JP2015126166A - 巻線装置及び巻線方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】順次巻回される線材の長さを均一にしつつ、整列巻きを可能にする。【解決手段】巻線装置は、巻芯3のまわりを巻芯3の中心線に対して傾斜する軌跡において回動するノズル4と、ノズル4を介して巻き掛けられる線材2を巻芯3へと案内する線材掛架部材21,22と、線材掛架部材21,22に対して巻芯3を相対回転させる巻芯回転機構とを備え、巻芯3に線材2を斜めに順次巻回する。線材掛架部材21,22が巻芯3の接線方向に延びるものであって、その線材掛架部材は、ノズル4の回動中心と巻芯の中心線の双方を含む平面Hを挟む巻芯3の両側に、巻芯3の回転方向に先端を向けて基端が取付けられる。線材掛架部材の巻芯3の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さLが線材2の直径の1.5〜3倍である。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばコアレスモータのロータ等に用いられるコイルの巻線装置および巻線方法に関するものである。
従来より、小型のコアレスモータのロータのコイルは、高い形状精度が要求されており、この種のコイルの製造方法として、巻芯の外周に線材を斜めに順次巻回して円筒形のコイルを巻線する方法がある。この方法に用いられる巻線装置は、線材を繰出しつつ巻芯に対して相対回転するノズルと、巻芯に巻き掛けられる線材を巻芯の所定位置へと案内する第一、第二線押さえと、第一、第二線押さえに対して巻芯を相対回転させる巻芯回転機構とを備えものとしている。
そして、本出願人は、線押さえに巻き掛けられた線材を巻芯の外周面へとスムーズに落下させるために、巻芯に対してノズルを相対回転する軌跡を巻芯の中心線に対して傾斜させ、線押さえがノズルを介して巻き掛けられる線材を巻芯へと案内する過程にて線押さえを巻芯に当接させたまま巻芯に対する線押さえの当接角度を変える当接角度可変機構を備えた巻線装置及び巻線方法を提案した(例えば、特許文献1参照)。
この巻線装置及び巻線方法では、線材を巻き掛けた線押さえが巻芯の外周に当接したままその当接角度を変えることにより、線材が線押さえに摺接して巻芯へと滑り落ちることが促され、線材を所定位置に巻き付けることができる。これにより、順次巻回される線材が重なり過ぎたり離れてしまう巻き乱れを防止し得るとした。
特許第3588586号公報
しかし、当接角度可変機構を備えた上記従来の巻線装置及び巻線方法では、線材を巻芯の所定位置に案内する観点から、実際に線材を案内する線押さえとしては、巻芯に当接する先端に向かって細くする形状としている。
この先細の形状を有する線押さえは、板金加工により作成することから、その単価が押し上げられるとともに、その表面荒さや寸法に若干のばらつきが生じ、表面荒さが増すとその表面を摺動する線材の外表面が損傷するおそれがあった。
また、上記従来の巻線装置及び巻線方法では、図15に示すように、線押さえ101,102の巻芯103に当接又は近接する先端が、ノズル104の回動中心と巻芯103の中心線の双方を含む平面Hの上に位置するように、その巻芯103を挟む両側に設けられている。このため、ノズル104の回動中心と巻芯103の中心線の双方を含む平面H又はその近傍にノズル104が位置する場合に、そのノズル104から繰出された線材105が実線で示すように線押さえ101,102に最初に接触することになる。
線押さえ101,102に接触して掛け回された線材105は、その後ノズル104が回動するとともに線押さえ101,102の表面を摺動し、そのノズル101,102がその平面Hから遠ざかると、線押さえ101,102の先端に達する。
そして、ノズル104が更に回動してその線押さえ101,102に新たに線材105が掛け回されるまで、線押さえ101,102は先に掛け回された線材105をその先端で押さえていなければならない。
即ち、上記従来の巻線装置及び巻線方法では、巻芯103に対する線押さえ101,102の当接角度を変える当接角度可変機構を備えているけれども、ノズル104が巻芯103の周囲を一周して線押さえ101,102に新たに線材105が掛け回されるまで、その線押さえ101,102は先の線材105をその先端で押さえなければならないことになる。
しかし、上記従来の巻線装置及び巻線方法における当接角度可変機構はコイルスプリング106により線押さえ101,102に付勢力を付与しており、その調整が困難であるとともに、線押さえ101,102の表面荒さにばらつきが生じると、新たに線材105が掛け回された段階で先に掛け回されていた線材105が巻芯103に案内されるとも限らず、複数の線材が線押さえ101,102に掛け回される事態を生じさせる。
そして、複数の線材が線押さえ101,102に掛け回されると、先に巻き掛けられた線材105を後に巻き掛けられた線材105が乗り越える様なことを生じさせ、時としてその状態でそれら複数の線材105が巻芯103に同時に案内される事態も生じさせる。
このため、線材105を順に隣接させた状態で巻線することが困難になるとともに、先に巻芯103にまで案内された線材105と、その後に巻芯103にまで案内された複数の線材105との間に隙間が生じ、線材105を隣接させた状態で巻線することが困難になる不具合があった。
また、複数の線材105が線押さえ101,102に掛け回される事態が生じると、その線押さえ101,102は先端に向かって細くなるようなものであるので、その線押さえ101,102に巻き掛けられた線材105の長さが、先端では短くなり、先端から離れるに従って長くなる。従って、先細に形成された線押さえ101,102に複数の線材105が巻き掛けられると、その後巻芯103まで案内された線材105の長さがそれぞれ異なるという不具合も生じさせる。
また、上記従来の巻線装置及び巻線方法においては、線材105の外径が比較的大きい場合には、コイルスプリング106による線押さえ101,102の付勢力が不足する場合も生じるので、そのような比較的太い線材を巻線することが困難であった。
また、コイルスプリング106による線押さえ101,102の付勢力を、線材105の外径、ノズル104の回動速度、巻芯103の回転速度、及び必要なターン数に基づいてバランスよく調整することも極めて困難であり、特定範囲の線材径やターン数については巻線することができない場合もあった。
更に、線材105として、熱風が吹きかけられることにより隣接する線材と融着する、いわゆる自己融着性線材を用いた場合、その線材が先細の線押さえ101,102の比較的幅の広い箇所に巻き掛けられると、その線材105が熱風により線押さえ101,102に融着してしまう事もある。すると、その後に巻き掛けられる線材105が、その先に巻き掛けられて線押さえ101,102に一時的に融着された線材105を乗り越え、その状態でそれらが巻芯103に案内される事態が頻発する。
このため、先細の線押さえ101,102を用いる従来の巻線装置及び巻線方法では、線材105を順に隣接させた状態で巻線する、いわゆる整列巻きが著しく困難になる不具合があった。
本発明の目的は、線材の外径に関わりなく、順次巻回される線材の長さを均一にしつつ、整列巻きが可能な巻線装置及び巻線方法を提供することにある。
本発明の巻線装置は、巻芯のまわりを巻芯の中心線に対して傾斜する軌跡において回動するノズルと、ノズルを介して巻き掛けられる線材を巻芯へと案内する線材掛架部材と、線材掛架部材に対して巻芯を相対回転させる巻芯回転機構とを備え、巻芯に線材を斜めに順次巻回するコイルの巻線装置の改良である。
その特徴ある構成は、線材掛架部材が巻芯の接線方向に延びるものであって、その線材掛架部材は、ノズルの回動中心と巻芯の中心線の双方を含む平面を挟む巻芯の両側に、巻芯の回転方向に先端を向けて基端が取付けられたところにある。
この場合、線材掛架部材の巻芯の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さが線材の直径の1.5〜3倍であることが好ましい。
また、線材掛架部材はピン状物であって、その断面形状は円形または楕円形であることが好ましい。
更に、線材掛架部材の径は先端と基端とで異なり、基端の径は先端の径より大であることが好ましい。
本発明の巻線方法は、巻芯のまわりを巻芯の中心線に対して傾斜する軌跡において回動するノズルと、ノズルを介して巻き掛けられる線材を巻芯へと案内する線材掛架部材と、線材掛架部材に対して巻芯を相対回転させる巻芯回転機構とを用い、巻芯に線材を斜めに順次巻回するコイルの巻線方法の改良である。
その特徴ある点は、線材掛架部材をノズルの回動中心と巻芯の中心線の双方を含む平面を挟む巻芯の両側に巻芯の接線方向に延びるように設け、ノズルを介して巻き掛けられる線材を線材掛架部材に掛け回した後に円周方向に移動させて線材掛架部材の先端から外して巻芯へと案内するところにある。
この場合、線材掛架部材の巻芯の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さを線材の直径の1.5〜3倍として、線材掛架部材に2〜3回線材が掛け回された後の線材を線材掛架部材の先端から巻芯へと案内することが好ましい。
本発明の巻線装置及び巻線方法では、線材掛架部材として断面が同一形状のピン状物を用いることが好ましい。このピン状物は、いわゆる市販されている汎用品を用いることもできるので、安価に入手が可能であり、かつその表面は滑らかに仕上げられ、その寸法のばらつきは少ない。従って、その表面を摺動しつつ移動して案内される線材の表面に損傷を与えるようなことはない。
また、本発明の巻線装置及び巻線方法では、線材掛架部材としてのピン状物をノズルの回動中心と巻芯の中心線の双方を含む平面を挟む巻芯の両側に設けるので、ノズルから繰出された線材は、そのノズルがその平面から比較的離れた位置において線材掛架部材に接触し、ノズルがその平面にまで戻ると、そのノズルから繰出された線材は線材掛架部材に巻き掛けられることになる。
そして、本発明の巻線装置及び巻線方法では、線材掛架部材としてのピン状物を巻芯の両側に巻芯の接線方向に延びるように設けるので、線材掛架部材に巻き掛けられた線材は、その後、巻芯の回転とともに移動して、線材掛架部材の先端から抜け出て巻芯に案内されることになる。
ここで、本発明の巻線装置及び巻線方法では、線材掛架部材として断面が同一形状を成すピン状物を用いるので、その線材掛架部材に巻き掛けられた線材の長さは、巻き掛けられる位置にかかわらず同一となる。従って、その線材掛架部材に巻き掛けられる位置がたとえ異なったとしても、その後に巻芯まで案内されて順次巻回された線材の長さがそれぞれ異なる様なことはない。
そして、ノズルから繰出された線材は、線材掛架部材であるピン状物に順次巻き掛けられた後にその先端から順番に抜け出て巻芯に案内されるので、整列巻が可能になる。そして、線材の外径が比較的大きい場合であっても、ピン状物に巻き掛けられた後に巻芯に案内されることになり、比較的太い線材であって十分に巻線することが可能になる。
一方、線材の外径が異なれば、巻芯の回転速度を違えるだけで対応が可能になり、ノズルの回動速度、巻芯の回転速度、ターン数を比較的自由に採用できるため、要望するコイルの仕様に応じて巻線することができる。そして、巻芯の上下に位置する上方のピン状物と下方のピン状物の間隔を調整することで、巻芯の軸方向におけるコイル長を正確かつ容易に設定することができる。
また、断面形状が円形や楕円形のピン状物からなる線材掛架部材であれば、その線材掛架部材に接触する長さは断面の半円における円弧の長さだけであるので、たとえ線材がいわゆる自己融着性線材であったとしても、その線材が熱風により線材掛架部材に融着するようなことはない。すると、その後に線材掛架部材に巻き掛けられる線材が、先に巻き掛けられて線材を乗り越える様なことはなく、ノズルの回動とともに線材掛架部材に順次巻き掛けられる線材は、並んだ状態で順次巻芯に案内されることになり、線材を順に隣接させた状態で巻線する、いわゆる整列巻きが可能になる。
そして、ピン状物の巻芯の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さを線材の直径の1.5〜3倍として、ピン状物に2〜3回線材が掛け回された後の線材をピン状物の先端から巻芯へと案内するようにすれば、線材掛架部材に掛け回された線材掛架部材間の線材は互いに密着しているので、巻芯に案内されるまでの間の時間に互いに密着した状態の線材同士を熱風により確実に融着させることができる。よって、本発明では、順次巻回される線材の長さを均一にしつつ、整列巻きが可能な巻線装置及び巻線方法となるのである。
本発明実施形態における巻線装置の巻芯と線材掛架部材の関係を示す上面図である。 その巻線装置における縦断面図である。 その巻線装置を示す斜視図である。 そのフック棒の配置状態を示す上面図である。 その回転台の側面図である。 その回転規制手段を示す図である。 その回転規制状態を示す図である。 その巻芯に線材を巻始める状態を示す図1のA方向から観た図である。 その巻芯に線材が1回巻線された状態を示す図である。 その巻芯に線材が2回巻線された状態を示す図9に対応する図である。 その巻芯の外周の3分の1に線材が巻線された状態を示す図8に対応する図である。 そのリード線が形成された状態を示す図8に対応する図である。 その巻芯の外周の全体に線材が巻線された状態を示す図8に対応する図である。 その全てのリード線が形成された状態を示す図8に対応する図である。 従来の巻線装置における巻芯と線押さえの関係を示す図1に対応する上面図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図2及び図3に示すように、本発明の巻線装置1は、コアレスモータのロータ等に用いられるコイル10(図14)を自動的に製造するものであり、いわゆるフライヤ式の巻線装置1を示す。この巻線装置1は、巻芯3のまわりを回動するフライヤ5と、フライヤ5の先端から線材2を繰出すノズル4とを備える。線材2の一端が巻芯3に係止された状態で、ノズル4がフライヤ5を介して巻芯3のまわりを斜めに回動することにより、線材2が巻芯3の外周に斜めに巻回されるように構成される。
フライヤ5の基端部はスピンドル(回転軸)6に連結される。スピンドル6は軸受12を介してフライヤ支持台13に回転可能に支持される。スピンドル6はモータ7によってプーリ8,9及びベルト11を介して回転駆動される。
フライヤ支持台13は左右移動台17にシャフト18を介して固定される。左右移動台17に対するシャフト18の取付角度を変えることにより、ノズル4が通る回転軌跡の傾斜角度を調節可能に構成される。
フライヤ支持台13は、巻芯3に巻回されるコイル10(図14)の形状や大きさに対応して、X、Y、Zの3軸方向に移動するようになっている。フライヤ支持台13は、X軸方向に移動する左右移動台17と、Z軸方向に移動する昇降台45と、Y軸方向に移動する前後移動台36とを備える。
左右移動台17は昇降台45に対してX軸方向にガイドレール49を介して平行移動可能に支持される。昇降台45にサーボモータ41によって回転駆動されるボールネジ42が取り付けられ、左右移動台17にボールネジ42に多数のボールを介して螺合するナット43が固定される。
昇降台45は前後移動台36に対してZ軸方向にガイドレール40を介して平行移動可能に支持される。昇降台45にサーボモータ46によって回転駆動されるボールネジ47が取り付けられ、前後移動台36にボールネジ47にボールを介して螺合するナット48が固定される。
前後移動台36は架台35に対してY軸方向にガイドレール32を介して平行移動可能に支持される。架台35のケース39にサーボモータ37によって回転駆動されるボールネジ38が取り付けられ、前後移動台36にボールネジ38にボールを介して螺合するナット33が固定される。
巻芯3をZ軸回りに回転させる巻芯回転機構として、Z軸回りに回転する回転台19が架台35上のテーブル65に立設され、この回転台19がテーブル65内に設けられたサーボモータ(図示しない)によって回転駆動されるようになっている。回転台19は回転中心軸66とその中間部に設けられた円盤部67とにより形成され、巻芯3はこの回転台19の回転中心軸66の上部に治具を介して着脱可能にセットされる。
ノズル4がフライヤ5を介して巻芯3のまわりを斜めに回動する毎に、回転台19が巻芯3を所定角度回転するように制御される。これにより、線材2が巻芯3の外周に斜めに順次巻回されて円筒形のコイル10(図14)が形成される。
また、本発明の巻線装置1は、ノズル4を介して巻き掛けられる線材2を巻芯3の外周へと案内する第一、第二線材掛架部材21,22を備える。
図1に示すように、これらの線材掛架部材21,22は、ノズル4の回動中心と巻芯3の中心線の双方を含む平面Hを挟む巻芯3の両側に、その巻芯3を挟んで互いに180度対向するように配置される。第一線材掛架部材21は巻芯3の上部に当接し、第二線材掛架部材22は巻芯3の下部に当接するように配置される(図2)。
したがって、第一、第二線材掛架部材21,22の巻芯3に対する当接部は巻芯3の回転中心線を含む一つの平面h上に位置することになるけれども、その平面hは上述した平面Hに直行することになる。そして、ノズル4が線材2を第一、第二線材掛架部材21,22を介して巻芯3の外周に巻き掛けることにより、線材2が巻芯3の外周の所定位置へと収まることになる。
なお、本発明の「線材掛架部材」は、それに2〜3回掛け回された後の線材をその先端から巻芯へと案内するという機能を有するもので、線材掛架部材に2〜3本の掛け回された線材を互いに密着させて熱風により確実に融着させながら巻芯に案内することができるという作用・効果を奏するものである。これに対し、従来技術で用いられた「線押さえ」は、ノズルが巻芯の周囲を一周して線押さえに新たに線材が掛け回されるまで、先の線材をその先端で押さえるというものであって、その構成及び有する機能、さらに作用・効果に至るまで、本発明の「線材掛架部材」とは明らかに異なるものである。
図1に示すように、第一、第二線材掛架部材21,22は、巻芯3の接線方向に延びるピン状物であり、この実施の形態では、基端側の大径部21a,22aとその大径部21a,22aに連続して同軸に形成されて巻芯3に当接するように設けられた先端側の小径ピン部21b,22bから構成されたものを示す。このピン状物からなる第一、第二線材掛架部材21,22は、巻芯3の回転方向に先端側の小径ピン部21b,22bを向けて、基端である大径部21a,22aが支持台20に取付けられ、その支持台20がブラケット25に枢支される。
また、本発明の巻線装置1は、第一、第二線材掛架部材21,22を巻芯3の外周に当接させたままそれぞれの当接角度を変える当接角度可変機構を備える。この実施の形態における当接角度可変機構は、第一、第二線材掛架部材21,22をブラケット25にベアリング31を介して揺動可能に支持する揺動中心軸23と、第一、第二線材掛架部材21,22の先端を巻芯3にわずかな付勢力で押し付けるスプリング(付勢手段)24と、揺動中心軸23を巻芯3に対してX軸方向に移動する揺動中心軸移動機構とを備える。
図1及び図3に示すように、第一線材掛架部材21の揺動中心軸23を巻芯3に対してX軸方向に移動する揺動中心軸移動機構として、ブラケット25を巻芯3に対してX軸方向に移動する線材掛架部材の支持台26を備える。
図3に示すように、支持台26は架台35に固定される台28に対してX軸方向に平行移動可能に支持される。即ち、台28にはサーボモータ27によって回転駆動されるボールネジ29が取り付けられ、支持台26にはそのボールネジ29にボールを介して螺合するナット30が固定される。
図2に示すように、第二線材掛架部材22の揺動中心軸移動機構は、フライヤ支持台13をX軸方向に移動する左右移動台17と、フライヤ5のスピンドル6を貫通して設けられる固定軸51と、固定軸51の回転係止機構と、固定軸51にブラケット25を連結するアーム52等によって構成される。これにより、揺動中心軸23(図1)はフライヤ支持台13と共にX軸方向に移動する。
第一、第二線材掛架部材21,22の揺動中心軸23は各サーボモータ27,41によって駆動されるため、各揺動中心軸23の移動量、速度等をきめ細かく制御することが可能となり、第一、第二線材掛架部材21,22の微妙な動きが得られる。
固定軸51をフライヤ支持台13に対して回転しないように支持する回転係止機構として、固定軸51の基端部に取り付けられるプーリ53と、このプーリ53にベルトを介して連動するプーリ55と、プーリ55と一体に回転するプーリ56と、プーリ55,56をスピンドル6に回転可能に支持する軸57と、プーリ56にベルトを介して連動するプーリ59と、プーリ59をフライヤ支持台13のプーリ53と同軸上で固定する軸60とを備える。各プーリ53,55,56,59は同一径で形成され、各プーリ55,56がスピンドル6と共に回動しても、固定軸51が回動しないようになっている。
図示しない線材供給源からテンショナーを介して送られる線材2は、軸60とプーリ59に設けられた孔を貫通するとともに、スピンドル6に設けられた孔を貫通してフライヤ5の先端に設けられたノズル4へと導かれる。各プーリ55,56等はスピンドル6と共に回動するので、線材2と干渉しない。
一方、図2,図3,図4〜図6に示すように、巻芯3の回転台19の円盤部67には、コイル10のリード線a(タップ)(図14)を引き出す引出手段として、フック棒(掛止部材)68が配設される。フック棒68は、巻芯3の周囲下方に、引き出すリード線の数に応じて、例えばコミュテータのスリット数が3であれば、リード線は3本であり、フック棒68は3本所定間隔をおいて配設される。
また、フック棒68は、先端が所定のカーブで鈎状に形成され、棒状部が円盤部67に挿通されて上下動可能になっており、円盤部67の下側にフック棒68を下方に付勢するスプリング69が介装され、棒状部の下端にギヤ70が取り付けられている。この実施の形態では、3本のフック棒68が、下方に向かって互いの間隔を広めるように円盤部67に傾斜して挿通される場合を示す(図4及び図5)。
図4及び図6に示すように、回転台19の円盤部67にはフック棒68と並んでロック棒80が摺動可能に設けられる。ロック棒80はその下端に回転規制部材83(図6)を有し、スプリング81の付勢力によって下降した状態で、図7に示すように、この回転規制部材83がギヤ70の外周凹部70aに係合してフック棒68の回転を係止する回転規制手段を構成する。
図5及び図6に示すように、架台35には移動手段としてフック棒68及びロック棒80の延長線上にてレール85を介して変位するタップ移動台86が設けられ、タップ移動台86はエアシリンダ89によって駆動される。
図6に示すように、タップ移動台86にはモータ78によって回転駆動されるギヤ(回転伝達部)79が取り付けられるとともに、エアシリンダ87によってロック棒80を押し上げるロック解除棒88が取り付けられる。
コイル10(図14)のリード線(タップ)を引き出す際、ギヤ79及びロック解除棒88の延長線上にフック棒68及びロック棒80が位置したときに、エアシリンダ89を所定の大きなストロークで伸動することにより、タップ移動台86が上動され、ギヤ79がギヤ70に当接してフック棒68が初期位置(予め設定される)から所定位置(線材を引っ掛ける掛合位置)まで押し上げられる。
フック棒68が所定位置(線材を引っ掛ける掛合位置)まで押し上げられた状態から、エアシリンダ89を縮動することにより、タップ移動台86が下動され、ギヤ79がギヤ70から離れて元の位置に戻ると共に、スプリング69の付勢力によってフック棒68が初期位置(線材の引き出し動作の変位終了位置)まで押し下げられる。このとき、フック棒68の上端に線材2が引っ掛けられていると、その線材2をノズル4から新たに引き出してリード線とすることになる。
そして、ロック棒80はフック棒68と一緒に上下動し、回転規制部材83がギヤ70の外周凹部70aに係合すると(図7)、フック棒68の回転を禁止するように構成される。
また、タップ移動台86には、フック棒68が引き出したリード線を捩り成形する捩り手段が配置される。この実施の形態における捩り手段は、タップ移動台86に取付けられた捩りモータ(サーボモータ)78ならびにその軸に取付けられたギヤ(回転伝達部)79である。
引き出したリード線を捩り成形する際、エアシリンダ89を所定の小さなストロークで伸動することにより、タップ移動台86が上動され、フック棒68を押し上げることなく、ギヤ79がギヤ70に噛み合う。
この状態でエアシリンダ87を伸動してロック解除棒88がロック棒80を押し上げてフック棒68の回転規制を解除する。この状態で捩りモータ78を所定回数(予め設定される)回転させることにより、回転がギヤ79、70を介して伝達されてフック棒68が回転され、リード線が捩り成形される。
こうして捩り成形が終了すると、エアシリンダ87を縮動させ、ロック棒80を下動させてフック棒68の回転を再び係止する。
図3に戻って、本発明の巻線装置1は、ノズル4の先端から引き出された線材2を把持可能なクランプ機構15と、そのクランプ機構15を3軸方向に移動させる図示しない移動装置と、巻芯3に向けて熱風を吹き付けるダクト61が設けられる。
線材2はその表面に溶着層がコーティングされており、ダクト61からの熱風によって溶着層が溶けて固まることにより、巻芯3に巻回された線材2同士を固着可能なものが用いられる。
次に、上記巻線装置を用いた本発明の巻線方法について説明する。
本発明の巻線方法は、図1に示すように、線材掛架部材21,22として、ピン状物をノズル4の回動中心と巻芯3の中心線の双方を含む平面Hを挟む巻芯3の両側にその巻芯3の接線方向に延びるように設け、ノズル4を介して巻き掛けられる線材2をピン状物21,22に掛け回した後に円周方向に移動させてピン状物21,22の先端から外して巻芯3へと案内することを特徴とする。その具体的な手順を以下に説明する。
まず、上記巻線装置1において、ノズル4の先端から線材2を引き出してクランプ機構15に係止するとともに、回転台19に治具を介して巻芯3を取り付けて、図示しないコントローラのスタートボタンを押す。
これに伴い、左右移動台17が移動してフック棒68先端のカーブした鈎状部に線材をからげた後、線材掛架部材の支持台26およびフライヤ5を巻芯3に近づけ、図1に示すように、断面が円形のピン状物からなる第一、第二線材掛架部材21,22を、ノズル4の回動中心と巻芯3の中心線の双方を含む平面Hを挟む巻芯3の両側に、巻芯3の接線方向に延びるように設け、そのピン状物からなる第一、第二線材掛架部材21,22を、巻芯3にわずかな付勢力で押し付ける。
このとき、ピン状物21,22の巻芯3の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さLを線材2の直径の1.5〜3倍とする。続いて、ノズル4がフライヤ5を介して巻芯3のまわりを斜めに回動することにより、線材2が巻芯3に巻回される。
次に、巻芯3に線材2が巻回される動作を図8〜図10を基に説明する。
図8に示すように、この実施の形態では、3本のフック棒68が円盤部67に傾斜して挿通され、引き出すリード線の数が3である場合を説明する。
巻初めに位置するフック棒68の先端のカーブした鈎状部に線材2をからげた後、その線材2を一旦巻芯3の回転方向後方のフック棒68の鈎状部に掛け回し、その後巻芯3まで案内するものとする。このように、回転方向後方のフック棒68に掛け回した後に巻芯3まで案内することにより、巻初めに位置するフック棒68の上方の巻芯3にその線材2を案内することができる。
そして、その後、ノズル4がフライヤ5を介して巻芯3のまわりを斜めに回動することにより、線材2が第一、第二線材掛架部材21,22を介して巻芯3に巻回される。
ここで、本発明では、図1に示すように、線材掛架部材21,22としてのピン状物をノズル4の回動中心と巻芯3の中心線の双方を含む平面Hを挟む巻芯3の両側に設けるので、ノズル4から繰出された線材2は、そのノズル4がその平面Hから比較的離れた位置において線材掛架部材21,22に接触し、そのノズル4がその平面Hにまで戻ると、そのノズルから繰出された線材は線材掛架部材21,22に巻き掛けられることになる。
このため、図9に示すように、ノズル4が巻芯3の周囲を先ず1回回動すると、ノズル4から繰出される線材2は第一、第二線材掛架部材21,22に新たに掛け回され、その線材掛架部材21,22の表面を摺動して先に掛け回されている線材2に隣接することになる。
また、ノズル4が巻芯3の周囲を一回転する毎に、巻芯を回転台19を介して線材2の外径分に対応して所定角度だけ回転させる。
このため、図10に示すように、ノズル4が巻芯3の周囲を更に一回転すると、巻芯3に巻回された線材2もその線材2の外径分だけ巻芯3の周方向へと移動し、第一、第二線材掛架部材21,22に掛け回された線材2はそれらの先端に向かって線材2の外径分だけ移動することになる。
そして、ノズル4から繰出される線材2は第一、第二線材掛架部材21,22に新たに掛け回され、その線材掛架部材21,22の表面を摺動して線材掛架部材21,22の先端に向かって移動した線材2に更に隣接することになる。
このとき、第一、第二線材掛架部材21,22は、当接角度可変機構のスプリング24によって、巻芯3に巻回された線材2を乗り越える方向に揺動するので、第一、第二線材掛架部材21,22に掛け回された線材2の移動が、この第一、第二線材掛架部材21,22により妨げられることはない。
このように、巻芯3が実線矢印で示すように回転することにより第一、第二線材掛架部材21,22に掛け回された線材2は、その第一、第二線材掛架部材21,22の先端方向に移動する。それとともにノズル4が巻芯3のまわりを破線矢印で示すように斜めに回動することにより、第一、第二線材掛架部材21,22には、先に掛け回された線材2が第一、第二線材掛架部材21,22の先端方向に移動したところに新たに線材が掛け回される。このため、新たに巻回された線材2は 第一、第二線材掛架部材21,22に既に巻回された線材2に隙間なく接して並ぶことになる。そして、第一、第二線材掛架部材21,22間の巻芯3に密着して巻回された線材2には、ダクト61から熱風が吹き付けられ、線材2の表面にコーティングされた溶着層により、巻芯3に巻回されて隣接する線材2は互いに固着される。
また、ノズル4が巻芯3のまわりを破線矢印で示すように斜めに回動するとともに、巻芯3が実線矢印で示すように回転することにより、第一、第二線材掛架部材21,22に順次掛け回される線材2は、第一、第二線材掛架部材21,22の先端方向に順次移動し、その先端から離脱した段階で巻芯3の外表面へと案内されることになる。
ここで、本発明では、線材掛架部材21,22として断面が同一形状を成すピン状物を用いるので、その線材掛架部材に巻き掛けられた線材2の長さは、巻き掛けられる位置にかかわらず同一となる。
従って、その線材掛架部材21,22に巻き掛けられる軸方向の位置がたとえ異なったとしても、その後に巻芯3まで案内されて順次巻回された線材2の長さがそれぞれ異なる様なことはない。
そして、ノズル4から繰出された線材2は、線材掛架部材21,22であるピン状物に巻き掛けられた後にその先端から抜け出て巻芯3に案内されるので、線材2の外径が比較的大きい場合であっても、ピン状物21,22に巻き掛けられた後に巻芯3に案内されることになり、比較的太い線材であっても十分に巻線することが可能になる。
そして、線材2の外径が異なれば、巻芯3の回転速度を違えるだけで対応が可能になり、ノズル4の回動速度、巻芯3の回転速度、ターン数を比較的自由に採用できるため、要望するコイル10(図14)の仕様に応じて巻線することができる。
そして、巻芯3の上下に位置する上方のピン状物21と下方のピン状物22の間隔を調整することで、巻芯3の軸方向におけるコイル10(図14)長を正確かつ容易に設定することもできる。
また、線材掛架部材21,22が断面円形のピン状物であれば、その線材掛架部材21,22に接触する長さは断面の半円における円弧の長さだけであるので、たとえ線材2がいわゆる自己融着性線材であったとしても、その線材2が熱風により線材掛架部材21,22に融着するようなことはない。
これにより、その後に線材掛架部材21,22に巻き掛けられる線材2が、先に巻き掛けられて線材2を乗り越える様なことはなく、ノズル4の回動とともに線材掛架部材21,22に順次巻き掛けられる線材2は、並んだ状態で順次巻芯3に案内されることになり、線材2の太さにかかわらず、その線材2を順に隣接させた状態で巻線する、いわゆる整列巻きが可能になる。
ここで、線材掛架部材21,22間の巻芯3に巻回された線材2は互いに密着しているので、巻芯3に案内されるまでの間の時間が長ければ、互いに密着した状態の線材2同士を熱風により確実に融着させることができる。
本発明では、ピン状物からなる第一、第二線材掛架部材21,22の巻芯3の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さL(図1)を線材2の直径の1.5〜3倍としたので、第一、第二線材掛架部材21,22に順次掛け回される線材2は、ピン状物からなる第一、第二線材掛架部材21,22に2〜3回掛け回された後にその先端から巻芯3へと案内されることになる。
よって、本発明では、線材掛架部材21,22に掛け回された後に巻芯3に案内されるまでの間の時間は比較的長くなり、順次巻回される線材2の長さを均一にしつつ、整列巻きが可能となる。
そして、ノズル4が所定の回数回動して、巻芯の外周における一部(この実施の形態では外周の3分の1)に線材2が所定の巻数だけ巻回されると、リード線の引き出し、捩り成形が行われる。
次に、リード線の引き出し、捩り成形を図11及び図12を基に説明する。
まず、線材2が所定の巻数だけ巻回されると、図5及び図6に示すように、ギヤ79及びロック解除棒88の延長線上にフック棒68及びロック棒80が位置することに成り、エアシリンダ89を所定の大きなストロークで伸動することにより、タップ移動台86が上動され、フック棒68を初期位置(予め設定される)から図11の破線で示すように所定位置(線材を引っ掛ける掛合位置)まで押し上げる。即ち、巻終わりの線材2の位置に該当するフック棒68を線材掛架部材22に隣接した位置(線材を引っ掛ける掛合位置)まで上昇させる。
このフック棒68には、巻初めの線材2が予め引っ掛けられているので、上昇させた状態で、先ず1回転させて、その引っ掛けられている線材2をそのフック棒68から取り外しておく。
この状態で、ノズル4をフライヤ5を介して巻芯3のまわりを斜めに回動することにより、繰出された線材2は、フック棒68の上部のカーブした鈎状部に引っ掛けられることになる。
その後、フック棒68を実線で示す初期位置(線材の引き出し動作の変位終了位置)まで押し下げる。このように、フック棒68が初期位置(線材の引き出し動作の変位終了位置)まで下降すると、線材2がリード線aとして下降長さ分引き出される(図11)。
そして、ロック棒80をエアシリンダ87により上動させた状態で維持し(図6)、捩りモータ78を所定回数回転させ、図12に示すように、フック棒68により引き出されたリード線aを所定ターン数捩る。捩り成形されたリード線の上端部が線材掛架部材22の近傍に達したならばこの捩り成形を終了させる。
所定の捩りを終えたら、図7に示すように、回転規制部材83をギヤ70の外周凹部70aに係合してフック棒68の回転を禁止させる。
その後、ノズル4から繰出された線材2が巻芯3の周囲を線材掛架部材21,22に係止されて巻回されることにより、次の巻線が進められる。
線材2が巻回される毎に、巻芯3が回転台19を介して回転し、リード線aを引き出したフック棒68ならびにその他のフック棒68も回転台19と共に回転する。
このようにして、次のリード線を引き出す角度まで、順次巻線がなされたら、次のフック棒68が上昇し、図11、図12に示すような同様の動作を行って、フック棒68により引き出された線材2を再び捩り成形して、リード線を形成する。
以上のごとく、所定回のリード線の引き出し、捩り成形、線材2の巻回を終了させることにより、図13に示すように、巻芯3の全周に巻回された線材2から成るコイル10を得る。
そして、そのようなコイル10を得た後には、線材掛架部材21,22をコイル10から抜き出した後、図14に示すように、最初に線材2をからげたフック棒68に巻終わりの線材をからげて捩る。その後、フライヤ5先端のノズル4から繰出される線材2をクランプ機構15に係止し、フック棒68とクランプ機構15との間で切断して、コイルの巻線を終了する。
なお、捩り成形されたリード線aをフック棒68から取り外すには、そのフック棒68を上昇させた状態で、回転させることにより、そのリード線aをそのフック棒68から取り外すことができる。
このように、コイルのリード線(タップ)を引き出す引出手段と、引き出したリード線を捩り成形する捩り手段とにより、リード線の引き出し、リード線の捩り成形を自動的に行うことができる。
また、リード線の引き出し、リード線の捩り成形を自動的に行うので、手作業で行う場合のように、リード線を捩る前に、リード線の基端部から線材がほずれてしまったり、捩り量にバラツキが出て、捩りが足らずに線材が半田付けの前に動いてしまったり、捩りすぎて線材が断線したりするということはなく、リード線の形成を容易に的確に行える。
そして、本発明では、線材掛架部材21,22として断面が同一形状のピン状物を用いており、このピン状物は、いわゆる市販されている汎用品であるので、安価に入手が可能であり、かつその表面は滑らかに仕上げられ、その寸法のばらつきは少ない。従って、その表面を摺動しつつ移動して案内される線材2の表面に損傷を与えるようなことはない。
そして、この実施の形態では、線材掛架部材21,22が、大径部21a,22aとその大径部21a,22aに連続して同軸に形成された小径ピン部21b,22bから構成されたピン状物であるので、線材2が実際に掛け回される小径ピン部21b,22bの長さをその線材2が掛け回されるに必要な長さにして、その他を大径部21a,22aとすることにより、その強度を向上させることが可能となり、比較的太い線材2であっても、十分に巻線することが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、ピン状物である線材掛架部材21,22の線材2が掛け回される小径ピン部21b,22bの断面が円形である場合を説明したけれども、その小径ピン部21b,22bの断面は楕円であっても良い。この場合、楕円の長軸を巻芯3の中心線に平行とすると、線材掛架部材21,22に線材の比較的小さな曲率半径で掛け回されることになり、その後、このコイル10は押圧成形されるけれども、その押圧成形が容易となり、得られたコイル10の長さのバラつきを減少させることができる。
また、本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
1 巻線装置
2 線材
3 巻芯
4 ノズル
21,22 線材掛架部材

Claims (6)

  1. 巻芯(3)のまわりを前記巻芯(3)の中心線に対して傾斜する軌跡において回動するノズル(4)と、前記ノズル(4)を介して巻き掛けられる線材(2)を前記巻芯(3)へと案内する線材掛架部材(21,22)と、前記線材掛架部材(21,22)に対して前記巻芯(3)を相対回転させる巻芯回転機構とを備え、
    前記線材掛架部材(21,22)が前記巻芯(3)の接線方向に延びるものであって、
    前記線材掛架部材(21,22)は、前記ノズル(4)の回動中心と前記巻芯の中心線の双方を含む平面(H)を挟む前記巻芯(3)の両側に、前記巻芯(3)の回転方向に先端を向けて基端が取付けられ、
    前記巻芯(3)に前記線材(2)を斜めに順次巻回する
    ことを特徴とする巻線装置。
  2. 線材掛架部材(21,22)の巻芯(3)の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さ(L)が線材(2)の直径の1.5〜3倍である請求項1記載の巻線装置。
  3. 線材掛架部材(21,22)はピン状物であって、その断面形状は円形または楕円形であることを特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
  4. 線材掛架部材(21,22)の径は先端と基端とで異なり、基端の径は先端の径より大であることを特徴とする請求項1に記載の巻線装置。
  5. 巻芯(3)のまわりを前記巻芯(3)の中心線に対して傾斜する軌跡において回動するノズル(4)と、前記ノズル(4)を介して巻き掛けられる線材(2)を前記巻芯(3)へと案内する線材掛架部材(21,22)と、前記線材掛架部材(21,22)に対して前記巻芯(3)を相対回転させる巻芯回転機構とを用い、前記巻芯(3)に前記線材(2)を斜めに順次巻回する巻線方法であって、
    前記線材掛架部材(21,22)を前記ノズル(4)の回動中心と前記巻芯(3)の中心線の双方を含む平面(H)を挟む前記巻芯(3)の両側に前記巻芯(3)の接線方向に延びるように設け、
    前記ノズル(4)を介して巻き掛けられる前記線材(2)を前記線材掛架部材(21,22)に掛け回した後に円周方向に移動させて前記線材掛架部材(21,22)の先端から外して前記巻芯(3)へと案内する
    ことを特徴とする巻線方法。
  6. 線材掛架部材(21,22)の巻芯の外周に接触又は近接する最短点から先端までの長さ(L)を線材(2)の直径の1.5〜3倍として、前記線材掛架部材(21,22)に2〜3回前記線材(2)が掛け回された後の線材(2)を前記線材掛架部材(21,22)の先端から前記巻芯(3)へと案内する請求項5記載の巻線方法。
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