JP2015114552A - 潜像形成装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】費用の増大を抑えつつ、除電のムラの発生を抑制すること。【解決手段】像保持体(Py〜Pk)の回転方向に対して、帯電器(CRy〜CRk)の下流側且つ現像器(Gy〜Gk)の上流側の位置に配置され、且つ、前記像保持体(Py〜Pk)の表面に対して、光を照射する発光素子(LED)と、前記像保持体(Py〜Pk)の表面に潜像を形成する場合に、形成される画像に基づいて、前記発光素子(LED)を制御すると共に、前記像保持体(Py〜Pk)の表面を除電する場合に、全ての画素のうち一部の画素が書き込まれた除電用画像に基づいて、前記発光素子(LED)を制御する発光制御手段(C27)と、を備えたことを特徴とする潜像形成装置(LHy〜LHk)。【選択図】図2

Description

本発明は、潜像形成装置および画像形成装置に関する。
帯電された像保持体の表面に光を照射して除電する光除電器に関し、以下の特許文献1,2に記載の技術が知られている。
特許文献1としての特開2007−121536号公報には、感光体ドラム(11)の回転方向に対して、帯電器(19)の下流側、且つ、現像ユニット(14)の上流側の位置に、感光体ドラム(11)の表面にビームを照射する2つのLD(201,202)を有するLDユニット(20)が配置されており、一方のLD(201,202)は、感光体ドラム(11)の表面の予め設定された位置に、ビームを照射して、感光体ドラム(11)の表面に潜像を書き込み、他方のLD(201,202)で帯電された感光体ドラム(11)の表面を除電する。
特許文献1の技術では、潜像の書き込み時に照射されるビームのエネルギーに比べて、小さいエネルギーのビームを除電時に照射し、書き込み時と除電時のビームのエネルギーの大きさが同じ構成に比べて、照射するビームのエネルギーが低減される。また、1つのLDで書き込みと除電を行う場合に比べて、ビーム照射に伴うLDユニット(20)の寿命を延ばすことが可能である。また、特許文献1には、除電時に、LDユニット(20)の点灯比率を変えて、ビームのエネルギーが調整される技術が記載されている。
特許文献2としての特開2010−271364号公報には、感光体ドラム(1)の回転方向に対して、帯電ローラ(2)の下流側且つ現像ローラ(3)の上流側の位置に、配置された潜像を形成する電光器(8)と、転写ローラ(6)の下流側且つ帯電ローラ(2)の上流側の位置に、配置された除電用LED(4)と、感光体ドラム(1)の表面に形成された画像が転写されるシート材搬送ベルト(7)と、シート材搬送ベルト(7)に転写された画像の画像濃度を検出する画像濃度検出センサ(5)とが設けられた画像形成装置の構成が記載されている。
特許文献2の技術では、ベタ黒の基準パッチ画像(A)の画像濃度と、基準パッチ画像(A)が形成されていた領域を除電して形成された比較用パッチ画像(B)の画像濃度と、をシート材搬送ベルト(7)から検出する。そして、検出された2つのパッチ画像(A,B)の画像濃度差に応じて、除電用LED(4)の光量が調整される。よって、除電用LED(4)の光量が常時100%に設定された構成に比べて、除電用LED(4)の光量が低減されて、除電用LED(4)の寿命を延ばすことが可能である。また、特許文献2には、感光体ドラム(1)の回転軸方向に沿って、複数の除電用LED(4)が並んで配置された構成が記載されており、感光体ドラム(1)の表面の予め設定された位置に対して、除電用LED(4)を少なくとも2グループに分け、一方の除電用LED(4)と、他方の除電用LED(4)とに交互にビームを照射させて、各除電用LED(4)の総発光量が調整される技術が記載されている。
なお、特許文献2には、除電用LED(4)のパルス幅を変調させて、除電用LED(4)から照射される光の光量を調整する技術が記載されている。
特開2007−121536号公報(「0031」、「0040」、「0058」〜「0060」、「0064」、「0065」、「0068」、図3、図7) 特開2010−271364号公報(「0019」〜「0023」、「0025」〜「0037」、「0041」、図1〜図3)
本発明は、費用の増大を抑えつつ、除電のムラの発生を抑制することを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の潜像形成装置は、
像保持体の回転方向に対して、帯電器の下流側且つ現像器の上流側の位置に配置され、且つ、前記像保持体の表面に対して、光を照射する発光素子と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する場合に、形成される画像に基づいて、前記発光素子を制御すると共に、前記像保持体の表面を除電する場合に、全ての画素のうち一部の画素が書き込まれた除電用画像に基づいて、前記発光素子を制御する発光制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の潜像形成装置において、
前記像保持体の近傍の温度および湿度の両方が低い場合に比べて、両方が高い場合に、書き込まれる画素が少ない前記除電用画像に基づいて、前記発光素子を制御する前記発光制御手段、
を備えたことを特徴とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項3に記載の発明の画像形成装置は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電器と、
前記像保持体の表面に前記潜像を形成する請求項1または2に記載の潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記潜像を可視像に現像する現像器と、
前記像保持体の回転方向に対して、前記現像器の下流側の位置に配置され、且つ、前記像保持体の表面の前記可視像を転写材に転写する転写装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、
画像形成時に前記像保持体の表面の前記可視像を前記転写材に転写する転写電圧を印加すると共に、前記像保持体の表面を除電する場合に前記像保持体の表面を除電する除電用の電力を前記転写装置に供給する転写用の電源制御手段、
を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
前記像保持体の近傍の温度および湿度の両方が低い場合に前記転写装置に供給する前記除電用の電力に比べて、前記像保持体の近傍の温度および湿度の両方が高い場合に、小さい前記除電用の電力を前記転写装置に供給する前記転写用の電源制御手段、
を備えたことを特徴とする。
請求項1,3に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合と比べて、費用の増大を抑えつつ、除電のムラの発生を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、温度および湿度に対応した除電用画像を使用しない構成に比べて、発光素子の過剰な発光を抑制することできる。
請求項4に記載の発明によれば、転写装置で像保持体の表面が除電されない構成に比べて、像保持体の表面を確実に除電することができる。
請求項5に記載の発明によれば、温度および湿度に対応した除電用の電力を供給しない構成に比べて、除電用の電力の過剰な供給を抑制することができる。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図2は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図である。 図3は本発明の実施例1の判別枚数の対応表の説明図である。 図4は本発明の実施例1の電力供給の対応表の説明図である。 図5は本発明の実施例1の除電用画像の対応表の説明図である。 図6は本発明の実施例1の書き込み比率に対応する除電用の書込み画像の説明図であり、図6Aは「100%」の書き込み比率に対応する除電用の書き込み画像、図6Bは「75%」の書き込み比率に対応する除電用の書き込み画像、図6Cは「50%」の書き込み比率に対応する除電用の書き込み画像説明図である。 図7は実施例1の除電処理の開始時期の判別処理のフローチャートの説明図である。 図8は実施例1の除電処理のフローチャートの説明図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例としての実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、本発明の画像形成装置の実施例1のプリンタUは、上端部に媒体の一例としてのシートSが排出される排出部の一例としての排出トレイTH1が設けられている。排出トレイTH1の下方には、各種制御回路や記憶媒体等が配列された制御基板SCが配置されている。前記制御基板SCには、プリンタUの各種制御を行う制御部Cと、制御部Cにより作動を制御される画像処理部GS、潜像形成装置駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路DL、および電源装置の一例としての電源回路E等が設けられている。電源回路Eは、後述の帯電器の一例としての帯電ロールCRy〜CRk、現像剤保持体の一例としての現像ロールG1y〜G1kおよび転写器の一例としての1次転写ロールT1y〜T1k等に電圧を印加する。
前記画像処理部GSは、外部の画像情報の送信装置の一例としてのパーソナルコンピュータPC等から入力された印刷情報を、イエロー、マゼンタ、シアン、黒、すなわち、Y,M,C,Kの4色の画像に対応した潜像形成用の画像情報に変換して、予め設定されたタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。
なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒色のみの画像情報がレーザ駆動回路DLに入力される。
前記レーザ駆動回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を予め設定された時期に、各色毎に配置された潜像形成装置の一例としてのLEDヘッドLHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
プリンタUの中央下部には、Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の各色の可視像の一例としてのトナー像を形成する可視像形成装置UY,UM,UC,UKが配置されている。黒色、すなわち、K色の可視像形成装置UKは、回転する像保持体の一例としての感光体ドラムPkを有する。前記感光体ドラムPkの周囲には、感光体表面Pkを帯電させる帯電器の一例としての帯電ロールCRk、感光体表面に静電潜像を形成する潜像形成装置の一例としてのLEDヘッドLHk、感光体表面の静電潜像を可視像に現像する現像装置Gk、感光体ドラムPk表面に残留した現像剤を除去する像保持体の清掃器の一例としてのドラムクリーナCLk等が配置されている。
他の色の可視像形成装置UY,UM,UCも、黒色の可視像形成装置UKと同様に構成されている。
前記感光体ドラムPy〜Pkは、帯電ロールCRy〜CRkにより表面を一様に帯電された後、潜像形成領域Q1y,Q1m,Q1c,Q1kでLEDヘッドLHy〜LHkにより潜像が書き込まれる。書き込まれた静電潜像は現像装置Gy〜Gkと対向する現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいてトナー像に現像される。現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。実施例1の中間転写ベルトBは、無端帯状体、いわゆるベルト状の部材により構成されており、駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRdと、従動部材の一例であり且つ2次転写対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、各感光体ドラムPy〜Pkに対向して配置された前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kと、からなる中間転写支持系により回転可能に支持されている。なお、中間転写体は、ベルト形状に限定されず、ドラム状等、従来公知の形態を採用することが可能である。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写器の一例としての1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから予め設定された時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。したがって、各感光体ドラムPy〜Pk上のトナー像は前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトBに1次転写される。
1次転写後の感光体ドラムPy,Pm,Pc,Pk表面の転写残トナーや放電生成物等の残留物、付着物は、ドラムクリーナCLy,CLm,CLc,CLkにより清掃される。清掃された感光体ドラムPy,Pm,Pc,Pk表面は、帯電ロールCRy,CRm,CRc,CRkにより再帯電される。なお、前記ドラムクリーナCLy〜CLkで除去しきれず、帯電ロールCRy〜CRkに付着した残留物等は、前記帯電ロールCRy〜CRkに接触して配置された帯電器清掃部材の一例としての帯電器クリーナCCy,CCm,CCc,CCkによりクリーニングされる。
前記中間転写ベルトBの後側上部には、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbが配置されている。前記ベルトクリーナCLbは、清掃容器CLb1と、清掃容器CLb1に支持され且つ中間転写ベルトBに接触して中間転写ベルトB表面に残留した残留物を除去して清掃する清掃部材の一例としてのベルト用クリーニングブレードCLb2と、ベルト用クリーニングブレードCLb2で除去された残留物が飛散、漏出することを防止するための漏出防止部材の一例としてのフィルムCLb3と、前記清掃容器CLb1内に配置され且つ除去された残留物を搬送して排出する残留物搬送部材CLb4とを有する。なお、実施例1の清掃容器CLb1は、黒色の感光体クリーナCLkの上方に対応する位置に配置されている。
前記バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して、2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが配置されている。前記バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより、実施例1の2次転写器T2が構成されている。また、2次転写ロールT2bおよび中間転写ベルトBの対向する領域により、画像記録領域の一例としての2次転写領域Q4が形成される。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に順次重ねて転写された単色または多色のトナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。
前記可視像形成装置UY〜UKおよび中間転写ベルトB等により、シートSに記録される画像を形成する画像記録装置UY〜UK+Bが構成されている。
前記1次転写ロールT1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび2次転写装置T2等により、実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。
なお、図1に示すように、実施例1の中間転写ベルトBは、1次転写領域Q3y〜Q3kが水平面に対して、後側に行くに連れて下方に傾斜した状態で配置されており、これに対応して、可視像形成装置UY〜UKもベルト回転方向下流側に行くに連れて、重力方向下方にずれた位置に配置されている。
前記可視像形成装置UY〜UKの下方には、媒体収容部の一例としての給紙トレイTR1が設けられている。前記給紙トレイTR1は、下壁の一例としての底壁TR1aと、前記底壁TR1aの後端から上方に延びる後端壁TR1bと、底壁TR1aの上方に対向して配置された上壁TR1cとを有する。前記給紙トレイTR1の前端部には、新たなシートSを補充するための補充口TR1dが形成されている。前記上壁TR1cの前端部は、補充口TR1dの外側、すなわち、前側に行くに連れて上方に傾斜して形成されている。したがって、前記補充口TR1dは、前側に行くほど上壁TR1cと底壁TR1aとの間隔が広くなり、補充口TR1dが前側に行くほど広くなるように形成されている。
前記底壁TR1a上には、回転中心PL1aを中心として回転可能に支持され且つシートSが積載されて、シートSを昇降させる媒体積載部の一例としての昇降プレートPL1が配置されている。前記昇降プレートPL1の後端部には、昇降プレートPL1の後端部を上方に付勢する付勢部材の一例としての昇降バネPL2が配置されている。前記昇降プレートPL1は、画像形成が行われていない場合は、左右両端部に配置された偏心カム状の押下げ部材PL3により昇降プレートPL1が底壁TR1aに平行な状態に保持される下降位置に移動する。そして、画像形成が行われている間は、押下げ部材PL3が回転して昇降バネPL2により昇降プレートPL1が上昇した図1に示す上昇位置との間で移動可能に支持されている。
したがって、補充口開閉部材の一例としての補充口カバーU2が開放されると、補充口TR1dが開放されて、後端壁TR1bに突き当たるまで新たなシートSの束を挿入して、下降位置の昇降プレートPL1上に積載された状態で収容される。
前記上壁TR1cの後方には、媒体搬送部材の一例であって、送出部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。前記ピックアップロールRpは、前記昇降プレートPL1が上昇位置に移動した状態で、積載されたシートSの束の最上面のシートSが昇降バネPL2のバネ力で押し当てられる位置に配置されている。前記後端壁TR1bの上方には、捌き部材の一例としてさばきロールRsが配置されている。
前記給紙トレイTR1に積載されたシートSは、ピックアップロールRpにより送り出され、前記さばきロールRsとピックアップロールRpとの接触領域で1枚ずつ分離されて捌かれ、媒体搬送路SHに搬送される。前記媒体搬送路SHのシートSは、媒体搬送部材の一例であって、シートSの搬送時期、いわゆるタイミングを調整する時期調整部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送されたシートSは、中間転写ベルトBのトナー像が2次転写領域Q4に到達する時期に合わせて、レジロールRrの搬出口Rr1から2次転写領域Q4に送り出される。
2次転写領域Q4でトナー像が転写された後の中間転写ベルトBは、ベルトクリーナCLbにより表面に残留した転写残トナーや放電生成物等の残留物が除去されて清掃される。
前記トナー像が転写されたシートSは、定着装置Fの定着領域Q5に搬送される。前記定着装置Fは、加熱定着部材の一例としての加熱ロールFhと、加圧定着部材の一例としての加圧ロールFpとを有し、前記加熱ロールFhと加圧ロールFpとが予め設定された圧力で接触した領域により定着領域Q5が構成されている。前記シートS表面の未定着トナー像は、定着領域Q5通過時に、熱と圧力により定着される。
画像が定着された記録媒体Sは、媒体搬送路SHを搬送されて、媒体排出部材の一例としての排出ロールRhから排出トレイTH1に排出される。
(画像形成動作の説明)
実施例1のプリンタUでは、画像処理部GSは、パーソナルコンピュータPC等から入力された印刷情報を、Y:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の4色の画像に対応した潜像形成用の画像情報に変換して、予め設定されたタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、画像処理部GSは、黒色のみの画像情報をレーザ駆動回路DLに入力する。
前記レーザ駆動回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を予め設定された時期に、各LEDヘッドLHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
図1において、帯電ロールCRy〜CRkは、感光体ドラムPy〜Pkの表面を帯電する。帯電された感光体ドラムPy〜Pkの表面に対して、LEDヘッドLHy〜LHkは、画像書き込み光の一例としてのLEDビームを出力して、静電潜像を書き込む。現像装置Gy〜Gkは、感光体ドラムPy〜Pkの表面の静電潜像を、各色Y,M,C,Kの可視像の一例としてのトナー像に現像する。
1次転写ロールT1y〜T1kは、感光体ドラムPy〜Pkの表面上のトナー像を中間転写ベルトB上に転写する。なお、実施例1では、多色画像、いわゆる、カラー画像が形成される場合、中間転写ベルトBに対して、1次転写ロールT1y〜T1kは、各感光体ドラムPy〜Pkのトナー像を順次重ねて転写する。また、黒色の画像情報のみの場合は、黒色の感光体ドラムPkおよび現像装置Gkのみを使用し、黒色のトナー像のみを形成する。したがって、中間転写ベルトBにも黒色のトナー像のみが転写される。
中間転写ベルトBにトナー像が1次転写された後に、ドラムクリーナCLy〜CLkは、感光体ドラムPy〜Pkの表面に残留したトナーをクリーニングする。そして、中間転写ベルトBに転写されたトナー像は、2次転写領域Q4に搬送される。
ピックアップロールRpは、前記給紙トレイTR1のシートSを、予め設定された給紙時期に取り出す。ピックアップロールRpが複数枚のシートSを取り出した場合には、さばきロールRsがシートSを1枚づつ分離する。さばきロールRsを通過したシートSは、レジロールRrに搬送される。
レジロールRrは、トナー像が2次転写領域Q4に搬送される時期に合わせて、シートSを送り出す。そして、シートSが2次転写領域Q4を通過する際に、2次転写器T2は、中間転写ベルトB上のトナー像をシートSに転写する。
なお、カラー画像の場合は、中間転写ベルトBの表面に重ねて1次転写されたトナー像が、一括してシートSに2次転写される。中間転写ベルトBが2次転写領域Q4を通過した後に、ベルトクリーナCLbは、中間転写ベルトBに残留したトナーを清掃する。
2次転写されたシートSは、定着装置Fに搬送される。シートSが定着領域Q5を通過する際に、定着装置Fは、シートSの表面のトナー像を加熱定着する。排出ロールRhは、トナー像が加熱定着されたシートSを排出トレイTH1に排出する。
(潜像形成装置の説明)
図1において、感光体ドラムPy〜Pkの回転方向に対して、前記LEDヘッドLHy〜LHkは、帯電ロールCRy〜CRkの下流側且つ現像装置Gy〜Gkの上流側の位置に配置されている。実施例1のLEDヘッドLHy〜LHkは、発光素子の一例としてのLEDを複数有し、各LEDは、シートSの幅方向に沿って、線状に配列されている。LEDは、レーザ駆動回路DLから出力されるLED駆動信号に応じて、前記LEDビームを照射する。
(実施例1の制御部の説明)
図2は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図である。
図2において、プリンタUの制御部Cは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部Cは、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリを有する。また、制御部Cは、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリを有する。また、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施例1の制御部Cは、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されている。よって、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
(制御部Cに接続された信号出力要素)
制御部Cは、温度センサSN1、湿度センサSN2等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
SN1:温度センサ
環境温度検出手段の一例としての温度センサSN1は、温度の一例としてのプリンタUの環境温度Teを検出し、その検出信号を制御部Cに入力する。
SN2:湿度センサ
環境湿度検出手段の一例としての湿度センサSN2は、湿度の一例としてのプリンタUの環境湿度Huを検出し、その検出信号を制御部Cに入力する。
(制御部Cに接続された被制御要素)
制御部Cは、次の被制御要素D1,DL,E等の制御信号を出力している。
D1:メインモータ駆動回路
主駆動源駆動回路の一例としてのメインモータ駆動回路D1は、主駆動源の一例としてのメインモータM1を介して、感光体ドラムPy〜Pkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
DL:レーザ駆動回路
前記レーザ駆動回路DLは、LEDヘッドLHy〜LHkを制御して、潜像を形成する。
E:電源回路
前記電源回路Eは、帯電用の電源回路Ea、現像用の電源回路Eb、1次転写用の電源回路Ec、2次転写用の電源回路Ed、定着用の電源回路Ee等を有している。
Ea:帯電用の電源回路
帯電用の電源回路Eaは、帯電ロールCRy〜CRkそれぞれに感光体ドラムPy〜Pk表面を帯電させるための帯電電圧を印加する。
Eb:現像用の電源回路
現像用の電源回路Ebは、現像装置Gy〜Gkの現像ロールG1y〜G1kに現像電圧を印加する。
Ec:1次転写用の電源回路
1次転写用の電源回路Ecは、1次転写ロールT1y〜T1kに転写電圧を印加する。
Ed:2次転写用の電源回路
2次転写用の電源回路Edは、2次転写ロールT2bに転写電圧を印加する。
Ee:定着用の電源回路
定着用の電源回路Eeは、定着装置Fの加熱ロールFhにヒーター加熱用の電力を供給する。
(制御部Cの機能)
制御部Cは、前記信号入力要素の出力信号に応じて、前記各被制御要素の動作を制御するためのプログラムにより、次の機能実現手段を有している。
C1:ジョブ制御手段
画像形成動作の制御手段の一例としてのジョブ制御手段C1は、前記パーソナルコンピュータPC等から送信された印刷情報に応じて、帯電ロールCRy〜CRk、1次転写ロールT1y〜T1k、定着装置F等の動作を制御して、画像形成動作の一例としてのジョブを実行する。
C2:印刷情報の受信手段
印刷情報の受信手段C2は、印刷情報を受信し、記憶する。実施例1の印刷情報の受信手段C2は、パーソナルコンピュータPCを介して、予め利用者により入力された印刷情報を受信し、記憶する。なお、実施例1の印刷情報には、各シートSに印刷される画像の情報としての画像情報に加えて、印刷されるシートSの枚数の情報としての印刷枚数情報と、印刷される画像の設定情報としての印刷設定情報とが含まれる。
C3:印刷枚数情報の取得手段
印刷枚数情報の取得手段C3は、前記印刷枚数情報を取得する。実施例1の印刷枚数情報の取得手段C3では、印刷枚数情報の一例として、印刷される総頁数を、前記印刷情報の受信手段C2に記憶された前記印刷情報から取得する。
C4:印刷設定情報の取得手段
印刷設定情報の取得手段C4は、前記印刷設定情報の一例として、「高密度画像」がシートSに印刷されるかどうかの画像設定情報を、前記印刷情報の受信手段C2に記憶された前記印刷情報から取得する。
実施例1の印刷設定情報の取得手段C4では、予め設定されたシートSに印刷される画像の画像設定のうち、「写真画像」の画像設定を「高密度画像」とし、「写真画像」以外の「標準画像」等の画像設定を「高密度画像以外の画像」とした画像設定情報を、前記印刷情報の受信手段C2に記憶された前記印刷情報から取得する。
図3は本発明の実施例1の判別枚数の対応表の説明図である。
C5:判別枚数テーブル記憶手段
判別枚数の対応表記憶手段の一例としての判別枚数テーブル記憶手段C5は、判別枚数の対応表の一例としての判別枚数テーブルTA1を記憶する。実施例1の判別枚数テーブル記憶手段C5では、前記画像設定情報と、前記感光体ドラムPy〜Pkの表面を除電する除電処理を開始するか否かを判別する判別時期の一例としての判別枚数Naとの対応関係を示す判別枚数テーブルTA1が記憶されている。実施例1の判別枚数テーブルTA1では、図3に示すように、「高密度画像」の画像設定に対応する判別枚数Naとして「α枚」、および、「高密度画像以外の画像」の画像設定に対応する判別枚数Naとして「α枚」が記憶される。なお、実施例1の判別枚数テーブルTA1では、α,αが、α<αの関係を満たすように設定されている。
C6:判別枚数設定手段
判別枚数設定手段C6は、前記印刷設定情報の取得手段C4に取得された前記画像設定情報と、前記判別枚数テーブル記憶手段C5に記憶された前記判別枚数テーブルTA1とに基づいて、前記判別枚数Naを設定する。実施例1の判別枚数設定手段C6では、前記印刷設定情報の取得手段C4で取得された画像設定情報と、前記判別枚数テーブル記憶手段C5に記憶された判別枚数テーブルTA1とに基づいて、画像設定が「高密度画像」の場合、判別枚数Naとして「α枚」が設定される。また、画像設定が「高密度画像以外の画像」の場合、判別枚数Naとして「α枚」が設定される。
C7:画像密度の検出手段
画像密度の検出手段C7は、画像情報の展開手段C7Aと、画像密度の演算手段C7Bとを有し、シートS表面に記録される画像の画像密度を検出する。
C7A:画像情報の展開手段
画像情報の展開手段C7Aは、前記画像情報を、印刷用の書込情報として変換、展開する。実施例1の画像情報の展開手段C7Aでは、前記印刷情報の受信手段C2で取得された画像情報に基づき、前記LEDヘッドLHy〜LHkで書き込まれてシートSに印刷される1ページ分の画像情報を、印刷用の書込情報として変換、展開する。
C7B:画像密度の演算手段
画像密度の演算手段C7Bは、前記画像情報の展開手段C7Aに展開された印刷用の書込情報に基づき、シートSに記録される画像の画像密度ρを演算する。
実施例1の画像密度の演算手段C7Bでは、シートSの大きさに対応する画素の総数Lに対して、展開された印刷用の書込情報に基づいて、シートSに書き込まれる画素の数Lと、シートSの大きさに対応する画素の総数Lとが計数され、画像密度ρは、ρ=L/Lとして演算される。
C8:画像密度の閾値記憶手段
画像密度の閾値記憶手段C8は、除電処理を開始する時期を判別する閾値の一例として、画像密度の閾値ρを記憶する。なお、実施例1では、一例として、画像密度の閾値ρ=20%が記憶されている。
C9:第1の除電処理の開始時期の判別手段
第1の除電処理の開始時期の判別手段C9は、前記画像密度の演算手段C7Bに演算された画像密度ρと、前記画像密度の閾値記憶手段C8に記憶された画像密度の閾値ρとに基づいて、除電開始時期の一例として、前記除電処理が開始される第1の除電処理の開始時期になったか否かを判別する。実施例1の第1の除電処理の開始時期の判別手段C9では、前記画像密度ρが、前記画像密度の閾値ρ以上である場合に、第1の除電処理の開始時期になったと判別する。
C10:累積印刷枚数の計数手段
累積印刷枚数の計数手段C10は、印刷されたシートSの枚数を累積した累積印刷枚数Nを求める。
C11:平均画像密度の演算手段
平均画像密度の演算手段C11は、画像密度の演算手段C7Bに演算された前記画像密度ρ、累積印刷枚数の計数手段C10に累積された前記累積印刷枚数Nに基づき、累積印刷枚数NのシートSに記録された画像の平均画像密度ρを演算する。
実施例1の平均画像密度の演算手段C11では、平均画像密度ρは、前回までの平均画像密度を平均画像密度ρN−1とした場合に、画像密度ρ、および、累積印刷枚数Nに基づいて、ρ={(N−1)×ρN−1+ρ}/Nとして演算される。
C12:判別枚数判別手段
判別枚数判別手段C12は、前記累積印刷枚数の計数手段C10で求められた前記累積印刷枚数Nが、前記判別枚数設定手段C6に設定された前記判別枚数Na以上の枚数に達したか否かを判別する。
C13:平均画像密度の閾値記憶手段
平均画像密度の閾値記憶手段C13は、除電処理を開始する時期になったか否かを判別する閾値の一例としての平均画像密度の閾値ρを記憶する。なお、実施例1では、一例として、平均画像密度の閾値ρ=10%が記憶されている。
C14:第2の除電処理の開始時期の判別手段
第2の除電処理の開始時期の判別手段C14は、前記平均画像密度の演算手段C11に演算された画像密度ρと、前記平均画像密度の閾値記憶手段C13に記憶された画像密度の閾値ρとに基づいて、除電開始時期の一例として、前記除電処理が開始される第2の除電処理の開始時期になったか否かを判別する。実施例1の第2の除電処理の開始時期の判別手段C14では、前記累積印刷枚数Nが前記判別枚数Na以上の枚数に達し、且つ、前記平均画像密度ρが、前記平均画像密度の閾値ρ以上になった場合に、第2の除電処理の開始時期になったと判別する。
C15:平均画像密度の更新手段
平均画像密度の更新手段C15は、前記平均画像密度の演算手段C11で演算された平均画像密度ρを、前回までの平均画像密度ρN−1として上書きして、前回までの平均画像密度ρN−1を更新する。
C16:第3の除電処理の開始時期の判別手段
第3の除電処理の開始時期の判別手段C16は、除電開始時期の一例として、前記除電処理が開始される第3の除電処理の開始時期になったか否かを判別する。実施例1の第3の除電処理の開始時期の判別手段C16では、前記印刷情報の受信手段C2に受信、記憶された受信情報に基づいて、現在実行中のジョブの後に実行されるジョブが存在する場合に、第3の除電処理の開始時期になったと判別する。
FL1:除電処理の開始フラグ
除電処理の開始フラグFL1は、初期値は「0」であり、第1の除電処理の開始時期、第2の除電処理の開始時期、および、第3の除電処理の開始時期のうち、いずれかの除電処理の開始時期になったと判別された場合に「1」となり、除電処理が終了すると「0」となる。
図4は本発明の実施例1の電力供給の対応表の説明図である。
C17:除電用の転写電圧の設定テーブル記憶手段
電力の対応表記憶手段の一例としての除電用の転写電圧の設定テーブル記憶手段C17は、電力の対応表の一例としての除電用の転写電圧の設定テーブルTA2を記憶する。実施例1の除電用の転写電圧の設定テーブル記憶手段C17では、環境温度Teおよび環境湿度Huを含む環境条件と、除電処理時に前記1次転写ロールT1y〜T1kに印加される除電用の転写電圧Vとの対応関係を示す除電用の転写電圧の設定テーブルTA2が記憶されている。
実施例1の除電用の転写電圧の設定テーブルTA2では、図4に示すように、「高温高湿」、および、「常温高湿」の環境に対して、「β(V)」の除電用の転写電圧Vが記憶され、「低温高湿」、「高温常湿」、「常温常湿」、「低温常湿」、および、「高温低湿」の環境に対して、「β(V)」の除電用の転写電圧Vが記憶され、「常温低湿」、および、「低温低湿」の環境に対して、「β(V)」の除電用の転写電圧Vが記憶されている。なお、実施例1の除電用の転写電圧の設定テーブルTA2では、実験等により、β〜βが予め設定されている。なお、実施例1では、β,β,βが、β<β<βの関係を満たすように設定されている。
C18:除電用の転写電圧の設定手段
電力の設定手段の一例としての除電用の転写電圧の設定手段C18は、前記各センサSN1,SN2で検出された環境温度Teや環境湿度Huと、前記除電用の転写電圧の設定テーブル記憶手段C17に記憶された前記除電用の転写電圧の設定テーブルTA2とに基づいて、除電用の転写電圧Vを設定する。実施例1の除電用の転写電圧の設定手段C18では、検出された環境温度Teおよび環境湿度Huと、除電用の転写電圧の設定テーブルTA2とに基づいて、「高温高湿」、および、「常温高湿」の環境の場合、「β(V)」の除電用の転写電圧Vが設定される。また、「低温高湿」、「高温常湿」、「常温常湿」、「低温常湿」、および、「高温低湿」の環境の場合、「β(V)」の除電用の転写電圧Vが設定され、「常温低湿」および「低温低湿」の環境の場合、「β(V)」の除電用の転写電圧Vが設定される。
C21:除電用の転写電圧の制御手段
転写用の電源制御手段の一例としての除電用の転写電圧の制御手段C21は、除電処理の開始時期になった場合に、前記1次転写ロールT1y〜T1kに印加される除電用の転写電圧Vを制御する。実施例1の除電用の転写電圧の制御手段C21では、前記除電処理の開始フラグFL1が「1」になった場合に、前記除電用の転写電圧の設定手段C18で設定された除電用の転写電圧Vを、1次転写ロールT1y〜T1kに印加して、除電用の転写電圧Vの印加が開始されてから、除電時間tが経過した場合に、除電用の転写電圧Vの印加を終了する。
図5は本発明の実施例1の除電用画像の対応表の説明図である。
図6は本発明の実施例1の書き込み比率に対応する除電用の書込み画像の説明図であり、図6Aは「100%」の書き込み比率に対応する除電用の書き込み画像、図6Bは「75%」の書き込み比率に対応する除電用の書き込み画像、図6Cは「50%」の書き込み比率に対応する除電用の書き込み画像説明図である。
C22:書き込み比率の設定テーブル記憶手段
書き込み比率の対応表記憶手段の一例としての書き込み比率の設定テーブル記憶手段C22は、書き込み比率の対応表の一例としての書き込み比率の設定テーブルTA3を記憶する。実施例1の書き込み比率の設定テーブル記憶手段C22では、環境温度Teおよび環境湿度Huを含む環境条件と、除電用画像の一例としての書き込みパターンの全ての画素に対する書き込まれる画素の比率としての書き込み比率との対応関係を示す書き込み比率の設定テーブルTA3が記憶されている。なお、実施例1の書き込みパターンは、図6に示すように、4×4の16画素で構成されている。
C23:書き込み比率の設定手段
書き込み比率の設定手段C23は、前記各センサSN1,SN2で検出された環境温度Teや環境湿度Huと、前記書き込み比率の設定テーブル記憶手段C22に記憶された前記書き込み比率の設定テーブルTA3とに基づいて、前記環境に対応した書き込み比率を設定する。実施例1の書き込み比率の設定手段C23では、検出された環境温度Teおよび環境湿度Huと、書き込み比率の設定テーブルTA3とに基づいて、「高温高湿」、および、「常温高湿」の環境の場合、「50%」の書き込み比率が設定される。また、「低温高湿」、「高温常湿」、「常温常湿」、「低温常湿」、および、「高温低湿」の環境の場合、「75%」の書き込み比率が設定され、「常温低湿」および「低温低湿」の環境の場合、「100%」の書き込み比率が設定される。
C24:書き込みの開始時間の記憶手段
書き込みの開始時間の記憶手段C24は、LEDヘッドLHy〜LHkによる除電処理が開始される時間としての書き込みの開始時間tを記憶する。実施例1の書き込みの開始時間の記憶手段C24では、前記除電処理の開始フラグFL1が「1」になった時点から、LEDヘッドLHy〜LHkが静電潜像の書き込みを開始するまでの時間を書き込みの開始時間tとして記憶する。なお、実施例1では、1次転写領域Q3y〜Q3kを通過した感光体ドラムPy〜Pkの表面部分が、LEDヘッドLHy〜LHkの位置に到達するまでにかかる時間が、書き込みの開始時間tとして設定されている。
C25:除電時間の記憶手段
除電時間の記憶手段C25は、1次転写ロールT1y〜T1kや、LEDヘッドLHy〜LHkによる除電処理が開始されてから終了するまでの時間としての除電時間tを記憶する。なお、実施例1では、感光体ドラムPy〜Pkが、少なくとも1周以上回転する時間が、除電時間tとして設定されている。
C26:除電処理時の計時手段
除電処理時の計時手段C26は、書き込みの開始時間の記憶手段C24および除電時間の記憶手段C25に記憶された時間を、除電処理時に計時する。実施例1の除電処理時の計時手段C26は、前記除電処理の開始フラグFL1が「1」になった場合に、書き込みの開始時間tの計時を開始して、書き込みの開始時間tが経過した場合に、除電用の転写電圧Vの印加が停止するまでの時間としての印加の停止時間t−tの計時を開始する。また、印加の停止時間t−tが経過した場合に、書き込みの開始時間tの計時を開始する。
C27:除電用のLEDヘッドの制御手段
発光制御手段の一例であって、除電用の潜像形成装置の制御手段の一例としての除電用のLEDヘッドの制御手段C27は、LEDヘッドLHy〜LHkの動作を制御する。実施例1の除電用のLEDヘッドの制御手段C27では、前記除電処理の開始フラグFL1が「1」になった時点から、前記書き込みの開始時間tが経過した場合に、静電潜像を書き込む除電処理を開始する。除電処理が開始されると、前記書き込み比率の設定手段C23に設定された書き込み比率に応じた書き込みパターンで、感光体ドラムPy〜Pkの表面に対して、LEDヘッドLHy〜LHkが静電潜像を書き込む。
なお、実施例1の除電用のLEDヘッドの制御手段C27では、「100%」の書き込み比率の場合には、図6Aに示す「100%」の書き込みパターンを書き込む。また、「75%」の書き込み比率の場合には、図6Bに示す「75%」の書き込みパターンを書き込み、「50%」の書き込み比率の場合には、図6Cに示す「50%」の書き込みパターンを書き込む。また、実施例1の除電用のLEDヘッドの制御手段C27は、静電潜像の書き込みが開始されてから除電時間tが経過した場合に、静電潜像の書き込みを終了する。
C28:初期化実行手段
初期化実行手段C28は、前記累積印刷枚数Nおよび前記平均画像密度ρを初期化する。実施例1の初期化実行手段28では、ジョブ開始時、または、ジョブ中に除電処理が実行された場合に、累積印刷枚数Nおよび平均画像密度ρを初期化、すなわち、「0」にリセットする。
(除電処理の開始時期の判別処理のフローチャートの説明)
図7は実施例1の除電処理の開始時期の判別処理のフローチャートの説明図である。
図7のフローチャートの各ステップSTの処理は、前記プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図7に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
図7のST1において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、実行されるジョブにおいて、画像設定に対応した判別枚数Naを、判別枚数テーブルTA1に基づいて設定する。そして、ST3に進む。
ST3において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST4に進む。
(1)累積印刷枚数Nをリセットする。
(2)平均画像密度ρN−1をリセットする。
ST4において、取得された1ページ分の画像情報を印刷用の書込情報として変換、展開する。そして、ST5に進む。
ST5において、展開された書込情報から画像密度ρを演算する。そして、ST6に進む。
ST6において、演算された画像密度ρの方が画像密度の閾値ρよりも大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST10に進み、ノー(N)の場合はST7に進む。
ST7において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST8に進む。
(1)演算された画像密度ρ、累積印刷枚数Nおよび前回までの平均画像密度ρN−1に基づき、平均画像密度ρを演算する。
(2)累積印刷枚数Nに1を加算、すなわち、N=N+1とする。
ST8において、累積印刷枚数Nが判別枚数Naよりも多いか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST9に進み、ノー(N)の場合はST13に進む。
ST9において、演算された平均画像密度ρの方が平均画像密度の閾値ρよりも大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST10に進み、ノー(N)の場合はST12に進む。
ST10において、除電処理の開始フラグFL1を「1」にセットする。そして、ST11に進む。
ST11において、除電処理の開始フラグFL1が「0」になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST12に進み、ノー(N)の場合はST11を繰り返す。
ST12において、ジョブが終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST15に進み、ノー(N)の場合はST3に戻る。
ST13において、演算された平均画像密度ρを前回までの平均画像密度ρN−1として上書きする。そして、ST14に進む。
ST14において、ジョブが終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST15に進み、ノー(N)の場合はST4に戻る。
ST15において、現在実行中のジョブの後に実行されるジョブが存在するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST16に進み、ノー(N)の場合は、ST1に戻る。
ST16において、除電処理の開始フラグFL1を「1」にセットする。そして、ST17に進む。
ST17において、除電処理の開始フラグFL1が「0」になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST1に戻り、ノー(N)の場合はST17を繰り返す。
(実施例1の除電処理のフローチャートの説明)
図8は実施例1の除電処理のフローチャートの説明図である。
図8のフローチャートの各ステップSTの処理は、前記プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図8に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
図8のST21において、除電処理の開始フラグFL1が「1」になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST22に進み、ノー(N)の場合はST21を繰り返す。
ST22において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST23に進む。
(1)検出された環境条件に対応した除電用の転写電圧Vを、除電用の転写電圧の設定テーブルTA2に基づいて設定する。
(2)検出された環境条件に対応した書き込みパターンを、書き込み比率の設定テーブルTA3に基づいて設定する。
ST23において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST24に進む。
(1)1次転写ロールT1y〜T1kに除電用の転写電圧Vを印加する。
(2)書き込みの開始時間tの計時を開始する。
ST24において、書き込みの開始時間tが経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST25に進み、ノー(N)の場合はST24を繰り返す。
ST25において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST26に進む。
(1)LEDヘッドLHy〜LHkによる静電潜像の書き込みを開始する。
(2)印加の停止時間t−tの計時を開始する。
ST26において、印加の停止時間t−tが経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST26を繰り返す。
ST27において、以下の(1)、(2)の処理を実行し、ST28に進む。
(1)除電用の転写電圧Vの印加を終了する。
(2)書き込みの開始時間tの計時を開始する。
ST28において、書き込みの開始時間tが経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST29に進み、ノー(N)の場合はST28を繰り返す。
ST29において、LEDヘッドLHy〜LHkによる静電潜像の書き込みを終了する。そして、ST30に進む。
ST30において、除電処理の開始フラグFL1を「0」にリセットする。そして、ST21に戻る。
(除電処理の作用)
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、ジョブが実行される際に、実行されるジョブの印刷情報から、画像情報や、印刷設定情報等が取得される。そして、取得された印刷設定情報に基づいて、判別枚数Naが設定される。また、取得された画像情報に基づいて、シートSに記録される画像の画像密度ρが、1ページ毎に検出される。そして、1ページ分の画像密度ρが画像密度の閾値ρ以上の場合に、除電処理が開始される。
また、累積印刷枚数Nが判別枚数Na以上になった場合に、判別枚数Na枚分の平均画像密度ρが平均画像密度の閾値ρ以上の場合にも除電処理が開始される。さらに、ジョブの終了時に、次に実行されるジョブが存在する場合にも、除電処理が開始される。
実施例1の除電処理では、環境温度Teおよび環境湿度Huに基づいて、書き込み比率に応じた図4に示す書き込みパターンが設定される。そして、設定された各書き込みパターンに基づいて、LEDヘッドLHy〜LHkがLEDビームを出力する。よって、感光体ドラムPk〜Pyの表面に静電潜像が書き込まれ、感光体ドラムPy〜Pkの表面が除電される。実施例1では、前記除電処理の開始から、書き込みの開始時間tが経過後に、LEDヘッドLHy〜LHkの静電潜像の書込みが開始される。そして、静電潜像の書込みが開始されてから、除電時間tの経過後に、静電潜像の書き込みが終了する。したがって、感光体ドラムPy〜Pkの表面部分が、LEDヘッドLHy〜LHkに除電される。
ここで、特許文献1の構成では、潜像書き込み用のLD(201,202)に加えて、除電用のLD(201,202)が別個に設けられている。よって、部品点数が増加して、費用が高くなる問題があった。
一方、特許文献2の構成では、潜像を形成するLED(4)で除電を行う際に、ベタ黒の基準パッチ画像(A)と比較用パッチ画像(B)との画像濃度の差に基づいて、LED(4)から照射される光量が低減されている。しかしながら、特許文献2の光量を調整する場合、LED(4)の出力を変化させて、光量を調整する制御は難しく、目的の光量とは異なる光量が照射されたり、LED(4)の出力が安定しなかったりして、照射される光量にムラが生じてしまう恐れがあった。そして、発光素子から照射される光量にムラが生じた場合、感光体ドラム(1)に書き込まれる静電潜像にムラが生じてしまい、シートに対して、除電ムラが発生してしまう問題があった。
これらに対して、実施例1のプリンタUでは、画像形成を行うLEDヘッドLHy〜LHkが除電を行う際に、予め設定された書き込み比率に応じた書き込みパターンで静電潜像を形成する。ここで、各書き込みパターンは、書き込む画素と書き込まない画素とを組み合わせて構成されている。したがって、実施例1のLEDヘッドLHy〜LHkでは、書き込みパターンに応じて、LEDが点灯または消灯される。よって、各LEDの出力や、光量自体は調整されない。
したがって、実施例1の構成では、画像形成と共通のLEDヘッドLHy〜LHkで、除電も行うと共に、点灯または消灯の制御が行われており、点灯時の光量を調整する場合に比べて、出力を安定させることが可能である。よって、特許文献1,2の構成に比べて、費用増大を抑えつつ、除電ムラの発生を抑制可能である。
また、実施例1の構成は、書き込み比率に応じた画像濃度の除電用の静電潜像を形成しており、個々のLEDの累積の発光量が低減される。よって、全てのLEDを点灯させて除電を行う場合に比べて、LEDヘッドLHy〜LHkの長寿命化が可能である。
特に、実施例1の構成では、環境温度Teや環境湿度Huに応じて、書き込みパターンの書き込み比率が設定される。例えば、実施例1では、他の環境に比べて、感光体ドラムPy〜Pkの表面に帯電した電荷が自然放電し難い「低温低湿」や「常温低湿」の環境に対して、「100%」の書き込み比率の書き込みパターンが設定される。また、「低温高湿」、「高温常湿」、「常温常湿」、「低温常湿」および「高温低湿」の環境に対して、書き込み比率が「75%」の点灯パターンが設定される。そして、「高温高湿」や、「常温高湿」の環境に対して、書き込み比率が「50%」の点灯パターンが設定される。
したがって、実施例1では、環境に応じて、書き込みパターンが設定されており、LEDヘッドLHy〜LHkの過剰な発光が抑制される。よって、環境温度Teや環境湿度Huに応じて、書き込みパターンの書き込み比率が調整されない構成に比べて、個々のLEDの累積の発光量を低減させることが可能である。
また、特許文献1,2の構成には、除電が行われる時期の記載はないが、1枚毎に行えば、生産性が悪化し過ぎる。よって、連続印刷が行われる場合、予め設定された枚数毎に除電が行われることが考えられる。したがって、従来の構成では、「写真画像」のような高密度の画像に連続して、次の画像が印刷される場合がある。
ここで、「写真画像」には、「写真画像」のみの高密度の画像だけではなく、高密度の画像に加えて、「写真画像」以外の文字列等の画像が印刷される低密度の画像が含まれる場合がある。そして、シートに「写真画像」が印刷される際に、感光体ドラムの表面には、高密度の画像のトナー像と、低密度の画像のトナー像とが形成される場合がある。また、フルカラーの画像において、Y,M,C,Kの各色の画像が形成される際に、例えば、全体に対して、片寄った部分にしか、Y色の画像が形成されない場合もある。すなわち、1ページ分の画像において、高密度部分と低密度部分が発生することもある。
「写真画像」のような高密度の画像が形成される場合、感光体ドラムの表面では、高密度の部分と、低密度の部分との間で、残留する電荷に差が発生し、電荷のムラが発生する恐れがある。そして、この状態で、次の画像を連続して印刷すると、電荷のムラが次の画像に悪影響を与え、画像に欠陥が発生してしまう場合があった。
これに対して、実施例1の構成では、画像1ページ分の平均画像濃度ρが画像密度の閾値ρ以上の場合に、次の画像が印刷される前に、感光体ドラムPy〜Pkの表面の電荷が除電される。
よって、画像密度の閾値ρよりも高い「高密度画像」に連続して、次の画像が印刷される場合がある従来の構成に比べて、画像に欠陥が生じてしまうことが低減される。
さらに、実施例1の構成では、累積印刷枚数Nが判別枚数Na以上になった場合に、判別枚数Na枚分の平均画像密度ρが平均画像密度の閾値ρ以上の場合にも除電が行われる。
ここで、プリンタUでは、連続印刷を行うと、感光体ドラムPy〜Pkの表面に残留する電荷のムラが蓄積されていく場合がある。例えば、1ページの中の一部に写真が含まれた画像を、複数部印刷する場合には、電荷のムラが蓄積され易い。感光体ドラムPy〜Pkの表面に電荷のムラが蓄積された状態で、次の画像が印刷された場合に、電荷のムラが次の画像に悪影響を与え、画像に欠陥が発生する場合があった。
すなわち、各ページの画像1ページ分の平均画像密度ρは、画像密度の閾値ρよりも低く、次のページに影響をおよぼし難くても、判別枚数Na枚分の平均画像密度ρが平均画像密度ρよりも高い場合には、電荷のムラの蓄積で、悪影響をおよぼす場合がある。
これに対して、実施例1の構成では、累積印刷枚数N分の平均画像密度ρが平均画像密度の閾値ρ以上の場合に、次の画像が印刷される前に、感光体ドラムPy〜Pkの表面が除電される。よって、電荷のムラが蓄積される場合がある従来の構成に比べて、画像に欠陥が生じてしまうことが低減される。
また、実施例1の構成では、感光体ドラムPy〜Pkの表面を除電するか否かの判別を行う判別枚数Naが画像設定に応じて設定される。すなわち、実施例1では、画像設定が、「高密度画像以外の画像」に比べて電荷のムラが発生し易い「高密度画像」の場合、「α枚」よりも枚数が少ない「α枚」に判別枚数Naが設定される。
よって、実施例1では、電荷のムラが発生し易い「高密度画像」の場合に、除電が行われるれるか否かの判別が高頻度で行われる。したがって、実施例1では、画像設定に応じて判別枚数Naが設定されない場合に比べて、画像の欠陥の発生を低減される。
また、実施例1の除電処理では、感光体ドラムPy〜Pkの表面は、LEDヘッドLHy〜LHkで除電が行われる前に、補助的に1次転写ロールT1y〜T1kで除電が行われる。したがって、LEDヘッドLHy〜LHkのみで除電する場合に比べて、1次転写ロールT1y〜T1kで補助的に除電する実施例1の構成は、確実に除電し易い。
また、実施例1では、除電用の転写電圧Vの印加が開始されてから、除電時間tの経過後に、除電用の転写電圧Vの印加が終了する。したがって、少なくとも1周分以上の感光体ドラムPy〜Pkの表面を、1次転写ロールT1y〜T1kが除電する。
ここで、1次転写ロールT1y〜T1kには、軸方向に抵抗値のばらつきが存在している。よって、1次転写ロールT1y〜T1kで除電を行う場合、抵抗値のばらつきに伴って、十分に除電できる部分と、不十分な部分が発生する。よって、1次転写領域Q3y〜Q3kを通過後の感光体ドラムPy〜Pkの表面において、除電ムラが発生する恐れがあった。
また、経時的に、感光体ドラムPy〜Pkの表面が磨耗して、感光体ドラムPy〜Pkの表面の膜厚が薄くなると、1次転写ロールT1y〜T1kでの除電量が低下し易い。特に、膜厚が薄くなると、環境温度Teおよび環境湿度Huの環境の影響も大きくなる。よって、1次転写ロールT1y〜T1kで除電を行った後に、LEDヘッドLHy〜LHkで除電を行うと、経時的に、除電不足になる恐れもあった。よって、LEDヘッドLHy〜LHkで除電を行った後に、1次転写ロールT1y〜T1kで除電を行うと、感光体ドラムPy〜Pkの除電が十分でない恐れがある。
これに対して、実施例1の除電処理では、1次転写ロールT1y〜T1kで予備的に除電された感光体ドラムPy〜Pkの表面部分が、LEDヘッドLHy〜LHkに除電される。LEDヘッドLHy〜LHkでは、1次転写ロールT1y〜T1kのような軸方向の除電ムラが少なく、1次転写ロールT1y〜T1kを用いた場合に比べて、均一に除電することが可能である。よって、LEDヘッドLHy〜LHkの除電の後に、1次転写ロールT1y〜T1kで除電を行う構成に比べて、実施例1の構成では、感光体ドラムPy〜Pkの除電ムラを低減することが可能である。
また、実施例1の除電処理では、環境温度Teおよび環境湿度Huの環境に基づいて、1次転写ロールT1y〜T1kに印加される除電用の転写電圧Vが設定される。例えば、実施例1では、感光体ドラムPy〜Pkの表面の電荷の自然放電のし易さに対応して、除電用の転写電圧Vが設定されており、自然放電し易い環境ほど、除電用の転写電圧Vが低く設定される。
したがって、実施例1では、除電の必要性に応じて、除電用の転写電圧Vが設定されている。よって、自然放電し難い環境に比べて、除電の必要性が低い自然放電し易い環境では、除電用の転写電圧Vを低減される。したがって、除電の必要性に応じて除電用の転写電圧Vが設定されない構成に比べて、過剰な除電用の転写電圧Vの印加が抑制される。よって、除電処理に費やされる消費電力を低減することが可能である。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H013)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されない。例えば、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、多色、いわゆるカラーの画像形成装置を例示したが、これに限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、書き込みパターンや、除電用の転写電圧Vの設定条件として、除電処理が行われる際の環境温度、環境湿度等の環境からなる設定テーブルTA2,TA3のパラメータを例示したが、これに限定されず、これらの中のどちらか一方のパラメータをなくしたり、他のパラメータを追加することも可能である。また、設定テーブルTA2,TA3で、環境温度を「高温」、「常温」、「低温」の3段階で分割すると共に、環境湿度を「高湿」、「常湿」、「低湿」の3段階で分割する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、どちらか一方または両方のパラメータを2段階に分割したり、4段階以上に分割する等、環境温度および環境湿度の分割数を、設計や仕様に応じて任意に変更可能である。
(H03)前記実施例において、「100%」、「75%」、「50%」の3段階に分割された書き込み比率を例示したが、これに限定されない。例えば、「90%」、「80%」、「70%」というように、設計や仕様に応じて、書き込み比率の数値を任意に変更可能である。また、書き込み比率は、3段階に限定されず、書き込み比率を2段階や、4段階以上にする等、書き込み比率の段階を、任意に変更可能である。
(H04)前記実施例において、図6に示すように、4×4の16画素で構成された書き込みパターンを例示したが、これに限定されず、5×5の25画素で構成された書き込みパターン等、設計や仕様等に応じて、任意に変更可能である。また、「75%」の書き込み比率や、「50%」の書き込み比率に対応する書き込みパターンの配列を、図6Bや、図6Cに例示したが、これに限定されず、書き込み比率に対応する書き込みパターンの配列を、設計や仕様等に応じて、任意に変更可能である。
(H05)前記実施例において、転写装置として、感光体ドラムPy〜Pkの表面のトナー像を、中間転写ベルトBに転写する1次転写ロールT1y〜T1kを例示したが、この構成に限定されず、感光体ドラムの表面のトナー像をシートSに直接転写する転写装置にも適用可能である。
(H06)前記実施例において、LEDヘッドLHy〜LHkと、1次転写ロールT1y〜T1kとの両方で、感光体ドラムPy〜Pkの表面を除電する構成が望ましいが、1次転写ロールT1y〜T1kで除電する構成を省略することも可能である。
(H07)前記実施例において、書き込みの開始時間tが経過した場合に、前記印加の停止時間t−tの計時を開始する構成を例示したが、これに限定されず、書き込みの開始時間tbの計時が開始されると同時に、印加の停止時間t−tの計時を開始する構成も可能である。
(H08)前記実施例において、除電処理の開始条件として、1ページ分の画像密度ρが画像密度の閾値ρ以上の場合や、判別枚数Na枚分の平均画像密度ρが平均画像密度の閾値ρ以上の場合、ジョブが終了した場合を例示したが、これに限定されない。例えば、例示した条件のうちの1つまたは複数の条件をなくしたり、他の条件を追加する構成も可能である。
(H09)前記実施例において、除電を行う際に、1次転写ロールT1y〜T1kに除電用の転写電圧Vを印加して、感光体ドラムPy〜Pkの表面を、補助的に除電させる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、帯電ロールCRy〜CRkに、帯電電圧を印加する電源に加えて、除電用の電圧とを印加可能な電源を設けて、帯電ロールCRy〜CRkに、除電用の電圧を印加し、帯電ロールCRy〜CRkを利用して、感光体ドラムPy〜Pkの表面を、補助的に除電する構成も可能である。
(H010)前記実施例において、除電処理の開始の判定を行う際に、取得した画像情報に基づいて、実際に可視像を形成する前に、画像密度ρや平均画像密度ρを演算する構成が望ましいが、これに限定されない。例えば、感光体ドラムPy〜Pkや、中間転写ベルトB、シートSのいずれかの近傍に、濃度検出部材を設けて、形成された可視像の濃度を検出し、感光体ドラムPy〜Pkの表面に形成された画像濃度に基づいて、除電処理の開始の判定を行う構成も可能である。
(H011)前記実施例において、除電処理の開始条件として、判別枚数Na以上になった場合に、判別枚数Na枚分の平均画像密度ρが平均画像密度の閾値ρ以上の場合が望ましいが、これに限定されない。例えば、判別枚数Na枚分の平均画像密度ρが平均画像密度の閾値ρ以上の場合の判別を行わずに、累積印刷枚数Nが判別枚数Na以上になった場合に、除電処理を行う構成も可能である。
(H012)前記実施例において、環境温度Teおよび環境湿度Huに対応した書き込みパターンで、1ページ全体に静電潜像を書き込んで除電を行う構成を例示したが、これに限定されない。例えば、シートSの1ページ分の領域を、予め設定された区画で区切り、区画毎に画像密度を算出して、算出された各画像密度に応じて、区画毎に書き込みパターンを設定し、設定された書き込みパターンで除電を行う構成も可能である。
(H013)前記実施例において、図3および図4の各設定テーブルTA1,TA2で、各条件のパラメータに対応する値α,α〜βを例示したが、これらの構成に限定されず、設計や仕様等に応じて、任意に変更可能である。
B,S…転写材、
C27…発光制御手段
C21…転写用の電源制御手段、
CRy〜CRk…帯電器、
Gy〜Gk…現像器、
LED…発光素子、
LHy〜LHk…潜像形成装置、
Hu…湿度、
Py〜Pk…像保持体、
T1y〜T1k…転写装置、
Te…温度、
U…画像形成装置、
…除電用の電力。

Claims (5)

  1. 像保持体の回転方向に対して、帯電器の下流側且つ現像器の上流側の位置に配置され、且つ、前記像保持体の表面に対して、光を照射する発光素子と、
    前記像保持体の表面に潜像を形成する場合に、形成される画像に基づいて、前記発光素子を制御すると共に、前記像保持体の表面を除電する場合に、全ての画素のうち一部の画素が書き込まれた除電用画像に基づいて、前記発光素子を制御する発光制御手段と、
    を備えたことを特徴とする潜像形成装置。
  2. 前記像保持体の近傍の温度および湿度の両方が低い場合に比べて、両方が高い場合に、書き込まれる画素が少ない前記除電用画像に基づいて、前記発光素子を制御する前記発光制御手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の潜像形成装置。
  3. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電器と、
    前記像保持体の表面に前記潜像を形成する請求項1または2に記載の潜像形成装置と、
    前記像保持体の表面に形成された前記潜像を可視像に現像する現像器と、
    前記像保持体の回転方向に対して、前記現像器の下流側の位置に配置され、且つ、前記像保持体の表面の前記可視像を転写材に転写する転写装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 画像形成時に前記像保持体の表面の前記可視像を前記転写材に転写する転写電圧を印加すると共に、前記像保持体の表面を除電する場合に前記像保持体の表面を除電する除電用の電力を前記転写装置に供給する転写用の電源制御手段、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記像保持体の近傍の温度および湿度の両方が低い場合に前記転写装置に供給する前記除電用の電力に比べて、前記像保持体の近傍の温度および湿度の両方が高い場合に、小さい前記除電用の電力を前記転写装置に供給する前記転写用の電源制御手段、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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