JP2015126760A - 変形爪矯正具 - Google Patents

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Abstract

【課題】変形、湾曲の強い重度の変形爪、または、爪側縁部が不規則な形状となっている変形爪であっても、装着時に患者に痛みを与えずに、爪の根元の近くまで容易に挿入することができ、それにより、大きな矯正効果が得られ、かつ、変形爪の再発を防止できる変形爪の矯正具を提供する。
【解決手段】爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域3、及び該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域4を有し、矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、挿入縁部領域4の上流側端部を含む箇所に特定の形状と寸法を有するスクリュー翼様部が形成され、かつ、挿入縁部領域4のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成されてなることを特徴とする矯正具。
【選択図】図4

Description

本発明は、変形爪矯正具に関する。更に詳細には、本発明は、爪の長手方向を横切る方向に沿って装着する帯状の変形爪矯正具であって、爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域を有し、該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所に特定の形状と寸法を有するスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成されてなることを特徴とする矯正具に関する。また、爪の左右に取付けるための一組の上記変形爪矯正具からなる変形爪矯正用キット、及び上記一組の変形爪矯正具を組み合わせてなる変形爪矯正システムにも関する。本発明の矯正具を用いると、スクリュー翼様部とフック部との連携により、変形、湾曲の強い重度の陥入爪であっても、装着時に痛みを生ずること無く、効果的な爪矯正のために最も重要な箇所である爪の根元の側爪部まで矯正具を挿入することが出来るため、患者への負担を軽減しつつ、大きな矯正効果が得られる。
爪の変形症には、「巻き爪」や「陥入爪」と称されるものがあり、これらの用語は屡々あまり区別無く用いられるが、一般的には、横方向に爪が巻いたようになる症状を「巻き爪」と称し、強く湾曲した爪の両端が皮膚・肉部(軟部組織)に食い込んだ状態になる症状を「陥入爪」と称することが多い。陥入爪の場合、爪の成長にしたがって、爪の片方又は両方の側縁部が爪溝内に深く食い込み、軟部組織(爪内部の肉)に刺さって炎症を起こし、疼痛や激痛を引きこす。主な発症原因としては圧迫、外傷、深爪、先天異常などが挙げられる。陥入爪は足親指に特に高頻度に起こる。陥入爪を直すための従来の方法としては、爪溝に陥入した爪側縁部を外科的手術により除去する方法、矯正具や矯正装置を用いる方法、及び矯正用処理剤を用いる方法などが知られている。矯正具や矯正装置を用いる方法については、例えば、米国特許第4,057,055号公報(特許文献1)、特開平8−215227号公報(特許文献2)、特開2001−276104号公報(特許文献3)、特開2011−104231号公報(特許文献4)や特開2002−360619号公報(特許文献5)を参照できる。また、矯正用処理剤を用いる方法については、特開2004−238288号公報(特許文献6)を参照できる。更には、矯正用処理剤を用いた処置に好適に用いられる装置として、WO2008−142880(特許文献7)に記載の装置が知られている。
しかし、外科的手術による方法は煩雑であり、また、手術により爪甲幅が恒久的に狭くなる。更に、外科的手術による方法では、軟部組織に食い込んだ爪を部分的に切断して除去するため、細菌感染の虞があるときには手術することが困難である。また、外科的手術により爪を部分的に切除して陥入爪を一時的に直したとしても、爪全体の巻き方向への屈曲性が矯正されていないため、手術後、陥入爪が 再発する場合が少なくない。従って、陥入爪を直すための方法としては、外科的手術によらない方法、即ち、保存的方法が望ましいという考えが一般的になりつつある。
矯正具や矯正装置を用いる方法については、以下の通りである。例えば、特許文献1には、陥入部を有する爪の外表面の両側縁部に、該爪を有する指の長手方向に沿って接着するポスト部材、及びゴム紐などの張力部材を含む装置であって、上記ポスト部材は、張力部材を保持するための直立部分を有しており、爪の外表面の両側縁部に接着されたポスト部材同士を上記の張力部材によって引きつけ合うことにより、爪の両側縁部を持ち上げるように構成された装置が提案されている。また、特許文献2には、形状記憶合金または形状記憶樹脂からなる板状片を巻き爪の屈曲面に接着剤で貼着させておき、環境温度を所定の温度以上に上昇させることによって、板状片の復元力により巻き爪を直す方法が提案されている。更に、特許文献3には、次のような爪の変形を直す矯正具およびそれを用いた矯正方法が提案されている。特許文献3に記載された爪の変形を直す矯正具は、フック部を有するワイヤーなどのフック部を爪の両側縁部の陥入部分に引っ掛けて、陥入した 爪の両側縁部を爪の中央方向に引っ張るように構成された矯正具である。より具体的には、爪体の幅方向の一方側端縁に係止される第1の係止部、爪体の表面の一部に当接される第1の当接部および第1の当接部に連接される第1の連結フック部を有する第1の矯正体と、爪体の幅方向の他方側端縁に係止される第2の係止部、爪体の表面の一部に当接される第2の当接部および第2の当接部に連接される第2の連結フック部を有する第2の矯正体と、第1の連結フックおよび第2の連結フック部に係止され、第1の係止部および第2の係止部を爪体の幅方向の中間部側に所定の吊り上げ力で引っ張り寄せた状態で保持し、爪体の一方の側端縁および他方の側端縁を引っ張り上げる矯正作動部とを含むものである。特許文献4には、三角形の一辺にU字型溝を有し、その溝に対向する一頂点に引っ掛け金具を有している三角形状のプレートと、S字型であって両端が90度軸転しているフックで構成されることを特徴とする巻き爪装具が開示されている。
しかし、特許文献1に記載された装置は、陥入した爪の両側縁部に対して、陥入部を爪溝から抜き出すために必要な上方向の力よりも、爪の中央方向に引寄せる方向に大きく力が働いてしまい、適切な矯正効果を得ることが困難であった。また、この装置を用いた場合、数ヶ月の治療期間を要するが、この特許公報に記載の装置のポスト部材は直立部分を有しており、この装置を装着したまま生活するのは非常に困難である。従って、特許文献1に記載された装置は実用的ではなかった。更には、陥入爪などの爪変形症においては、爪は、その根元に近いほど爪溝の皮膚・肉部へ深く食いこんでいるが、十分な矯正効果を得、かつ、再発を防止するためには、爪の根元で爪溝に食いこんでいる爪側部の湾曲を矯正する必要があるところ、この装置では、基本的に、露出している爪の中央部分にのみ作用するものであり、大きな矯正効果は望めず、特に爪の側縁部が皮膚・肉部に深く食いこんだ重度の陥入爪の矯正には適さないという問題、及び、爪が伸びるに従い陥入爪が再発するという問題があった。
上記特許文献2に記載される方法の場合は、形状記憶合金または形状記憶樹脂からなる板状片を接着剤で爪面に貼着するため、板状片が平坦化する際に爪表面が追従できないので、接着剤の接着力が低い場合には板状片が爪面から剥がれやすくなり、逆に、接着力が高すぎる場合には板状片の復元力を阻害するなどの不都合が生じる場合がある。更には、上記の板状片は露出している爪の中央部分にのみ作用するため、上記特許文献1と同様の問題が有った。
また、上記特許文献3に記載される方法の場合も、上記の板状片を用いる場合と同様に、数ヶ月の治療期間を要し、しかも矯正具を装着したまま生活しなければならないので、この方法は患者にとって大変に苦痛なものである。また、この方法では、爪の陥入した側縁部にワイヤーのフックをかけるので、しばしば疼痛や出血を伴い、患者にとっては更に苦痛であるのみならず、爪が硬かったり、脆かったりした場合や爪白癬の患者の場合には、適用することができないという問題があった。更には、細いワイヤー状のフックで陥入部を持ち上げるため、必然的に、爪の側縁部に加わる力は局所的なものであり、爪側縁部の湾曲を均等に効果的に矯正することは困難であった。また、上記の通り、陥入爪などの爪変形症においては、爪が、爪溝の皮膚・肉部へ深く食いこんでいる根元部分は、多くの場合、視認することすらできず、従って患者に負担をかけず、上記部分にワイヤーのフックをかけるのは非常に困難である。このため、結局は、爪の根元部分の湾曲を解消することができず、爪の変形が再発してしまうという問題があった。
特許文献4に記載されている三角形状の装具は、三角形の1辺に形成された幅の広いU字型溝に爪辺縁を嵌め込んだ状態で効果的な矯正を行うことを目的としているが、U字型溝が長すぎ、かつ、全長に亘り一定の断面形状となっているため、特に重度の陥入爪や爪の辺縁部が変形して非直線的になっているような場合に装着が困難であり、実用性が低いものであった。また、その形状から、患者に負担をかけずに、爪の根元に装具を装着することは困難であり、上記特許文献1等と同様の問題があった。
また、特許文献5には、施術者が手に持つ操作部と、爪に接触する接触部とを備え、前記接触部に、断面略J字状に形成された陥入爪の部分に挿入される先端溝を備えた矯正具であって、前記先端溝を陥入爪の部分に挿入した状態で、施術者が矯正具を移動させることにより陥入爪の湾曲状態を矯正し、矯正した状態のまま矯正具と爪とを接着させた後、矯正具を爪の形に合わせて整形して外観的に爪と一体化させ、その後、爪が伸びるのに合わせて不要部分を除去することを特徴とする陥入爪の矯正具が開示されている。更には、非特許文献1においては、この特許文献5に開示されているものと実質的に同様の技術思想に基づいた器具(splint)を用いた治療の例が報告されている。上記特許文献5の図面に示された矯正具は、一見、爪の根元の方まで差し込む設計であるような印象を与えるが、実際には、上記の通り矯正具の「先端溝」のみを爪の先端部に装着することしか開示されていない。例えば、特許文献5の図1に示されるものの場合、上記先端溝の爪の裏側に挿入する部分の幅が3mmと開示されている。当然のことながら、幅3mmの先端溝を、爪の根元の方まで差し込むことは想定できず、実際に、上記の通り、この特許文献には、「先端溝」を挿入するという記載しか無く、また図面においても、先端部のみが挿入されている状態が示されている。なお、上記の幅3mmは、先端溝で爪の端部を把持した状態で捻って爪を矯正するという特許文献5の技術思想上、要求されるサイズと強度を確保するために最低限必要な幅であると解される。
特許文献5に開示された上記のような形状であると、矯正具を、根元の方まで差し込もうとすると、患者に大きな負担をかけてしまう。実際に、非特許文献1においても、写真に示されている態様においては、側爪甲縁と側爪郭との間(即ち、爪が皮膚に食いこんでいる箇所)に差し込まれるのは、先端の非常に短い領域に留まる。その結果、矯正効果も爪の先端及びその近辺に及ぼされるに過ぎない。従って、特許文献5の矯正具については、重度の陥入爪の矯正には効果が薄く、また爪の根元部分が十分に矯正されないため、爪の成長に伴って陥入爪が再発してしまう虞があった。また、上記特許文献4の場合と同様、特許文献5の矯正具の上記先端溝も、ほぼその全長に亘り一定の断面形状となっているため、爪の側縁部が不規則な形状に変形しているような場合には、無理に矯正具を爪の根元まで挿入しようとしても困難な場合が有った。
特許文献6に記載される、矯正用処理剤を用いる方法については、以下の通りである。この特許文献は、システイン、チオグリコール酸およびチオグリコール酸塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種の還元剤を含む、陥入爪などの変形爪矯正用処理剤、及びそれを用いる変形爪の矯正方法を開示している。この特許文献の発明は、爪の成分が髪の毛の成分に近いことに着目して、頭髪用のパーマネントウエーブ技術を変形爪の矯正に応用したものである。より具体的には、以下の操作を行う。パーマネントウエーブ用第1剤の主成分である上記還元剤に 乳化剤を添加して、還元剤5重量%含有のクリーム状薬剤を調製し、これを変形爪矯正用処理剤とする。まず、爪(陥入爪などの変形爪)を充分に成長させて伸びた状態にし、その前方部の伸びた部分(自由端縁部分)に2〜3個の小貫通孔を形成する。次に、上記処理剤を爪の外表面全体に塗布して約30分間静置することにより、爪中のケラチン蛋白質に含まれているシステインのジスルフィド結合を還元して2個のメルカプト基を形成することにより切断し、これにより、爪を軟化させる。処理剤を温水で洗浄除去する。こうして軟化させた状態の爪の形状を施術者が指で矯正した後、常温硬化性レジンを、爪の自由端縁部分の該小貫通孔を塞ぐように爪の外表面に塗布して爪を固定してから1時間静置し、その後に固定用レジンを除去する。しかし、この方法の場合は、矯正を施術者が指で行なうので、煩雑であり、熟練手技を要する。また、矯正後に固定するために爪が充分に成長して伸びた状態であることが必要であるが、陥入爪の患者は深爪していることが非常に多いため、直ちに矯正施術を行えない場合が多いという問題があった。また、基本的に爪の根元部は矯正されないため、上記特許文献5等と同様の問題が有った。
特許文献7には、爪溝に陥入した爪縁部を吊り上げることにより陥入爪を矯正するための装置であって、押下げヘッドを下端部に有する直立した押下げ部材;横方向に延びる吊り上げ角度維持手段であって、その中間部分に該押下げ部材が取付けられてなる吊り上げ角度維持手段;及び該吊り上げ角度維持手段の、押下げ部材が取付けられた該中間部を挟んで相対する位置からそれぞれ下方向に延びる1組の吊り上げ部材であって、その下端部にアンカーを保持してなる吊り上げ部材を含み、爪の外表面に装着した該装置の吊り上げ部材に張力をかけることにより、爪の外表面の該側部にそれぞれ取付けられた該アンカーに対して陥入爪を矯正するための吊り上げ力を発揮させながら、押下げ部材の押下げヘッドにより、爪外表面の中間部を指の厚み方向に押すことを特徴とする装置が開示されている。特にこの矯正装置を前述の特許文献6に記載されている様な爪軟化剤と併用することにより、約30分〜約1時間程度の短時間で、且つ非常に単純な操作で、患者に苦痛を与えることなく陥入爪を確実に矯正することができる。しかし、矯正処置後の爪の形を維持し、陥入爪の再発を防止するための手段を講じる必要があったが、この目的に最適な手段が存在しないというのが現状であった。
米国特許第4,057,055号公報 特開平8−215227号公報 特開2001−276104号公報 特開2011−104231号公報 特開2002−360619号公報 特開2004−238288号公報 WO2008−142880公報
J. Med. Invest. 2010 Aug;57(3-4):321-5. "Resin splint as a new conservative treatment for ingrown toenails.", K. Matsumoto et. al.
前述した通り、通常、陥入爪などの爪変形症においては、爪は、その根元に近いほど爪溝の皮膚・肉部へ深く食いこんでおり、十分な矯正効果を得、かつ、再発を防止するためには、爪の根元で爪溝に食いこんでいる爪側部の湾曲を矯正する必要があるところ、従来の変形爪矯正具では、爪の先端のみ又は爪の中央部のみを矯正することしかできず、爪の上記箇所の湾曲が解消されず、爪の成長に従い爪の変形が再発するという問題があった。この問題を解消すべく、従来の矯正具を無理に爪の根元の方に装着しようとしても、爪溝の軟部組織を傷つけてしまい、また、爪の側縁部が不規則な形状に変形しているような場合には、そもそも爪の根元部に装着することが困難であった。従って、矯正しようとする変形爪が、変形、湾曲の強い重度のものである場合や爪の側縁部が不規則な形状に変形しているような場合であっても、装着時に患者に痛みを与えずに、爪の根元の近くまで容易に挿入することができ、それにより、大きな矯正効果が得られ、かつ、変形爪の再発を防止できる変形爪の矯正具を提供することが望まれていた。
このような状況下、本発明者が上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、爪の長手方向を横切る方向に沿って装着する帯状の変形爪矯正具であって、爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域を有し、該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所に特定の形状と寸法を有するスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成されてなることを特徴とする矯正具により上記課題を解決できることを見出した。特に、上記のような挿入縁部領域の特定の構造により、矯正しようとする変形爪の変形の程度や態様によらず、患者に痛みを感じさせることなく、爪の根元の方までスムーズに挿入できることを見出した。このような知見に基づき、本発明を完成するに至った。
本発明の矯正具を用いると、矯正しようとする変形爪が、変形、湾曲の強い重度のものである場合や爪の側縁部が不規則な形状に変形しているような場合であっても、装着時に患者に痛みを感じさせることなく、矯正具を爪の根元の方まで挿入することができ、そのため、患者への負担を軽減しつつ、大きな矯正効果が得られ、かつ、爪の変形の再発を防止することができる。
本発明によれば、
爪の長手方向を横切る方向に沿って装着する帯状の変形爪矯正具であって、
爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
を有し、
該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している
ことを特徴とする矯正具
が提供される。
次に、本発明の理解を容易にするために、本発明の基本的特徴及び好ましい諸態様を列挙する。
1.爪の長手方向を横切る方向に沿って装着する帯状の変形爪矯正具であって、
爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
を有し、
該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している
ことを特徴とする矯正具。
2.該スクリュー翼様部の長さの最大値を100%としたときに、該スクリュー翼様部の長さの最小値が10%以下であることを特徴とする前項1に記載の矯正具。
3.該スクリュー翼様部の長さの最大値を100%としたときに、該スクリュー翼様部の長さの最小値が5%以下であることを特徴とする前項1に記載の矯正具。
4.該スクリュー翼様部が、上流側から下流側にかけて長さが直線的に増加している領域、上流側から下流側にかけて長さが段階的に増加している領域、上流側から下流側にかけて外側に膨らむ曲線を描いて長さが増加している領域、及び上流側から下流側にかけて内側に窪んだ曲線を描いて長さが増加している領域からなる群より選ばれる少なくとも1つの領域を有していることを特徴とする前項1〜3のいずれかに記載の矯正具。
5.少なくとも該挿入縁部領域が、可撓性材料で形成されていることを特徴とする前項1〜4のいずれかに記載の矯正具。
6.爪の長手方向を横切る方向に沿って測定される該帯状中央部領域の長さが、該矯正具を取り付ける爪の幅の50%を越すことを特徴とする前項1〜5のいずれかに記載の矯正具。
7.該矯正具の、上流側の端部及び下流側の端部からなる群より選択される少なくとも一方から伸びる、該矯正具の爪への固定を補助するための延長部を有することを特徴とする前項1〜6のいずれかに記載の矯正具。
8.該帯状中央部領域の上部表面に少なくとも1つの取っ手が設けられていることを特徴とする前項1〜7のいずれかに記載の矯正具。
9.該帯状中央部領域の両端のそれぞれから2つの挿入縁部領域が連続して伸びており、該帯状中央部領域が引きバネとして機能する形状であることによって、2つの挿入縁部領域をそれぞれ爪の左右に挿入することにより該矯正具を爪に装着した際に、爪を左右から締め付ける力が働くことを特徴とする前項1〜8のいずれかに記載の矯正具。
10.ジスルフィド結合に対する還元剤として作用する物質を含む爪軟化剤により軟化させて整形した爪に対して使用されることを特徴とする前項1〜9のいずれかに記載の矯正具。
11.爪の左右に取付けるための1組の帯状の変形爪矯正具を含む変形爪矯正用キットであって、該1組の矯正具のそれぞれが、
爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
を有し、
該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している
ことを特徴とする変形爪矯正用キット。
12.爪の左右に取付けるための1組の帯状の変形爪矯正具が組み合わされてなる変形爪矯正用システムであって、該1組の矯正具のそれぞれが、
爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
を有し、
該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲しており、
該1組の帯状の変形爪矯正具が、それぞれの帯状中央部で積層され、互いに接着剤により固定されてなる、
ことを特徴とする変形爪矯正用システム。
以下、本発明について添付の図面に参照して詳細に説明する。
図1は、爪1の正面図である。例えば、前述の特許文献5に開示されている矯正具の場合、矯正具の先端溝(爪の先端部を収めるための溝)は、ほぼその全長に亘り一定の略J字状断面を有している。即ち、この文献の矯正具を爪の先端から根元側に押し込む場合、当該先端溝は、爪の側端部において、下面a及び側面b、また更に場合によっては、上面cの周辺の軟部組織を押し分けて進行していくこととなる。上記先端溝の爪の下面aに面する箇所は、最先端部分にRが付けられているが、爪の側面b及び上面cに面する箇所では、先端溝の全長に亘り一定の形状となっている。これを爪の根元の方まで挿入すれば、当然、患者に大きな負担をかけてしまうため、特許文献5においては、上記の先端溝に陥入爪の側部先端のみ挿入して、これを先端溝によって把持した状態で矯正具をスクリュー状に回転させることによって、爪先端を捻って矯正するという手法を採用している。結果、基本的に矯正されるのは、爪の先端部とその近辺のみとなるが、陥入爪の湾曲は、爪の根元の方から開始しているため、爪の成長に従い、陥入爪が再発する虞があった。
特に、陥入爪は、重度のものになると、図2に示すように、360°以上の湾曲となってしまうことがある。この例の場合、正面から見て指の右側においては、爪は3時の方向から7時の方向にかけて皮膚・肉部に食いこんでいる。このような状態の陥入爪にあっては、爪の先端部とその周辺のみについて爪の湾曲を解消しても、十分かつ持続的な矯正効果を得ることはできない。従って、このような重度の陥入爪については、特許文献5に記載されている矯正具を用いて矯正することは困難であった。また、特許文献2のように爪の露出している表面にのみ板状片の矯正具を貼着するような技術では、爪溝に食いこんでいる爪の側部の湾曲にまで矯正効果を及ぼすことは困難であった。更には、特許文献4に記載されている装具のように幅の広いU字型溝に爪辺縁を嵌め込もうとしても、爪の根元の方では、図1に示す爪の側面bは軟部組織に食いこんで視認できないような状態であるので、患者に負担をかけずに、爪の根元部分の側面bを上記のようなU字型溝を嵌め込むことは困難であった。また、特許文献2や特許文献5の矯正具は、爪の側縁部を収めるための溝が、ほぼその全長に亘り一定の断面形状となっているため、爪の側縁部が不規則な形状に変形しているような場合には、無理に矯正具を爪の根元まで挿入しようとしても困難な場合が有った。
これに対して、本発明の矯正具は、これを爪の先端から根元方向に挿入する場合、先ず、スクリュー翼様部が徐々に爪の側面bを捉えていき、そしてフック部が側面bから下面aまでを捉えるように構成されており、実際の使用時には、矯正具を爪の先端から押し込むと、先ずスクリュー翼様部が爪側縁部と軟部組織との間に滑り込むように滑らかに進入して行き、そして該スクリュー翼様部に先導される形でフック部も滑らかに爪の根元まで挿入され、それにより爪が食いこんだ軟部組織に負荷をかけずに矯正具を装着することができる。本発明の矯正具において、上記スクリュー翼様部は、矯正具の挿入縁部領域の上流側端部(最初に爪に接する部分)を含む箇所に形成され、このスクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されている。また、挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側には、フック部が形成され、該フック部は下方に向けて90°を越す角度で湾曲している。ここで、スクリュー翼様部及びフック部の湾曲の角度とは、図3に示す如く、本発明の矯正具を正面から見たときに、湾曲部分(図3におけるe−fの曲線)をそのまま延長した円(図3において延長部分を点線で示す)若しくはこれに近似する円を想定し、その円の中心dと湾曲の開始地点eとを結ぶ直線d−eと該中心dと該スクリュー翼様部(又はフック部)の先端部fとを結ぶ直線d−fを引いたときに、上記直線d−eと直線d−fとの間に形成される中心角α(図3の例では80°)のことを意味する。スクリュー翼様部(又はフック部)が湾曲により完全に一周していれば、該角度αは360°であり、半円を描いていれば、角度αは180°であり、円の1/4であれば、角度αは90°である。尚、図8に示すように、該フック部は、湾曲が少ない部分があり、それによりコの字に近い形状をなしていてもよいが、その場合、帯状中央部領域とフック部の境界から開始する湾曲をそのまま延長した円を想定して(即ち、湾曲が少ない部分は無視して)、上記したのと同様の方法により、湾曲角度αを決定する。また、上記スクリュー翼様部について、湾曲が少ない部分があり、それによりL字に近い形状をなしている時も上記と同様とする。
なお、特許文献5に開示された矯正具においては、先端溝は、爪の端部をしっかり把持し、その状態で矯正具を捻っても、爪の先端部が先端溝から外れないようにすることが肝心である。一方、本発明の矯正具の場合、上記の通り、スクリュー翼様部を有することにより、爪への装着時には、このスクリュー翼様部が爪の側部に対して滑ることにより、患部に負担をかけずに爪の根元の方まで挿入させることができる。本発明の矯正具であれば、図2に示すような重度の陥入爪であっても、爪の根元方向まで無理なく挿入することができ、結果、効果的な矯正が可能である。上記から分かる通り、本発明と特許文献5に係る発明は、互いに全く逆の技術思想に基づくものである。
本発明の矯正具に関して、図4〜9に参照して以下に具体的に説明する。
本発明の変形爪矯正具は、爪の長手方向を横切る方向に沿って装着する帯状の変形爪矯正具であって、爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域3、及び該帯状中央部領域3の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域4を有している。
上記帯状中央部領域3は爪の上側表面に当接させるための領域である。この領域の寸法や形状については特に制限は無く、爪に装着する前には、操作性などを確保する目的で、爪の幅よりも相当長くしておき、装着後に不要な部分を切除するようにしても良い。一般に、爪の表面に接着されている帯状中央部領域3の面積が大きいほど、矯正具をより安定に爪表面に固定できるため、帯状中央部領域3の長さが、該矯正具を取り付ける爪の幅の50%を越すことが好ましい。具体的には、帯状中央部領域3の爪の長手方向に直交する方向に測定される長さは、通常3〜25mmであり、好ましくは5〜20mmであり、より好ましくは7〜15mmである。但し、上記した通り、装着時の操作性などの観点から、上記の範囲よりも長くしておき、爪への装着後に余計な長さをカットしても良い。上記帯状中央部領域3の爪の長手方向に沿って測定される幅は、対象とする爪のサイズなどにより、適切な幅を適宜選択することができる。帯状中央部領域3の幅は、通常2〜20mmであり、好ましくは3〜15mmであり、より好ましくは4〜9mmである。また、帯状中央部領域3の厚みについては、本発明の矯正具を装着時に目立たないものとする観点からは、薄くすることが望ましいが、強度や矯正力を発揮する弾性度などを考慮して、通常0.1〜5mm、好ましくは0.2〜2mm、より好ましくは0.4〜1.0mmの範囲から適宜選択することができる。また、帯状中央部領域3は、平板状でもよいが、爪の表面の形状にフィットさせるべく、湾曲した形状を有していてもよい。ただし、矯正具の取付けやすさや十分な矯正効果を得る観点から、帯状中央部領域3の曲率半径Rが、フック部の曲率半径Rよりも大きいことを要する。平板状であると、帯状中央部領域3による板バネのような効果が得られる。一方、湾曲していると、矯正具と爪に接着する際に便利であるという利点がある。
尚、本発明の矯正具においては、基本的に、爪の上側表面に当接させる部分が、帯状中央部領域3であり、そこから連続して伸びる、爪の上側表面には接触しない領域が、挿入縁部領域4である。帯状中央部領域3が湾曲形状であり、挿入縁部領域4(フック部4a及びスクリュー翼様部4b)との境界が明確でない場合でも、帯状中央部領域3の曲率半径Rよりもフック部の曲率半径Rの方が小さいため、Rが変る地点が帯状中央部領域3とフック部4aとの境界であると認識することができる。また、スクリュー翼様部4bと帯状中央部領域3との境界が、一見して明確でない場合もあり得るが、そのような場合、帯状中央部領域3とフック部4aとの境界線の延長線上に帯状中央部領域3とスクリュー翼様部4bとの境界があるものとする。
本発明においては、該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域4の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部4bが形成され、かつ、該挿入縁部領域4のスクリュー翼様部4bよりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部4aが形成され、該スクリュー翼様部4bは、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部4の幅の5%以上に亘って形成されており、そして該フック部4aは、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している。該スクリュー翼様部4bは、該挿入縁部4の幅の5〜99%であることが好ましく、7〜80%であることがより好ましく、10〜60%であることが特に好ましい。
上記スクリュー翼様部4bの湾曲角度は、好ましくは1〜90°であり、より好ましくは5〜90°であり、更に好ましくは8〜90°である。更に、上流から下流にかけて徐々に湾曲角度が大きくなるように設計することが好ましい。例えば、スクリュー翼様部4bの上流側端部から下流側端部までの距離を100%としたときに、上流側端部からの距離が20%までの領域においては、上記の湾曲角度を1〜18°、上流側端部からの距離が20%〜40%までの領域においては、上記の湾曲角度を18〜36°、上流側端部からの距離が40%〜60%までの領域においては、上記の湾曲角度を36〜54°、上流側端部からの距離が60%〜80%までの領域においては、上記の湾曲角度を54〜72°、上流側端部からの距離が80%〜100%までの領域においては、上記の湾曲角度を72〜90°とすることが好ましい。尚、最適な湾曲角度は、患者によって様々であるので、実際の治療の際に、個々の症例に合わせて適宜調節してもよい。
該スクリュー翼様部4bの長さ(爪の幅方向に沿って測定される、帯状中央部領域3との境界からスクリュー翼様部4bの先端までの距離)の最大値を100%としたときに、該スクリュー翼様部4bの長さの最小値が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。また、該スクリュー翼様部4bの上流側端部において、長さが最小(例えば0%)であることが好ましい。該スクリュー翼様部4bの最長部(上記の最大値を示す箇所)の実際の長さは、通常10mm以下であり、好ましくは6mm以下であり、より好ましくは4mm以下である。
該スクリュー翼様部4bの具体的な形状に関しては、上記の要件を満たす限り特に制限はないが、例えば、上流側から下流側にかけて長さが直線的に増加している領域(例えば、図5に示す4b)、上流側から下流側にかけて長さが段階的に増加している領域(例えば、図8に示す4b)、上流側から下流側にかけて外側に膨らむ曲線を描いて長さが増加している領域(例えば、図6に示す4b')、及び上流側から下流側にかけて内側に窪んだ曲線を描いて長さが増加している領域(例えば、図6に示す4b")からなる群より選ばれる少なくとも1つの領域を有しているものなどが挙げられる。また、図7に示す4bのように、長さが変化しない箇所があっても良い。
また、共に爪の長手方向に沿って測定される帯状中央部領域3の幅と挿入縁部領域4の幅は、同じであっても異なっていてもよい。例えば、挿入縁部領域4の幅に比して帯状中央部領域3の幅を大きくとり、爪表面のより大きな領域をカバーできるようにして矯正効果の向上を図ることができる。また、逆に挿入縁部領域4の幅の方を大きくする場合として、図9に示すように、帯状中央部領域3を、挿入縁部領域4との境界においてのみ挿入縁部領域4と同じ幅とし、上流側端部において帯状中央部領域3と挿入縁部領域4との境界周辺が湾曲形状で突出するような態様としてもよい。このような態様は、装着時に爪陥入部の軟部組織への負荷を更に減ずることができる。特に、重度の陥入爪であって、軟部組織が爪の上側表面(図1のc)に大きく覆い被さっているような場合に有利である。
本発明の矯正具の材料については、上記した本発明の効果が得られる限り特に制限はなく、種々の樹脂や金属を用いることができる。また、帯状中央部領域3と該挿入縁部領域4とを、それぞれ異なる材料で形成しても良い。例えば、帯状中央部領域3とスクリュー翼様部4bとを樹脂で形成し、フック部4aを金属製としてもよい。
本発明においては、少なくとも該挿入縁部領域4、特にスクリュー翼様部4bが、可撓性材料で形成されていることが好ましい。可撓性材料としては、例えば可撓性樹脂を使用することができる。使用できる樹脂の例としては、ポリカーボネート、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ナイロン(ポリアミド)、酢酸テニテ(tenite acetate)、酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、フルオロカーボン樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂(PES)及びポリフェニルサルフォン樹脂(PPSU)等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても組み合わせて用いても良い。より具体的な例としては、米国BASF Corporationから入手可能なスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBC)であるStyrolux(登録商標)684D、米国Cyro Industriesから入手可能なアクリルベースの多重ポリマーであるCryro(登録商標)R40(アクリルベース)、米国SABIC Innovative Plasticsから入手可能なポリカーボネートであるLexan KR01、米国Chevron Phillips Chemical Companyから入手可能なスチレン−ブタジエン共重合体(SBC)であるK−resin(登録商標)、日本国電気化学工業株式会社から入手可能なメチルメタクリル酸ブタジエンスチレンターポリマーであるTP−UXS(MMBS)(商品名)、韓国Samsung Cheil Industriesから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)であるStarex(登録商標)5010、カナダ国NOVA Chemicalsから入手可能なスチレンメチルメタクリル酸ポリマー(SMMS)であるZylar(登録商標)220及びNas(登録商標)30、及び米国Toray Resin Companyから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンであるToyalac 920(透明なABS)が挙げられる。2種類以上の樹脂を混合して用いる例としては、ABS樹脂とポリカーボネートとの混合物が挙げられる。本発明で用いることができる金属としては、生体に有害なものでなければ特に制限がなく、例えば、アルミニウム、銀、銅、金、白金、パラジウム、インジウム、イリジウム、鉄、錫、コバルト、クロム、ニッケル、チタン、及びそれらの合金などが挙げられる。上記の合金の例としては、銀合金、金銀パラジウム合金、金合金、陶材焼付け用合金、コバルトクロム合金、ニッケルクロム合金、及びチタン合金などが挙げられる。また、製造の容易さ等の観点からは、帯状中央部領域3と該挿入縁部領域4(特にスクリュー翼様部4b)とは単一の材料で形成することが望ましい。
本発明においては、該挿入縁部領域4のスクリュー翼様部4bよりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部4aが形成されており、このフック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している。このフック部4aの湾曲の角度の定義については、図3に参照して上で説明した通りである。フック部4aの湾曲角度については、一般的に270°以下であり、240°以下であることが好ましく、210°以下であることがより好ましい。尚、最適な湾曲角度は、患者によって様々であるので、実際の治療の際に、個々の症例に合わせて適宜調節してもよい。また、フック部4aの最下部に爪の下面との間の滑りを防止する手段を設けても良い。そのような滑り防止手段の例としては、フック部4aの最下部の縁部形成した上向きの鉤状部やフック部4aの爪の下面に面する部分に設けた突起などが挙げられる。
また、フック部4aは、上記のスクリュー翼様部4bと同様に、上流側から下流側にかけて長さが増加する形状であっても良い。この場合、通常、湾曲角度も上流側から下流側にかけて大きくなる。また、フック部4aは複数形成されていても良い。その場合、上流側のフック部4aの方が長い形状となっていてもよい。該フック部4aの長さ(爪の幅方向に沿って測定される、帯状中央部領域3との境界からフック部4aの先端までの距離)は、通常1〜10mmであり、好ましくは1.5〜7mmであり、より好ましくは2〜5mmである。
該挿入縁部4について、爪の長手方向に沿って測定される該フック部4aの幅は、通常0.3〜20mmであり、好ましくは0.5〜10mm、より好ましくは1.0〜5mmである。爪の長手方向に沿って測定される該スクリュー翼様部4bの幅は、通常0.5〜25mmであり、好ましくは2.0〜15mmであり、より好ましくは3.0〜8.0mmである。また、該挿入縁部領域4全体の幅は、通常0.8〜45mmであり、好ましくは2.5〜25mmであり、より好ましくは4〜14mmである。
該挿入縁部4について、該フック部4a及び該スクリュー翼様部4bの厚みは、それぞれ通常0.1〜5mm、好ましくは0.2〜2mm、より好ましくは0.4〜1.0mmの範囲から適宜選択することができ、該フック部4aの厚みと該スクリュー翼様部4bの厚みは、上記範囲内において同じであっても異なっていてもよい。
また、上記スクリュー翼様部4bはフック部4aと連続的に形成されていてもよく、また別々に形成されていてもよい。しかし、製造の容易さや装着時の患者への負担軽減の観点から、スクリュー翼様部4bとフック部4aとは連続的に形成されていることが好ましい。図4〜9に示す態様においては、スクリュー翼様部4bとフック部4aは連続的に形成されている。
本発明においては、該矯正具の、上流側の端部及び下流側の端部からなる群より選択される少なくとも一方から伸びる、該矯正具の爪への固定を補助するための延長部を有することが好ましい。この延長部の形状や寸法については、爪への固定をより安定にできるものであれば特に制限はない。また、本発明においては、該帯状中央部領域の上部表面に少なくとも1つの取っ手が設けられていることが好ましい。そのような取っ手により、本発明の矯正具の側爪甲縁と側爪郭との間への挿入作業、爪への接着作業、そして爪に矯正力を与える作業をより効率的、かつ、効果的に行うことができる。そして、この取っ手は、爪への工程作業が完了した後は除去してしまうこともできる。上記取っ手の形状や寸法については、上記のような目的が達成できる限り特に制限はない。
また、本発明の1つの態様として、該挿入縁部領域が、該帯状中央部領域の両端から連続して伸びており、該帯状中央部領域が引きバネとして機能する形状であることによって、2つの挿入縁部領域をそれぞれ爪の左右に挿入することにより該矯正具を爪に装着した際に、爪を左右から締め付ける力が働くように構成された矯正具が提供される。この態様における該帯状中央部領域の具体的形状については、該帯状中央部領域が引きバネとして機能し、2つの挿入縁部領域を中央に引き寄せる力を奏する限り特に制限はないが、例えば、蛇腹形状、W字形状、V字形状、Ω字形状の平面スプリング形状等が挙げられる。
また、本発明の矯正具の製造方法についても特に制限は無く、公知の方法を用いることができる。例えば、樹脂を用いて本発明の矯正具を製造する場合、公知の射出成形で直接製造しても良いし、又は樹脂製の平板を加工(切断、折り曲げ等)することにより製造しても良い。また、金属を用いて本発明の矯正具を製造する場合も公知の方法(ダイカスト法、プレス法、砂型鋳物法、鍛造法、機械加工法、粉末治金法など)を用いることができる。
次に、本発明の矯正具を用いた変形爪の矯正方法について説明する。まず、本発明の矯正具の挿入縁部領域4のスクリュー翼様部4bを側爪甲縁と側爪郭との間に挿入する。そして、矯正具を、爪の根元方向に押し込んで、該スクリュー翼様部4bの下流に位置するフック部4aが爪先の側縁部又は爪の側爪甲縁部を把持するようにする。ここで、矯正具を爪の先端から押し込むと、先ずスクリュー翼様部4bが爪側縁部と軟部組織との間に滑り込むように滑らかに進入して行き、そして該スクリュー翼様部4bに先導される形でフック部4aも滑らかに爪の根元まで挿入される。従って、スクリュー翼様部4bによる滑らかな導入により、爪が食いこんだ軟部組織に負荷をかけずに本発明の矯正具を装着することができる。また、装着時に、本発明の矯正具を、指の正面からみて、左右に小刻みに回旋させながら爪の根元方向に押し込んでもよい。矯正具を、爪上の所望の位置に配置したら、該挿入縁部領域4と爪との間に接着剤を流し込む。その後、上記の帯状中央部領域3を、挿入縁部領域4を爪の中央に引き寄せるように引っ張ることで、爪の湾曲を矯正し、矯正された状態で帯状中央部領域3を爪の表面に接着する。尚、上記の操作中又は操作前後に、陥入している爪の側縁部をピンセットや前述の先行技術文献7に記載の陥入爪矯正装置などで使用して、矯正を補助しても良い。以上のような操作により、本発明の矯正具で変形爪を正常な形状に戻した状態に固定して、数日〜数週間程度経過した後に、本発明の矯正具を、有機溶剤(例えば、アセトンを主成分とする所謂「除光液」)を使用して除去する。また、有機溶剤を使用せずに、ナイフやヤスリなどの道具を用いて除去してもよい。もしも、矯正が完了する前に、本発明の矯正具が意図せず爪から剥がれてしまったような場合には、再度、上記と同様の操作により、矯正具を装着する。
該挿入縁部領域4と爪とを接着する際に使用する接着剤としては、公知の接着剤を使用する事ができる。公知の接着剤の例としては、日本国東亞合成株式会社製「アロンアルファ」(登録商標)などが挙げられる。また、特に好ましい接着剤の例としては、医療用の接着剤である日本国東亞合成株式会社製アロンアルファA「三共」(登録商標)が挙げられる。また、帯状中央部領域3を爪の表面に接着する際に使用する接着剤としても公知のものを使用することができ、例えば一般的に付け爪を自爪に接着する際に利用される所謂「ネイルグルー」と称される接着剤を使用することができる。また、ネイルグルーと共に、接着時間を短縮するためにアクティベーター(硬化促進剤)を使用しても良い。ネイルグルーの具体例としては、「ibd 5second ネイルグルー」(日本国株式会社シンワコーポレーション製)等が挙げられ、アクティベーターの具体例としては、「MITHOS アクティベーター」(日本国株式会社シンワコーポレーション製)等が挙げられる。
また、本発明の矯正具の爪への装着は、ジスルフィド結合に対する還元剤として作用する物質を含む爪軟化剤により軟化させて整形した後の爪に対して行ってもよい。即ち、本発明の他の1つの態様によれば、ジスルフィド結合に対する還元剤として作用する物質を含む爪軟化剤により軟化させて整形した後の爪に対して使用されることを特徴とする変形爪の矯正具が提供される。爪の軟化については、爪の主成分であるケラチン蛋白質を構成するアミノ酸であるシスチンのジスルフィド結合を還元により切断することによって、爪を軟化させることができる。爪軟化剤を用いる場合には、ピンセットや上記特許文献7に記載されている矯正装置を用いて爪の形状を整えた後、酸化剤を爪に塗布して、再度ジスルフィド結合を生じさせ、整形した状態で爪の硬度をある程度戻し、その後、本発明の矯正具を装着・接着することが好ましい。その後、数日〜数週間後に本発明の矯正具を取り外すことにより変形爪の矯正が完了する。
上記の爪軟化剤(ジスルフィド結合に対する還元剤)及び酸化剤に関しては、通常、パーマネントウエーブ用の薬液(所謂「パーマ液」)として市販されているものを用いることができる。即ち、市販のパーマ液の第1剤を爪軟化剤(還元剤)として使用し、第2剤を酸化剤として用いることができる。還元剤としては、一般的にチオグリコール酸又はその塩若しくはエステルを使用することができ、より具体的な例としては、ブチロラクトンチオール(例えば、日本国昭和電工株式会社製「スピエラ」(登録商標))及びグリセリルモノチオグリコレート(GMT)が挙げられる。酸化剤の例としては、過酸化水素及び臭素酸塩(臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム等)等が挙げられる。
上記の爪軟化剤(ジスルフィド結合に対する還元剤)及び酸化剤の塗布量に関しては、爪の表面に万遍なく塗布すればよい。適切な塗布量は、爪軟化剤及び酸化剤の種類や爪のサイズなどによっても異なるが、それぞれ通常1〜5gの範囲である。また塗布の方法に関しても、特に制限はなく、刷毛を用いる方法等を適宜選択すれば良い。
本発明者は、上記のような爪軟化剤を使用すると爪の周辺のフリーエンド領域(爪床から離れた爪の周辺箇所)が広がり、そのような状態においては、患者に痛みを感じさせることなく、本発明の矯正具を爪の根元の方まで容易に挿入することができ、それにより爪の根元の湾曲まで確実に矯正することが可能になるという本発明の効果をより確実に得ることができること見出した。
また、特に重度の陥入爪に対しては、爪軟化剤で軟化させた陥入爪に対して、上記特許文献7に記載されている矯正装置を用いて、矯正を行った後に、本発明の矯正具を用いて矯正を行うと、矯正作業をより効率良く行うことが可能となる。上記特許文献7に記載された装置とは、具体的には、爪溝に陥入した爪端部を吊り上げることにより陥入爪を矯正するための装置であって、押下げヘッドを下端部に有する直立した押下げ部材;横方向に延びる吊り上げ角度維持手段であって、その中間部分に該押下げ部材が取付けられてなる吊り上げ角度維持手段;及び該吊り上げ角度維持手段の、押下げ部材が取付けられた該中間部を挟んで相対する位置からそれぞれ下方向に延びる1組の吊り上げ部材であって、その下端部にアンカーを保持してなる吊り上げ部材、を含み、該 アンカーは、その下面に爪の外表面に対する接着面を有し、該吊り上げ部材は、該アンカーを、その接着面で爪の外表面に接着した際に、該吊り上げ角度維持手段から下に、爪の長手方向の中心軸に向かって傾いた方向に延び、且つ該吊り上げ部材とアンカーとの結合部で測定される傾きが、爪を有する指の厚み方向として定義される垂直方向に対して10°以上であり、該装置の使用時に、該押下げ部材を、爪の外表面の中間部分に接触させ、そして該1組のアンカーの接着面を、該爪を有する指の先端から見て、該押下げ部材の押下げヘッドが接触している該中間部を挟んで相対する位置にある爪の外表面の側部にそれぞれ接着することにより、該装置を爪の外表面に装着し、爪に装着した該装置の吊り上げ部材に張力をかけることにより、爪の外表面の該側部にそれぞれ接着された該アンカーに対して陥入爪を矯正するための吊り上げ力を発揮させながら、押下げ部材の押下げヘッドにより、爪外表面の中間部を指の厚み方向に押す、ことを特徴とする装置である。
上記から明らかなように、本発明の矯正具を用いた変形爪の矯正は、以下の工程(1)〜(5)を含む方法によって行うことができる。
(1)爪軟化剤を塗布して爪を軟化させる工程、
(2)爪の形状を整える工程(例えば、ピンセット及び/又は上記先行技術文献7に記載の矯正装置などを用いて爪の形状を整えることができる)、
(3)爪に酸化剤を塗布する工程、
(4)本発明の矯正具を爪に装着・接着し爪の形状を固定する工程、及び
(5)数日間〜数週間放置後に、有機溶剤(除光液等)を用いて接着剤を溶解する方法やナイフやヤスリなどを用いて物理的に剥がす方法などにより、本発明の矯正具を爪から除去する工程。
また、爪の両側部とも陥入している場合には、2つの矯正具をそれぞれ爪の両側部に設置してもよい。設置の方法としては、先ず1つの矯正具を爪の一方の側部に上記の方法で装着し、その後、爪の残りの側部にもう1つの矯正具を上記の方法で装着すればよい。この際、上記2つの矯正具のそれぞれの帯状中央部を積層し、互いに接着剤により固定することが好ましい。また、上記接着剤としては公知の物を用いることができる。例えば、上記したネイルグルーを使用することができ、場合によりアクティベータ(硬化促進剤)を併用しても良い。このように2つの矯正具を互いに接着により固定することで、より効果的な矯正を行うことができる。また、必要に応じて1つの爪に対し、本発明の矯正具を3つ以上装着しても良い。
本発明の更に他の1つの態様によれば、
爪の左右に取付けるための1組の帯状の変形爪矯正具を含む変形爪矯正用キットであって、該1組の矯正具のそれぞれが、
爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
を有し、
該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している
ことを特徴とする変形爪矯正用キット
が提供される。
本発明の変形爪矯正用キットに含まれる該1組の矯正具のそれぞれについての、構成、特徴、材料、製造方法などについては、本発明の矯正具に関連して上記した通りである。
また、本発明の更に他の1つの態様によれば、
爪の左右に取付けるための1組の帯状の変形爪矯正具が組み合わされてなる変形爪矯正用システムであって、該1組の矯正具のそれぞれが、
爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
を有し、
該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲しており、
該1組の帯状の変形爪矯正具が、それぞれの帯状中央部で積層され、互いに接着剤により固定されてなる、
ことを特徴とする変形爪矯正用システム
が提供される。
本発明の変形爪矯正用システムに含まれる該1組の矯正具のそれぞれについての、構成、特徴、材料、製造方法などについては、本発明の矯正具に関連して上記した通りである。また、該1組の帯状の変形爪矯正具の接着に使用される接着剤としては公知の物を用いることができる。例えば、上記したネイルグルーを使用することができ、場合によりアクティベータ(硬化促進剤)を併用しても良い。即ち、上記した本発明の変形爪矯正用キットを爪の上で、上記のように組み合わせることにより、上記のような変形爪矯正システムを形成することができる。各矯正具の爪への装着方法等に関しても上記した通りである。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これは本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)
図4に示すような形状を有するポリカーボネート製の矯正具を用いて、79歳、女性の患者に対して陥入爪の矯正治療を行った。
1.矯正具の寸法

帯状中央部領域3の爪の長手方向に直交する方向に測定される長さ:15mm

帯状中央部領域3の爪の長手方向に沿って測定される幅:5mm

帯状中央部領域3の厚み:0.5mm

該フック部4aの長さ(爪の幅方向に沿って測定される、帯状中央部領域3との境界からフック部4aの先端までの距離):2mm

爪の長手方向に沿って測定される該フック部4aの幅:2mm

爪の長手方向に沿って測定される該スクリュー翼様部4bの幅:3mm

スクリュー翼様部4bの幅における、該挿入縁部4の幅の割合:40%

2.治療方法
患者の爪に爪軟化剤(グリセリルモノチオグリコレート)2gを塗布して爪を軟化させ、ピンセットを用いて軟化した爪の形状を整えた。その後、爪に酸化剤(臭素酸カリウム)を2g塗布した。上記の矯正具を爪の先端から挿入した。具体的には、矯正具の挿入縁部領域4を爪の片側の側爪甲縁と側爪郭との間に挿入した。この際、矯正具全体が、爪先端フリーエッジよりも奥に達するまで押し込んだが、患者に痛みを与えることなく滑らかに挿入することができた。
次に、挿入縁部領域4と爪との間に接着剤(日本国東亞合成株式会社製アロンアルファA「三共」(登録商標))を流し込み、その後、直ちに「ibd 5second ネイルグルー」(日本国株式会社シンワコーポレーション製)及び「MITHOS アクティベーター」(日本国株式会社シンワコーポレーション製)を用いて、矯正具の帯状中央部領域3を爪上面に接着し、これにより矯正具を爪に接着・固定した。
また、上記と同様の操作により、爪のもう一方の側の陥入部分にも矯正処置を施した。
3週間後に、除光液を用いて接着剤を溶解して本発明の矯正具を爪から除去した。

3.結果
矯正治療前の陥入爪の様子を図10(a)に、矯正治療直後の様子を図10(b)に示す。上記の矯正治療には30分も要していないが、図10から明らかな通り、重度の陥入爪が短時間で効果的に矯正されている。図10(b)には、指に元々爪が食い込んでいた跡が見て取れる。また、矯正治療の間、患者が不快感や痛みを覚えることは無かった。なお、上記した通り、治療から3週間後に矯正具を除去したが、矯正効果は維持されていた。

(実施例2)
72歳、男性の陥入爪患者に、実施例1と同様の治療を施した。
矯正治療前の陥入爪の様子を図11(a)に、矯正治療直後の様子を図11(b)に示す。この例においても、実施例1と同様に、重度の陥入爪が短時間で効果的に矯正されている。また、実施例1と同様に、矯正治療の間、患者が不快感や痛みを覚えることは無かった。
(比較例1)
特許文献5に記載されている実施例において用いられたのと同様の形状及び寸法の矯正具を用いて陥入爪の矯正治療を行った。患者は、55歳の女性であり、陥入爪の程度は、実施例2とほぼ同様であった。
実施例1と同様の条件及び操作で治療を試みたが、矯正具の爪への装着に関しては、矯正具を爪の根元の方まで押し込もうとすると、患者が痛みを訴えたため、上記矯正具の先端溝を実質的に爪の先端のフリーエンドにのみ挿入した状態で操作を行った。
その結果、爪の先端付近は矯正されたが、爪の根元の方の湾曲は解消されておらず、そのため、上記の矯正治療から3ヶ月後に観察したところ、陥入爪が再発していた。
爪の正面図である。 陥入爪を有する足の親指の正面図である(破線は、ほぼ円形に湾曲した爪について、その円の中心から等角度(30°)の12方向を示す)。 本発明の矯正具の挿入縁部領域の湾曲角度を示す説明図である(破線は、本発明の矯正具の挿入縁部領域の湾曲をそのまま延長した円を示す)。 本発明の矯正具の1つの態様の斜め上から見た概略斜視図である。 図4に示す矯正具の斜め下から見た概略斜視図である。 本発明の矯正具の他の1つの態様の斜め下から見た概略斜視図である。 本発明の矯正具の更に他の1つの態様の斜め下から見た概略斜視図である。 本発明の矯正具の更に他の1つの態様の斜め下から見た概略斜視図である。 1組の本発明の矯正具の斜め下から見た概略斜視図である。 実施例1における矯正処置前後の患者の足先の写真である。 実施例2における矯正処置前後の患者の足先の写真である。
a 爪の下面
b 爪の側面
c 爪の上面
d 破線で示す円の中心
e 挿入縁部領域の湾曲の開始地点
f 挿入縁部領域の先端部
1 爪
2 足の親指
3 帯状中央部領域
4 挿入縁部領域
4a フック部
4b スクリュー翼様部
4b' スクリュー翼様部の上流側から下流側にかけて外側に膨らむ曲線を描いて長さが増加している領域
4b" スクリュー翼様部の上流側から下流側にかけて内側に窪んだ曲線を描いて長さが増加している領域

Claims (12)

  1. 爪の長手方向を横切る方向に沿って装着する帯状の変形爪矯正具であって、
    爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
    該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
    を有し、
    該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
    該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
    該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している
    ことを特徴とする矯正具。
  2. 該スクリュー翼様部の長さの最大値を100%としたときに、該スクリュー翼様部の長さの最小値が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の矯正具。
  3. 該スクリュー翼様部の長さの最大値を100%としたときに、該スクリュー翼様部の長さの最小値が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の矯正具。
  4. 該スクリュー翼様部が、上流側から下流側にかけて長さが直線的に増加している領域、上流側から下流側にかけて長さが段階的に増加している領域、上流側から下流側にかけて外側に膨らむ曲線を描いて長さが増加している領域、及び上流側から下流側にかけて内側に窪んだ曲線を描いて長さが増加している領域からなる群より選ばれる少なくとも1つの領域を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の矯正具。
  5. 少なくとも該挿入縁部領域が、可撓性材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の矯正具。
  6. 爪の長手方向を横切る方向に沿って測定される該帯状中央部領域の長さが、該矯正具を取り付ける爪の幅の50%を越すことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の矯正具。
  7. 該矯正具の、上流側の端部及び下流側の端部からなる群より選択される少なくとも一方から伸びる、該矯正具の爪への固定を補助するための延長部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の矯正具。
  8. 該帯状中央部領域の上部表面に少なくとも1つの取っ手が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の矯正具。
  9. 該帯状中央部領域の両端のそれぞれから2つの挿入縁部領域が連続して伸びており、該帯状中央部領域が引きバネとして機能する形状であることによって、2つの挿入縁部領域をそれぞれ爪の左右に挿入することにより該矯正具を爪に装着した際に、爪を左右から締め付ける力が働くことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の矯正具。
  10. ジスルフィド結合に対する還元剤として作用する物質を含む爪軟化剤により軟化させて整形した爪に対して使用されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の矯正具。
  11. 爪の左右に取付けるための1組の帯状の変形爪矯正具を含む変形爪矯正用キットであって、該1組の矯正具のそれぞれが、
    爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
    該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
    を有し、
    該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
    該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
    該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲している
    ことを特徴とする変形爪矯正用キット。
  12. 爪の左右に取付けるための1組の帯状の変形爪矯正具が組み合わされてなる変形爪矯正用システムであって、該1組の矯正具のそれぞれが、
    爪の上部表面に当接させるための帯状中央部領域、及び
    該帯状中央部領域の少なくとも一端から連続して伸びる、側爪甲縁と側爪郭との間に挿入するための挿入縁部領域
    を有し、
    該矯正具を爪に装着した際に、爪の根元側となる方向を上流、爪の先端側となる方向を下流としたときに、該挿入縁部領域の上流側端部を含む箇所にスクリュー翼様部が形成され、かつ、該挿入縁部領域のスクリュー翼様部よりも下流側に、爪の側爪甲縁部又は爪先の側縁部を把持するためのフック部が形成され、
    該スクリュー翼様部は、下方に向けて90°以下の角度で湾曲した形状を有し、爪に装着した状態の該矯正具に関して、爪の長手方向に直交する方向に沿って測定される長さが、上流側から下流側にかけて増加しており、かつ、爪の長手方向に沿って測定される該挿入縁部領域の幅の5%以上に亘って形成されており、そして
    該フック部は、下方に向けて90°を越す角度で湾曲しており、
    該1組の帯状の変形爪矯正具が、それぞれの帯状中央部で積層され、互いに接着剤により固定されてなる、
    ことを特徴とする変形爪矯正用システム。
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