JP2015125122A - シンチレータプレートおよび放射線検出器 - Google Patents

シンチレータプレートおよび放射線検出器 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来よりも高い空間分解能と受光量とを両立できるシンチレータプレート及び該シンチレータプレートを備える放射線検出器を提供すること。【解決手段】 シンチレータプレートは、シンチレータ層12と基体11とを備える。シンチレータ層は複数のシンチレータ13を有し、複数のシンチレータの夫々は、放射線の照射により蛍光を発生させ、且つ、柱状構造を有する。複数のシンチレータは複数のシンチレータ同士の間に間隙が形成されるように第1の面14に設けられる。第1の面は、光吸収部22と複数の光反射部21とを有する。第1の面のうち、複数のシンチレータのそれぞれと接する領域には複数の光反射部のそれぞれが設けられ、第1の面のうち、複数のシンチレータの間隙で形成される空間と接する領域には光吸収部が設けられる。【選択図】 図1

Description

本発明は、シンチレータプレート及び該シンチレータプレートを備える放射線検出器に関するものである。
医療現場におけるX線撮影等に用いられる放射線検出器は、放射線を受けて蛍光を発するシンチレータと基体とを有するシンチレータプレートと、そのシンチレータが発した蛍光を検出する画素とを備える。シンチレータは、発した光を画素の受光面に効率よく伝達させることが求められる。そのための方法の一つとして、柱状構造を有するシンチレータを用いる方法がある。それら柱状構造は各々の柱状構造間に空隙が形成されており、空気に対する柱状構造を構成する材料の屈折率比により、柱状構造中で光が全反射を繰り返し、効果的に受光面に導波するとされている。尚、本発明及び本明細書では、基体に形成された、柱状構造を有する複数のシンチレータをまとめてシンチレータ層と呼ぶことがある。
特許文献1には、柱状構造を有する複数のシンチレータが基体上に形成されたシンチレータプレートにおいて、シンチレータ層と基体との間に一様に光反射部を設けることが記載されている。この光反射部が、シンチレータ層から基体へ射出された光を反射することで、受光面に入射する光量を増加させることができる。
特開2012−251974号公報
柱状構造を有するシンチレータを用いると、シンチレータ層で発生し、基体へ射出される光の中には、シンチレータ層内を広く伝搬して基体へ入射する光が存在する。このようにシンチレータ層内を広く伝搬する光は、シンチレータ層内で幾何回折や光学散乱を繰り返して複数の柱状構造を貫いたり、柱状構造又は空隙を縫うようにしたりしながら基体へ入射する光である。特許文献1のように、シンチレータ層と基体との間に一様に光反射部を設けると、このようにシンチレータ層内を広く伝播した光も光反射部により反射され、受光面へ入射する。そのため、光反射層の反射率が高いほど、受光面に入射する光量は増加するが、空間分解能が低下するという関係がある。一方、空間分解能を向上させるために、光反射部の反射率を下げると、受光面に入射する光量が低下する。そこで、本発明は、従来よりも高い空間分解能と受光量とを両立できるシンチレータプレート及び該シンチレータプレートを備える放射線検出器を提供することを目的とする。従来よりも高い空間分解能と受光量との両立とは、例えば、従来と同じ空間分解能であれば受光量が従来よりも高く、従来と同じ受光量であれば空間分解能が従来よりも高いことを指す。
その目的を達成するために、本発明の一側面としてのシンチレータプレートは、シンチレータ層と基体とを備え、前記シンチレータ層は複数のシンチレータを有し、前記複数のシンチレータの夫々は、放射線の照射により蛍光を発生させ、且つ、柱状構造を有し、前記複数のシンチレータは前記複数のシンチレータ同士の間に間隙が形成されるように前記第1の面に設けられ、前記第1の面は、光吸収部と複数の光反射部とを有し、前記第1の面のうち、前記複数のシンチレータのそれぞれと接する領域に前記複数の光反射部のそれぞれが設けられ、前記第1の面のうち、前記複数のシンチレータの間隙で形成される空間と接する領域に前記光吸収部が設けられていることを特徴とする。
本発明のその他の側面については、以下で説明する実施の形態で明らかにする。
本発明は、従来よりも高い空間分解能と受光量とを両立できるシンチレータプレート及び該シンチレータプレートを備える放射線検出器を提供することができる。
本発明の実施形態におけるシンチレータプレートの断面図である。 本発明の実施形態における第1の面例を模式的に示した図である。 本発明の実施形態における基体の断面の例を模式的に示した図である。 本発明の実施形態における放射線検出器の断面図である。 本発明の実施例における分解能と受光率との関係を示すグラフである。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態について説明をする。本実施形態のシンチレータプレートは、シンチレータ層と基体との間に一様に反射層を設けるよりも空間分解能が高く、且つ、シンチレータ層と基体との間に反射層を設けないよりも画素の受光面に入射する光量が多い(受光率が高い)。
本実施形態のシンチレータプレートについて、図1を用いて説明をする。図1は、本実施形態に係るシンチレータプレートの断面図の例である。本実施形態のシンチレータプレートは、放射線を受けて蛍光を発するシンチレータ層12と、基体11とを備える。シンチレータ層12は、複数のシンチレータ13を有する。複数のシンチレータのそれぞれは柱状構造を有する。また、複数のシンチレータ13は、複数のシンチレータ同士の間に間隙が形成されるように、基体の第1の面14に設けられる。尚、第1の面14は、基体の表面に露出した一続きの面であれば、平面でも、凹凸を有していても良い。また、第1の面14は、均一な材料で構成されるものではなく、シンチレータ層が発する蛍光を吸収する光吸収部と、シンチレータ層が発する蛍光を反射する光反射部とを有する。第1の面14は、複数の光反射部と、1つ以上の光吸収部とを有する。さらに、第1の面14のうち、複数のシンチレータのそれぞれと接する領域に光反射部のそれぞれが設けられており、シンチレータ同士の間隙で形成される空間と接する領域に光吸収部が設けられている。このように、第1の面14に選択的に光反射部と光吸収部が設けられていることにより、第1の面に一様に光吸収部が設けられているシンチレータプレートよりも、空間分解能を高くすることができる。
これは、シンチレータと接さない領域に選択的に光吸収部を設けることで、シンチレータ層内を広く伝搬して基体へ入射する光の一部を光吸収部で吸収することができるためである。尚、シンチレータプレートの空間分解能とは、そのシンチレータプレートとある画素サイズを有する光検出器とを組み合わせて放射線検出器としたと仮定した場合の、該放射線検出器が有する空間分解能のことを指す。また、第1の面に一様に光吸収部が設けられているシンチレータプレートとは、次に挙げるものを含む。基体が光を吸収する部材であり、基体表面に光反射部が設けられていないシンチレータプレートや、光を吸収する層が基体の表面に存在し、更にその層の表面に光反射部が設けられていないシンチレータプレートである。同様に、第1の面に一様に光反射部が設けられているシンチレータプレートとは、次に挙げるものを含む。基体が光を反射する部材であり、基体表面に光吸収部が設けられていないシンチレータプレートや、光を反射する層が基体の表面に存在し、更にその層の表面に光吸収部が設けられていないシンチレータプレートである。尚、基体として例えば基板を用いることができるが、フィルムや膜等、板状のもの以外にシンチレータ層を形成しても良く、シンチレータ層が形成されている物質のことを基体と呼ぶ。
以下、本実施形態のシンチレータプレートの各構成についてより具体的に説明した後で、本実施形態のシンチレータプレートを用いた放射線検出器について説明をする。
(シンチレータ層について)
シンチレータ層12について説明をする。シンチレータ層12は、複数のシンチレータ13を有し、シンチレータ13の夫々は、X線に代表される放射線により発光する。また、シンチレータ13の夫々は、柱状構造を有する。このよう構造を有するシンチレータ13は、例えばシンチレータ材料の柱状結晶である。特に、ヨウ化セシウムの柱状結晶を複数有するシンチレータ層が広く知られており、本実施形態のシンチレータ層としてこのシンチレータ層を用いることができる。尚、このようなシンチレータ層12は、例えば基体11にシンチレータ材料を蒸着することで形成することができる。
柱状構造の長軸は、基体と垂直に交わることが好ましいが、厳密に垂直である必要はなく、傾いていてもよい。厳密に垂直でないことが及ぼす本発明の効果へ影響は小さい。シンチレータ13の発する蛍光(シンチレーション光)は、シンチレータ13内を伝搬しながら、受光面へ導波される必要がある。そのため、各シンチレータ13の長軸と基体11の垂線とのなす角度が45度未満であることが好ましい。また、複数のシンチレータ13の傾きは、一様でなくても構わない。
上述の特徴を有することから、シンチレータ層12は、基体11の垂線に対してなす角度が45度未満の光学界面が多数含まれている。これら光学界面は、針状結晶シンチレータと、それらを取り囲む物質あるいは空気との屈折率差により、生じる。シンチレータ層12内にて発生した光の多くは、これら多数の光学界面により、全反射または強いフレネル反射現象を繰り返し、シンチレータ13内を導波し、受光面に達する。このとき、シンチレーション光は、発光点(蛍光が発生した箇所)から受光面に向けて下ろした垂線の足の位置付近に効率良く受光されることになる。つまり、多数の光学界面がシンチレーション光を受光面に向かって導波することにより、シンチレーション光の広がりを抑制することができる。このように、シンチレータ層12が柱状構造を有する複数のシンチレータ13を有することで、シンチレータプレートとしての空間分解能を向上させることができる。
シンチレータ13は柱状構造を有していれば、その柱状構造が円柱状の構造であっても、多角形状の構造であってもよい。また、その柱状構造が一様である必要はなく、シンチレータ層12が円柱状のシンチレータと多角柱上のシンチレータとを有していても良い。加えて、シンチレータ13の太さが一様である必要はなく、シンチレータ層12が太さの異なるシンチレータ13を有していてもよい。但し、各シンチレータ13の太さは、0.01μm以上500μm以下が好ましく、0.1μm以上15μm以下がより好ましい。シンチレータの太さが0.01μmより小さい場合、シンチレータ内で発生する光の波長に比べ、シンチレータの太さがかなり小さくなるため、幾何的光回折や光学的散乱を起こし難くなり、シンチレーション光が受光面に向かって導波されにくくなる。そのため、光がシンチレータ層12中を広く伝搬してしまい、空間分解能を下げる要因になる。一方、原理上、シンチレータプレートはシンチレータの太さより小さなものを解像することは困難である。よって、シンチレータの太さが500μmより大きいと、例えば10LP/mmのような高空間周波数域だけではなく、例えば1LP/mmのような低空間周波数域における空間分解能も著しく低下させる要因となる。
また、各シンチレータの太さは一様でなくても良く、一方の端から他方の端までの太さの変化が、500μm以下であることが好ましい。但し、本明細書及び本発明において、柱状構造とは針状構造を含み、各シンチレータが針状構造を有する場合はシンチレータの一方の端(基体と対向する側の端)が他方の端よりも500μm以上細くなることがあるが、これでも良い。このように、各シンチレータの太さが一様でない場合、各シンチレータの太さの平均をそのシンチレータの太さとみなす。また、断面の形状も、一方の端から他方の端まで一様でなくても良く、例えば、基体との距離が近い部分では多角柱状だったシンチレータが、基体との距離が遠くなるにつれて円柱状になっていても良い。
シンチレータ13の長さ(高さ)は、シンチレータ層12の厚み相当であり、シンチレータ層が有する複数のシンチレータ13の長さのばらつきが小さいことが好ましく、ばらつきがない(長さが一様である)ことがより好ましい。ただし、必ずしも長さが一様である必要はなく、シンチレータ層12が、長さの長いシンチレータと短いシンチレータを有していてもよい。この理由として、たとえシンチレータ層12に埋もれている短いシンチレータの端から光が漏れ出たとしても、その光は、近隣のシンチレータの中に入り、そのまま受光面に向かってそのシンチレータ内で導波されることができる。したがって、長短のシンチレータが混在するシンチレータ層12も、光の広がりを抑制することができるため、光導波性を有する。
シンチレータ層厚は、本発明の効果に大きな影響を与えるものではなく、シンチレータ層厚が薄くても厚くても十分本発明の効果を奏する。よって、シンチレータ層厚は特に制限されないが、現実的な作製プロセスを考慮すると1nm以上10cm以下であることが好ましい。より好ましくは、シンチレータ層厚は1μm以上1cm以下である。
シンチレータ層12において、各シンチレータ13が互いに完全には分離しておらず、シンチレータ層12の表面に対して直立の方向に光学界面が断続的に存在していても良い。光学界面が断続的に存在していても、シンチレータ層12は光導波性を有する。また、シンチレータ内に空隙または光散乱体が複数存在していても良い。空隙または光散乱体によりシンチレーション光は散乱するが、その散乱光は、近隣のシンチレータの中に入り、受光面に向かってそのシンチレータ内を導波できる。この限りにおいて、シンチレータ層12は、空隙または散乱体を複数内在させていても、光導波性を有する。
シンチレータ13の材料として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、典型元素、または、希土類金属の、ハロゲン化物を用いることができる。また、酸化物、窒化物、カルコゲン化物、13族−14族化合物を用いることができる。
(基体について)
基体11について説明をする。基体11の第1の面14の模式図を、図2((a)〜(d))に示す。第1の面14は、複数の光反射部21と、光吸収部22とを有する。複数の光反射部21の夫々と光吸収部22は、各領域内において平滑な面である。また、光反射部21の面と光吸収部22の面との段差は問わず、図3(a)に示したように、複数の光反射部と光透過部とが同一の平面上に設けられても、図3(b)に示したように、異なる平面上に設けられても良い。つまり、第1の面は平面(図3(a))であっても、凹凸を有する面(図3(b))であっても良い。図3(b)は、基体11に凸状の突起15が複数並んでおり、突起の天面に光反射部21が、突起間の底面に光吸収部22が設けられている。このように、第1の面が凹凸を有する面である場合、全ての光反射部が同一平面内に存在する必要はない。そのため、図3(b)のように突起15の天面に光反射部が設けられている場合は、高さの異なる突起が複数並んでいても構わない。また、図3(b)に示した基体11は、突起の側壁に光吸収部22が設けられているが、突起の側壁に光反射部が設けられていても良い。また、突起の天面に光吸収部が、突起間の底面に光吸収部が設けられていても良い。尚、突起の天面に光吸収部(又は光透過部)が設けられているとは、基体の突起上に光を吸収する部材を設けることだけでなく、突起そのものが光を吸収する材料で構成され、その突起表面が光吸収部として機能することも含む。同様に、基体に光吸収部(又は光反射部)が設けられているとはその基体の底面自体が光吸収材料(又は光反射材料)で構成されることも含む。また、突起間の底面に光吸収部(又は光反射部)が設けられているとは、その突起間の底面自体が光吸収材料(又は光反射材料)で構成されることも含む。このように、例えば基体の底面自体が光吸収材料で構成されている場合、底面に反射部材をパターニングすれば、光吸収部と光反射部とでパターンを形成することができる。
光反射部21は光吸収部22よりも光反射率が高く、光吸収部22は光反射部21よりも光反射率が低ければよい。そのため、光反射部と光吸収部の材料は特に限定しないが、光反射部の材料として例えば、Ag、Al、Au、Ir、Ni、Pd、Pt、Rhなどが挙げられる。また、光吸収部の材料として例えば、炭素、Co3O4、Cu2O、CuO、MnO2、Mn3O4、RuO2、SiC、NiOなどが挙げられる。ここで述べる光反射率とは、入射角度が5度、かつ、波長550nmにおけるに光の反射率とする。
図2(a)のように、第1の面14において、各光反射部21が円形であり、複数の光反射部21が三角格子状に規則配列し、それらの隙間には光吸収部22が存在していることが好ましい。しかし、図2(b)のように、光反射部21の配列が不規則であっても良い。また、図2(c)のように、各光反射部21が円形ではなく、曲線で囲まれた形状または多角形であっても良い。加えて、第1の面14において、光反射部21の形状が各々異なっていても良く、また、各光反射部21の大きさが一様でなくても構わない。また、図2(d)のように、各光反射部21が正方形であり、複数の光反射部21が正方格子状に規則配列していても良い。
第1の面14の光反射部21と光吸収部22との被覆面積に対して、光反射部21の総面積は、60%以上100%未満が好ましく、より好ましくは80%以上から95%以下である。これら範囲は、第1の面のうち、シンチレータが形成されている面積の割合の範囲に対応している。尚、この面積の割合の範囲は、一般的な蒸着法を用いて柱状構造を有するシンチレータを複数有するシンチレータ層を形成する際の、充填率範囲とほぼ等しいとみなして算出した。
(シンチレータと光反射部と光吸収部との関係について)
シンチレータ層12は複数のシンチレータ13を有するため、第1の面は、シンチレータ13に接する領域と接しない領域とを有する。本実施形態のシンチレータプレートは、第1の面のうち、シンチレータ13に接している領域には光反射部21が設けられ、シンチレータ13に接していない領域には光吸収部22が設けられている。このように、選択的に光反射部と光吸収部とを設けるためには、光反射部と光吸収部とを有する第1の面に対して柱状構造を有するシンチレータを形成することが好ましい。例えば、第1の面にシンチレータ材料を選択的に蒸着させることにより、シンチレータ13が選択的に光反射部上に設けられる。製造方法の具体例については後述する。
第1の面に光吸収部を設けることにより、第1の面に一様に光反射部が設けられている場合と比較して空間分解能を向上させることができる。これは、シンチレータ層内の広い範囲へ広がって伝播する光の一部を、光吸収部が吸収するためである。このような、光吸収部を設けることによる空間分解能向上の効果は、本実施形態のように、選択的に光透過部と光反射部とを設けることにより、大きくなる。これについて以下で説明をする。
シンチレータ内で発生した蛍光を、伝搬形態に応じて以下の3種類に分類して説明をする。
(1)光の全反射条件を満たしながら、発光点を有するシンチレータ内に閉じこもって導波する光。
(2)幾何回折や光学散乱を繰り返して、複数のシンチレータを貫くまたは縫うようにしながらシンチレータ層12内の広い範囲へ広がって伝搬する光のうち、第1の面の、シンチレータと接する領域に入射する光。
(3)幾何回折や光学散乱を繰り返して、複数のシンチレータを貫くまたは縫うようにしながらシンチレータ層12内の広い範囲へ広がって伝搬する光のうち、第1の面の、シンチレータと接しない(シンチレータ間の空間と接する)領域に入射する光。
(1)の光は、蛍光がシンチレータ層12内で広がることなく導波する。そのため、受光面に入射する光のうち、この種の伝搬形態を伴っている光の強度の割合が大きいほど、シンチレータプレートの空間分解能が向上する。本実施形態では、第1の面のうち、シンチレータ13と第1の面14とが接している領域に光反射部が設けられているため、この伝播形態の光を受光面が配置されている方向へ反射することができる。よって、(1)の光の強度をさらに高めることができ、空間分解能を向上させることができる。
(2)の光は、シンチレータ層12内で広がって伝搬する光である。そのため、この光を受光面に入射させても、空間分解能を向上させることはできない。しかし、この光が受光面に入射することで、受光面に入射する光の強度を大きくすることができる。よって、この光が受光面に入射する構成を有するシンチレータプレートは、この光が受光面に入射しない構成を有するシンチレータプレートよりも輝度が高い(受光面への受光率が高く、入射光量が多い)シンチレータプレートといえる。本実施形態では、第1の面14のうち、シンチレータ13と第1の面14とが接している領域に光反射部が設けられているため、この伝播形態の光を受光面が配置されている方向へ反射することができる。よって、第1の面に一様に光吸収部が設けられているシンチレータプレートと比較して、輝度を向上させることができる。
(3)の光は、(2)に光と同様に、シンチレータ層12内で広がって伝播する光である。よって、受光面に入射する光のうち、この種の伝搬形態を伴っている光の強度の割合が大きいほど、シンチレータプレートの空間分解能が低下する。本実施形態では、第1の面のうち、シンチレータ13と第1の面14とが接していない領域、つまり、シンチレータ同士の間隙が形成する空間と第1の面14とが接している領域に光吸収部が設けられているため、(3)の光が光吸収部に吸収される。そのため、第1の面に一様に光反射部が設けられているシンチレータプレートと比較して、空間分解能を向上させることができる。
このように、本実施形態のシンチレータプレートは、第1の面のうち、シンチレータに接している領域には光反射部が、シンチレータに接していない領域には光吸収部が、それぞれ設けられている。これにより、選択的に、シンチレータ層12内で広がって伝播する光を吸収しつつ、シンチレータ層内を広がることなく伝搬する光を受光面に入射させることができる。
(光反射部と光吸収部を有する第1の面を有する基体の製造方法)
ここでは、凹凸を有する第1の面の凸部の天面に光反射部を、凹部の底面(凸部の間の底面)に光吸収部を、それぞれ設けた基体の製造方法について説明をする。本製造方法では、光吸収部の部材でできた基体の第1の面に対して、一般的なフォトリソグラフィとエッチング処理とを施すことで、凹凸を形成する。そして、その凸部の天面に対し、光反射部の部材を蒸着またはスパッタリングを用いて成膜する。ここで、光反射部の部材は、第1の面に対して斜めに入射させる(斜方蒸着をする)。たとえば、成膜時に、部材の粒子の飛翔方向に対して、基体自体を傾けて静置または自転させればよい。このとき、凸部の斜影効果により、光反射部の部材粒子が凹部の底に到達できない。そのため、図3(b)のように、凸部の天面には光反射部21が、凹部の底面には光吸収部22が設けられる。凸部の側面は、光反射部であっても、光吸収部であっても良いため、凸部側面の一部に光反射部が形成されても良い。側面が反射部であっても、側面に入射した光は、反射して最終的には光吸収部に入射し、吸収され、強度が大きく弱まるためである。
基体の材料として、光吸収部材を用いた場合について説明をしたが、基体の材料は光吸収部材に限定されない。任意の基体表面に、光吸収部の部材でできた凹凸を有する第1の面を形成させることができれば、上述した成膜方法で図3(b)に示した基体を製造することができる。また、基体の材料として光反射部材を用い、光吸収部材の凹部に光吸収材を埋めることで、光吸収部と光反射部とを有する第1の面を有する基体を製造しても良い。
上述の製造方法と異なる製造方法により、第1の面を有する基体を製造する製造過程について説明をする。光吸収部材でできた基体の第1の面に対して、蒸着またはスパッタリングにより光反射部材を一様に成膜する。フォトリソグラフィにより、成膜した光反射膜のうち、光反射部となる領域のみにレジストマスクパターンを形成した後、エッチング処理によりマスクパターンが存在しない領域の光反射部材を剥がすまたは削り取る。結果として、その領域には光吸収部が露出する。この製造過程により、光吸収部と光反射部とを有する第1の面を有する基体を製造することができる。この製造方法においても、基体の材料は光吸収部材に限定されない。例えば、光反射部材からなる基体のある面に、光吸収部材を一様に成膜し、フォトリソグラフィにより光吸収部となる領域のみにレジストマスクパターンを形成してエッチング処理を施しても良い。
フォトリソグラフィとリフトオフ法により、第1の面を有する基体を製造する製造方法について説明をする。光吸収部の部材でできた基体に対して、一般的なリソグラフィにより、光吸収部のみを覆うレジストマスクパターンを形成する。その上から光反射部の部材を塗布、蒸着またはスパッタリングにより一面に成膜する。その後、レジストマスクパターンをリフトオフ法により剥離することで、光吸収部が露出し、光反射部と光吸収部を有する第1の面を有する基体を製造することができる。この製造過程においても、基体の材料は光吸収部材に限定されない。任意の基体上に、光吸収部の部材で覆ったあと、上記と同様にリソグラフィとリフトオフ法により、光反射部と光吸収部を持った基体が得られる。また、光反射部材でできた基体に対して、光反射部のみを覆うレジストマスクパターンを形成し光吸収部材を塗布、蒸着またはスパッタリングにより一面に成膜した後リフトオフ法を適用することで、光反射部と光吸収部とを有する第1の面を有する基体を製造しても良い。
光反射部には親水処理を、光吸収部には撥水処理を施すことにより、第1の面を有する基体を製造する製造過程について説明をする。上述した、レジストマスクパターンを形成して光反射部と光吸収部を製造する過程において、レジストマスクパターンを剥離する直前に撥水処理または親水処理を施す。光反射部がマスクパターンに覆われている場合には、マスクパターンがついた状態で撥水剤を表面に塗布する。撥水剤としては、有機樹脂があげられ、より好ましくはフッ素系樹脂が望ましい。光吸収部がマスクパターンに覆われている場合には、マスクパターンがついた状態で親水剤を表面に塗布する。親水剤としては、表面をOH基に変換する材料があげられ、例を挙げるならばアルコキシシラン系やアミノシラン系の有機材料が望ましい。以上の処理のあと、マスクパターンを剥離することで、光反射部の表面が相対的に親水性を帯びており、光吸収部が相対的に撥水性を帯びている基体が得られる。これら親水性または撥水性という機能を持たせた理由として、親水性の領域にシンチレータ材料が付着しやすく、撥水性の領域には付着しにくいという性質を利用するためである。
(放射線検出器)
本実施形態のシンチレータプレートを備えた放射線検出器について図4を用いて説明をする。図4は、本実施形態のシンチレータプレート16を備えた放射線検出器20の断面図である。放射線検出器20は、シンチレータプレート16と光電変換部23とを備える。また、シンチレータプレート16と光電変換部23との間には保護層17が設けられている。この保護層17は、例えば、シンチレータを保護したり、光電変換部を保護したり、シンチレータと光電変換部の受光面とを光学的に接続したりする。また、これらのうち、2つ以上の機能を有していても良い。また、2層以上に重ねて、上記の2つ以上の機能を有していてもよい。
光電変換部23は、基板19に光検出層18を設けて構成されており、光検出層18には複数の受光部24が配列されている。この放射線検出器は、シンチレータプレートと、光電変換部とを組み合わせることにより製造することができる。また、光電変換部上に直接または間接(保護層などを介して)的にシンチレータ層を形成し、シンチレータ層の面のうち、光電変換部側の面と対向する面に第1の面を有する基体を組み合わせることにより製造することができる。但し、製造の容易性から、第1の面にシンチレータを形成してシンチレータプレートを製造し、そのシンチレータプレートと光電変換部とを組み合わせて放射線検出器を製造することが好ましい。
(シンチレータの製造方法)
加熱蒸着法により凹凸を有する第1の面にシンチレータを形成する方法について説明をする。複数のシンチレータを設ける第1の面は、凹凸を有する面とする。凹凸を有する面を第1の面とする場合、柱状構造を有するシンチレータを複数有するシンチレータ層の製造方法として知られている方法を本実施形態に適用することができる。以下、具体的に説明をする。
真空容器内にて、シンチレータ原料粉末を加熱、蒸発させ、それに対向して位置する基体の第1の面にシンチレータ層を形成する方法を用いることで、本実施形態のシンチレータ層を製造することができる。シンチレータ原料粉末を加熱する方法として、金属ボートを用いた抵抗加熱式や、ルツボ加熱式、もしくは電子ビーム加熱式が挙げられる。柱状構造を有するシンチレータを複数有するシンチレータ層を形成するには、以下の条件が重要である。真空ポンプを用いて真空容器内を排気しながら、不活性ガスを導入し、1×10−2Pa以上10Pa以下に制御する。シンチレータを堆積させる第1の面は、蒸着原料粒子が飛来してくる方向に対向して真空容器内に設置する。このとき、基体の自転もしくは公転機構を同時に組み入れても構わない。第1の面の温度は、0℃以上250℃以下が好ましい。第1の面の温度は、蒸着中において一定に保たれることが望ましいが、上記範囲内で変化があってもかまわず、本発明を実施するにあたっての影響は小さい。加熱により蒸発した原料粒子は、第1の面に向かって飛来するが、雰囲気中の不活性ガス原子に衝突・散乱を繰り返す。そのため、第1の面に到達する際には、第1の面に対して斜めに入射する原料粒子が多くなる。したがって、第1の面が凹凸を有する場合、凸部には原料粒子が供給され、一方で凹部は凸部の影になるため、選択的に凸部にシンチレータ原料粒子が堆積することになる。以上により、第1の面の複数の光反射部のそれぞれに柱状構造を有するシンチレータが形成され、光吸収部の少なくとも一部にシンチレータが形成されていない(シンチレータ同士の間隙が形成されたともいう)シンチレータプレートを製造することができる。尚、第1の面の光吸収部の総面積にしめる、シンチレータが形成されていない領域の面積の割合は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましい。第1の面の複数の光反射部のそれぞれに柱状構造を有するシンチレータが形成され、光吸収部の少なくとも一部にシンチレータが形成されていないシンチレータプレートを製造することができる。
真空装置内で加熱される原料粉末の重心位置と基体中心位置とを結ぶ直線と、基体の法線とのなす角度が、0度でなくても構わない。そのなす角度が90度未満であればよい。角度が付いていることによる発明への悪影響は小さい。この場合には、柱状構造の柱軸と基体とのなす角が45度未満になるよう、基体を自転させることが好ましい。
表面に対して撥水または親水処理を施した第1の面を使用する場合にも、上述のシンチレータ作製過程が適用できる。この場合、親水性を帯びた光反射部にはシンチレータ材料が付着しやすく、撥水性を帯びた光吸収部にはシンチレータ材料が付着しにくいことを利用し、光反射部に選択的にシンチレータ材料を堆積させる。以上により、第1の面の複数の光反射部のそれぞれに柱状構造を有するシンチレータが形成され、光吸収部の少なくとも一部にシンチレータが形成されていないシンチレータプレートを製造することができる。本実施形態を作製するにあたっては加熱蒸着法を挙げたが、その代替法として、スパッタ法、CVD法、インクジェットによる堆積法を採用しても良い。
(実施例)
以下より、光線追跡によるシミュレーション結果に基にして、本実施形態の効果を具体的に実証する。
まず、シミュレーションのモデルについて記載する。第1の面14には、図2(a)のように光反射部と光吸収部とが配置されている。第1の面が有する複数の光反射部の夫々は直径5μmの円形で、各円形の光反射部が三角格子状に規則配列し、第1の面の面積の80%の面積を光反射部で覆われている。光吸収部は、第1の面のうち、上述の光反射部が設けられている領域以外の領域全体に設けられている。シンチレータ層は、直径5μmで長さが550μmの円柱状のシンチレータが複数規則配列して構成されている。シンチレータは、その円柱の底面が第1の面の光反射部と一致するよう、三角格子状に規則配列して第1の面に対し一様に直立している。これにより、シンチレータ層12の体積の80%は、複数の円柱のシンチレータによって占有されている。シンチレータの屈折率を1.8とし、これらシンチレータは屈折率1.0の大気に覆い囲まれているとし、シンチレータと大気との界面では、両屈折率差に起因するフレネル反射を仮定した。光反射部のシンチレータに対する反射率を「R」(%)、光吸収部の大気に対する吸収率を「A」(%)と定義する。ここで、光吸収部の吸収率Aは、100%から光吸収部の大気に対する反射率(%)を差し引いた値である。したがって、R+Aの値が100を超えていれば、光吸収部の反射率よりも光反射部の反射率の方が大きいので、本発明に必要な条件を満たす。シミュレーションでは、(R,A)の値の組み合わせを、(100,100)、(60,100)、(80,80)、(100,60)、(30,100)、(50,80)、(80,50)、(100,30)、(10,100)、(30,80)、(60,50)、(100,10)とした。
モデルの領域を10cm四方の正方形とした。入射X線として35keVの単色X線を想定し、モデル領域の中心位置に直径0.01μmのスポットで照射されると仮定した。さらに、入射X線の吸収によって発せられるシンチレーション光の強度分布は、第1の面と接しているシンチレータ層の面側から垂直な方向に向かって指数関数的に減衰し、300μmの厚みで光強度が1%になる強度分布とした。
受光面は、シンチレータ層12の面のうち、第1の面と接する面と対向する面に設けた。シンチレータ層12と受光面との界面は光学幾何回折や光学的散乱を引き起こさず、その界面に到達した光を受光面がただちに吸収すると仮定した。
以上の計算モデルをもとにして、シンチレーション光に相当する光線を100万本発生させ、確率的光線追跡によるシミュレーションを施した。受光面で吸収された光強度分布である点像強度分布(PSF)から、空間分解能の指標となる変調伝達関数(MTF)と、全受光強度(PSFを全領域で積分したもの)とを得た。
表1は、光反射部の反射率がR(%)、光吸収部の吸収率がA(%)の場合における、MTF(空間周波数が10LP/mmにおける値)と、全受光強度との計算結果を表している。但し、光反射部の反射率とは、シンチレータで生じる蛍光の反射率であり、第1の面が有する複数の光反射部同士で、その反射率が異なる場合は、それらの平均とする。また、光吸収部の吸収率とは、シンチレータで生じる蛍光の吸収率であり、第1の面が複数の光吸収部を有し、且つ、これらの光吸収部同士で吸収率が異なる場合は、それらの平均とする。
Figure 2015125122
ここで、本発明に対する比較例は、R+A=100%となる場合(表1の備考欄に記載)である。この場合には、光反射部と光吸収部とに光学的に区別がない、つまり第1の面に一様に光吸収部又は光透過部が設けられており、光反射部と光透過部で形成されるパターンがない。例えば、R=10%、A=90%とした場合、光反射部の吸収率は100%−10%=90%となり、光吸収部の吸収率(A)と等しくなるため、第1の面に光吸収部が一様に設けられている。上述の実施形態では、光吸収部の吸収率が光反射部の吸収率よりも大きいため、100%<R+Aである。尚、本実施例は、110%≦R+A≦200%となる場合について、シミュレーションを行った。また、表1には、R=100%、A=0%の比較例のMTFの値を1としたときの各MTFの値を分解能として示し、R=0%、A=100%の比較例の全受光強度を1としたときの各全受光強度を受光率として示した。この表を基に、分解能と受光率との関係を示したグラフを作成し、図5に示した。図5を見ると、比較例(R+A=100%)における分解能と受光率との関係を示す曲線と比較して、実施例(R+A=110%、130%、160%、200%)における分解能と受光率との関係を示す曲線が右上に存在することが分かる。つまり、全ての実施例において、比較例よりも受光率と空間分解能の両立ができており、同じ空間分解能を示す場合は受光率が高く、同じ受光率を示す場合は空間分解能が高いことが分かる。
尚、表1中にないRとAの組み合わせであっても、その分解能及び受光率は、R+Aの曲線上に存在すると考えられる。例えば、R=80%、A=30%の場合、その分解能と受光率は、図5のR+A=110%の曲線上のR=100%とR=60%の間に存在する。また、R+Aがここに示した値以外であっても、100%<R+Aであればその曲線は比較例の曲線よりも右上に存在すると考えられる。例えば、R+A=120%の曲線は、R+A=110%の曲線と、R+A=120%の曲線との間に存在すると考えられる。つまり、100%<R+A≦200%を満たしうる限りにおいては、比較例よりも分解能と受光率の両立ができると考えられる。
さらに、上記実施例においては、シンチレータの屈折率を1.8とし、それを取り囲むものを屈折率1.0(大気)としたが、本実施形態においては、必ずしもこれら屈折率を持っている必要はない。光学的幾何回折や散乱などを鑑みると、シンチレータの屈折率が、それを取り囲むものの屈折率より大きい限りにおいて、本実施形態の効果を原理上発現することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
11 基体
12 シンチレータ層
13 シンチレータ
14 第1の面
21 光反射部
22 光吸収部

Claims (7)

  1. シンチレータ層と基体とを備え、
    前記シンチレータ層は複数のシンチレータを有し、
    前記複数のシンチレータの夫々は、放射線を受けて蛍光を発生させ、且つ、柱状構造を有し、
    前記複数のシンチレータは前記複数のシンチレータ同士の間に間隙が形成されるように前記基体の第1の面に設けられ、
    前記第1の面は、光吸収部と複数の光反射部とを有し、
    前記第1の面のうち、前記複数のシンチレータのそれぞれと接する領域に前記複数の光反射部のそれぞれが設けられ、
    前記第1の面のうち、前記複数のシンチレータの間隙で形成される空間と接する領域に前記光吸収部が設けられていることを特徴とするシンチレータプレート。
  2. 前記複数の光反射部の前記蛍光の反射率をR(%)、
    前記光吸収部の前記蛍光の吸収率をA(%)としたとき、
    110(%)≦R+A≦200(%)であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータプレート。
  3. 前記シンチレータは、ヨウ化セシウムを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のシンチレータプレート。
  4. 前記第1の面は凹部と複数の凸部とを有し、
    前記凹部に前記光吸収部が形成され、
    前記複数の凸部のそれぞれに前記光反射部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータプレート。
  5. 前記複数の光反射部のそれぞれのうち、前記複数のシンチレータのそれぞれと接する面が親水性を有し、
    前記光吸収部のうち、前記空間と接する面が撥水性を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータプレート。
  6. 前記第1の面は、複数の前記光吸収部を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシンチレータプレート。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシンチレータプレートと、
    前記シンチレータプレートで発生した前記蛍光を検出する画素とを備えることを特徴とする放射線検出器。
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