JP2015138220A - 電気泳動装置の製造方法、電気泳動装置、及び電子機器 - Google Patents

電気泳動装置の製造方法、電気泳動装置、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】表示品質の低下を抑えることが可能な電気泳動装置の製造方法、電気泳動装置、及び電子機器を提供する。【解決手段】素子基板51上に、分散媒15を複数のセルごとに区切るための隔壁35を形成する工程と、素子基板51の表示領域の周囲にシール材14を塗布する工程と、素子基板51と対向配置される対向基板52に第1封止膜42aを形成する工程と、第1封止膜42aを覆うように第2封止膜42bを形成する工程と、素子基板51の表示領域に分散媒15を供給する工程と、素子基板51と対向基板52とをシール材14を介して貼り合わせ、隔壁35の頂部を第1封止膜42a及び第2封止膜42bに食い込ませる工程と、を有する。【選択図】図11

Description

本発明は、電気泳動装置の製造方法、電気泳動装置、及び電子機器に関する。
上記電気泳動装置では、電気泳動材料を挟んで対向する画素電極と共通電極との間に電圧を印加して、帯電した黒粒子や白粒子等の電気泳動粒子を空間的に移動させる事で表示領域に画像を形成している。電気泳動装置としては、例えば、一対の基板間を隔壁によって複数の空間に区画し、各空間内に電気泳動粒子および分散液を含む電気泳動分散液を封入した構成のものが知られている。
電気泳動装置は、例えば、特許文献1に記載のように、電気泳動分散液(電気泳動インク)をセルの内部に隙間なく封止するために、隔壁の頂部を、基板に接着された接着層に食い込ませて、封止性を高めている技術が開示されている。
特開2013−41036号公報
しかしながら、特許文献1のように、接着剤で隔壁の頂部と基板とを接着した場合、接着剤に電気泳動粒子が付着してしまい、表示品位が低下する恐れがある。
本発明の態様は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気泳動装置の製造方法は、第1基板上に、電気泳動粒子を含む分散媒を複数のセルごとに区切るための隔壁を形成する工程と、前記第1基板と対向配置される第2基板に第1封止膜を形成する工程と、前記第1封止膜を覆うように第2封止膜を形成する工程と、前記第1基板の前記表示領域に前記分散媒を供給する工程と、前記隔壁の頂部を前記第1封止膜及び前記第2封止膜に食い込ませる工程と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、隔壁の頂部が第1封止膜及び第2封止膜の中に食い込むので、頂部と封止膜(第1封止膜、第2封止膜)との間に隙間ができることを防ぐことが可能となり、分散媒が隣りのセルに移動することを抑えることができる。また、封止膜を2層(第1封止膜、第2封止膜)にして、例えば、分散媒と接触しない側に第1封止膜を形成し、分散媒と接触する側に第2封止膜を形成するので、第1封止膜を接着性のある材料で形成したとしても、封止膜に電気泳動粒子が付着することを防ぐことが可能となり、表示品質が低下することを抑えることができる。
[適用例2]上記適用例に係る電気泳動装置の製造方法において、前記第2封止膜は、前記第1封止膜と比較して、膜厚が薄く、膜の硬さが硬いことが好ましい。
本適用例によれば、第2封止膜の方が膜厚が薄く硬いので、第2封止膜に隔壁を食い込ませることができると共に、第2封止膜に電気泳動粒子が付着することを防ぐことができる。よって、表示品質が低下することを抑えることができる。
[適用例3]上記適用例に係る電気泳動装置の製造方法において、前記第1封止膜の弾性率は、5MPa以上40MPa以下であり、前記第2封止膜の弾性率は、50MPa以上600MPa以下であることが好ましい。
本適用例によれば、第1封止膜及び第2封止膜の弾性率を上記のように設定することにより、第2封止膜に電気泳動粒子が付着することを防ぐことができる。よって、表示品質が低下することを抑えることができる。
[適用例4]上記適用例に係る電気泳動装置の製造方法において、前記第1封止膜の膜厚は、2.5μm以上7.5μm以下であり、前記第2封止膜の膜厚は、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。
本適用例によれば、柔らかい第1封止膜の厚みが厚く、硬い第2封止膜の膜厚が薄いので、第1封止膜及び第2封止膜に隔壁の頂部を食い込ませることが可能となり、頂部と封止膜(第1封止膜、第2封止膜)との間に隙間ができることを防ぐことができる。その結果、分散媒が隣りのセルに移動することを抑えると共に、封止膜に電気泳動粒子が付着することを抑えることができる。
[適用例5]上記適用例に係る電気泳動装置の製造方法において、前記第2封止膜の材料に、弾性率を低下させる添加剤を添加することが好ましい。
本適用例によれば、第2封止膜に添加剤を添加して柔らかくするので、第1封止膜及び第2封止膜に隔壁の頂部を食い込ませることが可能となり、頂部と封止膜(第1封止膜、第2封止膜)との間に隙間ができることを防ぐことができる。その結果、分散媒が隣りのセルに移動することを抑えることができる。
[適用例6]上記適用例に係る電気泳動装置の製造方法において、前記第1封止膜に添加する添加剤の量は、前記第1封止膜の固形分に対して5wt%以上50wt%以下であることが好ましい。
本適用例によれば、上記のように添加剤を添加して柔らかくするので、第1封止膜及び第2封止膜に隔壁の頂部を食い込ませることが可能となり、頂部と封止膜(第1封止膜、第2封止膜)との間に隙間ができることを防ぐことができる。その結果、分散媒が隣りのセルに移動することを抑えることができる。
[適用例7]上記適用例に係る電気泳動装置の製造方法において、前記第1封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上5×1010Ω・cm以下であり、前記第2封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上2×1011Ω・cm以下であることが好ましい。
本適用例によれば、上記のような電気抵抗を有する材料を用いることにより、一対の電極間に駆動電圧を良好に印加することができる。
[適用例8]本適用例に係る電気泳動装置は、第1基板と、前記第1基板と対向して配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に配置された電気泳動粒子が分散された分散媒を有する電気泳動層と、前記電気泳動層を複数のセルに区切るために配置された隔壁と、前記隔壁と前記第2基板との間に配置された第1封止膜と、前記第1封止膜と前記隔壁との間に配置された第2封止膜と、を有し、前記第1封止膜と前記第2封止膜との接触面のうち、前記隔壁と平面視で重なる部分は、前記隔壁と平面視で重ならない部分よりも断面視において前記第2基板側に位置していることを特徴とする。
本適用例によれば、隔壁の頂部が第1封止膜及び第2封止膜の中に食い込んでいるので、頂部と封止膜(第1封止膜、第2封止膜)との間に隙間ができることを防ぐことが可能となり、分散媒が隣りのセルに移動することを抑えることができる。また、封止膜を2層(第1封止膜、第2封止膜)にして、例えば、分散媒と接触しない側に第1封止膜(接着性の高い材料)を配置し、分散媒と接触する側に第2封止膜を配置するので、封止膜に電気泳動粒子が付着することを防ぐことが可能となり、表示品質が低下することを抑えることができる。
[適用例9]上記適用例に係る電気泳動装置において、前記第1封止膜の弾性率は、5MPa以上40MPa以下であり、前記第2封止膜の弾性率は、50MPa以上600MPa以下であることが好ましい。
本適用例によれば、第1封止膜及び第2封止膜の弾性率を上記のように設定することにより、第2封止膜に電気泳動粒子が付着することを防ぐことができる。よって、表示品質が低下することを抑えることができる。
[適用例10]上記適用例に係る電気泳動装置において、前記第1封止膜の膜厚は、2.5μm以上7.5μm以下であり、前記第2封止膜の膜厚は、0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。
本適用例によれば、第1封止膜及び第2封止膜の膜厚を上記のように設定することにより、第1封止膜及び第2封止膜に隔壁の頂部が食い込むので、頂部と封止膜(第1封止膜、第2封止膜)との間に隙間ができることを防ぐことが可能となり、分散媒が隣りのセルに移動することを抑えることができる。
[適用例11]上記適用例に係る電気泳動装置において、前記第1封止膜に添加する添加剤の量は、前記第1封止膜の固形分に対して5wt%以上50wt%以下であることが好ましい。
本適用例によれば、上記のように添加剤を添加して柔らかくするので、第1封止膜及び第2封止膜に隔壁の頂部を食い込ませることが可能となり、頂部と封止膜(第1封止膜、第2封止膜)との間に隙間ができることを防ぐことができる。その結果、分散媒が隣りのセルに移動することを抑えることができる。
[適用例12]上記適用例に係る電気泳動装置において、前記第1封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上5×1010Ω・cm以下であり、前記第2封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上2×1011Ω・cm以下であることが好ましい。
本適用例によれば、上記のような電気抵抗を有する材料を用いることにより、電気泳動粒子の電気泳動性を適正な範囲にすることができる。
[適用例13]本適用例に係る電子機器は、上記の電気泳動装置を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、上記の電気泳動装置を備えているので、表示品質の低下が抑えられた電子機器を提供することができる。
電気泳動装置が搭載された電子機器の斜視図。 電気泳動装置の電気的な構成を示す等価回路図。 電気泳動装置の構造を示す模式平面図。 図3に示す電気泳動装置のA−A’線に沿う模式断面図。 電気泳動装置のうち封止膜、及びシール部周辺の構造を示す模式平面図。 図5に示す電気泳動装置のB−B’線に沿う模式断面図。 図5に示す電気泳動装置のC部を拡大して示す拡大平面図。 図6に示す電気泳動装置のF部を拡大して示す拡大断面図。 電気泳動装置の製造方法を工程順に示すフローチャート。 電気泳動装置の製造方法のうち一部の製造方法を示す模式断面図。 電気泳動装置の製造方法のうち一部の製造方法を示す模式断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
<電子機器の構成>
図1は、電気泳動装置が搭載された電子機器の斜視図である。以下、電子機器の構成を、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、電子機器100は、電気泳動装置10と、電子機器100を操作するためのインターフェイスとを備えている。インターフェイスとは、具体的には操作部110で、スイッチなどから構成される。
電気泳動装置10は、表示領域Eを有するディスプレイモジュールである。表示領域Eは複数の画素から成り、これらの画素が電気的に制御される事で表示領域Eに画像が表示される。
なお、電気泳動装置10を備えた電子機器100として、電子ペーパー(EPD:Electronic Paper Display)、ウォッチ、リスタブル機器、などに適用するようにしてもよい。
<電気泳動装置の電気的な構成>
図2は、電気泳動装置の電気的な構成を示す等価回路図である。以下、電気泳動装置の電気的な構成を、図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、電気泳動装置10は、複数のデータ線12と、複数の走査線13とを有し、データ線12と走査線13とが交差する部分に画素11が配置される。具体的には、電気泳動装置10は、データ線12と走査線13とに沿ってマトリクス状に配置された複数の画素11を有している。各画素11は、画素電極21と共通電極22との間に配置された電気泳動粒子を含む分散媒15を有する。
画素電極21は、トランジスター16(TFT16)を介してデータ線12に接続されている。また、TFT16のゲート電極は、走査線13に接続されている。なお、図2は、例示であり、必要に応じて保持容量などの他の素子が組み込まれてもよい。
<電気泳動装置の構造>
図3は、電気泳動装置の構造を示す模式平面図である。図4は、図3に示す電気泳動装置のA−A’線に沿う模式断面図である。以下、電気泳動装置の構造を、図3及び図4を参照しながら説明する。
図3及び図4に示すように、電気泳動装置10は、第1基板としての素子基板51と、第2基板としての対向基板52と、電気泳動層33とを有する。素子基板51を構成する、例えば透光性を有するガラス基板からなる第1基材31上には、各画素11毎に画素電極21が配置されている。
詳述すると、図3及び図4に示すように、画素11(画素電極21)は、例えば、平面視でマトリクス状に形成されている。画素電極21の材料としては、例えば、ITO(錫を添加した酸化インジウム:Indium Tin Oxide)などの光透過性材料が用いられる。
第1基材31と画素電極21との間には、図示しない回路部が設けられており、回路部の中にTFT16などが形成されている。TFT16は、図示しないコンタクト部を介して、各画素電極21と電気的に接続されている。なお、図示しないが、回路部の中には、TFT16の他、各種配線(例えば、データ線12や走査線13など)や素子(例えば、容量素子)などが配置されている。画素電極21上を含む第1基材31上の全面には、第1絶縁層32が形成されている。なお、第1絶縁層32を設けない構成でもよい。
対向基板52を構成する、例えば透光性を有するガラス基板からなる第2基材41上(図4における分散媒15側)には、複数の画素11に対して共通して設けられた共通電極22が形成されている。共通電極22としては、例えば、ITOなどの光透過性材料が用いられる。
共通電極22上には、第1封止膜42aが形成されている。第1封止膜42aの上には、第2封止膜42bが形成されている。なお、第1封止膜42aと第2封止膜42bとを合せて封止膜42と称する。
第1絶縁層32と封止膜42との間には、電気泳動層33が設けられている。電気泳動層33を構成する少なくとも1以上の電気泳動粒子34が分散された分散媒15は、第1絶縁層32と、第2封止膜42bと、第1基材31上に設けられた隔壁35(リブ)と、により仕切られた空間に充填されている。
隔壁35は、図3に示すように、碁盤目状に形成されている。なお、隔壁35は、透光性材料(アクリルやエポキシ樹脂など)であることが好ましい。隔壁35の幅は、例えば、5μmである。本実例では、各画素11毎に画素電極21が配置され、各画素電極21毎に上記隔壁35(リブ)が配置されているが、これに限定されず、複数の画素毎に、例えば2〜20画素毎に、隔壁(リブ)が形成されても良い。
また、素子基板51と対向基板52とを貼り合せた際、隔壁35の上部が対向基板52(具体的には、封止膜42)に接触することにより、隔壁35の高さ(実際には、図6に示す額縁隔壁61)を基準に素子基板51と対向基板52との間のセルギャップを決めることができる。隔壁35の高さは、例えば、30μmである。
図4においては、電気泳動粒子34として白色粒子と黒色粒子とを示してある。例えば、画素電極21と共通電極22との間に電圧を印加すると、これらの間に生じる電界にしたがって、電気泳動粒子34はいずれかの電極(画素電極21、共通電極22)に向かって電気泳動する。例えば、白色粒子が正荷電を有する場合、画素電極21を負電位とすると、白色粒子は、画素電極21側(下側)に移動して集まり、黒表示となる。
逆に、画素電極21を正電位とすると、白色粒子は、共通電極22側(上側)に移動して集まり、白表示となる。このように、表示側の電極に集合する白色粒子の有無や数等に応じて、所望の情報(画像)が表示される。なお、ここでは、電気泳動粒子34として白色粒子や黒色粒子を用いたが、他の有色粒子を用いてもよい。
また、電気泳動粒子34としては無機顔料系の粒子、有機顔料系の粒子または高分子微粒子等を用いることができ、各種粒子を2種以上混合して用いてもよい。電気泳動粒子34の径は、例えば、0.05μm〜10μm程度のものを用い、好ましくは、0.2μm〜2μm程度のものを用いる。
また、白色粒子の含有量は、分散媒15、白色粒子、黒色粒子の全重量に対して30%以内であり、黒色粒子の含有量は、分散媒15、白色粒子、黒色粒子の全重量に対して10%以内である。このように配分することにより、反射率が40%以上、及び黒色反射率が2%以下になり、表示性能を高くすることができる。
本実施形態では、分散媒15として、−30℃程度の温度でも電気泳動粒子34の移動が可能なシリコーンオイルを用いる。ただし、シリコーンオイルは、分子の表面がメチル基で覆われているため表面エネルギーが低く、凝集力が低いため、シール材14a,14bに付着することにより、シール材14a,14bによる接着強度を著しく低下させる面もある。シリコーンオイルの粘度は、例えば、10cP以下である。シリコーンオイルは、低粘度溶媒であるので、例えば、−30℃程度の低温でも、電気泳動粒子は500ms以下の速度で電極間を泳動することができる。
なお、以降においては、隔壁35によって囲まれた領域をセル36と呼ぶ。一つのセル36は、画素電極21、共通電極22、電気泳動層33を含む。
<封止膜、及びシール部周辺の構造>
図5は、電気泳動装置のうち封止膜、及びシール部周辺の構造を示す模式平面図である。図6は、図5に示す電気泳動装置のB−B’線に沿う模式断面図である。図7は、図5に示す電気泳動装置のC部を拡大して示す拡大平面図である。図8は、図6に示す電気泳動装置のF部を拡大して示す拡大断面図である。以下、電気泳動装置のうち封止膜、及びシール部周辺の構造を、図5〜図8を参照しながら説明する。なお、絶縁層や配線、電極などの図示は省略する。
図5及び図6に示すように、電気泳動装置10は、表示領域Eを囲むように額縁領域E1を有する。額縁領域E1には、電気泳動層33のうち表示に寄与しない領域であるダミー画素領域Dと、ダミー画素領域Dの外側に配置された額縁隔壁61と、額縁隔壁61の外側に配置されたシール部14とを含む。額縁領域E1の幅は、例えば、1mm程度である。
ダミー画素領域Dの幅は、例えば、80μmである。ダミー画素領域Dの表示領域E側には、表示領域Eに配置された隔壁35と同じ形状で形成された隔壁35aが設けられている隔壁のリブ幅(頂部35’の幅)は、3μm〜10μmであり、本実施形態では5μmである。隣り合う隔壁と隔壁との距離は、例えば、150μmである。


は、例えば、5μmである。隣り合う隔壁と隔壁との距離は、例えば、150μmである。
ダミー画素領域Dの外側には、額縁隔壁61が設けられている。額縁隔壁61は、分散媒15が外側に流れ出ないように堰き止めることができると共に、セルギャップを調整するために用いられており、ダミー画素領域Dを囲むように配置されている。なお、額縁隔壁61は、表示領域Eの隔壁35と同じ材料で構成されている。
額縁隔壁61の幅W1は、例えば、100μmである。額縁隔壁61の厚みは、例えば、10μm〜50μmの範囲であり、本実施形態では33μmである。なお、額縁隔壁61は、隣接して配置される第1シール材14aが表示領域Eにはみ出さないようにするためにも用いられる。
シール部14は、第1シール材14aと第2シール材14bとを有する。第1シール材14aは、素子基板51と対向基板52とを貼り合わせる際に接着するために用いられ、額縁隔壁61を囲むように設けられている。第1シール材14aの幅W2は、例えば、400μmである。第1シール材14aの粘度は、例えば、30万Pa・s〜100万Pa・sである。好ましくは、40万Pa・s程度である。このような粘度の第1シール材14aを用いることにより、貼り合せの際、素子基板51と対向基板52との接触面積を保つことができる。
第2シール材14bは、素子基板51と対向基板52との間を封止するために用いられ、第1シール材14aを囲むように配置されている。第2シール材14bの幅W3は、例えば、400μmである。第2シール材14bの粘度は、例えば、100Pa・s〜500Pa・sである。好ましくは、400Pa・s程度である。このような粘度の第2シール材14bを用いることにより、第1シール材14aの周囲の素子基板51と対向基板52との間に入り込ませることが可能となり、第2シール材14bの接着強度を向上させることができる。
また、外部から第2シール材14b及び第1シール材14aを介して内部に水分が侵入することを抑えることが可能となり、信頼性の高いシール構造を得ることができる。
図6及び図8に示すように、少なくとも表示領域Eにおける隔壁35の頂部35’と対向基板52との間には、分散媒15や電気泳動粒子34が隣接するセル36とセル36との間で行き来できないようにするための封止膜42が設けられている。封止膜42の厚みt1は、電界の妨げにならない程度がよく、例えば、2.6μm〜8μmであることが好ましい。本実施形態では5μmである。隔壁35の頂部35’は封止膜42に食い込んでいる。換言すれば、第1封止膜42aと第2封止膜42bとの接触面のうち、隔壁35と平面視で重なる部分と、隔壁35と平面視で重ならない部分とを断面視で比較した際に、隔壁35と平面視で重なる部分がそうでない部分よりも第2基材41側に位置している。さらに、第1封止膜42aと第2封止膜42bとの接触面のうち頂部35’が食い込んでいない部分(隔壁35と平面視で重ならない部分)と頂部35’とを比較した際、図8に示すように頂部35’の方が第2基材41側に位置していることが好ましい。隔壁35の封止膜42への食い込み量t2、すなわち第2封止膜42bの電気泳動層33側の面のうち、頂部35’が食い込んでいない部分と頂部35’との間の距離は、例えば、1μm〜5μmであることが好ましく、本実施形態では2μmである。
具体的には、図4で説明したように、対向基板52側から第1封止膜42aと第2封止膜42bとが順に積層されている。第1封止膜42aの厚みは、2.5μm〜7.5μmであることが好ましく、第2封止膜42bの厚みは、0.05μm〜0.5μmであることが好ましい。本実施形態において、第1封止膜42aの厚みは4.5μmであり、第2封止膜42bの厚みは0.5μmである。素子基板51と対向基板52は、隔壁35の頂部35’が第1封止膜42a及び第2封止膜42bに食い込むようにして貼り合わされている。詳しくは後述するが、本実施形態において第1封止膜42aは第2封止膜42bよりも柔らかい(弾性率の低い)材料を用いて形成されている。このような場合に、第1封止膜42aと第2封止膜42bの膜厚を上記のように設定することで、隔壁35の頂部35’の幅が3μm〜10μmと細くても、頂部35’が折れ曲がったり、第2封止膜が破損したり(頂部35’によって第2封止膜が破られたり)することなく、隔壁35の頂部35’を封止膜42に食い込ませる(隔壁35の頂部35’により封止膜42を変形させる)ことができる。
第1封止膜42aは、後述する第2封止膜42bよりも柔軟であり隔壁35の頂部35’が、より食い込みやすい材料が用いられる。第1封止膜42aの材料としては、例えば、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)である。第1封止膜42aの弾性率は、5MPa〜40MPaであることが好ましい。本実施形態では、室温における弾性率が20MPaのNBRを用いて第1封止膜42aを形成した。
なお、第1封止膜42aの材料としては、ウレタン、イソプレン、ブタジエン、クロロプレン、スチレン・ブタジエンゴムなどを用いるようにしてもよい。
第2封止膜42bは、例えば第1封止膜42aが分散媒15に溶出しないようにするために用いられる。第2封止膜42bの材料としては、電気泳動粒子34や分散媒15との相互作用か少ない材料が好ましく、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)である。第2封止膜42bの弾性率は、50MPa〜600MPaであることが好ましい。第1封止膜42aと、第2封止膜42bとを、上記のような弾性率を有する材料を用いて形成することにより、隔壁35の頂部35’が折れ曲がったり、第2封止膜が破損することなく、隔壁35の頂部35’を封止膜42に食い込ませる(隔壁35の頂部35’により封止膜42を変形させる)ことができる。
また、第2封止膜42bの材料としては、非極性なポリマーであることが好ましく、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いるようにしてもよい。これらの材料は、分散媒15に溶出するおそれが少ないことから、電気泳動装置10の不具合を好適に軽減することができる。また、第2封止膜42bの材料としては、接着性が低い、あるいは有しないものが好ましい。これにより、第2封止膜42bに電気泳動粒子34が固着することを防止することができる。
また、第2封止膜42bには、第2封止膜42bの材料を柔らかくする(第2封止膜42bの弾性率を低下させる)ための添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、グリセリンである。添加剤は、PVAの固形分に対して5wt%〜50wt%添加されることが好ましい。これにより、第2封止膜の材料として弾性率が600MPa以上の材料を選択したとしても、封止膜42bとして好適に用いることができる。本実施形態では、第2封止膜42bの材料として、室温における弾性率が692MpaのPVAにグリセリンを添加し、室温における弾性率が75MPaとしたものを用いた。
また、添加剤は、グリセリンに限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン、尿素、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレングリコールから選択される1種または2種以上を混合したものを用いてもよい。
また、封止膜42の光線透過率は、PVAが99%であり、NBRが99%である。また、第1封止膜42aの体積抵抗率は、1×107Ω・cm〜5×1010Ω・cmであることが好ましく、第2封止膜42bの体積抵抗率は1×107Ω・cm〜2×1011Ω・cmであることが好ましい。
これらのように、隔壁35の頂部35’が封止膜42に食い込むことにより、封止膜42と隔壁35との間に隙間ができることを抑えることができる。その結果、隣りのセル36に分散媒15が流れることを抑えることができる。
図6及び図7に示すように、封止膜42の端部は、例えば、表示領域Eの最外周の隔壁35aと額縁隔壁61との間、つまり、ダミー画素領域Dの範囲に配置されている。封止膜42は、表示領域Eより一回り大きく、大きさにばらつきが生じたとしても、表示領域Eに端部が入り込まないような大きさになっている。
封止膜42を形成する材料として接着剤を用いた場合、接着層に含まれる接着剤(例えば、完全に硬化しない反応性モノマーなどの不純物)が分散液の中に溶出することにより、接着剤が分散液に含まれる電気泳動粒子34に付着して、電気泳動粒子34の泳動性に影響を与える恐れがある。しかしながら本実施形態においては、電気泳動粒子34と接触する部分に第2封止膜42bを配置しているため、このような不具合も軽減することができる。また、封止膜42を、弾性率の高い(固い)材料のみで形成した場合、隔壁35の頂部35’の幅が狭いと、頂部35’が封止膜42に食い込まず、折れ曲がる恐れがある。そうすると、隔壁35の頂部’と封止膜42との間には隙間が生じ、電気泳動粒子34が隣合うセル36間を移動してしまうことが考えられる。しかしながら本実施形態のように封止膜42を第1封止膜42aと第2封止膜42bとで形成し、それぞれの弾性率や膜厚を好適な範囲に設定することで、このような不具合も抑制することができる。以下、電気泳動装置10の製造方法を説明する。
<電気泳動装置の製造方法>
図9は、電気泳動装置の製造方法を工程順に示すフローチャートである。図10及び図11は、電気泳動装置の製造方法のうち一部の製造方法を示す模式断面図である。以下、電気泳動装置の製造方法を、図9〜図11を参照しながら説明する。
最初に、図9を参照しながら、素子基板51の製造方法を説明する。ステップS11では、ガラス等の透光性材料からなる第1基材31上に、TFT16や、ITOなどの光透過性材料からなる画素電極21などを形成する。具体的には、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、第1基材31上にTFT16及び画素電極21などを形成する。なお、以降の断面図を用いた説明においては、TFT16や画素電極21などの説明及び図示を省略する。
ステップS12では、第1基材31上に第1絶縁層32を形成する。第1絶縁層32の製造方法としては、例えば、第1基材31上に絶縁性材料をスピンコート法などを用いて塗布し、その後、絶縁性材料を乾燥させることにより形成することができる。
ステップS13では、図10(a)に示すように、第1基材31(具体的には、第1絶縁層32)上に隔壁35を形成する。具体的には、表示領域Eの隔壁35と、表示領域Eの最外周の隔壁35aと、その外側に設ける額縁隔壁61と、を同時に形成する。隔壁35,35a、額縁隔壁61は、例えば、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて形成することができる。
このように、隔壁35,35a、額縁隔壁61を、同じ材料で同時に形成することにより、効率よく製造することができる。以上により、素子基板51が完成する。
隔壁35は、分散媒15に溶解しない材質からなり、その材質は有機物か無機物かは問われない。具体的に、有機物材料の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げられる。これらの樹脂単体又は二種類以上の複合剤を使用する。
続いて、対向基板52の製造方法を説明する。ステップS21では、第2基材41上に共通電極22を形成する。具体的には、ガラス基板などの透光性材料からなる第2基材41上の全面に、周知の成膜技術を用いて共通電極22を形成する。
ステップS22及びステップS23では、共通電極22上に第1封止膜42a及び第2封止膜42bを形成する。第1封止膜42a及び第2封止膜42bの形成方法としては、図10(b)に示すように、例えば、対向基板52上にNBR(アクリロニトリル ブタジエン ゴム)をスピンコートなどの塗布法で成膜し、その後、PVA(ポリビニルアルコール)を同様に塗布法で成膜する。
PVAには、上記したように、グリセリンなどの添加剤が添加されている。次に、エッチング法を用いて、PVA及びNBRをパターニングして、第1封止膜42a及び第2封止膜42bを形成する。なお、塗布法に限定されず、印刷法を用いて形成するようにしてもよい。以上により、対向基板52が完成する。
続いて、図9〜図11を参照しながら、素子基板51と対向基板52とを貼り合わせる方法を説明する。
まず、ステップS31では、図10(c)に示すように、大気中において、額縁隔壁61の外周に第1シール材14aを塗布する。第1シール材14aの材料は、例えば、比較的粘度の高い1液性エポキシ樹脂であるカヤトロンである。第1シール材14aの粘度は、例えば、30万Pa・s〜100万Pa・sであり、好ましくは40万Pa・sである。塗布したときの第1シール材14aの幅は、真空に耐えられる程度の幅であり、例えば、400μmである。
ステップS32では、図10(d)に示すように、素子基板51上の表示領域Eに電気泳動粒子34(白色粒子、黒色粒子)を有するシリコーンオイルからなる分散媒15を塗布する。塗布方法としては、例えば、ディスペンサーを用いる。また、ダイコーターなども適用することができる。シリコーンオイルの粘度は、例えば、10cP以下である。分散媒15の量としては、素子基板51と対向基板52とを貼り合せたときに、額縁隔壁61で囲まれた中を満たすような液量である。本実施形態において額縁隔壁61の高さは、例えば、33μmである。
なお、額縁隔壁61が形成されていることにより、第1シール材14aが表示領域E側に入り込む(広がる)ことを防ぐことができる。また、第1シール材14aの幅が所定の幅より広がらないように規制することができる。これにより、第1シール材14aの強度を確保することができる。
ステップS33では、図11(e)に示すように、素子基板51と対向基板52との貼り合わせを開始する。なお、セル36内に気泡が混入することを防ぐため、貼り合わせは、真空負圧環境下で押圧する。しかし、シリコーンオイルは揮発性が高いので、大気圧より低い低真空の状態にする。圧力は、例えば、500Paである。
ステップS34では、図11(f)に示すように、素子基板51と対向基板52との間に分散媒15を封止する(第1封止)。つまり、低真空の状態において、第1シール材14aを介して、素子基板51と対向基板52とを貼り合わせる。このとき、封止膜42に隔壁35の頂部35’が食い込むまで、換言すれば第1封止膜42aと第2封止膜42bとの接触面のうち、隔壁35と平面視で重なる部分と、隔壁35と平面視で重ならない部分とを断面視で比較した際に、隔壁35と平面視で重なる部分がそうでない部分よりも第2基材41側に位置するまで、素子基板51に対向基板52を押圧していく。このとき、額縁隔壁61が素子基板51と対向基板52との間のセルギャップを規定するスペーサーとしても機能する。
素子基板51に対向基板52を押圧していくと、第1シール材14aが潰されると共に、分散媒15が額縁隔壁61及び第1シール材14a側に押され充填される。このとき、表示領域Eに設けられた隔壁35の頂部35’は、対向基板52側に設けられた封止膜42に食い込むことにより、隣接するセル36間で分散媒15が移動することを防ぐことができる。
その後、図11(g)に示すように、第1シール材14aが紫外線硬化型樹脂であれば紫外線を照射して、第1シール材14aを硬化させる。また、熱硬化型樹脂であれば、加熱することにより硬化させる。素子基板51と対向基板52とを貼り合せたときのセルギャップは、20μm〜50μm程度であり、本実施形態では33μmである。また、潰された第1シール材14aの幅は、例えば、200μm〜500μmであり、本実施形態では400μmである。
ステップS35では、図11(h)に示すように、大気中において、第1シール材14aの外周に第2シール材14bを形成して接着する(第2封止)。具体的には、第2シール材14bは、水分が入らず比較的低い粘度であり、隙間に入り込むことが重要であり、例えば、アクリルやエポキシ樹脂などである。なお、第2シール材14bの粘度は、第1シール材14aの粘度よりも低く、例えば、100Pa・s〜500Pa・sであり、好ましくは、400Pa・sである。第2シール材14bの幅は、例えば、400μmである。
第2シール材14bを塗布する方法としては、例えば、ディスペンサーやダイコーターなどが用いられる。以上により、図11(h)に示すように、素子基板51と対向基板52とによって挟持された空間が封止される。その後、必要に応じて、製品の形状に切断し、電気泳動装置10を完成させる。
以上詳述したように、本実施形態の電気泳動装置10の製造方法、電気泳動装置10、及び電子機器100によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態の電気泳動装置10の製造方法によれば、隔壁35の頂部35’が第1封止膜42a及び第2封止膜42bの中に食い込むので、頂部35’と封止膜42(第1封止膜42a、第2封止膜42b)との間に隙間ができることを防ぐことが可能となり、分散媒15が隣りのセル36に移動することを抑えることができる。また、封止膜42を2層(第1封止膜42a、第2封止膜42b)にして、例えば、分散媒15と接触しない側に第1封止膜42a(接着性の高い材料)を形成し、分散媒15と接触する側に第2封止膜42bを形成するので、封止膜42に電気泳動粒子34が付着することを防ぐことが可能となり、表示品質が低下することを抑えることができる。
(2)本実施形態の電気泳動装置10の製造方法によれば、柔らかい第1封止膜42aの厚みが厚く、硬い第2封止膜42bの膜厚が薄いので、第1封止膜42a及び第2封止膜42bに隔壁35の頂部35’を食い込ませることが可能となり、頂部35’と封止膜42(第1封止膜42a、第2封止膜42b)との間に隙間ができることを防ぐことができる。その結果、分散媒15が隣りのセル36に移動することを抑えると共に、封止膜42に電気泳動粒子34が付着することを抑えることができる。
(3)本実施形態の電気泳動装置10の製造方法によれば、封止膜42を弾性率が高い材料のみから形成した場合に比べ、より簡便に隔壁35の頂部35’を封止膜42に食い込ませることができる。具体的には、隔壁35の頂部35’を封止膜42に食い込ませる際に、封止膜42の弾性率を低下させるために例えば封止膜42を加熱する必要がない。
(4)本実施形態の電気泳動装置10によれば、隔壁35の頂部35’が第1封止膜42a及び第2封止膜42bの中に食い込んでいるので、頂部35’と封止膜42との間に隙間ができることを防ぐことが可能となり、分散媒15が隣りのセル36に移動することを抑えることができる。また、封止膜42を2層(第1封止膜42a、第2封止膜42b)にして、例えば、分散媒15と接触しない側に第1封止膜42a(接着性の高い材料)を配置し、分散媒15と接触する側に第2封止膜42bを配置するので、封止膜42に電気泳動粒子34が付着することを防ぐことが可能となり、表示品質が低下することを抑えることができる。
(5)本実施形態の電子機器100によれば、上記の電気泳動装置10を備えているので、表示品質の低下が抑えられた電子機器100を提供することができる。
なお、本発明の態様は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、本発明の態様の技術範囲に含まれるものである。また、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記したように、シール部14として、第1シール材14aと第2シール材14bとの2つのシール材を配置することに代えて、封止する機能が十分備えられていればよく、第1シール材14aのみを配置するようにしてもよいし、第2シール材14bのみを配置するようにしてもよい。
(変形例2)
上記したように、100μmの幅W1を有する額縁隔壁61を配置することに限定されず、隔壁としての機能を備えていればよく、例えば、表示領域Eに配置された隔壁35と同様な隔壁を配置するようにしてもよい。
(変形例3)
上記したように、素子基板51側に隔壁35や額縁隔壁61を配置することに限定されず、対向基板52側に隔壁35や額縁隔壁61を配置するようにしてもよい。
(変形例4)
上記したように、隔壁35によって囲まれたセル36の形状は、平面視で格子状であることに限定されず、例えば、ハニカム形状(六角形)であってもよい。なお、格子形状やハニカム形状に限定されず、その他の多角形状、丸形状、三角形状などの形状であってもよい。
(変形例5)
上記したように、隔壁35をフォトリソグラフィ法を用いて形成することに限定されず、例えば、ナノインプリント法やスクリーン印刷法、凸版印刷法、グラビア印刷法などの印刷プロセスで形成するようにしてもよい。
(変形例6)
上記したように、第1基材31及び第2基材41は、表示側に光透過性を有する材料を用いればよく、ガラス基板の他、プラスチック基板を用いるようにしてもよい。
(変形例7)
上記したように、額縁隔壁61をスペーサーとして利用することに限定されない。素子基板51と対向基板52との間のセルギャップを規定するために、例えば別の部材をスペーサーとして設ける場合は、額縁隔壁61の高さは隔壁35の高さと等しくてもよい。
10…電気泳動装置、11…画素、12…データ線、13…走査線、14…シール部、14a…第1シール材、14b…第2シール材、15…分散媒、16…TFT(トランジスター)、21…画素電極、22…共通電極、31…第1基材、32…第1絶縁層、33…電気泳動層、34…電気泳動粒子、35,35a…隔壁、35’…頂部、36…セル、41…第2基材、42…封止膜、42a…第1封止膜、42b…第2封止膜、51…第1基板としての素子基板、52…第2基板としての対向基板、61…額縁隔壁、100…電子機器、110…操作部。

Claims (13)

  1. 第1基板上に、電気泳動粒子を含む分散媒を複数のセルごとに区切るための隔壁を形成する工程と、
    前記第1基板と対向配置される第2基板に第1封止膜を形成する工程と、
    前記第1封止膜を覆うように第2封止膜を形成する工程と、
    前記第1基板の前記表示領域に前記分散媒を供給する工程と、
    前記隔壁の頂部を前記第1封止膜及び前記第2封止膜に食い込ませる工程と、
    を有することを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電気泳動装置の製造方法であって、
    前記第2封止膜は、前記第1封止膜と比較して、膜厚が薄く、膜の硬さが硬いことを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電気泳動装置の製造方法であって、
    前記第1封止膜の弾性率は、5MPa以上40MPa以下であり、
    前記第2封止膜の弾性率は、50MPa以上600MPa以下であることを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の電気泳動装置の製造方法であって、
    前記第1封止膜の膜厚は、2.5μm以上7.5μm以下であり、
    前記第2封止膜の膜厚は、0.05μm以上0.5μm以下であることを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の電気泳動装置の製造方法であって、
    前記第2封止膜の材料に、弾性率を低下させる添加剤を添加することを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の電気泳動装置の製造方法であって、
    前記第1封止膜に添加する添加剤の量は、前記第1封止膜の固形分に対して5wt%以上50wt%以下であることを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の電気泳動装置の製造方法であって、
    前記第1封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上5×1010Ω・cm以下であり、
    前記第2封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上2×1011Ω・cm以下であることを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  8. 第1基板と、
    前記第1基板と対向して配置された第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に配置された電気泳動粒子が分散された分散媒を有する電気泳動層と、
    前記電気泳動層を複数のセルに区切るために配置された隔壁と、
    前記隔壁と前記第2基板との間に配置された第1封止膜と、
    前記第1封止膜と前記隔壁との間に配置された第2封止膜と、
    を有し、
    前記第1封止膜と前記第2封止膜との接触面のうち、前記隔壁と平面視で重なる部分は、前記隔壁と平面視で重ならない部分よりも断面視において前記第2基板側に位置していることを特徴とする電気泳動装置。
  9. 請求項8に記載の電気泳動装置であって、
    前記第1封止膜の弾性率は、5MPa以上40MPa以下であり、
    前記第2封止膜の弾性率は、50MPa以上600MPa以下であることを特徴とする電気泳動装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の電気泳動装置であって、
    前記第1封止膜の膜厚は、2.5μm以上7.5μm以下であり、
    前記第2封止膜の膜厚は、0.05μm以上〜0.5μm以下であることを特徴とする電気泳動装置。
  11. 請求項8乃至請求項10のいずれか一項に記載の電気泳動装置であって、
    前記第1封止膜に添加する添加剤の量は、前記第1封止膜の固形分に対して5wt%以上50wt%以下であることを特徴とする電気泳動装置。
  12. 請求項8乃至請求項11のいずれか一項に記載の電気泳動装置であって、
    前記第1封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上5×1010Ω・cm以下であり、
    前記第2封止膜の体積抵抗率は、1×107Ω・cm以上2×1011Ω・cm以下であることを特徴とする電気泳動装置。
  13. 請求項8乃至請求項12のいずれか一項に記載の電気泳動装置を備えることを特徴とする電子機器。
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