JP2015129481A - 一軸偏心ねじポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】起動トルクが低い一軸偏心ねじポンプを提供することを課題とする。【解決手段】本発明の一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ41は、そのステータ内管部材41aが自己潤滑性ゴムで構成されているので、長時間停止後に起動する際にドライ摺動となった場合でも、低トルクで起動することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、一軸偏心ねじポンプに関する。
一軸偏心ねじポンプとして、例えば特許文献1に開示されるものがある。この一軸偏心ねじポンプは、雌ねじ状の内面をもつ固定されたステータに、雄ねじ状のロータが内装されている。ロータは、自在継手(ユニバーサルジョイント)を介して駆動軸に連結され、駆動軸はモータに連結される。この一軸偏心ねじポンプによれば、駆動軸をモータによって回転させることにより、ステータの軸心に対してロータが回転しつつ偏心運動を行うことによって粘性液等の流体を吸込口から吸込み部に導き、吸い込まれた流体を吐出口へ圧送することができる。
特開昭59−153992号公報(第1図)
このような一軸偏心ねじポンプは、ロータとステータで形成するシールラインからの漏れを少なくするために、ロータ外径よりもステータ内径を小さくして一定の締め代を設ける必要がある。
このため、流体を連続的に圧送している場合は、流体潤滑となるため、ステータとロータの摺動抵抗は小さいが、長時間停止後に起動する際には、ロータとステータ間の液膜が切れているため、ドライ摺動となり大きな起動トルクが必要となる。さらに、極端な場合には、ユニバーサルジョイントやロータの破断に繁がっていた。また、ドライ摺動した場合、ステータが焼き付いて損傷する恐れがあった。
そこで本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、起動トルクが低い一軸偏心ねじポンプを提供することを課題とする。
以上の課題を解決するため、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプは、雌ねじ状の内面を有する略筒状のステータと、前記ステータに内挿される雄ねじ状の螺旋部を有するロータと、を備え、前記ロータは、その回転軸線が前記ステータの中心軸線に対して偏心して配置された一軸偏心ねじポンプであって、前記ステータの内面が、ゴム分子に潤滑剤を化学吸着させた自己潤滑性ゴムで構成されていることを特徴とする。
また、上記一軸偏心ねじポンプにおいては、前記ステータは、前記ステータの内面と相似形状で且つ大きな内面を有する外筒と、前記外筒の内面に被覆された前記自己潤滑性ゴムとを備えて構成されていてもよい。
さらに、上記一軸偏心ねじポンプにおいては、前記ステータは前記中心軸線を回転軸線として回転可能に支持されており、前記ロータの回転速度の1/2の回転速度で前記ロータに従属回転するように構成されていてもよい。
本発明の一軸偏心ねじポンプは、ステータの内面が、ゴム分子に潤滑剤を化学吸着させた自己潤滑性ゴムで構成されているので、起動トルクが低い。
本発明の第1実施形態に係る一軸偏心ねじポンプの断面図である。 本発明の第2実施形態に係る一軸偏心ねじポンプの断面図である。 本発明の第3実施形態に係る一軸偏心ねじポンプの断面図である。 本発明の第3実施形態に係る一軸偏心ねじポンプのステータの拡大図であり、同図(a)は軸線に沿った平面で切断した断面図、(b)は同図(a)でのZ−Z断面図である。 本発明の第3実施形態に係る一軸偏心ねじポンプのロータの回転速度の1/2の回転速度で回転するステータの位相関係を示す図((a)〜(l))である。 図5の各位相関係に対応する軸方向の断面および各断面での位相関係を併せて示す図((a)〜(l))である。 本発明の第4実施形態に係る一軸偏心ねじポンプの断面図である。
本発明に係る一軸偏心ねじポンプの実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態の一軸偏心ねじポンプ1を軸線に沿った平面で切断した断面図である。本実施形態に係る一軸偏心ねじポンプ1は、雌ねじ状の内面を有する略筒状のステータ41と、ステータ41に内挿される雄ねじ状の螺旋部42aを有するロータ42とを備えている。駆動軸8に固定したロータ42は、その回転軸線(図1におけるL2)がステータ41の中心軸線(図1におけるL1)から偏心して配置されている。また、ステータ41はその中心軸線を回転軸線として回転可能に支持されており、ロータ42の回転速度の1/2の回転速度でロータ42に従属回転するようになっている。
また、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1は、ステータ41の内面が、ゴム分子に潤滑剤を化学吸着させた自己潤滑性ゴムで構成されている。
詳しくは、図1に示すように、この一軸偏心ねじポンプ1は、ねじポンプ部40を備える。そして、このねじポンプ部40の吸込み側14にケーシング30が設けられている。
ケーシング30は、自身側面(この例では回転軸線L2よりも上部)に、食品原料等の粘性液である圧送流体の吸込口12を備える。ねじポンプ部40のハウジング46とケーシング30の吐出側14(ねじポンプ部40の吸込み側でもある)とは、へルールクランプ43によって着脱可能に連結されている。また、ハウジング46の吐出側46tには圧送流体の吐出部50が締めねじ50aによって装着されている。
そして、上記ケーシング30に対し、ねじポンプ部40とは反対の側から、不図示の締めねじによって軸受部20を内蔵するブラケット10が連結されている。さらに、ブラケット10の基端側(同図の右側)には、モータ2が不図示のボルトによって固定され、モータ2の出力軸3と、水平に配置された駆動軸8とが同軸に直接固定されており、モータ2が駆動軸8を駆動するようになっている。軸受部20は、上記駆動軸8の途中部分を、軸方向に離間配置された二つの転がり軸受22,23によって回転自在に支持している。
また、駆動軸8の先端側であって、ケーシング30側の端面はメカニカルシール25によって軸封されている。
上記ねじポンプ部40は、円筒状のハウジング46内に、雄ねじ状の螺旋部42aを有するロータ42と、雌ねじ状の内面をもつ略筒状のステータ41とを備えている。ロータ42は、ステンレス製(例えばSUS316製)であり、先端側の螺旋部42aと、直線状の基端部42bとから構成されている。基端部42bは、自在継手(以下、「ユニバーサルジョイント」と称する。)を用いることなく、上記駆動軸8の先端に直接連結されている。そして、螺旋部42aは、自身の回転軸線L2に対して偏心した長円形断面を有しており、この螺旋部42aが、雌ねじ状の内面を形成したステータ41に内挿されている。
そして、このステータ41の回転軸線L1に対して、上記ロータ42の回転軸線L2は、偏心量Eだけ偏心して配置されている。ステータ41は、その雌ねじ状のピッチがロータ42の螺旋部42aのピッチの2倍であり、ロータ42が回転しつつステータ41の軸心に対して偏心運動を行うことによって、流体を吸入口である吸入口12から吐出口である吐出口16へ圧送可能になっている。ステータ41は、その両端が、円環状の自己潤滑軸受47、48を介してハウジング46内に回転自在に支持されている。自己潤滑軸受47、48は、円筒形をなす自己潤滑樹脂製のすべり軸受であり、食品衛生法に適合した樹脂もしくは金属表面に樹脂を被覆した材料から作られていることが好ましい。
ここで、本実施形態では、ステータ41は、ステータ内管部材41aと、略筒状をなす金属製の外周部材41dと、ステータ内管部材41a及び外周部材41dを軸方向の両側から挟み込むように形成された段付き形状の二つのステータ外管41b,41cとを有して構成されている。ステータ内管部材41aは、ロータ42の先端側の螺旋部42aと摺接している。なお、ステータ外管41b,41cを、食品衛生法に適合したステンレス製またはチタン製とすれば、食品材料等の圧送に好適に使用することができる。
そして、ステータ外管41b,41cと、ステータ内管部材41a及び外周部材41dとは、不図示の押しねじによって固定されることで全体として一体で回転するようになっている。また、ケーシング30とハウジング46とには、相互が対向する側の内面に、凹の段部がそれぞれに形成されている。さらに、ステータ内管部材41a及び外周部材41dの外周面には、各ステータ外管41b,41cによって凸の段部が形成されており、各ステータ外管41b,41cの凸の段部の両端部に自己潤滑軸受47、48が当接されつつ外嵌され、ケーシング30とハウジング46とがヘルールクランプ43によって組み付けられている。これにより、ケーシング30とハウジング46相互の内面に形成された凹の段部の内側面により自己潤滑軸受47、48の軸方向への移動を拘束しつつ、ステータ41を回転自在に支持するように構成されている。
このような構成の一軸偏心ねじポンプ1は、上記モータ2の回転力によって駆動軸8がモータ2の出力軸3と一体で回転すると、この駆動軸8に直接接続されたロータ42が回転する。そして、ねじポンプ部40は、ロータ42がその回転軸線L2を中心として回転し、ロータ42の螺旋部42aの動きに伴ってステータ41もその回転軸線L1を中心としてロータ42の回転と同期してロータ42の1/2の回転速度で従属回転することにより、圧送流体を吸込口12から吐出口16に向けて圧送するようになっている。
ステータ内管部材41aは、ゴム分子に潤滑剤を化学吸着させた自己潤滑性ゴムで構成されている。自己潤滑性ゴムは、未加硫ゴム組成物に、潤滑剤を加え加硫処理することにより、加硫ゴム中のゴム分子に潤滑剤が化学結合ないし化学吸着することにより得られる。その結果、自己潤滑性ゴムは従来の潤滑剤混入ゴムとは本質的に異なっている。
本実施形態で用いるゴムとしては、天然ゴム(NR)、合成ゴム、エラストマーが適宜用いられる。合成ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、エチレンプロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元重合体ゴム(EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CMS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム(EVA)、シリコーンゴム、フッ素ゴム等があげられる。
潤滑剤としては四フッ化エチレン重合体等のフッ素樹脂の他、一般的な潤滑剤において基油として使用される鉱物系潤滑油や合成潤滑油を使用することができる。その種類は特に限定されるものではないが、鉱物系潤滑油としては、パラフィン系鉱物油、ナフテン系鉱物油、及びそれらの混合油を使用することができ、また、合成潤滑油としては、合成炭化水素油、エーテル油、及びエステル油等を使用することができる。
具体的には、合成炭化水素油としてはポリα−オレフィン油等を、エーテル油としてはジアルキルジフェニルエーテル油、アルキルトリフェニルエーテル油、アルキルテトラフェニルエーテル油等を、エステル油としてはジエステル油、ネオペンチル型ポリオールエステル油、これらのコンプレックスエステル油、芳香族エステル油、炭酸エステル油、グリセリンエステル油等を使用することができる。
これらの基油は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
このように、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1のステータ41は、自己潤滑性ゴムで構成されたステータ内管部材41aを備えており、ロータ42の先端側の螺旋部42aがステータ41のステータ内管部材41aと摺接している。このため、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1は、潤滑剤を用いなくてもステータ内管部材41a自体に一定の滑性があるため、起動トルクが低い。また、長時間停止後に起動する際にドライ摺動となった場合でも、ロータ42に負担がかかりにくい。また、ステータ内管部材41aを構成する自己潤滑性ゴムは、自己潤滑性等の性能が半永久的に持続するという特徴を有しているため、上記効果が長続きする。
さらに、ステータ内管部材41aは、大半の金属、合成樹脂等に固着せず、非移行性に優れているという特徴を有しているため、一軸偏心ねじポンプ1の他の部品やステータ内管部材41aを交換する際にも便利である。
また、ステータ内管部材41aを構成する自己潤滑性ゴムは、毒性が無く人体に無害であるため、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1は、固形物含有液、スラリー、高粘度液等の他、牛乳、豆乳、ジャム、ドレッシング、すりみ(魚肉、鶏肉、獣肉等)、トマトペースト、焼き肉のタレなどの各種食品をはじめ、液状薬品等の医薬品、液状の化粧品を圧送する際にも問題なく使用することができる。
このステータ内管部材41aを構成する自己潤滑性ゴムとしては、例えば、株式会社田崎アサヒ製の自己潤滑ゴムがあげられる。具体的な商品名としては、ペンダントゴムFKM、ペンダントゴムHNBR、ペンダントゴムNBR、ペンダントゴムEPDM等があげられる。
次に、この一軸偏心ねじポンプ1の作用・効果について説明する。
この一軸偏心ねじポンプ1は、駆動軸8に直結された雄ねじ状のロータ42と雌ねじ状の内面を有するステータ41とを備え、ステータ41が、自己潤滑軸受47、48を介して回転可能に支持されるとともに、回転軸線L1がロータ42の回転軸線L2に対して偏心して配置されている。
一軸偏心ねじポンプ1は、ロータ42が回転しつつステータ41の中心軸線に対して偏心運動を行うことによって流体を吸入口12から吐出口16へ圧送する構成なので、モータ2の駆動によって出力軸3に直結されたロータ42を回転させると、ロータ42はその回転軸線L2を中心として回転し、ロータ42の螺旋部42aの動きに伴ってステータ41もその回転軸線L1を中心としてロータ42の回転と同期して従属回転することにより、圧送流体を吸込口12から吐出口16へ圧送することができる。
そのため、ユニバーサルジョイントを用いない構成とすることができ、構造が簡単である。特に圧送流体として食品を圧送する場合においては、ユニバーサルジョイントのデッドスペースの洗浄の問題が解消されるので、駆動軸8とロータ42との間にユニバーサルジョイントを介在させた一軸偏心ねじポンプと比べて分解組立性や清掃性・洗浄性を向上させることができる。
さらに、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、上述したように、ステータ41が回転可能に支持され、ロータ42が駆動軸8に固定されるとともに該ロータ42の回転軸線L2がステータ41の回転軸線L1から所定の偏心量Eだけ偏心するように構成され、ステータ41がロータ42の回転速度の1/2の回転速度でロータ42に従属回転する構成となっている。そのため、駆動軸8からロータ42への回転力の伝達に、例えばユニバーサルジョイントを用いた一軸偏心ねじポンプに比べて、高圧運転時のロータ42とステータ41の接触荷重をより小さくすることができる。
特に、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ41は、そのステータ内管部材41aが自己潤滑性ゴムで構成されているので、長時間停止後に起動する際にドライ摺動となった場合でも、低トルクで起動することができる。さらに、低トルクで起動することができるため、ロータの破断が起こりにくい。また、ドライ摺動となった場合でも、ステータが焼き付きにくく損傷しにくい。
なお、本発明に係る一軸偏心ねじポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。例えば、ステータ41の回転速度は、必ずしもロータ42の回転速度の1/2になっている必要はなく、他の回転速度でもよい。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、一軸偏心ねじポンプとして、ステータ41が回転可能に支持され、ロータ42が駆動軸8に固定されるとともに該ロータ42の回転軸線L2がステータ41の回転軸線L1から所定の偏心量Eだけ偏心するように構成され、ステータ41がロータ42の回転速度の1/2の回転速度でロータ42に従属回転する構成例を示した。しかし、これに限らず、本発明は、以下の第2実施形態のように、例えばユニバーサルジョイントを用いた一軸偏心ねじポンプにも適用することができる。
図2は、第2実施形態の一軸偏心ねじポンプ1を軸線に沿った平面で切断した断面図である。第2実施形態の一軸偏心ねじポンプ1の構成、動作、及び作用効果等は、第1実施形態とほぼ同様であるので、異なる部分のみ説明し、同様の部分の説明は省略する。
本実施形態は、駆動部からロータ42への回転力の伝達にユニバーサルジョイントを用いた一軸偏心ねじポンプ1において、ロータ42は、ステータ41と摺接している。
すなわち、図2に示すように、この一軸偏心ねじポンプ1は、雌ねじ状の内面をもつ固定されたステータ41に雄ねじ状のロータ42が内装されている。雄ねじ状のロータ42は、ユニバーサルジョイント13を介して駆動軸8に連結され、駆動軸8は、カップリング19を介してモータ2の出力軸3に連結されている。
この一軸偏心ねじポンプ1によれば、駆動軸8をモータ2で回転させることにより、ステータ41の軸心に対してロータ42が回転しつつ偏心運動を行うことによって圧送流体を吸入口12から吸込み部14を介して吐出口16へ圧送することができる。
ここで、ステータ41は、自己潤滑性ゴムを用いて構成されている。
このように、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1によれば、ロータ42の先端側の螺旋部42aが、自己潤滑性ゴムで形成されたステータ41と摺接している。このため、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1は、潤滑剤を用いなくてもステータ41自体に一定の滑性があるため、上記第1実施形態で説明した作用効果同様に、長時間停止後に起動する際にドライ摺動となった場合でも、低トルクで起動することができる。さらに、低トルクで起動することができるため、ユニバーサルジョイント13やロータ42の破断が起こりにくい。また、ドライ摺動となった場合でも、ステータ41が焼き付きにくく損傷しにくい。
〔第3実施形態〕
図3は、第3実施形態の一軸偏心ねじポンプ1を軸線に沿った平面で切断した断面図である。第3実施形態の一軸偏心ねじポンプ1の構成、動作、及び作用効果等は、第1実施形態とほぼ同様であるので、異なる部分のみ説明し、同様の部分の説明は省略する。
本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1のステータ内管部材41aは、図4にも示すように、自己潤滑性ゴムが一定の肉厚にモールド形成されてなる略筒状のゴム部材41gと、このゴム部材41gの外周面を覆って一体に形成された外筒41hとを有し、上記雌ねじ状の内面がこのゴム部材41gの内周部によって構成されている。ゴム部材41gは、厚みが均等で且つ薄く形成されているため、撓み量を抑えることができる。
具体的には、ステータ41は、ゴム部材41gと、外筒41hと、ゴム部材41g及び外筒41hを軸方向の両側から挟み込むように形成された段付き形状の二つのステータ外管41b,41cとを有して構成されている。
外筒41hは、ステータ内管部材41aの内面と相似形状であり且つステータ内管部材41aの内面より大きな内面を有する。そして、外筒41hの内面には、自己潤滑性ゴムで構成された膜状のゴム部材41gが被覆されている。
さらに、外筒41hは、その両端に、径方向外側に向けて円環状に張り出したフランジ41fを有し、ゴム部材41gは、前記二つのステータ外管41b,41cの段付き形状に対向して前記フランジ41fの軸方向両端面まで延設されている。
また、二つのステータ外管41b,41cは、図3に示すように、相互が対向する端部に、互いに螺合するねじ部41m、41nを有し、該ねじ部41m、41nを軸方向に閉め込むことによって前記段付き形状との協働により、ゴム部材41g及び外筒41hをその軸方向の両側から挟み込むようになっている。
次に、この一軸偏心ねじポンプ1の作用・効果について説明する。
この一軸偏心ねじポンプ1は、ロータ42の回転力でステータ41をロータ42の回転速度の1/2の回転速度で従属回転させるものであり、ステータ41が、その雌ねじ状の内面が一定の肉厚に形成されたゴム部材41gを有する構成としたので、仮にロータ42からステータ41への回転力を伝達するときの起動時の衝撃が大きい場合でも、ステータ41のゴム部材41gを起動時の衝撃で均一に弾性変形させることができる。
そのため、図5および図6に示すように、ステータ41がロータ42の回転に対して軸方向全体に亘って均一に従属可能となり、これにより、ロータ42とステータ41との本来の正確な位相関係を保つことができる。つまり、図5および図6において、ロータ42とステータ41とのシールラインが正しく保たれ、図面上の輪郭線が相互に交差せずにステータ41の内周面にロータ42の外周面が接触した状態が保たれる。なお、図5において、符号R1はロータ42の回転角のイメージを示し、符号R2はロータ42に従属回転するステータ41の回転角のイメージを示している。
また、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1によれば、ロータ42の先端側の螺旋部42aがステータ41と摺接しており、ステータ41のゴム部材41gが自己潤滑性ゴムで形成されている。このため、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1は、潤滑剤を用いなくてもステータ41自体に一定の滑性があるため、上記第1実施形態で説明した作用効果同様に、長時間停止後に起動する際にドライ摺動となった場合でも、低トルクで起動することができる。さらに、低トルクで起動することができるため、ロータの破断が起こりにくい。また、ドライ摺動となった場合でも、ステータ41が焼き付きにくく損傷しにくい。
また、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1のゴム部材41gは、ステータ内管部材41aの雌ねじ状の内面に、ゴムの厚みが均等で且つ薄く形成されているため、撓み量を抑えることができる。
ゴム部材の厚みが不均等な従来のステータでは、片側で0.3〜0.5mm程度の締め代を必要とする。そのため、長時間停止後の起動時には、ロータ42とステータ41の間の液膜が切れ、起動時にはドライ摺動となり、大きな起動トルクを要する。
しかし、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1は、ゴムの厚みが均一なステータ41では、締め代が片側で0.2mm以下と小さくても、一軸偏心ねじポンプの性能を維持することができる。
また、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ41が、ステータ内管部材41aと、ステータ内管部材41aをその軸方向の両側から挟み込むように形成された段付き形状の二つのステータ外管41b,41cとを有して構成され、ステータ内管部材41aは、ゴム部材41gと、ゴム部材41gの外周面を覆って一体に形成された外筒41hとを有する構成としたので、ステータ41の雌ねじ状の内面が一定の肉厚に形成されたゴム部材41gを有する構成を実現する上で好適である。
さらに、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ41の外筒41hは、その両端に、径方向外側に向けて円環状に張り出したフランジ41fを有し、ゴム部材41gが、二つのステータ外管41b,41cの段付き形状に対向してフランジ41fの軸方向両端面まで延設したので、フランジ41fの部分のゴム部材41gがシール機能を奏することができる。よって、ステータ41の雌ねじ状の内面が一定の肉厚に形成されたゴム部材41gを有する構成を実現する上でより好適である。
また、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、二つのステータ外管41b,41cが、相互が対向する端部に、互いに螺合するねじ部41m、41nを有し、このねじ部41m、41nを閉め込むことによって、二つのステータ外管41b,41cの段付き形状との協働により、ゴム部材41g及び外筒41hをその軸方向の両側から挟み込む構成となっている。そのため、二つのステータ外管41b,41c相互の軸方向の対向距離を容易に調整しつつも、ステータ内管部材41aを確実に両側から挟み込むことが可能となる。よって、ステータ41の雌ねじ状の内面が一定の肉厚に形成されたゴム部材41gを有する構成を実現する上でより一層好適である。
〔第4実施形態〕
第3実施形態では、一軸偏心ねじポンプとして、ステータ41が回転可能に支持され、ロータ42が駆動軸8に固定されるとともに該ロータ42の回転軸線L2がステータ41の回転軸線L1から所定の偏心量Eだけ偏心するように構成され、ステータ41がロータ42の回転速度の1/2の回転速度でロータ42に従属回転する構成例を示した。しかし、これに限らず、本発明は、以下の第4実施形態のように、例えばユニバーサルジョイントを用いた一軸偏心ねじポンプにも適用することができる。
図7は、第4実施形態の一軸偏心ねじポンプ1を軸線に沿った平面で切断した断面図である。本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1の構成、動作、及び作用効果等は、第3実施形態とほぼ同様であるので、異なる部分のみ説明し、同様の部分の説明は省略する。本実施形態は、駆動部からロータ42への回転力の伝達にユニバーサルジョイントを用いた一軸偏心ねじポンプ1において、ロータ42は、ステータ41と摺接している。
すなわち、図7に示すように、この一軸偏心ねじポンプ1は、雌ねじ状の内面をもつ固定されたステータ41に雄ねじ状のロータ42が内装されている。雄ねじ状のロータ42は、ユニバーサルジョイント13を介して駆動軸8に連結され、駆動軸8は、カップリング19を介してモータ2の出力軸3に連結されている。
この一軸偏心ねじポンプ1によれば、駆動軸8をモータ2で回転させることにより、ステータ41の軸心に対してロータ42が回転しつつ偏心運動を行うことによって圧送流体を吸入口12から吸込み部14を介して吐出口16へ圧送することができる。
本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1のステータ41は、自己潤滑性ゴムが一定の肉厚にモールド成形されてなる略筒状のゴム部材41gと、このゴム部材41gの外周面を覆って一体に形成された外筒41hとを有し、上記雌ねじ状の内面がこのゴム部材41gの内周部によって構成されている。
このように、本実施形態の一軸偏心ねじポンプによれば、ロータ42の先端側の螺旋部42aがステータ41の自己潤滑性ゴムで形成されたゴム部材41gと摺接している。このため、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1は、潤滑剤を用いなくてもステータ41自体に一定の滑性があるため、上記第1実施形態で説明した作用効果同様に、長時間停止後に起動する際にドライ摺動となった場合でも、低トルクで起動することができる。さらに、低トルクで起動することができるため、ユニバーサルジョイント13やロータ42の破断が起こりにくい。また、ドライ摺動となった場合でも、ステータ41が焼き付きにくく損傷しにくい。
1 一軸偏心ねじポンプ
41 ステータ
41a ステータ内管部材
41g ゴム部材
41h 外筒
42 ロータ
42a 螺旋部
E 偏心量
L1,L2 回転軸線

Claims (3)

  1. 雌ねじ状の内面を有する略筒状のステータと、前記ステータに内挿される雄ねじ状の螺旋部を有するロータと、を備え、前記ロータは、その回転軸線が前記ステータの中心軸線に対して偏心して配置された一軸偏心ねじポンプであって、
    前記ステータの内面が、ゴム分子に潤滑剤を化学吸着させた自己潤滑性ゴムで構成されていることを特徴とする一軸偏心ねじポンプ。
  2. 前記ステータは、前記ステータの内面と相似形状で且つ大きな内面を有する外筒と、前記外筒の内面に被覆された前記自己潤滑性ゴムとを備えることを特徴とする請求項1に記載の一軸偏心ねじポンプ。
  3. 前記ステータは前記中心軸線を回転軸線として回転可能に支持されており、前記ロータの回転速度の1/2の回転速度で前記ロータに従属回転するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の一軸偏心ねじポンプ。
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