JP3914881B2 - 変形爪矯正用処理剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、爪の変形を直す際に用いられる変形爪矯正用処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
変形爪とは、巻き爪、陥入爪等をいい、例えば、足の爪が伸びるにしたがって爪の一方および/または他方の側縁端が内側に巻き込むように爪および指頭間の肉部に食い込んでいくものをいう。従来の巻き爪を直す方法には、巻き爪の度合いにもよるが、爪の変形がひどいものには外科的手術による方法が採用されている。また、外科的手術を選択しないで巻き爪を直す方法には、例えば形状記憶合金または形状記憶樹脂からなる板状片を巻き爪の屈曲面に接着剤で貼着させておき、環境温度を所定の温度以上に上昇させることによって、板状片の復元力により巻き爪を直す方法などが提案されている(特許第2648735号公報参照)。
【0003】
また、特開2001−276104号公報には、次のような爪の変形を直す矯正具およびそれを用いた矯正方法が提案されている。
すなわち、上記公報に記載された爪の変形を直す矯正具は、爪体の幅方向の一方側端縁に係止される第1の係止部、爪体の表面の一部に当接される第1の当接部および第1の当接部に連接される第1の連結フック部を有する第1の矯正体と、爪体の幅方向の他方側端縁に係止される第2の係止部、爪体の表面の一部に当接される第2の当接部および第2の当接部に連接される第2の連結フック部を有する第2の矯正体と、第1の連結フックおよび第2の連結フック部に係止され、第1の係止部および第2の係止部を爪体の幅方向の中間部側に所定の引張力で引っ張り寄せた状態で保持し、爪体の一方の側端縁および他方の側端縁を引っ張り上げる矯正作動部とを含むものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、外科的手術による方法では、肉部に食い込んだ爪を部分的に切断して除去するため、細菌感染の恐れがあるときには手術することが困難であった。また、外科的手術により爪を部分的に切除して巻き爪を一時的に直したとしても、爪全体の巻き方向への屈曲性が矯正されていないため、手術後、巻き爪現象が再発する恐れが多分にあった。
【0005】
一方、外科的手術を選択しない方法としての、形状記憶合金または形状記憶樹脂からなる板状片の復元力を利用する方法によれば、復元力が形状記憶材の弾性変形による範囲外にある場合、あまり有効的なものではなかった。
しかも、この方法では、板状片を接着剤で爪面に貼着するため、接着剤の接着力が低い場合には板状片が爪面から剥がれやすくなり、逆に、接着力が高すぎた場合には板状片の復元力を阻害するなどの不都合が生じる場合があった。
【0006】
また、上記矯正具を用いた場合は、上記の板状片を用いる場合も同様であるが、治療期間数ヶ月を有し、しかも矯正具を装着したまま生活しなければならないので、当該治療は患者にとって、大変に苦痛なものであった。
【0007】
【特許文献1】
特許第2648735号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−276104号公報
【0009】
本発明の目的は、外科的手術を施さなくとも、簡単な方法で短時間で巻き爪等の爪の変形を矯正することができる変形矯正法に供される変形爪矯正用処理剤を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
整形外科医である発明者らは、爪が髪の毛に近い成分であることから、パーマネントウエーブ技術が、本変形爪の矯正にも応用できるのではないかと、着想し、誠意研究の結果、パーマネントウエーブ用第1剤の主成分である還元剤により爪が軟化できることを知見した。すなわち、毛髪と同様、爪中のケラチン蛋白質に含まれているシスチンのジスルフィド結合を還元することによってメルカプト基として切断し、これにより、患部の爪(変形爪)を軟化し、この様態で、爪の矯正を行うものである。
従って、上記課題は、本発明の下記構成(1)〜(4)のいずれかによる変形爪矯正用処理剤により達成される。
(1) 巻爪または嵌入爪である変形爪に、変形爪矯正用処理剤を塗布し、爪を軟化し、外力を加えることにより正常状態に整復することによって変形爪を矯正する際に使用される前記変形爪矯正用処理剤であって、クリーム状またはゲル状であって、システイン、チオグリコール酸およびチオグリコール酸塩の群から選ばれた少なくとも一種の還元剤を含有し、該還元剤の含有量が2〜50重量%であることを特徴とする巻爪または嵌入爪である変形爪矯正用処理剤。
(2) 前記還元剤が、チオグリコール酸塩である上記(1)の変形爪矯正用処理剤。
(3) 前記還元剤が、チオグリコール酸アンモニアである上記(2)の変形爪矯正用処理剤。
(4) 前記還元剤が除臭処理されたものである上記(1)〜(3)のいずれかの変形爪処理剤。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による変形爪矯正用処理剤は、システイン、チオグリコール酸およびチオグリコール酸塩の群から選ばれた少なくとも一種の還元剤を含有する。
上記チオグリコール酸塩としては、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸カリウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸ジェタノールアミン、チオグリコール酸トリエタノールアミンなどを用いることができ、特に、チオグリコール酸アンモニウム、であることが好ましい。
【0012】
本発明による変形爪矯正用処理剤は、上記還元剤に乳化物を加えて形成されるクリーム状あるいはゲル状のものであることが好ましい。乳化物としては、クリーム状等のパーマネントウエーブ用第1剤に用いられている乳化物の他、人体に影響のなく、還元剤の作用に影響を及ぼさないものであるならどのような乳化物を用いてもよい。
本発明による変形爪矯正用処理剤には、適宜、添加物を添加することができる。添加物としては、爪の栄養のためのカロチン、ケラチン、プロテイン、カルシウム等が好適である。
【0013】
本発明の変形爪矯正用処理剤において、還元剤の濃度は、還元剤の種類にもよるが2〜50重量%の範囲にすることが好ましい。これは還元剤の濃度が2重量%より少ない場合は短時間で爪を充分に軟化させることができなくなる傾向があり、また一方、還元剤の濃度が50重量%を超える場合には、爪をかえって損傷させたりするおそれが生じてくるからである。
本発明の変形爪矯正用処理剤には、用いられる還元剤特有の臭いを取るための除臭剤の他、爪の栄養のための各種成分を添加することができる。
【0014】
【実施例】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例による変形爪矯正用処理剤をもちいての巻き爪の矯正方法について説明する。
なお、巻き爪の症例の場合であっても、爪が充分に伸びている症例と深爪の症例があり、本発明の変形爪矯正用処理剤による変形爪矯正はどちらの症例にも適用できるが、この実施例では、爪が充分に伸びている症例に適用した場合について説明する。
【0015】
第1工程(変形爪矯正用処理剤の調整)
まず、第一に、還元剤であるチオグリコール酸アンモニウムに乳化剤を加えて、クリーム状の5%(重量比)チオグリコール酸アンモニウム変形爪矯正用処理剤を調整した。
第2工程(爪の開孔)
図1や図2に示したように、ミニルーターとドリルの刃を使用して爪nの前方に伸びている部分n1に3箇所の貫通小孔10を開けた。この小穴の数は、状態によって変化させることができ、2つ等であってもよい。
第3工程(爪への上記変形爪矯正用処理剤の塗布)
爪の上面全体に上記変形爪矯正用処理剤を厚さ5mm程度になるように塗布し、そのまま放置した。
第4工程(変形爪矯正用処理剤の爪からの除去)
上記変形爪矯正用処理剤の爪への塗布後、25分経過した後、爪の状態を検査したところ十分に軟化していたため、変形爪矯正用処理剤を温水で洗い流して除去した。
第5工程(爪の整復操作)
軟化した巻き爪を術者の指先で図3に示すように正常状態(通常の湾曲が小さな状態)に整復・矯正させた。
第6工程(レジンでの固定)
矯正位を維持するため、爪に先に開孔した小孔10をふさぐように爪の上面にレジン12をつけ固定した(図3参照)。この固定は、爪の矯正位を充分に維持できる時間行う。爪の状態にもよるが、本実施例においては、1時間であった。なお、レジンとしては、超速硬性常温重合レジン(株式会社ジーシー社の商品名「ジーシーユニファストIIを用いた。
第7工程(最終工程−レジンの除去)
最後に、爪からレジンを除去して、爪の矯正を完了した。
以上の結果は、図4である図面代用写真から明らかである。なお、図4において、(a)は術前、(b)は術語を示す。他のチオグリコール酸塩、システイン、チオグリコール酸を用いて上記の施術と同様に行ったところ、多少の時間の差はあったが、上記と同様の結果が得られた。
以上から本発明の効果が明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による変形爪矯正用処理剤を用いての巻き爪の矯正方法を説明するための図であって、爪への孔明けを説明するための図である。
【図2】 本発明の実施例による変形爪矯正用処理剤を用いての巻き爪の矯正方法を説明するための図であって、爪への孔明けを説明するための他の図である。ある。
【図3】 本発明の実施例による変形爪矯正用処理剤を用いての巻き爪の矯正方法のを説明するための図であって、爪のレジンでの固定を説明するための図である。
【図4】 本発明の実施例による変形爪矯正用処理剤を用いての巻き爪の矯正方法の効果を説明するための生体写真である図面代用写真であって、(a)は術前を、(b)は術語をそれぞれ示す。
【符号の説明】
n 爪
n1 爪nの前方に伸びている部分
10 小孔
12 レジン
Claims (4)
- 巻爪または嵌入爪である変形爪に、変形爪矯正用処理剤を塗布し、爪を軟化し、外力を加えることにより正常状態に整復することによって変形爪を矯正する際に使用される前記変形爪矯正用処理剤であって、クリーム状またはゲル状であって、システイン、チオグリコール酸およびチオグリコール酸塩の群から選ばれた少なくとも一種の還元剤を含有し、該還元剤の含有量が2〜50重量%であることを特徴とする巻爪または嵌入爪である変形爪矯正用処理剤。
- 前記還元剤が、チオグリコール酸塩である請求項1の変形爪矯正用処理剤。
- 前記還元剤が、チオグリコール酸アンモニアである請求項2の変形爪矯正用処理剤。
- 前記還元剤が除臭処理されたものである請求項1〜3のいずれかの変形爪処理剤。
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