JP2015114355A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐薬品性を示す感光性樹脂組成物を提供する。【解決手段】(a)アルカリ可溶性樹脂、(b)熱架橋剤、および(c)光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(b)熱架橋剤が下記一般式(1)で表される化合物を熱架橋剤成分の80〜97%含み、一般式(1)で表される化合物の2量体を、熱架橋剤成分の3〜15%含む化合物である、感光性樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、ポジ型感光性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜、有機エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:以下ELと記す)素子の絶縁膜、有機EL素子を用いた表示装置の駆動用薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下TFTと記す)基板の平坦化膜、回路基板の配線保護絶縁膜、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜などの用途に適したポジ型感光性樹脂組成物に関する。
LSIのパッケージの実装面積を小型化するために、従来のQFPなどのパッケージ外にピンを出し、これを基板と接合する方式から、パッケージにバンプを形成し、直接基板にパッケージを接合する方式が用いられるようになってきた。このため、パッケージを形成する時に半田バンプなどを形成する必要が生じ、LSIチップを保護するために使用されるポリイミドなどの絶縁材料に、耐熱性や耐薬品性が求められている。特に、半田バンプ形成ではフラックス処理と呼ばれる有機酸を用いた高温処理を行うため、従来以上の耐薬品性が求められている。
また、携帯ディスプレイとして注目を受けているものに、有機ELディスプレイがある。この発光素子は水、有機ガスなどに非常に弱く、発光素子間を絶縁する材料およびTFT基板の平坦化膜には、吸湿性がないこと、発光素子などの影響を受けて絶縁材料および平坦化膜が分解しない、優れた耐薬品性などが重要になる。このため、従来にもまして優れた耐薬品性のある絶縁層および平坦化膜が求められている。さらに、このような用途では硬化後に適度なテーパー角を有することが、絶縁層や平坦化膜を形成後に金属などの配線を形成する上で重要である。
これまでに、熱架橋性の化合物を添加した感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この感光性樹脂組成物は、熱架橋性化合物の添加により、現像時の膜減りの抑制、現像性の向上、キュア時の収縮抑制に効果があることが知られていた。しかしながら、この手法では特に250℃以下の低温で焼成した場合、十分な耐薬品性が発現しなかった。また、多官能性のメチロール化合物、およびそのアルキルエーテル化合物とこれを用いたネガ型のレジスト組成物が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。また、多官能性のメチロール化合物については、トリメチロール化したトリフェノール類(例えば、特許文献4参照)、12個のメチロール基を有した化合物(例えば、特許文献5参照)などが提案されている。しかしながら、これら熱架橋剤を使用したネガ型感光性樹脂組成物では、耐薬品性が不十分であり、また感度の低下、特に露光から露光後ベークまでの放置時間が延びるにつれ、現像時の膜減りが大きくなる課題があった。
本発明は、優れた耐薬品性を示す感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
(a)アルカリ可溶性樹脂、
(b) 熱架橋剤、
および(c) 光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物であって、
前記(b)熱架橋剤が下記一般式(1)で表される化合物を熱架橋剤成分の80〜97%含み、一般式(1)で表される化合物の2量体を、熱架橋剤成分の3〜15%含む化合物である、感光性樹脂組成物である。
(a)アルカリ可溶性樹脂、
(b) 熱架橋剤、
および(c) 光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物であって、
前記(b)熱架橋剤が下記一般式(1)で表される化合物を熱架橋剤成分の80〜97%含み、一般式(1)で表される化合物の2量体を、熱架橋剤成分の3〜15%含む化合物である、感光性樹脂組成物である。
本発明によれば、優れた耐薬品性を示す感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ可溶性樹脂、(b)熱架橋剤、および(c)光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(b)熱架橋剤が下記一般式(1)で表される化合物を、熱架橋剤成分の80〜97%含み、一般式(1)で表される化合物の2量体を熱架橋剤成分の3〜15%含む、感光性樹脂組成物である。
上記式(1)中、R6〜R25はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の1価の有機基、Cl、Br、IまたはFを示す。
本発明の感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ可溶性樹脂を含有する。(a)アルカリ可溶性樹脂としてはポリイミドまたはポリベンゾオキサゾールまたはそれらの前駆体が好ましく、より好ましくはポリイミド前駆体である。ポリイミド前駆体は約200℃における焼成によりアミド酸部位が閉環するイミド化反応を進行し、ポリベンゾオキサゾール前駆体は約300℃における焼成によりヒドロキシアミド部位が閉環するオキサゾール化反応を進行し、体積収縮する性質を有する。これらの前駆体樹脂を用いた感光性樹脂組成物は、露光・現像工程により微細パターンを得た後、焼成することにより、順テーパー形状のパターンを得ることができる。この順テーパー形状パターンは、有機EL素子の絶縁膜として用いる際に上部電極の被覆性に優れ、断線を防止し素子の信頼性を高めることができる。
ポリイミドおよびポリベンゾオキサゾールは、主鎖構造内にイミド環またはオキサゾール環の環状構造を有する樹脂である。構造単位の繰り返し数は10〜100,000が好ましい。
ポリイミドは、テトラカルボン酸や対応するテトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどと、ジアミンや対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンを反応させることにより得ることができ、テトラカルボン酸残基とジアミン残基を有する。例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られるポリイミド前駆体の1つであるポリアミド酸を、加熱処理により脱水閉環することにより得ることができる。あるいは、カルボン酸無水物やジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤やトリエチルアミン等の塩基などを閉環触媒として加えて、化学熱処理により脱水閉環することにより得ることもできる。または、弱酸性のカルボン酸化合物を加えて100℃以下の低温で加熱処理により脱水閉環することにより得ることもできる。
ポリベンゾオキサゾールは、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸や対応するジカルボン酸クロリド、ジカルボン酸活性エステルなどを反応させて得ることができ、ジカルボン酸残基とビスアミノフェノール残基を有する。例えば、ビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸を反応させて得られるポリベンゾオキサゾール前駆体の1つであるポリヒドロキシアミドを、加熱処理により脱水閉環することにより得ることができる。あるいは、無水リン酸、塩基、カルボジイミド化合物などを加えて、化学処理により脱水閉環することにより得ることができる。
ポリイミド前駆体、およびポリベンゾオキサゾール前駆体は、主鎖にアミド結合を有する樹脂であり、加熱処理や化学処理により脱水閉環することにより、前述のポリイミド、ポリベンゾオキサゾールとなる。構造単位の繰り返し数は10〜100,000が好ましい。ポリイミド前駆体としては、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリアミド酸アミド、ポリイソイミドなどを挙げることができ、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステルが好ましい。ポリベンゾオキサゾール前駆体としては、ポリヒドロキシアミド、ポリアミノアミド、ポリアミド、ポリアミドイミドなどを挙げることができ、ポリヒドロキシアミドが好ましい。
ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、およびそれらの前駆体は、アルカリ水溶液に対する溶解性の観点から、酸残基またはジアミン残基にOR27、SO3R27、CONR27R28、COOR27、SO2NR27R28などの酸性基または酸性基誘導体を有することが好ましく、水酸基を有することがより好ましい。R27およびR28は水素原子または炭素数1〜20の1価の有機基を示し、同一であっても異なっていてもよい。なお、酸性基とはR27およびR28が全て水素原子となる場合を指し、酸性基誘導体とはR27またはR28に炭素数1〜20の1価の有機基が含まれる場合を指す。有機基としては、アルキル基、アルコキシル基、エステル基などが挙げられる。
本発明において、ポリイミド、ポリイミド前駆体のテトラカルボン酸残基およびポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾオキサゾール前駆体のジカルボン酸残基の好ましい構造として、次のような構造や、これらの水素原子の一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子により1〜4個置換した構造などが挙げられる。
本発明において、ポリイミド、ポリイミド前駆体のジアミン残基およびポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾオキサゾール前駆体のビスアミノフェノール残基の好ましい構造として、次のような構造や、これらの水素原子の一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子により1〜4個置換した構造などが挙げられる。
また、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、それらの前駆体の末端を、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基またはチオール基を有するモノアミン、酸無水物、酸クロリドまたはモノカルボン酸により封止することが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。樹脂末端に前述の基を有することにより、樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解速度を好ましい範囲に容易に調整することができる。
モノアミンの好ましい例としては、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノ−4−terブチルフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどを挙げることができる。
酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸の好ましい例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の1つのカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などを挙げることができる。
上記したモノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸などの末端封止剤の含有量は、酸成分モノマーまたはジアミン成分モノマーの仕込みモル数の0.1〜60モル%の範囲が好ましく、5〜50モル%がより好ましい。このような範囲とすることで、樹脂組成物を塗布する際の溶液の粘性が適度で、かつ優れた膜物性を有した樹脂組成物を得ることができる。
また、樹脂の末端に重合性官能基を有してもよい。重合性官能基の例としては、エチレン性不飽和結合基、アセチレン基、メチロール基、アルコキシメチル基などが挙げられる。
樹脂中に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入された樹脂を酸性溶液に溶解し、樹脂の構成単位であるジアミン成分と酸成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入された樹脂を直接、熱分解ガスクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13C−NMRスペクトル測定することにより検出することが可能である。
また本発明の感光性樹脂組成物は、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、およびそれらの前駆体に加えて他のアルカリ可溶性樹脂を含有してもよい。アルカリ可溶性樹脂とは、アルカリに可溶となる酸性基を有する樹脂を言い、具体的にはアクリル酸を有するラジカル重合性ポリマー、フェノール−ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリシロキサンなどが挙げられる。また、これら樹脂の酸性基を保護してアルカリ溶解性を調節してもよい。このような樹脂は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド以外に、コリン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、モノエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリの水溶液に溶解するものである。これらの樹脂を2種以上含有してもよいが、(a)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールまたはそれらの前駆体を含む樹脂全体に占める割合は50重量%以下が好ましい。
本発明は、(b)熱架橋剤が一般式(1)で表される構造を有する化合物を80〜97%含む。
上記一般式(1)中、R2およびR3は、熱架橋基であるCH2OR5(R5は水素原子または炭素数1〜6の1価の炭化水素基)を表している。適度な反応性を残し、保存安定性に優れることから、R5は炭素数1〜4の1価の炭化水素基が好ましい。また、光酸発生剤などを含む感光性樹脂組成物においては、R5はメチル基またはエチル基がより好ましい。
(b)熱架橋剤は、(a)アルカリ可溶性樹脂またはその他添加成分を架橋し、焼成後または硬化後の膜の耐薬品性および硬度を高めることができる。
(b)熱架橋剤が、一般式(1)で表される化合物を熱架橋剤成分の80〜97%含むことは、一般式(1)で表される化合物の純度が80〜97%であることを意味している。一般式で表される化合物が80%以上であれば、保存安定性に優れ、吸水性基となる未反応基を少なくすることができるため、感光性樹脂組成物の吸水性を小さくすることができる。さらに熱架橋剤は一般式(1)で表される化合物の2量体を3〜15%含む。2量体が3%以上であれば感光性樹脂組成物に対し熱架橋剤の添加量が少量であっても十分な耐熱性、耐薬品性を付与することができる。また、2量体の含有量が15%を超えると感光性樹脂組成物の耐熱性はキュア時の膜収縮が大きくなりシワが発生するなど問題となる。
このような純度の熱架橋剤を得る方法としては、再結晶、蒸留などが挙げられる。またこれらの方法を組み合わせて、あるいは繰り返して目的の純度としてもよい。
熱架橋剤の主成分純度及び2量体含有量は液体クロマトグラフィー法により求めることができる。具体的には、検出されたピークの総面積を100%とし、各ピークの面積比から各構造成分の割合を求めている。
一般式(1)で表される構造を有する熱架橋剤の好ましい例を下記に示す。
本発明の感光性樹脂組成物は(c) 光酸発生剤を含有する。(c) 光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物が好ましく、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。
本発明において、キノンジアジドは5−ナフトキノンジアジドスルホニル基、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を有するナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を含有してもよいし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物の両方を含有してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物には、加熱により発色し、350nm以上700nm以下に吸収極大を示す熱発色性化合物や、350nm以上500nm未満に吸収極大を持たず500nm以上750nm以下に吸収極大を有する有機顔料または染料を含有することができる。熱発色性化合物の発色温度は120℃以上が好ましく、150℃以上が好ましい。熱発色性化合物の発色温度が高いほど、高温条件下での耐熱性に優れ、また長時間の紫外−可視光照射により退色することなく耐光性に優れる。
熱発色性化合物としては、感熱色素、感圧色素や、トリアリールメタン骨格を有する水酸基含有化合物などが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、接着改良剤を含有してもよい。接着改良剤としては、アルコキシシラン含有芳香族アミン化合物、芳香族アミド化合物または芳香族非含有シラン化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの化合物を含有することにより、焼成後または硬化後の膜と基材との接着性を向上させることができる。アルコキシシラン含有芳香族アミン化合物および芳香族アミド化合物の具体例を以下に示す。この他に、芳香族アミン化合物とアルコキシル基含有ケイ素化合物を反応させて得られる化合物であってもよく、例えば、芳香族アミン化合物と、エポキシ基、クロロメチル基などのアミノ基と反応する基を有するアルコキシシラン化合物を反応させて得られる化合物などが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含有してもよく、基板との塗れ性を向上させることができる。
界面活性剤としては、フロラード(商品名、住友3M(株)製)、“メガファック(登録商標)”(DIC(株)製)、スルフロン(商品名、旭硝子(株)製)などのフッ素系界面活性剤、KP341(商品名、信越化学工業(株)製)、DBE(商品名、チッソ(株)製)、グラノール(商品名、共栄社化学(株)製)、BYK(ビック・ケミー(株)製)などの有機シロキサン界面活性剤、ポリフロー(商品名、共栄社化学(株)製)などのアクリル重合物界面活性剤などが挙げられる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物の製造方法について説明する。例えば、前記(a)〜(c)成分と、必要により熱酸発生剤、フェノール性水酸基を有する化合物などの溶解調整剤、熱発色性化合物、有機顔料、染料、密着改良剤、接着改良剤または界面活性剤などを溶解させることにより、感光性樹脂組成物を得ることができる。溶解方法としては、撹拌や加熱が挙げられる。加熱する場合、加熱温度は感光性樹脂組成物の性能を損なわない範囲で設定することが好ましく、通常、室温〜80℃である。また、各成分の溶解順序は特に限定されず、例えば、溶解性の低い化合物から順次溶解させる方法がある。また、界面活性剤や一部の密着改良剤など、撹拌溶解時に気泡を発生しやすい成分については、他の成分を溶解してから最後に添加することで、気泡の発生による他成分の溶解不良を防ぐことができる。
得られた感光性樹脂組成物は、濾過フィルターを用いて濾過し、ゴミや粒子を除去することが好ましい。フィルター孔径は、0.01μm〜0.8μmの範囲のものを適宜用いることができる。濾過フィルターの材質には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン(NY)、ポリテトラフルオロエチエレン(PTFE)などがあるが、ポリエチレンやナイロンが好ましい。
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂膜製造方法について説明する。基板はSi、セラミックス類、ガリウムヒ素、金属、ガラス、金属酸化絶縁膜、窒化ケイ素、ITOなどが一般的に用いられるが、これらに限定されない。感光性樹脂組成物の塗布方法としては、スピン塗布法、スリット塗布法、ディップ塗布法、スプレー塗布法、印刷法などが挙げられる。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が0.1〜150μmになるように塗布される。
次に、感光性樹脂組成物を塗布した基板を乾燥して、感光性樹脂膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃〜150℃の範囲で1分〜数時間行うことが好ましい。
次に、得られた感光性樹脂膜からパターンを形成する方法について説明する。感光性樹脂膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いることが好ましい。ポジ型の感光性を有する場合、露光部が現像液に溶解する。ネガ型の感光性を有する場合、露光部が硬化し、現像液に不溶化する。
露光後、現像液を用いてポジ型の場合は露光部を、またネガ型の場合は非露光部を除去することによって所望のパターンを形成する。現像液としては、ポジ型・ネガ型いずれの場合もテトラメチルアンモニウム、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。またネガ型においては、アルカリ水溶液を含まない上記極性溶媒やアルコール類、エステル類、ケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを用いることもできる。現像後は水にてリンス処理をすることが一般的である。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
次に、得られた感光性樹脂膜のパターンを焼成する。例えば、120〜400℃で1分間〜10時間加熱処理する方法、硬化触媒などを加えて室温〜100℃程度の低温で加熱処理する方法、超音波や電磁波処理により室温〜100℃程度の低温で硬化する方法などが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物を焼成して得られる膜は、LSIなど半導体デバイスの表面保護膜や層間絶縁膜、有機EL素子の絶縁膜、表示素子用TFT基板の平坦化膜、回路基板の配線保護膜、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜などの用途に好ましく用いることができる。
以下実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中の感光性樹脂組成物の評価は以下の方法により行った。
感光性樹脂組成物被膜の作製
6インチシリコンウエハ上に、感光性樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)をプリベーク後の膜厚が10μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて、100℃で3分プリベークすることにより、感光性樹脂組成物被膜を得た。
6インチシリコンウエハ上に、感光性樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)をプリベーク後の膜厚が10μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて、100℃で3分プリベークすることにより、感光性樹脂組成物被膜を得た。
膜厚の測定方法
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、屈折率1.63で測定を行った。
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、屈折率1.63で測定を行った。
露光
露光機(ウルトラテック(株)社製全波長ステッパーSpectrum 3e)に、パターンの切られたレチクルをセットし、感光性樹脂組成物被膜に対して、露光量500mJ/cm2(i線換算)で全波長露光を行った。
露光機(ウルトラテック(株)社製全波長ステッパーSpectrum 3e)に、パターンの切られたレチクルをセットし、感光性樹脂組成物被膜に対して、露光量500mJ/cm2(i線換算)で全波長露光を行った。
露光後ベーク
露光後の感光性樹脂組成物被膜に対して、ホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて100℃で1分熱処理を行った。
露光後の感光性樹脂組成物被膜に対して、ホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて100℃で1分熱処理を行った。
現像
露光後ベークした感光性樹脂組成物被膜に対して、東京エレクトロン(株)製Mark−7の現像装置を用い、50回転で水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液を10秒間噴霧した。この後、0回転で80秒間静置した後400回転で水にてリンス処理し、3000回転で10秒振り切り乾燥し、現像後被膜を得た。
露光後ベークした感光性樹脂組成物被膜に対して、東京エレクトロン(株)製Mark−7の現像装置を用い、50回転で水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液を10秒間噴霧した。この後、0回転で80秒間静置した後400回転で水にてリンス処理し、3000回転で10秒振り切り乾燥し、現像後被膜を得た。
熱処理(キュア)
現像後被膜を、イナートオーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)社製)を用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)、280℃で60分熱処理を行った。
現像後被膜を、イナートオーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)社製)を用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)、280℃で60分熱処理を行った。
残膜率の測定
残膜率は以下の式に従って算出した。
残膜率(%)=現像後の膜厚÷プリベーク後の膜厚×100。
残膜率は以下の式に従って算出した。
残膜率(%)=現像後の膜厚÷プリベーク後の膜厚×100。
感度の評価
露光から露光後ベークまでの放置時間を60分として、露光量を40−1200mJ/cm2の範囲で40mJ/cm2きざみで露光を行い現像後の残膜率を算出し、残膜率が一定となるときの露光量を最小露光量とした。
露光から露光後ベークまでの放置時間を60分として、露光量を40−1200mJ/cm2の範囲で40mJ/cm2きざみで露光を行い現像後の残膜率を算出し、残膜率が一定となるときの露光量を最小露光量とした。
耐薬品性の評価
露光量500mJ/cm2、露光から露光後ベークまでの放置時間0分、その他条件は上記方法により作製したキュア膜を、東京応化工業(株)製剥離液106を用いて50℃10分間浸漬処理を行い、処理前後の膜厚を測定し、膜厚減少量を求めた。
露光量500mJ/cm2、露光から露光後ベークまでの放置時間0分、その他条件は上記方法により作製したキュア膜を、東京応化工業(株)製剥離液106を用いて50℃10分間浸漬処理を行い、処理前後の膜厚を測定し、膜厚減少量を求めた。
合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物(HFHA)の合成
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、BAHF)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド(東京化成(株)製)17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド(東京化成(株)製)20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間撹拌し、その後室温に戻した。析出した白色固体を濾別し、50℃で真空乾燥した。
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、BAHF)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド(東京化成(株)製)17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド(東京化成(株)製)20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間撹拌し、その後室温に戻した。析出した白色固体を濾別し、50℃で真空乾燥した。
得られた白色固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素(和光純薬(株)製)を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物(HFHA)を得た。
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.86g(0.10モル)、4−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド13.43g(0.05モル)を1,4−ジオキサン50gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン15.18gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入した。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
熱架橋剤HMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製)を島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、検出器波長254nmで測定した。検出されたピークの総面積を100%とし、各ピークの面積比から各構造成分の割合を求めたところ、主成分純度78%、2量体16%であることが判った。主成分構造を下に示す。
4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル−1)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(本州化学工業(株)製、TrisP−PA)169.6g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解した後、20〜25℃で36〜38%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20℃〜25℃で17時間攪拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶を濾過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。このものを島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、検出器波長254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、反応による生成物が88%であることが判った。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製 GX−270)により分析したところ、その生成物はヘキサメチロール化したTrisP−PAであることが判った。
次にこのようにして得た化合物をメタノール300mLに溶解させ、硫酸2gを加えて室温で24時間攪拌した。この溶液にアニオン型イオン交換樹脂(Rohm and Haas社製、アンバーリストIRA96SB)15gを加え1時間攪拌し、濾過によりイオン交換樹脂を除いた。その後、乳酸エチル500mLを加え、ロータリーエバポレーターでメタノールを除き、乳酸エチル溶液にした。この溶液を室温で2日間放置し、白色結晶である熱架橋剤IIを得た。得られた熱架橋剤IIを液体クロマトグラフィー法により調べると、主成分82%、2量体10%のTrisP−PAのヘキサメトキシメチロール化合物であった。主成分構造を下に示す。
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(本州化学工業(株)製、TrisP−HAP)103.2g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解した後、20〜25℃で36〜38%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20℃〜25℃で17時間攪拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶を濾過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。このものを島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、検出器波長254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、反応による生成物が92%であることが判った。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製 GX−270)により分析したところ、その生成物はヘキサメチロール化したTrisP−PAであることが判った。
次にこのようにして得た化合物をエタノール300mLに溶解させ、硫酸2gを加えて室温で24時間攪拌した。この溶液にアニオン型イオン交換樹脂(Rohm and Haas社製、アンバーリストIRA96SB)15gを加え1時間攪拌し、濾過によりイオン交換樹脂を除いた。その後、乳酸エチル500mLを加え、ロータリーエバポレーターでエタノールを除き、乳酸エチル溶液にした。この溶液を室温で2日間放置し、白色結晶である熱架橋剤IIIを得た。得られた熱架橋剤IIIを液体クロマトグラフィー法により調べると、主成分88%、2量体8%のTrisP−HAPのエトキシメチロール化合物であった。主成分の構造を下に示す。
4,4’−エチリデンビスフェノール(本州化学工業(株)製、BPE)85.6g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解した後、20〜25℃で36〜38%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20℃〜25℃で17時間攪拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶を濾過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。このものを島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70:30を用い、検出器波長254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、反応による生成物が90%であることが判った。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製 GX−270)により分析したところ、その生成物はテトラメチロール化したBPEであることが判った。
次にこのようにして得た化合物をメタノール300mLに溶解させ、硫酸2gを加えて室温で24時間攪拌した。この溶液にアニオン型イオン交換樹脂(Rohm and Haas社製、アンバーリストIRA96SB)15gを加え1時間攪拌し、濾過によりイオン交換樹脂を除いた。その後、乳酸エチル500mLを加え、ロータリーエバポレーターでメタノールを除き、乳酸エチル溶液にした。この溶液を室温で2日間放置し、白色結晶である熱架橋剤IVを得た。得られた熱架橋剤IVを液体クロマトグラフィー法により調べると、主成分96%、2量体3.5%のBPEのメトキシメチロール化合物であった。主成分の構造を下に示す。
乾燥窒素気流下、BAHF32.9g(0.09モル)をNMP500gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物31.0g(0.1モル、マナック(株)製、ODPA)をNMP50gとともに加えて、30℃で2時間攪拌した。その後、3−アミノフェノール2.18g(0.02モル、東京化成(株)製)を加え、40℃で2時間攪拌を続けた。さらにピリジン5g(東京化成(株)製)をトルエン30g(東京化成(株)製)に希釈して、溶液に加え、冷却管を付け系外に水をトルエンとともに共沸で除去しながら溶液の温度を120℃にして2時間、さらに180℃で2時間反応させた。この溶液の温度が室温にまで低下したら、水3Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥させた。こうしてポリイミドポリマー粉体を得た。
この粉体10gに合成例3で得られた熱架橋剤Iの溶液を25g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量5g、乳酸エチル20g(武蔵野化学研究所(株)製、EL))と合成例2で得られたキノンジアジド化合物I 2gとガンマブチロラクトン20g(三菱化学(株)製、GBL)を加えて均一な溶液を得た。この溶液を用いたキュア膜の外観にシワの発生は無く、耐薬品性を評価したところ、膜減り量は0.07μmと非常に良好であった。
実施例2
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン57.4g(0.095モル)、SiDA1.24g(0.005モル)をNMP200gに溶解した。ここにODPA31.0g(マナック(株)製、0.1モル、)を加え、40℃で2時間攪拌した。その後、ジメチルホルアミドジメチルアセタール(三菱レーヨン(株)製、DFA)7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド酸ポリマーを得た。
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン57.4g(0.095モル)、SiDA1.24g(0.005モル)をNMP200gに溶解した。ここにODPA31.0g(マナック(株)製、0.1モル、)を加え、40℃で2時間攪拌した。その後、ジメチルホルアミドジメチルアセタール(三菱レーヨン(株)製、DFA)7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド酸ポリマーを得た。
このようにして得たポリアミド酸ポリマー10gを計り、合成例3で得られた熱架橋剤Iの溶液を15g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量3g、EL12g)と合成例2で得られたキノンジアジド化合物I2g をGBL 15gに溶解させて感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。得られたワニスを用いて前記のように、感光特性、キュア膜の外観および耐薬品性評価を行った。このワニスから作製したキュア膜の膜減りは0.1μmと優れていた。また、キュア膜にはシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
比較例1
実施例2において熱架橋剤として、ニカラックMW30HM(三和ケミカル(株)製)溶液を40g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量8g、EL32g)用いた以外は実施例2と同様にしてワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.8μmであった。またキュア膜のパターンのコーナー部にシワ状のものが観察された。
実施例2において熱架橋剤として、ニカラックMW30HM(三和ケミカル(株)製)溶液を40g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量8g、EL32g)用いた以外は実施例2と同様にしてワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.8μmであった。またキュア膜のパターンのコーナー部にシワ状のものが観察された。
比較例2
実施例2において熱架橋剤として、ニカラックN2702(三和ケミカル(株)製)を溶液を40g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量8g、EL32g)用いた以外は、実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は1.2μmであった。キュア膜にはシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
実施例2において熱架橋剤として、ニカラックN2702(三和ケミカル(株)製)を溶液を40g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量8g、EL32g)用いた以外は、実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は1.2μmであった。キュア膜にはシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
比較例3
実施例2において、熱架橋剤HMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製、主成分純度78%、2量体16%)溶液を40g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量8g、EL32g)使用した以外は実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の耐薬品性を調べたところ膜減り量は0.2μmであった。またキュア膜のパターンのコーナー部にシワ状のものが観察された。
実施例2において、熱架橋剤HMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製、主成分純度78%、2量体16%)溶液を40g(20%の乳酸エチル溶液として、架橋剤量8g、EL32g)使用した以外は実施例2と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の耐薬品性を調べたところ膜減り量は0.2μmであった。またキュア膜のパターンのコーナー部にシワ状のものが観察された。
実施例3
熱架橋剤として、合成例4で得られた熱架橋剤IIを5g用いた以外は実施例1と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.12μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
熱架橋剤として、合成例4で得られた熱架橋剤IIを5g用いた以外は実施例1と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.12μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
実施例4
熱架橋剤として、合成例5で得られた熱架橋剤IIIを5g用いた以外は実施例1と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.08μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
熱架橋剤として、合成例5で得られた熱架橋剤IIIを5g用いた以外は実施例1と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.08μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
実施例5
熱架橋剤として、合成例6で得られた熱架橋剤IVを5g用いた以外は実施例1と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.1μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
実施例6
ノボラック樹脂(m−クレゾール:p−クレゾール=45/55(モル比))18g、合成例2のキノンジアジド化合物2.5g、乳酸エチル3gとガンマブチロラクトン20gに熱架橋剤として合成例5で得られた熱架橋剤III4gを加え、感光性樹脂組成物を調製した。このワニスから作製したキュア膜の膜減りは0.12μmであった。また、キュア膜にはシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
熱架橋剤として、合成例6で得られた熱架橋剤IVを5g用いた以外は実施例1と同様にして、ワニスを得た。このワニスから作製したキュア膜の膜減り量は0.1μmであった。キュア膜のパターンにシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
実施例6
ノボラック樹脂(m−クレゾール:p−クレゾール=45/55(モル比))18g、合成例2のキノンジアジド化合物2.5g、乳酸エチル3gとガンマブチロラクトン20gに熱架橋剤として合成例5で得られた熱架橋剤III4gを加え、感光性樹脂組成物を調製した。このワニスから作製したキュア膜の膜減りは0.12μmであった。また、キュア膜にはシワ状のものは観察されず、外観良好であった。
比較例4
ノボラック樹脂(m−クレゾール:p−クレゾール=45/55(モル比))1.05g、合成例2のキノンジアジド化合物0.07g、乳酸エチル3gとガンマブチロラクトン2gに熱架橋剤としてHMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製、主成分純度78%、2量体16%)0.28gをそのまま用いて加え、感光性樹脂組成物を調製した。このワニスから作製したキュア膜は耐薬品性試験で完全に溶解し、耐薬品性がなかった。
ノボラック樹脂(m−クレゾール:p−クレゾール=45/55(モル比))1.05g、合成例2のキノンジアジド化合物0.07g、乳酸エチル3gとガンマブチロラクトン2gに熱架橋剤としてHMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製、主成分純度78%、2量体16%)0.28gをそのまま用いて加え、感光性樹脂組成物を調製した。このワニスから作製したキュア膜は耐薬品性試験で完全に溶解し、耐薬品性がなかった。
実施例1〜6、比較例1〜4の組成および評価結果を表1に示す。
Claims (4)
- (a)アルカリ可溶性樹脂、
(b) 熱架橋剤、
および(c) 光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物であって、
前記(b)熱架橋剤が下記一般式(1)で表される化合物を 熱架橋剤成分の80〜97%含み、一般式(1)で表される化合物の2量体を、熱架橋剤成分の3〜15%含む化合物である、感光性樹脂組成物。
- 前記(a)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して前記(b)熱架橋剤を 1〜80重量部含有することを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- アルカリ可溶性樹脂がポリイミドおよび/またはポリイミド前駆体であることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか記載の感光性樹脂組成物を基板に塗布し乾燥する工程、露光する工程、アルカリ現像液を用いて現像する工程および加熱処理する工程を含むパターンの製造方法。
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