JP2015135984A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レジスト膜の除去処理の効率を向上させる基板処理方法と基盤処理装置を提供する。
【解決手段】基板の表面に形成されたレジスト膜を、硫酸および過酸化水素水を混合して生成したSPM液を用いて除去する基板処理方法は、第1温度の硫酸に過酸化水素水を第1の混合比で混合することにより生成したSPM液をノズル20から基板に供給する第1工程と、第1工程の前または後に実行される第2工程であって、第2温度の硫酸に過酸化水素水を第2混合比で混合することにより生成したSPM液をノズル20から基板に供給する第2工程と、を備えており、少なくとも、第1温度と第2温度とが互いに異なっているか、あるいは第1混合比と第2混合比が互いに異なっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板の表面に形成されたレジスト膜を除去する技術に関する。
半導体デバイスの製造工程において、半導体ウエハ等の基板(以下、単に「ウエハ」ともいう)に形成された処理対象膜の上に所定のパターンでレジスト膜が形成され、このレジスト膜をマスクとしてエッチング、イオン注入等の処理が処理対象膜に施されるようになっている。処理後、不要となったレジスト膜はウエハ上から除去される。レジスト膜の除去方法として、SPM処理がよく用いられている。SPM処理は、硫酸と過酸化水素水とを混合して得た高温のSPM(Sulfuric Acid Hydrogen Peroxide Mixture)液をレジスト膜に供給することにより行われる。
特許文献1には、SPM処理を実施するための基板処理装置が記載されている。この特許文献1の装置は、基板を保持して回転させるスピンチャックと、基板にSPM液を吐出するためのノズルに硫酸を供給する硫酸供給路と、この硫酸供給路上の互いに異なる位置に設けられた複数のミキシングポイントのそれぞれに接続された過酸化水素水供給路と、各ミキシングポイントに設けられたミキサーとを備えている。特許文献1には、ノズルから吐出されるSPM液の温度を所望の温度に調節するために、当該所望の温度に応じて選択されたミキシングポイントにおいて硫酸供給路に過酸化水素水を混合することが記載されている。しかし、特許文献1には、各1枚の基板に対してレジスト膜の除去を均一に行うことについては記載されていない。
特開2010−225789号公報
本発明は、レジスト膜の除去処理を効率良く行う技術を提供する。
本発明は、基板の表面に形成されたレジスト膜を、硫酸および過酸化水素水を混合して生成したSPM液を用いて除去する基板処理方法において、第1温度の硫酸に過酸化水素水を第1の混合比で混合することにより生成したSPM液をノズルから基板に供給する第1工程と、第1工程の前または後に実行される第2工程であって、第2温度の硫酸に過酸化水素水を第2混合比で混合することにより生成したSPM液をノズルから前記基板に供給する第2工程と、を備え、少なくとも、前記第1温度と第2温度とが互いに異なっているか、あるいは前記第1混合比と前記第2混合比が互いに異なっていることを特徴とする、基板処理方法を提供する。
本発明は、硫酸と過酸化水素水とを混合してなるSPM液を基板に供給することにより、前記基板の表面に形成されたレジスト膜を除去する基板処理装置において、基板を水平に保持する基板保持部と、前記基板保持部を回転させて基板を鉛直軸線周りに回転させる駆動機構と、前記基板保持部に保持された基板にSPM液を供給するノズルと、前記ノズルにSPM液を供給するSPM供給部であって、硫酸供給部によって供給される硫酸を流すための硫酸供給路と、 硫酸を加熱するヒータと、前記硫酸供給路を流れる硫酸の流量を調節する硫酸流量調節手段と、過酸化水素水供給部により供給される過酸化水素水を流すための過酸化水素水供給路と、前記過酸化水素水供給路を流れる過酸化水素水の流量を調節する過酸化水素水流量調節手段と、前記過酸化水素水供給路から分岐するとともに前記ノズルまでの距離が互いに異なる位置において前記硫酸供給路に接続された複数の分岐路と、前記複数の分岐路から、前記過酸化水素水供給路から前記硫酸供給路に過酸化水素水を流すための少なくとも1つの分岐路を選択するための選択手段と、を有するSPM供給部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、一枚の基板の処理中において、前記ヒータの設定温度を変化させるか、または、硫酸と過酸化水素水との混合比を変化させるように、前記SPM供給部を制御する基板処理装置を提供する。
本発明によれば、1枚のウエハWに対してSPM液の吐出条件(硫酸温度、過酸化水素水混合比)を変更することにより、ウエハ処理の局面ごとに最適な条件で処理を行うことができるため、ウエハWを効率良く処理することができる。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を概略的に示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る基板処理装置10の構成について説明する。
図1に示すように、基板処理装置10は、ウエハWを水平姿勢で保持して鉛直軸線周りに回転させるための基板保持部12を備えている。基板保持部12は複数、例えば3ないし4個の、ウエハWの周縁部を把持する把持爪(基板保持部材)14を有している、そのうち1つ以上がウエハWの把持、解放の切替えのために可動である。基板保持部12は、その下方に設けられた駆動機構16により、鉛直軸線周りに回転可能である。駆動機構16は、基板保持部12を昇降させる機能も有している。
基板保持部12の周囲を囲むようにカップ18が設けられており、カップ18は、回転するウエハWに供給されて遠心力によりウエハW外方に飛散する処理液を受け止めて、周囲の空間に飛散しないようにする。カップ18の底部には処理液および反応生成物をカップ18の外部に排出するための排出口19が設けられている。排出口19には、図示しないミストトラップおよび排気手段などが接続されている。
基板処理装置10には、ウエハWに、硫酸と過酸化水素水とを混合することにより得られたSPM液を供給するためのSPMノズル20と、リンス液、例えば常温の純水をウエハWに供給するリンスノズル30とが設けられている。
SPMノズル20には、SPM供給機構(SPM供給部)20AによりSPM液が供給される。SPM供給機構20Aは、その一端が硫酸供給源21aに接続されるとともに他端がSPMノズル20に接続された硫酸供給路21を有している。硫酸供給路21には、上流側から順に開閉弁21b、流量調整弁21cおよびヒータ21d(例えば赤外線ヒータ)が介設されている。
SPM供給機構20Aはさらに、その一端が過酸化水素水供給源22aに接続された過酸化水素水供給路22を有している。過酸化水素水供給路22には、上流側から順に開閉弁22bおよび流量調整弁22cが介設されている。過酸化水素水供給路22から、複数の分岐路23が分岐している。図1には7つの分岐路23があるが、これはあくまで一例であり、分岐路23の数は必要に応じて適宜変更することができる。なお、各分岐路23を互いに区別する必要がある場合には、「23−1」のように参照符号「23」の後に「ハイフン+番号」を付けることとする。各分岐路23は、それぞれ硫酸供給路21に接続されている。各分岐路23には、開閉弁24が設けられている。各分岐路23が硫酸供給路21に接続される位置あるいはそのやや下流側の位置には、硫酸供給路21を流れてきた硫酸と、分岐路23から硫酸供給路21に流れ込んできた過酸化水素水を均一に混合するためのミキサー(例えばインラインミキサー)が設けられている。
各分岐路23は、硫酸供給路21の流れ方向に関して互いに異なる位置において、硫酸供給路21に接続されている。従って、選択した分岐路23に応じて、硫酸と過酸化水素水との混合位置からSPMノズル20までの経路長を変更することができ、すなわち、硫酸と過酸化水素水とが混合された時点からSPMノズル20から吐出される時点までの時間を変更することができる。
リンスノズル30には、リンス液供給機構30Aにより純水(DIW)が供給される。
リンス液供給機構30Aは、その一端が純水供給源31aに接続されるとともに他端がリンス液ノズル30に接続されたリンス液供給路31を有している。リンス液供給路31には、上流側から順に開閉弁31bおよび流量調整弁31cが介設されている。
SPMノズル20はノズル支持移動機構をなすアーム26に支持され、アーム26を駆動することにより、ウエハW中心の真上の位置からウエハWの周縁の真上の位置まで移動することができ、さらには、カップ18の外側の待機位置まで移動することもできる。同様に、リンスノズル30もアーム36に支持され、アーム36を駆動することにより、ウエハW中心の真上の位置からウエハWの周縁の真上の位置まで移動することができ、さらには、カップ18の外側の待機位置まで移動することもできる。
図1に概略的に示すように、基板処理装置10は、その全体の動作を統括制御するコントローラ200を有している。コントローラ200は、基板処理装置10の全ての機能部品(例えば、基板保持部12、駆動機構16,各弁21b,21c,22b,22c,24等)の動作を制御する。コントローラ200は、ハードウエアとして例えば汎用コンピュータと、ソフトウエアとして当該コンピュータを動作させるためのプログラム(装置制御プログラムおよび処理レシピ等)とにより実現することができる。ソフトウエアは、コンピュータに固定的に設けられたハードディスクドライブ等の記憶媒体に格納されるか、あるいはCD−ROM、DVD、フラッシュメモリ等の着脱可能にコンピュータにセットされる記憶媒体に格納される。このような記憶媒体が図1において参照符号201で示されている。プロセッサ202は必要に応じて図示しないユーザーインターフェースからの指示等に基づいて所定の処理レシピを記憶媒体201から呼び出して実行させ、これによってコントローラ200の制御の下で基板処理装置10の各機能部品が動作して所定の処理が行われる。
次に、上述した基板処理装置10を用いて、ウエハWの上面にある不要なレジスト膜を除去する洗浄処理の一連の工程について説明する。以下に示す洗浄処理の一連の工程は、コントローラ200が基板処理装置10の各機能部品の動作を制御することにより行われる。
ウエハWを基板保持部12に保持させて、駆動機構16によって基板保持部12を回転させ、これによりウエハWを水平姿勢で鉛直軸線周りに回転させる。この状態で、SPMノズル20からウエハWにSPM液を供給し、レジスト膜を剥離する。剥離したレジスト膜は、遠心力によりウエハ外方に向けて流れるSPM液と一緒に、ウエハW上から流出する(以上「SPM処理工程」)。その後、SPMノズル20からのSPM液の吐出を中止し、ウエハWを回転させたまま、リンスノズル30からリンス液例えば常温の純水をウエハの中心に供給し、ウエハW上に残存しているSPM液およびレジスト残渣および反応生成物等が、ウエハW表面上から洗い流される(以上「リンス工程」)。常温の純水を供給する前に加熱した純水を供給しても良い。あるいは、ミスト状の純水およびN2ガスからなる二流体を供給しても良い。リンス工程の後、リンスノズル30からのリンス液の吐出を停止し、ウエハWの回転速度を増して、ウエハWにあるリンス液を振り切ってウエハWを乾燥させる(以上「スピン乾燥工程」)。以上により、一連のレジスト膜除去処理が終了する。
以下にSPM処理工程の具体例について詳細に説明する。
まず第1の例として、イオン注入された表面硬質層を有するハイドーズレジスト膜を除去する場合について説明する。この場合、破壊し難い表面の硬質層に対してはレジスト剥離能力を最大限に高めたSPM液を用い(SPM処理前期)、硬質層が破壊された後にはフィルムロスの低減を重視したSPM液を用いる(SPM処理後期)。
SPM処理前期においては、ヒータ21dを調整して硫酸の温度を高く(例えば180℃)し、また、流量調整弁22cを調整して過酸化水素水の混合比を高く(例えば流量比で硫酸:過酸化水素水=4:1)する。このようにレジスト剥離能力を重視して調合されたSPM液を用いることにより、レジストの表面硬質層にクラックを生じさせて破壊し、当該表面硬質層を除去することができる。この場合、カロ酸の生成速度が速くなるため、カロ酸濃度がピークを迎える付近でSPM液がウエハW上に到達するように、SPMノズル20に比較的近い位置にある1つの分岐路23(例えば23−1または23−2)の開閉弁24のみを開き、他の分岐路23の開閉弁24を閉じて、SPMノズル20に近い位置で硫酸と過酸化水素水とが混合されるようにするとより良い。
SPM処理後期においては、ヒータ21dを調整して硫酸の温度を低く(例えば140℃)し、また、流量調整弁22cを調整して過酸化水素水の混合比を低く(例えば流量比で硫酸:過酸化水素水=10:1)する。このようにフィルムロス低減を重視して調合されたSPM液を用いることにより、硬質層が除去された後に残存するレジスト膜を除去する。この場合、カロ酸の生成速度が遅くなるため、カロ酸濃度がピークを迎える付近でSPM液がウエハW上に到達するように、SPMノズル20に比較的遠い位置にある1つの分岐路23(例えば23−6または23−7)の開閉弁24のみを開き、他の分岐路23の開閉弁24を閉じて、SPMノズル20から遠い位置で硫酸と過酸化水素水とが混合されるようにして、十分にカロ酸が生成されるために必要な時間を確保するとより良い。
SPM処理全体を通して上述の「SPM処理前期」の処理条件を適用するとフィルムロスが大きくなり、一方、SPM処理全体を通して上述の「SPM処理後期」の処理条件を適用すると硬質層が除去できないかあるいは除去に長時間を要する。これに対して上記の第1の例によれば、表面に硬質層を有するハイドーズレジストを効率良く除去することができる。なお、上記第1の例では、SPM処理前期とSPM処理後期とで硫酸温度および過酸化水素水混合比の両方を変更しているが、いずれか一方のみを変更してもよい。
次に、第2の例として、通常のレジスト膜(イオン注入無し)を除去する場合に、除去速度、フィルムロス等に関する面内均一性を高める方法について説明する。ウエハWを回転させた状態でSPM液をウエハW中心に向けて吐出してSPM処理を行うと、ウエハ中心部において反応速度が高く、ウエハ周縁部において反応速度が低くなる傾向にある。その理由として、ウエハ周縁部ではウエハWの周速が高いためウエハWの周辺の空気によりウエハ周縁部が冷えやすくなること、SPM液の単位体積当たりの処理面積が広いこと、SPM液が遠心力で周縁部に広がる過程においてレジストと反応して劣化したりウエハに熱を奪われること等が考えられる。この場合、周縁部においてレジストが十分に除去されるまでSPM液の供給を継続すると、ウエハW中央部においてフィルムロスが大きくなることが懸念される。
上記問題を解決するため、ウエハ周縁部にSPM液を吐出し(周縁部吐出)、その後、ウエハ中心部にSPM液を吐出し(中心部吐出)、周縁部吐出時と中心部吐出時とで吐出条件を変更する。すなわち、周縁部吐出時においては硫酸の温度を高くするとともに過酸化水素水の混合比を高くし、中心部吐出時においては硫酸の温度を低くするとともに過酸化水素水の混合比を低くする。これにより、ウエハW中央部においてフィルムロスが大きくなることが防止される。また、ウエハW周縁部において処理が促進されるため、スループットを向上させることができる。この場合にも、カロ酸濃度がピークを迎える付近でSPM液がウエハWに到達するように、周縁部吐出時においてはSPMノズル20に比較的近い位置にある1つの分岐路23の開閉弁24を開くのが良い。また、中心部吐出時においてはSPMノズル20に比較的遠い位置にある1つの分岐路23の開閉弁24を開くようにすることが良い。こうすることにより、レジスト膜除去効率の向上およびフィルムロスの低減を図ることができる。なお、SPMノズル20をウエハW周縁部上方の位置からウエハW中心部上方の位置まで移動(スキャン)させながら、SPMノズル20からウエハW表面にSPM液を吐出させることができる。
上記第2の例においても、周縁部吐出時と中心部吐出時とで硫酸温度および過酸化水素水混合比の両方を変更しているが、いずれか一方のみを変更してもよい。また、SPMノズル20の位置を多段階(例えば周縁部吐出、周縁部と中心部との間の中間部吐出、中心部吐出の3段階)に変化させて位置毎にSPM液の吐出条件(硫酸温度、過酸化水素水混合比、混合位置)を変更してもよい。
なお、上記第1の例および第2の例を統合して、SPMノズル20をスキャンさせながらハイドーズレジスト膜を除去することもできる。すなわち、ハイドーズレジスト膜の表面硬質層を除去する際に周縁部吐出後中心部吐出を行い、表面硬質層が除去された後、再び周縁部吐出後中心部吐出を行うこともできる。この場合、表面硬質層を除去する際の周縁部吐出時には最もレジスト剥離能力を重視したSPM液の調整を行い、表面硬質層が除去された後の中心部吐出時には最もフィルムロス低減を重視したSPM液の調整を行う。
これによれば、表面硬質層の除去を短時間で行うことができ、また、フィルムロス等に関する面内均一性を高めることができる。
以上説明した上記の実施形態によれば、1枚のウエハWに対してSPM液の吐出条件(硫酸温度、過酸化水素水混合比)を変更することにより、ウエハ処理の局面ごとに最適な条件で処理を行うことができるため、レジスト膜の除去処理を効率良く行うことができる。
最後に、上記第1および第2の例において達成される有利な効果について以下に補足説明を行う。SPM液のレジスト膜剥離能力に影響を及ぼす大きな要因としてSPM液の温度とSPM液中のカロ酸濃度がある。
まず、SPM液温度について述べる。SPM液の温度が高くなるとSPM液のレジスト膜剥離能力は高くなる。その一方で、SPM液の温度は、硫酸温度を高くした場合、並びに硫酸に対する過酸化水素水の混合比を高くした場合に、高くなる。一方で、硫酸温度を高くするか、または硫酸に対する過酸化水素水の混合比を高くすると、フィルムロスの増大という好ましくない事態も生じる。ここで、フィルムロスとはレジスト膜の下にあるSiO膜やSiN膜などの有用な膜がSPM液によりエッチングされて削られてしまうことを意味している。フィルムロスは、SPM液中に含まれる水分が多くなった場合に増大する傾向にある。ここで、工業的に利用される過酸化水素水は30w/v%Hであるので、その多くはHO(水)である。また、硫酸と過酸化水素水を混合した際にHが分解してHOになる(後記の式1も参照)が、このHの分解は硫酸温度を高くすると促進される。すなわち、高い硫酸温度および高い過酸化水素水混合比は、SPM液中の水分量の増大をもたらし、その結果、フィルムロスの増大がもたらされる。上記第1および第2の例では、硫酸温度および過酸化水素水混合比を適宜変更することにより、レジスト膜剥離能力を重視したSPM液と、フィルムロス低減を重視したSPM液を調整している。
次にカロ酸濃度について述べる。カロ酸(HSO)は反応式「HSO+ H→ HSO+ HO・・・(式1)」に従い生成される。SPM液中のカロ酸濃度が高くなると、SPM液のレジスト膜剥離能力は高くなる。カロ酸濃度が高くなっても、フィルムロスはあまり増大しない(SPM液の温度が高くなった場合、水分量が増えた場合と比較して)。従って、カロ酸濃度を可能な限り高めた状態で、SPM液をウエハWに供給することが望ましい。カロ酸濃度は、硫酸と過酸化水素水とを混合した後に時間経過とともに上昇し、ピークを迎えた後、カロ酸が分解することにより減少してゆく。従って、過酸化水素水の混合比が高い場合及び/又は混合前の硫酸の温度が高い場合には、SPMノズル20に比較的近い位置にある分岐路23を用いて過酸化水素水を硫酸供給路21に送り込み、そうでない場合には、SPMノズル20に比較的遠い位置にある分岐路23を用いて過酸化水素水を硫酸供給路21に送り込むことにより、カロ酸濃度がピーク(最大値)に近い状態でウエハWにSPM液を供給することができる。
なお、SPM液の温度も、カロ酸濃度の変化と同様の傾向を示し、硫酸と過酸化水素水とを混合した後に時間経過とともに上昇し、ピークを迎えた後、供給路壁面を介した放熱によって徐々に低下してゆく(但し、カロ酸濃度ピークに至るまでの時間と、SPM温度ピークに至るまでの時間が一致しているわけではない)。従って、分岐路23を選択することによっては、SPM液温度を変更することなくカロ酸濃度のみを変更することはできない。この実施形態においては、SPMノズル20からピーク値に近いカロ酸濃度でSPM液をウエハWに吐出しようとするとSPM液温度が高くなりすぎる場合には、混合前硫酸温度を低下させる等により対処するものとする。すなわち、分岐路23の選択はカロ酸濃度を高めることを優先して行うものとする。
この基板処理装置の運用にあたっては、異なる混合前硫酸温度、異なる硫酸/過酸化水素水混合比、異なる硫酸および過酸化水素水の総流量等に対して、選択した分岐路23とSPMノズル20から吐出されるSPM液の温度およびカロ酸濃度との関係を予め実験により把握し、この関係に基づいて装置の運転条件を決定することが望ましい。また、前記関係を、後述の記憶媒体201に記憶させておくことも好ましい。
W 基板(半導体ウエハ)
10 基板処理装置
12 基板保持部
16 駆動機構
20 ノズル
20A SPM供給部
21 硫酸供給路
21a 硫酸供給部
21c 硫酸流量調節手段(流量調整弁)
21d ヒータ
22 過酸化水素水供給路
22a 過酸化水素水供給部
22c 過酸化水素水流量調節手段(流量調整弁)
23 分岐路
24 選択手段(開閉弁)
200 制御装置

Claims (11)

  1. 基板の表面に形成されたレジスト膜を、硫酸および過酸化水素水を混合して生成したSPM液を用いて除去する基板処理方法において、
    第1温度の硫酸に過酸化水素水を第1の混合比で混合することにより生成したSPM液をノズルから基板に供給する第1工程と、
    第1工程の前または後に実行される第2工程であって、第2温度の硫酸に過酸化水素水を第2混合比で混合することにより生成したSPM液をノズルから前記基板に供給する第2工程と、
    を備え、
    少なくとも、前記第1温度と第2温度とが互いに異なっているか、あるいは前記第1混合比と前記第2混合比が互いに異なっていることを特徴とする、基板処理方法。
  2. 前記第1工程において硫酸と過酸化水素水とが混合される位置から前記ノズルまでの第1経路長が、前記第2工程において硫酸と過酸化水素水とが混合される位置から前記ノズルまでの第2経路長と異なる、請求項1記載の基板処理方法。
  3. 硫酸と過酸化水素を混合した後に次第に増大してゆくSPM液中のカロ酸濃度がほぼ最大値をとる時点で前記ノズルからSPM液が吐出されるように、前記第1経路長および前記第2経路長がそれぞれ調整される、請求項2記載の基板処理方法。
  4. 前記第1工程において前記ノズルからSPM液を前記基板の周縁部に向けて吐出させ、前記第2工程において前記ノズルからSPM液を前記基板の中心部に向けて吐出させ、
    少なくとも、前記第1温度が前記第2温度より高いか、若しくは前記第1混合比が混合比が前記第2混合比より高い、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  5. 前記第1工程から前記第2工程に移行する際に、前記ノズルがSPM液を吐出しながら移動する、請求項4記載の基板処理方法。
  6. 前記第1工程において硫酸と過酸化水素水とが混合される位置から前記ノズルまでの第1経路長が、前記第2工程において硫酸と過酸化水素水とが混合される位置から前記ノズルまでの第2経路長より短い、請求項4または5記載の基板処理方法。
  7. 前記レジスト膜は、表面にイオン注入がされた表面硬質層を有するレジスト膜であり、 前記第1工程は前記第2工程の前に実行され、
    少なくとも、前記第1温度が前記第2温度より高いか、若しくは前記第1混合比が混合比が前記第2混合比より高い、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  8. 前記第1工程で前記表面硬質層を破壊し、前記第2工程で前記表面硬質層が破壊された後のレジスト膜を除去する、請求項7記載の基板処理方法。
  9. 前記第1工程において硫酸と過酸化水素水とが混合される位置から前記ノズルまでの第1経路長が、前記第2工程において硫酸と過酸化水素水とが混合される位置から前記ノズルまでの第2経路長より短い、請求項7または8記載の基板処理方法。
  10. 硫酸と過酸化水素水とを混合してなるSPM液を基板に供給することにより、前記基板の表面に形成されたレジスト膜を除去する基板処理装置において、
    基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記基板保持部を回転させて基板を鉛直軸線周りに回転させる駆動機構と、
    前記基板保持部に保持された基板にSPM液を供給するノズルと、
    前記ノズルにSPM液を供給するSPM供給部であって、
    硫酸供給部によって供給される硫酸を流すための硫酸供給路と、
    硫酸を加熱するヒータと、
    前記硫酸供給路を流れる硫酸の流量を調節する硫酸流量調節手段と、
    過酸化水素水供給部により供給される過酸化水素水を流すための過酸化水素水供給路と、
    前記過酸化水素水供給路を流れる過酸化水素水の流量を調節する過酸化水素水流量調節手段と、
    前記過酸化水素水供給路から分岐するとともに前記ノズルまでの距離が互いに異なる位置において前記硫酸供給路に接続された複数の分岐路と、
    前記複数の分岐路から、前記過酸化水素水供給路から前記硫酸供給路に過酸化水素水を流すための少なくとも1つの分岐路を選択するための選択手段と、
    を有するSPM供給部と、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、一枚の基板の処理中において、前記ヒータの設定温度を変化させるか、または、硫酸と過酸化水素水との混合比を変化させるように、前記SPM供給部を制御することを特徴とする基板処理装置。
  11. 前記制御装置は、一枚の基板の処理中において、前記ヒータの設定温度が変化したか、または、硫酸と過酸化水素水との混合比が変化したときに、前記選択手段により選択される分岐路が変更されるように、前記SPM供給部を制御する、請求項10記載の基板処理装置。
JP2015050676A 2015-03-13 2015-03-13 基板処理方法および基板処理装置 Active JP6002262B2 (ja)

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