前記移動体の位置を取得してもよい。これにより、路面上を移動している際の移動体の幅員方向の位置を正確に取得できる。
上記の計測装置において、前記取得部は、前記加速度センサーから、前記路面の垂直方向加速度を含む前記計測データを取得し、前記計測装置は、前記垂直方向加速度に基づいて、前記路面の垂直方向変位を算出する変位算出部を有し、前記取得部は、記憶部に記憶された垂直方向変位及び幅員方向加速度に対する前記路面上を移動する移動体の重さを示す特性情報に基づいて、算出された前記垂直方向変位及び取得された前記幅員方向加速度に対する前記移動体の重さを取得してもよい。これにより、簡単に移動体の重さを取得できる。
上記の計測装置において、前記移動体の前記路面上の移動を検出する検出部を有し、前記変位算出部は、前記移動体の前記路面上の移動が検出された場合に、当該移動に係る期間に含まれる前記垂直方向加速度に基づいて、前記垂直方向変位を算出し、前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記期間に含まれる前記幅員方向加速度に対する前記移動体の重さを取得してもよい。これにより、路面上を移動している際の移動体の重さを正確に取得できる。
上記の計測装置は、前記路面上を移動するサンプル移動体を撮像した画像と、前記記憶部に記憶された移動体情報とに基づいて、前記サンプル移動体の重さを取得する画像解析部と、前記サンプル移動体の重さと、前記サンプル移動体の前記路面上を移動した際の前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度とに基づいて、前記特性情報を較正する較正部とを有してもよい。これにより、特性情報及びこれに基づく移動体の重さの判定精度を向上することができる。
上記の計測装置において、前記記憶部に記憶された前記路面上を移動するサンプル移動体の重さと、前記サンプル移動体の前記路面上を移動した際の前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度とに基づいて、前記特性情報を較正する較正部とを有してもよい。これにより、画像解析を行わずに、特性情報及びこれに基づく移動体の重さの判定精度を向上することができる。
上記の計測装置は、前記垂直方向加速度及び前記幅員方向加速度から、前記構造物が有する固有共振周波数成分を含む周波数帯域を除去するフィルター部を有してもよい。これにより、移動体の移動により構造物から発生する周波数成分に基づいて、移動体の幅員方向の位置あるいは重さを正確に取得できる。
上記の計測装置は、取得された前記移動体に関する情報を出力する出力部を有してもよい。これにより、ユーザーは、路面上を移動した移動体に関する情報を簡単に認識することができる。
上記の課題を解決する本発明の他の態様は、計測方法であって、移動体が移動する路面を有する構造物に設けられた加速度センサーから、前記路面の幅員方向加速度を含む計測データを取得する工程と、前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する工程とを含む。これにより、1台の加速度センサーから出力される幅員方向加速度に基づいて路面上を移動する移動体に関する情報を取得し、シンプルな方法で構造物上を移動する移動体に関する情報を得ることができる。
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、計測システムであって、移動体が移動する路面を有する構造物に設けられ、前記路面の幅員方向加速度を含む計データを出力する加速度センサーと、前記加速度センサーから、前記計測データを取得するデータ取得部と、前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する移動体情報取得部とを有する。これにより、1台の加速度センサーから出力される幅員方向加速度に基づいて路面上を移動する移動体に関する情報を取得し、小規模かつシンプルなシステム構成で構造物上を移動する移動体に関する情報を得ることができる。
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、プログラムであって、移動体が移動する路面を有する構造物に設けられた加速度センサーから、前記路面幅員方向加速度を含む計測データを取得する手順と、前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する手順とをコンピューターに実行させる。これにより、1台の加速度センサーから出力される幅員方向加速度に基づいて路面上を移動する移動体に関する情報を取得し、シンプルな手順で構造物上を移動する移動体に関する情報を得ることができる。
本発明の第一実施形態に係る計測システムの概略構成の一例を示す図である。 加速度センサーの設置方法の一例を説明する図である。 床版の変形の仕方の一例を説明する図である。 計測装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 計測装置が実行する計測処理の一例を示すフローチャートである。 3軸方向の加速度データの周波数パワー分布の一例を示す図である。 垂直方向加速度の包絡線波形の一例を示す図である。 垂直方向加速度及び垂直方向変位の波形の一例を示す図である。 幅員方向加速度の波形の一例を示す図である。 垂直方向変位及び幅員方向加速度の波形の一例を示す図である。 車両の位置と床版の変形の一例を説明する図である。 垂直方向変位の波高値と幅員方向加速度の波高値の比の一例を示す図である。 垂直方向変位、幅員方向加速度、及び重量の相関の一例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る計測システムの概略構成の一例を示す図である。 計測装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 計測装置が実行する較正処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。各実施形態では、移動体として車両を、構造体あるいは構造物として橋梁を例に挙げて説明する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係る計測システムの概略構成の一例を示す図である。
計測システムは、計測装置1と、加速度センサー2とを有する。計測装置1と加速度センサー2は、通信ネットワーク3を介して通信可能に接続される。加速度センサー2は、橋梁4に設置され、車両5等の通行により橋梁4に生じる加速度を計測し、計測データを計測装置1に送信する。計測装置1は、加速度センサー2から計測データを受信し、計測データに含まれる加速度を用いて、車両5に関する情報(位置、重量等)を取得する。
なお、加速度センサー2は、例えば無線通信インターフェイスを有し、あるいは無線通信インターフェイスに接続され、当該無線通信インターフェイスを介して通信ネットワーク3に接続される。また、加速度センサー2は、少なくとも加速度の計測データを出力できるセンサーであればよい。すなわち、加速度センサー2には、加速度に加え角速度等の他の計測データを出力する慣性センサーも含まれる。
図2は、加速度センサーの設置方法の一例を説明する図である。図2(A)は、橋梁4の平面図であり、図2(B)は、橋梁4の側面図であり、図2(C)は、加速度センサー2近辺の橋梁4の幅員方向の端面図である。
橋梁4は、橋梁4の中央部(略中央部を含む)に位置する橋脚40と、橋梁4の両端に位置する2つの橋台41と、一方の橋台41から橋脚40までと橋脚40から他方の橋台41までの上を渡される2組の主桁42及び床版43とを備える。橋脚40及び2つの橋台41はそれぞれ、地盤に施設された基礎(図示せず)の上に固定される。主桁42は、複数列の桁(図2では4列)を含み、橋脚40及び橋台41の上で、橋脚40及び橋台41に固定される。床版43は、主桁42の上で複数の桁それぞれと連結され、主桁42に固定される。床版43の上には、2つの車線(本発明の移動方向規制手段に相当する)の車道44と、歩道45とが設けられる。また、車道44は、中央線46が引かれている。
以下では、説明を分かり易くするため、橋梁4の路面Sは水平であるものとし、路面Sの垂直方向は鉛直方向に一致するものとする。
加速度センサー2は、互いに直交する3軸の各軸方向に生じる加速度を計測可能である。加速度センサー2は、例えば、3つの検出軸(X軸,Y軸,Z軸)のうちの1軸(例えばX軸)を路面Sに対して垂直方向に合わせ、他の1軸(例えばZ軸)を路面Sの幅員方向に合わせて、橋梁4に設置される。すなわち、加速度センサー2は、橋梁4の垂直方向加速度(例えばX軸)と、橋梁4の車両5の進行方向(規制方向)加速度(例えばY軸)と、橋梁4の幅員方向加速度(例えばZ軸)とを計測する。進行方向加速度及び幅員方向加速度の検出は、路面Sの傾きによる重力成分の検出である。なお、本実施形態では、進行方向加速度及び幅員方向加速度は、水平方向加速度と呼ぶこともできるし、垂直方向加速度は、鉛直方向加速度と呼ぶこともできる。加速度センサー2は、例えば設定されたサンプリング周波数で3軸の加速度を検知し、検知した加速度データを、通信ネットワーク3を介して計測装置1に送信する。
また、加速度センサー2は、平面視で略4変形である構造物に設けられた移動方向規制手段の規制方向に略平行な辺(本発明の端部に相当する)の中央部(略中央部を含む)に設けられる。構造物が橋梁である場合、加速度センサー2は、橋梁の床版に設けられるのが好ましい。ここで、床版は、移動体が移動する面を構成する部分のことをいう。
より具体的には、加速度センサー2は、一方の床版43(図2(B)の左側の床版43)の側面(本発明の端部に相当する)の規制方向における中央部(略中央部を含む)に取り付けられる。床版43の側面は、規制方向と平行(略平行を含む)である。図3(床版の変形の仕方の一例を説明する図)に示すように、床版43は、その床版43の路面S上を車両5が通行した場合、車両5の荷重Lにより下方向に撓むように変形する(図3中の太い破線)。ここで、上記の加速度センサー2の取り付け位置2Pは、橋脚40及び橋台41から最も離れた位置であるため、床版43の垂直方向の位置(X軸上の位置)の変化が他の位置と比べて明瞭に表れ易い。また、取り付け位置2Pは、床版43の側面であるため、床版43の幅員方向に対する傾き(Z軸の傾き)が、他の位置と比べて明瞭に表れ易い。後述するように、本実施形態では、基本的に、加速度センサー2からの計測データのうち、床版43の垂直方向加速度と幅員方向加速度を用いる。
なお、図1〜3に示す橋梁4の構成は、本実施形態を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られない。また、一般的な同種の橋梁が備える構成を排除するものではない。
図4は、計測装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
計測装置1は、制御部10と、通信部12(本発明の出力部に相当する)と、記憶部13と、表示部14(本発明の出力部に相当する)と、操作部15とを有する。
制御部10は、計測装置1を統合的に制御する。制御部10は、データ取得部101(本発明のデータ取得部に相当する)と、フィルター部102と、包絡線算出部103と、変位算出部104と、通行検出部105(本発明の検出部に相当する)と、車両情報取得部106(本発明の移動体情報取得部に相当する)とを有する。
データ取得部101は、通信部12を介して加速度センサー2から送信される計測データを取得する。計測データには、3軸の加速度が含まれる。なお、本実施形態では、少なくとも垂直方向加速度と幅員方向加速度が含まれていればよい。
フィルター部102は、計測データを、橋梁4の変形に起因して発生する周波数成分を含む低周波数域データと、橋梁4の固有振動及び共振動に起因して発生する周波数成分を含む高周波数域データとに分離して出力する。フィルター部102の処理については、後に詳述する。
包絡線算出部103は、垂直方向加速度の高周波数域データに基づいて、垂直方向加速度の波形の包絡線を示すデータを算出する。包絡線算出部103の処理については、後に詳述する。
変位算出部104は、垂直方向加速度の低周波数域データに基づいて、垂直方向加速度を2回積分することにより、垂直方向変位を算出する。変位算出部104の処理については、後に詳述する。
通行検出部105は、算出された垂直方向加速度の包絡線に基づいて、橋梁4における車両5の通行を検出する。通行検出部105の処理については、後に詳述する。
車両情報取得部106は、橋梁4を通行する車両に関する情報を取得する。車両情報取得部106は、位置取得部107と、重量取得部108とを有する。
位置取得部107は、算出された垂直方向変位と幅員方向加速度の低周波数域データに基づいて、橋梁4を通行する車両5の、路面Sの幅員方向の位置を取得する。位置取得部107の処理については、後に詳述する。
重量取得部108は、算出された垂直方向変位と幅員方向加速度の低周波数域データに基づいて、橋梁4を通行する車両5の重量を取得する。重量取得部108の処理については、後に詳述する。
通信部12は、通信ネットワーク3に接続し、情報の送受信を行う。記憶部13は、制御部10が処理に使用するデータ、取得された計測データ等を記憶する。表示部14は、画面等を表示する。操作部15は、ユーザーの操作入力を受け付け、操作に応じた操作信号を制御部10に出力する。
なお、計測装置1は、例えばコンピューターにより実現することができる。コンピューターは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置と、フラッシュROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置と、通信回線と接続する通信I/F(I/F:Interface)と、キーボードやマウス等の入力装置と、液晶ディスプレイ等の表示装置と、DVD(Digital Versatile Disk)等の持ち運び可能な記憶媒体に対する情報の読み書きを行うリーダ/ライタと、USB(Universal Serial Bus)等により外部機器と接続する外部I/Fとを備える。
上記のコンピューターが計測装置1として機能する場合、制御部10は、例えば、演算装置と、主記憶装置及び補助記憶装置の少なくとも一方とにより実現される。すなわち、制御部10の処理や機能は、例えば、演算装置が補助記憶装置に記憶されている所定のプログラムを主記憶装置にロードして実行することで実現できる。記憶部13は、例えば、主記憶装置又は補助記憶装置により実現できる。記憶部13の一部又は全部は、例えば、通信I/Fを介して接続される通信ネットワーク上のストレージ等により実現してもよい。通信部12は、例えば外部I/Fにより実現される。上記の所定のプログラムは、例えば、通信ネットワーク上のコンピューターにダウンロード可能な状態で格納したり、DVD等の持ち運び可能な記憶媒体に格納したりすることで流通させ、計測装置1にインストールすることができる。
図5は、計測装置が実行する計測処理の一例を示すフローチャートである。なお、データ取得部101は、例えば、加速度センサー2から計測データ(垂直方向加速度データ、及び幅員方向加速度データ)を受信し、計測データを時系列で解析できるように記憶部13に蓄積している。
まず、フィルター部102は、垂直方向加速度データから低周波数成分を除去する(ステップS1)。例えば、フィルター部102は、対象期間の垂直方向加速度データに対してFFT(Fast Fourier Transform)処理等を行い、パワースペクトル密度関数を求める。また、フィルター部102は、求めた周波数のパワー分布と所定の周波数閾値とに基づいて、垂直方向加速度データを低周波数域データと高周波数域データとに分離し、低周波数域データを除去する。
図6は、3軸方向の加速度データの周波数パワー分布の一例を示す図である。図6は、所定期間の3軸方向の加速度データに対してFFT処理を行った後の、周波数パワー分布を表している。横軸は周波数を示し、縦軸はパワースペクトル密度を示す。なお、図6は、3軸方向の加速度を測定した床版43の長さが「30m」の場合を示している。
各軸方向の加速度は、「5Hzから30Hz」辺りにピークを有している。この「10Hz」辺りのいくつかのピークは、床版43の固有共振によるものと考えられる。
「0.1Hz〜1Hz」の各軸方向の加速度は、床版43を通行し得る車両5の速度を「3m/s〜17m/s」と仮定し、その速度の車両5の通行によって生じる、床版43の変形による加速度とする。例えば、車両5の通行によって生じる、床版43の変形による振動周期(下方に撓んで元の位置に戻ってくる時間)は、床版43を通行する車両5の速度を「3m/s〜17m/s」とすると、概ねその車両5の通行時間の「10s〜1.8s」(0.1Hz〜0.6Hz)になると考えられるためである。
「0.01Hz」より低い周波数成分は、温度や風等の環境による、床版43の長周期的変動、または計測器のドリフトによるものと考えられる。
このように、床版43の加速度の周波数特性は、一般的に、床版43の固有共振周波数を含む高域部分と、車両5の通行によって生じる加速度の周波数分を含む低域部分とに分けられる。例えば、図6に示す加速度の周波数特性では、少なくとも「1Hz」より大きい周波数において、床版43の固有共振周波数が含まれ、「1Hz」以下の周波数において、車両5の通行による床版43の変形による加速度の周波数成分が含まれている。
そこで、本実施形態では、橋梁4の固有振動及び共振動を評価する場合には、主に高周波数域データを用い、車両の通行による橋梁4の変形を評価する場合は、主に低周波数域データを用いる。
なお、床版43の固有共振周波数は、橋梁43の構造や材質等によって異なる。また、車両5の通行によって生じる、床版43の変形による加速度の周波数成分は、床版43の長さおよび床版43を通行する車両5の仮定する速度によって異なる。
次に、包絡線算出部103は、ステップS1で分離された垂直方向加速度(高周波数域データ)から、垂直方向加速度の波形の包絡線を算出する(ステップS2)。例えば、包絡線算出部103は、対象期間の各時点の垂直方向加速度(高周波数域データ)について絶対値を計算する。また、包絡線算出部103は、計算した絶対値に対して、ローパスフィルター等により平滑化を行い、包絡線を示すデータを算出する。
図7は、垂直方向加速度の包絡線波形の一例を示す図である。図7は、車両5が加速度センサー2の前を通行した所定期間における垂直方向加速度及びその包絡線を示している。横軸は時間を示し、左縦軸は垂直方向加速度の値を示し、右縦軸は包絡線の値を示す。このように、車両5が通行した場合、包絡線には所定閾値を超えるピークが表れる。そこで、本実施形態では、車両の通行を評価する場合には、垂直方向加速度(高周波数域データ)の包絡線を用いる。
次に、通行検出部105は、ステップS2で算出された垂直方向加速度(高周波数域データ)の包絡線に基づいて、車両が橋梁4を通行したか否かを検出する(ステップS3)。例えば、通行検出部105は、対象期間の包絡線の信号値が所定閾値を超えたか否かを判定する。通行検出部105は、包絡線の信号値が所定閾値を超えている場合に、車両が橋梁4を通行していると判定する、すなわち、橋梁4における車両5の通行を検出する。車両5の通行が検出されなかった場合(ステップS4でN)、フィルター部102は、再びステップS1の処理を実行する。
車両5の通行が検出された場合(ステップS4でY)、フィルター部102は、垂直方向加速度データから高周波数成分を除去する(ステップS5)。例えば、フィルター部102は、対象期間の垂直方向加速度データに対してFFT(Fast Fourier Transform)処理等を行い、パワースペクトル密度関数を求める。また、フィルター部102は、求めた周波数のパワー分布と所定の周波数閾値とに基づいて、垂直方向加速度データを低周波数域データと高周波数域データとに分離し、高周波数域データを除去する。
それから、変位算出部104は、ステップS5で分離された垂直方向加速度(低周波数域データ)から、垂直方向変位を算出する(ステップS6)。例えば、変位算出部104は、対象期間の垂直方向加速度(低周波数域データ)を2回積分することにより、対象期間の垂直方向変位を示すデータを算出する。
図8は、垂直方向加速度及び垂直方向変位の波形の一例を示す図である。図8(A)は、複数台の車両5が加速度センサー2の前を通行した所定期間における垂直方向加速度を示しており、横軸は時間を示し、縦軸は垂直方向加速度の値を示している。図8(B)は、当該所定期間における垂直方向変位を示しており、横軸は時間を示し、縦軸は垂直方向変位の値を示している。このように、車両5が通行した場合、垂直方向加速度及び垂直方向変位には、正負方向の変化が表れる。
また、車両5の通行が検出された場合(ステップS4でY)、フィルター部102は、幅員方向加速度データから高周波数成分を除去する(ステップS7)。例えば、フィルター部102は、対象期間の幅員方向加速度データに対してFFT(Fast Fourier Transform)処理等を行い、パワースペクトル密度関数を求める。また、フィルター部102は、求めた周波数のパワー分布と所定の周波数閾値とに基づいて、幅員方向加速度データを低周波数域データと高周波数域データとに分離し、高周波数域データを除去する。
図9は、幅員方向加速度の波形の一例を示す図である。図9は、車両5が加速度センサー2の前を通行した所定期間における幅員方向加速度を示している。横軸は時間を示し、縦軸は幅員方向加速度の値を示す。このように、車両5が通行した場合、幅員方向加速度には所定閾値を超えるピークが表れる。なお、この幅員方向加速度の変化は、床版43の幅員方向に対する傾き(Z軸の傾き)の変化を表している。
次に、位置取得部107は、ステップS6で算出された垂直方向変位と、ステップS7で算出された幅員方向加速度(低周波数域データ)とに基づいて、橋梁4を通行する車両5の位置を取得する(ステップS8)。ステップS8では、位置取得部107は、例えば、ステップS3で包絡線の信号値が所定閾値を超えている期間を車両5の通過時刻として判定し、当該通過時刻に相当する期間の垂直方向変位及び幅員方向加速度を解析する。
具体的には、位置取得部107は、通過時刻における垂直方向変位の波形から、その高さ(波高値)を算出する。また、位置取得部107は、通過時刻における幅員方向加速度の波形から、その高さ(波高値)を算出する。
図10は、垂直方向変位及び幅員方向加速度の波形の一例を示す図である。図10は、1台の車両5が通過した通過時刻における波形を示している。横軸は時間を示し、左縦軸は垂直方向変位の値を示し、右縦軸は幅員方向加速度の値を示す。なお、垂直方向変位及び幅員方向加速度は、それぞれ基準値が0となるようにバイアス調整が行われている。位置取得部107は、例えば、通過時刻における垂直方向変位の波形解析を行い、垂直方向変位のピークP1(図10では負の値)と、所定の基準値(例えば0)との差分を、通過時刻における垂直方向変位の波高値として求める。また、位置取得部107は、例えば、通過時刻における幅員方向加速度の波形解析を行い、幅員方向加速度のピークP2(図10では正の値)と、所定の基準値(例えば0)との差分を、通過時刻における幅員方向加速度の波高値として求める。
それから、位置取得部107は、通過時刻における垂直方向変位の波高値と幅員方向加速度の波高値の比を算出する。波高値の比は、例えば、下記の式により算出すればよい。もちろん、分母と分子は逆にしてもよい。
波高値の比=幅員方向加速度の波高値/垂直方向変位の波高値
それから、位置取得部107は、算出した波高値の比と、記憶部13に予め記憶した橋梁4の特性情報とに基づいて、橋梁4を通行する車両5の位置を判定する。
図11は、車両の位置と床版の変形の一例を説明する図である。図11(A)は、加速度センサー2に近い側の車線を車両5が通行する場合を示している。図11(B)は、加速度センサー2に遠い側の車線を車両5が通行する場合を示している。また、図11(A)及び図11(B)では、説明を分かり易くするため、加速度センサー2が取り付けられた床版43について、基準状態(橋梁4を何も通行していない状態)43Aと、変形状態(車両5が床版43を通行している状態)43Bとを、模式化して示している。床版43の鉛直下方向への変化量をV、水平面に対する傾きをθと示す。
図11(A)に示すように、加速度センサー2に近い側の車線を車両5が通行した場合、床版43は、車両5の荷重により、鉛直下方向に全体的に沈み込むとともに、車両5が走行する車線側に傾く。鉛直下方向への変形(変化量V)は、加速度センサー2からの垂直方向加速度に基づいて、垂直方向変位として計測することができる。また、傾きの変形(傾きθ)は、加速度センサー2からの幅員方向加速度として計測することができる。
図11(B)に示すように、加速度センサー2に遠い側の車線を車両5が通行した場合、床版43は、車両5の荷重により、鉛直下方向に全体的に沈み込むとともに、車両5が走行する車線側に傾く。鉛直下方向への変形(変化量V)は、加速度センサー2からの垂直方向加速度に基づいて、垂直方向変位として計測することができる。また、傾きの変形(傾きθ)は、加速度センサー2からの幅員方向加速度として計測することができる。
このように、図11の例では、車両5がどちらの車線を通行するかによって、床版43の傾きθは、正負が異なる。また、車両5がどちらの車線を通行するかによって、床版43の傾きθの大きさ、及び変化量Vも異なる。
図12は、垂直方向変位の波高値と幅員方向加速度の波高値の比の一例を示す図である。図12(A)は、床版43を通行した複数台のサンプル車両についての、波高値の比の分布を示している。横軸は垂直方向変位の波高値を示し、縦軸は波高値の比を示す。図12(B)は、床版43を通行した複数台のサンプル車両についての、垂直方向変位の波高値と幅員方向加速度の波高値を示している。横軸は幅員方向加速度の波高値を示し、縦軸は垂直方向変位の波高値を示す。
図12(A)に示すように、床版43では、各サンプル車両の波高値の比と垂直方向変位の波高値との相関は、どの車線を通行するかに応じて、異なる範囲の分布として表れる。図11の例では、加速度センサー2に近い側の車線をサンプル車両が通行した場合、波高値の比は、正数域に分布する(関数Aで近似される分布DA)。また、加速度センサー2に遠い側の車線をサンプル車両が通行した場合、波高値の比は、負数域に分布する(関数Bで近似される分布DB)。また、垂直方向変位の波高値は、加速度センサー2に近い側の車線の方が、遠い側の車線に比べて、より広い範囲で分布している。分布DAが正数域に属し、分布DBが負数域に属することから、分布DAは、分布DBに比べて、加速度センサー2に近い幅員方向位置であることが分かる。
図12(B)に示すように、床版43では、各サンプル車両の垂直方向変位の波高値と幅員方向加速度の波高値との相関は、どの車線を通行するかに応じて、異なる範囲の分布として表れる。また、各サンプル車両の垂直方向変位の波高値と幅員方向加速度の波高値との相関は、幅員方向加速度の波高値が正の範囲か負の範囲かで、それぞれ傾きが異なる1次関数で近似することができる。図11の例では、加速度センサー2に近い側の車線をサンプル車両が通行した場合、幅員方向加速度の波高値は、負数域に分布する(関数Aで近似される分布DA、傾きは正)。また、加速度センサー2に遠い側の車線をサンプル車両が通行した場合、幅員方向加速度の波高値は、正数域に分布する(関数Bで近似される分布DB、傾きは負)。また、関数Aの傾きの絶対値は、関数Bの傾きの絶対値よりも大きい。分布DAが負数域に属し、分布DBが正数域に属することから、分布DAは、分布DBに比べて、加速度センサー2に近い幅員方向位置であることが分かる。
なお、車両5は、通常は、規制された通行区分帯(例えば車線)内を概ね通行する。そのため、垂直方向変位及び幅員方向加速度の相関は、ある相関係数に集中する。すなわち、垂直方向変位及び幅員方向加速度の比は、当該通行区分帯に関連付けられる値に集中して分布する。例えば、通行区分帯が2つの場合は、2つの分布中心が生じ、通行区分帯が3つの場合は、3つの分布中心が生じる。図12は、2車線の場合を示している。
このように、床版43では、通行したサンプル車両の垂直方向変位の波高値及び幅員方向加速度の波高値の比は、どちらの車線を通行するかに応じて、異なる2つの値域のいずれかに含まれる(特に図12(A)参照)。そこで、本実施形態では、例えば、車線ごとに、波高値の比の値域を示す特性情報を、予め記憶部13に格納しておく。
従って、ステップS8では、位置取得部107は、記憶部13に記憶されている特性情報を参照して、算出した波高値の比が含まれる値域を判定することで、橋梁4を通行する車両5の位置(すなわち、加速度センサー2に近い車線か遠い車線か)を判定する。
なお、本実施形態では、上述のとおり、車両5がどちらの車線を通行するかによって、幅員方向加速度の正負が異なる。従って、例えば、車線ごとに、幅員方向加速度の正又は負を示す特性情報を、予め記憶部13に格納しておき、位置取得部107は、記憶部13に記憶されている特性情報と算出した幅員方向加速度の正負とに基づいて、車線を判定してもよい。すなわち、位置取得部107は、算出された幅員方向加速度の低周波数域データに基づいて、車両5が通行する車線を取得することができる。
また、本実施形態では、上述のとおり、車両5がどちらの車線を通行するかによって、幅員方向加速度の正負が異なる。しかし、橋梁4の構造によっては、車両5がどちらの車線を通行するかによって、幅員方向加速度の正負が同じ場合がある。例えば、床版43上の車道44の幅が広い(例えば3車線)場合を考える。この場合、加速度センサー2に最も近い側の車線を車両が通行したときも、その次に近い側の車線を車両が通行したときも、幅員方向加速度の波高値は負の値として表れる。ただし、各サンプル車両の波高値の比と垂直方向変位の波高値との相関や、車両の垂直方向変位の波高値と幅員方向加速度の波高値との相関は、異なる範囲の分布(異なる値域や傾き)として表れる。すなわち、波高値の比は、車両5がどちらの車線を通行するかに応じて、異なる値域のいずれかに含まれる。従って、この場合も、例えば、車線ごとに、波高値の比の値域を示す特性情報を、予め記憶部13に格納しておくことで、車両5の位置を取得することができる。
次に、重量取得部108は、ステップS6で算出された垂直方向変位と、ステップS7で算出された幅員方向加速度(低周波数域データ)とに基づいて、橋梁4を通行する車両5の重量を取得する(ステップS9)。ステップS9では、重量取得部108は、ステップS3で包絡線の信号値が所定閾値を超えている期間を車両5の通過時刻として判定し、当該通過時刻に相当する期間の垂直方向変位及び幅員方向加速度を解析する。
具体的には、重量取得部108は、垂直方向変位及び幅員方向加速度と、記憶部13に予め記憶した橋梁4の特性情報とに基づいて、橋梁4を通行する車両5の重量を判定する。
図13は、垂直方向変位、幅員方向加速度、及び重量の相関の一例を示す図である。図13(A)は、床版43を通行した複数台のサンプル車両についての、垂直方向変位と幅員方向加速度を示している。横軸は幅員方向加速度の値(絶対値)を示し、縦軸は垂直方向変位の値(絶対値)を示す。図13(B)は、垂直方向変位及び幅員方向加速度を重量に変換する変換関数を示している。横軸は所定のスケール(尺度)を示し、縦軸は車両の重量を示す。なお、図13は、床版43の一方の車線に関するグラフである。
図13(A)に示すように、床版43では、重量の異なる各サンプル車両(a〜d)の垂直方向変位と幅員方向加速度の相関は、比例し、原点(0,0)からの直線で近似することができる。また、サンプル車両の重量が大きいほど、垂直方向変位(絶対値)及び幅員方向加速度(絶対値)が大きくなる。従って、原点からの直線距離をスケールとして、当該スケール上の値と、車両の重量との関数を作成することができる。
図13(B)に示すように、スケール上の値と車両の重量の相関は、多項式近似などの近似関数により曲線で表すことができる。そこで、本実施形態では、例えば、車線ごとに、スケールと重量の関係を示す特性情報を、予め記憶部13に格納しておく。特性情報は、例えば上述の変換関数を用いることができる。
従って、ステップS9では、重量取得部108は、垂直方向変位(絶対値)及び幅員方向加速度(絶対値)の原点からの直線距離を算出する。また、重量取得部108は、記憶部13に記憶されている特性情報のうち、ステップS8で取得された車線に対応する特性情報を参照して、算出した直線距離(スケール上の値)から車両5の重量を判定する。
なお、本実施形態では、上述のとおり、サンプル車両の重量が大きいほど、垂直方向変位(絶対値)及び幅員方向加速度(絶対値)が大きくなる。従って、例えば、車線ごとに、垂直方向変位(絶対値)と重量の関係を示す特性情報を、予め記憶部13に格納しておき、重量取得部108は、記憶部13に記憶されている特性情報と垂直方向変位とに基づいて、重量を判定してもよい。すなわち、重量取得部108は、垂直方向変位に基づいて、車両5の重量を取得することができる。垂直方向変位(絶対値)と重量の関係を示す特性情報の替わりに、幅員方向加速度(絶対値)と重量の関係を示す特性情報を用いるようにしてもよい。
ステップS9の後、フィルター部102は、次の対象期間について再びステップS1の処理を実行する。なお、車両情報取得部106は、例えば、本フローチャートの処理により取得した車両の通過時刻、当該車両の位置、当該車両の重量等を、記憶部13に記憶したり、表示部14に出力して表示させたり、通信部12を介して出力したりしてもよい。
以上、本発明の第一実施形態について説明した。本実施形態では、例えば、計測装置1は、橋梁4に設置した1台の加速度センサー2からの計測データに基づいて、車両5の位置や重量を取得する。より具体的には、計測装置1は、垂直方向加速度及び幅員方向加速度に基づいて、車両5の幅員方向の位置(車線)と、車両5の重量とを取得することができる。これにより、小規模かつシンプルなシステム構成で橋梁4を移動する車両5に関する情報を得ることができる。
また、本実施形態では、例えば、床版43の垂直方向の位置変化及び床版43の幅員方向に対する傾きが明瞭に表れる取り付け位置2Pに加速度センサー2を取り付ける。これにより、計測装置1は、床版43の垂直方向加速度と幅員方向加速度に基づいてより正確に車両5に関する情報を取得することができる。
また、本実施形態によれば、例えば、計測装置1は、垂直方向加速度の包絡線に基づいて車両5の通行を検出し、当該通行の期間における計測データに基づいて、車両5の位置や重量を取得する。これにより、計測装置1は、より正確に車両5に関する情報を取得することができる。
また、本実施形態によれば、例えば、計測装置1は、垂直方向加速度及び幅員方向加速度を解析するに当たって、垂直方向加速度データ及び幅員方向加速度データから橋梁4の固有振動及び橋振動による周波数成分を含む周波数帯域を除去する。これにより、計測装置1は、通行した車両5の荷重等による橋梁4の変形により発生した周波数成分に基づいて、より正確に車両5に関する情報を取得することができる。
<第二実施形態>
第一実施形態では、スケールと重量の関係を示す特性情報は、予め記憶部13に記憶されている。この場合、特性情報を修正することができないため、車両5の重量の判定の精度を向上することができない。そこで、第二実施形態では、特性情報を較正するための構成を設ける。以下では、第一実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
図14は、本発明の第二実施形態に係る計測システムの概略構成の一例を示す図である。
計測システムは、カメラ6を有する。計測装置1とカメラ6は、通信ネットワーク3を介して通信可能に接続される。カメラ6は、例えば、加速度センサー2が取り付けられた床版43上の車道44を通行する車両5が撮像範囲に入るように設置される。カメラ6は、車両5を含む画像の撮像を行い、画像データを計測装置1に送信する。
図15は、計測装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
制御部10は、画像解析部109と、較正部110とを有する。
画像解析部109は、画像データを解析し、画像認識処理により、加速度センサー2が取り付けられた床版43を通行する車両5を認識する。なお、画像認識処理については、動き検出、特徴点抽出、パターンマッチングなど既存の技術を用いればよいため、説明を省略する。また、画像解析部109は、認識した車両5の重量を取得する。画像解析部109の処理については、後に詳述する。
較正部110は、認識された車両5が通行したときの垂直方向変位及び幅員方向加速度と、取得された車両5の重量とに基づいて、スケールと重量の関係を示す特性情報を較正する。較正部110の処理については、後に詳述する。
なお、データ取得部101は、通信部12を介してカメラ6から送信される画像データを取得する。また、通行検出部105は、算出された垂直方向加速度の包絡線と、画像解析部109による車両5の認識結果とに基づいて、橋梁4における車両5の通行を検出する。通行検出部105の処理については、後に詳述する。
図16は、計測装置が実行する較正処理の一例を示すフローチャートである。なお、データ取得部101は、例えば、加速度センサー2から計測データ(垂直方向加速度データ、及び幅員方向加速度データ)を受信し、また、カメラ6から画像データを受信し、計測データ及び画像データを時系列で解析できるように記憶部13に蓄積している。
ステップS11〜S14の処理は、ステップS1〜S4(図5)と同じであるため、あるいは、ステップS1〜S4の結果を利用すればよいため、説明を省略する。
車両5の通行が検出された場合(ステップS14でY)、画像解析部109は、画像データから車両5を認識する(ステップS15)。ステップS15では、画像解析部109は、ステップS13で包絡線の信号値が所定閾値を超えている期間を車両5の通過時刻として判定し、当該通過時刻に相当する期間の画像データを解析する。
例えば、画像解析部109は、通過時刻における画像データに対して画像認識処理を行うことにより、加速度センサー2が取り付けられた床版43を通行する車両5を認識する。本実施形態では、例えば、車両5の種別(例えば、メーカーや型式)ごとに、パターンマッチング等に用いる特徴情報、重量などを関連付けた車両データベースを、予め記憶部13に格納しておく。従って、ステップS15では、画像解析部109は、車両データベースを参照することで、車両5の認識とともに、当該車両5の種別を判定することができる。
また、画像解析部109は、ステップS15で認識した車両5の重量を取得する(ステップS16)。例えば、ステップS15と同様に、画像解析部109は、車両データベースを参照することで、認識した車両5の重量を取得することができる。
ステップS17〜S19の処理は、ステップS5〜S7(図5)と同じであるため、あるいは、ステップS5〜S7の結果を利用すればよいため、説明を省略する。
ステップS18及びステップS19の後、較正部110は、ステップS18で算出された垂直方向変位と、ステップS19で算出された幅員方向加速度(低周波数域データ)と、ステップS16で取得された車両5の重量とに基づいて、スケールと重量の関係を示す特性情報を較正する(ステップS20)。
図13で説明したように、車両の垂直方向変位及び幅員方向加速度に対応するスケール上の値と、車両の重量との相関は、多項式近似などの近似関数により曲線で表すことができる。そして、この相関は、例えば天候や、橋梁4の温度、橋梁4の経年劣化等の様々な要因によって変化すると考えられる。
そこで、較正部110は、ステップS18で算出された垂直方向変位、及びステップS19で算出された幅員方向加速度の、原点(0,0)からの直線距離(スケール上の値)を算出する。また、較正部110は、算出したスケール上の値と、ステップS16で取得された重量とを、関連付けて記憶部13に記憶する。また、較正部110は、今回ステップS14で検出された車両5に係るスケール上の値及び重量と、過去にステップS14で検出された1台以上の車両5に係るスケール上の値及び重量とに基づいて、例えば最小自乗法を用いて多項式近似などの近似を行い、スケール上の値と重量の相関を表す変換関数を求める。また、較正部110は、求めた変換関数により記憶部13に格納されている変換関数を更新する。
なお、記憶部13には、変換関数ではなく、当該変換関数の係数を記憶しておくようにし、ステップS20では、較正部110は、求めた変換関数の係数により、記憶部13に格納されている係数を更新してもよい。
ステップS20の後、フィルター部102は、次の対象期間について再びステップS11の処理を実行する。
以上、本発明の第二実施形態について説明した。本実施形態では、例えば、計測装置1は、撮像された画像データからサンプル車両を画像認識し、当該サンプル車両が通行したときの垂直方向変位及び幅員方向加速と、当該サンプル車両の重量とに基づいて、スケールと重量の関係を示す特性情報を較正する。これにより、簡単に特性情報を較正して、車両5の重さの判定精度を向上することができる。
本発明は、上述の各実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。また、上述の各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
上記の第一実施形態では、通行検出部105は、垂直方向加速度(高周波数域データ)の包絡線に基づいて車両5の通行を検出しているが、検出方法はこれに限られない。例えば、床版43上の車道44を通行する車両5が撮像範囲に入るようにカメラを設置し、通行検出部105は、カメラからの画像データに基づいて、画像解析を行って、車両の通行を検出してもよい。第二実施形態においても、通行検出部105は、カメラからの画像データに基づいて、車両の通行を検出してもよい。また、各実施形態において、例えば、床版43上に重量センサー等のセンサーを設置し、通行検出部105は、センサーからの信号に基づいて、車両の通行を検出してもよい。
上記の第二実施形態では、撮像された画像データからサンプル車両を画像認識して、当該サンプル車両の重量を取得しているが、画像認識を行わなくてもよい。すなわち、予め決められた種類のサンプル車両を床版43上を通行させ、較正部110は、当該サンプル車両に対応する重量を車両データベースから取得すればよい。なお、サンプル車両は、例えば、予め計画したタイミングで床版43上を通行させ、較正部110は、このタイミングで較正を行えばよい。また、サンプル車両は、1台以上通行させてもよいし、1種類以上通行させてもよい。このようにすれば、カメラ6や画像解析部109を設けずに、特性情報を較正することができる。
上記の各実施形態において、2車線の場合を例に挙げているが、車線数は1車線であってもよいし3車線以上であってもよい。すなわち、車線ごとに波高値の比の値域を示す特性情報を予め記憶部13に記憶しておき、位置取得部107は、記憶部13に記憶されている特性情報を参照して、算出した波高値の比が含まれる値域を判定することで、車両5が通行する車線を判定すればよい。また、車線ごとにスケールと重量の関係を示す特性情報を予め記憶部13に格納しておき、重量取得部108は、位置取得部107により取得された車線に対応する特性情報を参照して、算出した直線距離(スケール上の値)から車両5の重量を判定すればよい。
上記の各実施形態において、車線ごとに特性情報を記憶しておき、車両5の位置(車線)を判定しているが、判定する単位は車線に限られない。すなわち、幅員方向の位置(例えば所定幅間隔の位置)ごとに特性情報を記憶しておき、位置取得部107は、車両5の位置(幅員方向の位置)を取得してもよい。この場合、スケールと重量の関係を示す特性情報は、幅員方向の位置ごとに予め記憶しておき、重量取得部108は、位置取得部107により取得された位置(幅員方向の位置)に対応する特性情報を参照して、算出した直線距離(スケール上の値)から車両5の重量を判定すればよい。このようにすれば、より詳細に幅員方向の位置を取得することができる。
上記の各実施形態において、車両5の重量を取得しているが、これに限られない。例えば、バイク、乗用車、トラックなどのランク別の重量の値域を予め記憶部13に記憶しておき、重量取得部108は、取得した車両5の重量に対応するランクを取得してもよい。また、車両情報取得部106は、取得した車両5のランクを出力してもよい。このようにすれば、ユーザーは、通行した車両5の種類を簡単に認識することができる。
上記の各実施形態において、路面Sの垂直方向及び幅員方向は、鉛直方向及び水平方向に正確に一致する必要はない。また、上記の各実施形態おいて、加速度センサー2の設置姿勢の誤差等は許容される。なお、橋梁4の垂直方向及び幅員方向に対する加速度センサー2の2つの検出軸の姿勢の誤差がある場合は、加速度センサー2の検出軸座標系を、設置場所の垂直方向及び幅員方向に変換する補正演算等を行うようにしてもよい。
上記の各実施系形態において、位置取得部107、重量取得部108、及び較正部110の少なくとも1つは、床版43の幅員方向加速度の代わりに、あるいは幅員方向加速度に加えて、床版43の車両5の進行方向(規制方向)加速度を用いるようにしてもよい。進行方向加速度も、幅員方向加速度と同様に、床版43上の車両5の位置や車両5の種類に応じて異なる変化特性を持つためである。
上記の各実施形態において、計測装置1と加速度センサー2は、1つの筐体に収納されたデバイスとして構成してもよい。このデバイスは、橋梁4に設置される。このデバイスの計測装置1は、計測データ、車両5に関する情報などの各種データを、通信ネットワーク3に送信してもよい。
なお、図4及び図15で示した計測装置1の構成は、計測装置1の構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。計測装置1の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、各構成要素の処理又は機能の分担は、本発明の目的及び効果を達成できるのであれば、上述したものに限られない。
また、図5及び図16で示したフローチャートの処理単位は、計測装置1の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。計測装置1の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。さらに、本発明の目的及び効果を達成できるのであれば、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
なお、本発明は、車両の通行により路面の垂直方向の変位と幅員方向の傾きが生じる構造物に適用することができる。また、本発明は、車両に限らず、構造物上を移動する移動体に適用できる。
1:計測装置、2:加速度センサー、2P:取り付け位置、3:通信ネットワーク、4:橋梁、5:車両、6:カメラ、10:制御部、12:通信部、13:記憶部、14:表示部、15:操作部、40:橋脚、41:橋台、42:主桁、43:床版、44:車道、45:歩道、46:中央線、101:データ取得部、102:フィルター部、103:包絡線算出部、104:変位算出部、105:通行検出部、106:車両情報取得部、107:位置取得部、108:重量取得部、109:画像解析部、110:較正部、L:荷重、S:路面

Claims (19)

  1. 移動体が移動する路面を有する構造物に設けられた加速度センサーから、前記路面の幅員方向加速度を含む計測データを取得するデータ取得部と、
    前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する移動体情報取得部と
    を有する計測装置。
  2. 請求項1に記載の計測装置であって、
    前記加速度センサーは、前記構造物に設けられた前記移動体の移動方向規制手段の規制方向と平行な前記構造物の端部であって、前記端部の前記規制方向の中央部に設けられている
    計測装置。
  3. 請求項1又は2に記載の計測装置であって、
    前記構造物は、橋梁である
    計測装置。
  4. 請求項1又は2に記載の計測装置であって、
    前記幅員方向加速度は、前記路面の傾きによる重力成分の検出である
    計測装置。
  5. 請求項1又は2に記載の計測装置であって、
    前記移動体情報取得部は、前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上の幅員方向における前記移動体の位置を取得する
    計測装置。
  6. 請求項5に記載の計測装置であって、
    前記移動体の前記路面上の移動を検出する検出部を有し、
    前記移動体情報取得部は、前記移動体の前記路面上の移動が検出された場合に、当該移動に係る期間に含まれる前記幅員方向加速度に基づいて、前記移動体の前記位置を取得する
    計測装置。
  7. 請求項5又は6に記載の計測装置であって、
    前記幅員方向加速度から、前記構造物が有する固有共振周波数成分を含む周波数帯域を除去するフィルター部
    を有する計測装置。
  8. 請求項1又は2に記載の計測装置であって、
    前記データ取得部は、前記加速度センサーから、前記路面の垂直方向加速度を含む前記計測データを取得し、
    前記垂直方向加速度に基づいて、前記路面の垂直方向変位を算出する変位算出部を有し、
    前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度の比に基づいて、前記路面上の幅員方向における前記移動体の位置を取得する
    計測装置。
  9. 請求項8に記載の計測装置であって、
    前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度の比の分布に基づいて、前記路面上の幅員方向における前記移動体の通行する区分帯を取得する
    計測装置。
  10. 請求項8に記載の計測装置であって、
    前記移動体の前記路面上の移動を検出する検出部を有し、
    前記変位算出部は、前記移動体の前記路面上の移動が検出された場合に、当該移動に係る期間に含まれる前記垂直方向加速度に基づいて、前記垂直方向変位を算出し、
    前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記期間に含まれる前記幅員方向加速度の比に基づいて、前記移動体の位置を取得する
    計測装置。
  11. 請求項1又は2に記載の計測装置であって、
    前記データ取得部は、前記加速度センサーから、前記路面の垂直方向加速度を含む前記計測データを取得し、
    前記垂直方向加速度に基づいて、前記路面の垂直方向変位を算出する変位算出部を有し、
    前記移動体情報取得部は、記憶部に記憶された垂直方向変位及び幅員方向加速度に対する前記路面上を移動する移動体の重さを示す特性情報に基づいて、算出された前記垂直方向変位及び取得された前記幅員方向加速度に対する前記移動体の重さを取得する
    計測装置。
  12. 請求項11に記載の計測装置であって、
    前記移動体の前記路面上の移動を検出する検出部を有し、
    前記変位算出部は、前記移動体の前記路面上の移動が検出された場合に、当該移動に係る期間に含まれる前記垂直方向加速度に基づいて、前記垂直方向変位を算出し、
    前記移動体情報取得部は、前記垂直方向変位及び前記期間に含まれる前記幅員方向加速度に対する前記移動体の重さを取得する
    計測装置。
  13. 請求項12に記載の計測装置であって、
    前記路面上を移動するサンプル移動体を撮像した画像と、前記記憶部に記憶された移動体情報とに基づいて、前記サンプル移動体の重さを取得する画像解析部と、
    前記サンプル移動体の重さと、前記サンプル移動体の前記路面上を移動した際の前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度とに基づいて、前記特性情報を較正する較正部と
    を有する計測装置。
  14. 請求項12に記載の計測装置であって、
    前記記憶部に記憶された前記路面上を移動するサンプル移動体の重さと、前記サンプル移動体の前記路面上を移動した際の前記垂直方向変位及び前記幅員方向加速度とに基づいて、前記特性情報を較正する較正部と
    を有する計測装置。
  15. 請求項8〜14いずれか一項に記載の計測装置であって、
    前記垂直方向加速度及び前記幅員方向加速度から、前記構造物が有する固有共振周波数成分を含む周波数帯域を除去するフィルター部
    を有する計測装置。
  16. 請求項1〜15いずれか一項に記載の計測装置であって、
    取得された前記移動体に関する情報を出力する出力部
    を有する計測装置。
  17. 移動体が移動する路面を有する構造物に設けられた加速度センサーから、前記路面の幅員方向加速度を含む計測データを取得する工程と、
    前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する工程と
    を含む計測方法。
  18. 移動体が移動する路面を有する構造物に設けられ、前記路面の幅員方向加速度を含む計測データを出力する加速度センサーと、
    前記加速度センサーから、前記計測データを取得するデータ取得部と、
    前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する移動体情報取得部と
    を有する計測システム。
  19. 移動体が移動する路面を有する構造物に設けられた加速度センサーから、前記路面幅員方向加速度を含む計測データを取得する手順と、
    前記幅員方向加速度に基づいて、前記路面上を移動する前記移動体に関する情報を取得する手順と
    をコンピューターに実行させるプログラム。
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