JP2015117140A - 遮音性に優れる積層体 - Google Patents

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芳聡 浅沼
Yoshiaki Asanuma
芳聡 浅沼
中野 陽子
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Abstract

【課題】合わせガラスの中間膜に用いて、含水率により遮音性の変化が起こらず、遮音性の温度依存性も小さい積層体の提供。【解決手段】平均残存水酸基量25〜45モル%のポリビニルアセタール(A)100質量部に対し、具体例として、トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート、などの化合物(I)の含有量がWa1質量部、具体例として、トリエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエート、などの化合物(II)の含有量がWa2質量部のA層と、平均残存水酸基量10〜35モル%のポリビニルアセタール(B)100質量部に対し化合物(I)の含有量がWb1質量部、化合物(II)の含有量がWb2質量部のB層との積層体であって、Wa1、Wa2、Wb1及びWb2が所定の条件を満たす積層体。【選択図】なし

Description

本発明はポリビニルアセタールを含有する積層体に関する。
ポリビニルアセタール及び可塑剤を含むシートは、ガラスとの接着性や透明性、また力学強度に優れることから合わせガラス用中間膜として広範に利用されている。
合わせガラス用中間膜は通常、少量の水を含んだ状態で使用される。合わせガラス用中間膜の含水率は合わせガラスの製造工程の種類によって適宜選択する必要がある。例えば、合わせガラスを大規模で生産する場合には、その生産性の高さから、ガラスと合わせガラス用中間膜を重ねたものをニップロールで仮接着し、オートクレーブで加熱、加圧して本接着する方法が広く用いられている。この方法は一連の工程に減圧処理工程を含まないことから、合わせガラスの製造時に水が揮発して合わせガラス用中間膜中で発泡するリスクが低い。従って、この方法では、調湿工程簡略化の観点から合わせガラス用中間膜の含水率は比較的高め(例えば0.4〜0.7%程度)に調整されたものが用いられる。
一方、オートクレーブは高価であるため、特に大型で高価な装置の導入が困難な場合には、合わせガラスの生産にバキュームバッグまたは真空ラミネーターが用いられる。これらの方法ではガラスと合わせガラス用中間膜を重ねたものを減圧下に熱処理して合わせガラスを製造するため、合わせガラス用中間膜中で水が発泡し気泡となって外観が損なわれるリスクが高い。従って、合わせガラス製造時の歩留まり性向上の観点から、通常、合わせガラス用中間膜の含水率は比較的低め(例えば、0.01〜0.3%程度)に調整したものが使用される。
近年、生活環境の質の向上を目的として、遮音、防音に関する関心が高まっている。特に自動車、鉄道、飛行機などの乗り物や、住居、商業ビルなどの建築物においては、窓ガラスからの音の侵入が問題になるため、遮音性合わせガラス用中間膜を用いた遮音性合わせガラスが使用されるケースが増えている。遮音性合わせガラス用中間膜としては、力学強度またはガラスとの接着性の発現を目的とした可塑剤含有量の低い層と、遮音性の発現のための可塑剤含有量の高い層とが積層された多層中間膜が一般的に使用されている(特許文献1、2参照)。
ところで、遮音性合わせガラス用中間膜においては、それを使用する合わせガラスの遮音性が含水率により変化することが知られている(特許文献3参照)。前記した多層中間膜の含水率を0.01〜0.3%程度に調整して合わせガラスを製造すると、含水率を0.4〜0.7%に調整した場合に比べて、遮音性が低下する。また、遮音性合わせガラス用中間膜は、それを使用する合わせガラスの遮音性が、周囲の温度により変化することも知られている。例えば、温度が25℃から20℃に下がることで、遮音性が低下することがある。
また、合わせガラス用中間膜は一般的に可塑剤を含有するが、合わせガラスの端部で該中間膜がむき出しとなった部分に付着した水により可塑剤が抽出され、ガラスと該中間膜が剥離したり気泡が生じたりして合わせガラスの外観が損なわれる場合があった。また可塑剤の種類によっては、前記合わせガラスの製造の際に減圧工程を経る場合や、合わせガラスを長期使用した場合に、合わせガラス端部から可塑剤が揮発することがあった。
特開2007−331959号公報 国際公開第2010/038801号 国際公開第2010/008053号
本発明は上記課題を解決するものであり、積層体に含まれる可塑剤が水によって抽出されにくく、且つ揮発しにくく、合わせガラス用中間膜として用いた場合に、含水率を変化させても遮音性の変化が起こらず、遮音性の温度依存性の少ない積層体を提供することを目的とする。
本発明によれば、上記の目的は、平均残存水酸基量25〜45モル%のポリビニルアセタール(A)100質量部に対し一般式(I):
Figure 2015117140
(式(I)中、RおよびRは同一でも異なっていてもよい炭素数7〜11の炭化水素基を表し、mは3〜10の自然数を表す。)で示される化合物(I)の含有量がWa1質量部であり、一般式(II):
Figure 2015117140
(式(II)中、RはRまたはRのいずれかと同一である。nは3〜10の自然数を表す。)で示される化合物(II)の含有量がWa2質量部であるA層と、平均残存水酸基量10〜35モル%のポリビニルアセタール(B)100質量部に対し前記化合物(I)の含有量がWb1質量部であり、前記化合物(II)の含有量がWb2質量部であるB層との積層体であって、Wa2が0又は(Wb2/Wb1)/(Wa2/Wa1)>1であり、(Wb1−Wa1)>0であり、Wa2/Wa1が0〜0.05であり、かつWb2/Wb1が0.001〜0.08であり、下記式(1):
Figure 2015117140
[式(1)中、(a2)は内径4mm、長さ1cmのオクタデシルシリル基で表面修飾された球状シリカゲルを固定相として充填したカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー分析におけるポリビニルアセタール(A)に由来するピークの検出終わりの時間(分)を表し、(b1)は前記高速液体クロマトグラフィー分析におけるポリビニルアセタール(B)に由来するピークの検出初めの時間(分)を表す。]を満たす、積層体により好適に達成される。
a1が0.1〜60質量部であり、Wb1が10〜70質量部であることが好ましい。
(b1)〜(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(A)のピーク面積が、ポリビニルアセタール(A)の全ピーク面積の30〜100%であることが好ましい。
(b1)〜(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(B)のピーク面積が、ポリビニルアセタール(B)の全ピーク面積の20〜100%であることが好ましい。
ポリビニルアセタール(B)の前記高速液体クロマトグラフィー分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出されることが好ましい。
ポリビニルアセタール(B)のピークが極大となる点の少なくとも1つが(b1)〜(a2)分に検出されることが好ましい。
ポリビニルアセタール(A)の前記高速液体クロマトグラフィー分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出されることが好ましい。
ポリビニルアセタール(A)のピークが極大となる点の少なくとも1つが(b1)〜(a2)分に検出されることが好ましい。
A層はポリビニルアセタール(A)100質量部に対してマグネシウム塩0.001〜0.1質量部を含有することが好ましい。
mとnは同一であることが好ましい。
とRは同一であることが好ましい。
及びRは3−ヘプチル基であることが好ましい。
3層以上の層から構成され、最外層の双方がA層であることが好ましい。
本発明によると、上記の目的は、前記積層体を含む合わせガラスを提供することで好適に達成される。
本発明によれば、積層体に含まれる可塑剤が水によって抽出されにくく且つ揮発しにくく、合わせガラス用中間膜として用いた場合に、含水率を変化させても遮音性の変化が起こらず、遮音性の温度依存性の小さい積層体を提供できる。
本発明の実施の形態にかかる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析において得られるチャート(クロマトグラム)の例を示す図である。 HPLC分析におけるサンプル注入からの経過時間(横軸)に対する各時刻における移動相に占める移動相Bの割合を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるHPLC分析において得られるチャート(クロマトグラム)の例を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるHPLC分析において得られるチャート(クロマトグラム)の例を示す図である。
まず、本発明の積層体を構成するA層およびB層がそれぞれ含有するポリビニルアセタール(A)およびポリビニルアセタール(B)について説明する。
ポリビニルアセタール(A)の平均残存水酸基量は25〜45モル%であり、25〜40モル%であることが好ましく、25〜35モル%であることがより好ましい。平均残存水酸基量が25モル%未満であると、積層体の力学強度やガラスとの接着性が低下する場合があり、また平均残存水酸基量が45モル%を超えると、A層に含まれる化合物(I)との相溶性が低下する場合がある。ポリビニルアセタール(A)のアセタール化度は、50〜74モル%であることが好ましく、60〜74モル%であることがより好ましく、65〜74モル%であることがさらに好ましい。ポリビニルアセタール(A)のアセタール化度が50モル%未満のものは、A層に含まれる化合物(I)との相溶性が低下する場合があり、また74モル%を超えると、積層体の力学強度が不十分となる場合がある。ポリビニルアセタール(A)の平均残存ビニルエステル基量は、0.01〜5モル%であることが好ましく、0.01〜4モル%であることがより好ましく、0.01〜3モル%であることがさらに好ましい。平均残存量が0.01モル%未満のポリビニルアセタールは工業的に安価に生産することが困難である。ポリビニルアセタール(A)の平均残存ビニルエステル基量が5モル%を超えると、積層体を長期間にわたって使用した時にビニルエステル基の加水分解によってポリビニルアセタール(A)の平均残存水酸基量が増加し、化合物(I)との相溶性が経時的に変化する場合がある。
本発明で使用するポリビニルアセタール(B)の平均残存水酸基量は10〜35モル%であり、13〜30モル%であることが好ましく、15〜25モル%であることがより好ましい。平均残存水酸基量が10モル%未満のポリビニルアセタールは工業的に安価に生産することが困難である。ポリビニルアセタール(B)の平均残存水酸基量が35モル%を越えると、B層に含まれる化合物(I)との相溶性が低下する場合がある。ポリビニルアセタール(B)のアセタール化度は60〜85モル%であることが好ましく、65〜82モル%であることがより好ましく、69〜78モル%であることがさらに好ましい。ポリビニルアセタール(A)のアセタール化度が60モル%未満であると、B層に含まれる化合物(I)との相溶性が低下する場合がある。アセタール化度が85モル%を超えるポリビニルアセタールは工業的に安価に生産することが困難である。また、ポリビニルアセタール(B)の平均残存ビニルエステル基量は、0.01〜20モル%であることが好ましく、0.5〜16モル%であることがより好ましく、4〜13モル%であることがさらに好ましい。平均残存ビニルエステル基量が0.01モル%未満のポリビニルアセタールは工業的に安価に生産することが困難である。また、平均残存ビニルエステル基量が20モル%を超えるものは、長期間にわたって使用した時に加水分解によってポリビニルアセタール(B)の平均残存水酸基量が増加し、化合物(I)との相溶性が経時的に著しく変化することがある。
本発明の積層体は、内径4mm、長さ1cmのオクタデシルシリル基で表面修飾された球状シリカゲルを固定相として充填したカラム(以下、ODSカラムと表すことがある)の高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと表すことがある)の分析において、ポリビニルアセタール(A)のピークの検出初めの時間(分)を(a1)とし、検出終わりの時間(分)を(a2)とし、ポリビニルアセタール(B)のピークの検出初めの時間(分)を(b1)とし、検出終わりの時間(分)を(b2)とした場合に、下記式(1):
Figure 2015117140
を満たすものである。
(a2)−(b1)≧1.5であることが好ましく、(a2)−(b1)≧2であることがより好ましく、(a2)−(b1)≧3であることがさらに好ましい。((a2)−(a1))が1より小さいと、A層とB層に含まれる、同程度の極性を有するポリビニルアセタールの割合が少なくなり、A層とB層の層間接着性が十分でなくなることがある。また、((a2)−(a1))が1より小さいと、合わせガラス用中間膜として用いた場合に遮音性の温度依存性が大きくなることがある。
本発明における、内径4mm、長さ1cmのODSカラムを用いた高速液体クロマトグラフィーの分析において、ポリビニルアセタール(A)に由来するピークの検出初めの時間(a1)及びピークの検出終わりの時間(a2)について図1を用いて説明する。図1中、ピーク1はポリビニルアセタール(A)に由来するピークであり、ピーク2はポリビニルアセタール(B)に由来するピークである。
ポリビニルアセタール(A)に由来するピークの検出初めの時間(a1)とは、図1に示すように、ポリビニルアセタール(A)の溶出時間のうち、検出強度が、ピーク1の検出強度の最大値(ピーク1の極大となる点11の検出強度)の100分の1以上となる最小の溶出時間(分)である。ポリビニルアセタール(A)のピークの検出終わりの時間(a2)とは、ポリビニルアセタール(A)の溶出時間のうち、検出強度が、ピーク1の検出強度の最大値の100分の1以上となる最大の溶出時間(分)である。
ポリビニルアセタール(B)の検出初めの時間(b1)とは、ポリビニルアセタール(B)の溶出時間のうち、検出強度が、ピーク2の検出強度の最大値(ピーク2の極大となる点21の検出強度)の100分の1以上となる最小の溶出時間(分)である。ポリビニルアセタール(B)のピークの検出終わりの時間(b2)とは、ポリビニルアセタール(B)の溶出時間のうち、検出強度が、ピーク2の検出強度の最大値の100分の1以上となる最大の溶出時間(分)である。
本発明においてポリビニルアセタールを特定するために使用するHPLC装置としては、例えば、高圧グラジエントHPLCシステム「Prominence」(株式会社島津製作所製)が挙げられる。また、ODSカラムとしては、例えば、「Shim−pack G−ODS(4)(内径4mm×長さ1cm)」(株式会社島津製作所製)が挙げられる。これらと同様の機能を有するHPLC装置、ODSカラムであれば任意のものを用いることができる。また、検出器としては、例えば、蒸発光散乱検出器「ELSD−LTII」(株式会社島津製作所製)が挙げられるが、これと同様の機能を有する装置を検出器として用いることができる。
本発明におけるポリビニルアセタール(A)およびポリビニルアセタール(B)それぞれのHPLC分析は、以下の手順で行う。移動相Aとして体積比でエタノール/水が4/1である混合溶剤、および移動相Bとしてエタノールを使用する。サンプル注入前の時点においては、HPLCシステム内部は移動相Aで満たされた状態である。この状態でサンプルを注入する。そして、サンプル注入の直後から20分かけて移動相中における移動相Bの割合を一定速度(5vol%/分)で増加させる。サンプル注入から20分後(この時点で移動相は完全に移動相Bに置換される)から注入したサンプルの全量が溶出するまで移動相Bを流す。図2は、HPLC分析においてサンプル注入からの経過時間(横軸)と、各時刻における移動相に占める移動相Bの割合を表す。
温度変化が著しい環境下でもA層とB層との層間接着性に優れ、遮音性に優れる観点から、(b1)分から(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(A)のピーク面積が、ポリビニルアセタール(A)の全ピーク面積に占める割合は、30〜100%であることが好ましく、50〜100%であることがより好ましく、70〜100%であることがさらに好ましく、75〜100%であることがさらにより好ましく、80〜100%であることが特に好ましい。なお、(b1)分から(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(A)のピーク面積とは、図3において、斜線部分で示す面積であり、ポリビニルアセタール(A)の全ピーク面積とは、(a1)分から(a2)分の範囲におけるポリビニルアセタール(A)のピーク面積である。上記において「範囲」には(a1)と(a2)を含む。
温度変化が著しい環境下でもA層とB層との層間接着性に優れ、遮音性に優れる観点から、(b1)分から(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(B)のピーク面積が、ポリビニルアセタール(B)の全ピーク面積に占める割合は、10〜100%であることが好ましく、15〜100%であることがより好ましく、20〜100%であることがさらに好ましく、25〜100%であることが特に好ましい。なお、(b1)分から(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(B)のピーク面積とは、図4において、斜線部分で示す面積である。上記において「範囲」には(b1)と(b2)を含む。
ポリビニルアセタール(A)の内径4mm、長さ1cmのODSカラムを用いてのHPLC分析において、ピークが極大となる点の少なくとも1つが、溶出時間(b1)分から(a2)分の間に検出されることが好ましい。このような溶出時間にピークが極大となる点を有するポリビニルアセタール(A)を使用することで、A層とB層の層間接着性はより高くなり、遮音性の温度依存性は小さくなる。
また、A層とB層の層間接着性及び遮音性の温度依存性の観点から、ポリビニルアセタール(A)の内径4mm、長さ1cmのODSカラムを用いてのHPLC分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出されることが好ましい。
ポリビニルアセタール(B)を内径4mm、長さ1cmのODSカラムを用いてのHPLC分析において、ピークが極大となる点の少なくとも1つが、溶出時間(b1)分から(a2)分の間に検出されることが好ましい。このような溶出時間にピークが極大となる点を有するポリビニルアセタール(B)を使用することで、A層とB層の層間接着性はより高くなり、遮音性の温度依存性は小さくなる。
また、A層とB層の層間接着性及び遮音性の温度依存性の観点から、ポリビニルアセタール(B)の内径4mm、長さ1cmのODSカラムを用いてのHPLC分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出されることが好ましい。
本発明におけるポリビニルアセタール(A)およびポリビニルアセタール(B)は、本発明の規定を満たすものであれば、その入手方法は特に限定されない。以下にその方法を例示する。
本発明におけるポリビニルアセタール(A)およびポリビニルアセタール(B)は、一つの態様として、ポリビニルアルコールをアセタール化する方法で得られる。その方法を例示すると、濃度3〜20質量%のポリビニルアルコールの水溶液を、80〜100℃の温度範囲で保持した後、その温度を10〜60分かけて徐々に冷却する。温度が0〜30℃まで低下したところで、アルデヒド及び塩酸や硝酸などの酸触媒を添加し、温度を一定に保ちながら30〜300分間アセタール化反応を行う。この反応中、アセタール化度が一定水準に達したポリビニルアルコールが析出する(この時の反応温度を、析出反応温度とする)。その後、反応液を30〜200分かけて30〜80℃の温度まで昇温して、その温度を10〜200分保持しながら反応する(この時の反応温度を、追い込み反応温度とする)。次に、反応溶液に、必要に応じてアルカリなどの中和剤を添加して酸触媒を中和して水洗、乾燥することにより、ポリビニルアセタールが得られる。
本発明におけるポリビニルアセタール(A)は、例えば、平均残存水酸基量が異なる2種以上のポリビニルアセタールを混合して得る方法が挙げられる。この場合、例えば、平均残存水酸基量は27〜45モル%、好ましくは27〜35モル%、さらに好ましくは27〜33モル%のポリビニルアセタールと、平均残存水酸基量25〜35モル%、好ましくは25〜33モル%、さらに好ましくは25〜31モル%のポリビニルアセタールであって、互いの平均残存水酸基量が1モル%以上、好ましくは2モル%以上、さらに好ましくは3モル%以上異なるものを、混合したポリビニルアセタールの平均残存水酸基量が25〜45モル%になるように、適切な比率で混合して使用できる。平均残存水酸基量27〜45モル%のポリビニルアセタールと、平均残存水酸基量25〜35モル%のポリビニルアセタールとの混合比率は、99/1〜1/99であることが好ましく、99/1〜70/30であることがより好ましく、99/1〜50/50であることがさらに好ましい。平均残存水酸基量が異なる2種以上のポリビニルアセタールを混合する前記方法は、特に本発明におけるポリビニルアセタール(A)として、ポリビニルアセタール(A)の前記HPLC分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出されるものを得るのに好適な方法である。
また、前記ポリビニルアルコールをアセタール化する方法として析出反応温度を20〜30℃にする、あるいは追い込み反応温度を75〜80℃にするなどの方法;得られるポリビニルアセタールの粒子径が大きくなるような条件でアセタール化反応を実施する方法;または、アセタール化度が一定水準に達したポリビニルアセタールが析出する前に、反応に使用する全アルデヒドの30〜90%を添加し、析出した後に全アルデヒドの10〜70%を添加するなどの方法を用いると、平均残存水酸基量が特定の値を満たしつつ、残存水酸基量の分布が広い、すなわち、ポリビニルアセタール(B)に極性の近いポリビニルアセタールを含むものを得ることができ、それゆえ、B層との層間接着性に優れる。このようなポリビニルアセタールをポリビニルアセタール(A)として使用することで、本発明の要件を満たす積層体を得ることができる。
また、ポリビニルアセタール(B)は、例えば、平均残存水酸基量が異なる2種以上のポリビニルアセタールを混合して得る方法が挙げられる。この場合、例えば、平均残存水酸基量10〜30モル%、好ましくは10〜27モル%、さらに好ましくは10〜25モル%のポリビニルアセタールと、平均残存水酸基量25〜35モル%、好ましくは27〜35モル%、さらに好ましくは29〜35モル%のポリビニルアセタールであって、互いの平均残存水酸基量が1モル%以上、好ましくは2モル%以上、さらに好ましくは3モル%以上異なるものを、混合したポリビニルアセタールの平均残存水酸基が10〜35モル%になるように、適切な比率で混合して使用することができる。平均残存水酸基量10〜30モル%のポリビニルアセタールと、平均残存水酸基量25〜35モル%のポリビニルアセタールとの混合比率は、99/1〜1/99であることが好ましく、70/30〜1/99であることがより好ましく、50/50〜1/99であることがさらに好ましい。平均残存水酸基量が異なる2種以上のポリビニルアセタールを混合する前記方法は、特に本発明のポリビニルアセタール(B)として、ポリビニルアセタール(B)の前記HPLC分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出されるものを得るのに好適な方法である。
さらに、前記ポリビニルアルコールをアセタール化する方法で、析出反応温度を20〜30℃にする、あるいは追い込み反応温度を75〜80℃にするなどの方法により、得られるポリビニルアセタールの粒子径が大きくなるような条件でアセタール化反応を実施する方法、又は、アセタール化度が一定水準に達したポリビニルアセタールが析出する前に、反応に使用する全アルデヒドの30〜90%を添加し、析出した後に全アルデヒドの10〜70%を添加するなどの方法により、平均残存水酸基量が特定の値を満たしつつ、残存水酸基量の分布が広い、すなわち、ポリビニルアセタール(A)に極性の近いポリビニルアセタールを含むものを得ることができる。このため、A層との層間接着性に優れる。このようなポリビニルアセタールをポリビニルアセタール(B)として使用することで、本発明の要件を満たす積層体を得ることができる。このような方法によれば、平均残存水酸基量が10〜35モル%であり、内径4mm、長さ1cmのODSカラムでHPLC分析をした際、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出される、ポリビニルアセタール(B)を得ることができる。
アセタール化反応に用いるアルデヒドは特に限定されないが、炭素数1〜8のアルデヒドでアセタール化することが好ましい。中でも炭素数4〜6のアルデヒドを用いることが好ましく、n−ブチルアルデヒドを用いることが特に好ましい。本発明においては、アルデヒドを2種類以上併用して得られるポリビニルアセタールを使用することもできる。
次に一般式(I):
Figure 2015117140
で示される、A層およびB層が含有する化合物(I)について説明する。
式(I)中、RおよびRは同一でも異なっていてもよい炭素数7〜11の炭化水素基を表す。炭化水素基の炭素数は7〜10であることがより好ましく、7〜9であることがより好ましい。炭素数が7未満であると化合物(I)の揮発性が高くなり問題となる場合があり、炭素数が11を超えると化合物(I)とポリビニルアセタールとの相溶性が低下したり、化合物(I)のポリビニルアセタールへの可塑化効果が低下したりする場合がある。
炭化水素基は直鎖状でも分岐構造を有していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。また、炭化水素基中の水素原子の一部が水素原子以外の他の原子や置換基で置換されていてもよい。R及びRの具体例としては、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基、イソデカニル基、3−ヘプチル基などのアルキル基;3−ヘプト−3−エン基などのアルケニル基;1−クロロオクチル基などが挙げられる。中でも、分岐構造を有する炭化水素基であると加水分解を受けにくい点で好ましく、特にR、Rが共に3−ヘプチル基であると、ポリビニルアセタールとの相溶性、ポリビニルアセタールへの可塑化効果の観点からも特に好ましい。
とRは同一である方が、化合物(I)を安価に得られる観点から好ましい。本発明においてA層が含有する化合物(I)とB層が含有する化合物(I)は同一であっても異なっていても良いが、入手容易性などの観点から同一であることが好ましい。なお、A層及びB層が含有する化合物(I)は1種類単独でも、2種類以上を混合したものでも良い。
また、mは3〜10、好ましくは3〜8、さらに好ましくは3〜4の自然数を表す。このような化合物(I)は低極性であり、A層と水が接触した場合に抽出されにくい点で好適である。mが3未満であると化合物(I)の揮発性が高くなり問題になることがあり、mが10を超えると化合物(I)とポリビニルアセタールとの相溶性が低下したり、化合物(I)のポリビニルアセタールへの可塑化効果が低下したりすることがある。
化合物(I)の具体例としては、トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート、オクタエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジ2−オクタノエート、トリエチレングリコールジドデカノエートなどが挙げられる。中でも、ポリビニルアセタールとの相溶性に優れ、ポリビニルアセタールへの可塑化効果に優れ、かつ容易に加水分解されない点で、トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエートが好ましい。
A層における化合物(I)の含有量Wa1は、ポリビニルアセタール(A)100質量部に対して0.1〜60質量部であることが好ましく、10〜55質量部であることがより好ましく、25〜45質量部であることがさらに好ましい。ポリビニルアセタール(A)100質量部に対してWa1が0.1質量部未満であると、得られる積層体を合わせガラスに使用した場合に十分な柔軟性が発現しないことがある。一方、Wa1が60質量部を超えると、得られる積層体を合わせガラスに使用した場合に十分な力学強度が発現しないことがある。
B層における化合物(I)の含有量Wb1は、ポリビニルアセタール(B)100質量部に対し10〜70質量部であることが好ましく、30〜70質量部であることがより好ましく、45〜70質量部であることがさらに好ましい。ポリビニルアセタール(B)100質量部に対してWb1が10質量部未満であると、得られる積層体を合わせガラスに使用した場合に十分な遮音性が発現しないことがある。一方、Wb1が70質量部を超えると、B層においてポリビニルアセタール(B)と化合物(I)との相溶性が低下して、得られる積層体の透明性が損なわれたり、十分な力学強度が発現しなかったりする場合がある。
また、本発明においては、(Wb1−Wa1)>0であり、好ましくは40>(Wb1−Wa1)>7であり、さらに好ましくは40>(Wb1−Wa1)>15であり、最適には40>(Wb1−Wa1)>20である。(Wb1−Wa1)>0であると、積層体を合わせガラスに使用した際に十分な遮音性が発現する。ただし、(Wb1−Wa1)が40以上であると遮音性が不十分となる場合がある。
次に本発明のA層、B層が含有する一般式(II):
Figure 2015117140
で示される化合物(II)について説明する。
式中、RはRまたはRのいずれかと同一であり、nは3〜10の自然数を表す。化合物(II)は、化合物(I)の化学構造と類似し、化合物(I)との相溶性に優れるため、積層体が水と接した場合にも抽出されにくく、例えば積層体を合わせガラス用中間膜として長期間使用する場合にも好適である。上記観点から、化合物(I)のmと化合物(II)のnが同一であることが特に好ましい。
化合物(II)の具体例としては、トリエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエート、オクタエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールモノ2−オクタノエート、トリエチレングリコールモノドデカノエートなどがあげられる。中でも、本発明で使用する好適な化合物(I)がトリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエートであるので、化合物(II)としてトリエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエートを用いるのが好ましい。
A層における化合物(II)の含有量Wa2はポリビニルアセタール(A)100質量部に対して0〜2.5質量部が好ましく、0.005〜2.2質量部がより好ましく、0.035〜2質量部がさらに好ましい。Wa2が上記範囲内であると、水分量が変化した場合であっても積層体とガラスとの接着性が変化しにくい。また、積層体を合わせガラス用中間膜に使用した際、積層体が水に接しても化合物(II)が水に抽出されにくい。また、B層における化合物(II)の含有量Wb2は0.01〜3質量部が好ましく、0.02〜2.4質量部がより好ましく、0.1〜2.2質量部がさらに好ましい。Wb1が0.01質量部より少ないと、積層体の含水率を変化させたときに遮音性が低下することがある。また、Wb1が3質量部より多いと、例えば積層体を合わせガラス用中間膜に使用した際に、積層体が水に接すると化合物(II)の一部が水に抽出され、合わせガラスに外観上の欠点が生じることがある。
A層が含有する化合物(II)とB層が含有する化合物(II)は同一でも異なっていても良いが、入手容易性などの観点から同一であることが好ましい。また、A層及びB層のそれぞれが含有する化合物(II)は、1種類単独でも2種類以上を混合したものでも良い。
本発明の積層体においては、Wa2/Wa1は0〜0.05であり、好ましくは0.0007〜0.045であり、より好ましくは0.001〜0.04である。Wa2/Wa1がこれらの数値範囲外であると、合わせガラス用中間膜として使用する際、積層体の含水率を変化させたときに遮音性が低下することがある。Wb2/Wb1は0.001〜0.08であり、好ましくは0.0015〜0.07、より好ましくは0.002〜0.06である。Wb2/Wb1が前記数値範囲外である場合、積層体の含水率を変化させて合わせガラス用中間膜として使用する際、積層体の含水率を変化させたときに遮音性が低下することがある。
本発明の積層体では、Wa2が0であるか(Wb2/Wb1)/(Wa2/Wa1)>1.0である。好ましくはWa2が0であるかまたはWa2が0でないときは(Wb2/Wb1)/(Wa2/Wa1)>1.1である。より好ましくはWa2が0であるかまたはWa2が0でないときは[(Wb2/Wb1)/(Wa2/Wa1)]>1.4である。Wa2が0でなくかつ[(Wb2/Wb1)/(Wa2/Wa1)]が1.0以下であると、積層体の含水率を変化させて合わせガラス用中間膜として使用した場合に、遮音性が低下することがある。
本発明の積層体は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、その他添加剤をさらに含有していても良い。
本発明の積層体が含有していてもよい酸化防止剤の種類に特に限定はない。例えば、従来から公知のフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などを使用できる。中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤は単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。酸化防止剤を含有させる場合、その量は特に限定されないが、積層体の質量に対して通常0.0001〜5質量%、好ましくは0.001〜1質量%の範囲である。0.0001質量%より少ないと酸化防止剤としての十分な効果が得られないことがあり、また5質量%より多くしても格段の効果は望めない。
本発明の積層体が含有していてもよい紫外線吸収剤の種類に特に限定はない。例えば、従来から公知のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤などを使用できる。紫外線吸収剤は単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。紫外線吸収剤を含有させる場合、その量は特に限定されないが、積層体の質量に対して通常0.0001〜5質量%、好ましくは0.001〜1質量%の範囲である。0.0001質量%より少ないと紫外線吸収剤としての十分な効果が得られないことがあり、また5質量%より多くしても格段の効果は望めない。
本発明の積層体は合わせガラス用中間膜として特に好適に使用される。その場合、ガラスと接着する層には接着性調整剤が添加されていることが好ましい。接着性調整剤としては、例えば酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、2−エチルブタン酸、2−エチルヘキサン酸などの有機酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが用いられ、これらは2種類以上が添加されていてもよい。特にガラスと接着する層がA層である場合、含水率が変化した場合にも接着性が変化しない積層体を得る観点から、A層に酢酸マグネシウム、酢酸マグネシウム4水和物、ブタン酸マグネシウム、2−エチルブタン酸マグネシウム、2−エチルヘキサン酸マグネシウムなどのマグネシウム塩が添加されていることが好ましく、A層に酢酸マグネシウム4水和物が添加されていることが好ましい。
接着性調整剤の添加量は、合わせガラスの耐貫通性および合わせガラス破損時のガラス片飛散防止性の観点から、ポリビニルアセタール(A)100質量部に対して0.001〜0.1質量部が好ましく、0.005〜0.08質量部がより好ましく、0.01〜0.06質量部がさらに好ましく、0.03〜0.055質量部が特に好ましい。
本発明の積層体を製造する方法は特に限定されず、従来公知の方法を適用できる。例えばA層を構成する成分、B層を構成する成分をそれぞれ押出機で溶融混練し引き続き多層製膜機で共押出する方法;溶融混練後に熱プレスまたはキャストなどで個別に作製したA層およびB層を重ねて必要に応じて熱プレス等により接着して積層する方法などが挙げられる。
本発明の積層体は、合わせガラス用中間膜として使用することができる。かかる場合に、広範な含水率で一定の特性を発現するため、ニップロールで仮接着後にオートクレーブで本接着する合わせガラス用中間膜の含水率を比較的高めに調節する方法でも、バキュームバッグまたは真空ラミネータを用いて減圧下で熱処理する合わせガラス用中間膜の含水率を比較的低めに調節する方法でも合わせガラスを製造できる。本発明の積層体の含水率は0.01〜1.0質量%が好ましく、0.02〜0.9質量%がより好ましく、0.03〜0.8質量%がさらに好ましい。本発明の積層体の含水率が0.01質量%未満であるものは、そのような含水率に調節することに長大な時間を要するので好ましくなく、また、本発明の積層体の含水率が1.0質量%を超えるものは、積層体のガラスとの接着性、透明性が変化することがあり、好ましくない。
本発明の積層体におけるA層およびB層の厚さに特に限定はない。A層の厚さは通常0.05〜1.2mmが好ましく、0.07〜1mmがより好ましく、0.1〜0.6mmがさらに好ましく、0.12〜0.5mmが特に好ましい。0.05mmよりも薄いと本発明の積層体の力学強度が低下する傾向となり、例えば合わせガラス用中間膜としての使用に不十分な場合がある。1.2mmよりも厚いと本発明の積層体の柔軟性が不十分となる傾向となり、例えば合わせガラス用中間膜としての使用において、得られる合わせガラスの安全性が低下する場合がある。
B層の厚さは通常0.01〜1mmが好ましく、0.02〜0.6mmがより好ましく、0.05〜0.4mmがさらに好ましい。0.01mmよりも薄いと本発明の積層体を中間膜とする合わせガラスの遮音性能が低下することがあり、1mmよりも厚くしても本発明の積層体の力学強度や遮音性能がそれ以上向上しない傾向にある。
本発明の積層体を合わせガラス用中間膜として使用する場合、積層体が3層以上の層から構成され、最外層が共にA層であることが、積層体とガラスとの接着性を適切に調節できる観点から好ましい。最外層が共にA層である積層体の例としては、A層/B層/A層、A層/B層/A層/B層/A層などが挙げられる。A層が2層以上含まれる場合、それぞれの層の厚さは同一でも異なっていても良く、またB層が2層以上含まれる場合、それぞれの層の厚さは同一でも異なっていても良い。
本発明の積層体を合わせガラス用中間膜として使用する場合、積層体の厚さに特に限定はないが、通常0.2〜2mmが好ましく、0.25〜1.8mmがより好ましく、0.3〜1.5mmがさらに好ましい。積層体の厚さが0.2mmよりも薄いと力学強度が不十分になる傾向にあり、2mmよりも厚いと柔軟性が不十分となる傾向にある。
本発明の積層体を合わせガラス用中間膜として使用する場合のガラス材質は特に限定されず、フロート板ガラス、熱強化ガラス、化学強化ガラスなどの無機ガラス;ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネートなどの有機ガラスなどの従来公知のガラスを使用できる。これらは無色もしくは有色、または透明もしくは非透明のいずれでもよく、また2種以上を併用してもよい。ガラスの厚さに特に限定はないが、通常20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。
本発明の積層体を合わせガラス用中間膜として使用する場合、積層体の最表面の形状は特に限定されないが、合わせガラスを製造する際の取り扱い性(例えばラミネートにおける泡抜け性)を考慮すると、積層体の最表面にメルトフラクチャーやエンボスなどの従来から公知の方法で凹凸構造を形成したものが好ましい。
本発明の積層体を合わせガラス用中間膜として用いて合わせガラスを製造する方法は特に限定されず、例えば真空ラミネーター装置やバキュームバッグを用いた減圧工程を経る方法;ニップロールで仮接着した後にオートクレーブで処理する減圧工程を経ない方法など、従来公知の方法が挙げられる。
真空ラミネーター装置を用いる場合の作製条件の一例を示すと、1×10−6〜3×10−2MPaの減圧下、100〜200℃、好ましくは130〜160℃の温度で10〜300分処理してガラスと合わせガラス用中間膜がラミネートされる。バキュームバッグを用いる場合は、例えば、2×10−4〜3×10−2MPaの圧力下、130〜145℃で10〜300分処理してラミネートされる。これら減圧工程を経る方法で合わせガラスを作製する場合には、積層体の含水率は0.01〜0.3質量%にしたものを用いることが、ラミネート中に積層体中で気泡が発生することを防ぐ観点から好ましい。
ニップロールで仮接着した後にオートクレーブで処理する方法におけるニップロールの運転条件の一例は、ガラスと積層体を赤外線ヒーターなどで50〜120℃に加熱した後、ロールで圧着して仮接着させる。オートクレーブ処理する工程は、例えば1.0〜1.5MPaの圧力下、130〜145℃の温度で30〜200分実施される。このような減圧工程を経ない方法で合わせガラスを作製する場合には、積層体の調湿(乾燥)工程を簡略化する観点から、積層体の含水率は0.4〜0.7質量%程度にしたものを使用することが好ましい。
以下、実施例などにより本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されない。
(PVB−1の調製)
還流冷却器、温度計、イカリ型攪拌翼を備えた10L(リットル)のガラス製容器に、イオン交換水8100g、ポリビニルアルコール(PVA−1)(粘度平均重合度1700、けん化度99モル%)660gを仕込み(PVA濃度7.5%)、内容物を95℃に昇温して完全に溶解させた。次に、120rpmで攪拌下、5℃まで約30分かけて徐々に冷却した後、ブチルアルデヒド384gと20%の塩酸540mLを添加し、ブチラール化反応を150分間行った(ポリビニルアセタールの析出は、ブチルアルデヒド添加終了後であった)。その後、60分かけて50℃まで昇温し、50℃にて120分間保持した後、室温まで冷却した。析出した樹脂をイオン交換水で洗浄した後、過剰量の水酸化ナトリウム水溶液を添加して残存する酸を中和し、さらに過剰のイオン交換水で洗浄し、脱水し、乾燥してポリビニルブチラール(PVB−1)を得た。得られたPVB−1の特性をJIS K6728−1977(以下、JIS K6728と表わす)にしたがって測定したところ、表1に示すとおり、平均アセタール化度は69モル%、平均残存酢酸ビニル基量(平均残存ビニルエステル基量)は1モル%、平均残存水酸基量は30モル%であった。
(PVB−2の調製)
PVB−1の調製において、ブチルアルデヒドの使用量を395gに変更した以外は同様にして反応を行い、ポリビニルブチラール(PVB−2)を得た。なお、ポリビニルアセタールの析出は、ブチルアルデヒドの添加が終了した後に起こった。得られたPVB−2の特性をJIS K6728にしたがって測定したところ、表1に示すとおり、平均アセタール化度は71モル%、平均残存酢酸ビニル基量は1モル%、平均残存水酸基量は28モル%であった。
(PVB−3の調製)
還流冷却器、温度計、イカリ型攪拌翼を備えた10Lのガラス製容器に、イオン交換水8100g、ポリビニルアルコール(PVA−2:粘度平均重合度1700、けん化度90モル%)723gを仕込み(PVA濃度8.2%)、内容物を95℃に昇温して、ポリビニルアルコールを完全に溶解させた。次に、120rpmで攪拌下、5℃まで約30分かけて徐々に冷却した後、ブチルアルデヒド395gと20%の塩酸540mLを添加し、ブチラール化反応を150分間行った。ポリビニルアセタールの析出は、ブチルアルデヒドの添加が終了した後に起こった。その後、60分かけて50℃まで昇温し、50℃にて120分間保持した後、室温まで冷却した。析出した樹脂をイオン交換水で洗浄後、過剰量の水酸化ナトリウム水溶液を添加して残存する酸を中和し、さらに過剰の水で洗浄、乾燥してポリビニルブチラール(PVB−3)を得た。得られたPVB−3の特性をJIS K6728に従って測定したところ、平均アセタール化度は74モル%、平均残存酢酸ビニル基量の含有量は9モル%、平均残存水酸基の含有量は17モル%であった。結果を表1に示す。
(PVB−4の調製)
還流冷却器、温度計、イカリ型攪拌翼を備えた10Lのガラス製容器に、イオン交換水8100g、ポリビニルアルコール(PVA−3:粘度平均重合度1700、けん化度93モル%)705gを仕込み(PVA濃度8.0%)、内容物を95℃に昇温して、ポリビニルアルコールを完全に溶解させた。次に120rpmで攪拌下、8℃まで約30分かけて徐々に冷却した後、ブチルアルデヒド415gと20%の塩酸660mLを添加し、ブチラール化反応を150分間行った。その後、60分かけて68℃まで昇温し、68℃にて220分間保持した後、室温まで冷却した。析出した樹脂をイオン交換水で洗浄後、過剰量の水酸化ナトリウム水溶液を添加して残存する酸を中和し、さらに過剰の水で洗浄、乾燥してポリビニルブチラール(PVB−4)を得た。得られたPVB−4の特性をJIS K6728に従って測定したところ、平均アセタール化度は74モル%、平均残存酢酸ビニル基量は7モル%、平均残存水酸基の含有量は19モル%であった。結果を表1に示す。
(PVB−5の調製)
20質量部のPVB−1と、80質量部のPVB−3を混合し、ポリビニルアセタール(PVB−5)を得た。得られたPVB−5の特性をJIS K6728に従って測定したところ、平均アセタール化度は73モル%、平均残存酢酸ビニル基量は7モル%、平均残存水酸基の含有量は20モル%であった。結果を表1に示す。
(PVB−6の調製)
20質量部のPVB−1と、80質量部のPVB−4を混合し、ポリビニルアセタール(PVB−6)を得た。得られたPVB−6の特性をJIS K6728に従って測定したところ、平均アセタール化度は73モル%、平均残存酢酸ビニルの含有量は6モル%、平均残存水酸基の含有量は21モル%であった。結果を表1に示す。
(PVB−7の調製)
20質量部のPVB−2と、80質量部のPVB−3を混合し、ポリビニルアセタール(PVB−7)を得た。得られたPVB−7の特性をJIS K6728に従って測定したところ、平均アセタール化度は74モル%、平均残存酢酸ビニル基量は7モル%、平均残存水酸基量は19モル%であった。結果を表1に示す。
(PVB−8の調製)
40質量部のPVB−2と、60質量部のPVB−3を混合し、ポリビニルアセタール(PVB−8)を得た。得られたPVB−8の特性をJIS K6728に従って測定したところ、平均アセタール化度は73モル%、平均残存酢酸ビニル基量は6モル%、平均残存水酸基の含有量は21モル%であった。結果を表1に示す。
(PVB−9の調製)
10質量部のPVB−2と、90質量部のPVB−4を混合し、ポリビニルアセタール(PVB−9)を得た。得られたPVB−9の特性をJIS K6728に従って測定したところ、平均アセタール化度は74モル%、平均残存酢酸ビニル基量は8モル%、平均残存水酸基の含有量は18モル%であった。結果を表1に示す。
(PVB−1〜PVB−9のHPLCによる分析)
(1)分析サンプルの調製
PVB−1〜PVB−9それぞれについて、耐圧試験管にポリビニルアセタール100mg、エタノール(99.5%)20mLを量りとり、完全に密閉した後、耐圧試験管を振とう式恒温水槽に浸漬した。そして、70℃で、4時間、振とうを行って、ポリビニルアセタールをエタノールに溶解させた。なお、3.5時間の時点で、いずれのポリビニルアセタールも完全にエタノールに溶解した。室温で放冷後、孔径0.45μm、直径13mmの浸水化PTFEメンブレンフィルターでろ過して、HPLC検液を得た。
(2)HPLC測定
HPLCシステムとして株式会社島津製作所製「Prominence」、HPLCカラムとして、株式会社島津製作所製「Shim−pack G−ODS(4)」(内径4mm、長さ1cmのODSカラム)を使用し、検出器として、株式会社島津製作所製「ELSD−LT II」を使用した。分析は、以下の手順で行った。移動相Aとしてエタノール/水(体積比)が4/1である混合溶剤、および移動相Bとしてエタノールを使用した。当初はHPLCシステム内部を移動相Aで満たした状態である。この状態でサンプル(HPLC検液)を注入する。そして、サンプル注入直後から20分かけて移動相中の移動相Bの割合を一定速度(5vol%/分)で増加させた。20分後(この時点で移動相は完全に移動相Bに置換される)から注入したサンプルの全量が溶出するまで移動相Bを流した。その際、サンプル注入量は30μL、移動相の流量は0.4mL/分であった。カラム温度は45℃で、検出器のネブライザーガスとして、窒素ガスを使用した(ガス供給圧力=350kPa、噴霧温度35℃。得られたデータの解析を、株式会社島津製作所製「LabSolutions LC(ver. 5.42 SP3)」を使用し、下記条件で解析した。
Width:試料注入直後からは30秒、5分後から終了までは200秒
Slope:50μm
Drift:0μV/分
T.DBL:0分
最小面積:10,000カウント
なお、ベースラインの決定は、ポリビニルアセタールを溶解すること以外は前記分析サンプルの調製と同様の方法で準備した空試験液を分析して行った。結果を表1に示す。
Figure 2015117140
(実施例1)
(積層体の作製)
100質量部のPVB−1、化合物(I)として39質量部のトリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート、および化合物(II)として0.1質量部のトリエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエートをラボプラストミルで160℃、8分間混練した。得られた混練物を厚さ0.38mmの型枠で160℃、50kg/cmの条件で30分間プレスして厚さ0.38mmのシートAを得た。
一方、100質量部のPVB−5、化合物(I)として60質量部のトリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート、および化合物(II)として0.4質量部のトリエチレングリコールモノ2−エチルヘキサノエートをラボプラストミルで160℃、8分間混練した。得られた混練物を厚さ0.15mmの型枠で160℃、50kg/cmの条件で30分間プレスして厚さ0.15mmのシートBを得た。シートA及びシートBを、シートA/シートB/シートAの順に重ね、厚さ0.91mmの型枠で135℃、10kg/cmの条件でプレスして、A層(0.38mm)/B層(0.15mm)/A層(0.38mm)からなる積層体−1を得た。
(バキュームバッグを用いた低含水率合わせガラスの作製)
30cm×30cmの積層体−1を23℃、5〜15%RHに調節したデシケーター内に5日間保管して調湿(乾燥)した。調湿後の積層体−1を速やかに2枚のフロートガラス(30cm×30cm×2.2mm)で挟み、これをバキュームバッグに入れ、バキュームバッグ内を室温で3×10−3MPaに減圧し、その減圧度を保持しながら30分かけて135℃にまで加熱し、135℃で2時間保持して合わせガラス−1(V)を得た。得られた合わせガラス−1(V)における積層体−1の含水率は0.12%であった。なお、含水率は合わせガラス−1(V)の端部から1cmよりも離れている部分をハンマーで叩いてガラスを割って速やかに積層体−1を取り出し、当該サンプル0.5gを株式会社三菱化学アナリティック製カールフィッシャー水分計(KF−200(容量法水分計)とVA−200(水分気化装置)を組み合わせて使用)を用いて、200℃で10分間加熱し、その間に気化した水分を定量することで測定した。
(ニップロールで仮接着後に、オートクレーブで本接着する、高含水率合わせガラスの作製)
30cm×30cmの積層体−1を23℃、50〜70%RHの雰囲気下で5日間保管して調湿した。調湿後の積層体−1を速やかに2枚のフロートガラス(30cm×30cm×2.2mm)で挟み、これを80℃に加熱後、ニップロールを用いて仮接着した。得られた仮接着体をオートクレーブに入れ、135℃、1.2MPaの条件で60分処理して合わせガラス−1(NA)を得た。得られた合わせガラス−1(NA)における積層体−1の含水率は0.60%であった。なお、含水率は合わせガラス−1(V)と同様の方法で求めた。
(遮音性測定)
合わせガラス−1(V)、合わせガラス−1(NA)をそれぞれ2.5cm×30cmの大きさに切断し、25℃雰囲気下で加振機(エミック株式会社製、小型振動発生機512−A)により加振し、その際の周波数応答関数をFFTアナライザー(株式会社小野測器製、DS−2100)にて検出し、サーボ解析ソフト(株式会社小野測器製、DS−0242)を使用して3000Hzにおける損失係数を算出した。損失係数の大きいものほど合わせガラスの遮音性能が優れることを表す。また、同様の遮音性測定を、20℃雰囲気下で行ない損失係数を算出した。結果を表4に示す。
(実施例2〜21、比較例1〜10)
表2および表3に示すようにA層及びB層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして積層体及び合わせガラスを作製した。得られた合わせガラスについて実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。
本発明の積層体を合わせガラス用中間膜として使用する場合、真空ラミネーターやバキュームバッグによって低めの含水率で作製したもの、またニップロールで仮接着後にオートクレーブにより高めの含水率で作製したもの、いずれにおいても同等の優れた特性を発現させることが可能である。また、本発明の積層体を合わせガラス用中間膜として使用する場合、温度依存性の小さい合わせガラスを得ることができる。
Figure 2015117140
Figure 2015117140
Figure 2015117140
本発明の積層体は、積層体に含まれる可塑剤が水によって抽出されにくく、且つ揮発しにくく、合わせガラス用中間膜として用いた場合に、含水率を変化させても遮音性の変化が起こらず、且つ、遮音性の温度依存性が小さい。
1 ポリビニルアセタール(A)のHPLC分析ピーク
11 ポリビニルアセタール(A)のHPLC分析ピークの極大となる点
2 ポリビニルアセタール(B)のHPLC分析ピーク
21 ポリビニルアセタール(B)のHPLC分析ピークの極大となる点

Claims (14)

  1. 平均残存水酸基量25〜45モル%のポリビニルアセタール(A)100質量部に対し一般式(I):
    Figure 2015117140
    (式(I)中、RおよびRは同一でも異なっていてもよい炭素数7〜11の炭化水素基を表し、mは3〜10の自然数を表す。)で示される化合物(I)の含有量がWa1質量部であり、一般式(II):
    Figure 2015117140
    (式(II)中、RはRまたはRのいずれかと同一である。nは3〜10の自然数を表す。)で示される化合物(II)の含有量がWa2質量部であるA層と、
    平均残存水酸基量10〜35モル%のポリビニルアセタール(B)100質量部に対し前記化合物(I)の含有量がWb1質量部であり、前記化合物(II)の含有量がWb2質量部であるB層との積層体であって、
    a2が0又は(Wb2/Wb1)/(Wa2/Wa1)>1であり、(Wb1−Wa1)>0であり、Wa2/Wa1が0〜0.05であり、かつWb2/Wb1が0.001〜0.08であり、
    下記式(1):
    Figure 2015117140
    [式(1)中、(a2)は内径4mm、長さ1cmのオクタデシルシリル基で表面修飾された球状シリカゲルを固定相として充填したカラムを用いた高速液体クロマトグラフィー分析におけるポリビニルアセタール(A)に由来するピークの検出終わりの時間(分)を表し、(b1)は前記高速液体クロマトグラフィー分析におけるポリビニルアセタール(B)に由来するピークの検出初めの時間(分)を表す。]
    を満たす、積層体。
  2. a1が0.1〜60質量部であり、Wb1が10〜70質量部である、請求項1に記載の積層体。
  3. (b1)〜(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(A)のピーク面積が、ポリビニルアセタール(A)の全ピーク面積の30〜100%である、請求項1または2に記載の積層体。
  4. (b1)〜(a2)分の範囲に存在するポリビニルアセタール(B)のピーク面積が、ポリビニルアセタール(B)の全ピーク面積の20〜100%である、請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. ポリビニルアセタール(B)の前記高速液体クロマトグラフィー分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出される、請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. ポリビニルアセタール(B)のピークが極大となる点の少なくとも1つが(b1)〜(a2)分に検出される、請求項5記載の積層体。
  7. ポリビニルアセタール(A)の前記高速液体クロマトグラフィー分析において、ピークが極大となる点が少なくとも2つ検出される、請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
  8. ポリビニルアセタール(A)のピークが極大となる点の少なくとも1つが(b1)〜(a2)分に検出される、請求項7記載の積層体。
  9. A層がポリビニルアセタール(A)100質量部に対してマグネシウム塩0.001〜0.1質量部を含有する請求項1〜8のいずれかに記載の積層体。
  10. mとnが同一である、請求項1〜9のいずれかに記載の積層体。
  11. とRが同一である、請求項1〜10のいずれかに記載の積層体。
  12. 及びRが3−ヘプチル基である、請求項1〜11のいずれかに記載の積層体。
  13. 3層以上の層から構成され、最外層の双方がA層である請求項1〜12のいずれかに記載の積層体。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の積層体を含む合わせガラス。
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