JP2015137640A - 燃料蒸気制御弁およびそれを備える燃料蒸気処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベーパが透過しうる面積を抑制しながら、安定した開閉特性を提供する。【解決手段】制御弁8は、燃料蒸気を処理するベーパ処理装置に設けられている。ケース21とキャップ22、23とは、ダイヤフラム24を保持する。ケース21とダイヤフラム24とは、一次室41を区画している。キャップ22、23とダイヤフラム24とは、二次室42を区画している。二次室42は、絞り61としての貫通穴51を経由して入口通路34に連通している。入口管33は、入口通路34と二次室42とが外周壁31aを隔てて隣接するように配置されている。これにより、ベーパが透過しうる面積を増加させることなく貫通穴51が設けられる。貫通穴51がダイヤフラム24に設けられないから、安定した開閉特性が得られる。貫通穴51は、入口通路34を成形する成形型によって成形される。これにより高い生産性が実現される。【選択図】図2

Description

ここに開示される発明は、燃料タンク内に生じる燃料蒸気(以下、燃料蒸気および燃料蒸気を含む空気をベーパともいう)を制御する燃料蒸気制御弁およびこの燃料蒸気制御弁を備える燃料蒸気処理装置に関する。
特許文献1および特許文献2は、燃料蒸気制御弁およびその燃料蒸気制御弁を備える燃料蒸気処理システムを開示する。燃料蒸気制御弁は、燃料タンクとキャニスタとの間に設けられ、ベーパ通路を開閉する。燃料蒸気制御弁は、燃料タンクを密閉状態と連通状態とに切り換える。燃料蒸気制御弁は、燃料タンクからのベーパの排出を制御する用途、または検査のために燃料タンクを意図的に密閉状態と連通状態とに切り換える用途などの多様な用途において利用される。
特表2012−500750号公報 特開2013−144942号公報 特開2005−172070号公報 特開2008−196669号公報
特許文献1が開示する燃料蒸気制御弁では、ダイヤフラムとも呼ばれる隔壁に、背圧導入用のオリフィスが設けられる。ところが、柔らかい隔壁に設けられたオリフィスの大きさは変化しやすい。このため、燃料蒸気制御弁の開閉特性が不安定となる。
特許文献2が開示する燃料蒸気制御弁では、背圧導入のためにタンク側バイパス通路62が設けられる。この通路62は、付加的に、突出して設けられる。このような構成は、燃料タンクと連通する通路の表面積を大きくする。このため、ベーパ、例えば炭化水素HCが透過しうる面積が大きくなる。
特許文献3は、ダイヤフラムを貫通するオリフィスを持つバルブを開示する。しかし、このバルブは、オリフィスの大きさが安定しないから、開閉特性が不安定になる。また、部品点数の増加、価格の上昇を招く。特許文献4のバルブでは、背圧導入用のオリフィスの加工が困難である。
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、燃料蒸気制御弁およびそれを備える燃料蒸気処理装置にはさらなる改良が求められている。
発明の目的のひとつは、ベーパが透過しうる面積を抑制しながら、安定した開閉特性を有する燃料蒸気制御弁を提供することである。
発明の目的の他のひとつは、ベーパが透過しうる面積を抑制しながら、ベーパの流れを安定的に制御できる燃料蒸気処理装置を提供することである。
ここに開示される発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示される発明のひとつにより燃料蒸気制御弁が提供される。請求項1に記載の発明は、内部に容積室(41、42)を区画する樹脂製のハウジング部材(22、23、31;222、231;322、331;422、431)と、ハウジング部材に支持され、容積室を一次室(41)と二次室(42)とに区画するとともに、一次室と二次室との圧力差に応じて変位して入口通路(34)と出口通路(37)との間に設けられた弁(40)を開閉する可動部材(24)と、二次室と出口通路との間に設けられ、二次室と出口通路との間を連通状態または遮断状態に切り換える電磁弁(9)と、一次室に連通する入口通路(34、434)を区画する樹脂製の通路形成部材(33、433)とを備え、ハウジング部材と通路形成部材とは、入口通路と二次室(42)とが壁(31a、31c)を隔てて隣接するように配置されており、壁(31a、31c)は、入口通路から真っ直ぐに壁を貫通し、可動部材を貫通することなく入口通路と二次室とを連通する絞りを提供する貫通穴(51、451)を区画していることを特徴とする。
この構成によると、電磁弁が二次室と出口通路との間を連通状態にすると、可動部材は二次室側に変位し、弁を開く。これにより、入口通路と出口通路とが連通する。電磁弁が二次室と出口通路との間を遮断状態にすると、可動部材は一次室側に変位し、弁を閉じる。これにより、入口通路と出口通路との間が遮断される。ハウジング部材と通路形成部材とは、入口通路と二次室とが壁を隔てて隣接するように、配置されている。この壁には可動部材の一部が含まれない。壁は、貫通穴を区画している。貫通穴は、壁を入口通路から真っ直ぐに貫通し、入口通路と二次室とを連通する絞りを提供する。この構成では、ハウジングと通路形成部材とが、入口通路と二次室とを隣接させるように配置され、入口通路と二次室との間の壁に貫通穴が形成されているから、ベーパが透過しうる面積を増加させることなく貫通穴が設けられる。しかも、貫通穴は可動部材を貫通しないから、安定した開閉特性が得られる。また、入口通路から真っ直ぐに延びる貫通穴は、高い生産性を可能とする。
請求項2に記載の発明は、貫通穴(51、451)は、壁を成形する成形型によって壁と同時に成形された型成形面によって区画されていることを特徴とする。この構成によると、壁を成形する成形型によって貫通穴を成形することができる。この構成によると、分割可能な成形型の中に樹脂材料を射出するインジェクション成形技術を用いてハウジングと通路形成部材とを形成することができる。
請求項3に記載の発明は、貫通穴(51、451)は、壁を成形する成形型の型抜き方向と平行に延びていることを特徴とする。この構成によると、壁を成形する成形型によって壁と貫通穴とを同時に成形できる。
請求項4に記載の発明は、通路形成部材(33、433)は、ハウジング部材に接続された入口管であり、貫通穴(51、451)は、入口管の開口端から入口管の中に見える壁(31a、31c)に位置しており、入口管の軸方向に沿って延びていることを特徴とする。この構成によると、壁を成形する成形型によって壁と貫通穴とを同時に成形できる。
請求項5に記載の発明は、ハウジング部材と通路形成部材とは、それらが一体的に成形されたケース(21、221、321、421)によって提供されており、壁は、二次室(42)に直接に面するようにケースに設けられていることを特徴とする。この構成によると、通路形成部材が一体成形されたケースに壁が設けられている。このため、ケースの改良によって望ましい貫通穴を設けることができる。
請求項6に記載の発明は、ハウジング部材(22、23、31;222、231;322、331;422、431)は筒形であり、壁は、ハウジング部材の外周壁(31a)であることを特徴とする。この構成によると、ハウジング部材の外周壁に貫通穴が設けられる。
請求項7に記載の発明は、通路形成部材は、ハウジング部材の径方向に沿って延びる入口管(33)であり、外周壁(31a)に接する第1部分(33a)と、ハウジング部材の端部に沿って延在し、ハウジング部材の端部において入口通路と一次室とを連通させる連通部(35)を提供する第2部分(33b)とを有することを特徴とする。この構成によると、径方向に延びる入口管を採用することができる。
請求項8に記載の発明は、ハウジング部材(22、23、31;222、231;322、331;422、431)は筒形であり、可動部材を収容する円形部分と、この円形部分から径方向外側へ突出する突出部分(22e、31b)を有し、壁は、突出部分に設けられた突出壁(31c)であることを特徴とする。この構成によると、ハウジング部材の突出壁に貫通穴が設けられる。
請求項9に記載の発明は、通路形成部材は、ハウジング部材の軸方向に沿って延びる入口管(433)であり、突出壁(31c)に接する第1部分(433a)と、ハウジング部材の端部において入口通路と一次室とを連通させる連通部(35)を提供する第2部分(433b)とを有することを特徴とする。この構成によると、軸方向に延びる入口管を採用することができる。
請求項10に記載の発明は、燃料タンク(3)とエンジン(2)との間に設けられた請求項1から請求項9のいずれかに記載の燃料蒸気制御弁(8)と、燃料蒸気制御弁とエンジンとの間に設けられたキャニスタ(11)と、電磁弁を制御する制御装置(12)とを備えることを特徴とする。この構成によると、ベーパが透過しうる面積を抑制しながら、ベーパの流れを安定的に制御できる燃料蒸気処理装置が提供される。
発明の第1実施形態に係る車両用動力システムのブロック図である。 第1実施形態の燃料蒸気制御弁の断面図である。 第1実施形態の燃料蒸気制御弁の底面図である。 第1実施形態の燃料蒸気制御弁の側面図である。 第1実施形態の燃料蒸気制御弁のキャップの側面図である。 第1実施形態の燃料蒸気制御弁の成形型の部分断面図である。 発明の第2実施形態に係る燃料蒸気制御弁の断面図である。 第2実施形態の燃料蒸気制御弁のキャップの側面図である。 発明の第3実施形態に係る燃料蒸気制御弁の断面図である。 発明の第4実施形態に係る燃料蒸気制御弁の断面図である。 第4実施形態の燃料蒸気制御弁の底面図である。
図面を参照しながら、ここに開示される発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。また、後続の実施形態においては、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分に百以上の位だけが異なる参照符号を付することにより対応関係を示し、重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については他の形態の説明を参照し適用することができる。
(第1実施形態)
図1において、ここに開示される発明は、車両用動力システム1において実施される。車両用動力システム1は、車両に搭載された車両の動力源としてのエンジン2を含む。エンジン2は、内燃機関である。車両用動力システム1は、エンジン2に燃料を供給する燃料供給装置を含む。燃料供給装置は、燃料を蓄える燃料タンク3を有する。燃料タンク3には、燃料を補給するための給油管4が設けられている。給油管4から液体状の燃料が供給される。給油管4は、燃料タンク3内に筒状に突出している。燃料供給装置は、燃料タンク3内の液体燃料をエンジン2に供給するポンプ5を有する。
給油管4から液体状の燃料を燃料タンク3内に補給するためには、燃料タンク3内から気体を排出する必要がある。気体には、空気と燃料の蒸気である燃料蒸気とが含まれる。以下の説明では、燃料蒸気、および燃料蒸気を含む空気をベーパと呼ぶ。近年、大気へのベーパの放出を抑制することが求められている。車両用動力システム1は、大気へのベーパの排出を抑制するために、燃料蒸気処理装置(ベーパ処理装置)6を備える。
ベーパ処理装置6は、ベーパをエンジン2へ吸入させ燃焼させることにより処理する。ベーパ処理装置6は、燃料タンク3とエンジン2の吸気管とを連通するベーパ通路を提供する。ベーパ通路は、複数の部品および配管によって提供される。ベーパ処理装置6は、ベーパ通路に、液体遮断弁7、ベーパ制御弁8、およびキャニスタ11を有する。エンジン2と燃料タンク3との間にキャニスタ11が設けられている。キャニスタ11と燃料タンク3との間にベーパ制御弁8が設けられている。ベーパ制御弁8と燃料タンク3との間に液体遮断弁7が設けられている。
液体遮断弁7は、燃料タンク3からベーパ通路へベーパを選択的に流出させる。液体遮断弁7は、ベーパ通路への液体燃料の流出を阻止する。液体遮断弁7は、車両が正常な傾き範囲内にある間、燃料タンク3内の液体燃料の量が所定のレベルより低いときに開弁し、燃料タンク3とベーパ通路との連通を許容する。液体遮断弁7は、燃料タンク3内の液体燃料の量が所定のレベルに到達すると閉弁し、燃料タンク3とベーパ通路との連通を遮断する。液体遮断弁7は、車両の傾斜が異常範囲に到達することによって液体遮断弁7に液体燃料が到達すると開弁状態から閉弁状態へ切り替わるフロート弁でもある。液体遮断弁7は、燃料タンク3からベーパ通路へのベーパの排出を制限することにより燃料の供給速度を調節する機能を備えることができる。
燃料蒸気制御弁(以下、制御弁とも呼ぶ)8は、燃料タンク3とキャニスタ11との間に設けられ、ベーパ通路を開閉する。制御弁8は、燃料タンク3を密閉状態と連通状態とに切り換える。制御弁8は、燃料タンク3側の圧力が異常に高い圧力に到達すると閉弁状態から開弁状態へ切り替わるリリーフ弁としての機能を有することができる。制御弁8は、燃料タンク3からのベーパの排出を制御する用途、または検査のために燃料タンク3を意図的に密閉状態と連通状態とに切り換える用途などの多様な用途において利用される。
制御弁8は、電気的に開弁状態と閉弁状態とに切り換えられる電磁弁9と、電磁弁9によって調節される圧力差に応じて開弁状態と閉弁状態とに切り換えられる差圧弁10とを備える。差圧弁10は、差圧に応じて変位するダイヤフラムを有するため、ダイヤフラム弁10とも呼ばれる。
キャニスタ11は、ベーパを吸着し、一時的に蓄える。キャニスタ11は、ベーパを吸着することができる活性炭などの吸着剤を有する。燃料蒸気を含まない新鮮な空気が供給されることによりベーパを放出する。
ベーパ処理装置6は、制御装置12を備える。制御装置12は、制御弁9を開閉するために、電磁弁9を制御する。制御装置12は、多様な用途のために制御弁8を制御する。例えば、制御装置12は、燃料タンク3からキャニスタ11へのベーパ供給量を調節するように制御弁8を制御する。また、制御装置12は、検査のために燃料タンク3を意図的に密閉状態と連通状態とに切り換えるように制御弁8を制御する。制御装置12は、キャニスタ11へのベーパの吸着と、キャニスタ11からのベーパの放出とを制御するようにキャニスタ11を制御する。具体的には、制御装置12は、キャニスタ11に接続された複数の通路を開閉する。例えば、制御装置12は、キャニスタ11に新鮮な空気を供給するパージ通路を開閉するパージ弁を制御する。
制御装置は、電子制御装置(Electronic Control Unit)である。制御装置は、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶媒体としての少なくともひとつのメモリ装置(MMR)とを有する。制御装置は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納している。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置は、ひとつのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御装置を機能させる。制御装置は、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するための手段と呼ぶことができ、別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成的なブロック、またはモジュールと呼ぶことができる。
図2は、制御弁8の断面を示す。図3は、制御弁8の底面を示す。図4は、制御弁8の図2右側の側面を示す。制御弁8は、ロワボディを提供するケース21と、アッパボディを提供するアウタキャップ22およびインナキャップ23とを有する。ケース21、アウタキャップ22、およびインナキャップ23は、ポリアセタール、ポリアミド、芳香族ポリアミド、飽和ポリエステル、ポリフェニレンサイファイド、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂製である。アウタキャップ22およびインナキャップ23は、ケース21に組み合わせられて内部空間を区画形成するキャップを提供する。
ケース21とインナキャップ23との間には、差圧に応じて変位する可動部材であるダイヤフラム24が配置されている。ダイヤフラム24は、ゴム、樹脂などの軟質材料製である。ダイヤフラム24は、その外周縁がケース21とインナキャップ23との間に挟まれて固定されている。ダイヤフラム24は、その中央部によって可動弁を提供する。
ダイヤフラム24のインナキャップ23側の中央部には、板状のホルダ25が設けられている。ダイヤフラム24とホルダ25とは、ダイヤフラム24に設けられたプラグ部分がホルダ25の貫通穴に嵌め込まれることによって連結されている。インナキャップ23とホルダ25との間には、コイルスプリング26が設けられている。コイルスプリング26は、ダイヤフラム24を閉弁方向に押すことによって付勢している。
ケース21は、扁平な有底筒形、または扁平なカップ状と呼びうるカップ部31を有する。カップ部31は、円筒状である。カップ部31は、その内部に環状のギャラリ32を区画している。カップ部31は、ダイヤフラム24に面する一次側圧力室を区画するためのハウジング部材を提供する。別の観点では、ハウジング部材を提供するカップ部31と通路形成部材を提供する入口管33とは、それらが一体的に成形されたケース21によって提供されている。
図3に図示されるように、ケース21は、カップ部31の径方向外側部位から径方向に沿って延びだす入口管33を有する。入口管33は、円筒状の管である。入口管33の内部には、入口通路34が区画されている。入口管33は、ハウジング部材に接続された通路形成部材である。
入口通路34の一端は、主としてカップ部31の底面の外側部分から、連通部35を経由してカップ部31の内部、すなわちギャラリ32に連通している。入口通路34は、後述の貫通穴51を経由して後述の二次室42とも連通している。入口通路34の他端は、液体遮断弁7を経由して燃料タンク3に連通している。入口管33および入口通路34は、ベーパの流れにおいてカップ部31より上流に位置するから、上流管33および上流通路34とも呼ばれる。入口管33および入口通路34は、高圧管33および高圧通路34とも呼ばれる。
ケース21は、カップ部31の中央部から径方向に沿って延びだす出口管36を有する。出口管36は、円筒状の管である。出口管36は、カップ部31の下側に回りこむようにカップ部31の径方向に沿って延び、カップ部31の中央部に到達している。出口管36の内部には、出口通路37が区画されている。出口管36は、カップ部31内に突出している。出口管36の一端には、差圧弁の固定弁座40が設けられている。
図2に戻り、出口通路37の一端は、カップ部31の底面の中央部からカップ部31の内部、すなわちギャラリ32に連通している。出口通路36の他端は、キャニスタ11に連通している。キャニスタ11は、エンジン2の吸気通路に連通しているから、出口通路36はエンジン2の吸気通路に連通しているといえる。出口管36および出口通路37は、ベーパの流れにおいてカップ部31より下流に位置するから、下流管36および下流通路36とも呼ばれる。出口管36および出口通路37は、低圧管36および低圧通路37とも呼ばれる。
ケース21は、出口管36から分岐する分岐管38を有する。分岐管38の内部には、分岐通路39が区画されている。分岐通路39は、電磁弁9に接続されている。分岐通路39は、背圧を制御するための低圧を導入する背圧制御通路を提供する。
アウタキャップ22は、扁平なカップ状である。アウタキャップ22は、ケース21のカップ部31の上部の開口端を覆い、閉塞する。インナキャップ23は、ケース21とアウタキャップ22との間に区画される室の中に収容され、固定されている。インナキャップ23はアウタキャップ22と固定的に連結され、一体のキャップとして機能する。インナキャップ23は、アウタキャップ22とダイヤフラム24との間に配置されている。インナキャップ23は、ダイヤフラム24の外周縁を押さえる保持部材として機能する。また、インナキャップ23は、コイルスプリング26の座面を提供する。
ケース21とアウタキャップ22とは、ダイヤフラム24を収容し、支持するハウジング部材を提供する。ケース21とアウタキャップ22とは、それらの間に作動室を区画する。ダイヤフラム24は、作動室を2つに分割する。この結果、ケース21とダイヤフラム24との間には、一次室41が区画される。一次室41は、高圧室とも呼ばれる。アウタキャップ22とダイヤフラム24との間には、二次室42が区画される。二次室42は、低圧室とも呼ばれる。二次室42は、背圧室または制御圧力室とも呼ばれる。
ケース21とアウタキャップ22とは、接合部43において接合されている。ケース21とアウタキャップ22とは、接合部43において接着剤または溶着によって接合されている。さらに、アウタキャップ22とインナキャップ23とも接合されてもよい。
ケース21とインナキャップ23との間には、インナキャップ23の径方向外側に環状に延びる環状ギャラリ44が区画されている。環状ギャラリ44は、ケース21のカップ部31を形成する円筒壁面と、インナキャップ23の外周に位置づけられた円筒壁面との間に区画されている。環状ギャラリ44は、接合部43の内部に位置しており、接合部43に面している。環状ギャラリ44の一部、図中の上端部分は、アウタキャップ22に形成された環状溝によって提供されている。環状溝は、接合部43の径方向内側に位置している。アウタキャップ22とインナキャップ23とは、環状溝の内側において接触している。
図5は、インナキャップ23の側面を示す。インナキャップ23は、円筒壁23aを有する。円筒壁23aの一端には、ダイヤフラム24を押さえるための環状フランジ23bが設けられている。円筒壁23aの他端には、アウタキャップ22と接触するための端面23cが設けられている。インナキャップ23は、円筒壁23aの他端側に設けられたカバー部分23dを有する。カバー部分23dは、コイルスプリング26の座面を提供する。インナキャップ23は、複数の貫通穴45、46を有する。
図2に戻り、アウタキャップ22は、背圧管47を有する。背圧管47は、電磁弁9に接続されている。背圧管47の内部には、背圧通路48が区画されている。背圧通路48の一端は、二次室42に連通している。背圧管48の他端は、電磁弁9に連通している。電磁弁9は、二次室42と出口通路37との間に設けられ、二次室42と出口通路37との間を連通状態または遮断状態に切り換える。分岐通路39と背圧通路48とは、電磁弁9の内部において連通可能に構成されている。二次室42は、出口通路37に連通する状態と、出口通路37から遮断された状態とに切り換えられる。
図2および図4に図示されるように、入口管33とカップ部31とは、主としてカップ部31を区画する外周壁31aを境界として互いに隣接するように配置されている。入口通路34と二次室42とは、二次室42を区画する外周壁31a一枚を隔てて隣接するように配置されている。そのような配置を提供するように、入口管33とカップ部31とが配置されている。外周壁31aは、二次室42に直接に面するようにケース21に設けられている。
図4に図示されるように、入口管33は、上半部33aと、下半部33bとを有する。上半部33aは、カップ部31の外周壁31aに接触している。入口管33の上半部33aの中にカップ部31の外周壁31aが位置している。上半部33aの中には、入口管33の開口端から、入口管33の軸方向に沿って真っ直ぐに見た場合に、カップ部31の外周壁31aに相当する壁面が位置している。入口管33の中、特に上半部33aにあらわれる外周壁31aは、ダイヤフラム24より上に対応する壁面である。下半部33bは、カップ部31の下側に回りこむようにカップ部31の径方向に沿って延び、カップ部31の底面に接触している。下半部33bの中には、上部にカップ部31内のギャラリ32の内部が見えており、下部には入口管33の端部が見えている。
このように、通路形成部材である入口管33は、第1部分である上半部33aと、第2部分である下半部33bとを有する。入口管33は、ハウジング部材の径方向に沿って延びている。第1部分33aは、外周壁31aに接する。第2部分33bは、ハウジング部材であるケース21の端部に沿って延在し、ケース21の端部において入口通路34と一次室41とを連通させる連通部35を提供する。
上半部33a内に位置する外周壁31aには、貫通穴51が形成されている。貫通穴51の一端は、入口通路34に開口している。貫通穴51の他端は、環状ギャラリ44に開口している。環状ギャラリ44は、貫通穴45、46を経由して二次室42に連通している。よって、貫通穴51は、入口通路34と二次室42とを連通している。
貫通穴51は、入口通路34の開口範囲内において露出するように位置づけられている。貫通穴51は、入口管33の開口から入口管33の軸方向に沿って見える位置に位置づけられている。貫通穴51は、入口管33の開口端から入口管33の中に見える壁31aに位置している。貫通穴51は、入口管33の開口端から入口管33の内部を成形する成形型の型抜き方向に沿って見える位置に位置づけられている。貫通穴51は、入口管33の開口範囲のうちの上部に位置づけられている。貫通穴51は、二次室42へ真っ直ぐに到達するように、ダイヤフラム24より上に位置づけられている。
貫通穴51は、入口管33の軸方向に沿って平行に延びている。貫通穴51は、入口管33の内部を成形する成形型の型抜き方向に沿って型抜き方向と平行に延びている。この構成では、貫通穴51は、入口通路34から入口管33の軸方向と平行に延びて二次室42に到達している。貫通穴51は、外周壁31aを成形する成形型によって外周壁31aと同時に成形された型成形面によって区画形成されている。よって、分割可能な成形型の中に樹脂材料を射出するインジェクション成形技術を用いてハウジング部材と通路形成部材とを形成することができる。
貫通穴51は、入口通路34と二次室42との間の流通抵抗を比較的大きく設定するための絞り61でもある。貫通穴51は、オリフィスとも呼ばれる。絞り61が設けられることによって、電磁弁9の開閉に対応して二次室42の内部の圧力が入口通路34内の圧力と、出口通路37の圧力とに切り換えられ、制御弁8が開閉される。
電磁弁9が閉じているとき、二次室42は、貫通穴51を経由して入口通路34だけと連通する。よって、電磁弁9が閉じているとき、二次室42内の圧力は入口通路34の圧力と同じになる。この結果、ダイヤフラム24は、コイルスプリング26によって弁座40に押し付けられ、制御弁8は閉弁状態となる。
電磁弁9が開いているとき、二次室42は、貫通穴51を経由して入口通路34と連通するとともに、分岐通路39および背圧通路48を経由して出口通路37とも連通する。このとき、貫通穴51が絞りであるため、二次室42内の圧力は出口通路37の圧力になる。出口通路37は、キャニスタ11を経由してエンジン2に連通しているから、エンジン2の吸気圧力によって低圧である。この結果、ダイヤフラム24は、コイルスプリング26に抗して一次室41から二次室42に向けて押し上げられる。このため、制御弁8は開弁状態となる。
図2に戻り、環状ギャラリ44は、接合部43の内側に位置している。これにより、環状ギャラリ44は、接合部43から内側に侵入する異物を捕捉する。例えば、接合部43に熱板溶着または超音波溶着が適用される場合、環状ギャラリ44は、溶着に伴うバリを捕捉する捕捉ポケットを提供する。また、接合部43に接着剤が適用される場合、環状ギャラリ44は、接合部43から溢れ出る接着剤を捕捉する捕捉ポケットを提供する。環状ギャラリ44は、異物が貫通穴51に到達する可能性を低くする。
図6は、貫通穴51を有するケース21を成形するための成形型の部分断面を示す。成形型71は、入口通路34を成形するための円柱部72を有する。成形型71の先端部には、カップ部31の角部に相当する段差をもつ段付端面73が設けられている。段付端面73は、カップ部31の外周面に対応する円弧状の凹面である。段付端面73の下には、カップ部31の下側に回りこむ入口通路34の部分を形成するための半円柱部74が設けられている。段付端面73と半円柱部74とによって段部が形成されている。段付端面73の上部には、貫通穴51を成形するための細い円柱状のピン75が設けられている。
ピン75は、入口通路34の軸方向と平行に延びている。言い換えると、ピン75は、円柱部72の軸と平行に延びている。ピン75の外周面は、成形されたケース21と成形型71との分離のために、ややテーパ状とすることができる。
成形型71は、入口通路34を成形するために、円柱部72の軸方向に沿って移動可能なスライド型である。ピン75は、成形型71のスライド方向に沿って延びている。よって、成形型71によって、入口通路34と貫通穴51とが同時に成形される。
この実施形態では、ケース21のカップ部31、アウタキャップ22、およびインナキャップ23は、内部に容積室41、42を区画する樹脂製のハウジング部材を提供する。ダイヤフラム24は、ハウジング部材に支持され、容積室を一次室41と二次室42とに区画するとともに、一次室41と二次室42との圧力差に応じて変位して入口通路34と出口通路37との間に設けられた弁40を開閉する可動部材を提供する。入口管33は、一次室41に連通する入口通路34を区画する樹脂製の通路形成部材を提供する。ハウジング部材と通路形成部材とは、入口通路34と二次室42とが可動部材を含まない壁31aを隔てて隣接するように配置されている。さらに、壁31aは、入口通路34から真っ直ぐに壁31aを貫通し、可動部材であるダイヤフラム24を貫通することなく入口通路34と二次室42とを連通する絞り61を提供する貫通穴51を区画形成している。
この実施形態によると、入口通路34と二次室42とが隣接するように入口管33が配置される。この結果、入口管33から外側に延びだす通路部材を要することなく、入口通路34と二次室42とを直接的に連通させることができる。よって、ベーパが透過しうる面積が抑制される。しかも、二次室42を区画する外周壁31aに貫通穴51が設けられるから、ダイヤフラム24を貫通する穴を要することなく、入口通路34と二次室42とを連通させることができる。しかも、貫通穴51は、絞り61として機能するように形成される。これにより、安定した開閉特性を有する制御弁8が提供される。制御弁8の開閉特性が安定することにより、ベーパの流れが安定的に制御される。
さらに、貫通穴51は、ケース21を成形するための成形型71によって形成される。このために、入口管33は、二次室42を形成する外周壁31aに向けて真っ直ぐに延びるように配置されている。これにより、入口管33の中に入口通路34を成形するためのスライド型に設けられたピン75によって貫通穴51が成形される。このような構成は、制御弁8の生産性を高めるために貢献する。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、アウタキャップ22とインナキャップ23とによってキャップを提供した。これに代えて、この実施形態では、単一のキャップ222が採用される。
図7において、ケース221は、環状ギャラリ44に連通する背圧管247と、背圧通路248とを有する。背圧管247は、カップ部231が延びだしている。背圧管247および背圧通路248は、背圧管47および背圧通路48に相当する。キャップ222は、アウタキャップ22とインナキャップ23とに相当する部位を備える。
図8において、キャップ222は、環状ギャラリ44を区画するとともにダイヤフラム24を押さえるための円筒壁22aを有する。円筒壁22aの一端には、ダイヤフラム24を押さえるための環状フランジ22bが設けられている。円筒壁22aの他端には、ケース221と接合するためのフランジ部22cが設けられている。キャップ222は、円筒壁22aの他端側に設けられたカバー部分22dを有する。カバー部分22dは、コイルスプリング26の座面を提供する。キャップ222は、複数の貫通穴245を有する。
この構成では、キャップ222の円筒壁22aとカップ部231との間に環状ギャラリ44が形成される。貫通穴245は、環状ギャラリ44と二次室42とを連通する。また、貫通穴245は、二次室42と背圧通路248との連通を提供する。この構成によると、キャップ222が単一の部品によって提供されるから、部品点数が少ない制御弁8が提供される。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、貫通穴51と二次室42との間に環状ギャラリ44を設けた。これに代えて、この実施形態では、環状ギャラリ44を設けることなく、貫通穴51と二次室42とが連通される。
図9において、ケース321は、先行する実施形態のケース21、221のカップ部31、231より小径のカップ部331を有する。この結果、カップ部331とキャップ322との間には環状ギャラリ44が設けられない。貫通穴51に対応する位置にひとつの貫通穴245が位置することでそれらが直接に連通するようにキャップ322の回転方向の位置が調節された後にケース321とキャップ322とが接合される。同時に、背圧通路248に対応する位置にひとつの貫通穴245が位置することでそれらが直接に連通するようにキャップ322の回転方向の位置が調節された後にケース321とキャップ322とが接合される。この実施形態によると、カップ部331の直径を小さくすることができる。この結果、小型の制御弁8が提供される。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、入口管33は、扁平な円筒形のカップ部31に対して径方向に延びるように形成されている。これに代えて、この実施形態では、カップ部31に対して軸方向に延びるように形成された入口管33が採用される。
図10は、制御弁8の断面を示す。ケース421は、円筒形のカップ部431を有する。入口管433は、カップ部431の軸方向に延びるように設けられている。入口管433の内部には、入口通路434が区画されている。キャップ422は、ケース421と接合されている。キャップ422は、背圧管447と背圧通路448とを有する。
図11は、制御弁8を図10の下側から見た底面図である。入口管433は、その一部が、カップ部431の円形範囲内に重複し、底面に接触するように位置づけられている。入口管433は、その一部が、カップ部431の円形範囲の外側に突出するように位置づけられている。このため、ケース421は、入口管433が設けられた部位において外側へ膨らんだ形状を有する。ケース421のカップ部431は、ダイヤフラム24を収容するための円形の部分と、この円形部分から径方向外側に半円状に突出する突出部分31bとを有する。
図10に戻り、キャップ422は、ケース421と対応した形状を有している。すなわち、キャップ422は、ダイヤフラム24を収容するための円形の部分と、この円形部分から径方向外側に半円状に突出する突出部分22eとを有する。突出部分22eは、入口管433の延長上に位置づけられている。突出部分22eの内部に区画される空洞22fは、二次室42と連通しており、二次室42の拡張部分を提供している。入口通路434と空洞22fとの間には、ケース421が提供する突出壁31cが設けられている。突出壁31cは、突出部分31bに対応して拡がる壁である。図示の例では、突出壁31cは、半円形に拡がっている。突出壁31cは、入口通路434と、空洞22fとの間に位置している。空洞22fは、二次室42と連通しているから、入口通路434と二次室42との間に突出壁31cが設けられているといえる。
突出壁31cには、貫通穴451が設けられている。貫通穴451は、絞り61を提供する。貫通穴451は、突出壁31cを成形するための成形型の型抜き方向に沿って延びている。貫通穴451は、入口通路434と空洞22f、すなわち二次室42とを連通する。貫通穴451は、入口管433の軸方向と平行に延びている。貫通穴451は、入口管433の内部に入口通路434を成形するための成形型に設けられたピンによって成形される。
この実施形態でも、キャップ422とカップ部431とによって提供されるハウジング部材は筒形である。ハウジング部材は、可動部材であるダイヤフラム24を収容する円形部分と、この円形部分から径方向外側へ突出する突出部分22e、31bとを有する。突出部分31bに設けられた突出壁31cが壁を提供する。通路形成部材は、ハウジング部材の軸方向に沿って延びる入口管433によって提供される。この入口管433は、突出壁31cに接する第1部分433aと、ハウジング部材の端部において入口通路434と一次室41とを連通させる連通部35を提供する第2部分433bとを有する。
この実施形態でも、入口通路434が二次室42と突出壁31c一枚を隔てて配置される。これにより、突出壁31cに貫通穴451を形成するだけで、入口通路434と二次室42とを連通させることができる。しかも、貫通穴451は、突出壁31cを成形するための成形型の抜き方向に沿って延びている。このため、貫通穴451は、突出壁31cを成形するための成形型に設けられたピンによって成形される。
(他の実施形態)
ここに開示される発明は、その発明を実施するための実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。開示される発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。実施形態は追加的な部分をもつことができる。実施形態の部分は、省略される場合がある。実施形態の部分は、他の実施形態の部分と置き換え、または組み合わせることも可能である。実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示である。開示される発明の技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される発明のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
例えば、貫通穴51に代えて絞り61としては機能し得ない大きい貫通穴を設け、その貫通穴と二次室42との間に絞り61として機能する細い通路を設けてもよい。例えば、インナキャップ22に設けられた複数の貫通穴45、46に代えて絞り61として機能する貫通穴を設けてもよい。
また、上述の実施形態では、入口管33、433を備える。これに代えて、より大径の入口管を採用してもよい。例えば、図2に図示される入口管33を取り除き、出口管36を除く制御弁8の全体が入口通路34の中に配置されてもよい。かかる構成においても、外周壁31aに設けられた貫通穴51は、ベーパが透過しうる面積の抑制と、安定した開閉特性の提供とに貢献する。また、図10に図示される入口管433に代えて、ケース421の全体を囲む部材、またはキャップ422から延びだしケース421の全体を包み込む部材によって入口通路434を提供してもよい。かかる構成でも、突出壁31cに設けられた貫通穴451は、ベーパが透過しうる面積の抑制と、安定した開閉特性の提供とに貢献する。このような構成においては、入口通路を形成する通路形成部材は、ケース21、221、321、421の全体を包み込むカバーのような部材によって提供される。
上述の実施形態では、突出部分22e、31bを設けることによって入口通路434と二次室42とが突出壁31cを隔てて隣接する構成が提供された。これに代えて、カップ部431を大径に形成することにより、入口通路434と二次室42とが壁を隔てて隣接するように構成してもよい。また、カップ部31、231、331、431は、円筒形に限らず、例えば6角形などの種々の筒形に形成することができる。また、上記実施形態では、便宜的に上下の語を用いたが、制御弁8は多様な姿勢で利用することができるから、上下の語は発明の技術的範囲を限定するものではない。
1 車両用動力システム、2 エンジン、3 燃料タンク、4 燃料供給管、
5 ポンプ、6 燃料蒸気処理装置(ベーパ処理装置)、7 液体遮断弁、
8 燃料蒸気制御弁、9 電磁弁、10 差圧弁、11 キャニスタ、
12 制御装置、21、221、321、421 ケース、
22 アウタキャップ(キャップ)、23 インナキャップ(キャップ)、
222、322、422 キャップ、22e 突出部分、24 ダイヤフラム、
25 ホルダ、26 スプリング、31、231、331、431 カップ部、
31a 外周壁、31b 突出部分、31c 突出壁、
32 ギャラリ、33、433 入口管、34、434 入口通路、
35 連通部、36 出口管、37 出口通路、38 分岐管、
39 分岐通路、40 弁座、41 一次室、42 二次室(背圧室)、
43 接合部(溶着部)、44 環状ギャラリ、45、245 連通穴、
46 連通穴、47、247、447 背圧管、48、248、448 背圧通路、
51、451 連通穴、61 絞り、
71 成形型、72 円柱部、73 段付端面、74 半円柱部、75 ピン。

Claims (10)

  1. 内部に容積室(41、42)を区画する樹脂製のハウジング部材(22、23、31;222、231;322、331;422、431)と、
    前記ハウジング部材に支持され、前記容積室を一次室(41)と二次室(42)とに区画するとともに、前記一次室と前記二次室との圧力差に応じて変位して入口通路(34)と出口通路(37)との間に設けられた弁(40)を開閉する可動部材(24)と、
    前記二次室と前記出口通路との間に設けられ、前記二次室と前記出口通路との間を連通状態または遮断状態に切り換える電磁弁(9)と、
    前記一次室に連通する入口通路(34、434)を区画する樹脂製の通路形成部材(33、433)とを備え、
    前記ハウジング部材と前記通路形成部材とは、前記入口通路と前記二次室(42)とが壁(31a、31c)を隔てて隣接するように配置されており、
    前記壁(31a、31c)は、前記入口通路から真っ直ぐに前記壁を貫通し、前記可動部材を貫通することなく前記入口通路と前記二次室とを連通する絞りを提供する貫通穴(51、451)を区画していることを特徴とする燃料蒸気制御弁。
  2. 前記貫通穴(51、451)は、前記壁を成形する成形型によって前記壁と同時に成形された型成形面によって区画されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料蒸気制御弁。
  3. 前記貫通穴(51、451)は、前記壁を成形する成形型の型抜き方向と平行に延びていることを特徴とする請求項2に記載の燃料蒸気制御弁。
  4. 前記通路形成部材(33、433)は、前記ハウジング部材に接続された入口管であり、
    前記貫通穴(51、451)は、前記入口管の開口端から前記入口管の中に見える前記壁(31a、31c)に位置しており、前記入口管の軸方向に沿って延びていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料蒸気制御弁。
  5. 前記ハウジング部材と前記通路形成部材とは、それらが一体的に成形されたケース(21、221、321、421)によって提供されており、
    前記壁は、前記二次室(42)に直接に面するように前記ケースに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料蒸気制御弁。
  6. 前記ハウジング部材(22、23、31;222、231;322、331;422、431)は筒形であり、
    前記壁は、前記ハウジング部材の外周壁(31a)であることを特徴とする請求項5に記載の燃料蒸気制御弁。
  7. 前記通路形成部材は、前記ハウジング部材の径方向に沿って延びる入口管(33)であり、前記外周壁(31a)に接する第1部分(33a)と、前記ハウジング部材の端部に沿って延在し、前記ハウジング部材の端部において前記入口通路と前記一次室とを連通させる連通部(35)を提供する第2部分(33b)とを有することを特徴とする請求項6に記載の燃料蒸気制御弁。
  8. 前記ハウジング部材(22、23、31;222、231;322、331;422、431)は筒形であり、前記可動部材を収容する円形部分と、この円形部分から径方向外側へ突出する突出部分(22e、31b)を有し、
    前記壁は、前記突出部分に設けられた突出壁(31c)であることを特徴とする請求項5に記載の燃料蒸気制御弁。
  9. 前記通路形成部材は、前記ハウジング部材の軸方向に沿って延びる入口管(433)であり、前記突出壁(31c)に接する第1部分(433a)と、前記ハウジング部材の端部において前記入口通路と前記一次室とを連通させる連通部(35)を提供する第2部分(433b)とを有することを特徴とする請求項8に記載の燃料蒸気制御弁。
  10. 燃料タンク(3)とエンジン(2)との間に設けられた請求項1から請求項9のいずれかに記載の燃料蒸気制御弁(8)と、
    前記燃料蒸気制御弁とエンジンとの間に設けられたキャニスタ(11)と、
    前記電磁弁を制御する制御装置(12)とを備えることを特徴とする燃料蒸気処理装置。
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