JP2015119454A - プロジェクター、プロジェクションシステム、及び、プロジェクターの制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、投光を行うことで指示位置を検出する機能をプロジェクターに適用する場合に、不要な投光を防ぐことを目的とする。
本発明によれば、検出光を利用して操作を検出するプロジェクターが、プロジェクターの状態によって検出光の出射と非出射とを切り替える。このため、検出光が不要な場合や検出光を出射することが適切でない場合等に検出光の出射を止めることができ、消費電力の抑制や光出射部の光源の長寿命化を図ることができる。
本発明によれば、プロジェクターの本体の設置状態に合わせて、自動的に検出光の出射と非出射とを切り替えることができる。このため、操作を煩雑にすることなく、検出光が不要な場合や検出光を出射することが適切でない場合等に検出光の出射を止めることができる。
本発明によれば、プロジェクターの動作異常が発生した場合に検出光を出射させないので、不要な検出光の出射を防止できる。また、プロジェクターを動作異常から復帰させる作業において、検出光の出射を止める手間を省き、作業効率を向上させることができる。
本発明によれば、検出光を出射しない状態で、検出光を利用する機能の設定を受け付けないので、実現できない機能が設定されることを防止できる。
本発明によれば、検出光を出射できない状態で、検出光を利用する機能の設定を受け付けないので、実現できない機能が設定されることを防止できる。
本発明によれば、指示体が反射した反射光を検出することにより、指示体の操作を効率よく検出できる。また、プロジェクターが操作を検出しない場合など、検出光の出射が不要な場合に非出射状態とすることで、不要な出射を防ぐことができる。
本発明によれば、発光する機能を備えた発光指示体と、検出光を反射する指示体とを利用して操作を行うことが可能であり、発光指示体が発光するタイミングと指示体が検出光を反射するタイミングの違いにより、発光指示体と指示体とを区別できる。このため、複数の指示体を混在して使用でき、各指示体の操作を区別して検出できる。
本発明によれば、検出部が反射光を受光するタイミングを調整して、発光タイミングと指示体が検出光を反射するタイミングとの調整を行える。これにより、発光指示体と指示体との操作を容易に区別して検出できる。
本発明によれば、発光指示体が発光するタイミングを指示して、発光タイミングと指示体が検出光を反射するタイミングとの調整を行える。これにより、発光指示体と指示体との操作を容易に区別して検出できる。
本発明によれば、プロジェクターの本体とは別体の光出射部の出射と非出射とを切り替えることができる。
本発明によれば、検出光を利用して操作を検出するプロジェクターが、プロジェクターの状態によって検出光の出射と非出射とを切り替えるので、検出光が不要な場合や検出光を出射することが適切でない場合等に検出光の出射を止めることができる。これにより、消費電力の抑制や光出射部の光源の長寿命化を図ることができる。
本発明によれば、検出光を利用して操作を検出するプロジェクターが、プロジェクターの状態によって検出光の出射と非出射とを切り替えるので、検出光が不要な場合や検出光を出射することが適切でない場合等に検出光の出射を止めることができる。これにより、消費電力の抑制や光出射部の光源の長寿命化を図ることができる。
図1は、本発明を適用した実施形態に係るプロジェクションシステム1の構成を示す図である。プロジェクションシステム1は、スクリーンSC(投射面)の上方に設置されたプロジェクター10と、スクリーンSCの上部に設置された光出射装置60(光出射部)とを備える。
光出射装置60は、固体光源からなる光源部61(図2)を有し、光源部61が発する光(本実施形態では赤外光)をスクリーンSCに沿って拡散させて出射(照射)する。光出射装置60の出射範囲を図1に角度θで示す。光出射装置60はスクリーンSCの上端より上に設置され、下向きに角度θの範囲に光を出射し、この光はスクリーンSCに沿う光の層を形成する。本実施形態では角度θはほぼ180度に達し、スクリーンSCのほぼ全体に、光の層が形成される。スクリーンSCの表面と光の層とは近接していることが好ましく、本実施形態では、スクリーンSCの表面と光の層との距離は概ね10mm〜1mmの範囲内である。
指示操作に利用される指示体は、ペン型の指示体70(発光指示体)を用いることができる。指示体70の先端部71は、押圧された場合に動作する操作スイッチ75(図2)を内蔵しているので、先端部71を壁やスクリーンSCに押しつける操作がされると操作スイッチ75がオンになる。指示体70は、ユーザーが棒状の軸部72を手に持って、先端部71をスクリーンSCに接触させるように操作され、先端部71をスクリーンSCに押しつける操作も行われる。先端部71には、赤外光を発する送受信部74(図2)を備える。プロジェクター10は、指示体70が発する赤外光に基づき、先端部71の位置を、指示位置として検出する。
すなわち、指示体80の先端(例えば、指先)がスクリーンSCに接触するときに、光出射装置60が形成する光の層を遮る。このとき、光出射装置60が出射した光が指示体80に当たって反射し、反射光は指示体80から光出射装置60に向かって進む。プロジェクター10は、スクリーンSC側からの光、すなわち下方からの光を後述する位置検出部50により検出する機能を有するので、指示体80の反射光を検出できる。プロジェクター10は、指示体80で反射した反射光を検出することにより、指示体80によるスクリーンSCへの指示操作を検出する。また、プロジェクター10は指示体80により指示された指示位置を検出する。
光出射装置60が出射する光の層はスクリーンSCに近接しているので、指示体80において光が反射する位置は、スクリーンSCに最も近い先端、或いは指示位置と見なすことができる。このため、指示体80の反射光に基づき指示位置を特定できる。
具体的には、プロジェクションシステム1は、指示位置に図形を描画したり文字や記号を配置したりする処理、指示位置の軌跡に沿って図形を描画する処理、描画した図形や配置した文字または記号を消去する処理等を行う。また、スクリーンSCに描画された図形、配置された文字または記号を画像データとして保存することもでき、外部の装置に出力することもできる。
さらに、指示位置を検出することによりポインティングデバイスとして動作し、スクリーンSCにプロジェクター10が画像を投射する画像投射領域における指示位置の座標を出力してもよい。また、この座標を用いてGUI(Graphical User Interface)操作を行ってもよい。
プロジェクター10は、外部の装置に接続されるインターフェイスとして、I/F(インターフェイス)部11及び画像I/F(インターフェイス)部12を備える。I/F部11及び画像I/F部12は有線接続用のコネクターを備え、上記コネクターに対応するインターフェイス回路を備えていてもよい。また、I/F部11及び画像I/F部12は、無線通信インターフェイスを備えていてもよい。有線接続用のコネクター及びインターフェイス回路としては有線LAN、IEEE1394、USB等に準拠したものが挙げられる。また、無線通信インターフェイスとしては無線LANやBluetooth(登録商標)等に準拠したものが挙げられる。画像I/F部12には、HDMI(登録商標)インターフェイス等の画像データ用のインターフェイスを用いることもできる。画像I/F部12は、音声データが入力されるインターフェイスを備えてもよい。
画像I/F部12は、デジタル画像データが入力されるインターフェイスである。本実施形態のプロジェクター10は、画像I/F部12を介して入力されるデジタル画像データに基づき画像を投射する。なお、プロジェクター10は、アナログ画像信号に基づき画像を投射する機能を備えてもよく、この場合、画像I/F部12は、アナログ画像用のインターフェイスと、アナログ画像信号をデジタル画像データに変換するA/D変換回路とを備えてもよい。
光変調装置22は、例えばRGBの三原色に対応した3枚の透過型液晶パネルを備え、この液晶パネルを透過する光を変調して画像光を生成する。光源部21からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系23に射出される。
画像処理部40はフレームメモリー44を有する。画像処理部40は、画像入力I/F12から入力される画像データをフレームメモリー44に展開して、展開した画像データに対し上記の各種処理を実行する。画像処理部40は、処理後の画像データをフレームメモリー44から読み出して、この画像データに対応するR、G、Bの画像信号を生成し、光変調装置駆動部46に出力する。
光変調装置駆動部46、光変調装置22の液晶パネルに接続される。光変調装置駆動部46は、画像処理部40から入力される画像信号に基づいて液晶パネルを駆動し、各液晶パネルに画像を描画する。
リモコン受光部18は、プロジェクター10の操作者が使用するリモコン(図示略)がボタン操作に対応して送信した赤外線信号を、リモコン受光部18によって受光する。リモコン受光部18は、上記リモコンから受光した赤外線信号をデコードして、上記リモコンにおける操作内容を示す操作データを生成し、制御部30に出力する。
操作パネル19は、プロジェクター10の外装筐体に設けられ、各種スイッチおよびインジケーターランプを有する。操作検出部17は、制御部30の制御に従い、プロジェクター10の動作状態や設定状態に応じて操作パネル19のインジケーターランプを適宜点灯及び消灯させる。この操作パネル19のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作データが操作検出部17から制御部30に出力される。
撮像部51は、撮像光学系、撮像素子、インターフェイス回路等を有し、投射光学系23の投射方向を撮影する。撮像部51の撮像光学系は、投射光学系23と同じ方向を向いて配置され、投射光学系23がスクリーンSC上に画像を投射する範囲をカバーする画角を有する。また、撮像素子は、赤外領域及び可視光領域の光を受光するCCDやCMOSが挙げられる。撮像部51は、撮像素子に入射する光の一部を遮るフィルターを備えてもよく、例えば、赤外光を受光させる場合に、主に赤外領域の光を透過するフィルターを撮像素子の前に配置させてもよい。また、撮像部51のインターフェイス回路は、撮像素子の検出値を読み出して出力する。
座標算出部55は、指示体検出部54が検出した像の位置に基づき、撮影画像データにおける指示体70、80の指示位置の座標を算出して、制御部30に出力する。座標算出部55は、また、投射部20が投射した投射画像における指示体70、80の指示位置の座標を算出して、制御部30に出力してもよい。さらに、座標算出部55は、画像処理部40がフレームメモリー44に描画した画像データにおける指示体70、80の指示位置の座標や、画像I/F部12の入力画像データにおける指示体70、80の指示位置の座標を、算出してもよい。
電源部76は、電源として乾電池または二次電池を有し、制御部73、送受信部74、及び操作スイッチ75の各部に電力を供給する。
指示体70は、電源部76からの電源供給をオン/オフする電源スイッチを備えていてもよい。
制御部30は、指示体70による位置指示操作を検出する場合に、指示体検出部54を制御して、送信部52から同期用の信号を送信させる。すなわち、指示体検出部54は、制御部30の制御に従って、送信部52の光源を所定の周期で点灯させる。送信部52が周期的に発する赤外光が、位置検出部50と指示体70とを同期させる同期信号として機能する。
一方、制御部73は、電源部76から電源の供給が開始され、所定の初期化動作を行った後、プロジェクター10の送信部52が発する赤外光を、送受信部74により受光する。送信部52が周期的に発する赤外光を送受信部74により受光すると、制御部73は、この赤外光のタイミングに同期させて、予め設定されたパターンで、送受信部74の光源を点灯(発光)させる。この点灯のパターンは、光源の点灯と消灯をデータのオンとオフに対応させて、指示体70に固有のデータを表す。制御部73は設定されたパターンの点灯時間及び消灯時間に従って光源を点灯及び消灯させる。制御部73は、電源部76から電源が供給されている間、上記のパターンを繰り返し実行する。
つまり、位置検出部50は指示体70に対し、同期用の赤外線信号を周期的に送信し、指示体70は、位置検出部50が送信する赤外線信号に同期して、予め設定された赤外線信号を送信する。
指示体70が点灯するパターンは、指示体70の固体毎に固有のパターン、または、複数の指示体70に共通のパターンと、個体毎に固有のパターンとを含むものとすることができる。この場合、指示体検出部54は、撮影画像データに複数の指示体70が発する赤外光の像が含まれる場合に、各々の像を、異なる指示体70の像として区別できる。
例えば、撮像部51の撮影タイミングの全てに同期して、光源部61を点灯させ、指示体70は「1010101010」(1は点灯を、0は消灯を示す)のパターンで点灯する場合を考える。この場合、連続する複数の撮影画像データを比較すれば、指示体70の像と指示体80の像とを容易に区別できる。従って、指示体70と指示体80とが混在して、スクリーンSCに対する位置指示操作を行う場合に、指示体70の指示操作と、指示体80の指示操作とを区別して検出できる。
(A)の吊り下げ設置は図1に示した設置状態と同一である。(B)の設置状態ではスクリーンSCの前方かつ下方にプロジェクター10を設置し、プロジェクター10が上向きに画像を投射する。この場合、光出射装置60の設置位置を、スクリーンSCの下方に符号60Aで示す位置に設置することが考えられる。しかしながら、光出射装置60から上向きに検出光を出射すると、検出光がユーザーの腕や背中等に遮られて、指示体80に届かないことがある。従って、図3(B)の設置状態は光出射装置60の使用には適さない。
図3(C)の机上設置状態では、机上の水平面がスクリーンSCとなっており、プロジェクター10は、スクリーンSCの一端側から画像を投射する。この場合、光出射装置60をプロジェクター10と同じ側に設置して、スクリーンSCの他端側に向けて検出光を出射すれば、図3(A)の吊り下げ設置状態と同様に指示体80の操作を検出できる。図3(D)の机上背面設置状態では、机上の水平面がスクリーンSCとなっており、プロジェクター10はスクリーンSCの背面側に設置されて背面投射を行う。指示体80の操作はスクリーンSCの表側、すなわち図中ではスクリーンSCの上側で行われる。このため、指示体80に検出光を出射し、指示体80で反射した反射光をプロジェクター10が検出できる位置はない。従って、図3(D)の設置状態は、光出射装置60の使用に適さない。
投射制御部31は、操作検出部17から入力される操作データに基づいて、操作者が行った操作の内容を取得する。投射制御部31は、操作者が行った操作に応じて画像処理部40、光源駆動部45、及び光変調装置駆動部46を制御して、スクリーンSCに画像を投射させる。投射制御部31は、画像処理部40を制御して、上述した3D(立体)画像と2D(平面)画像の判別処理、解像度変換処理、フレームレート変換処理、歪み補正処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等を実行させる。また、投射制御部31は、画像処理部40の処理に合わせて光源駆動部45を制御し、光源部21の光量を制御する。
また、検出制御部32は、指示体70、80の指示位置を検出するためのキャリブレーションを実行してもよい。キャリブレーションは、例えば、撮像部51の撮影画像データにおける指示位置と、フレームメモリー44に描画される画像における座標と、画像I/F部12の入力画像における座標とを対応付ける処理である。
また、検出制御部32は、指示体80を使用した位置検出を制御する。具体的には、検出制御部32は、光出射装置60の接続の有無、判定部34の判定結果、及び、異常検出部35の検出結果に基づき、光出射装置60を使用できるか否かを判定する。検出制御部32は、光出射装置60を使用できない場合に、光出射装置60の使用を不可とする設定を行う。ここで、検出制御部32は、光出射装置60を使用できないことを報知してもよい。
また、出射制御部33は、出射装置駆動部48を制御して、接続部49に光出射装置60が接続されているか否かを判定してもよい。例えば、接続部49に光出射装置60が接続された場合に、接続部49のコネクターが有するピン間の抵抗値が変化する構成とすることができる。この場合、検出制御部32は、出射装置駆動部48により接続部49のピン間の抵抗値を検出させることにより、光出射装置60の有無を判定できる。検出制御部32は、光出射装置60が接続されていない場合に、出射装置駆動部48の電源及びパルス信号の出力を停止させ、或いは開始させない。
異常検出部35は、プロジェクター10の動作において異常が発生した場合に、この異常を検出する。異常検出部35は制御部30の自己診断機能を実現し、プロジェクター10において予め設定された異常を検出する。異常検出部35は、異常が発生した場合に、異常を報知する画像を投射制御部31により投射させたり、報知音を出力したり、操作パネル19のLEDを点灯させたりして、異常の発生を報知する。異常の発生の報知の方法は、例えば異常の種類に対応付けて予め設定されている。
また、異常検出部35は、異常が検出された場合に、検出制御部32に対して異常発生を通知する。ここで、異常検出部35は、異常を検出した場合に検出制御部32に通知を行ってもよいし、予め設定された種類の異常を検出した場合のみ、検出制御部32に通知を行ってもよい。異常検出部35が検出する異常の種類としては、例えば、光源部21の温度異常、制御部30を含む画像処理系が実装された基板やプロジェクター10の電源部(図示略)の温度異常、姿勢センサー47の出力値の異常等が挙げられる。他にも、I/F部11及び画像I/F部12の入力データの異常、I/F部11及び画像I/F部12に接続された外部の装置との間の通信の異常、制御部30のソフトウェア的なエラー、検出制御部32が光出射装置60の接続を検出する異常を含めてもよい。そして、これらの異常のうち、光出射装置60の使用に影響する種類の異常が発生した場合に、異常検出部35が検出制御部32に通知を行ってもよい。
設定制御部36は、リモコン受光部18及び操作パネル19に限らず、指示体70、80の操作により設定を行う機能を提供してもよい。この場合、設定制御部36は、投射制御部31によってスクリーンSCに投射される設定画面に対し、指示体70、80による指示操作が行われた場合に、位置検出部50から指示位置の座標を取得して指示操作の内容を判定し、設定を行う。
また、非出射状態とは、最も狭義ではプロジェクター10において光出射装置60が使用不可に設定された状態を指す。但し、出射装置駆動部48から光出射装置60に電源が供給されていない状態、及び/又は、電源が供給されているがパルス信号が供給されず光源部61が消灯している状態を、非出射状態に含めることが可能である。この場合、同一の状態が出射状態と非出射状態の両方に含まれなければよい。
プロジェクター10の電源が投入されると、制御部30は、プロジェクター10の各部及び制御部30の初期化を実行する(ステップS12)。ステップS11では、例えば、I/F部11及び画像I/F部12における機器の接続状態の検出、入力画像データの検出、I/F部11及び画像I/F部12に接続された機器との通信の初期化等を行ってもよい。また、ステップS11では、画像を投射するため、投射する画像の選択を行ってもよい。
続いて、検出制御部32は、光出射装置60の使用が不可であることを通知する(ステップS16)。すなわち、検出制御部32が通知用の画像を投射制御部31に出力し、投射制御部31は、検出制御部32が出力した画像を、画像処理部40によって入力画像に重畳させる。これにより、投射部20が光出射装置60に関する通知をスクリーンSCに投射し、プロジェクター10を使用するユーザーに、光出射装置60が使用できないことが通知される。
一方、判定部34が、光出射装置60を使用可能な姿勢であると判定した場合(ステップS18;Yes)、検出制御部32は、出射制御部33を呼び出して、出射装置駆動部48の電源及びパルスの出力を開始させる(ステップS19)。このステップS19で、光出射装置60は、接続部49から電源とパルス信号の供給を受けて、動作を開始する。
検出制御部32は、位置検出部50を制御して、撮像部51の撮影画像データに基づき指示体70、80の指示位置の検出を開始する(ステップS20)。このステップS20で、検出制御部32は、撮像部51の撮影タイミングに合わせて送信部52から同期信号を送信して、指示体70の発光タイミングの調整を行ってもよい。
続いて、検出制御部32は、エラー(異常)の発生およびエラーにより光出射装置60が使用できないことを報知する(ステップS23)。この報知は、投射制御部31が画像を投射させることにより、或いは、操作パネル19のLEDを点灯させることにより、行うことができるが、報知音を出力してもよい。
その後、制御部30は、発生した異常に対応する動作を行う。例えば、光源部21の温度異常が検出された場合、投射制御部31が光源駆動部45を制御して、光源部21を消灯させたり、光源部21の輝度を低下させたりする。このように、制御部30は、発生した異常を解消するため、或いは異常に起因するプロジェクター10の故障を防止するため、予め設定された動作を実行する。
異常が解消または回復してステップS24の動作が完了し、プロジェクター10が通常動作可能な状態になった場合、制御部30はステップS13に戻る。
なお、ステップS21の動作はフロー制御に限定されず、割り込み制御により行ってもよい。すなわち、異常検出部35はプロジェクター10の動作中に異常の発生を常時監視し、異常検出部35が異常を検出すると、割り込み制御によりステップS21を実行する構成としてもよい。
また、機能設定が指示されなかった場合、制御部30は、リモコン受光部18または操作パネル19の操作によって投射の終了が指示されたか否かを判定する(ステップS27)。投射終了が指示された場合、制御部30は投射を終える一連の処理を実行して本処理を終了する。また、投射終了が指示されていない場合、制御部30はステップS13に戻る。
ステップS13、S25、S27の処理は、フロー制御により実行される場合に限定されず、ステップS21と同様に割り込み制御により実行してもよい。すなわち、リモコン受光部18または操作パネル19の操作により、位置入力の開始が指示された場合には、割り込み制御としてステップS13を開始してもよく、ステップS25、S27も同様である。従って、図4に示す各ステップの処理は、必ずしも図4に示したシーケンスで実行されなくてもよい。
設定制御部36は、検出制御部32により設定された光出射装置60の使用/不使用の設定を参照する(ステップS31)。光出射装置60の使用/不使用はステップS15(図4)で設定され、設定値は、例えば記憶部110に記憶される。設定制御部36は、光出射装置60を使用しない設定がされているか否かを判定する(ステップS32)。
光出射装置60を使用しない設定がされていない場合(ステップS32;No)、すなわち光出射装置60を使用可能な場合、設定制御部36は、設定画面データ112から全ての機能の設定に対応した設定メニューのデータを選択する(ステップS33)。一方、光出射装置60を使用しない設定がされている場合(ステップS32;Yes)、設定制御部36は、設定画面データ112から光出射装置60に関連する機能を除く設定に対応した設定メニューのデータを選択する(ステップS34)。
設定制御部36は、リモコン受光部18または操作パネル19の操作により設定終了が指示されたか否かを判定する(ステップS37)。設定終了が指示された場合(ステップS37;Yes)、設定制御部36は、投射制御部31による設定画面の表示を停止して(ステップS38)、図4のステップS13に戻る。また、設定終了が指示されていない場合、設定制御部36はステップS35に戻る。
図6(A)に示す設定画面210は、全機能に対応した設定メニューを構成する画面である。設定メニューは、設定項目の大分類を選択する項目タブ212を有し、各々の項目タブ212に詳細設定画面214が対応付けられた階層構造を有する。ユーザーがいずれかの項目タブ212を選択すると、選択された項目タブ212に対応する詳細設定画面214が表示される。図6(A)に例示する詳細設定画面214には、設定項目216が並べて配置されている。この設定項目を選択する操作が行われると、各設定項目の設定値を入力可能になる。図6(A)の例では、指示体70、80の位置入力操作に関連する設定項目として、「ポインター形状」、「描画設定」、「描画機能」、「手の操作設定」、「ペン設定」が配置されている。ポインター形状の項目は、指示体70、80の指示位置に追従するようにスクリーンSCに投射されるポインターの形状が設定される。描画設定の項目では、指示体70、80の指示位置に基づき描画を行う機能の要否が設定される。描画機能の項目では、指示体70、80の指示位置に基づき描画を行う機能の内容が設定される。手の操作設定の項目では、指示体80の位置検出の要否と内容が設定される。ペン設定の項目では、指示体70の位置検出の要否と内容が設定される。
また、図示はしないが、詳細設定画面224に配置された他の設定項目である「ポインター形状」、「描画設定」、「描画機能」が選択された場合に、指示体80に関連する設定値が選択できない画面が表示される。
また、出射制御部33は、プロジェクター10に予め設定された種類の動作異常(エラー)が異常検出部35により検出された場合に、光出射装置60を非出射状態にするので、不要な検出光の出射を防止できる。また、プロジェクター10を動作異常から復帰させる作業において、検出光の出射を止める手間を省き、作業効率を向上させることができる。
このため、例えば、設定制御部36は、光出射装置60が接続されていることが検出できない場合に、光出射装置60に関する機能の設定操作を受け付けない。より具体的には、出射装置駆動部48に光出射装置60が接続されていない場合が挙げられる。
ここで、出射制御部33は、指示体70が発光するタイミングと光出射装置60が検出光を出射するタイミングとが一致しないように、光出射装置60の出射を制御してもよい。また、検出制御部32は、指示体70が発光するタイミングを指示する手段として、位置検出部50によって指示体70に対して同期用の赤外線信号を送信する。
これらの方法により、指示体70の発光のタイミングと指示体80が検出光を反射するタイミングとの調整を行い、より確実に、指示体70の操作と指示体80の操作を区別して検出できる。
また、上記実施形態で、光出射装置60はプロジェクター10の本体とは別体で構成され、ケーブル60aで接続される構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、光出射装置60をプロジェクター10の本体に一体に取り付けることも、プロジェクター10の本体に内蔵する構成としてもよい。また、光出射装置60が外部から電源の供給を受け、出射装置駆動部48との間で無線通信回線により接続されてもよい。
また、図2に示したプロジェクションシステム1の各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクションシステム1の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
Claims (12)
- 投射面に画像を投射するプロジェクターであって、
前記投射面への操作を検出する検出部と、
前記プロジェクターの状態に対応して、前記検出部が検出に用いる検出光を出射する光出射部の出射状態と非出射状態とを切り替える出射制御部を備えたこと、
を特徴とするプロジェクター。 - 前記出射制御部は、前記プロジェクターの本体の設置状態に対応して前記光出射部の出射状態と非出射状態とを切り替えることを特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
- 前記出射制御部は、前記プロジェクターに予め設定された種類の動作異常が発生した場合に、前記光出射部を非出射状態にすることを特徴とする請求項1または2記載のプロジェクター。
- 前記投射面に設定画面を投射した状態で設定操作を受け付ける設定制御部を備え、
前記設定制御部は、前記出射制御部により前記光出射部が非出射状態にされている場合に、前記光出射部に関する機能の設定操作を受け付けないことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプロジェクター。 - 前記設定制御部は、前記光出射部の接続を検出できない場合に、前記光出射部に関する機能の設定操作を受け付けないことを特徴とする請求項4記載のプロジェクター。
- 前記検出部は、前記投射面への操作をする指示体が前記検出光を反射した反射光を検出することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプロジェクター。
- 前記検出部は、前記指示体が反射した反射光を検出する機能と、前記投射面への操作をする発光指示体が発する光を検出する機能とを備え、前記発光指示体が発光するタイミングと前記光出射部が前記検出光を出射するタイミングとの相違に基づき、前記発光指示体の操作と前記指示体の操作とを区別して検出することを特徴とする請求項6記載のプロジェクター。
- 前記出射制御部は、前記発光指示体が発光するタイミングと前記光出射部が前記検出光を出射するタイミングとが一致しないように、前記光出射部の出射を制御することを特徴とする請求項7記載のプロジェクター。
- 前記発光指示体に対して発光するタイミングを指示する手段を備えることを特徴とする請求項7または8記載のプロジェクター。
- 前記プロジェクターの本体とは別体として構成される前記光出射部が接続されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のプロジェクター。
- 投射面に画像を投射するプロジェクターと、前記プロジェクターに接続され、前記投射面に対応する方向に検出光を出射する光出射装置と、を備え、
前記プロジェクターは、
前記光出射装置の検出光に基づき前記投射面への操作を検出する検出部と、
前記プロジェクターの状態に対応して、前記光出射装置の出射状態と非出射状態とを切り替える出射制御部とを備えたこと、
を特徴とするプロジェクションシステム。 - 投射面に画像を投射するプロジェクターの制御方法であって、
光出射部によって前記投射面に対応する方向に出射される検出光に基づき、前記投射面への操作を検出し、
前記プロジェクターの状態に対応して、前記光出射部の出射状態と非出射状態とを切り替えること、
を特徴とするプロジェクターの制御方法。
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