JP2015119311A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤動作せずに、消費電力を一層低減した、多電源AVS制御技術を適用した半導体装置の実現。
【解決手段】第1の電源電圧VDD1を供給する第1電源6と、VDD1以上の第2電源電圧VDD2を供給する第2電源15と、VDD1の供給を受けて動作する第1回路ブロック1と、VDD2の供給を受けて動作する第2回路ブロック11と、VDD1用の信号をVDD2用の信号に変換するかまたはVDD2用の信号をVDD1用の信号に変換するレベル変換器21,22と、第1電源6を制御してVDD1を変化させる電源制御回路7と、VDD1が低下した時に、レベル変換器が正常に機能しなくなるVDD1よりも高い第1余裕電圧で第1誤動作信号Warningを生成するレベル変換器監視回路31と、を有し、電源制御回路は、VDD1が第1余裕電圧より低くならないように第1電源を制御する半導体装置。
【選択図】図8

Description

本発明は、半導体装置に関する。
近年、半導体装置(LSI)の低消費電力化の要求がより一層強くなってきている。そこで、負荷が軽くなった場合、動作周波数を下げて消費電力を低減することが行われる。さらに、製造バラつき、温度変化などがあっても、要求される性能を満たした上で、低消費電力化することが必要である。
例えば、製造バラつきによってトランジスタの閾値(Vth)が高くなった場合、トランジスタの動作速度は低下し(Slow)、回路の信号伝搬遅延(Delay)が大きくなってしまう。このため、電源電圧VDDを高めに設定して、遅延量(Delay)が要求動作周波数を満足できるように小さくする必要がある。
一方、製造バラつきによってトランジスタの閾値(Vth)が低くなった場合、トランジスタの動作速度は高くなり(Fast)は、回路のリーク電流量が増大するため消費エネルギが増大してしまう。このため、電源電圧VDDを低めに設定して遅延量が要求動作周波数を満足できる限界まで、回路の消費エネルギを低く抑える必要がある。
そこで、動作周波数、製造バラつき、温度変化に応じて電源電圧を制御することで、要求される性能を満たしながら、単位性能当たりの消費エネルギを削減することが行われる。これをAVS(Adaptive Voltage Scaling)電源制御技術と称する。
上記のAVS電源制御技術は、半導体装置の回路全体に対して適用することも、半導体装置を複数の回路ブロックに分割し、各回路ブロックへの負荷の分散を含めて、各回路ブロックの電源を制御する場合もある。各回路ブロックの電源を制御するには、各回路ブロックの電源を独立に設け、少なくとも1つの回路ブロックは個別に電源電圧を制御する。これを多電源AVS制御技術と称する。この場合、回路ブロック間で電源電圧の異なる状態が生じるため、回路ブロック間で信号を受け渡す(インターフェースする)場合には、信号のレベルを変換するレベル変換器(レベルシフタ)(Level Shifter)を介して行う。
本出願での多電源AVS制御技術は、少なくとも2つの電源線(VDD1,VDD2)にそれぞれ接続される回路領域を有し、少なくとも一方の領域にAVS制御技術が適用され、さらに、領域間でレベルシフタを介して信号のやり取りが行われる回路構成をとる。例えば、非特許文献1は、多電源構成の一例を記載している。
各回路ブロックに対してAVS制御技術を適用する場合、各回路ブロックが正常に動作する範囲で、できるだけ電源電圧を低下させる。一般に、回路の遅延量は、リングオシレータおよびカウンタを有する遅延量モニタ回路を設け、電源電圧に応じて変化するリングオシレータの周波数の変化を、出力信号の変化をカウントすることにより測定する。そして、カウント値が、要求される動作周波数を満たす遅延量より小さいかを判定する。
特開2004−165732号公報 特開2005−102086号公報 特開2005−301083号公報
しかし、半導体装置を複数の回路ブロックに分割し、多電源AVS制御技術を適用する場合、第1の回路ブロックのトランジスタの閾値VthがFast側に振れている場合には、AVS制御技術により第1の回路ブロックの電源電圧VDD1が下げられる。一方、レベルシフタを介して第1の回路ブロックから信号が供給される第2の回路ブロックの電源電圧VDD2が高い状態で維持されると、第1の回路ブロックの電源電圧VDD1と第2の回路ブロックの電源電圧VDD2の差が生じる。この差が大きくなった場合、レベルシフタが動作しなくなり、電源電圧VDD1の信号を電源電圧VDD2の信号に昇圧ができなくなる。
AVS制御技術を適用する場合、回路動作に動作不良(誤動作)が発生するまで電源電圧を低下させずに、誤動作が発生する手前の電源電圧より少し高い電源電圧にする。上記の遅延量モニタ回路では、レベルシフタの誤動作を事前に検知できず、誤動作が発生する電源電圧より少し高い電源電圧に制御することが難しい。
実施形態によれば、複数の回路ブロックを有し、多電源AVS制御技術を適用する半導体装置で、動作不良(誤動作)の発生を防止し、一層の省電力化を実現する。
発明の第1の観点によれば、半導体装置は、第1電源と、第2電源と、第1回路ブロックと、第2回路ブロックと、レベル変換器と、電源制御回路と、レベル変換器監視回路と、を有する。第1電源は、第1の電源電圧を供給する。第2電源は、第1の電源電圧以上の第2電源電圧を供給する。第1回路ブロックは、第1電源から第1の電源電圧の供給を受けて動作する。第2回路ブロックは、第2電源から第2の電源電圧の供給を受けて動作する。レベル変換器は、第1電源および第2電源から第1の電源電圧および第2の電源電圧の供給を受けて動作し、第1の電源電圧用の信号を第2の電源電圧用の信号に変換するかまたは第2の電源電圧用の信号を第1の電源電圧用の信号に変換する。電源制御回路は、第1電源を制御して第1の電源電圧を変化させる。レベル変換器監視回路は、第1の電源電圧が低下した時に、レベル変換器が正常に機能しなくなる第1の電圧よりも高い第1余裕電圧で第1誤動作信号を生成する。電源制御回路は、第1の電源電圧が第1余裕電圧より低くならないように第1電源を制御する。
実施形態によれば、多電源AVS制御技術を適用した場合に、回路ブロック間の信号を受け渡す(インターフェースする)レベル変換器(レベルシフタ)が誤動作せずに正常に動作する範囲で、電源電圧ができるだけ低くなるように制御する。これにより、誤動作せずに、消費電力を一層低減した半導体装置が実現される。
図1は、回路全体に電源電圧を供給する単一電源に対してAVS技術を適用する半導体装置の概略構成を示す図である。 図2は、図1に示した単一電源に対するAVS技術における制御を説明する図である。 図3は、複数の回路ブロックを有し、複数の回路ブロックにそれぞれ電源電圧を供給する複数の電源を有する場合の多電源AVS技術を適用する半導体装置の概略構成を示す図である。 図4は、図3の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作シーケンスを示す動作状態(State)遷移図である。 図5は、図3の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作を示すタイムチャートである。 図6は、VDD1を大きく低下させた場合の問題を説明する図であり、(A)が回路構成を示し、(B)がAVS技術における制御の問題を説明する。 図7は、図6に示した多電源AVS技術を適用する半導体装置で、トランジスタがFastで、VDD1をVDDmin以上にするという制限無しに動作させた場合のタイムチャートである。 図8は、第1実施形態の半導体装置の回路構成を示す図である。 図9は、第1実施形態で実行されるAVS技術における制御を説明する図である。 図10は、レベルシフタモニタ回路の構成例を示すブロック図である。 図11は、レベルシフタモニタ回路のより詳細な構成例を示す回路図である。 図12は、誤動作回路の構成例を示す図である。 図13は、図11のレベルシフタモニタ回路の動作シミュレーションの結果を示す図である。 図14は、第1実施形態の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作シーケンスを示す動作状態(State)遷移図である。 図15は、電源制御回路(PMU: Power Management Unit)の回路構成を示すブロック図である。 図16は、電源制御回路(PMU)の動作を示すタイムチャートである。 図17は、第2実施形態の半導体装置のレベルシフタモニタ回路の回路構成を示す図である。 図18は、第2実施形態の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作シーケンスを示す動作状態(State)遷移図である。 図19は、第2実施形態の半導体装置の電源制御回路(PMU: Power Management Unit)の回路構成を示すブロック図である。 図20は、第2実施形態の電源制御回路(PMU)の動作を示すタイムチャートである。 図21は、第2実施形態の電源制御回路(PMU)の動作を示すタイムチャートである。
実施形態を説明する前に、一般的な電源制御技術について説明する。
図1は、回路全体に電源電圧を供給する単一電源に対してAVS技術を適用する半導体装置の概略構成を示す図である。
半導体装置は、回路ブロック1と、電源(Power Supply)6と、電源制御部(Power Management Unit(PMU))7と、PLL(Phase Locked Loop)8と、を有する。電源6、PMU7およびPLL8をLSI外に設け、LSIには回路ブロック1のみを設ける場合もあるが、そのような場合も含めて、半導体装置と称する。
電源6は、回路ブロック1等(PMU7およびPLL8も含めて)に電源電圧VDDを供給する。電源6は、PMU7からの指令に応じて、電源電圧VDDを変化する。PMU7は、外部から供給される(または内部で別途生成した)システムクロックSYSCLKを受け、後述する遅延量モニタ回路5から遅延量(Delay)に関する情報を受け、電源6の出力する電源電圧VDDを制御する電源制御信号(Up/Down/Hold)を出力する。PMU7は、さらに遅延量モニタ回路5の動作状態を制御する。なお、図示していないが、PMU7は、何らかの形で半導体装置の負荷状態に関する情報を受け、その情報に応じて電源6を制御する。PLL8は、システムクロックSYSCLKから内部クロックCLKを生成して回路ブロック1に供給する。なお、図示していないが、PLL8は、何らかの形で(例えばPMU7から)内部クロックCLKの周波数に関する指令を受け、指令された周波数の内部クロックCLKを生成する。
回路ブロック1は、FF(Flip Flop)2と、組合せ論理回路(Combinational Logic)3と、FF4と、を含む回路要素を多数有する。FF2は、PLL8から供給される内部クロックCLKに同期して動作し、他の回路部分または外部からの信号を内部CLKに同期して組合せ論理回路3に出力する。組合せ論理回路3は、FF2および図示していないFFからの信号を受け、論理演算を行って、FF4に出力する。FF4は、内部クロックCLKに同期して動作し、組合せ論理回路3からの信号を、CLKに同期して他の回路部分または外部に出力する。
回路ブロック1は、リングオシレータとカウンタからなり、システムクロックSYSCLKおよび内部クロックCLKを受けて、電源電圧VDDで動作した場合の回路の遅延量(Delay)を生成する遅延量モニタ回路5を有する。回路ブロック1が誤動作せずに正常に動作する回路(トランジスタ)の遅延量があらかじめ調べられており、それに対応する遅延量モニタ回路5の遅延量が設定されている。遅延量モニタ回路5は、PMU7からの制御信号ENに応じて、動作状態(オン(On)/オフ(Off))が制御される。
PMU7は、半導体装置の負荷状態に関する情報を受け、遅延量モニタ回路5の遅延情報があらかじめ設定された条件を満たす範囲で、電源電圧VDDをできるだけ低くするように電源6を制御する。
図2は、図1に示した単一電源に対するAVS技術における制御を説明する図である。図2の上側は、電源電圧VDDの変化に対する回路(トランジスタ)の遅延量Delayの変化を示し、トランジスタの動作速度がSlowの場合とFastの場合を示している。図2の下側は、電源電圧VDDの変化に対する回路消費エネルギの変化例を示し、トランジスタの動作速度がSlowの場合とFastの場合を示している。図示のカーブは温度条件に応じても変化する。
図2の上側において、要求動作周波数ラインDelayで示すラインより下のDelayであれば回路は正常に動作し、ラインより上のDelayであれば回路は誤動作するようになる。図示のように、電源電圧VDDが低下するにしたがって遅延情報Delayが低下するが、トランジスタの動作速度がSlowの場合とFastの場合で、回路の要求動作周波数を実現する電源電圧VDDの値が異なる。
AVS技術を適用しない場合には、製造バラつきを考慮して、Slowの場合でも、遅延量Delayが、要求動作周波数ラインDelayよりかならず下になるように電源電圧VDDを高く設定していた。そのため、図2の下側に示すように、製造によりFastのトランジスタが製造された場合には、電源電圧VDDが高く設定され、回路のリーク電流量が増大するため消費エネルギが増大してしまう。言い換えれば、さらに電源電圧VDDを低下させて消費エネルギを低減可能であるにもかかわらず、高い電源電圧VDDに設定することになる。
図2の下側に示すように、AVS技術を適用した場合には、遅延量モニタ回路5により実際に製造されたトランジスタの遅延量Delayを測定し、Fastのトランジスタである場合には、電源電圧VDDをさらに限界まで低下させて消費エネルギを低減する。
図3は、複数の回路ブロックを有し、複数の回路ブロックにそれぞれ電源電圧を供給する複数の電源を有する場合の多電源AVS技術を適用する半導体装置の概略構成を示す図である。
半導体装置は、第1回路ブロック1と、第1回路ブロック用の電源6と、第1回路ブロック用のPMU7と、第1回路ブロック用のPLL8と、第2回路ブロック11と、第2回路ブロック用の電源15と、レベルシフタ(LS: Level Shifter)21および22と、を有する。
第1回路ブロック(第1Domain)1は、図1と同様に、FF2と、組合せ論理回路3と、FF4と、遅延モニタ回路5と、出力バッファ9と、入力バッファ10と、を有する。言い換えれば、第1回路ブロック1は、出力バッファ9および入力バッファ10を有する以外、図1の構成と同じであり、電源6、PMU7およびPLL8も、図1の構成と同じである。
第2回路ブロック(第2Domain)11は、例としてSRAMの場合を示しており、多数のSRAM素子12と、その周辺回路と、入力バッファ13と、出力バッファ14と、を有する。第2回路ブロック用の電源(power Supply)15は、第2Domain11に電源電圧VDD2を供給する。SRAMは、電源電圧を低下させると、記憶しているデータが破壊される場合があるので、ここでは、電源電圧VDD2は固定であるとする。したがって、電源15は出力電圧が固定で、第2Domain11用にはPMUは設けられない。
レベルシフタ21は、第1Domain1からの信号をレベル変換して、第2Domain11に出力する。レベルシフタ22は、第2Domain11からの信号をレベル変換して、第1Domain1に出力する。ここでは、AVS技術が適用されるのは第1Domain1のみであり、第2Domain11には適用されないので、VDD1≦VDD2であるとする。
図4は、図3の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作シーケンスを示す動作状態(State)遷移図である。この遷移図は、第1Domain1にのみ関係する。
図4に示すように、“START”から始まり、“POWERFULL”、“MONITORON”、“VDDDOWN”および“VDDUP”の状態を遷移する。各状態の説明、および“VDDDOWN”および“VDDUP”の状態における遷移のトリガについては図の表に記載されているので、説明は省略する。
このAVS技術によれば、第1Domain1の遅延量Delayが、限界より小さければVDD1を低下させ、限界より大きくなるとVDD1を上昇させる。
図5は、図3の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作を示すタイムチャートである。このタイムチャートは、第1Domain1にのみ関係する。
”START”から始まり、“POWERFULL”では、VDD1が上昇し、例えば、最大値1.2Vまで上昇する。
“MONITORON”では、PMU7が遅延モニタ回路5に出力するENをオン(High)にする。これに応じて、遅延モニタ回路5が遅延量Delayを測定して出力する。ここで、要求動作周波数の限界ラインの遅延量は“10”であるとする。VDD1は最大値であるから、Delayは小さく、例えば“1”が出力される。
Delayが限界ラインより下であるので、“VDDDOWN”に遷移し、VDD1を単位量低下させる。これを繰り返すと、Delayは段階的に増加し、限界ラインの遅延量は“10”を超えて大きくなる(“11”)になる。これに応じて、状態は“VDDUP”に遷移し、VDD1を単位量上昇させる。VDD1が上昇するので、Delayは再度“10”になり、状態は“VDDDOWN”に遷移する。以下このような動作を繰り返す。これにより、Delayが限界ライン付近になるように、VDD1が制御される。
実際に第1回路ブロック(第1Domain)1が正常に動作しなくなるのは、例えば遅延モニタ回路5が出力する遅延量Delayが“12”あり、このような場合に要求動作周波数の限界ラインの遅延量を“10”に設定する。これにより、動作中に誤動作が発生することはない。
ここで、第1回路ブロック(第1Domain)1のトランジスタの閾値VthがFast側に大きく振れている場合には、AVS制御技術によりVDD1を大きく低下させることができる。
図6は、VDD1を大きく低下させた場合の問題を説明する図であり、(A)が回路構成を示し、(B)がAVS技術における制御の問題を説明する。
上記のように、AVS制御技術を適用してVDD1を低下させる場合、第1Domain1が正常に動作する範囲でVDD1を低下させるので、第1Domain1は正常に動作する。しかし、VDD1とVDD2の差が大きくなった場合は、レベルシフタ21および22、特にVDD1の信号からVDD2の信号にレベル変換するレベルシフタ21が動作しなくなってしまうという問題が生じる。
レベルシフタ(LS: Level Shifter)は、VDD1およびVDD2を受けて、VDD1用の信号をVDD2用に信号に変換するか、またはVDD2用の信号をVDD1用に信号に変換する。例えば、レベルシフタ21では、VDD1用の信号が、VDD2用の判定回路の閾値より高ければVDD2信号の高レベルに変換し、VDD2用の判定回路の閾値より低ければVDD2信号の低レベルに変換する。VDD1がVDD2より大幅に低いと、VDD1用の信号の高レベルが、VDD2用の回路の閾値より低くなり、VDD2用の信号の高レベルに変換されなくなる。
例えば、VDD2=0.8Vで、VDD1が0.3Vまで低下すると、レベルシフタ21は動作しなくなり、高レベルのVDD2用の信号を出力しなくなる。
図6の(B)に示すように、第1Domain1のトランジスタの閾値VthがSlowである場合には、遅延量Delayが要求動作周波数ラインより小さくするため、VDD1をある程度高くする。そのため、上記のような問題は生じない。ところが、第1Domain1のトランジスタの閾値VthがFast側に大きく振れていると、VDD1を大きく低下させても、遅延量Delayは要求動作周波数ラインより小さい。しかし、この状態では、VDD1とVDD2の差が大きくなり、レベルシフタが動作しなくなる。言い換えれば、レベルシフタを有する半導体装置の場合、遅延量のみに応じて電源電圧を制御するだけでは不十分で、レベルシフタが誤動作しないように電源電圧を制御する必要もある。
レベルシフタが誤動作しないようにするには、VDD1とVDD2の差が所定値以上にならないようにする必要がある。上記の場合、VDD2は固定なので、VDD1を所定のレベルシフタ最小動作可能電圧VDDmin以上にすることが求められる。
図7は、図6に示した多電源AVS技術を適用する半導体装置で、トランジスタがFastで、VDD1をVDDmin以上にするという制限無しに動作させた場合のタイムチャートである。
図7では、要求動作周波数の限界ラインの遅延量は“100”であるとする。VDD1が最大値(=VDD2)である時には、Delayは小さく、例えば“1”が出力される。
“VDDDOWN”に遷移し、VDD1を順次低下させると、Delayが“100”を超える前に、VDD1はVDDminより低くなる。そして、VDD1をDelayが“100”の付近になるように制御すると、VDD1は常時VDDminより低くなり、レベルシフタは動作しなくなる。
第1Domain1の遅延量モニタ回路5では、VDD1がVDDminより低くなり、レベルシフタが動作しなくなる(誤動作する)のを事前に検知できない。そのため、PMU7は、VDD1がVDDminより低くならないように制御することはできず、誤動作が発生する場合が起こり得る。
以下に説明する実施形態の多電源AVS制御を行う半導体装置では、誤動作を発生しないように電源電圧を制御しながら、消費エネルギを低減する。
図8は、第1実施形態の半導体装置の回路構成を示す図である。
第1実施形態の半導体装置は、複数の回路ブロックを有し、複数の回路ブロックにそれぞれ電源電圧を供給する複数の電源を有し、多電源AVS技術を適用する半導体装置である。
第1実施形態の半導体装置は、第1回路ブロック1と、電源6と、PMU7と、PLL8と、第2回路ブロック11と、電源15と、レベルシフタ(Level Shifter)21および22と、レベルシフタモニタ(Level Shifter Monitor)回路31と、を有する。電源6、PMU7およびPLL8は、第1回路ブロック(第1Domain)1用である。電源15は、第2回路ブロック(第2Domain)11用である。
第1Domain1は、FF2と、組合せ論理回路3と、FF4と、遅延モニタ回路5と、出力バッファ9と、入力バッファ10と、を有する。第2Domain11は、多数のSRAM素子12と、その周辺回路と、入力バッファ13と、出力バッファ14と、を有する。
言い換えれば、第1実施形態の半導体装置は、レベルシフタモニタ回路31を設け、PMU7が、レベルシフタモニタ回路31の出力する警告信号Warningを制御に利用することが、前述の図3に示した半導体装置と異なり、他は同じである。そのため、レベルシフタモニタ回路31およびPMU7について説明し、他の回路要素についての説明は省略する。レベルシフタモニタ回路31は、レベルシフタ21および22と同様に、VDD1およびVDD2を受ける。レベルシフタモニタ回路31は、VDD1が、レベルシフタ21および22が動作しなくなるレベルシフタ最小動作可能電圧(VDDmin)を超えて小さくなる直前に警告信号Warningを出力する。さらに、レベルシフタモニタ回路31は、PMU7により動作状態(オン/オフ)が制御される。
まず、レベルシフタモニタ回路31による警告信号Warningの生成と、それを利用したPMU7による制御について説明する。
図9は、第1実施形態で実行されるAVS技術における制御を説明する図である。図9の上側は、電源電圧VDDの変化に対する回路(トランジスタ)の遅延量Delayの変化を示し、トランジスタの動作速度がSlowの場合とFastの場合を示している。図9の下側は、電源電圧VDDの変化に対する回路消費エネルギの変化例を示し、トランジスタの動作速度がSlowの場合とFastの場合を示している。図9の上側は、図6の(B)と同じであり、Delayが要求動作周波数ラインより小さく、VDD1がレベルシフタ最小動作可能電圧より大きい範囲が動作可能範囲であり、VDD1がこの範囲内に入るように制御を行う。VDD1がレベルシフタ最小動作可能電圧より小さくなるとレベルシフタに誤動作が発生し、動作中に誤動作することは望ましくないので、レベルシフタ最小動作可能電圧より少し大きい電圧を第1余裕電圧として設定する。そして、レベルシフタモニタ回路31は、VDD1が第1余裕電圧より低くなると誤動作して警告信号Warningを発生する。
前述の図6のAVS技術によれば、図9の下側に示すように、Fastのトランジスタの場合、VDD1を大きく低下させても、遅延量Delayは要求動作周波数ラインより小さいため、VDD1はXで示す電圧まで低下される。しかしこの状態では、レベルシフタが動作しなくなる。これに対して、第1実施形態では、VDD1を低下させる場合に、レベルシフタモニタ回路31が警告信号Warningを発生すると、すなわちVDD1が第1余裕電圧(図9でYで示す点)より低下すると、VDD1を逆に単位量上昇させるように制御する。これにより、VDD1がレベルシフタ最小動作可能電圧より小さくなることはなく、レベルシフタ21および22は正常に動作する。
以上説明した第1実施形態のAVS制御をまとめると、レベルシフタモニタ回路31が、VDD1がレベルシフタ最小動作可能電圧(VDDmin)まで低下する前に警告信号Warningを発生する。
さらに、PMU7は、警告信号Warningを受け取ったら、電源6にVDD1を上げるように指示を出す。
図10は、レベルシフタモニタ回路31の構成例を示すブロック図である。
レベルシフタモニタ回路31は、入力信号生成回路32と、レプリカ回路33と、誤動作回路34と、比較回路35と、を有する。入力信号生成回路32は、PMU7からの制御信号ENが高レベル(High)の時に、0/1に交互に変化するVDD1用の信号を発生する。レプリカ回路33は、レベルシフタ21と同じ回路構成および特性を有する回路で、VDD1およびVDD2を供給され、入力信号生成回路32から入力するVDD1用の信号をVDD2用の信号にレベルシフトする。誤動作回路34は、レベルシフタ21と同じ回路構成を有し、VDD1およびVDD2を供給され、入力信号生成回路32から入力するVDD1用の信号をVDD2用の信号にレベルシフトするが、VDD1が第1余裕電圧より低くなると誤動作する。言い換えれば、誤動作回路34は、レプリカ回路33が誤動作する電圧より高い電圧で誤動作する。比較回路35は、レプリカ回路33の出力する0/1に交互に変化するVDD2用の信号と、誤動作回路34の出力する0/1に交互に変化するVDD2用の信号とが、一致するかを判定する。レプリカ回路33と誤動作回路34は、ともにレベルシフタであり、入力信号生成回路32から同じ信号が入力される。したがって、レプリカ回路33と誤動作回路34が共に正常に動作する場合には、比較回路35は、一致を検出する。もし、比較回路35の出力Yが不一致を示す場合には、レプリカ回路33と誤動作回路34の一方が誤動作している、具体的にはより高いVDD1で誤動作する誤動作回路34が誤動作したと判定される。
図11は、レベルシフタモニタ回路31のより詳細な構成例を示す回路図である。
入力信号生成回路32は、NANDゲート41と、FF42と、インバータ43と、を有する。NANDゲート41は、PMU7からの制御信号ENが高レベルの時に、PLL8からの内部クロックCLKを通過させてVDD1用の信号として出力し、ENが低レベルの時には、遮断して高レベルに固定した信号を出力する。FF42とインバータ43は、1/2分周回路を形成し、ENが高レベルの時には内部クロックCLKを1/2分周した信号を出力する。
レプリカ回路33は、レベルシフタ21と同じ回路構成および特性を有するレベルシフタ51を有し、入力信号を、VDD2用の信号にレベルシフトしてYLSとして出力する。
誤動作回路34は、レベルシフタ21と同じ回路構成および特性を有するレベルシフタ61を有し、入力信号を、VDD2用の信号にレベルシフトしてYLSWRとして出力するが、VDD1が、VDDminより高い第1余裕電圧より低くなると誤動作する。言い換えれば、VDD1を低下させた場合に、レベルシフタ61は、レベルシフタ51より先に誤動作する。
比較回路35は、YLSとYLSWRの一致を検出する排他的論理和ゲート(EXOR)71と、その結果をCLKに同期して取り込んで保持し、Yとして出力するFF72と、を有する。
図12は、誤動作回路34の構成例を示す図である。
図12の(A)は、レベルシフタ21と同じ構成のレベルシフタ61を、VDD1およびVDD2には、レベルシフタ21と同様に直接接続するが、GNDには抵抗R1を介して接続したものである。これにより、レベルシフタ61に供給される電源電圧が実効的に低下し、レベルシフタ61は、VDD1が、VDDminより高い第1余裕電圧より低くなると誤動作する。
図12の(B)は、レベルシフタ21と同じ構成のレベルシフタ61を、VDD2およびGNDには、レベルシフタ21と同様に直接接続するが、VDD1には抵抗R2を介して接続したものである。これにより、レベルシフタ61に実行的に供給される電源電圧VDD1が低下し、レベルシフタ61は、VDD1が、VDDminより高い第1余裕電圧より低くなると誤動作する。
図13は、図11のレベルシフタモニタ回路31の動作シミュレーションの結果を示す図である。ENを高レベルにして、VDD1が高い電圧であると、レプリカ回路33の出力YLSおよび誤動作回路34の出力YLSWRは0/1に交互に変化する。そのため、比較回路35の出力Yは低レベル(0)である。VDD1を徐々に低下させると、レプリカ回路33の出力YLSは依然0/1に交互に変化するが、誤動作回路34の出力YLSWRは高レベルにならなくなる。そのため、比較回路35の出力Yは0/1に交互に変化し、警告信号Warningが生成される。
このように、誤動作回路34が正常に動作する第1余裕電圧は、レプリカ回路33が正常に動作する動作可能最小電圧VDDminよりも高い。このため、レベルシフタモニタ回路31は、レプリカ回路33が正常に動作しなくなる前に(マージンをもって)警告信号Warningを出力する。
図14は、第1実施形態の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作シーケンスを示す動作状態(State)遷移図である。この遷移図は、第1Domain1にのみ関係する。
図4に示すように、“POWERFULL”、“MONITORON”、“VDDDOWN”および“VDDUP”の状態が存在し、その間を遷移する。
“POWERFULL”状態では、レベルシフタ21、22およびVDD1に接続される第1Domain1の内部回路の動作が確実に保障できる高い電圧にVDD1の電圧を設定する。例えば、VDD1=1.2Vにする。これにより、回路に誤動作を生じることなく電源制御を行うことが可能になる。
“MONITORON”状態では、PMU7がENを高レベル(VDD1)にして、遅延モニタ回路5およびレベルシフタモニタ回路31を起動する。
“VDDDOWN”状態では、一定周期ごとにPMU7が電源6にVDD1を所定量ずつ下げる命令を繰り返し出す。例えば、PMU7は、10μ秒ごとにVDD1=VDD1−25mVとする命令を出す。ここで、トリガ(Trigger)TNの時には“VDDDOWN”状態を維持し、トリガTWの時には“VDDUP”状態に遷移する。
“VDDUP”状態では、一定周期ごとにPMU7が電源6にVDD1を所定量ずつ上げる命令を繰り返し出す。例えば、PMU7は、10μ秒ごとにVDD1=VDD1+25mVとする命令を出す。ここで、トリガTNの時には“VDDDOWN”状態に遷移し、トリガTWの時には“VDDUP”状態を維持する。
トリガTNは、遅延モニタ回路5の出力Delayが要求動作周波数ラインを越えず、且つレベルシフタモニタ回路31が警告信号Warningを出力しない場合に出力される。
トリガTWは、遅延モニタ回路5の出力Delayが要求動作周波数ラインを越えるか、またはレベルシフタモニタ回路31が警告信号Warningを出力する場合に出力される。
図15は、電源制御回路(PMU: Power Management Unit)7の回路構成を示すブロック図である。
PMU7は、トリガ(Trigger)生成部81と、電源(Power Supply)制御部84と、を有する。トリガ(Trigger)生成部81は、カウンタ82と、コンパレータ(比較器)83と、を有する。カウンタ82は、システムクロックSYSCLKが高レベルの間動作状態になり、レベルシフタモニタ回路31の出力する図13に示す警告信号Warningをカウントする。コンパレータ83は、カウンタ82のカウント値を所定の値と比較して多い場合に内部トリガTRIGを出力する。これにより、レベルシフタモニタ回路31の出力Yへのノイズによる影響を除いて、警告信号Warningを確実に判定できる。
電源制御部84は、内部トリガTRIGに応じて図14のトリガTNまたはTWに対応する電源6の制御信号Up/Downを生成して出力する。
図16は、電源制御回路(PMU)7の動作を示すタイムチャートである。
“POWERFULL”では、VDD1が上昇し、例えば、最大値1.2Vまで上昇する。この間、レベルシフタモニタ31は動作状態になっていないので、レベルシフタモニタ31の出力Yは低レベルで、カウンタ82の出力するカウント値はゼロであり、コンパレータ83の出力するTRIGも低レベルである。
“MONITORON”では、PMU7が遅延モニタ回路5およびレベルシフタモニタ31を動作状態にする信号ENをオン(High)にする。これに応じて、遅延モニタ回路5が遅延量Delayを測定して出力し、レベルシフタモニタ31が一致検出結果を出力Yとして出力する。VDD1が1.2Vで十分に高いので、レベルシフタモニタ31の出力Yは低レベルで、カウンタ82の出力するカウント値はゼロであり、コンパレータ83の出力するTRIGも低レベルである。
Delayが限界ラインより下で、且つレベルシフタモニタ31の出力Yは低レベルであるので、“VDDDOWN”に遷移し、VDD1を単位量低下させる。これを繰り返すと、VDD1が低下する。前述のように遅延量モニタ5の出力するDelayも増加するが、ここではDelayが要求動作周波数ラインを超える前に、VDD1が第1余裕電圧を下回るものとして説明する。VDD1が第1余裕電圧を下回ると、レベルシフタモニタ31の誤動作回路34が誤動作し、レベルシフタモニタ31の出力Yが、0/1を繰り返すようになる。これに応じて、カウンタ82の出力するカウント値が増加し(ここでは5になる)、基準値(例えば1)を超えるので、TRIGが高レベルになり、電源制御部84はVDD1の増加を指示する指令Upを出力する。これに応じて、状態は“VDDUP”に遷移し、VDD1を単位量上昇させる。VDD1が上昇するので、レベルシフタモニタ31の出力Yはゼロに固定され、カウント値がゼロになるので、状態は“VDDDOWN”に遷移する。以下このような動作を繰り返す。これにより、VDD1がレベルシフタ最小動作可能電圧より低くなること無しに、その近傍(第1余裕電圧の前後)になるように制御される。
以上、第1実施形態の半導体装置を説明した。第1実施形態では、第1Domain1の遅延量と、レベルシフタが動作可能であるかの判定結果との両方に基づいてVDD1を制御する。特に、動作周波数が低くなり(例えば数100kHz以下)、遅延量が大きくても第1Domain1の内部回路は正常に動作するため、VDD1が低電圧まで制御される場合がある。このような場合、レベルシフタが動作しなくなり、半導体装置は正常に動作しなくなる。第1実施形態の半導体装置は、レベルシフタが動作しなくなる電圧までVDD1が下がることはない。このように、第1実施形態によれば、信頼性の高い多電源AVS電源制御技術が提供される。
第1実施形態の半導体装置では、図16に示すように、状態が“VDDDOWN”と“VDDUP”の間を頻繁に遷移することになる。そのため、第1Domain1に供給されるVDD1にリップル(小さな電圧変動)がのってしまう。これは、第1Domain1の安定動作の点からは好ましくない。
次に説明する第2実施形態では、VDD1の頻繁な変動が抑制される。
図17は、第2実施形態の半導体装置のレベルシフタモニタ回路31の回路構成を示す図である。第2実施形態の半導体装置は、レベルシフタモニタ回路31が異なり、PMU7が、レベルシフタモニタ回路31の出力するべつの信号も考慮して制御を行うことが、第1実施形態と異なり、他は同じである。
第2実施形態のレベルシフタモニタ回路31では、誤動作回路34が、レベルシフタ61に加えて、レベルシフタ62を有する。レベルシフタ62は、入力信号を、VDD2用の信号にレベルシフトして出力するが、VDD1が、第1余裕電圧より高い第2余裕電圧より低くなると誤動作する。言い換えれば、VDD1を低下させた場合に、レベルシフタ62は、レベルシフタ61より先に誤動作する。
さらに、第2実施形態のレベルシフタモニタ回路31では、比較回路35が、EXOR71およびFF72に加えて、EXOR73およびFF74を有する。EXOR73は、レベルシフタ51の出力するYLSとレベルシフタ62の出力の一致を検出する。FF74は、EXOR73の比較結果をCLKに同期して取り込んで保持し、ホールド信号YHとして出力する。なお、FF72は、EXOR71の比較結果をCLKに同期して取り込んで保持し、警告信号YWとして出力する。
図17の第1余裕電圧より高い第2余裕電圧より低くなると誤動作するレベルシフタ62は、例えば、図12の(A)の抵抗R1および(B)の抵抗R2の抵抗値を、より大きな値とすることにより実現される。
図18は、第2実施形態の多電源AVS技術を適用する半導体装置の動作シーケンスを示す動作状態(State)遷移図である。この遷移図は、第1Domain1にのみ関係する。
図14と比較して明らかなように、第2実施形態の動作状態遷移図は、“VDDHOLD”状態が追加され、トリガ(Trigger)THが追加されたことが、第1実施形態と異なり、他は同じである。したがって、異なる点について説明する。
状態“VDDHOLD”は、VDD1の値を維持する。トリガTHは、遅延モニタ回路5の出力Delayが要求動作周波数ラインを越えず、且つレベルシフタモニタ回路31がホールド信号YHを出力する場合に出される。具体的には、レベルシフタモニタ回路31の出力YWにはパルスが出力されておらず、出力YHにはパルスが出力されている場合に出される。
“VDDHOLD”では、トリガTHが出される時にはその状態を維持し、トリガTNが出されると“VDDDOWN”に遷移し、トリガTWが出されると “VDDUP”に遷移する。
“VDDDOWN”では、トリガTNが出される時にはその状態を維持し、トリガTHが出されると“VDDHOLD”に遷移し、トリガTWが出されると “VDDUP”に遷移する。
“VDDUP”では、トリガTWが出される時にはその状態を維持し、トリガTHが出されると“VDDHOLD”に遷移し、トリガTNが出されると “VDDDOWN”に遷移する。
図19は、第2実施形態の半導体装置の電源制御回路(PMU: Power Management Unit)7の回路構成を示すブロック図である。
第2実施形態のPMU7は、トリガ生成部81が、カウンタ85およびコンパレータ86をさらに有し、電源制御部87が、コンパレータ83および86の出力から電源6の制御信号Up/Down/Holdを生成することが、第1実施形態と異なる。他は、第1実施形態と同じである。
カウンタ85は、FF74の出力YHが入力することが異なるのみで、他はカウンタ82と同じである。コンパレータ86は、コンパレータ83と同じである。コンパレータ83の出力をTRIGWとし、コンパレータ86の出力をTRIGHとする。したがって、FF74の出力YHにパルスが生じると、TRIGHは高レベルになる。
電源制御部87は、TRIGWおよびTRIGHに基づいて、図18で説明したシーケンスにしたがって、電源6の制御信号Up/Down/Holdを生成する。
図20および図21は、第2実施形態の電源制御回路(PMU)7の動作を示すタイムチャートである。
開始から“VDDDOWN”に遷移するまでは、図16の第1実施形態と同じなので、説明は省略する。
“VDDDOWN”では、VDD1を単位量低下させる。これを繰り返すと、VDD1が低下する。前述のように遅延量モニタ5の出力するDelayも増加するが、ここではDelayが要求動作周波数ラインを超える前に、第2余裕電圧および第1余裕電圧を超えるとする。これに応じて、誤動作回路34のレベルシフタ62が誤動作し、レベルシフタモニタ31の出力YHが、0/1を繰り返すようになる。これに応じて、カウンタ85の出力するカウント値COUNTHが増加し(ここでは4になる)、基準値(例えば3)を超えるので、TRIGHが高レベルになる。この間、誤動作回路34のレベルシフタ61は正常に動作し、レベルシフタモニタ31の出力YWは、低レベルに維持され、カウンタ82のカウント値COUNTWはゼロであり、TRIGWは低レベルを維持する。したがって、電源制御部84はVDD1の維持を指示する指令HOLDを出力し、これに応じて、状態は“VDDHOLD”に遷移する。この後、VDD1の電圧値は維持されるので、出力YHは0/1を繰り返すのでTRIGHは高レベルを維持し、出力YWは低レベルに維持されるのでTRIGWは低レベルを維持する。したがって、状態は“VDDHOLD”に維持され、電源制御部84はVDD1の維持を指示する指令HOLDを出力するので、VDD1は変化しない。このように、VDD1は安定し、VDD1にリップルは生じない。
図21に示すように、何らかの理由(例えば温度上昇)で、動作可能最小電圧VDDminが上昇し、VDD1がVDDminより低くなるとする。この場合、誤動作回路34のレベルシフタ61も誤動作し、レベルシフタモニタ31の出力YWは、0/1を繰り返すようになる。これに応じて、カウンタ82の出力するカウント値COUNTWが増加し(ここでは2になる)、基準値(例えば1)を超えるので、TRIGWが高レベルになる。
この時、誤動作回路34のレベルシフタ62は依然誤動作し、レベルシフタモニタ31の出力YHは0/1を繰り返しており、カウント値COUNTHは基準値以上(ここでは5)であり、TRIGHは高レベルになる。したがって、電源制御部84はVDD1の増加を指示する指令Upを出力し、これに応じて、状態は“VDDUP”に遷移し、VDD1を単位量上昇させる。VDD1が上昇するので、レベルシフタモニタ31の出力YWは低レベルになり、カウント値がゼロになるので、状態は“VDDHOLD”に遷移する。以下このような動作を繰り返す。これにより、VDD1は、第1余裕電圧と第2余裕電圧の間に安定的に維持され、第1余裕電圧より低くなった場合も第2余裕電圧より高くなった場合も、第1余裕電圧と第2余裕電圧の間に戻るように制御される。
以上第1および第2実施形態を説明したが、各種の変形例があり得るのはいうまでもない。例えば、第2回路ブロック(第2Domain)11は、SRAM以外でもよい。第1および第2実施形態では、第2回路ブロック(第2Domain)11に供給する電源電圧VDD2は固定であったが、負荷に応じてVDD2を変化させてもよい。
さらに、誤動作回路は、動作可能最小電圧VDDminより高い電圧で誤動作し、誤動作が容易に検知できれば、どのような回路でもよい。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものである。特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点および欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
1 第1回路ブロック(第1Domain)
2、4 FF(フリップフロップ)
3 組合せ論理回路(Combinational Logic)
5 遅延モニタ回路
6 第1回路ブロック用電源(Power Supply)
7 電源制御回路(PMU: Power Management Unit)
8 PLL
11 第2回路ブロック(第2Domain)
12 SRAM素子
21、22 レベルシフタ
31 レベルシフタモニタ回路
33 レプリカ回路
34 誤動作回路
35 比較回路

Claims (8)

  1. 第1の電源電圧を供給する第1電源と、
    前記第1の電源電圧以上の第2電源電圧を供給する第2電源と、
    前記第1電源から前記第1の電源電圧の供給を受けて動作する第1回路ブロックと、
    前記第2電源から前記第2の電源電圧の供給を受けて動作する第2回路ブロックと、
    前記第1電源および前記第2電源から前記第1の電源電圧および前記第2の電源電圧の供給を受けて動作し、前記第1の電源電圧用の信号を前記第2の電源電圧用の信号に変換するかまたは前記第2の電源電圧用の信号を前記第1の電源電圧用の信号に変換するレベル変換器と、
    前記第1電源を制御して前記第1の電源電圧を変化させる電源制御回路と、
    前記第1の電源電圧が低下した時に、前記レベル変換器が正常に機能しなくなる前記第1の電圧よりも高い第1余裕電圧で第1誤動作信号を生成するレベル変換器監視回路と、を備え、
    前記電源制御回路は、前記第1の電源電圧が前記第1余裕電圧より低くならないように前記第1電源を制御することを特徴とする半導体装置。
  2. レベル変換器監視回路は、前記第1余裕電圧で誤動作する第1誤動作レベル変換器を少なくとも1つ有し、前記レベル変換器が正常に動作し且つ前記第1誤動作レベル変換器が正常に動作しない場合に第1誤動作未然検知信号を生成する請求項1に記載の半導体装置。
  3. レベル変換器監視回路は、前記第1余裕電圧よりも高い第2余裕電圧で誤動作する第2誤動作レベル変換器を少なくとも1つ有し、前記第2誤動作レベル変換器が正常に動作しない場合に第2誤動作未然検知信号を生成する請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記電源制御回路は、前記第1誤動作未然検知信号および前記第2誤動作未然検知信号を受けない場合には前記第1の電源電圧を単位量ずつ低下させ、前記第1誤動作未然検知信号を受けず且つ前記第2誤動作未然検知信号を受けると前記第1の電源電圧を維持し、前記第1誤動作未然検知信号を受けると前記第1の電源電圧を単位量ずつ増加させる、ように前記第1電源を制御する請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記電源制御回路は、動作開始時には、前記第1の電源電圧を、前記第1回路ブロックおよび前記レベル変換器が誤動作することのない電圧に設定する請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1誤動作レベル変換器は、前記レベル変換器と同一の構造を有し、前記レベル変換器よりも大きな抵抗値の抵抗を介して前記第1電源に接続されている請求項2に記載の半導体装置。
  7. 前記第2誤動作レベル変換器は、前記レベル変換器と同一の構造を有し、前記レベル変換器の前記第1電源への接続抵抗よりも大きく、前記第1誤動作レベル変換器の前記第1電源への接続抵抗よりも大きい抵抗を介して前記第1電源に接続されている請求項3に記載の半導体装置。
  8. 前記第1の電源電圧が低下した時に、遅延量が増加する遅延パスを有し、前記遅延パスの遅延量が所定値を超えると動作限界信号を生成する動作監視回路を、さらに備え、
    前記電源制御回路は、前記第1の電源電圧を単位量ずつ低下させる時に、前記動作限界信号が発生すると、前記第1の電源電圧を単位量ずつ増加するように前記第1電源を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体装置。
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