JP2015139248A - コアの製造装置及びコアの製造方法 - Google Patents

コアの製造装置及びコアの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コアに設けられた永久磁石の不可逆減磁を抑制しつつ、生産性を確保することのできるコアの製造装置を提供する。
【解決手段】このロータコア1の製造装置では、ロータコア1の磁石挿入孔10に配置された着磁前の磁石素材を着磁装置3を通じて着磁することにより着磁前の磁石素材を永久磁石2とする着磁装置3と、着磁装置3からロータコア1を取り外す取り外し装置80とを備える。取り外し装置80は、着磁装置3からロータコア1を取り外した際にロータコア1の周囲に治具7を装着する装着装置としても機能する。
【選択図】図5

Description

本発明は、コアの製造装置及びコアの製造方法に関する。
ロータの内部に界磁用の永久磁石を埋め込んだ構造からなるIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)が知られている。このIPMモータに用いられるロータコアの製造方法としては、特許文献1に記載の製造方法が知られている。特許文献1の製造方法では、まず、複数の磁石挿入孔が形成された円筒状のロータコアを成形した後、その磁石挿入孔に着磁前の磁石素材を射出成形により充填する。その後、ロータコアの外周を覆うように着磁装置を配置し、着磁装置からロータコアに磁束を供給することにより、磁石挿入孔に配置された磁石素材を着磁する。これにより磁石素材が磁化されて永久磁石となり、永久磁石が埋め込まれたロータコアの製造が完了する。
特許第4726105号公報
ところで、モータの界磁に使用される永久磁石(例えばネオジム磁石(Nd−Fe−B系磁石))は、その温度が高くなるほど、弱い外部界磁でも着磁が可能になるという特性を有している。そのため、着磁工程ではロータコアを高温状態にすることが有効である。しかしながら、ロータコアを高温状態に維持したまま着磁工程を行った場合、着磁装置からロータコアを取り外すタイミングによっては、ロータコアの永久磁石に不可逆減磁が生じるおそれがある。詳しくは以下の通りである。
ネオジム磁石等の永久磁石の磁化特性は、その温度に応じて例えば図20に示すように変化する。図20は、ネオジム磁石等の永久磁石の初期磁化曲線を「C1」、常温時のB−H曲線を「C2」、また高温時のB−H曲線を「C3」でそれぞれ示したものである。図20の常温時B−H曲線C2及び高温時B−H曲線C3を比較して明らかなように、ネオジム磁石等の永久磁石は、その温度が上昇するほど、保磁力の絶対値が小さくなるとともに、屈曲点に対応する磁界の絶対値が小さくなるという特性を有している。そのため、ロータコアを着磁装置内で冷却した後に着磁装置からロータコアを取り外す場合と、着磁工程の完了したロータコアを高温状態のまま着磁装置から取り外す場合とでは、ロータコアの製造が完了した後の永久磁石の磁束密度が次のように異なる。
まず、着磁装置にロータコアが取り付けられたとき、着磁装置により形成される磁界によって、ロータコアの磁石素材の磁束密度が初磁化曲線C1に沿って「0」から増加する。この過程で磁石素材が磁化されて永久磁石となる。そして、永久磁石の磁化がほぼ飽和して永久磁石の着磁が完了すると、永久磁石の磁束密度は磁束密度Bs1に達する。その後、ロータコアを着磁装置内で一旦冷却した場合、図中に矢印a1で示すように、永久磁石のB−H曲線は高温時B−H曲線C3から常温時B−H曲線C2へと移行する。すなわち永久磁石の磁束密度は、高温時B−H曲線C3に対応した磁束密度Bs1から、常温時B−H曲線C2に対応した磁束密度Bs2へと増加する。その後、冷却の完了したロータコアが着磁装置から取り外されると、着磁装置から永久磁石に付与される磁界が消滅するため、図中に矢印a2で示すように、永久磁石の磁束密度は、常温時B−H曲線C2とパーミアンス直線L1との交点である動作点P1上の磁束密度Bd1まで変化する。このときの動作点P1は常温時B−H曲線C2の直線上に位置しているため、永久磁石に不可逆減磁は生じない。
これに対し、着磁工程の完了したロータコアを着磁装置内で冷却させずに着磁装置から取り外した場合、ロータコアが高温状態のまま着磁装置から取り外されることとなる。そのため、永久磁石の磁束密度は、図中に矢印bで示すように、高温時B−H曲線C3に沿って変化する。すなわち、永久磁石の磁束密度は高温時B−H曲線C3とパーミアンス直線L1との交点である動作点P2上の磁束密度Bd2まで変化する。このときの動作点P2は高温時B−H曲線C3の屈曲点Pcnよりも低い位置となる。この場合、永久磁石が常温まで冷却されたとき、永久磁石の動作点は「P2」から「P3」への変化に止まる。すなわち、永久磁石の磁束密度は、ロータコアを着磁装置内で冷却する場合と比較すると、動作点P1に対応する磁束密度Bd1と、動作点P3に対応する磁束密度Bd3との差分ΔBdだけ減磁することになる。このような不可逆減磁が永久磁石に生じると、ステータコイルに鎖交する有効磁束量の減少を招き、モータの出力トルクが低下してしまう。
ところで、こうした不可逆減磁を回避するためには、着磁装置にロータコアを装着したまま永久磁石の冷却を行うことが有効である。しかしながら、このような方法を用いた場合、永久磁石の冷却を行っている間は着磁装置を使用することができないため、着磁装置のサイクルタイムが大幅に増加する。その結果、生産性が悪化してしまう。
なお、このような課題は、永久磁石が埋め込まれたロータコアの製造に限らず、永久磁石が設けられたステータコア等の適宜のコアを製造する際にも共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コアに設けられた永久磁石の不可逆減磁を抑制しつつ、生産性を確保することのできるコアの製造装置及び製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、永久磁石が設けられたコアの製造装置において、前記コアに設けられた着磁前の磁石素材を着磁することにより前記着磁前の磁石素材を永久磁石とする着磁装置と、前記着磁装置から前記コアを取り外す取り外し装置と、磁性体又は電磁石からなる治具を前記コアに装着する装着装置と、を備え、前記着磁装置から取り外された前記コアの周囲に前記治具が装着されていることとした。
また、上記課題を解決するために、永久磁石が設けられたコアの製造方法において、前記コアに設けられた着磁前の磁石素材を着磁装置を通じて着磁することにより前記着磁前の磁石素材を永久磁石とする着磁工程と、前記着磁工程を経た前記コアを前記着磁装置から取り外す取り外し工程と、磁性体又は電磁石からなる治具を前記コアに装着する装着工程と、前記コアに装着された前記治具により、前記取り外し工程を通じて前記着磁装置から取り外された前記コアの周囲の比透磁率が「1」よりも大きい状態を維持したまま前記コアを冷却する冷却工程と、を備えることとした。
これらのコアの製造装置及び製造方法によれば、着磁装置からコアが取り外されたとき、コアに装着された治具によりコアの周囲の比透磁率を「1」よりも大きい状態を維持したままコアを冷却することができる。これにより、治具を装着せずにコアを雰囲気中で冷却する場合と比較すると、コアにおいて永久磁石により形成される磁気回路の磁気抵抗が低下するため、永久磁石のパーミアンス係数を増加させることができる。その結果、図20に示すように、冷却時の永久磁石のパーミアンス直線は、治具を装着せずにコアを冷却する場合に対応する直線L1よりも傾きの絶対値が大きい直線L2となる。これにより、永久磁石の動作点を高温時B−H曲線C3の屈曲点Pcnよりも高い点P4に位置させた状態で永久磁石を冷却することができるため、永久磁石に生じる不可逆減磁を抑制することができる。
また、上記のようなコアの製造装置及び製造方法によれば、着磁装置からコアを取り外した後にコアの冷却が行われるため、コアの冷却が行われている間も着磁装置の使用が可能である。これにより、着磁装置にコアを取り付けたままコアの冷却を行う場合と比較すると、着磁装置のサイクルタイムを短縮することができるため、生産性を確保することができる。
上記コアの製造装置について、前記装着装置は、前記取り外し装置を通じて前記着磁装置から取り外された前記コアに前記治具を装着することが好ましい。
あるいは、上記コアの製造装置について、前記治具は軟磁性体からなり、前記装着装置は、前記磁石素材の着磁が行われる前の前記コアに前記治具を装着し、前記取り外し装置は、前記コアを前記治具と共に前記着磁装置から取り外すことが好ましい。
これらの構成によれば、コアに対する治具の装着を容易に行うことができる。
ところで、磁石素材の着磁が行われる前のコアに治具を装着する場合、着磁工程は、治具が装着されたコアに対して行われることになる。コアに治具が装着されている場合、着磁装置において異なる磁極間を短絡するような磁路が治具を介して形成される。このような磁路は、着磁装置から磁石素材に磁束を供給する際に漏れ磁束を生じさせる要因となり、永久磁石の着磁率が低下するおそれがある。
そこで、上記コアの製造装置について、前記コアは、円筒状に形成されるとともに、その外周部分に前記永久磁石により周方向に沿って等角度間隔を隔てて異なる磁極を交互に有するものであり、前記治具は、前記周方向に前記等角度間隔を隔てて磁気障壁を有し、前記装着装置は、前記コアにおける周方向に隣り合う異なる磁極間の境界線上に対応する位置に前記磁気障壁が配置されるように前記コアに前記治具を装着し、前記取り外し装置は、前記磁気障壁を前記磁極間の境界線上に対応する位置から除いた後に、前記コアを前記治具と共に前記着磁装置から取り外すことが好ましい。
この構成のように、コアに治具を装着する際にコアの磁極間の境界線上に対応する位置に磁気障壁を位置させれば、上記のような着磁装置における異なる磁極間を短絡するような磁路が治具を介して形成されるのを抑制することができる。これにより、磁石素材を着磁する際の漏れ磁束が抑制され、磁石素材(永久磁石)の着磁率を向上させることができる。
また、着磁装置からコアが取り外された際には、コアの磁極間の境界線上に対応する位置から磁気障壁が除かれるため、上記のようなコアにおいて周方向に隣り合う異なる磁極間を短絡するような磁路が形成され易くなる。その結果、コアの周囲の比透磁率が「1」よりも大きい状態を的確に確保することができる。
上記コアの製造装置について、前記取り外し装置は、前記治具を前記コアに対して相対回転させて前記磁気障壁の位置を前記磁極間の境界線上に対応する位置からずらすことにより、前記磁極間の境界線上に対応する位置から前記磁気障壁を除くことが好ましい。
この構成によれば、コアの磁極間の境界線上に対応する位置から磁気障壁を容易に取り除くことができる。
そして、上記コアの製造装置について、前記取り外し装置は、前記治具を前記コアに対して相対回転させて前記磁気障壁の位置を前記磁極間の境界線上に対応する位置からずらす際に、前記磁気障壁の位置を前記磁極の中央までずらすことが好ましい。
この構成によれば、コアにおいて周方向に隣り合う異なる磁極間を短絡するような磁路がより形成され易くなるため、コアの周囲の比透磁率が「1」よりも大きい状態をより的確に確保することができる。
上記コアの製造装置について、前記治具は、前記コアの外径よりも大きい内径を有する円筒状の部材からなるとともに、軸方向に延びる空隙部が前記等角度間隔を隔てて形成され、前記磁気障壁は、前記空隙部、又は前記空隙部に挿入される非磁性体からなることが好ましい。
この構成によれば、磁気障壁の設けられた治具を容易に成形することができる。
また、上記コアの製造装置について、前記治具は、前記コアの外径よりも大きい内径を有する円筒状の部材からなるとともに、前記磁気障壁として、軸方向の端面に開口する空隙部を有する第1治具と、軟磁性体からなり、前記第1治具の軸方向の端面に形成された前記空隙部の開口部から前記空隙部の内部に挿入される第2治具と、からなり、前記取り外し装置は、前記第2治具により前記第1治具の前記空隙部を塞ぐことにより、前記磁気障壁を前記磁極間の境界線上に対応する位置から除くことが好ましい。
このような構成であっても、コアの磁極間の境界線上に対応する位置から磁気障壁を容易に取り除くことができる。
これらのコアの製造装置及び製造方法によれば、コアに設けられた永久磁石の不可逆減磁を抑制しつつ、生産性を確保することができる。
ロータコアの斜視構造を示す斜視図。 ロータコアの製造装置及び製造方法の第1実施形態について着磁装置にロータコアが取り付けられる工程を示す斜視図。 第1実施形態について射出機の斜視構造を示す斜視図。 第1実施形態についてロータコアが取り付けられた着磁装置の平面構造を示す平面図。 第1実施形態について着磁装置からロータコアが取り出される工程、及びロータコアが治具に装着される工程を示す断面図。 第1実施形態についてロータコアに装着される治具の斜視構造を示す斜視図。 第1実施形態について治具が装着されたロータコアの斜視構造を示す斜視図。 第1実施形態について治具が装着されたロータコアの平面構造を示す平面図。 第1実施形態について着磁工程及び冷却工程におけるロータコアの永久磁石の初期磁化曲線C1、常温時B−H曲線C2、高温時B−H曲線C3、及びパーミアンス直線L1,L2をそれぞれ示すグラフ。 ロータコアの製造装置及び製造方法の第2実施形態について治具の斜視構造を示す斜視図。 第2実施形態について装着装置により治具がロータコアに装着される工程を示す斜視図。 第2実施形態についてロータコアが治具と共に着磁装置に取り付けられる工程を示す斜視図。 第2実施形態についてロータコアが治具と共に装着装置から取り外される工程を示す斜視図。 第2実施形態についてロータコア及び治具が取り付けられた着磁装置の平面構造を示す平面図。 第2実施形態について治具が装着されたロータコアの平面構造を示す平面図。 ロータコアの製造装置及び製造方法の第3実施形態について第1治具及び第2治具のそれぞれの斜視構造を示す斜視図。 第3実施形態についてロータコアが第1治具及び第2治具と共に着磁装置から取り出される工程を示す斜視図。 ロータコアの製造装置及び製造方法の他の実施形態についてロータコア、及び治具を構成する一対の円盤部材の斜視構造を示す斜視図。 他の実施形態について一対の円盤部材が取り付けられたロータコアの側面構造を示す側面図。 従来のロータコアの製造方法について着磁工程及び冷却工程におけるロータコアの永久磁石の初期磁化曲線C1、常温時B−H曲線C2、高温時B−H曲線C3、及びパーミアンス直線L1,L2をそれぞれ示すグラフ。
<第1実施形態>
以下、永久磁石が埋め込まれたロータコアの製造装置及び製造方法の第1実施形態について説明する。はじめに、ロータコアの構造について説明する。本実施形態のロータコアは、同期モータに用いられ、円筒状のステータの内部に配置される、いわゆるインナロータである。
図1に示すように、ロータコア1は、軸線m1を中心に円筒状に形成されている。ロータコア1は、軸方向に電磁鋼板が複数積層された構造からなる。ロータコア1には、その軸方向に貫通する複数の磁石挿入孔10が周方向に等角度間隔で形成されている。各磁石挿入孔10は、ロータコア軸方向に直交する断面形状がロータコアの外周側に向かって開くU字状をなしている。各磁石挿入孔10には永久磁石2が配置されている。永久磁石2は、ネオジム磁石(Nd−Fe−B系磁石)等により構成されるボンド磁石からなり、U字の内側の部分及び外側の部分に異なる磁極をそれぞれ有している。ロータコア1には、U字の内側の部分にN極を有する永久磁石2と、U字の内側の部分にS極を有する永久磁石2とが周方向に交互に配置されている。これにより、ロータコア1は、その外周部分に周方向に沿ってN極及びS極を交互に有する10極構造をなしている。
次に、このロータコア1の製造装置及び製造方法について説明する。
本実施形態のロータコア1の製造に際しては、まず、U字状の磁石挿入孔10が周方向に等角度間隔で形成された電磁鋼板を軸方向に複数積層することによりロータコア1の基本構造が成形される。次に、ヒータ装置(図示略)を通じてロータコア1を加熱する工程が行われた後、図2に示すように、加熱されたロータコア1を着磁装置3に取り付ける工程が行われる。
着磁装置3は、軸線m2を中心とする周方向に交互に配置された永久磁石30及び着磁ヨーク31をそれぞれ複数備えており、それらが組み付け部材(図示略)により円環状に一体的に組み付けられた構造からなる。各永久磁石30は、軸線m2を中心とする周方向の幅が径方向外側に向かうほど大きくなるように形成されるとともに、周方向の両側部に異なる磁極を有している。また、各永久磁石30は、軸線m2を中心とする周方向に隣り合うもの同士が同磁極同士で対向するように配置されている。着磁ヨーク31は、各永久磁石30の同磁極同士で対向する部分に挟まれるように配置されている。加熱工程を通じて加熱されたロータコア1は、搬送装置(図示略)によって着磁装置3の中央部に形成された挿入孔32に挿入される。このとき、磁石挿入孔10のU字の内側の部分が着磁ヨーク31の内周部分に対向するとともに、ロータコア周方向に隣接する磁石挿入孔10,10の境界部分が永久磁石30の内周部分に対向する。以上により、着磁装置3へのロータコア1の取り付けが完了する。
次に、図3に示すように、ロータコア1の上面に金型4が設置された後、射出機5から着磁前の磁石素材が金型4を介してロータコア1の磁石挿入孔10に射出される。磁石素材は、着磁前のネオジム磁石等の磁石粉をプラスチック樹脂と混合して成型固化したものである。
詳しくは、射出機5は投入部50を有しており、この投入部50に磁石素材ペレット51が挿入される。磁石素材ペレット51は、磁石素材を粒状化したものである。射出機5は、投入部50に投入される磁石素材ペレット51を加熱溶融し、金型4の注入口40に射出する。金型4には、注入口40からロータコア1の各磁石挿入孔10まで延びる通路が形成されている。したがって、射出機5から金型4の注入口40に射出された高温状態の磁石素材は、金型4の内部通路を通じてロータコア1の各磁石挿入孔10へと射出成形される。
なお、ロータコア1は加熱工程を通じて予め加熱されているため、ロータコア1の磁石挿入孔10に流入した磁石素材は高温状態に維持される。これにより磁石素材の流動性が確保され、磁石挿入孔10に磁石素材を容易に埋め込むことが可能となっている。
そして、図4に示すように、ロータコア1の磁石挿入孔10に埋め込まれた磁石素材6には、着磁装置3により図中に矢印で示すような磁束が付与される。すなわち永久磁石30から発生する磁束が、「永久磁石30のN極に隣接する着磁ヨーク31→ロータコア1→磁石素材6→ロータコア1→永久磁石30のS極に隣接する着磁ヨーク31」の順に通過する。これにより磁石素材6には、U字の外側から内側に向かう方向の磁路、あるいはU字の内側から外側に向かう磁路が形成される。こうした磁路により、ロータコア1に埋め込まれた磁石素材6は、U字の内側がN極となるように、あるいはU字の内側がS極となるように着磁される。このように本実施形態の製造装置及び製造方法では、ロータコア1の磁石挿入孔10に磁石素材6を射出成形する工程と、磁石挿入孔10に埋め込まれた磁石素材6を着磁する工程とがほぼ同時に行われる。
ところで、本実施形態のように磁石素材6がネオジム磁石等からなる場合、磁石素材6は、温度が高くなるほど、着磁し易くなるという特性を有している。この点、本実施形態の製造装置及び製造方法では、加熱工程を通じて加熱されたロータコア1に磁石素材6が射出成形されるため、磁石素材6を高温状態に維持したまま着磁することができる。そのため、着磁後の永久磁石2の磁束密度を増加させることが可能である。
次に、図5に示すように、着磁装置3からロータコア1を取り外す取り外し工程と、ロータコア1に治具7を装着する装着工程とが同時に行われる。図6に示すように、治具7は円筒状の軟磁性体からなる。治具7の内径は、ロータコア1の外径よりも若干大きく設定されている。また治具7の軸方向の長さは、ロータコア1の軸方向の長さ以上に設定されている。
磁石挿入孔10への永久磁石2の射出成形、及び永久磁石2の着磁が完了すると、ロータコア1は即座に着磁装置3から取り外される。したがってロータコア1は、高温状態(磁気回路の特性をB−H曲線で表した場合に屈曲点が第2象限にくる温度、本実施形態では150℃程度)のまま着磁装置3から取り外されることとなる。この取り外し工程では、図5に示すように、まず、着磁装置3の挿入孔32と同軸上となるように治具7が着磁装置3の上面に設置される。その後、着磁装置3に取り付けられたロータコア1の底面が取り外し装置80により押し上げられることにより、ロータコア1が治具7の内部へと移動する。このように本実施形態の取り外し装置80は、ロータコア1の外周に治具7を装着する装着装置としての機能も有している。そして、治具7の内部にロータコア1の全体が収容されると、ロータコア1は治具7と共に搬送装置(図示略)により冷却ラインに運ばれる。冷却ラインでは、図7に示すように、ロータコア1の外周に治具7が装着されたまま、ロータコア1が冷却される。そしてロータコア1の冷却が完了した後、ロータコア1から治具7を取り外すことにより、ロータコア1の製造が完了する。
次に、本実施形態のロータコア1の製造装置及び製造方法による作用及び効果を説明する。
(1)図7に示すように、着磁装置3から取り外されたロータコア1の外周に磁性体からなる治具7を装着すれば、ロータコア1の周囲の比透磁率が「1」よりも大きい状態を維持したままロータコア1を冷却することができる。これにより、図8に矢印で示すように、ロータコア1の周囲には、周方向に隣り合う永久磁石2,2のそれぞれの異なる磁極間を短絡するような磁路が治具7を介して形成され易くなる。そのため、治具7を装着せずにロータコア1を雰囲気中で冷却する場合と比較すると、ロータコア1において永久磁石2により形成される磁気回路の磁気抵抗が低下するため、永久磁石2のパーミアンス係数を大きくすることができる。したがって、図9に示すように、冷却時の永久磁石2のパーミアンス直線は、治具7を装着せずにロータコア1を冷却した場合に対応する直線L1よりも傾きの絶対値が大きい直線L2となる。その結果、本実施形態の永久磁石2の磁束密度及び動作点は図中に矢印で示すように変化する。
詳しくは、ロータコア1が高温状態のまま着磁装置3から取り外されたとき、着磁装置3から永久磁石2に付与される着磁方向の磁界が減少するため、永久磁石2の磁束密度は、図9に示す磁束密度Bs1から高温時B−H曲線C3に沿って減少する。そして着磁装置3から取り外されたロータコア1に治具7が装着されると、永久磁石2の動作点は、高温時B−H曲線C3とパーミアンス直線L2との交点P10に位置する。すなわち永久磁石2の動作点P10は高温時B−H曲線C3の屈曲点Pcnよりも高い位置となる。その後、冷却工程を通じて治具7が装着されたままロータコア1が常温まで冷却されると、永久磁石2の動作点は、パーミアンス直線L2と常温時B−H曲線C2との交点P11へと変化する。その後、ロータコア1から治具7が取り外されると、永久磁石2のパーミアンス係数が減少し、永久磁石2の動作点は、パーミアンス直線L1と常温時B−H曲線C2との交点P12へと変化する。したがって、図20に示した減磁量ΔBdに相当する不可逆減磁を抑制することができる。
(2)図5及び図7に示すように、着磁装置3からロータコア1を取り外した後にロータコア1の冷却を行えば、ロータコア1を冷却している間も着磁装置3を使用することができる。これにより、着磁装置3にロータコア1を取り付けたままロータコア1の冷却を行う場合と比較すると、着磁装置3のサイクルタイムを短縮することができるため、生産性を確保することができる。
(3)図5に示すように、着磁装置3から取り外されたロータコア1に治具7を装着すれば、ロータコア1に対する治具7の装着を容易に行うことができる。
<第2実施形態>
次に、ロータコアの製造装置及び製造方法の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図10に示すように、本実施形態の治具7には、軸方向に貫通する複数の空隙部70が周方向に等角度間隔を隔てて形成されている。各空隙部70には、非磁性体からなる磁気障壁部材71が埋め込まれている。
本実施形態のロータコア1の製造に際しては、ロータコア1を加熱する工程が行われた後、図11に二点鎖線で示すように、装着装置81によりロータコア1の外周に治具7を装着する装着工程が行われる。このとき、ロータコア1における周方向に隣り合う異なる磁極間の境界線n上に対応する位置に磁気障壁部材71が配置されるように治具7がロータコア1に装着される。次に、図12に示すように、搬送装置(図示略)によりロータコア1が治具7と共に着磁装置3の挿入孔32内に挿入された後、図3に例示した磁石素材の射出成形工程、及び図4に例示した永久磁石の着磁工程が行われる。その後、図13に示すように、取り外し装置80により着磁装置3からロータコア1が治具7と共に取り外される。この取り外し工程では、まず、取り外し装置80により治具7をロータコア1に対して相対回転させることにより、磁気障壁部材71をロータコア1の磁極の中央に位置させる。その後、図13に示すようにロータコア1及び治具7のそれぞれの底面が取り外し装置80により押し上げられることにより、着磁装置3からロータコア1及び治具7が一体的に取り外される。そして、ロータコア1及び治具7は搬送装置(図示略)により冷却ラインへと運ばれる。冷却ラインでは、ロータコア1の外周に治具7が装着された状態のまま、ロータコア1が冷却される。そして、ロータコア1の冷却が完了した後、ロータコア1から治具7が取り外されることにより、ロータコア1の製造が完了する。
次に、本実施形態のロータコア1の製造装置及び製造方法による作用及び効果を説明する。
(4)図14に示すように、着磁工程の際、ロータコア1における周方向に隣り合う異なる磁極間の境界線n上に対応する位置に磁気障壁部材71を配置させれば、着磁装置3における周方向に隣り合う異なる磁極間を短絡するような磁路が治具7を介して形成されるのを抑制することができる。これにより、磁石素材6を着磁する際の漏れ磁束が抑制され、磁石素材6(永久磁石2)の着磁率を向上させることができる。
(5)図15に示すように、ロータコア1の冷却の際、磁気障壁部材71をロータコア1の磁極の中央に位置させれば、ロータコア1の周囲には、図中に矢印で示すような磁路、すなわち周方向に隣り合う永久磁石2,2のそれぞれの異なる磁極間を短絡するような磁路が治具7を介して形成され易くなる。そのため、ロータコア1の周囲の比透磁率が「1」よりも大きい状態を的確に確保することができる。これにより第1実施形態による(1)の効果に準じた効果が奏されるため、永久磁石2の不可逆減磁を抑制することができる。
(6)図11及び図12に示すように着磁工程が行われる前のロータコア1に治具7を装着すれば、ロータコア1に対する治具7の装着を容易に行うことができる。
(7)本実施形態の製造装置及び製造方法は、着磁装置3からロータコア1を取り外した後にロータコア1の冷却を行う点は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態による(2)の効果に準じた効果を得ることができる。
<第3実施形態>
次に、ロータコアの製造装置及び製造方法の第3実施形態について説明する。以下、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
図16に示すように、本実施形態の治具7も、軸方向に貫通する複数の空隙部70が周方向に等角度間隔を隔てて形成されている。但し、各空隙部70に磁気障壁部材71が埋め込まれていない点で第2実施形態と異なる。なお、以下では、便宜上、治具7を「第1治具」と称する。
また本実施形態では、第1治具7とは別に第2治具9が用いられる。第2治具9は軟磁性体からなり、円環部90、及び円環部90の軸方向の端面に等角度間隔を隔てて形成される円柱状の複数のピン91を有している。各ピン91の外径は、第1治具7の空隙部70の内径と略同等の大きさに設定され、各ピン91の軸方向の長さは、第1治具7の空隙部70の軸方向の長さと略同等の長さに設定されている。これらのピン91を、第1治具7の軸方向の端面に形成された開口部から各空隙部70の内部に挿入して第2治具9を第1治具7に装着することにより、第1治具7の全ての空隙部70をピン91により塞ぐことが可能となっている。
本実施形態のロータコア1の製造に際しては、第2実施形態と同様に、ロータコア1への第1治具7の装着、及び着磁装置3へのロータコア1の装着が行われる。すなわち図11に示すように、ロータコア1における周方向に隣り合う異なる磁極間の境界線n上に対応する位置に空隙部70が配置されるように第1治具7がロータコア1に装着される。また、図12に示すように、搬送装置(図示略)によりロータコア1が第1治具7と共に着磁装置3の挿入孔32内に挿入される。その後、図3に例示した磁石素材の射出成形工程、及び図4に例示した永久磁石の着磁工程が行われる。続いて、図17に示すように第1治具7に第2治具9が装着された後、ロータコア1が第1治具7及び第2治具9と共に取り外し装置80により押し上げられることにより、着磁装置3からロータコア1、第1治具7、及び第2治具9が一体的に取り外される。そして、ロータコア1は第1治具7及び第2治具9と共に搬送装置(図示略)により冷却ラインへと運ばれる。冷却ラインでは、ロータコア1の外周に第1治具7が装着され、且つ、第1治具7に第2治具9が装着された状態のまま、ロータコア1が冷却される。そして、ロータコア1の冷却が完了した後、ロータコア1から第1治具7及び第2治具9が取り外されることにより、ロータコア1の製造が完了する。
次に、本実施形態のロータコア1の製造装置及び製造方法による作用及び効果を説明する。
(8)着磁工程の際、ロータコア1における周方向に隣り合う異なる磁極間の境界線n上に対応する位置に空隙部70を配置させれば、この空隙部70が磁気障壁となり、着磁装置3における周方向に隣り合う異なる磁極間を短絡するような磁路が治具7を介して形成されるのを抑制することができる。そのため、第2実施形態による(4)の効果に準じた効果を得ることができる。
(9)ロータコア1の冷却の際、第1治具7の空隙部70を第2治具9のピン91により塞げば、第1治具7における磁気障壁が排除されるため、ロータコア1の周囲には、周方向に隣り合う永久磁石2,2のそれぞれの異なる磁極間を短絡するような磁路が第1治具7を介して形成され易くなる。したがって、第2実施形態による(5)に準じた効果を得ることができる。
(10)着磁工程が行われる前のロータコア1に第1治具7を装着すれば、ロータコア1に対する治具7の装着を容易に行うことができる。
(11)本実施形態の製造装置及び製造方法は、着磁装置3からロータコア1を取り外した後にロータコア1の冷却を行う点は第1実施形態と同様であるため、第1実施形態による(2)の効果に準じた効果を得ることができる。
<他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態では、治具7を軟磁性体により構成したが、治具7は、ロータコア1における周方向に隣り合う永久磁石2,2のそれぞれ異なる磁極間を短絡するような磁路を形成するものであれば、例えば永久磁石や電磁石等により構成してもよい。また、治具7を、例えば軟磁性体、永久磁石、及び電磁石のうちの複数を組み合わせて構成してもよい。
・第1実施形態では、ロータコア1に装着される治具7を円筒状に形成したが、治具7の形状は適宜変更可能である。図18に示すように、治具7として、例えばロータコア1の軸方向の両端面をそれぞれ覆うことが可能な一対の円盤部材72a,72bを用いてもよい。図19に示すように、これらの円盤部材72a,72bをロータコア1の両端面にそれぞれ当接させれば、ロータコア1における周方向に隣り合う永久磁石2,2のそれぞれの異なる磁極間を短絡するような磁路が円盤部材72a,72bを介して形成されるため、第1実施形態の治具7と同様の効果を得ることが可能である。また同様の構造を第2実施形態及び第3実施形態で用いてもよい。
・第2実施形態では、治具7の空隙部70に磁気障壁部材71を埋め込むこととしたが、磁気障壁部材71の埋め込まれていない空隙部70を磁気障壁として用いてもよい。
・第2実施形態では、ロータコア1の冷却時に磁気障壁部材71をロータコア1の磁極の中央に位置させたが、磁気障壁部材71の位置は、ロータコア1における周方向に隣り合う異なる磁極間の境界線n上からずれた位置であれば、任意の位置に変更可能である。
・第2実施形態及び第3実施形態の治具7に形成された空隙部70の形状としては、治具7を軸方向に貫通する形状に限らず、例えば治具7の軸方向の両端面のうちのいずれか一方においてのみ開口する形状等、適宜の形状を採用することができる。なお、第3実施形態において第1治具7の空隙部70の形状を変更した場合には、それに併せて、第2治具9の形状を変更する。
・各実施形態のロータコア1は電磁鋼板からなるものであったが、ロータコア1の材質として、例えば電磁軟鉄等の軟磁性体を用いてもよい。
・各実施形態では、ロータコア1に用いられる永久磁石2としてボンド磁石を用いたが、例えば焼結磁石や圧縮成形磁石等を用いてもよい。
・各実施形態のロータコア1に埋め込まれた永久磁石2は、ロータコア軸方向に直交する断面形状が略U字状をなすものであったが、永久磁石2の形状はこれに限定されない。永久磁石2は、例えばロータコア軸方向に直交する断面形状が直線状やV字状、コ字状をなすものであってもよい。
・各実施形態のロータコア1は、10極構造からなるものであったが、ロータコア1の磁極数には限定はなく、適宜変更してもよい。
・各実施形態のロータコア1は、永久磁石2が埋め込まれた構造からなるものであったが、ロータコア1の構造はこれに限定されない。ロータコア1は、例えばその外周面に永久磁石が貼り付けられた構造からなるものであってもよい。
・各実施形態の取り外し装置80の構造は、着磁装置3からロータコア1を取り外すことが可能であれば、適宜変更可能である。また、装着装置81の構造は、ロータコア1に治具7を取り付けることが可能であれば、適宜変更可能である。
・各実施形態の製造装置及び製造方法は、インナロータに限らず、例えばアウターロータやアキシャルギャップロータの製造装置や製造方法に用いることもできる。また、各実施形態の製造装置及び製造方法は、ロータコア1に限らず、例えばブラシ付き直流モータに用いられ界磁用磁石が設けられたステータコア等、永久磁石が設けられた適宜のコアの製造装置及び製造方法に適用可能である。
n…境界線、2…永久磁石、3…着磁装置、6…磁石素材、7…治具(第1治具)、9…第2治具、70…空隙部(磁気障壁)、71…磁気障壁部材、72a,72b…円盤部材(治具)、80…取り外し装置、81…装着装置。

Claims (9)

  1. 永久磁石が設けられたコアの製造装置であって、
    前記コアに設けられた着磁前の磁石素材を着磁することにより前記着磁前の磁石素材を永久磁石とする着磁装置と、
    前記着磁装置から前記コアを取り外す取り外し装置と、
    磁性体又は電磁石からなる治具を前記コアに装着する装着装置と、を備え、
    前記着磁装置から取り外された前記コアの周囲に前記治具が装着されていることを特徴とするコアの製造装置。
  2. 請求項1に記載のコアの製造装置において、
    前記装着装置は、前記取り外し装置を通じて前記着磁装置から取り外された前記コアに前記治具を装着することを特徴とするコアの製造装置。
  3. 請求項1に記載のコアの製造装置において、
    前記治具は軟磁性体からなり、
    前記装着装置は、前記磁石素材の着磁が行われる前の前記コアに前記治具を装着し、
    前記取り外し装置は、前記コアを前記治具と共に前記着磁装置から取り外すことを特徴とするコアの製造装置。
  4. 請求項3に記載のコアの製造装置において、
    前記コアは、円筒状に形成されるとともに、その外周部分に前記永久磁石により周方向に沿って等角度間隔を隔てて異なる磁極を交互に有するものであり、
    前記治具は、前記周方向に前記等角度間隔を隔てて磁気障壁を有し、
    前記装着装置は、前記コアにおける周方向に隣り合う異なる磁極間の境界線上に対応する位置に前記磁気障壁が配置されるように前記コアに前記治具を装着し、
    前記取り外し装置は、前記磁気障壁を前記磁極間の境界線上に対応する位置から除いた後に、前記コアを前記治具と共に前記着磁装置から取り外すことを特徴とするコアの製造装置。
  5. 請求項4に記載のコアの製造装置において、
    前記取り外し装置は、前記治具を前記コアに対して相対回転させて前記磁気障壁の位置を前記磁極間の境界線上に対応する位置からずらすことにより、前記磁極間の境界線上に対応する位置から前記磁気障壁を除くことを特徴とするコアの製造装置。
  6. 請求項5に記載のコアの製造装置において、
    前記取り外し装置は、前記治具を前記コアに対して相対回転させて前記磁気障壁の位置を前記磁極間の境界線上に対応する位置からずらす際に、前記磁気障壁の位置を前記磁極の中央までずらすことを特徴とするコアの製造装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載のコアの製造装置において、
    前記治具は、前記コアの外径よりも大きい内径を有する円筒状の部材からなるとともに、軸方向に延びる空隙部が前記等角度間隔を隔てて形成され、
    前記磁気障壁は、前記空隙部、又は前記空隙部に挿入される非磁性体からなることを特徴とするコアの製造装置。
  8. 請求項4に記載のコアの製造装置において、
    前記治具は、
    前記コアの外径よりも大きい内径を有する円筒状の部材からなるとともに、前記磁気障壁として、軸方向の端面に開口する空隙部を有する第1治具と、
    軟磁性体からなり、前記第1治具の軸方向の端面に形成された前記空隙部の開口部から前記空隙部の内部に挿入される第2治具と、からなり、
    前記取り外し装置は、前記第2治具により前記第1治具の前記空隙部を塞ぐことにより、前記磁気障壁を前記磁極間の境界線上に対応する位置から除くことを特徴とするコアの製造装置。
  9. 永久磁石が設けられたコアの製造方法であって、
    前記コアに設けられた着磁前の磁石素材を着磁装置を通じて着磁することにより前記着磁前の磁石素材を永久磁石とする着磁工程と、
    前記着磁工程を経た前記コアを前記着磁装置から取り外す取り外し工程と、
    磁性体又は電磁石からなる治具を前記コアに装着する装着工程と、
    前記コアに装着された前記治具により、前記取り外し工程を通じて前記着磁装置から取り外された前記コアの周囲の比透磁率が「1」よりも大きい状態を維持したまま前記コアを冷却する冷却工程と、を備えることを特徴とするコアの製造方法。
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