JP2015139842A - タレットの割り出し位置を検出する機能を有する工具交換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】工具交換装置において、タレットが旋回することにより周期的に発生する変動を検出する変動検出手段と変動検出手段による検出結果に基づいて、タレットの工具割り出しの基準の位相を設定するタレット位相検出手段とを有する。これにより、工作機械の制御装置が認識するタレットの位相と実際のタレットの位相との間に差が生じても、タレットの旋回動作を行うことで、タレットの旋回中に、予め決められた位相で周期的に発生する変動を検出することで、タレットの割り出し基準となる位相を検出できる。
【選択図】図1
Description
このような、工具を自動的に交換する自動工具交換装置を備えた工作機械として、特許文献1に開示されているような、工具を把持する複数のグリップを有するタレットを具備するものがある。
請求項2に係る発明では、予め決められた位相で周期的に発生する変動として、タレット駆動源の負荷を変動させる負荷変動機構を備えて、負荷変動機構によるタレット駆動源の負荷を検出した上で、周期的な変動を強制的に発生させて負荷の変動を検出して、より確実にタレットの割り出し基準となる位相を検出できる。
請求項3に係る発明では、予め決められた位相で周期的に振動を変動させる振動変動機構を備えて、振動変動機構による振動を検出することによって、より確実にタレットの割り出し基準となる位相を検出できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるタレット駆動源とタレットとの関係を示した図であり、図1(a)は側面図、図1(b)はタレットをタレット駆動源側の矢印A側から見た正面図である。図1において、1はタレットであり、2はタレット1を駆動するタレット駆動源であり、タレット1とは固定部4をはさんで伝達機構を介して接続されている。
・(ステップSA1)タレットの旋回動作を行う。
・(ステップSA2)タレット駆動源の負荷変動を検出したかどうかを判定する。検出した場合(YES)は、ステップSA3に進み、検出しない場合(NO)は、ステップSA1に戻る。
・(ステップSA3)タレットの割り出し基準の位相を検出する。
本実施形態においては、第1の実施形態において検出されたタレットの割り出し基準の位相を記憶しておくことを特徴とする。
まず、タレットの割り出し基準の位相10を検出する。検出方法としては、図1に示されている機構により生じるタレット駆動源2の負荷変動を検出する。図1に示されているような機構により生じるタレット駆動源2の負荷変動は、タレット1の位相に対して毎回ほぼ同じ位相で生じるため、その位相をタレット1の割り出しの基準として用いることができる。
また、タレット1を任意の位相θに割り出すときのタレット駆動源2の位相の目標値がβとなる場合に、工作機械の制御装置により、タレット駆動源2に、
β−α+α’
の目標値を指令するようにすることで、工作機械の制御装置が認識するタレット1の位相と実際のタレット1の位相を工作機械により自動で合わせられる。
α=α’
となるため、工作機械の制御装置は、タレット駆動源2に、
β
の目標値を指令する。
β−α+α’
の目標値を指令する。−α+α’の項により、工作機械が認識するタレットの位相と、実際のタレットの位相の差分が補正されるため、工作機械の制御装置により、自動で工作機械が認識するタレット1の位相と、実際のタレット1の位相を合わせることができる。
・(ステップSB1)タレットの割り出し基準の位相を検出する。
・(ステップSB2)タレットが割り出し基準の位相となる時の、タレット駆動源の位相α’を記憶する。
・(ステップSB3)工作機械の制御装置のデータ格納部に予め記憶させておいた、工作機械が認識するタレットの位相と実際のタレットの位相に差がない状態で、タレットが割り出し基準の位相となるときのタレット駆動源の位相αと、タレットが割り出し基準の位相となる時のタレット駆動源の位相α’を用いて、タレットを任意の位相βへ割り出す場合のタレット駆動源の目標値を
β−α+α’
としてタレット駆動源の制御を行う。
なお、位相の記憶については、工作機械の制御装置に記憶することに代えて、工具交換装置において記憶するようにすることも可能である。
本実施形態においては、工作機械が認識するタレットの位相と実際のタレットの位相に差がない状態で、タレットが割り出し基準の位相となるときのタレット駆動源の位相と、タレットが割り出し基準の位相となる時のタレット駆動源の位相に差があるときに、タレット駆動源からタレットへの出力を停止して、タレット駆動源を位相差分回転させることを特徴とする。
なお、本実施形態においても、位相の記憶については、工作機械の制御装置に記憶することに代えて、工具交換装置において記憶するようにすることも可能である。
本実施形態においては、工作機械が認識するタレットの位相と実際のタレットの位相に差がない状態で、タレット駆動源からタレットへの出力を停止して、タレット駆動源をタレット駆動源基準位相に割り出すことを特徴とする。ここで、タレット駆動源からタレットへの出力を伝達するかしないかを切り換える機構としては、第3の実施形態と同様の機構を用いることができる。
なお、本実施形態においても、位相の記憶については、工作機械の制御装置に記憶することに代えて、工具交換装置において記憶するようにすることも可能である。
・(ステップSC1)タレットの割り出し基準の位相を検出する。
・(ステップSC2)タレットが割り出し基準の位相となる位置で、タレット駆動源を停止させる。
・(ステップSC3)タレット駆動源の出力が、タレットの旋回の動力として伝わらないようにする。
・(ステップSC4)工作機械の制御装置のデータ格納部に記憶させておいた、工作機械が認識するタレットの位相と実際のタレットの位相に差がない状態において、タレットが割り出し基準の位相となるときのタレット駆動源の位相αへタレット駆動源の位相を変化させる。
・(ステップSC5)タレット駆動源の出力がタレットの旋回の動力として伝わるようにする。
図8は、本実施形態におけるタレット駆動源とタレットとの関係を示した図である。図1に示した機構との相違点は、円周経路に設けられている溝の数が、場所に応じて変えられている点である。これにより、図9に示されているように、ボール6が溝3と重なる位置において、タレット駆動源2の負荷が変動し、負荷の変動回数が溝3に応じて異なってくる。負荷変動をさせる位相が複数ある場合に、それぞれの位相を区別して検出することが可能となる。
これまでの実施形態では、周期的に発生する変動を発生させる機構として、溝3とボール6により、タレット駆動源2の負荷を変動させて行ってきたが、タレット駆動源2の負荷を変動させる代わりに、予め決められた位相で振動を発生させるようにした点が異なっている。検出後の位相の補正等については、これまでの実施形態と同様である。振動発生機構としては、何らかの振動を発生させる機構を別途設けることもできるし、工具交換装置が有している自然の凹凸などにより発生する振動を用いることも可能である。
2 タレット駆動源
3 溝
4 固定部
5 ばね
6 ボール
8 旋回中心
9 タレット駆動源の負荷が所定値を超える位相
10 タレットの割り出し基準の位相
11 主軸とタレットとの間で工具の受け渡しが可能となる位相
12 負荷の変動
14 タレット駆動源の振動の検出値が所定値を超える位相
15 タレットを割り出したい位相
16 実際のタレットの位相とタレットを割り出したい位相との差
17 タレット駆動源を移動する駆動源
18 タレット駆動源の歯車
19 タレットの歯車
21 ボールねじ
請求項2に係る発明では、工作機械の制御装置が認識するタレットの位相と実際のタレットの位相との間に差が生じても、タレットの旋回動作を行うことで、タレットの旋回中に、予め決められた位相で周期的に発生する変動を検出することで、タレットの割り出し基準となる位相を検出できる。また、予め決められた位相で周期的に振動を変動させる振動変動機構を備えて、振動変動機構による振動を検出することによって、より確実にタレットの割り出し基準となる位相を検出できる。
Claims (6)
- タレットと、
該タレットを旋回させるタレット駆動源と、を備え、
該タレット駆動源の出力を伝達することで、前記タレットを旋回させて工具割り出しを行う工具交換装置において、
前記タレットが旋回することにより周期的に発生する変動を検出する変動検出手段と、
前記変動検出手段による検出結果に基づいて、前記タレットの工具割り出しの基準の位相を設定するタレット位相検出手段と、
を有することを特徴とする工具交換装置。 - 前記タレット旋回中に、予め定められた位相において、前記タレット駆動源の負荷を変動させる負荷変動機構をさらに備え、
前記変動検出手段は、
前記負荷変動機構による前記タレット駆動源の負荷を検出する負荷検出手段を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の工具交換装置。 - 前記タレット旋回中に、予め定められた位相において振動を変動させる振動変動機構をさらに備え、
前記変動検出手段は、
前記振動変動機構による振動を検出する振動検出手段を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の工具交換装置が提供される。 - 前記タレット駆動源の動作を制御する制御装置と、
前記制御装置が認識するタレットの位相と、実際のタレットの位相に差がない状態において、前記タレットが工具割り出しの基準となる時の前記タレット駆動源の位相を記憶するタレット駆動源基準位相記憶手段と、
前記タレット位相検出手段で検出したタレットの工具割り出しの基準の位相における前記タレット駆動源の位相と前記タレット駆動源の基準位相との位相差を算出するタレット駆動源位相差算出手段と、
前記タレットを所定位相に割り出す際に、前記位相差を前記タレット駆動源の目標位置に対して補正する補正手段と、を備えた
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の工具交換装置。 - 前記タレット駆動源の動作を制御する制御装置と、
前記制御装置が認識するタレットの位相と、実際のタレットの位相に差がない状態において、前記タレットが工具割り出しの基準となる時の前記タレット駆動源の位相を記憶するタレット駆動源基準位相記憶手段と、
前記タレット位相検出手段で検出したタレットの工具割り出しの基準の位相における前記タレット駆動源の位相と前記タレット駆動源の基準位相との位相差を算出するタレット駆動源位相差算出手段と、
前記タレット駆動源から前記タレットへの出力の伝達を停止する出力停止手段と、
前記出力停止手段によって、前記タレット駆動源から前記タレットへの出力の伝達を停止した状態で、前記タレット駆動源を前記位相差分回転させる調整手段と、を備えた
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の工具交換装置。 - 前記タレット駆動源の動作を制御する制御装置と、
前記制御装置が認識するタレットの位相と、実際のタレットの位相に差がない状態において、前記タレットが工具割り出しの基準となる時の前記タレット駆動源の位相を記憶するタレット駆動源基準位相記憶手段と、
前記タレット駆動源から前記タレットへの出力の伝達を停止する出力停止手段と、
前記タレットの位相が工具割り出しの基準となる位相となったときに前記タレット駆動源を停止させ、前記出力停止手段により前記タレットへの出力の伝達を停止した状態で、前記タレット駆動源を前記タレットが工具割り出しの基準となる時の位相に割り出す
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の工具交換装置。
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